SMランド

第四章

工作員無残

 帝國BBSの朝のニュース番組では人気アナが二人登場する。
 本日は高梁麻希子(元日本のテレビ太陽所属)と小寺舞 (元日日テレビ所属)アナウンサーである。
 「本日は初顔合わせ高梁アナと小寺アナでお送り致します」
 横山ゴングが中央の司会席で、半円形のテーブルに何人かの評論家他が座っている。定番のニュース番組のスタイルである。
 高梁と小寺はパネルの両サイドに立ち、カメラはパンしながら二人の等身大を映し出す。
両名とも脚の美しさを競って膝上二十センチのミニスカートである。
 「それでは本日もお二人で野球拳をやって頂いて、負けたほうが脱いでニュースを読んでいただきます。全部脱いでしまわれて、ニュースが残っていましたら、おしっこをしたり浣腸をされながらニュースを読んでいただきます」
 野球拳の定番音楽が流れて、じゃんけんは小寺がやや後出しで負ける。更に小寺はすっぱりスカートから脱いでしまう。
 上着に隠されながら薄い水色のパンティの先端を、細い脚の付け根に覗かせている。
 「小寺さんいきなりサービスいいですね」
 「はいどうせ脱ぐのですから、それにこのスタイルってすごく脚がきれいに見えて、脚の長さをアピールできるのですよ」
 「高梁さん、高梁さんもこういう姿勢でやって頂けるとうれしいですよ」
 「いやー私は小寺さんのように若くはありませんし、脚も綺麗じゃないですから」
 「またご謙遜を、ちょっとだけ捲って、御身脚を上まで見せて頂けませんか」
 「そんな比べられるだけでも恥ずかしいですよ」
 カメラが小寺にパンする。
 「それでは最初のニュースです。昨日日本の東京を走る地下鉄有楽町線の練馬駅付近で、通勤途中のOLから、痴漢の言いがかりをつけられた、韓国人の朕桃蜀容疑者が、地下鉄の線路内を逃走し、朝の通勤時間に、電車が一時間にわたり運行を停止しました」
 画面は地下鉄有楽町線がホームに入ってくる画像に切り替わる。そして等身大の小寺舞がその上を動いてニュースを読み続ける。
 「朕桃蜀容疑者は、練馬駅で有楽町線から降りた際に、後ろからOLに呼び止められ、いきなり今痴漢しましたよね。といわれ否定したのですが、おせっかい焼きの男性に取り押さえられ、隙を見て乗ってきた電車の反対側のホームから飛び降り、一時間あまり逃走し、次の駅の手前でうずくまっているところを発見され、逮捕されました。最初東京メトロでは鉄道運行法違反の現行犯で朕桃蜀容疑者を警察に引渡し、痴漢の容疑は確認して無いとコメントしておりましたが、何と目撃証言が現れました。朕桃蜀容疑者は自分の隣に立っており、両手で二本のつり革につかまっており、自分は更に隣のつり革に無理してつかまっていた。問題の女性は朕容疑者と自分の反対側二人目に立っていたと証言しており、更に驚くことに昨日夕方このOLに痴漢の言いがかりをつけられ、会社を首になるのが恐ろしくて、150万の示談金を払わされた人物が名乗り出たということです」
 「丸亀先生これは」
 「これは日本の法律のいい加減なところと、条例など煩雑にあって、法律の歪がいっぱいあるんですわ。そこをたくみに利用してでっち上げて慰謝料を稼ぐですよ。ほんとに悪い女です。日本では一回女性から痴漢されたと訴えがあると、無条件に起訴してしまいます。無実を証明するのに4から500万係ります。だから150万で泣き寝入りしてしまったんですよ」
 「それじゃあ先生今度のケースはどうなりますか」
 「鉄道運行法違反は免れないですね。女性のほうは間違いではなく、今度はでっち上げとわかってしまっていますから、懲役2年半といったところですね」
 「なんと地下鉄有楽町線には、今月から女性専用車両が先頭車に導入され、そのOLと朕容疑者が乗っていたのはその隣の車両だったのです」
 パンツ丸出しの小寺が解説する。
 「丸亀先生、これじゃ女性専用車は無意味ですね」
 「いや無意味じゃないですよ。これは導入の仕方がよくないんですよ。先頭車ではまず不便です。同じ日本でも大阪の地下鉄御堂筋線では、6号車に終日女性専用車がついています」
 「一両で足りるのですか」
 「その線によりますね。2両ぐらいあって、終日固定で色も変えて、もっと便利なところに設置しないとだめなんですよ」
 「完全に分けてしまうのはどうなのでしょうか」
 「これまた問題があるんですよ。定期券の購入比率で完全に分けると2:8か3:7くらいになってしまうんですよ。そうすると痴漢の被害にあう方はやっぱりほんの一握りですから、現実には大半の方はどこに乗っても気にしてないのです。全体で女性が乗れるのが2ないし3両となると、なんでこんな不便なことしてくれると苦情が出てしまうんですよ」
 「2両を分散して付けても、でっち上げる女がそれ以外に乗る危険はないのですか」
 「それはかなりの比率で減りますね。僕は日本にいるとき西武新宿線で通ってるんですが、通勤急行の2両目に乗っているんですね。一番前が女性専用です。すると2両目、3両目は男性が99%ですね。そこにでっち上げの為に毎回乗って掴まえるのは難しいですね。僕が乗っている車両に、一人だけ美人でスタイルのいい女性が、ややミニスカートで乗ってくるんですよ。終点に近くなると女性専用が8割方の混雑なのに、そこはぎゅうぎゅうなんですね、つり革に掴ってられると三方が男性に密着していますね。でも痴漢行為をわざわざしている人も見かけないし、女性も文句を言ったりしていません。スカートから出ている脚なんか僕の足に密着していますよ」
 「丸亀先生それちょっとうれしいのじゃないですか」
 「それは悪くはないですよ。でも僕も周りの人も手を出したりはしませんよ」
 「まあそんなことをする人は、居る筈もないですね」
 さて日本で朝の通勤前の警察庁広域捜査官、警視伊藤美碕はこの国を徹底的に研究せよとの警察庁官房からの命令を受けていた。
 丸亀弁護士の話を検証してみたく西武新宿線の通勤急行に乗ってみることにした。
 第二日本帝國は日本の沖縄にしか当たらない領土の小さい国であるが、世界の通貨を完全に押さえ込んでいる。
 表のメインは建設業、不動産賃貸業、人材派遣業であるが、裏の収入は株、相場、ギャンブルの合法のみ行為、そして風俗である。
 さらにインターネットによる国家アダルト放送の全世界放映である。
 建築業は世界中の失業者を、日払いOKの派遣会社より高い賃金、かつ食事付きで集めて、人材確保の基礎を築いた。
 自社で高層マンションを建て、販売と賃貸の両翼で稼ぐ。
 全世界の売春街に安くて良質なクローンの売春婦を輸出し、風俗街の半分を握ってしまう。
 逆に自国には他国から、風俗嬢を出稼ぎさせ、地上の楽園を作って世界の富豪、政治家、企業のオーナーからアングラマネーの使い場所として稼いでいる。
 世界のギャンブルをインターネットで代行し、ギャンブルを注文換金まで簡素化して、大きな利益を上げている。
 だがこれで日本の経済はものすごく圧迫されてしまった。
 日本はマスコミ世論がうるさくなりアングラマネーが激減した。
 バブル崩壊後日本の経済は回復しない。そこへこの国の台頭によって、さらに日本から資本が逃げ出した。
 要はバブルの主体であった実質経済とは一線を引いた、金経済と、アングラマネーを抑えることで、世界の通過を抑えることに成功したのである。
 裏は世界の売春、風俗、ギャンブル、相場を抑え、アングラマネーと、投資マネーの回収を行い、表は土建業で最下層のその日暮らしの人口を押さえた。
 この国は日本と違って経済侵略を軍隊が援護している。
 だがその姿はほとんど地上に現れていない。アメリカの第六、七艦隊と対等の戦力があるといわれ、すでにアメリカ、日本に於ける死の商人の資本を押さえていると推測されている。
 日本にない軍事力を背景に世界の介入を防いでいる。
 世界が認めないクローン技術を合法化し、安くて良質な労働力と、さらに安くて極上な売春を確保し、無敵の経済力を更に拡大した。
 立憲君主としての女王を除いて、並木会長の資本下にある企業、極東興産中心の国家である。
 選挙もなければ、賃貸料として国家の土地建物を借りる費用が唯一の税金である。
 世界の多国籍企業がこの国に本社を置くことによって、この国の経済力はされに拡大を続けた。
 世界の政治家がこの国を通して賄賂を自由に受け取り、企業は税金を払わない利益をここで多く確保できる。
 企業としての連結後の財務会計は拡大し放題で、各国家に払う税法上の会計は思いっきり縮小できる。
 そして流れる賄賂、アングラマネーは世界に類を見ない買い手市場のこの国の楽園地帯で消化される。
 伊藤美碕にはこの国は限りなく許しがたい国家である。イラク、北朝鮮より問題である。
 だがすでに世界経済の中枢企業が、この国に深く根をおろしている。
 この国家に対して、イラク北朝鮮のようにアメリカが軍隊を動かすことすら不可能であり、誰も提唱できない。すでにアメリカの経済にも深く影響するのである。
 警察庁官房から伊藤美碕警視に隠密裏に命令が下された。並木会長暗殺指令である。
 並木会長のペットになって並木邸に潜入し、暗殺を決行せよというのである。伊藤美碕警視はこの指令を受諾した。
 美碕は東京大学を主席で卒業し、上級公務員試験に合格して、警察庁に就職したキャリアである。
 借金を背負った女性を装って並木会長の性奴隷として潜入するのである。
 美碕は27歳になるがこれまで男性経験が無い。
 女優に出来る容姿の美人であるが、美形過ぎるのと潔癖すぎる性格で交際を申し込む男性はそんなに多くなかった。たまに有っても美碕の好みに合わなかった。いまだに処女である。
 だがあえて処女を捨てようとは考えなかった。そのまま任務を決行すべく、戸籍を作り変え借金も作った。
 警視庁の特命課が探し出した、並木会長に繋がる女性推薦ルートで第二日本帝國に向かった。
 並木会長の写真審査はパスした。並木会長に会う前に、身柄は第二日本帝國の保安部第八課の女性隊員(この国では軍部が警察を兼ねており、保安部が警察に該当する。)らの検査を通過し、並木会長直轄の親衛隊に渡った。
 ここも無事通過というところであったが、あすか女王から異例のストップがかかった。
 身柄はあすか女王の親衛隊に引き渡された。
 厳しい取調べが行なわれたが何も出てこない。
 だが軍医は美碕の異常な筋肉の発達に目を付けた。格闘技か何かをやっているはずだと判断した。
 そして米軍のデータを照合して、伊藤美碕警視と写真鑑定で一致した。
 直ちに一方的裁判が行なわれ身柄は海軍引渡しと決められたが、一度あすか女王の親衛隊に戻された。
 国家侮辱罪、殺人未遂、スパイ防止法が適用され、刑は公開陵辱刑、並びに女性終了刑が言い渡された。
 美碕の担当に下田香奈少佐と納見志摩中尉が任命された。
 二人の任務は美碕にこの国の繁栄をよく見せることである。
 もちろん二名とも美碕が柔道の有段者である以上に、格闘技に精通している。あすか女王の直属隊員なのである。もちろん距離を置いて数名の隊員が見張っている。
 美碕に国内を案内する目的はこの国の繁栄を見せ、もはや落ちてゆく日本とは大きく違うことを思い知らせ、自分のおろかさを悟らせるに至らないまでも、何をやっても無駄なことを感じ取らせ、諦めの境地に追い込むことである。
 そして其の後に女として高級官僚として最大の屈辱が待っている。
 美碕は島の巽(東南)にある空港から入ってきたので空港の案内は省略した。
 十階、二十階、30階に三段構造で走るニュートラムは総て六両編成で運転され、島の横列の運行と縦列の運行がある。ビルとビルの間を走っている。
 乾(西北)から巽(東南)に走る縦列が十階と三十階で、艮(東北)から坤(西南)に走る横列が二十階、十階と二十階は総て各四つのビルの中心ごとに止まる。
 三十階のニュートラムはビルの谷間の交差点を五個置きに止まって行く。
 六両中一.二号車が女性専用、三.四号車が共用で五.六号車が男性用である。
 EVも同じように三基あり、総ての駅で十階から三十階を高速で結んでいる。
 島の真ん中を高速鉄道が一本走っている東京から三鷹くらいの距離を十分で走る。乾駅から中宮に止まり、巽駅(空港)までを結んでいる。
 中宮付近には、官庁と多国籍企業のオフィスが集中する。
 乾に極東興産系の企業と、その役員、社員の住居が集中し、乾から兌にかけて一般の居住地帯である。
 空港、港、島の出入り口が総て巽である。
 その他の巽、離、坤はまだ殆ど未開発地帯である。
 道路は高速鉄道の下を空港から、乾までと島の外周のみである。
 島の外周はほとんど世界のリゾートホテルが並び、総てリゾート地である。そして震、艮が歓楽街、風俗地帯である。
 未開発地帯は、次々とビルが建設されている。この建設には各国で極東工業が確保した労働力を使って行われている。
 なぜクローンがやらないかと思われるかもしれないが、職人技術などは催眠学習では追いつかないことや、クローンの人口増殖がそこまで賄いきれないのである。
 だがこの労働力も日本の賃金の1.5倍+食事、工事現場近くのプレハブ仮設ワンルーム住居が支給されるが、その賃金の殆どが世界有数の売春街で毎日落とされる。
 最下層向けのクローン売春であるが、日本の風俗では十人に一人の割にしかいない、上玉があてがわれるのである。
 この時とばかりに働いた分の総てを遊んでしまう。
 第二日本帝國の撒いた金は第二日本帝國で回収しているのである。
 ちなみにクローン売春は六十分で日本円の八千円である。これが最低レートでこれ以下の売春を禁止している。
 この国では売春は合法である。肉体を売るも労働を売るも同じ仕事である。ただそのレートが違うだけという並木会長の理念に基づいている。
 下田少佐は美碕を中宮付近の、多国籍企業のオフィスがひしめくあたりを案内する。
 殆どの世界に名の通った企業がそこに集中している。
 どこの国の取引を行っても非課税である。
 中宮を過ぎて西に向かうと島の外周がリゾート地である。ヌーディストビーチ、混浴温泉街がある。
 入場後、誰とでもセックスOKの温泉もある。誰にセックスを求められてもNG無しの条件で入場するのである。
 男性の入場が少ないときは女性の入場が制限される為、男性エキストラを雇っている。
 また一人の女性を有料で何人かの男性がセックスしてくれたり、強姦してくれる貸切温泉もある。
 好みによって、多人数のセックスから、強姦、SMと希望に合わせてプログラムを組んでもらえる。
 男性は工事系の出稼ぎ労働者からスカウトしてくるがなかなか精神的に長続きしない。
聞いている美碕にはまったく理解がいかない。だが今から十数日後には深く理解させられてしまうのである。
 ここから下田少佐は美碕をヘリに載せる。操縦は納見中尉である。
 いくつかのリゾートホテルを横目に島の未開地を除いて、唯一高層ビルのない並木邸とその広大な庭、そして並木会長のペットの住む高級マンションを眼下に乾を通過し、北の坎宮に下りる。
 このあたりが多国籍企業の社員の居住地なのである。
 五十階建てのマンションの高層階が家賃百万の七LDKの高級マンションであり、下層階がクローンのワンルーム住居である。
 その先艮宮に入ると香港を思わせるあでやかなネオンだらけの歓楽街である。総て五十階建ての建物である。
 外周の海沿いはラブホテルが並ぶ。だがこの国でカップルはラブホテルを利用しない。カップルはみなリゾート系である。ここは売春SM専用である。
 下田少佐は再び美碕をヘリに載せる。今度は軍用ヘリである。
 ヘリは洋上を航行し、海上の戦艦大和に着艦する。そこでは軍艦上のこの上もない理不尽なショーが行われていた。(第二章軍艦上のこの上もない理不尽なショー参照)
 そのショーに美碕は明らかに嫌悪の情を示した。
 「これは人道上許されないことです」
 「本人たちの承諾と、確認書をもらっているわ」
 「開催すること事態が人道上許されないと私は思います」
 「でもギャンブルは世の中に存在するわ。これはお金をかけないで無一文体を張ったギャンブルよ」
 「国家がこんな事をしていいのですか」
 「こんなことを承諾しても、自分の家族のためにお金を持って帰らなければ成らない、国民個人をそこまで追い込む政治が悪いと考えませんか」
 「貧困のすべてを国家が悪いというのですか」
 「この国に貧困はありません。陰湿な犯罪も起きません。バブルまでの二十年くらい、佐藤内閣から中曽根内閣まで、日本は犯罪の少ない安全な国でした。汚職にうるさくなって、アングラマネーが激減してから、今のような犯罪だらけの日本になったのです。必要悪を認めないで、表のお金だけになり、税金を払ったお金はみな預金します。裏のお金は使うしかありません。お金が回転しなくなったため社会の弱い低所得層が失業してゆくのです。今に日本は四十歳年収三百万以下になってしまいます」
 「それを政治が悪いというのですか」
 「日本は田中角栄氏亡き後ドン無き国となったのです。大衆社会の支配者マスコミが主婦層のご機嫌を取り、マスコミ主導で政治が動いてしまっています」
 「ではマスコミが世の中を貧乏にしたと仰るのですか」
 「まったくその通りよ」
 「貴方の仰っているのは、人の正義が悪いと、仰っているようにしか聞こえません」
 「まったくその通りよ。ちっぽけな人間の、ちっぽけな理想と、自尊心と、正義感が、表に立って必要悪を認めないから、経済的に追い込まれ、弱いものから犯罪に走って行くのが今の日本の現状よ」
 「こんな陰湿なショーをやって、お金が回ればいいと言うのですか」
 「どんな場合も誰かが性的犠牲にならなければ、世の中は収まりません。でも私共は犠牲者に多額のお金を払うという、最低限のルールをまっとうしています」
 「取材したアナウンサーを処刑として、テレビで裸にするのもですか」
 「あれはわが国のマスコミ規制の法律に挑戦した厳重な見せしめです」
 「この国に報道の自由は無いのですね」
 「制限しています」
 「言論の自由を制限するのですね」
 「マスコミは言論の自由ではありません。テレビという媒体を独占して、大衆を洗脳する凶器というべきです。マスコミはすでに大衆を支配しています。とくに日本の支配階級は、政治家でも、資本家でもなく、マスコミというべきです。北朝鮮でさえ国家がマスコミを押さえています。われわれは逆の目的でマスコミを押さえました」
 「それがアナウンサーを裸にして、視聴率を稼ぐ世界放送なのですか」
 「そうよ、充分な効果があるわ。日本のマスコミが主婦層のご機嫌を取る代わりに、我々は政治なんかに無関心な、意見を言わない、本当の大衆の関心を寄せ付けているのです」
 「でも下田少佐はこの国に尽くして何の得があるのですか」
 「週わずか三十六時間の勤務で日本の五倍の収入になります。更に将来の発展のある国にいたほうが、自分の将来の展望も期待できます」
 「これから私をどうするのですか」
 「最終的には日本に強制送還します。その前にもっとも重い十字架を背負って頂きます。今日はこの大和に収監します。明日私は開け番ですから、井上少佐が貴方を案内にきます。明日もわが国をよく見て頂きます。本日の続きは井上少佐とやってください。男性がよければ有我大佐が独房越しに多少は相手をして下さいます」
 下田少佐と納見中尉は美碕を戦艦大和の独房に収監した。
 中にはすでに食事が並べられていた。ホテルのディナー並の夕食である。
 独房の外にも椅子と一緒にワゴンで同じ料理が運ばれてきた。
 下田少佐と納見中尉と入れ替わって、ずんぐり体格の猪首の男性が入って来た。本艦の艦長有我大佐である。
 「ようこそ戦艦大和へ、艦長の有我です」
「偶然の一致ですか、映画で観たのですが、対戦中の戦艦大和の艦長は、確か有賀大佐でしたが」
 「そうです。それにちなんでこの国で付けて頂いた第二の姓です。私はバブルの後、日本で事業に失敗し、破産寸前に追い込まれました。いや破産すら出来なかったのです。今でも多額の借金を残したままです。軍人としてこの国に使えることで今の待遇を受けています」
 「そうですか」
 「どうぞお食事は好きなように召し上がってください」
 「ずいぶん豪華ですね」
 「この艦の通常の食事です。冷蔵庫にはビールとワイン、日本酒があります。あと通常のドリンクが入っていると思います。トイレ、シャワーも独房のなかにあります。洗面の水は飲めません。冷蔵庫の飲料をお使いください。明日の朝井上少佐が来るまでその中で過ごしていただく事になります。艦内をご案内したいのですが、あいにく今艦内にいるものでは貴方に暴れられたとき銃を使わないと取り押さえられません」
 「そんな無駄な抵抗は致しませんが、別にこの中で結構です」
 「それではお食事をしながら、私にお聞きになりたいことを何でも聞いてください」
 「この艦には何人乗り組んでいるのですか」
 「全部で24名です。内21名はクローン人間です」
 「クローンと普通の人間の区別がつくのですか」
 「厳密には書類が無いとわかりません。ですが顔の形が限られていますのでだいたいわかります」
 「クローンの人はお給料をいただけるのですか」
 「階級によっての差は有りますが、通常の人間と同じです」
 「下田少佐の様に多額の給料をもらえるのですか」
 「それはちょっと違います。まず少佐と少尉では3倍の差が有ります。更に水兵、下士官はもっと安いです。住居、食事が保障されていますからその分安くなります。それに女王の親衛隊は特別です。下田少佐の方が私より給料は高いです」
 「たとえばクローンの水兵が軍を辞めて他で働けるのですか」
 「法的には縛られていません。でも民間企業に移った例はありません。女性で幾人かは売春を辞めて、お客の男性と生活したり、結婚した例もあります」
 「クローンは子供を生めるのですか」
 「妊娠機能を取ってしまっているわけではありません。ただ使われない機能になって退化させられているのです。そのためDNAを変更する手術を受けることになります。その分普通に老化しますが」
 「24人でこの艦は動かせるのですか」
 「そうです。最低7人で可能です。戦闘状態の時だけ二十人必要になります」
 「何故いまどき戦艦なのですか」
「それにはいろんな用途があります。艦砲の威力を見直す時代になっているということです。砲弾は昔と桁違いの威力をもっています。この艦はイージス艦としての機能も持っています。さらに乗員は二十四名ですが、最大一万人を収容できます。緊急時の非難場所になります。艦隊四十八隻全部あわせれば、極東興産の社員を含むこの国の構成員のほとんどを収容して充分に余ります。またそれらを一年くらい食わせる食料が貯蔵されています」
「核弾頭も搭載しているのですか」
 「当然です。それどころか四十八隻の三分の一で全世界を一瞬で破壊するだけの装備を搭載しています。残念ながら詳しくはお答えできませんが」
 「その軍備で世界を征服するのですか」
 「そんな必要はありません。軍備はもっていれば経済で世界を制圧できます。これは永久に使われない軍備です」
 「航空兵力はないのですか」
 「在ります。潜水空母が十隻、艦載機は合計で一千機です」
 「陸軍力は」
 「ほとんどありません。侵略を目的とはしていません」
 「しかし四十八隻の三分の一の兵力で世界を破壊できると仰いましたが」
 「あくまで防衛目的です。経済を制圧すれば陸軍が出て行って都市を抑えたりする必要はありません。ただ経済を制圧してもユダヤのようにならなければいいのです」
 「艦長は今の立場に満足していらっしゃるのですか」
 「悪くはありません。生活も女も不自由しません。いずれ軍を退役したらこの国でまた事業を始めようと思います」
 「私をどうして日本に帰すのですか」
 「処刑する必要までない」
 「何故、例のアナウンサーのように終身女体奉仕刑にしなかったのですか」
 「それは危険すぎると判断するでしょう」
 「日本に帰して危険はないのですか」
 「無いです。無い様に事を運ぶはずです」
 翌朝井上妙子少佐と、香取美由紀大尉が美碕を迎えに来た。美碕はシャワーを使って髪を洗ったが化粧はしていない。素顔でも十分に美人である。
 「本日はオークションの会場にご案内致します」
 「オークション」
 「女性のセリですね」
 ヘリに搭乗する。井上少佐と香取大尉は美碕の両脇に乗り込む。操縦は別の隊員がすでに操縦席に乗り込んでいた。ヘリは並木邸に降りる。海に面した乾の角に存在する五階建ての瀟洒な建物である。
 屋上に着くと何人かの隊員が待っている。
 「香取大尉、身体検査は」
 「これからです」
 「自殺防止ははめているか」
 「自殺の恐れは無いと精神科医が鑑定しています」
 「ここからは着けて貰え」
 屋上から中に通され五階のバスルームに入れられる。露天風呂も付いた豪華な浴室である。
 井上少佐と香取大尉の二人だけになる。ほかの隊員はドアの外である。看護婦が一人入ってくる。
 「服を脱いでいただきます。身体検査です」
 美碕には拒むだけ無駄なことは充分にわかっている。見ているのは女性隊員と看護婦だけである。数日後には気の狂うような辱めを受けさせられるであろう事は充分に理解している。スーツの上着を取り、ブラウスを脱ぎ、スカートも下ろす。
 「下着も取るのですね」
 「そうして頂きます」
 ブラをはずし、パンティも脱ぐ。
 「脱いだ服をすべてそのかばんに入れて鍵を掛けてください」
 「はい」
 「鍵は独房に入って頂く時にお返しします」
 「はい」
 「看護婦さん、女性器とお尻の穴を確認してください。あと自殺防止帯のセットを」
 「すみません検査をしますので、ソファーで足を広げてください」
 美碕はここも無駄な抵抗をせず、ソファーに座り両足を左右にM字開脚する。看護婦が女性器を広げる。なんときれいな女性器であろう、ピンクのままである。縦一本のきれいなマン筋を広げると、中は緋色である。菊の座にワセリンをつけて指を入れる。
 「便を抜いて確認しますか」
 「浣腸している時間は無いわ。保安部が一度完全に調べているから、検知器だけでいいわ」
 「はい」
 「口をあけてください」
 看護婦は美碕の口の中に自殺防止帯をセットする。口が利けて下を噛むのを防止する器具である。
 すべて完了すると二人は美碕をオークションが行われている会場に案内する。
 中では高梁が縛られて、まさに浣腸されるところである。
 中に日本の大泉首相や、平佐和代議士がいるのに美碕は動揺した。
 実業家らしき男が高梁の女性器やおっぱいを弄繰り回している。
 自分も数日後に同じこと、いやそれ以上のことをされるのである。
 しかし買われてゆく女性たちの立場にはなんとも言いがたい。
 「大泉首相らは何故ここに居られるのですか」
 「来賓です。ショーを観ていただくおもてなしと、オークションを兼ねています」
 「おもてなしには女性も入っているのですか」
 「ご希望次第です」
 「各国の政治家がオークションで女性を買って行く事も有るのですか」
 「日本の場合ほとんどありません。この国に住居が無ければ買ってもどうしようも有りません。日本にはお持ち帰りできないことはよおーくお分かりでしょう」
 「何故あんなに高額なお金を払うのですか」
 「さあ、そこまではお答えできません。持ち帰る国によっては相当のことができますが」 
「どんなことが」
 「大体は実業家の性奴隷にされたり、お客様おもてなしの為、ここのようなショーに使われます。結婚される場合も有りますが、ある国では火炙りにされたそうです」
 「酷い」
 「でもオークションはここだけではありません。フランスでも行われています」
 その日も美碕はヘリで軍艦に運ばれた。今度は空母瑞鶴である。艦長貝津下大佐と飛行長相老少佐が出迎えた。昨日の下田少佐と同じように独房に収監する。
 「明日はまた下田が迎えに来ます」
 独房の中には同じように料理が運ばれている。本日は和食の様である。
 独房の外に椅子が運ばれ昨日のようにワゴンで料理がもう一人前出てくる。艦長の貝津下大佐ではなく相老少佐が入って来た。
 「本日は私がお相手を致します。明日は離着艦の演習をお目にかけます」
 「いつ私は刑を執行されるのですか」
 「明日から医療チームが乗り込んできます。撮影チームは数日後のようですから、その後ですね」
 「この艦内で執行されるのですか」
 「そうです。艦隊総指令の永野提督の指揮下で行なわれます。実際の執行は私と下田少佐と医療チームで行ないます」
 「古池アナウンサーの時も、貴方が執行したのですか」
 「いいえ、あの刑には海軍の者は関与していません。保安部が行ないました」
 「何故今回は海軍なのですか」
 「それだけ貴方は重罪人ということです」
 「会長を狙ったからですか」
 「そうです。それに貴方には余分な正義感がある。並木会長にとって正義感ほど嫌いなものはありません」
 「会長が直々に永野長官と医療チームに執行を命じられました。生かして何時までも屈辱を全うさせよとのお言葉に、精神科医と産婦人科医が検討の末、今回のプランが作られました。私も下田少佐もただ実行するだけです」

 翌日浮上した空母瑞鶴の艦橋に美碕は立たされていた。左右を下田少佐と納見中尉に押さえられている。
 瑞確が風上に向かって速度を上げ始める。艦尾に点の様に機材が近づく。
 艦橋から見ていて徐々に形がはっきりしてくる。なんとアメリカ海軍のF18ホーネットである。
 この国は日本と同じくアメリカの機材を買っているのである。手際よくほぼ自動で着艦した機材が、エレベーターで艦内に収容される。
 「この艦には何人くらいの人が収容できますか」
 「この艦は空母ですから、飛行機を出さない限り千人位が限度です。核シェルター代わりはやはり戦艦の役割です」
 帝國BBS放送特設チャンネルである。
 インターネット放送なので簡単に特設チャンネルのUMLを設定できる。
 本来四チャンネルあり、一つがニュース、バラエティー他エロチャンネルである。二つがドラマを流しており、残り一つがスポーツ実況チャンネルである。
 実況が無い時間を利用して政治放送や、公開陵辱刑等も放送されるが、今回の伊藤美碕警視の公開陵辱刑は、数日にわたるため特設チャンネルとなった。サーバーも数台増設された。
 「これよりThe second Japanese empire公式放送を行ないます。日本の警察庁がわが国に放った工作員、伊藤美碕警視の国家侮辱罪、並びに殺人未遂、並びにスパイ防止法違反の公開陵辱刑を行ないます」
 小寺舞がピンクのミニスカスーツで登場する。
 美碕はパネルに縛り付けられている。紺のスーツである。タイトスカートの丈はオーソドックスな膝丈である。足首を揃えて、膝も揃えて固定されている。両手は広げ左右に軽く引っ掛けてセットされている。そして首輪で後ろのパネルに首もがっちり装着されている。
 美碕は無表情である。細身で背丈も有り、スタイルのよさがしっかりと画面に表現されている。
「これから刑の執行にあたるのは、女王の護衛隊の下田少佐と第三航空艦隊の相老少佐です」
 相老少佐は仮面を付けている。
 下田少佐は素顔のままであり、美碕とは比べるまでも無いが三十五を過ぎて美人の面影は残している。
 画面には映らないが、瑞確に搭乗している隊員約百二十名が客席で鑑賞している。
 美碕の両脇にはこれも画面に映らないが納見中尉と香取大尉が控えている、客席の最前列に井上少佐もいる。柔道、合気道 二段の美碕ではその中の一人にもかなわない。
 ステージの前方に立って司会をしている小寺舞も相当にスタイルはよいが、美碕には及ばない。
 美碕の衣服を脱がす権利をめぐって抽選が行なわれる予定であったが、下田少佐の意見で18歳くらいの若い男性が二人呼ばれて来た。
 両名とも顔立ちの綺麗な若者でジャニーズ系である。
 美碕にとって、若い男性は相老少佐以上に屈辱的である。更に日本の警官のコスプレ姿である。
 二人は着衣の上から美碕の身躰に触りまくる。
 「スカート捲って視聴者にサービスして」
 下田少佐の指示である。
 気丈に無表情でこの二人を無視している美碕であるが、スカートを捲られパンツの先端を覗かせられると、無言の白い顔に紅が浮かんでくる。
 やがて上着のボタンが外され、慎重に片手の縛めを外し上着の袖を抜き、縛めをセットして反対の手の縛めを外し上着が脱がされる。
 美碕の表情は下田少佐を睨み吸えている。
 続いてブラウスのボタンが、上から順に外され純白のブラジャーが現れる。胸の膨らみは服の上から見るほどにも無さそうである。
 小寺の表情がよしよしと語っている。
 同じように片手ずつブラウスを脱がし、スカートのホックが外され、若い男の子の手で足元にズリ落とされる。
 下着だけにされ、無表情で気丈な白い顔は、そのままで固まった表情に紅がさしている。
 なんと美碕はこの三日間下着を着替えさせてもらえていない。並木邸での身体検査以来自分の荷物を保管されている。
 「お姉ちゃんの下着結構汚れているぜ」
 若い男の心無い言葉に、美碕の気丈な表情が、情けない表情に一瞬変化し顔の紅がいっそう強くなる。
 ブラジャーの肩紐が外され、肩紐だけ先に取ってしまう。
 フロントフォックなので前からブラジャーが二つに割られ、小さめの美碕の乳房が露になる。小さいが形の良い乳房である。乳首は小さく、真ピンクであり、乳倫も小さい。
 そしていよいよパンティを引きずり降ろされる。脚の付根に余分な肉は無く、股下には細長い三角の空間があり、一本の縦のマン筋が通っており、その上にわずかな陰毛がある。
 昔、小股の切れ上がったという表現があったが、まさにそのものである。
 取った下着を下田少佐が拾い上げる。股の部分が相当に汚れている。小寺と二人でカメラにかざす。更に本人の目の前にかざす。
 一瞬泣きそうな顔になりながら、口をへの字に無表情を繕うが顔はすでに真紅である。
 「それでは開帳台に移っていただき、奥の院のご開帳です」
 小寺アナが解説する。
 下田少佐と、相老少佐が美碕の縄を解き、両脇を抱え開帳台に寝かせる。
 両手は台の後ろに回され手錠を掛けられる。脚も開いたまま膝を固定される。
 美碕は終始無抵抗である。
 「これから最後のものを脱いで頂きます。本来は剃毛ですが今回は毛を全部抜いてしまいます」
 なんと美碕の僅かな陰毛を総て抜いてしまい、完全なパイパンにしようというのである。
 二人の若者に毛抜きが渡される。開帳台に固定され脚を六十度に開脚されて、固定された美碕の股間は、縦一本のマン筋がくっきりと、照明に洗い出されている。
 陰毛は土手に僅かに生えているだけで、女性器の周りに陰毛は無い。
 白人の場合金髪であるなしに関わらず、股間は剃毛した方が美しい。
 日本人の場合は陰毛に隠れる部分の皮膚が局部的に濃くなり、陰毛があるほうがその部分の調和が取れている。
 美碕の場合そこはツルツルにしても白人並の美しい股間になると思う。
 二人の若者は美碕を載せた開帳台の両側に中腰である。
 「それでは剃毛の前に、陰毛のある奥の院を、更に奥まで広げたいと思います」
 下田少佐の指示で二人の若者は、美碕の女陰のビラビラを両方から引っ張る。
 ビラビラの裏側は薄い紅系のピンクであり、中心の部分は小さくういろうのようなものが、限りなく白くごく薄い金赤系のやや透明感のある蛍光ピンクであり、小さく口を閉ざしている。
 「只今のポートは、御覧になられているサイトの、UMLに/001htmを付けて頂くと、ダウンロードページに入れます。ポートの他に動画もダウンロード出来ます。これらは一ヶ月以内でしたら、当放送にご加入の方は無料でご利用いただけます」
 なんとこの為に後日、全世界で壱億人の加入者は壱億五千万人に増加した。日本の警察庁の職員は、ほとんど漏れなく緊急に内緒で加入した。
 美碕は大きく動揺している。テレビ放映だけでもこの極限状態である。
 更に自分の極限を超えた醜態が、何億人もの人に永久に見続けられるのである。
 予測して覚悟していても、現実になるとその辛さ恐ろしさが、恐怖と絶望のどん底に陥れる。
 ただ唯一日本に帰してもらえる。
 下田少佐は抵抗して暴れたり逃げたりしなければ、美碕の二本の腕と顔と二本の脚は無事で日本に帰すと約束した。
 サロンで大泉首相を見たときから美碕の意志は決まっていた。
 そして生きて日本に帰ることだけが、気丈に今の美碕を支えている。
 二人の若者は美碕の土手の僅かな陰毛を、一本ずつ毛抜きで抓んで抜きにかかる。
 極度の恥かしさで、紅潮しながらあくまで気丈に、無表情で耐える顔の眉間に、微かに皺が走る。
 だが声は出さないで押さえている。
 総て抜き取られる頃にはほとんど無表情である。
 「実はわが国の診察で伊藤美碕警視は27歳でまだ処女なのです」
 美碕の紅潮した表情は一挙に土色に変化する。
 「本日は討論の末、男性ではなく下田少佐の指で処女膜を破ります」
 また一瞬美碕の顔に嫌悪の表情が走るが、すぐに平常に戻る。顔の紅潮も徐々に薄くなってゆく。
 下田少佐の指にワセリンが塗られる。
 指を挿入する場面がよく映るように開帳台の左、美碕の右脚より後ろに立つ。
 医療チームの手で全身に心電図が貼られてゆく。
 下田少佐の手でクリトリスへの愛撫がなされる。
 心電図の状況を確認しながら、相老少佐の手に電マが握られる。
 無表情を装っているが、顔は真っ赤に紅潮し、眉間に軽く皺が見え隠れする。
 既にぷっくりと膨らんだクリトリスに電マが当てられる。
 声を押さえているが、美碕の躰はすでに台の上で、左に顔を傾け捩っている。顔にはくっきりと眉間に二本の皺が入っている。別のカメラが顔の表情を追っている。
 下田少佐の指は徐々に美碕の奥の院に侵入してゆく。
 下田少佐の指が抜かれると、美碕は左に傾けた頭をぐったりと、開帳台に持たせかけてしまう。
 下田少佐の指には、美碕の血が薄らと混ざっているが、残念なことに画面には反映出来ない。
 「伊藤美碕被告の処女が姦通されました。これから彼女の奥の院を開口器で公開致します」
 今度は相老少佐の手で開口器が挿入される。
 美碕の表情は冷たさと恥かしさでこわばっている。先ほどのような紅潮は引いてしまっているが、開帳台の背に顔をそらすように密着して下向きで表情を隠すように自分の股間を見下ろしている。
 開口器が挿入されて広げられると眉間に濃い皺を寄せて目を瞑ってしまう。再び顔色は真っ赤に紅潮している。
 「尿を採取いたします。本人の意思では出せるとは思えませんので、強制的にカテーテルを使用いたします」
 下田少佐はカテーテルを一方の若者に渡す。また7つくらい年下の男に排泄まで強制されるのである。
 医療チームのドクターが、カテーテルの差し方を、カメラと担当の若者に説明する。
 おそるおそる若者は、カテーテルの先を、美碕の尿道の入り口に差し込む。
 美碕の顔が一挙に眉間の皺を強くする。口が開いて美しい歯を食い縛っている。今にもうめき声か悲鳴が上がりそうな表情である。
 「大丈夫もっと押し込んで」
 ドクターは平静であるが、美碕の眉間に皺を寄せ瞑った目からは、無言の涙が薄らとこぼれている。
 やがて管の先から黄色の液体がこぼれてくる。血が混じっているかと思われるような色である。
 管の差し方のせいで血が出たのではない。とらえられてから美碕の疲労が極度に高まっているのである。下田少佐は慌てて尿瓶でそれを受ける。
 管が抜かれても美碕の顔からしばらく眉間の皺が取れない。
 「次は浣腸を致します」
 下田少佐が浣腸器をもう一方の若者に渡す。
 若者は一瞬にんまりと美碕の顔を覗く。
 美碕の股間に向かって、左の床に膝を着き、浣腸部が見えるように、体を避けて浣腸器をアナルに挿入する。
 若者はゆっくりとガラスの官を押している。グリセリン液が入って行っている様であるが、かなりこぼれている。
 美碕は先ほどよりは薄いが眉間に皺を寄せ、開帳台の背に顔を押し付けている。
 「200CCです。もう少し入れましょうか」
相老少佐がドクターに確認する。
 「いいえ、これでいいわ。ずるずるにしないで形のある便をさせて、恥かしさを高めましょう」
 下田少佐は言下に否定する。
 しかし美碕の表情は徐々に酷くなり、既に悶えて、固定されているにもかかわらず、開帳台で御腹を揺すっている。
 ドクターが慌ててストップを掛ける。ドクターはアナルに指を差込み、左手を振っている。
 「酷い便秘だ。中で便が完全に固まっている」
 指でつつかれ、美碕は恥かしさと苦しさで真っ赤な顔を隠そうと、開帳台の背に擦り付けている。
 「緊急で便を取り出さないといけない。みんなマスクを配って」
 なんとアナルを直腸鏡で開き便を取り出す。重症便秘患者救出作業の開始である。
 カリントの様に固まった便を、黒砂糖の粉を砕く様に、ドクターの指で取り出されてゆく。
 まさに公開陵辱刑が、医療実習番組になってしまった。美碕はこの上も無い最悪の学用患者である。女を総て公開され、最悪の下の状態まで全世界の見るテレビに公開されている。
 固まった便がある程度出てしまうと、蛇のように繋がって腸の中に残っている便が流れ出てくる。
 先ほどにも増して匂いは強烈になる。
 小寺はマスクの上から更に鼻の部分を押さえて実況する。
 「スタジオは異常な臭気です」
 美碕本人も臭みに絶えかね、先ほどにも増して恥かしさに、下向きに更に開帳台の背に顔を擦り付け顔を隠そうとする。もはやこれ以上の屈辱は無い。
 急いで大型扇風機が何台か持ち込まれ、臭気を拡散している。美碕は開帳台の上にぐったりと斜め左下向きに、えびのように縛られた躰を横たえている。
 看護婦が肛門、性器の周りをよく拭き落とす。
 ドクターの手が肛門の内壁の固まった便を落としている。
 やがて心電図を見ながら肛門への刺激に変わって行く。
 更に下田少佐の指が膣に侵入する。
 心電図の反応を疑視しながら下田少佐の指の動きが速くなる。
 美碕の顔は眉間の皺が再び強くなり、歯を食い縛った口は四角く開き、鼻腔は眉間の皺につられて大きく開いて、躰は後ろに海老反りに成っている。
 声こそ強靭な精神力で押さえているが、状態は感じている女のまったくそれである。
 下田少佐の手は更に速くなる。
 下ではドクターが肛門を攻めている。
 美碕の眉間の皺は極度に達している。躰は台の上で縛られたまま海老反りのくねりを繰り返している。
 やがて極限に達したえびぞりが台の上で浮いたまま硬直し、そのまま静かに開帳台に沈んでしまう。
 下田少佐の指は一時休むが、ゆっくりと同じ動きを始める。ドクターの指は変わらず肛門への刺激を続けている。
 美碕の躰が同じように変化を始め、眉間の皺が寄り始めると、下田少佐の指の動きが、心電図を見比べながら速くなる。
 美碕の顔は先ほどと同じように、眉間の皺が極度に強くなり、口を四角くあけて、歯を食い縛っている。
 眉間の皺に連動した、鼻腔の開きが、さすがの美形の顔にも崩れをきたしている。
 そして下田少佐の指の動きが極度に速くなり、美碕の縛られたままの、海老反り状態が先ほどのようになり、台の上でまた硬直し、ふんわりと台に沈む。
 終始声は押さえられている。まったく強靭な精神力である。
 同じことが十数回繰り返される。美碕はぐったりしているが開放してもらえない。
 看護婦が水差しで口に水分を補給する。
 今度は下田少佐の指の入り方が浅くなる。膣から何かを掻きだす様な動きになり一挙に速度を上げる。
 美碕の顔は眉間の皺が一挙に強くなり、紅潮が激しくなる。
 「あああうううぅぅ」
 一瞬だけ強靭に押さえていた口から、喘ぎ声が漏れる。
 下田少佐の右手が異状に濡れてくる。
 既に液体があたり一面に飛び散っている。
 今度は潮を吹かされたのである。
 伊藤美碕警視の公開陵辱刑は、加入者の300%を超える視聴率を確保した。
 わずか一日で加入者が3倍を超えたのである。
 今も増加し再放映チャンネルに群がっている。
 帝國BBSではサーバーを予定の5倍に増強した。
 一般の番組も、加入者の増加によりサーバーがパンクし、急遽アドレスの変更を行い、対応におおわらわである。
 高梁麻希子や山田三子アナの女性器公開の完全ヌードも、全世界大衆放送の絶対的位置に位置付けられる事となった。
 一部のガチンコ市民はべつとして、一般大衆はニュースといえども、エロを含んだ番組に期待している。もはや国家の法律、条令ではどうすることも出来ない。
 日本の警察庁に放った、第二日本帝國の保安部の工作員が、伊藤美碕警視の上司、同僚、部下の反応を録音した。
 美碕は空母瑞鶴の艦内に、全裸にバスロープ一枚で、椅子に座らされている。
 本日の放映前である。下田少佐が単調な録音聴取器を持ち込んできた。
 「あなたに警察庁の方々の、昨日の放送の反応をお聞かせしましょう」
 美碕の躰全体が無言で反応する。大変気になる部分である。
 「やれやれ、ざまあみろだよなあの堅物女。あーでもしなきゃ一生裸になることなんかなかったな」
 「でもいくら綺麗な裸でも、あの性格じゃね。私なんか風俗の子のほうがよっぽどいいですよ」
 上司ではない、部下でもないが、指揮下の部署にある警部の声である。
 「ざまあみろだよな、あの婆ほんとむかついたよ」
 「ね、もっと痛めつけてくれると、期待してたのですよ」
 よく知っている部下の女性の声である。
 「私は昨日ほど溜飲が下がったことはありません。汚い言葉ですがほんとにザマアみろです」
 やはり指揮下の部署でいつも美碕にお世辞を使っている警部補である。
 「ああ愉快だったな。ついサボって全部見てしまったよ。スケベ心で見たいというより、あの女が屈辱を受けるのが、この上もなく愉快だよ。何年分の憂さが晴れたか知れないな」
 なんと普段気を使ってきた上司である。
 何で真面目に勤めてきた自分がこんな酷い目に遭って、この人の憂さが晴れるのか美碕には理解が出来ない。
 「ここだけの話ですけど、ほんと最後まで見てしまいました。うんこを出さされるところなんか、顔を背けるのですが、伊藤警視だと思うと何か自分が報復している気持ちで、パソコンからずっと目が放せませんでした」
 美碕が目をかけてきたつもりの女性事務官である。
 美碕はついに両手で顔を覆って無言で泣き出してしまった。この女の気丈さが声だけはとことん抑えているが、流れ出る涙を止めることはさすがに出来ない。
 美碕はキャリア官僚として地位があるといえ、警察庁ではお局様状態だったのである。
 お局様とは、元来将軍の側室をさす言葉であり、将軍の妾であった。美しさだけで将軍に気に入られ、本妻である堅物の御代所のご機嫌を伺い、将軍に仕えたのである。
 唯一淀君から話がおかしくなる。淀君は秀吉の正妻ではない。正妻は秀吉滅後、他の側室ともども、飾りを落として尼寺に入るが、淀君だけが秀頼を生んで権力の座に付くのである。
 そして決定的なのが春日局である。二代将軍秀忠の側室となっているが、本来家康の側室である。
 二代将軍秀忠は徳川十五代将軍の中で、唯一側室を持てなかった哀れな将軍である。
 正妻お江の方の悋気が強く、側室を許さなかった。
 このお江の方は淀君の三番目の妹であり、母は織田信長の妹で、浅井長政に嫁ぎ、浅井没後、柴田勝家の元に嫁ぎ、北の庄の城と共に自害したお市の方の娘である。
 さて春日の局が生んだのが家光(三代将軍)であり、徳川秀忠の異母兄弟ということである。
 秀忠の息子は徳川忠長であり、こちらが将軍継承は正統である。
 春日の局の家康への進言で三代将軍が決められ、後に忠長は家光に追い詰められ米沢で切腹する。
 これ以来お局様とは恐ろしい女をさす言葉になってしまった。
 現代ではお局様とは会社内に高年齢で残り中途半端に力を持って、思い入れと感情に走って若い社員を困らせ、プロジェクトを間違った方向に走らせる。上司でさえ扱いに困るおばさんを指すようである。

 美碕に受姦刑を適用するか議論になった。
 下田少佐は女の喜びは教えたから、男を与える必要はない、このまま封印すべきであると主張した。
 結果的に受姦刑は見送られ、拷問が開始されることになった。
 視聴者から拷問の要求が非常に高かったのである。
 二十時に放送開始である。ここまで昨日の録画の視聴で、各サーバーはパニック状態となっていた。
 急遽増強されたサーバーに分割して視聴状態が正常になったのが二十分前である。
 空母瑞鶴の艦内で再び生放送が開始される。
 美碕は白いバスロープ一枚で納見中尉に牽かれて来る。
 バスロープが解かれ、その下は全裸である。
 相老少佐の手で両手首を縛られ、天井から真一文字に張り付けられる。
 昨日剃毛されて、無毛の恥丘の下に、縦一文字の女性器が覗いている。使われてないだけに綺麗な股間である。
 乳房の下から縄が掛けられる。乳房の上に回し首を通してV字に、乳房の下のロープと上のロープが、両の乳房の真ん中で寄せられ、反対側の首を回して後ろで縛られ、天井に引っ張り上げ固定される。
 美碕は手首のロープと、胸のロープで、両脚を軽く爪先立ちに引っ張られ、吊られている状態である。右脚の膝を縛り、脚を折って斜め三十度ぐらいまで引っ張り、天井から固定する。
 女陰はぱっくりと大開である。
 更に左脚の脚首を縛り、床から十センチ位まで引っ張り上げて固定する。
 吊られた状態であるが、左脚は地に着かない程度に上下可能であり、右脚も開閉はできる。
 この縛り方では、一応脚で、女陰を隠すことが出来る。
 美碕は右脚をくの字にし、左脚で上から覆うように女陰を隠し、下から覗くのは脚首でかろうじて隠している。
 カメラは舐め回すように移動しながら美碕の躰を映している。
 相老少佐が一本鞭を取り出す。美碕の眉真に緊張が走る。
 一発目の鞭は、隠している左脚に炸裂する。
 眉間におもいっきり皺が走り、左脚が乳房に付く手前まで跳ね上がり、吊るされている全身がくねくね揺れる。
 「うー」
 女陰は既にお尻の下から丸出しである。
 ここで司会の小寺舞が登場する。
 「鞭打ちが開始されました。視聴者のご期待に応えまして、本日は拷問を行ないます」
 本日の小寺は自らの御身脚を強調するように、僅かばかり腰を隠した超ミニタイトで、上は胸とブラを隠すだけで、ウエストは丸出しである。
 「さてご要望は圧倒的に男性の手で虐めてほしいとのことでしたので、本日は相老少佐と昨日の二人の青年に虐めてもらいます」
 二発目は真横に両方の乳房に炸裂する。全身が左右に捩るように揺れる。
 「うーうーん」
 目をきつく閉じて、眉間に稲妻のように皺が走り、しばらく消えない。
 跳ね上がった左脚の、つま先めがけて振り下ろされる。
 一瞬間の後、脚を後ろに折ったまま跳ね上げる。目は相老少佐を上目に見据えている。
 脚を後ろに跳ね上げたところで、今度は恥丘に飛んできて僅かに女陰をかする。
 「ぐううう」
 再び脚が跳ね上がり、眉間に皺が激しくより、少しずつ緩みながら、閉じた目から既に無言の涙が流れている。
 鞭もピンきりである。やわらかいバラ鞭でもかなり痛い。一本鞭はもっと痛い。今相老少佐が使っている鞭は乗馬用の一本鞭である。
 相老少佐は少し鞭を加減して、女陰を狙って打つ。
 「うううああああ」
 美碕は左脚を折って、女陰を庇おうとする。鞭は力を込めて左脚の太腿に炸裂する。
 「ギャオオオ」
 左脚が乳房に付く位跳ね上がる。すかさず鞭は、はみ出た女陰に炸裂する。
 「ぐぐぐぐぐ」
 眉間に更に皺を寄せ、思いっきり瞑った両目から涙が溢れている。
 再び吊り上げられた右脚に、わずかに自由の利く左脚を重ねて、女陰を庇っている。
 今度は両方の乳房めがけて真横に炸裂する。
 「あああああああ」
 また左脚が跳ね上がる隙に女陰に炸裂する。
 「・・・・・」
 顰めた顔から悲鳴も出ない。両方の乳房には鞭の後が既に赤黒くはしっている。
 また左の乳房に斜めに強い鞭が入る。
 「ぐ・・」
 太腿にも続けざまに炸裂する。
 「ああああ」
 僅かな隙に女陰に一発入る。
 「・・・」
 遂に美碕の女陰から小水が流れ出した。失禁したのである。
 俯きに恥ずかしさと痛さを耐えている。まさに姦娘真紅の表情である。
 小水が切れると若い男性が美碕の股間をガーゼで拭う。この上ない恥ずかしい醜態である。
 続いて電動バイブが挿入される。
 クリトリスの上には厚いガーゼが当てられ、ガーゼ越しに電マがあてがわれる。電マとバイブの総攻撃である。
 美碕は仰向けに反ったり、俯いたり顔を顰めて、さっきの痛みとは別に気持ちよさを耐えているが、数分で俯いたままになり声を殺したままイッテしまった。
 縄をいったん解かれ、開帳台に移される。
 「えーお小水はいったん出てしまいましたので、今度は浣腸を行ないたいと思います。ちなみにご要望が一番多かったのは浣腸をもう一度でした。次に多かったのが鞭の他に平手打ちのリクエストでした」
 小寺舞の解説である。ぐったりした美碕を開帳台に固定し終わると、すぐに極太の浣腸器が運ばれる。二千CCも準備された。
 浣腸器の挿入は若い男性が担当した。
 開帳台に大股開きで固定され縦一本の筋の下に小さく菊の蕾が 閉じている中へ浣腸器が挿入される。浣腸器は美碕の脚よりやや細いかの太さである。
 若者は軍服で満身の力で浣腸器を押しているが、一秒に一ミリ進む位の速度でしか入っていかない。
 昨日は日本の警察官の制服であったが、日本政府の弱腰のクレームを、一応聞き入れ本日は軍服である。
 二千CCの注入が終わるとアナルには栓がはめられた。しばらく苦しみ悶える姿を堪能していただこうとの嗜好である。
 「今二千CCのグリセリンの注入が完了いたしました。恥の極致を演じていただくのですが、苦しみが襲ってきて、恥をどうすることもできなくなりましても、アナルに栓をしましたので勝手に出すことはできません。これから全裸で産婦人科診察スタイルで、この美しい無毛の恥丘も、女性器も丸出しで、目いっぱい悶え苦しんでいただきます」
 本来一生涯他人の前で裸を晒す事などなかった筈である。誤った正義感から起こした行動が、今の窮地に陥ってしまった。
 日本では誰も命令していないと釈明された。本人の勝手な判断で行ったことであるとの声明が出された。
 日本に帰っても普通に外を歩くことさえ出来ない。
 美碕の日本に戻る希望は最後に目的を果たすことだけである。
 普通ならもうとっくに自分の神経が麻痺しているはずである。つい数年前なら、どんなポルノにも無い過激すぎる内容の放映である。
 第二日本帝國の台頭によって、当たり前のように女性器がテレビ映像に映し出されるようになった。それでも美碕にとっては別世界の出来事であった。
 いかに時代が変えられてしまったといえども、美碕にとってはこの辱めの醜態の上は死しかありえない。
 開帳台の上で美碕の悶えは極限に達してきた。
 手首を縛られているが、肘を目いっぱい皺のはしった頬に寄せて、広げて固定された脚を捩って、栓の入ったアナルを突き出して苦しんでいる。
 「ぐううううううう」
 ついに耐え続けていた美碕の口から悲鳴が上がる。
 「ぐがああああああ」
 悶え苦しみ、捩る美碕の脚めがけて、相老少佐の手で鞭が叩き込まれる。みるみる真っ赤な痣がはしる。
 「ごおおおお」
 相老少佐の指示で一人の若者が、美碕のアナルの栓を外しにかかる。
 きつくて抜けない。片手の指二本を膣に突っ込んで反対の手で引っ張る。
 栓が抜けると茶色い水が噴出す。
 美碕にとっては舌を噛み切って死にたい光景である。
 浣腸液をアナルから出し切って、苦しみから解放された美碕は、開帳台の上で放心状態である。
 二人の若者の手で引っ立てられ、柱に無理やり固定される。既に自分の力では立っていない。
 いきなり相老少佐のビンタが美碕の左頬に炸裂する。
 驚きながら美碕の目は相老少佐を上目遣いに睨んでいる。
 続いて若い男性がビンタを叩き込み、後ろに瑞確の乗員と搭乗員が並んでいる。
 受姦刑の代わりである。男性隊員一人一人に髪を?まれ、左右の頬に交互に平手打ちである。
 警察庁の高官、三十前の超美人に平手打ち、なかなか出来るチャンスはない。画面で見ているだけでも溜飲の下がる光景である。
 全員が憎しみを込めて叩いている。会長への忠誠心などではない。単純に皆この女が憎らしいのである。個人的恨みなどはない。でも充分に憎むべき象徴なのである。
 美碕の頬は両方とも真っ赤に腫れて、目には必死に耐えているが涙が滲んでいる。
 受姦刑を執行するかいなかの議論は白熱し、彼女に同情しない女性の視聴者を対象にアンケートが行われた。答えは圧倒的に封印しろであった。
 ビンタが終了すると、ぐったりした美碕を医療チームがストレッチャーで迎えに来る。これから美碕の女性終了刑の執行である。
 行われることは乳首の切除、その後の乳房の整形、子宮、膣の除去、女性器付近の抱懐である。手術風景の放映はなしとなった。

 日本国内へは保安部の隊員の手で運ばれる。
 瑞確が根室近海に浮上し、特攻船に保安部の隊員ともども引き渡す。海産物の密漁を行っている特攻船に見せかけた上陸用舟艇代わりである。
 上陸後は、海産物の密漁品を陸揚げする猟師の作業にまぎれて、待機した車で保安部の隊員ともに、網走から札幌に向かい、北斗星で東京に向かう。
 美碕は厳重に変装を施されている。
 保安部で用意した都内のアパートに案内される。
 生活用品、パソコン、当座の生活費五十万が渡され、保安部の隊員は引き上げる。
 変装方法は念入りに指導していった。
 翌朝埼京線の中である。超満員の九号車に美碕は乗っていた。
 変装しているので美碕とわかろうはずは無い。
 土井警視監の近くに行く。用意した武器は柄の無い刃だけの小刀である。
 土井警視監に美碕の躰が密着する。警視監の手は美碕のスカートのファスナーを途中まで降ろし、一挙にパンティの中まで手を入れ、女性器をまさぐり膣に指を挿入する。
 美碕の手は小刀の刃を上着の袖の内側から抜き、土井警視監の肝臓めがけて差し込む。
 警視監は一瞬美碕を睨んだが、そのまま静かに電車の床に倒れてしまう。
 美碕はスカートのファスナーを戻し、知らぬ顔である。
 満員の電車内が真二つに割れ、超満員の中にも空間が出来る。
 次の駅で駅員が土井警視監を担架で運び出す。
 皆、急病人と思っている。小刀の刃は完全に体内に入っており、薄い刃なので、出血もあまり無いため、殺人事件には見えない。
 土井警視監がなぜ通勤電車に乗ったか、驚愕の殺害方法まったく証拠が残らず、白昼殺人が出来る死角、ニュース番組ワイドショーを彩ったことは言うまでも無い。
 だが警察庁では犯人を伊藤美碕元警視と限定していた。指令は総て闇に葬れである。
 山崎警部以下六人の隊員が任務にあたった。全員格闘技のモサであり、修羅場をくぐってきたノンキャリアである。
 だが美碕の行方は掴めなかった。
 警察庁も多くの捜査員を注ぎ込むと闇に葬れなくなる。
 そんなある日、選挙の応援演説で大泉首相が狙われた。
 子供騙しの手段だったが、後一歩で首相に吹き矢が当たる所だった。要人警護の女性警察官が前に立ちはだかり、身に吹き矢を受けて防いだ。
 女性警察官は直ぐに絶命した。
 正面のビルの谷間から模型飛行機が飛び出してきた。吹き矢は模型飛行機から発射された。
 伊藤美碕は直ぐ近くでリモコン操縦していた。その場を立ち去ったとき、この場を張っていた山崎警部が「わ」ナンバーのレンタカーに気付いた。
 美碕の所在はレンタカーのナンバーから絞り込まれ、七人の隊員は山荘に隠れる伊藤美碕を探し当てた。
 山崎警部以下六人とも美碕のよく知っている隊員ばかりである。
 「伊藤元警視、探しましたよ」
 「逮捕に来たのですか」
 既に七人で囲んで全員拳銃を構えている。
 「逮捕なんかしませんよ」
 「私を殺しますか」
 「抹消します」
 美碕は全員を見回す。全て過去の警察庁の部下である。
 「どうぞやってください」
 「簡単には殺しません」
 「私を嬲る気ですか」
 「左様、その前に答えて頂きます」
 「何です」
 「どんな手段で日本に入りました」
 「お答えしません」
 「そうですか、では土井警視監を埼京線の中で殺害しましたね」
 「しました」
 「どうやって電車の中に誘い出したのですか」
 「現役の時に関わった極秘事項のフイルムを返すといって呼び出しました。埼京線の電車の中で痴漢の振りして、パンツの中から持って行けと持ちかけました。当座の生活資金をスーツのポケットに入れる条件です」
 「それで警視監がポケットに持っていたわけだ」
 「私が突くのと、それをしまうのが同時でした。おかげで絶命する一瞬時に声をだされないで済みました」
 「大泉首相を狙いましたね」
 「はい、しくじりました。高杉警部には申し訳ないことをしました」
 「第二日本は貴方を釈放したのですか」
 「お答えしません」
 「いいでしょう、神谷警部補やれ」
 「私をみんなで廻すのですか」
 「ふん、われらにもプライドがある。嬲って辱めても、貴方とするつもりは無い」
 「・・・」
 神谷警部補は拳銃を隣の刑事に渡し、素手で美碕に向かった柔道五段のモサである。二段の美碕では勝ち目は無い。
 一度投げられ床に受け止めるように落とされ、背後から首を取られ、45度で寝技に持ち込まれる。
 右腕が美碕の首に巻き付き、左で後頭部を押さえられている。頚動脈を締められ、身動きできない。十秒くらいで、締め技で落ちてしまう。
 神谷警部補は5秒ぐらいで締めを緩めたり、締めたりを繰り返す。それでも美碕の意識は徐々に薄らいで行く。
 気付いたとき美碕は全裸でテーブルに大の字に固定されていた。
 「気がつきましたね。パンティびしょ濡れですよ」
 締めを緩めたり、締めたりを繰り返され、締め落とされるとき失禁したのである。
 「忘れてないですよね。貴方が若いエリートの警部補を柔道の稽古台にして、今の様に締め技で失禁させて、いたたまれず警察を退職に追いやったのを」
 「田之上君には申し訳ないことをしたと思っています」
 二年前美碕が警部だった頃、柔道とか格闘技の弱い警部補がいた。
 なかなかの美青年だった。美碕はこの警部補を気に入ってしまった。
 警察官が身を守る手段を持たないといけないと思い、自分が鍛えて稽古をつけようとした。
 ほんの少し虐め心があって、寝技で締め落としてしまった。
 失禁するとは思っていなかった。何度も謝ったつもりだが、女に失禁させられたと笑いものになり、警察を辞めてしまった。
 何度も説得を試みたが美碕が近づくと逃げてしまう。それ以来まわりが美碕を見る目が冷たくなった。
 「そんなことで済むのですか、人のエリート人生を踏み潰して」
 「でも稽古台にしたのでは有りません。田之上君が警察官として護身術を身につけないといけないと思って訓練したのです」
 「貴方がやる事ではなかったのではないですか」
 「でも誰も彼に教えてやろうとしなかったではないですか」
 「彼はキャリアのエリートだったのです。護身術などいらなかったのですよ。あのまま上手く行けば警察庁長官まで出世したかも知れないのですよ」
 美碕は声を出さずに泣き出していた。台に頭をつけて仰向けの両目から左右に涙が流れていた。
 山崎警部はお構いなく続けた。
 「貴方をそうして剥いたところ、女性終了刑は執行されなかったのですか」
 「はい並木会長が公開陵辱刑しか許可しなかったのです」
 「やれやれ公開処刑で死刑にしてくれれば、手間が要らなかったものを」
 「警部、元警視をどうするのですか」
 「指令は嬲って闇から闇に葬れ、決して公的な場で裁くことが無い様だ」
 「バラの鞭で叩き殺してオイルで焼きますか」
 「山荘ごと焼いてしまいましょう」
 「いや焼いて土に埋めて、その後山荘を焼きましょう」
 「焼いて骨は埋葬許可書を作成して無縁墓地に処分しましょう」
 三十台半ばの鹿島巡査部長の発言である。
 「それが良いな、一番無難だ」
 「だったら早くけり付けましょう」
 「時間は充分ある」
 「そんな、もし第二日本の工作員に止められたらどうします」
 そのとき山荘の入口がいとも無く開いて、拳銃を構えた女性隊員が入ってきた。
 「その心配は無いわ、私たちは処刑の邪魔はしません」
 「なに、あんた方は」
 「第二日本帝國海軍保安部、下田少佐」
 「同じく能見中尉」
 「他うちの隊員よ」
 十数人が拳銃を構えている。
 「どうしようと言うのだ」
 山崎警部の顔には脅えが走っている。美碕は無表情のまま双方を見ている。
 「報われない任務に就く貴方々に協力してあげようと思っているのよ」
 「邪魔はしないというのか」
 「しないわ、廻すなり何なり御好きなように」
 「廻す、とんでもない我々にも男としての矜持というものがある」
 「矜持、それどころかこの女廻して、命令通り処刑して、俺たちにバケて出られてはインポになっちまいますよ」
 美碕の表情は一瞬声の主、鹿島巡査部長を見据えるが、直ぐ平常に戻ってしまう。
 「まったくだ」
 「どうしたの、彼女の躰とっても綺麗よ」
 「そんなことはあんたの国の国営放送で充分見せてもらったよ。だけどどんないい女でもこの御局様だけはごめんだよ」
 「まったくだ、早く片付けてこの仕事終わりにしたいよ」
 また鹿島巡査部長である。
 「俺はこの御局様より下田少佐がいいな」
 「あら私三十八のおばあちゃんよ、他の隊員は駄目だけど、私でよければみんなでやってもらってもいいのよ」
 「・・・・」
 言ったものの山崎警部は鳩が豆鉄砲を喰らった顔である。
 「私自分の国ではお金で男性を買っているわ。それも一回に数人、一人じゃ持たないの、五時間くらい交代でいれてもらってイキっぱなしよ」
 女も三十八となると様々である。既に外見的には終わっている女もあれば、下田少佐はきつい顔だが、男をそそらせる上、スタイルも崩れていない。
 「下田少佐は素晴らしいけど、山崎警部だけにしてくださいよ。我々は一刻も早くこいつを片付けてここから逃げたいのですよ」
 鹿島巡査部長の悲痛な訴えである。
 「意気地が無いのね。今の立場では仕方ないけど。でも彼女、私共にあれだけ陵辱されてまだ男を与えてもらってないのよ。このまま死んで行くの可哀想じゃない」
 「俺たちがやっても喜びませんよ。それにこんな鉄の女に男は要りませんよ」
 本当に逃げたい鹿島巡査部長の発言である。
 「まったくだ、そっちで処刑しておいてくれれば、俺たちはこんなことしなくて済んだのに」
 山崎警部のぼやきである。
 「何言っているの、厄介物をこっちに押し付けたのは貴方々でしょう」
 下田少佐の腹の底から出る声は極妻の岩下○○を思わせる。
 「確かにこの御局様は警察庁全員の厄介者ですが、我々は何もしていませんよ。神警視正が考えた作戦に、こいつに殺された土井警視監が乗っただけですよ」
 美碕の山崎警部を見る眼は、次第に憎悪に変化したが、直ぐ平静に戻る。
 「並木会長は、こちらでズタズタにして、二度と高級官僚に戻れなくしたのだから、後始末くらいは自分らでやらせろと仰っていたわ」
 「全部ばれているのですね」
 「あたりまえでしょ、貴方々が彼女の公開放送の放映を見た感想まで、しっかり録音して聞かせてあげたわ」
 「スパイがいるのか」
 「ばっかばかしい。あのガラ隙の警察庁にスパイなんか必要ないわ。貴方々が馬鹿な真似しなければ情報収集すらしないわ」
 「下田少佐、どういうことなのですか」
 美碕はようやく事態の裏側に気付いた様である。
 「まだわからないの。貴方が思っている正義なんて、警察庁のお偉方の何処にも無いわ。ただ厄介物の貴方を、我が国にスパイと騙して送り込んで、始末させようと工作しただけよ。誰も成功すると思ってないから、たいした問題じゃないけど」
 美碕のひとみは既に驚きを超えていた。
 「その通りなのですか山崎警部」
 既に美碕の気力は崩れ床にしゃがみこんでしまった。
 「その通りです」
 暫くの無言の時間が過ぎていた。美碕は声を出さず座り込んだまま泣いていた。
 山崎警部らも下田少佐らもじっと見守っている。
 「いいですよ山崎警部、射殺してください。貴方々を恨んだりはしないわ。恨むべき人は他にいます」
 七人とも力の無い目で美碕を見ている。美碕も七人を見渡している。
 「看守は二人で絞首刑台のボタンを押すわ。七人で分担すれば怖くないでしょう。早くやってください」
 「よし」
 「まって、美碕さん最後に田之上君とやらに会いたくないの」
 「え・・」
 美碕は暫く下田少佐を見つめている。
 「いいじゃないの、最後に抱かれなさよ」
 「はい」
 美碕は力なく返事したが未練はあるようである。
 「ちょっと待ってください。田之上が困りますよ」
 困惑した山崎警部の反応である。
 「そうかしら、この状況で50%:50%だと思うけど。交渉はうちの隊員がやるわ」
 「でしたらご自由に」
 「でも居場所くらいは調べてもらえるでしょう」
 「調べなくても私が存じております」
 神谷警部補である。
 「田之上は極東グループの人材派遣業で、極東コンサルの社長になっています」
 「あははっは、簡単に手が届くじゃないの。極東コンサルなら女王の直系です」
 「下田少佐は女王の直属なのですか」
 「そうです」
 下田少佐は携帯で簡単にあすか女王を呼び出す。
 あすか女王は田之上元警部補を知っていた。
 「田之上くん、彼なら簡単に行かせられるよ。そんなの大丈夫よあいつMだから。この間エネマグラ使って、私一人で七回も抜いちゃった。最後動けなくなってヒイヒイ泣いて私の部屋に一昼夜くらい泊まったわ。でも翌日けろっとしてまた来たいって、たっぷり私にキスして帰ったよ」
 「女王、虐めは趣味じゃなかったのではないですか、それに若い男はお嫌いでは」
 「田之上君は別ね。虐めたけどあすかはおもいっきり出世させてやったんだよ」
 下田少佐は田之上元警部補と美碕の立ち聞きした経緯を説明する。
 「その話聞いた、あいつMだから心配ないよ。それ結構良い思い出に成っているみたいよ」
 よっぽど下田少佐に気心を許しているのか、あすか女王の話し方は気さくそのものである。
 「とにかく連絡とってそこに行かせるよ。社長と言っても普段は人任せで遊んでばかりいるのだから」
 さて田之上元警部補が着くまで、能見中尉が美碕の見張りに付き、山崎警部は下田少佐に捕まった。
 他の刑事も下田少佐の部下を選んで部屋に引きこもった。
 神谷警部補だけ二人の隊員に捕まってしまった。
 山崎警部と神谷警部補は何度も抜かれて朝には立ち上がれなくなっていた。
 他の隊員は適当に終わって眠ってしまった。
 普段面白い事の無い警察官にはたいへんなご馳走である。
 田之上元警部補が着いた時には、鹿島巡査部長が対応した。
 田之上元警部補を一目見て、女性隊員からは喝采が上がった。実に綺麗な男である。
 隣室と屋外に見張りの付いた、二階の部屋に待つ美碕の元に、鹿島巡査部長が連れてゆく。
 当分会ってない美碕に田之上は、警察官時代と見違えるほど綺麗になっている。
 美碕にはあれだけ陵辱されても、彼がまともに抱かれる最初で最後の男である。
 後ろから抱かれて一緒に風呂に入り、全身を愛撫するように洗われた。ベットでは田之上が二回位イってようやく美碕が達した。
 「田之上君ほんとにごめんね。申し訳ないことをしてしまいました」
 「いいんですよ。あのお陰で警察庁辞めて人生が一転して出世しちゃいました」
 「極東コンサルの社長」
 「前社長のお嬢さんをもらったんですが、飛行機事故で前社長共々」
 「それで田之上君が全部実権を握っている訳ね」
 「実権と言っても、親会社の、更に親会社の支持するままやって、引き継ぐ前の十倍の規模に成ってしまった」
 「もう一度出来る」
 「いいですよ」
 精を抜き取られた山崎警部には、下田少佐が、食事と栄養剤を運び込んでいた。
 他の隊員も男女入り乱れて、合コン気分のおしゃべりを楽しんでいる。
 女性隊員らはしきりに第二日本帝國に鞍替えを勧めている。
 今度は美碕が上になって女が二回達した。
 「美碕さん、もう一回あの時の締め落しをやってもらえませんか」
 「え、何で」
 「すごく気持ち良かったんですよ」
 「なんで」
 「意識を失う瞬間が気持ちよくて、SMクラブで何度かやってもらったのですが、美碕さんの腕に巻かれて意識が薄れていく感触が忘れられないのです」
 このあとで美碕は服毒することを希望した。山崎らは誰も反対しなかった。下田少佐以下は引き上げた。

 「山崎警部、美碕さんの遺体は私が引き取ります。問題の無いように埋葬許可だけ作成してもらえませんか」
 「わかったそれなら事は簡単だ。我々もたいへん助かる。精神的にもかなり楽になる」
 第四章工作員無残 完



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