ルリルリ内緒の夜勤日記@
「あ、ミナトさん。おはようございます。え、昨夜ですか?
はい。やっぱりちょっと切れちゃって血が出たりもしました
けど、とてもいい初体験になりました。
初めてだとちょっと難しい
んじゃないかとは思ったんですが、アキトさんに任せておけば安心でしたよ。
はい、もう大丈夫です。
そうですね…抱きしめられると心臓の音が聞こえるっていうのには特に驚きました。
私、経験なくて。あ、あとアキトさんはやっぱり男性だけあって胸が硬い
んですね。ミナトさんとは大違いでした。
え?はい、最初はなかなか上手くいかなくて
。私は泣いちゃうし、アキトさんも困ってましたね。
それにアキトさん、結構厳しいんです。私がボロボロ涙を零し
てるのに ”慣れれば平気だ” って言って…。
そうそう、それに中はやめて下さいっていったのに、全部中に… ほんと、酷いですよね。
そっちのほうが絶対いいからって 言われたんです。まぁその通りでしたけどね。熱いのがじわっと広がって…。
ええ、心配要りません。その時は一人でも平気で――。
あ、艦長。変な顔してどうしたんですか?」
「…ル、ルリちゃん、一体アキトと何してたのっ?!」
「何って…料理
ですけど?」
「…り、りょうり?」
「はい。料理を教えてもらう
ついでに、私の苦手なシイタケも克服しようって事で、メニューはシイタケ入りハンバーグでした。
いきなりハンバーグってのは結構大変で…こことここ見てください、切れちゃって結構痛かったんですよ。
後ろから手取り足取り――足は取ってませんけど教えてもらったので、結果的に密着するんですよあの姿勢だと。
タマネギのみじん切りがとにかく難しくて。涙がどんどん出てきて
見えないし、刻まないと終わらないし。
アキトさんは慣れれば平気
って言うんですけど、慣れるまではどうすればいいんでしょうね?
しかもですよ?ソースにでも混ぜるのかと思っていたシイタケをよりによってハ
ンバーグの中に
入れるんです。
用意した分を全部中に
です。あれじゃシイタケの味しかしませんよ。
でも結果的にはアキトさんが正しかったんです。 熱々のハンバーグの肉汁が口の中で広がって、
シイタケもあんまり気になりませんでした。
あれならシイタケ嫌いの私でも平気です。ばっちり覚えたから一
人でも作れると思います
。
――艦長、一体どんな想像をしてたんですか?」
「ゴメン。あたま、冷やしてくるね…」
END.