黒の騎士団が調達した潜水艦の中で黒の騎士団の再編制の新組織図が発表された。
その中で、カレンは零番隊、藤堂は軍事総責任者など、
力がる人物達はそれぞれの地位についたが、ライだけが何の地位にも部隊にも配属されなかった。
その事にほとんどの者が疑問に思った。
何にせ実質的な貢献度でいえば間違いなくライが黒の騎士団の副リーダーだったといってよい。
ライ自身が幹部になったとき、学園にいる時間が少なくなりルルーシュたちに心配をさせてしまうと理由で
保留にした。
その後、スザクがユーフェミアの騎士になり、彼のためのパーティが開かれた。
そこでスザクは式根島でユーフェミアが貴族を向かえるということを知って、
スザクの捕獲に出る。
スザクとランスロットの足止めに成功したがブリタニアはそのままミサイルを撃ち込むため、
スザクにゼロの足止めを命令した。
スザクはそれに従いゼロを足止めする。
ゼロ、ルルーシュはギアスでその場を退くことが出来たが、カレンと共に行方不明となる。
ライはC.C.にゼロは神根島にいるとわかったライは彼を助けに言った。
そこでライはある少年と出会うも、その少年に殺されかける。
ライ自身の勘が危険だと感じた。
記憶が戻っていないため、少年に異常なほど恐怖を感じたライは手にしていた手榴弾と、
無意識にブリタニア兵にギアスを使って退けた。
逃げた先に洞窟があり、そこでブリタニアの第二王子シュナイゼルを目撃する。
そこでゼロの搜索を邪魔するなとギアスを使った。
その後直ぐに、ゼロはカレンと共に崩れた天井から落ちてきた。
二人はライの存在に気付かず、ナイトメアを奪って逃走した。
ライはそこで気絶して、目が覚めたらライは遺跡に触れたことで失った記憶を取り戻した。
そのとき一夏達の見ている景色が劇的に変わった。
その景色は戦場を映し出していた。
しかも、現代の戦場と違い馬に乗り剣、槍、斧、弓矢などを使った戦場。
異常な景色に更に異常な人物がいた。
周りは成人を終えた歳の兵士ばかり、その兵士の中にとりわけ異常に若い男、いや少年がいた。
その見た目は11、12歳ほどだった。
少年は敵兵を攻撃を旨く避け、自身の攻撃を確実に当てて敵を殺していく。
それだけ少年は動き、そして服装が異常だった。
甲冑を装備している兵士とは違い身軽な格好で一撃でも食らえば重傷を負う格好である。
そして、武器は倒れた兵士やあるいは戦っている兵士から奪い敵を殺していく。
武器がなくなったら死体になった兵士の武器をとり、とった武器で殺していく。
剣,槍、斧、それらを巧みに使う。
その姿に味方の兵の士気が上がり彼の軍は圧倒していく。
そして、少年は屍の上に旗を立てる。
その姿は堂々としていてとても少年には見えなかった。
周りの兵士たちの讃歌が戦火の収まった戦場にこだましていた。
一夏達はその少年の顔を見て驚愕した。
自分達が知っている人物に良く似ていた。
よく面倒を見てくれて優しく微笑んでくれた人物を幼くした顔だった。
「ラ・・・ライ!?」
「なん・・・で!?」
「どういう事だ?」
一夏達は混乱した。
それから光景は変わりライの少し成長した姿があった。
剣を杖代わりに堂々と立う。
その後ろにはたくさんの兵士達が立っている。
「蹂躙せよ!!」
ライの言葉に従い兵士たちは叫び走り出す。
「「「うおおおおっっ!!!」」」
武器を持って敵を殺していく。
一夏達はライが王であると理解していく。
ライが自分達と同じぐらいの年になった光景に彼等は更に驚く。
そには月ヶ瀬純菜の姿があった。
しかも、いまと違い年は二十歳ぐらいである。
その光景を不思議に思う一夏達。
「なんで、純菜が?」
「しかも、今より年上よね? どういうことよ?」
彼女も敵を殺していく、一夏達は混乱していくが光景更に変わり、
ライが一人に女性に引っ張られ山を駆け上る。
彼が着いた先は星空が見える場所だった。
「すごいでしょうライ? 見て、この星の数、宝石みたいでしょ?」
ライはその言葉につられ星空を見る。
「…ああ、言葉が出ないくらいの美しさだ」
ライは客人としてきた皇女殿下に引っ張られ丘に来ていた、
最初は仕方なくだが、到着し、彼女が見せたかった光景を見て素直に来てよかっという表情をした。
星空に感激しているライの横顔をみて頬少し赤くなる少女。
ライが視線を向けると、少女は誤魔化すようにそら見上げる。
星空を見上げたカシスは星空と思いのほか絵になっていてそれを見たライは頬が赤くなる。
そのことにカシスは気づいていなかった。
もし気づいていたら歴史は変わっていたのだろうと後に一夏達は思った。
カシスは普段は礼儀正しい淑女だがライの前だけ年相応の女の子になる。
ライも最初こそは王として会話をしていたが、彼女に感化され、
ライ本人気づかないがカシスの前だと年相応の態度になっていた。
だが、カシスが国に帰った翌日、
北の蛮族が怪しい動きが見られると報告を受けたライは嫌な予感がした為、
カシスのもとに向かった。
案の定、カシスとその護衛は襲われて倒れ腹には剣が刺されていた。
それを見たライは初めて感情的になり、ライはその場にいた北の蛮族を殺した。
この時からライは北の蛮族に過剰に反応するようになった。
そして、北の蛮族が攻め込んだとき彼が栄えた国の終わりの言葉が国中に響き渡った。
「奴らを皆殺しにしろ」
王が言葉を発したことで彼の国の歴史は幕と閉じた。
全てを失った彼は死ぬことが出来ず、全てを忘れ眠りについた。
そこで、ある研究所に拾われあらゆる実験で脳に現代の常識を刷り込まれる。
実験中に事件が起きて彼は逃げ出す。
これが、自分達の知っているライのライ自身が知りたがった過去だった。
「は…はは……ハハハハハハハハハハ」
ライは壊れたように笑い出した。
「記憶を取り戻せたら、なんだって?」
記憶を取り戻せば、人間らしさも取り戻すことが出来るかもしれないと思っていた、
記憶を取り戻し思い知ったのは醜悪な自分の姿だった。
「大切だった妹も母上も守れず、その現実から逃げるために自らの記憶を消した
僕がー―、こんな醜い存在が…」
けどそんな自分に世界は優しかった。
だから、ライは再び眠りにつくことを決意した。
その事をC.Cに報告した。
C.Cが準備しておくと言って、
ライに別れを済ませるよう言った。
ライは一緒にクラブハウスで過ごしたルルーシュとナナリーに別れを告げに行った。
ルルーシュに会えなかったがナナリーに別れを告げた。
必ず会いに来るという嘘の約束をして。
そして、最後に黒の騎士団であるゼロに脱退と別れを告げた。
別れを済ましたライを待っていたのはC.Cだった。
「挨拶は済ましてきたか」
「ああ」
「そうか、もう未練はないのだな」
「未練はある、
だから、未練はない」
「意味がわからないぞ」
「簡単なことだ、
未練がありすぎる。
学園や騎士団で過ごした日々を、
僕は失いたくない、だから、この日々を失わせる僕は、
ここにいるべきじゃない。それがわかったから、
僕はここを自分の意志で出ていける
ここに残ることに、未練はない」
「…………それを未練という気もするがな。
本当に行ってしまうのか?」
その問いかけにライは頷いた。
「では、神根島に行け。
お前の望みは叶うだろう」
ライは神根島にむかった。
そして、V.Vと名乗る少年がまっていた。遺跡のなかのサークルで自分の願いを強く思い。
その時、ライ自身のギアスが再び暴走したが、その力は遺跡に吸われていく。
そして、ライは気づいた。
自分が取り巻く世界に興味を持っていなかったこと。
自身が見ようとしなかった世界が鮮やかであったこと。
そのとことを教えてくれた生徒会のメンバーを感謝を込めて願いをかけた。
『――――みんなが、僕を忘れますように』と。
ライと過ごした生徒会のメンバーの日々がすべてうたかたの夢であってほしいと願って。
彼らのなかで自分が消える寂しさと悲しさで胸をし見つけられるがライは撤回せず、
強く願った。
それに呼応するように遺跡から赤い光が発した。
ゼロ、ルルーシュはライ自身から長く生きられないと聞かされショックを受けた。
ライが学園を去ったあと
ルルーシュはクラブハウスでライを救うためにパソコンに向き合っていた。
先が長くないと言った彼を絶対に救い出すという決意をしながらあらゆる最新の医療サイバネティクス技術に関する情報を集めていた。
そんな時、ふと窓の外を見ていると空から降り注ぐ光の粒の輝きが目に映った。
その瞬間自身が救いたかった人物に関して全て忘れてしまっていた。
そのあとすぐに、自分は何を調べているのかを疑問に思ったが
ナナリーのために最新の医療サイバネティクス技術を集めていると納得する。
その時、ルルーシュの瞳から涙がこぼれ落ちた。
ルルーシュ自身何故悲しいい感情が自分を支配しているのかを気づかず涙を流した。
それと同時刻でナナリーも涙を流していたのはルルーシュは知る由もなかった。
ライの決意と行動に一夏達は自分たちの胸が苦しくなったのを感じた。
そして、彼等の思い出を大事にしていたライの行動に納得いってしまった。
そのことに嫉妬すら感じたことを忘れてしまうほどに彼らも悲しくなった。
だが、彼らの気持ちを無視するかのように光景は変わっていく。
その中では、生徒会の人たちは誰もいないのに話しかける光景をあった。
ライに関する記憶を忘れているのにだ。
それだけ、ライは彼等にとって大きな存在になっていたのだろう。
だが、ルルーシュの物語は続いていた。
文化祭でユーフェミアが行政特区日本設立を宣言。
そのことでユーフェミアを敵のように睨むルルーシュの行動を見た一夏達は、
ルルーシュのとった行動の意味がわからなかったがそのあと直ぐに理由を理解した。
行政特区日本は設立すれば、
行政特区に参加すれば武装は解除され組織は解体、参加しなかればただのテロ組織になり
民衆から支持を得られなくなった黒の騎士団の存在意義がなくなる。
どう転んでも黒の騎士団は終わる。
ルルーシュにとって頭が痛い問題であった。
ユーフェミア本人はルルーシュ達のためだと思って出た行動だが、
ルルーシュにとっては力すら奪う行為でしかなかった。
そして、行政特区日本の開設の日、ルルーシュは開設記念館に姿を現し、
ユーフェミアと二人きりで話した。
その時、ユーフェミアの真意をしり彼女とともに道を歩もうと決意したとき、
不幸fr最悪な事故が起こった。
「例えば、日本人を殺せと言ったら君の意思とは関係ない―――」
ルルーシュは何気ない一言。
暴走をしているギアスに気づかない故に出てしまった一言。
その一言がユーフェミアを変えた。
ユーフェミアは会場の間で日本人に自殺してくださいと言う、
その言葉を理解できなかった彼らは戸惑ったが、ユーフェミアはルルーシュがもっていた銃で一人の老人を撃った。
『さあ、兵士の皆様も早く』
その一言で会場は地獄と化す。
日本人はブリタニアの兵士によって虐殺されていく。
その光景をみていた一夏達にとっては衝撃的だった。
ともに平和の道を歩もうとしたが不幸な事故で平和とは全く真逆な光景は一夏達は言葉を失っていた。
ルルーシュはガウェインに乗り込む。
C.Cはここまでしたことに驚いたが、直ぐにルルーシュの意思でないと知る。
だが、本人の意思とは関係なく事態は最悪の方向にすすでいく。
ルルーシュはもはやどうにもならないと判断し、
この状況を最大限利用することにした。それがせめてもの償いとでも言うかのように。
「黒の騎士団総員に告げる!ユーフェミアは敵となった!行政特区『日本』は我々をおびき出す卑劣な罠だったのだ!!自在戦闘走行機部隊は式典会場に突入せよ!ブリタニア軍を壊滅し日本人を救い出すのだ!急げ!!」
涙を流しながら命令をした。
「ユーフェミアを見つけ出して殺せ!!」
そのあと少しして、ユーフェミアを見つけて彼女を撃った。
その場面を見ていたスザクは彼女を保護してアヴァロンに連れて帰った。
ユーフェミアになぜあんな命令をしたのか質問するスザクだが
ユーフェミアは覚えてなく、スザクに行政特区はどうなったのかと聞いた。
「ユフィ……行政特区は…、大成功だ!皆とても喜んでいたよ!日本に…」
スザクは涙を流して成功したと嘘の結果を彼女に報告した。
その行動に一夏達はいたたまれなくなった。
「おかしいな…あなたの、顔…見えない…」
「……!」
スザクへ手を伸ばすユーフェミア、その手を握り締めるスザク)
「学校…行ってね…私は、途中…やめちゃっ…た、から…」
「ユフィ…、今からでも行けるよ そうだ!一緒にアッシュフォード学園へ行こう
楽しい生徒会があるんだ…君と…!」
「私の…分まで…ね…?」
「駄目だ!ユフィ…!駄目だ!!」
「…スザク…あなたに……会え…て………」
この別れはライがカシスを救えなかった場面と重なった。
それと同時刻、ルルーシュは合衆国日本を建国すると発表した。
黒の騎士団は他の反勢力を吸収しながらトウキョウ租界を目指していた。
ゼロはガウェインに乗りブリタニア軍に対し最後通告を出した。
ブリタニア軍もそれを迎え撃つために正面に構えた。
その状況を見たC.C.はルルーシュに問いた。
「このままでは、エリア11だけでは済まない。この世界全体が…お前の命が戦いに染まる」
「わかっている。だが俺は―」
揺るがない覚悟を口にしようとしたとき、ルルーシュの携帯が鳴った。
そのディスプレイにはユーフェミアと写っていた。
誰かが語っていると判断したルルーシュは電話をとった。
「ルルーシュ今学校?」
「いや。でももうすぐ帰るよ!」
「そう。電話をしたのはみんなに伝えてことがあって」
「なんだい?こんなときに」
「空を、空を見ないで欲しい」
「え?」
「ルルーシュ。君は殺したいと思うほど憎い人はいるかい?」
「・・・ああ、いる」
「そんな風に考えてはいけないと思っていた。ルールに従って戦わなければそれはただの人殺しだって!でも今僕は憎しみに支配されている。人を殺すために戦おうとしている。みんながいるトウキョウの空の上で人殺しを!だから・・・」
「憎めばいい!ユフィのためだろ?それに俺はもうとっくに決めたよ!引き返すつもりはない」
「ナナリーのため?」
「ああ!・・・切るぞ、そろそろ」
「ありがとうルルーシュ」
「気にするな!俺達友達だろ?」
「7年前からずっと」
「ああ!じゃあな」
「それじゃあ、後で!」
お互いにもう正体は分かっているのだろう。
友達ではあるが、結局は敵同士!!そして・・・
時間になった瞬間、トウキョウ租界は崩れ落ちた。
「スザク。俺の手はとっくに汚れてるんだよ!それでも向かってくるならかまわない。歓迎してやるさ。俺達は友達だからな!フッフフフ!フハハハハ!!」
崩れゆくトウキョウ租界はまるで二人の崩れていく関係を移していたように一夏達には写った。
(あの日から、俺はずっと望んでいたのかも知れない。
あらゆる破壊と喪失を。
そう、創造の前には破壊が必要だ。
そのために心が邪魔になるのならば、消し去ってしまえばいい。
そうだ……俺はもう進むしかない……………………そうだろう■■?)
自分が犯した罪。進むと決めた覚悟。そして無意識に誰かに問うた気持ちが一夏達に流れ込んだ。
トウキョウ租界が崩れ態勢が崩れたブリタニア軍。
黒の騎士団はそのあいだにアッシュフォード学園を司令部にした。
その時、司令部にランスロットが近づいているという報告を受ける。
カレンはそれを向かい打つために紅蓮弐式で出た。
ランスロットを発見したカレンはランスロットにナイフを投擲した。
「スザク!」
それを軽く弾き返すスザク。
「カレンか!?」
「戦場で会った以上、悪いけど、ここで死んでもらう!」
ビルの上からカレンが宣言する。
「みんな馬鹿だ!」
対するスザクは上から怒号を上げる。
「君も日本人も、あんな男に騙されて!」
「その言い方ムカつくね…! アンタにゼロの何が分かるっていうの!?」
「じゃあ教えてくれ! ゼロを! ゼロは今、どこにいるっ!」
スラッシュハーケンをビルに食い込ませ、その牽引力で、ランスロットが一気に紅蓮弐式との距離を詰めた。
勢いよく振り下ろした双剣の片割れを紅蓮弐式に振り下ろすが、
紅蓮弐式は右手の輻射波動で防御する。
一夏達にとってはショックの大きい出来事だった。
同じクラスで同じ生徒会の友達が殺し合う光景は彼らにとっては重すぎた。
ランスロットは上昇して間合いを取るが、紅蓮弐式はそれを追う。
より高いビルにスラッシュハーケンを打ち込んで壁に張り付き、そのまま壁を蹴ってランスロットを追いかけた。
右手から放たれる輻射波動を、今度はランスロットがMVSで防御した。
更に紅蓮弐式はその場から飛びのき、器用にビルの壁へと張り付く。
ランスロットはそこへ突っ込み、紅蓮弐式を壁から叩き落とした。
お互い手加減抜きの殺し合いに一夏達は言葉を失っていた。
「さあ答えろ! ゼロはどこだ!?」
「言うはずないだろ、裏切り者がぁーっ!」
「じゃあここで終わりにするっ!」
そんな彼等の気持ちと関係なく落下する紅蓮弐式との間合いを詰めながら、スザクが叫んだ。
その戦い方は今までとは全く違った暴力的な戦いだった。
「飛べるからって調子に乗るなッ!」
間合いを詰めてくるランスロット対して紅蓮弐式は壁に右手を突いていた、輻射波動をロケット代わりにし、強引にランスロットの攻撃を回避する。
驚くべき直感能力に一夏達は自分達の経験差を痛感した。
模擬戦と実戦の違い。
殺すか殺されるか状況から得られる経験値。
ほかの兵士達が操縦するKMFなら、
ISで簡単に倒せるだろうが、この二人相手だと倒すのは不可能とすら思える程に
二人の実力は高かった。
飛べないハンデを自分の武器で補うカレンは一気に距離を詰める、
ランスロットは反射的にMVSの反撃するが、それをかわした紅蓮弐式は遂に右手でランスロットの左腕を掴む。
「捕まえたっ!」
勝利を確信したカレンは叫ぶ、
「食らいなぁぁぁぁぁぁぁぁーッ!」
輻射波動がランスロットの腕を侵食していく。
しかし、スザクは使い物になった左腕をパージし、その反動で紅蓮弐式を突き放したのだ。
更にその近距離から、ヴァリスで紅蓮弐式の輻射波動を破壊した。
「うあああああぁぁぁぁぁぁっ!」
「さぁ言え! ゼロはどこだ!」
勝利を確信したスザクが、上空から紅蓮弐式を見下ろしヴァリスを突きつけて言い放つ。
その目は先ほど旅館でライが見せた相手を容赦しない冷たい目だった。
「しつこい男は嫌いなんだけど…!」
カレンがそんなスザクに向かって悪態をつく。
「そうか。ならここで…」
「くっ!」
「何か言い残すことはないかい?」
そのあとゼロがやってきてスザクと一騎打ちを申し込む。
だが、それは罠に嵌めるための誘いだった。
その後、ルルーシュは政庁に向かった。
コーネリアと戦うが、コーネリアの経験とユーフェミアの敵を討つ気迫の前には、
追い詰めらるも、あらかじめコーネリアの側近であるダールトンにギアスをかけたお陰でコーネリアを撃退。
そして、ギアスで自分の母を殺した相手が誰なのかをコーネリアに質問するが、
余計に謎が深まっていった。
その時、C.C.からナナリーが攫われたと報告を受けた。
最初こそ信じられなかったがジェレミアの登場で確認が遅れた。
なんとか退け学園にいる黒の騎士団やリヴァルからそれが真実だと知ると焦り出すルルーシュ。
自分勝手な行動だが、それは自分にとって最も大切な人の為に国とその民の命を背負ったライが重なる。
そして、ルルーシュはライが眠っている神根島に着いた。
だけど。遺跡に触れる前にスザクに止められた。
そこでゼロの正体を知りショックを受けるカレン、
ルルーシュはナナリーを助けたいが為にスザクに協力を申し込むと
スザクはルルーシュの行動に腹を立ちルルーシュを拒絶する。
そして、ルルーシュに銃口をむける。
「君は、最後の最後に世界を裏切り、世界に裏切られた!君の願いは叶えてはいけない!」
「バカめ!理想だけで世界が動くものか!さあ、撃てるものなら撃ってみろ!流体サクラダイトをな」
俺の心臓が止まったら爆発する。お前達もお終いだ」
「きっさまぁッ!」
「それより取引だ。お前にギアスを教えたのは誰だ?そいつとナナリーは!」
「ここから先のことは、お前には関係ない!お前の存在が間違っていたんだ!
お前は世界から弾き出されたんだ!ナナリーは俺が!」
お互いに銃口を向けるルルーシュとスザク。
「スザクッ!!!!」
「ルルーシューーー!!!!」
そして、銃声が鳴り響きルルーシュはスザクに敗れ、自分の父であり最も憎む相手の前に連れて行かれた。
ルルーシュは父のギアスによって自身の生きる目的である妹のナナリーと母親の記憶を奪われ、
箱庭での生活を送ることになった。
光景が変わり、C.C.がライが眠っている遺跡の前にたっていた。
C.C.はライに助けを求め、ライは自分のギアスが暴走し、
手に負えなかったとき、必ず殺すよう条件をつけた。
ライは現在どうなっているのか質問したが、
C.C.は説明がめんどいと言ってライにキスをした。
「なっ!?」
「「「ちょっ!!」」」
そのことで、ライの頭には自分が眠った後、何が起こったか理解する。
ルルーシュがゼロであったこと、ギアスを持っていたこと、そのギアスが暴走したこと。
そして、スザクはルルーシュを売ってナイトオブラウンズになり、『ブリタニアの白き死神』と他国から呼ばれるほど戦場で戦果をあげていることを知った。
そのせいで、キスされたこと自体はあまり印象に残っていない。
C.C.もそのことに触れていなかったため、二人はすぐに遺跡を出た。
それを見ていた鈴、シャル、ラウラ、千冬は青筋を立てていた。
「「「「あのピザ女!!」」」」
ここで文句を言っても何も変わらないのを知ったため、
これ以上何も言えなかった。
ライとC.C.は移籍を出てすぐに、近くにブリタニアの基地があると思い出す。
以前、スザクを捕らえた場所である。
C.C.はライが乗っていた月下は紅蓮弐式と卜部の月下の予備部品として使われたと教えた。
ライは黒の騎士団の現状を知っているため、それは仕方ないと苦笑する。
C.C.はフロートユニットを装着した機体があれば奪えないかとライに質問して、
ライもその案に乗り基地に潜入する。
そこで見た、ランスロットに似ている機体を見つけた。
ライはそばにいる人間たちにギアスを使い、それを奪う。
なかに乗り込み、機体のデータを見ると、
どうやらその機体はランスロットをベースにした量産機の先行試作機だと知ってライは苦笑する。
黒の騎士団の残ったメンバーに挨拶をしたが当初は警戒されていた。
けど、例外がいた。クラスメイトで同じ生徒会に所属してカレンである。
カレンはライを見て、突然膝をつく。
そして、その瞳から涙が落ちる。
ライ自身、これは自分が招いたこともあり、
カレンが冷静になるまで彼女のそばにいた。
そんな出来事があってか、翌日からカレンはライの前で冷静でいられなくなった。
そんなカレンの気持ちを知らずライは奪ったヴィンセントをラクシャータのもとに持っていくため、
中華連邦に向かう。
そこで、ラクシャータに自分の専用機を作ってくれと依頼する。
ヴィンセントはその新型ができるまでの間に合わせということで、
ライに合わせて反応速度は限界ギリギリまで上げられ、
装甲もかなり削られることになった。
数日後、ライは日本に戻りゼロ、ルルーシュの記憶を蘇らせるための作戦を決行する。
ライナナです。
今回はライが眠りにつき、その後ブラックリベリオンとライの復活の話です。
ちなみ過去編と言いいましたが、
この過去編はライだけでなく、ルルーシュとスザクの視点の話もあります。
理由はヘルマが意図的にそうしてるためです。
理由は後に語ります。
この時点で残り最終決戦のダモクレスを書き始めています。
誤字を確認して来週辺りR2の中盤ぐらいまで一気に投稿します。
それでも、誤字は亡くならいダメな作者ですが報告をくれると嬉しいです・・・が、
確認したのにまだある事で複雑な気持ちになるが(^_^;)
誤字に関しては過去編が終わってから直しますのでご了承ください。
押して頂けると作者の励みになりますm(__)m