商売柄、ヤバい奴らならゴマンと見てるが、あの野朗ほどムチャクチャな奴ぁいねぇ な。
まず、笑っちまうほど腕が立つ。
この前なんざ、ウージーを持った悪党一ダースを相手に、変な剣一本で楽々と切り抜 けやがってよ、弾丸が鼻先1インチを通っても眉一つ動かしやがらねえんだ。
おまけにとんでもねえ変わり者だ。依頼が気に入らねえと思ったら100ドル札を天 井まで積まれても受けねえクセに、幽霊狩りだの悪魔払いだのってぇ胡散臭い仕事だとタダみたいな値段でも飛びつきやがる。
奴の体にゃ青い血でも流れてんじゃねえかって噂だぜ。
ま、あんな野朗に睨まれりゃ、悪魔でも泣き出すだろうね」
情報屋 エンツォ
カプコン「Devil May Cry」 説明書より抜擢
遥か昔、人間界と魔界を結ぶ扉が開き、この世に絶望と混沌を撒き散らした時があった・・・・・
人間は魔界の者に抵抗を試みるものの、適う筈もなく人々は自らの死に恐怖しこの世を恨んだ・・・・
しかし、魔族の中にも正義に生きる悪魔がいた、名をスパーダという。
剣を取って戦い、悪魔の侵略を退けた魔剣士。
その伝説も、やがて人々の記憶から消えて行った。
だが時を経て、魔界はより強大になって甦る。
圧倒的なパワーで押し寄せる魔界の軍勢。
本格的な人間界侵攻が始まった…。
そして2000年経った現在、地図にも載らない島で魔界の門が現れ、開かれようとしていた・・・・・・・。
これを再度封印すべく彼のスパーダの息子、ダンテが立ち向かい、魔界を封印した。
そしてこれからの話はその一年後、日本の話である。
Devil May Cry -Cross
Original Story-
〜時を閉ざされる世界〜
プロローグ
俺は今春に学校を卒業した神崎 暁(カンザキ アキラ)、二十歳だ。
趣味は機械いじり、特技は古武術と魔術。
古武術は子供の頃からやってたからもかなりの腕だ、魔術は一応学校の必須科目だったから受けたんだが、その気の才能
があったのかかなり成績が良かったな。
よく魔術の授業に駆り出されてた。
学校といっても基本的には他の所と大差はないが、なぜか教員が皆魔女だっ
たりする訳よ。
……この時点で大差あるっつうの…。
学校の先生に子供みたいな体格な人物までいたんだからな。
・・・・・まぁ特定の人物には受けてたけどな。
で、その学校を卒業してから二ヶ月が経とうとしている今、何故か親父が運営するこの『エデン』の最高管理者を勤める
事になった。
で、今机に座り、頬杖をつきながら書類に目を通し判を押している。
その日は珍しく早く帰ってきた親父と共に夕飯を食べてた時の事だ。
「暁、お前卒業したら何をするんだ?」
「そうだなぁ。これといってやる事もないから、少し旅に出ようかなと思うんだけど。」
「なら今度うちが新しく造ったところで働いてくれ。」
「………人の話聞いてんのかよ。」
「聞いてるさ、やることがないんだろ?」
「そう!でやることが見つかるまで旅に「おっと悪いな暁、私はこれから出か けなきゃいけないところがある。」
ダンッ!!とテーブルを叩き抗議する俺に対し、親父は食器をまとめ、流し台に持って行き、リビングの入り口に足を運 びドアの取っ手に手を掛けた。
「お、親父!!ちょっと待て!!まだ話は終わって「あそうそう、詳しい日にちや場 所は追って連絡する。」
どっちの話を切り出しやがるんだこのクソ親父は!?
「いやぁ親孝行な息子を持って私は幸せ者だなぁ。」
はっはっはと笑いながらリビングをでていった。
あのくそ親父。
その時にテーブルの陰に隠れて俺の最高の術で 焼き尽くそうと紡ぐんでいたが止めた。
灰になってもそっ から再生するからな。あの親父。
息子でも人間か、と思うぐらいだ。
と、言うわけで現状に至る、ということ。
「ふぅ、かなりの書類作業をこなしたな。」
押し判済みの書類の山を見て俺はそう呟いた。
そして軽く伸びをしながら部屋の入り口の上に備え付けられている円盤型の時計を見た。
時刻はそろそろ昼食時に入ろうとしていた。
「そろそろ昼飯か、っと。」
伸びをした体を元に戻し、そういいながら椅子から離れる。
「今日は早く終わるかもな。」
まだ判を押されていない残された書類を見て俺はつぶやき部屋を後にした。
あとがき
どもっ今回正式に投稿させて頂きましたリシュベルと申します。
「Devil May Cry」と言うカプコンのゲームを題に書かせていただきました。
とあるサイトのスリーセブンさんがDevil/stay nightというDevil May CryとFate/stay
nightのクロス物を書いていたのでそれに刺激され書きました。まぁ勢い任せと言うのもありますが・・・・。
このゲームを知ってる人、知らない人、興味ある人、興味ない人とさまざまですがどの人にも内容がわかるように書いて いきたいと思いますのでこれからよろしくお願いします。