第73話『PD編4 3度目のPDの世界 亜熱帯の熱気』


2001年8月14日
翌日朝…
(18から、19にかけてまたくる…か)

コバッタから帝国からで、撃震のパーツくれと来ている。
旧装甲を回収交換ですすめる。
まだまだ製造が難しいようだ。


(あとは…ガンパレ製煙幕のAL弾頭用の開発してなかったなぁ…一応現地生産含めて考えるか)
ガンパレの煙幕は吹き出すタイプ、
迎撃される前提に作り替えるには…

(時限式に切り替えればなんとかなるんじゃ?弾頭を一つ一つ調整する必要あるけど…ビダンさんに相談かな?
と、あとは…サポートAIを各機に入れるか…
でもって、民間用のか)

コロニーには既に約60万人程避難民が移住、産業を立ち上げる余裕は無いが希望はでていた。
農業メインのレイバーの生産技術提供。
インフラ整備系で輸出で活躍を期待。

地球への納品の話になり…
L5チューリップを宇宙港にしたて、ついでに整備場へと…

「あとコロニーも新規そろそろ作るか?新規だと何ヶ月かかる?」

[1ヶ月]

「やっぱし速いなぁ…」

[8ヶ月は空き家のままだけど?]

「調整もかねてな…あ、別口で核パルス付きのも作りはじめてくれ…
大気は必要ないよ」

[??了解〜]

帝国に道路の整備を打診し、

ビダンさんに相談しに向う。

==ジオフロントビダン執務室==

「ビダンさん〜」

反応無し…

(あれいないのかな?)
ロックはかからず扉が開く…

中を確認しようと部屋に入った途端…アームで捕まれたのですが…
「あの〜ビダンさん?」

「うふふ、若い男性エキス…」
すみの方から……迫ってくるビダンさん。

「エキスって…」
ガチガチ
やっぱり動かしてもとれない…

「俺一人と若い人4人、どっちをとりますか?」

ワキワキしてた手がとまった。
「そんなに欲しいなら、連れて来ますよ…見逃してくれるなら…」

「ま、まぁ…ちゅれてくる人ちだいかしら…」

「ご期待下さい…とりあえずアーム外して貰えます?」
名残惜しみながら外してくれた。

「で、お仕事の話なのですが、よろしいです?」

「え、ええいいわ…約束よ」

「はい…実はこれなんですが…」

と、ガンパレ製の煙幕手榴弾現物と、データーの入ったMOを机の上に出す。

「噴射機?」

「煙幕手榴弾ですね。これを弾頭にして、ミサイルや砲弾用に時限式にできないかな?と」

「ん〜そうね…できない事もないわね」

「あ、じゃあできるだけ早めにお願いできます?」

「わかったわ」

「じゃあとりあえずは…」

「約束破ったら問答無用に食べちゃうからね」

「…はい。戻ったらお届けします」

ビダン博士の執務室から退出する。

18日には戻ると伝え、再び世界扉を唱え…

==パワードールの世界==

アトミックバスターが情報部の失態で囮部隊を掴まさせられ、
ドールズ自体は任務を達成するも、作戦は失敗に終わり、
次の目標は原子力発電所という事だろうが…
最大の効果的なタイミングを計っている為か、中々出動命令がでない。

ドールズ達は待機命令が出され、日々を過ごしていた。

待機命令はスクランブル要員以外は休みのシフト制になり、
技術会議に呼ばれたりするが、発動召集命令が出されたら、
4時間以内に出頭できる様になってなければならなかった。

さてドールズの待機での日々は、
4名のスクランブル要員以外は朝、場合によっては昼までをゆっくり過ごす。
しかし、この日は…

……

ドールズ達の基地はオムニシティ近郊にあり、
北緯13度の亜熱帯気候に属している。

地球で言えば同緯上の都市は常夏のグアム、バンコクやサウジアラビアあたり。

オムニシティは、冬場の最低20度付近から夏場は最高40度越え、
地上は50度手前まであがる。
年間を通して雨量は豊富、新鮮な水資源がもたらされている。

首都近郊に基地を構えたのは、
まず首都に対する絶対防衛ライン。
特殊部隊を軍部首脳の影響下に抑えたい。
軍部首脳の女性観察をみたす欲望の為。

等の理由。

高温下での生活は…普通はいやだろうが、
便利な利便性及び文明の力冷房による全館冷房付き。
他の基地ではここまでの待遇はなく、今まで不満がでる事も無かった。

だが…今日は不満が出かねない環境におかれていた。

詰め所オフィス…

普段は南国の熱気に耐える為にエアコンが、女性達に快適な環境を提供していたが…

朝方スクランブル要員が気がついた時にはエアコンが止まり、
南向きの窓から日光がサンサンと差し込み、室温は急上昇、仕事がら逃げる事も出来ずに、部屋でへばっていた。

まだ外気の方が涼しい、窓を開け外気の熱風とも言える南国の風を受うける。

姉「何故…こわれ…たの?」

ス「あついぃ」

妹「冷蔵庫もこわれるなんて…」

家電製品は同時的に何故かこわれる…
へばって声もだせないのが一人…
スクランブル要員は非常時にすぐ飛び出せるようにと、パイロットスーツ着用が原則となっている。
身体を護るスーツの為に熱い。兎に角熱い。
水を通さずNBC下でも短時間活動できる様に軽めの高性能素材でできている、
一種のサウナスーツ…
の為だんだんと耐えられなくなり…
皆が皆、パイロットスーツの前のチャックは限界まで降ろし…

液状化した女性がコウライ・ミキ特務軍曹20歳。ヌーブラの谷間がはっきり汗ばんでいる。

レイバーグ姉妹は完全に脱いでブラジャー、パンティの下着姿になっている。

スノウはブラが暑いからといってとり、上半身はTシャツ1枚、ポッチが…
男性が来ないからよいが…きたらきたで鼻血ものの状況下だ。
熱で湯だった状態なら血塗れになるだろう。

ヤ「おーい!」

めっこーるをもったヤオがオフィスのドアをあけ入ってくる。

ヤ「ぐわぁあぁぁぁ!なんだこりゃあぁあぁあぁ!」
オフィス内の熱気が襲いかかる。
まだ日の当たってない廊下側がすずしかったろう。
ミ「あ〜、しょうさぁぁぁ」
半分死にかけてるような声でなんとか立ちあがる。

ヤ「なんだなんだ?オフィスもエアコン壊れるのか?」

ミ「そぅなんですよぅ」

ヤ「まったく…ナミかメリサは?」

ミ「今日は技術会とかでシティに行ってるみたいですぅ…」

ヤ「しゃあまいなぁ…金出すからカキ氷作ってくれ。氷メロンだぞ」

ミ「はぁぁい」
近所のコンビニへと喜んで…

ヤ「やれやれ…誰かエアコン直せるヤツぁいないのか?」
オフィスにいた全員が顔をそむける。
ヤ「なんてこった」

大型エアコンに向かってハイキックをあたえたが、
エアコンはウンともスンとも言わない。

諦めてうちわを取り出した時、非常召集を告げる警報が鳴り響く。

『諸君、緊急事態だ。スクランブル要員除き、大至急作戦室へ集合せよ』

……

ハ「遅いぞ!」
なにで有名な化粧が溶け出し白い汗を滴らせるハーディが怒鳴ってる。

ヤ「中佐、緊急事態ってのは?」

ハ「諸君、いまこの基地内すべてのエアコンが止まっている…今から何とかこの熱地獄状態を解消しろ。
手段は問わん。司令のお墨付きだ。
しかし今回の作戦に限っては他部隊からの応援は受けられない。
そんなに予算ないしな。それじゃあよろしく頼む」

ハーディーはふらつきながら出て行った…

ヤ「なんとかしろか…お墨付きねぇ…よし、プールを作ろう」

セ「プール?」

ヤ「ああ、基地内にプールを作るんだ。
そうすればスタンバイ要員も涼しくなるぞ」

セ「そうね。水着の上に着用すればいいし…」

フ「ちょっと待って、クーラーを治す他が先決だと思うけど」

ヤ「基地内の駄目になった全てか?」

フ「そうよ」

ヤ「……よし、プールを作るのも捨て難いから、部隊を2つに分ける。
シルバーフォクスにセルマ、ハティ、ハンナ、ミチコ。
シルバーフォクスは基地内部にみんなが入れるプールを作る事。
訓練用ローダーによる作業を許可する。一刻も早く作ってくれ。

フォクスハウンドはファン、ライザ、マーガレット、アニタ。任務はクーラーを修理する事だ。
以上…作戦にかかってくれ!」

……

プール作りを命じられた4人が格納庫に向かう。

オフィスは女性割合高く、整備兵は普段は入れない。
またとない霰もない姿での行動はシャッターチャンスといえた。

訓練や作業用のX-2にほうほうのていで、
たどり着き…ハッチに手をかける。

機内に潜り込み…

セ「あああ〜生き返るぅぅぅぅ」
機体が始動し、
エアコンから冷気がコクピット内を充たす。

ハ『本当、ずーっとローダーの中に居たいわね』

ミ『あ、X-1はクーラーついてない型があるから最悪です。…文明の力に感謝します』

ハ『けどクーラー浴びるだけで、
サボってたらどやされるわよ』

セ「そうね…と…どうつくるかね?」

ハ『そうねぇ…』

クーラーで頭が冷やされ、改めてプールを作り上げるには?
と4人のパイロットが知恵を捻る。
「あらやだ、こんな格好してたんだ…」
セクシーすぎた格好を直し…

「ほるのは、いつもやってる事ととして…
私たちみんながはいれる分よね?」
確認のうなづきがはいる。

「プール固めのコンクリートと…」

ハ『施設課からコンクリート奪う必要があるわね』

ミ『ろ過施設や排水はどうするんですか?』

「あ、そうね〜」

ウ『ねっねっねっねっ。川から引っ張っちゃえば?』

『『「川から?」』』

ウ『そう、川から引っ張って基地内にプールをつくるの。
勿論水門…堰板でもいいから流しこんだら水をとめるの』

「そうね…排水は?」

ウ『ポンプ使ってでいいと思います』

「……よし。じゃあそれでいきましょ。
コンクリートは誰が作る?」

ハ『私がやるわ、プログラム送って』

「了解…練り動作だから……っと」
キーボードを出し、プログラムをくみ上げる。

「OK、送るわ」
データー送信。

ハ『受信した』

「それじゃあ、早いところ完成させましょ」

『お〜』『プールプール』『了解です』

4機のローダーが手に大型作業スコップを装備し、
各々の作業にうつる。

まず基地内部にプール本体を作るのに、
セルマ機ウィンクラー機が作業にあたる。

『こんなもんです?』

「2.3m程ね…コンクリートで周囲固めるから、2m位になるわね〜。
あと傾斜もつけて、ビーチバレーできる部分が欲しいわね」

『了解〜』

……

水路を掘る担当にミチコ機が…

黙々と大型スコップを使い用水路を川の方から基地に向かって掘りつづけている。
深さ3m程ほっている為高低差はさほど関係ないとばかり、
既に3km程すすんでいる。
彼女がほる速度は早い。
元々は作業用から発展したのもあるが、
巨人のパワーで掘り続けていく。
カオルがみていたらレイバーと比較するだろうが、
比べものにならない速度で掘り進んでいく…
レイバーの仕事量が1であればX-2は12から15であろう。
油圧に頼らないのが作業効率をあげているのかもしれない。

……

ハティ機は、大量の速乾コンクリートを徴発。

施設課長は当初渋ってはいたが、プールを作る為と言ったら、
無制限に使用可とお墨付きがでる。

川側から適当に速乾コンクリート袋を運ぶX-2、
重量があるはっきりいって砂袋だが、関係なしに運んでいく。
問題は荷崩れであったが、コンテナの上部を格闘用ナイフでくり抜き、箱として使用し、
器用に袋を破かずにひょいひょいと箱につめて運んでいく。

水は川のを利用する方針らしい。

運んでいる工兵用速乾コンクリート袋は骨材やら混合材があらかじめ混合されていて、
水を足せば練り上げる。
練り上ってから5分程度で硬化し始める為に、練る速度及び作業スピードが重要であった。
しっかりと下準備が必要であり、
コンクリートは二度塗りはできない。
剥がれてしまうから壊して、やり直ししなければならない。


袋を運び終わったハティ機は水路を整え始める。

戸板を何箇所かに設置、形を整え、
次に、コンテナにつめた砕石を下地にまき、
重量がかかっても剥がれないようにする。

下準備が終わり…
100リットルのトロ舟、持ち手PLDサイズの練りクワ、穴あきドラム缶を手元に用意。

トロ舟の中にひょいと速乾コンクリートを袋から破り入れ、
川からドラム缶で汲み上げ水を、トロ舟の中に入れ練り上げる。

速乾セメント混合材が40kg、トロ舟の中におさまり、
ドラム缶6リットル分のところで穴があいてて、水切りできるようにしてあり、
計測の必要なくネリ作業にはいる。

水が含まれると女性にとっては大変になるが、そこはPLD。
クワにかかる重さも関係なく、よく練り上げる。

一度素人が手練りでコンクリートを練り上げるのをやってみればわかるが、
翌日悲鳴をあげる事にはなる動作を簡単に仕上げている。

業者でさえ、駐車場一台分のコンクリートを手練りで作るのは、
どんだけお金を積まれてもイヤ!というしまつ。
具体的には1台分とめる駐車場に使うには厚さ10cmとして、
平成8年に基準変更された25kgセメント袋で、約20袋必要であり、
更に砂及び砂利が6倍の量…

また速乾コンクリート…配合済みのを今回作業につかってるが、
配合してないセメント袋のを現場ネリで作り上げるには配合のコツがまた必要で、ムラがでる。
なので生コンミキサー車を使う方が安くて速くて楽という事だ。

「こんなもんね」

ANVTG…ゴーグルから見る抵抗の数値で判断し、
巨大ヘラにて分量をとり、器用に水路にコンクリートを塗りたくってく。

人にできる事はローダーにできない物はないと言われる程で、
まさに職人さん。

コンクリートを塗った部分がかなりの速さですすんでいく。

その頃にはプールの形作り及び掘削が終わり3機が加わり、
水くみ、練り作業、形作りに加わりますます作業スピードがあがる。

基地の方から2機のローダーが出てきた。
スクランブル要員4名及び不在のかせば、
5機居なければならない筈だが…

フ『手伝いにきたわよ』

ア『手伝いにきました〜』
FoxHaundのファンとアニタの声。

「あれ?少佐やライザ、マーガレットは?」

フ『ヤンは、しばらく再起動できないわね。
ライザは髪を洗ってるから暫くは無理よ…
フロンガスもろ浴びちゃってパンクヘッドになっちゃったの。

マーガレットは現在医務室。
コンデンサーからの高圧電流で、一回心肺停止、
勿論蘇生し回復したけど、予備診断ね』
ウ『准尉、大丈夫なんです?』

フ『多分、もう心配ないとは聞いてるわ』

ウ『そう。よかった…』

セ『ところで、こっちに手伝いに来たという事は…』

フ『こっちのプランは失敗よ。そちらは?』

セ『後少しですね。人手がいれば助かります。
必要なプログラム転送します』

フ『受けとった』

「後少しだから仕上げましょ」

作業スピードがますますはかどり…

……

「さっ、プールに水を流しこむわよ」

セルマ機が用水路の最後の戸板を掴みながら…抜くとプールに綺麗な川の水が流れ…
喜ぶ6人等。

「これでスクランブル要員の4人もプールに入れますね」

マ『じゃ、早速みんな呼んで入りましょうよ』

機体をハンガーにしまいにいき、

「みんなぁぁぁ!プールよ!」×多数

……

ムァァ
「あち」
思わず声がでた。
世界扉からでた基地内は熱気につつまれていた。
(何度だぁ?)
ナビでは41度を表示している。湿
度は95%…
基地を調べると電源がきてない。
現在日時を確認。2540年8月…

直前のがアトミックバスター、その内容取得し、目的の作戦日時も確認した。

他にもかなりの知らないミッションがある。
例えば完全ステルス機破壊ミッションだが、ある特殊な塗料がレーダーを阻害していたのを襲撃したドールズが発見。
対策をとり無力化に成功等々…

(とりあえず取得にまわるか…)
熱いのを我慢し…機体を…

……

屋外にはプールがあり美女達が、
それぞれの水着をきて入っていた。

全員スタイルが良いドールズ達。

思わずカオルは足をとめフラフラと近寄ってく。

幻影がかかっている為にばれる事はない。

ドールズ隊員及び女子のみとかかれた男子お断りのフェンス先のプールサイドで鑑賞に…

ドールズ達は能力で選ばれた筈だが容姿端麗な女性達だらけだった。
理由に情報部の中佐がセクハラしたいからというので、
選考基準で確実にからんでいるともおもわれた。

整備兵用の男性プールには行かない理由もわかるだろう…

……

ドールズ基地に向かう一機の連絡用に高速ジェットヘリ。

「ふう…疲れたわねぇ」
機内の後部キャビンでは、会議に出席していたタカス・ナミ少佐が、
肩をならすように伸ばしている。

『お疲れ様です』
整備兵によく混ざって機械に詳しいメリサ・ラザホード准尉。
会議出席者で今回は後部キャビンにいる。

『少佐、間もなく基地よ』
セシル・フェリクス大尉天才的パイロット。
操縦席からのインカムがながれる。

「ありがとう」

『いいえ…あれ?間違えたかな…』

「セシル?」『大尉?』

『確かに基地座標の筈ですが…下を見て下さいよ』
言われて二人が下をみると…

「はっ?」『え〜プール?』

基地に二つの大きなプールができていた。

『今日の朝4時に出た時には無かったのですが…』

「確かに無いわね」『ですよね』

『……とりあえず着陸します』

……

「ちょっと、何があったの?
何でプールができんの?」
プールサイドに軍服をきたままナミが近寄る。

「あ、ナミィ〜気持ち良いわよ。入らない?」
気がついたヤオ、ナミを誘う。
プールサイドに腕をかけ身体は水の中だ。
「ちょっと、ヤオ…ハーディ中佐まで…」

「いやさ…実はさ…エアコン壊れたのよ、全部の部屋が。で、修理に失敗。
代案として進めたプールにね」

「全部の部屋が壊れたのぉ?そんなことは…あっ、ブレーカー確認した?」

「あっ」

「えっ?確かめてないの?…
はぁ…まったく…ちょっといくわよ」

プールに入っていたヤオ以下一行が水着のまま、
一番近いコンセントがあるハンガーへと向かう。
ハンガーでは修理に失敗し、原形をとどめていない金属の山、
エアコンの残骸が築かれていた。

「まったく…確か新品のもあったでしょ?何やってんのよ…」

「あたしのがあん中に…はぁ…ボーナス吹っ飛んだよ」

「確か35万円の急速冷風って自慢してたわね?」

「そうだよ…保険きかないかなぁ…」

「…無理ね」

「はぅ」

「あの切り方じゃあ…事故でなく故意と見なされるわ。
故意に他人の物傷つけ、他人に対して支払う保険ある?」

「ううう…暫く塩ご飯生活か…」

「全く確かめないからよ…ほら電圧0よ!
買ったばかりのエアコンでも電気がなけりゃ動かないでしょ〜が」

コンセントにテスター差し込み、電流が来てないのを確認、一行をつれて電源室に入りブレーカーをてらすと、
しっかりとOFFの文字が見える。

「電源落ちたらブレーカーの確認!はい、繰り返す!!」
「電源落ちたらブレーカーの確認」×多数

ブレーカーON、無事なエアコンが起動し、涼しい風が吹き込んでくる。

「けど…普通なら落ちないはずなのに」
「そう言えば原因はなんなのかしら?」
「おおかたどっかで電気を大量に使ったんで…あ」
「ん?」

「な、なんでもないわ。それより、お茶にしたら?お土産買ってあるから!」

「そうね〜」

「の前にみんな、着替えないと風邪引くわよ」
皆が皆水着のままだ。

「あ〜じゃ、お風呂入って着替えたら食堂集合ね。
プールは今日はお終いよ」

女子寮に向かうドールズ達。それを見届けると、ナミは慌てて引き返して電源室に駆け込み扉を閉める。

ファンが電源室の扉に手をかけ中に入り…

……

バン!扉が乱暴に開かれ中からナミが脱出しようと…

「逃げよったってそうは行かないわ!」
ファンが捕縛。
「ごめぇぇぇぇぇん!」
ジタバタ暴れるが観念したようだ…

「ま、原因がわからなかった私達にも問題があるわ。
誰にも言わないからディナー全員に奢りね」

「しょ、しょんなぁぁ!」

「あら?ヤオにいっちー」
「それだけは勘弁してぇぇぇぇ」
あんだけ偉そうにしついて、今更原因が自分とは…

……

ドールズ達は寮と併設した箇所にオフィスとして構えている。

そして大浴場…元々観光ホテルを利用し、男女のしきりをぶち抜いた。
その結果広大な風呂施設ができ、いつも大浴場を利用している。

勿論各個室に浴室はあるが利用禁止、トイレも同様。

カオルが立ち止まる。

アイドル達が入浴している。
かなり上機嫌で鼻歌も聞こえる。
ふらふらと侵食した…

ドールズ達は美貌重視であり、スタイルもほぼ良い。
そんな女神が入浴しているなら拝まなければならないだろう。

侵入した先は…

<R18相当自主自粛シーン>

……

 (あっ…ヤバ…え〜と……作戦日時消化に足らなくなる!)

急いで世界扉を…
……

カオル報告

堪能しすぎました…ヤバス。




寸劇風後書き

ナギ中尉「…女子寮侵入話ですか」

作者「ま、今回はそうだね。止める者が居ないから他人から見えないカオルがはっちゃけてしまう」

ナギ中尉「男の欲望真っ逆さまですね〜、でも何故マブラヴの方でやらないの?」

作者「前にも書いたと思うがバレたらまわりからの視線が…
なので連れてくる事のないドールズ達にね」

ナギ中尉「なる程ね…さて次回は引き続きオムニでお楽しみにぃ」

H25年4月改稿

プール話に大幅変更。



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