第27話『帰還後の日常の日々』
2001年6月4日朝
== B55ハンガー ==
(え〜とまずは、チューリップが完成したから…副司令に見せろっては言われてだろ?
それに新たに手に入れた残骸を整理をしてないよな…
自重忘れたから、今ある物片付けないとパンクするし…
あと他にも今までの事も引き続きか…さてと……副司令を呼んでもらうか…)
……
昨日のPXでの騒ぎで少し小言を言われたが…
常識的に締めてから渡しなさいよ…と。
チューリップができた旨をつたえて数分後…
「きたわよ。何処にあるの?」
副司令と霞ちゃんが来た。
「はい、こちらです」
次元跳躍門のチューリップを見せる。
外観は仕様変更しまんま赤い蕾状態のでっかいチューリップ、
正面からみると高さ20m程横幅20m程の正円。
ガク片の方にごちゃごちゃ付随装置がついているが後ほど…
「これがワームホール装置なのね?」
「……大きなチューリップ…です」
「ですね。ナデシコの世界では戦艦を通す為にもっとでっかいのですが、
こいつはそこまでのでっかくする必要なかったので、この大きさにしました。
霞ちゃんこれでも小さい方だよ」
「もっとでっかく作れるのね…で見せてくれるのね?転移を」
「はい。霞ちゃん面白い光景みれるからね〜」
木星行く予定のチューリップに11号操縦の作業挺が近寄った。
今回の作業挺は、チューリップ周辺の保守、簡易輸送等を行う目的の露出船であり、
DF発生装置、人工重力、反重力、重力波推進、重力波アンテナ及び予備バッテリーで、
コバッタを100機または、資材を積めるようなプラント製品だ。
操縦席はコバッタやヤドカリが使用する前提で省略して、
本来はアンテナから動力源を貰うが、
予備バッテリーで今回は動いてる。
チューリップ、以下チ12と命名の花びらが開く。
それを受け、もう一つ離れたところにいる、チューリップ以下チ11と命名の花びらもひらく。
開いた花びらの中へとDFを形成した作業挺が、チ12に完全に侵入すると…
「消えたです」
チ11から作業挺がではじめて、そして完全に出た。
20m程離れると、二つのチューリップとも花びらが閉じはじめる。
「この世界での始めての超空間移動をみてるのね」
「さて、このチューリップ2機を打ち上げますんで…Y1号、Y2号、頼むよ〜」
ヤドカリの製造番号順につけたY番号シリーズ、それぞれ了解の意を返してくれる。
「ヤドカリさんみたいです」
「あ、彼等外見通り、ヤドカリっていうんさ。
優秀なパイロットだよ〜」
彼等なら無事に目的の木星周回軌道、アステロイドベルト帯まで行くであろう。
「ちょっと……打ち上げって今?」
「はい、そうっすね〜演習場からで良いでしょう」
コバッタ達が、大きな布を打ち上げ予定のチューリップに被せる。
「………もういいわ、好きにして」
なっとくいかない表情の副司令、
カオル、霞、布を被せたチューリップ2機とともに、
メインシャフト経由で中央集積所まで上る。
「空中を…浮かんでる…です」
「ああ、重力をきって動くんだよ。
それを反重力推進ってよんでるんだ〜」
このチューリップは、資材採掘箇所に送り込む星間仕様の為、
ガク片側に操縦ユニット、小型相転移エンジン、反重力推進、核パルスロケット、
対空砲火等を追加で組み合わせ、
ステルス機能付きで地球のレーダー網には引っ掛からない設計。
全てプラントで製造できるナデシコ由来技術の塊でもある。
「重力を…きるですか…とんで見たい…です」
(個人用の反重力推進のバックパック作ろうかな?)
喜んで空中散歩する霞ちゃんの姿を想像。
Aゲートから、演習場まで出て、大きい布は空に昇って行く…
途中で布は無重力ではなれる為、後はつくのを待つだけ…
「さて一仕事終了だな〜」
「一仕事じゃないわよ!!こんの異世界人!!」
副司令はまだなっとくしてないようだった。
「わたしは…楽しかった…です」
……
昼
== PX ==
なにかが騒がしい。
(おや?マギーとミーリィとイッシー??何だろう…?)
「おい、どうしたんだ?」
イ「カオル!!なに?この人達は、カオルはわたしの」
マ「あたし達はそれの操縦専門にやってんだよ!!」
カ「あ〜……何を口喧嘩してるのかゆっくりな」
……どうやら、イッシーがわたしの地位が!と、
危機感覚えて突っ掛かってたらしい。
カ「あ〜、イッシー、こいつらは、確かにあっちの世界のパイロット達だ。
けどな、イッシー、俺はお前を守りたい為に色々奔走してるんだぞ。
だからそんなに突っ掛かるんじゃないぞ」
イ「う゛〜〜〜」
カ「じゃあ、また甘いもの買ってきてやるから」
イ「うん」
マ「少佐わたしにも」
カ「わかったわかった。ま、今回の事はなー」
……
どうやら場はおさまったようだった。
== B55 ==
(陸戦重視だからリオンは解体かな?)
技術取得で1機だけつくった機体だが、
対エアロゲイターでの空中戦を重視したリオンシリーズは、BETAに情報をわたしかねない。
そう結論つけ解体命令をだす。同様にF-28やF-32にも…
あっても無用な置物になるだろう。
そして…水素エンジン仕様の装甲強化量産型ゲシュペンストmk2ができあがっていた。
「どう?」
[主機ともども問題なしだよ〜]
「どっかで装甲テストはしたい気もするがな」
[機会あればだよね]
更に同化改良しはじめ、Gキャンセラー、
レッグブレード、ナックルガード反重力推進、を突っ込む。
テスラドライブは、稼働時間の問題が発生しているのと、更に別口に空中推進機構が必要な為、見送った。
燃料タンク容量で稼働時間を127時間確保したが、
テスラドライブをいれると…1/3に常時稼働の為おちる事がわかっていた。
(核融合機だな)
その点オンオフできる反重力推進を採用した。
その他スペック的に69tの自重が54tまで装甲材変化で減少。
[何機製造する?]
「とりあえず資材余裕あるし…そうだな…
B-01人数分+2って事ですすめてくれ」
[随時生産ね。了解〜]
「あとは…入手機体のデーターいれだな」
鯖にメタルギアPWから…ピューパ、
OGからとグランゾン等をいれていく。
今回入手した技術等の中でも特異的なのがマスドライバーやフルトンシステムだろう。
睡眠ガスや麻酔銃等は既にしてあるから略。
ハネダ宇宙港にあったマスドライバーは、
加速ループ路線で東京湾を一周し、ある程度の速度でもって、射出路線に切り替わり、
東京湾を南へと横断し、館山湾の西岬に上陸、太平洋へと突き出していた。
総延長100km、内加速ループ路線40km。
ハネダから見上げるマスドライバー施設はかなりの好景色であった。
フルトンシステムは入れてみてわかったが…
(異次元空間システムかよ…)
しかも人間を持ち上げるだけの液化気体で装着すると瞬時にバルーンが展開し、
別次元空間に装着者を引き込み構造物を通過し、
上空まで持ち上げる。
別次元から復帰させ、あとは待機していたヘリで回収する流れだ。
そういえばヘリも異常だろう。
つくづく考えると対空ミサイルで落とされないのかな?
という疑問も浮かぶし、燃料の問題はどうするの?
という疑問も浮かぶ。
(次回いった時か…)
全てをPC鯖に落としたところで画面を立ち上げる。
(さて…イレ込んだところでっと…とりあえずピューパを生産命令だすか…)
PC鯖からピューパを読み出し…
カオルが生産につきっきりになると他の事ができなくなる為、
注文しできるなら建造してもらう流れになってく。
頼もうとしているのがピューパ…
高さ9.4m、横幅10.7m奥行き25.5mの水陸両用戦機。
外見は砲塔なし戦車の本体から犬が生えてるというべきか…
頭がAIポットになって前足がキャタピラ、タンク部がホバークラフト本体だ。
黒っぽい基調。
基本的にキャタピラで移動するがホバークラフトとブースターで高い移動性能を誇る。
武装は電撃ユニット及び機銃6門。
(AIポットと武装除去で…っと…
まぁ操縦系統やら後やらは組み上がってから同化改造か…)
PC画面内のピューパの構造部位が次々選択され、取り除かれる。
試作機にあたり、先に本体を組み上げ追加する形にし、
(装甲等は量産機からでいいからっと…)
リターンキーを叩いて、
「この通りにピューパ製造でよろしく」
武装なし未完全の状態で注文を…
[了解〜…グランゾンは?]
PC鯖を読んだのだろう…問いかけてくるが、
「ちょっと発展しそうだから自重かな…」
(BH砲ヤバすぎでしょ)
1回や2回程度の使用ならともかく、
量産化され防御不可といえるBH砲うつと、
対航空機の光線級のように余計な発展を促すのが目に見えていた。
どうやっても防げないだろうが発展し余計な対抗手段で、
実弾兵器に対し防御力UPなどされたらたまったもんでない。
(さて拡張工事か…)
注文がおわったので整備場作りに着手。
(とりあえず高さ45m×横1km×奥行1kmでいいか…)
拡張工事用に…作業用機器で…
(ん〜ドリルタンクかな)
開発に困りそうな要因はない。
タンク本体はSRWOG、パワードール世界…以下PD世界とするがから、
4機種、また装輪車や軽等含めたら15機種程データーはあり、
車両データー含めたら現代日本も含めて30機種以上はある。
その中から…
(ボティは小型がいいかな)
テスト機のM43T中型戦車に取り付き、
砲身を除去、砲塔を固定化し前面におしだす。
(ただ動力源は…)
ハンガー内で稼動し始めた核融合発電施設がある。
作業用エステに動力源を与えている重力波ビーム出力装置が設置されている。
(すこしそこら辺はかえるか)
主動力源をエステバリスのモーターにかえ、重力波アンテナを装備。
コバッタ達がハッキングできるよう操縦システムを組み込み、
肝心のドリルを高周波ブレードつきにし、削岩できるように変形させる。
(うん…これでどうかな?)
試運転…問題なし。
「よし。じゃあ、いってみよう」
[どこに?]
作業内容は1ブロック100mずつ進め、
まずは四隅から100m到達点まで掘り、そこから上下左右の到達点同士を繋ぐ。
同時的に四方に支柱を入れ構造的補強。
あとは天井側から作業用エステで掘削しながら崩落しないように構造的補強し、
床面へと掘削する形をとる。
でた土砂はプラントで浄化して梱包しとりあえず虚数空間におくつもり。
拡張工事がはじまる。
直接カオルが携わるのは残土処理のみなので、
並行的にトリップで入手した未処理の残骸を片っ端からブロック状の鉄の塊に整え、
変換前の状態へと整理してゆく。
すぐに使用しない鉄の塊は虚数空間にいれこみ、
また残骸を出す作業をひたすら繰り返してく。
また作業しているコバッタ達も同時的に増やし、200号を越えていた。
ヤドカリは20号まで増えている。
6月4日は、そんなこんなで昼からはひたすら拡張、機体整備等作業だけで終わってしまった。
100m部分は拡張終了、200m部分とりあえず邪魔にならないように拡張工事中。
またしばらく核融合炉搭載機はないので、
小型核融合発電施設を作りあげそちらに燃料を投入する。
……
2001年6月5日
B55にてひたすら拡張工事の繰り返し、
残骸整理の繰り返し。
300m終了、400mの中間の所でカオル待ちだった模様で、
残土をプラントで浄化した浄化土をブロック状に硬め梱包し虚数空間に取り込む。
また途中の拡張部分の補強は…流石にコバッタ達、ぬかりない…
壁面、天井は合金Zを贅沢に使っている。
「これなら、あ、でもコロニー落としにはたえられないよな…ん?」
[マスター、耐えられるようにしました]
「はぁ?何したんだお前ら」
[比重は重くなり、パーソナルトルーパーにも使えないですが、ナデシコ世界技術を使いました。
これにより現有地球技術では壊せません]
(なる程な…まぁ作業進めるか)
拡張した部分から同時的に真横に広げるように指示してく。
拡張工事のスピードがあがってくだろう…
さらに区間区切って拡張工事とは反対側に、
戦艦用整備建造ブロックを作ろうと考え、
高さ150m×横1km×奥行1kmの戦艦4隻分の整備、発進スペースの確保を目指した。
自重を忘れた基地拡張工事は続く。
とりあえずカオルが立ち会ってなくとも残土置き場が確保できて、
拡張工事が続けられるようになり、
一日に一回吸収作業する形、そのうち間隔が空くようにはなるだろう。
あいてる時間でA-01用の不知火の装甲変換も着手する。6時間動けなくなるが…
……
(あと7機)
超合金Zの魔不知火がイッシー機含め2機目になった。
またたまった残土処理及び残骸整理作業をすすめる。
……
夜に、副司令に呼び出しくらった…
== 副司令室 ==
「失礼しま〜す」
「来たわね」
夕呼さんは待ちかねていた様だ。
「えっと?何か?」
恐る恐る聞く…
「まずあなたの撃震よ」
いやな想像が浮かぶ。
Gキャンセラーをつけてない魔撃震だ…
コクピット内でシェイクされた肉片。
「ま、まさか死人が??」
「死人は出てないわ」
「よかった」
安堵のため息もでる。
(流石に死人でるとなぁ…)
「ただ怪我人続出で、厄介な人までもね」
「はい?」
「で、そんな機体操縦できるのか?で来て欲しいとの事なの」
「あ、あちゃ〜やばいなぁ」
頭をかきながら…
「え?」
「厳密には異能力で同化してたので…操縦したのではないんすよ」
「ああ、前…説明うけたあれね」
「ん〜操縦できるもう一機体作れなら、それで持って行きますが」
「別の機体だと納得しない人が怪我しちゃったから…却下だと思うわ」
「…因みに怪我した人はどなたです?」
「沢山いるけど、その中でも、斑鳩大将や、紅蓮大将が、怪我しちゃったのがね」
紅蓮大将斑鳩大将…ともに日本帝国の重鎮であり、
斑鳩大将は、斯衛軍第16大隊指揮官。16大隊の任務的には京都城護衛をあたっていて、
過去に1998年のBETA本土上陸・京都攻防戦の最終局面に於いての指揮をとった人物。
五摂家が一つ、斑鳩家の若き当主。
紅蓮醍三郎大将は、斯衛第1機甲連隊の指揮官。
機甲連隊の任務的には将軍家及び五摂家警護の防衛ラインに位置する。
その二名をカオルはまだ知らないが、階級からかなり高位に位置する人と判断して…
「大将がねぇ……そこまで行くの、なんで回りが止めないんだか」
「ここも支援して貰っている以上、邪険にできないのよ。
あなたに関する事ぶちまけてもいいから」
「了解です。先方はいつと?」
「できるだけ早く、じゃないと生体組織弄るぞ!!ですって」
「あ〜自棄になってるみたいですね…わかりました、
明日朝方にでも行きますので、連絡お願いします」
「よろしくね」
……
カオル報告
拡張工事
前方800m×100m×50m
横200×100×50m
戦艦スペース 上方向に縦穴掘削中
新規生産
魔量産型ゲシュペンストmk2生産開始
3機
重力波アンテナ出力増設用に使用
ピューパ
保有機材
コバッタ242号
ヤドカリ 20号
チューリップ2セット作業挺1
ドリルタンク20両
作業用エステ10機
プラント1基
寸劇風後書き
作者「あなほりあなほり〜」
カオル「それどっかのサブタイトルに?」
作者「かもね、ところでカオル、横浜白凌基地で工事してるけど…何処までひろげるん?」
カオル「作者お前の考えだろうが」
作者「まぁさすがに虚数空間から、ホイホイじゃ居ない時どうすんの?だからなぁ…
奇襲にはもってこいだけど…」
カオル「ああ、佐渡島のか…」
作者「たださ、そうすると、居ない時は、ハンガー内にストックしてあるの終わったら、
製造できないじゃん?」
カオル「うん…」
作者「そうなると、資材置場やらが必要になるわけだ…、
まぁこの話の浮かんだのはね」
カオル「けどグリッドか……」
作者「まぁよくある作成ゲームから引っ張って…
無理ないだろ?」
カオル「かもなぁ、あ、作者、土どうすんの?」
作者「…まぁ秘密だ、それ以外の利用方法は…佐渡島後じゃないかな?植生再生に栄養豊富な浄化土を!って」
カオル「ビルは?」
作者「まぁ設定上は解体して、コンクリート前状態なのかな…
中身は引っ越ししてあんまりないし…」
カオル「そんなとこか?」
作者「ところでビダンさんどうすんの?」
カオル「ちょいやめてよ、彼女の話は…」
作者「いや、今回本編に出てないからさ…」
カオル「頼むゲスト扱いにしてくれ!!」
作者「いんや駄目ビダンさん〜出番ですよ〜」
カオル「ちょ…作者その前で後書き閉めろ!!」
ビダンさんダッシュしてカオルに飛び掛かり、捕まる!!
カオル「ビ、ビダンさん!!落ち着いて!!」
ビダン「さぁ〜作者のお許しが出たので、そこのベッドに行きましょう〜」
カオル「ギャァァァ」
〜〜〜
本編ではまだ貞操を守ってます。まだね……
しかし、大晦日投稿予定なのに、この後書きで良いんだろうか??
……うん後悔はしない…
H24年4月10日改稿
やっとスフィンクスの元メタルギアPWのピューパが製造開始されましたね。
そういえば偵察用が…
改稿前の後書きにこの時点でビル入手(ジャブローの でしたね〜
マジンガーZで破壊されまくったのを入手の形でした。
H25年1月再改稿
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