第97話『佐渡島ハイヴ攻略編3 突入』


佐度島ハイヴ地上部を制圧した異世界軍…

次の段階、フェイズ4移行前に、
ウォーケン大隊、ジャール大隊以外の有人機は、
横浜基地で休養をとる為にフライングボートに乗って帰還。
帝国軍も突入部隊込みで半数以上が母艦でメンテや休憩の為に戻っていく。

擱座した脱出済みのスフィンクスも作業用レイバータンクが回収していた。


異世界軍は地下広大にひろがるハイヴ内部への侵入口である門を確保包囲している。

だがまだ確保していただけで突入はしていない。
その理由として佐渡島ハイヴ内部にまだ12万程度のBETAが存在している…

ハイヴ内部は地下茎と呼ばれ、いわば反応炉がある箇所を根元とし、
縦横無尽に張り巡らされた逆さ木の根に例えられよう。

根の部分は横坑、縦坑と呼ばれ内部はフェイズ4規模でなら戦術機なら12から20機程並べる広さ、縦横150m程の広さがある。
要塞級の移動にもとりあえず支障がない。
根の途中節にあたる部分に広間がある。
広間はフェイズ4規模で大体東京ドームの倍からその4倍程の広さがある。

広間の先、坑道は真っすぐ根元には行かずに別の広間へと…
迷路と言われる例えだ。

坑道内の材質はBETA同様の材質で作られ、
壁に関してはレーダー、無線等を阻害する。
人類側には残る音で探知するしかなく、その為戦術機には、
音で接近する個体を判別するセンサーを搭載してるが…
先の通り方向までは正確には把握が不能た。

一方ハイヴ内部で有利な点は光線種に関して活動がない点であろう。
壁材質がBETA由来の為に味方射ちになるからであった。

さて過去も膨大な戦力を用いてハイヴ地上部の確保には成功した攻略作戦はあった。

だが門から反応炉へといたる地下への道は長大である…


門から次々と突入してく部隊、
迷路といえる縦横無尽にひろがる縦坑、横坑の組み合わせ…

奇襲、強襲…反応炉にたどり着く事なく擦り減らされる。

たとえ最短距離をとろうとしてもフェイズ4規模では8kmは行軍しなければならない。
地図がわからなければ一気に倍以上動き回る羽目になる。

長い道のりを徒歩行軍またはぶつかり大破する可能性あるがNOEして進軍していく…

部隊の前後上下左右から次々と襲い掛かるBETA達…

奇襲に使われるのが、擬坑とよばれる普段はつかってない穴の存在がある。
拡張後にもう使わないが為に表面上は塞がれる。
地下茎同様の材質で塞がれ、レーダーや赤外線等が透過しない。
地下へと進軍する部隊の中央部にいきなり擬坑を突き破りBETA大部隊が出現、
部隊は混乱し壊滅していく…

また横坑に奇襲で出現したBETAは有線で引いた連絡網を断絶させ、
状況の知らない別部隊へと背後から襲い掛かってく。

次々と突入失敗し、門を確保しつづけるが…

知っての通り軍を動かすには膨大な消費がともない、
また確保している箇所までの兵站を確立しなければならない。

ハイヴ地上は確保しても敵地であり他ハイヴからの襲来が頻繁におきる。
また補給部隊が襲来され…
また生産拠点であるハイヴ内部での生産が活発化し、
門から湧き出てくるBETA…

過去パレオロゴス作戦において、ハイヴ地上部は制する事ができても、
反応炉まで到達する事はできなかった…
またスワラージ作戦においては周囲制圧を諦め、新機軸による門内への直接降下を狙ったが失敗した。

何故突入失敗したのか?
突入機動兵器である当時の戦術機の特性の問題でもある。

まず人類の矛である1対多を相手にできる武器は、距離をとらなければ射撃戦を形成しにくい。
戦術機は射撃戦においては良好な成績をのこすも、
近接格闘戦においては重厚さで壊滅的であった。

奇襲で横から襲われると即近接格闘戦であり…
また弾薬がきれたら、近接格闘戦に移行せざるえなく…
その段階でBETAの波にのまれた。

機動力強化に戦術機開発はシフトしたが、
突入戦をあきらめ射撃性能を追い求める流れと、
突入戦での近接格闘能力を追い求める流れになる…

弾が切れたら格闘で…何時かはたどり着かせるぞと…
その成果と呼べるのが武御雷であり…


さて異世界軍は地下に潜伏中の大量のBETAに対しては過去の戦法からヒントを得て実行に移そうとしていた。

それは戦国時代の島津軍の得意戦法である釣り野伏せという戦法であった。

釣り野伏せとは軍隊を3隊に分け、そのうち2隊をあらかじめ左右に伏せさせておき、
1隊を敵の正面から当たり敗走を装いながら後退、
敵が追撃してきたら伏せてた左右両側から襲わせ、
敗走を装っていた部隊が逆襲に転じることで3面包囲が完成する。
これが釣り野伏せである。
この戦法からヒントをえていた。

異世界軍が囲っている門の中へと小さな1機の浮遊している機体が突入する。

高さ20cm程横1m程とやや大きく生産化された小型ターミネーターで、
Gやサイズ等考慮する必要がない彼等エアロスタットが投入された。

機動力あふれ判断能力が更に高められた彼等は縦坑内へと突入してく…

彼等の役目は釣り餌であり…

しばらくすると彼等に反応したBETAが迫ってくる。
全力で入口に引き返し始め…

……

『G-13ゲート1250!!C-1ゲート2123!!A-8ゲート638!!〜〜』
等報告があがると、
突入した門からエアロスタット達が飛び出してきた。

彼等を追って釣られた大量のBETAの大群が湧き出はじめる。
それを待ち構えて幾重にも門を囲んでいた、
スフィンクスから大量の砲火があがる。

門によって湧き出たBETAの量は違うが、
ものの1分から15分程で沸きどまり、
弾薬の減ったスフィンクス達が交代交代で陣地へと補給に向かう。

そして、戦力が揃った門にまたエアロスタットが突入し、
再びBETAを釣ってくるの繰り返しを行っている光景が、
そこらじゅうで見えていた。

釣り野伏せと違うのは、敗走を装わない点と、全力で待ち構えている点であり…
釣り待ち処理戦法と呼称させてもらおう。

これが地下の大量に潜伏しているBETAに対しての回答であった。

釣り役の優秀なエアロスタットが居なければ到底成功しにくい戦法であったが…
カオルが情報を取得し偽装坑道のすべてを認知したとはいえ、
その対策に機体を配置していったらいくら数をつくっても、
足りないという結論がみえていた。

ならば偽装坑道を使う程の数を存在させなければよい…
偽装坑道にいるBETAを全て引っ張り出せばよい…
突入前にできるだけ数を減らす事が重要…
そう結論つけたカオルのBETA削減策ともいえよう。


順調に行われていたフェイズ4だが…異変が起きる。

『振動探知!地下よりBETAの侵攻あります!』
対地中用等の対地中ソナーを地中に撃ち込んでたホバージープが、
地下進行を探知した。

「待機部隊を向かわせろ!」

警戒エリアに向け、待機していたスフィンクス達、B-01が急行する。

『警戒エリア到着…門形成エリア狭まります…』

スフィンクスが段々狭まる警戒区域に砲身をむけ…
『出現まもなく…5、4、3、2、1』


土砂吹き上げれとともに湧き出てくるBETA群…

しかし幾重にも包囲したスフィンクスによる射撃により出てきた瞬間に細切れになり、次第に勢いは減り…
後にはBETAの肉片、体液が散乱するただの門にとなる。


佐渡島ハイヴ近辺の地上は…
人類の発明した鋼鉄の砲弾が蹂躙する世界となっていた。


==アメリカ軍情報局==


「むむむ…」

「時間はかかりますが優勢のもようです」

「BETAを引きずりだすか…考えてはなかったな」

「ええ、この画像に写っているこの機体、
かなりの重要な役目をもってますね」

「開発局にこの画像を回せ!!
なんとしてでも…」

……

2001年9月24日午前12時頃

夜を徹してエアロスタットによる釣り餌でBETAを引きずりだし、地上にて迎撃は一定の成果をあげていた。

地下茎構造についてはカオルがスパイ仕立てあげた横浜頭脳級からの情報で完璧であり、
情報を反映したエアロスタットは無線が通じない地下においても迷う事なく、
かなり釣ってくる事ができていた。

『エアロスタットより報告、追跡してくる個体存在してません』

「やっとここまできたか…と残存予想は?」

『約3万体、最下層門級の向こう側にて存在を推測されます』

「フェイズ5に移行、突入準備にかかれ」

門級の向こう側…門級は名の通り門型BETA。
深部にて各重要な広間の個体数の調整をしていた。
かなり分厚く門型の向こう側は探知ができず、
それはBETA側も同様だったが…
ある程度の数になるまでは外に出さない動きをしている。

スフィンクスや放射戦車が門付近の邪魔な死骸の焼却除去に動き始める。

『では大将われわれは』

「ああ、お疲れウォーケン、ラトロワ」

徹夜して、即応対応してたウォーケン大隊、ジャール大隊がフライングボートにのって横浜基地に帰還し始める。


入れ替わりに新潟陣地にて休憩してた、
A-01、沙霧連隊、B-01がくる予定だ。

……

約1時間後

『地上部分、各門付近とも焼却除去完了…障害除去できました』

「上層、中層とも確保し、突入部隊準備できるまでにクリアリングを」

『はっ!!』

指令をうけたスフィンクスが門に突入する。

まずは最上層の広間につき、スフィンクスが警戒するなか、
作業機体が有線で無線中継機、監視装置等を引っ張ってきて設営し始める。

その間に別動隊がさらに横坑へと突入する。
今のところBETAの影はなく抵抗すらない状態だった。

程なく上層に近い広間は、異世界軍の監視下に落ち、
一旦地上に戻ってきた作業機体が、また資材を積み込むとまた門へと突入する。

更に下層の広間へとスフィンクスは進んでいく…

各広間を確保してると、
帝国軍より、揚陸艦にて休養、補給していた突入部隊が準備整ったとの連絡が入る。

『カオル』

『カオルさん準備整ってます』

『この日をどんなに待ち望んだ事か…』

『大将どの、われわれに名誉ある栄光を!!』

「各隊、佐渡島ハイヴに突入!!BETAを駆逐せよ!!」

『了解』×多数

午後2時21分佐渡島ハイヴ攻略部隊は、各門よりハイブ内部に突入する。

……

突入部隊は、チューリップを中心として、スフィンクス及び、ホバージープ、
その他有人機及び帝国軍によって構成されている部隊によって進んでいた。
ジープに内蔵された高性能ソナーが地下茎を移動中のBETAの有無を探知し、事前情報に反映する。

『ヴァルキリー08より、マスターリーダー』

「こちらマスター1、どうした?」

『コバッタ達、何やってるのです?』

「通路の強化だね…偽装横坑対策もかねて」

偽装横坑の場所も前記の通りわかっている。
この先の利用もかねてメイン通路とし強化し、
使わない偽装坑道は完全に埋めているのだった。

『しっかし、ここまで無抵抗だと…』

『確かに…拍子ぬけしますね』

「まぁそんだけ釣れた…って事だよ」

今までの人類の戦法としては、ハイヴ内部にパチンコの球の様に戦力を投入し、
反応炉に到達し頭脳級を破壊すれば勝ち…

いや確かにそれでも間違いないのだが、
投入される戦力がパチンコの球の様にと例えている如く、
中隊、大隊、連隊単位でハイヴに潜りなるだけBETA集団にあわないように、
あってしまったら無理やり突き抜けて…

BETAの集団が3桁の単位なら大隊であたれば突き抜ける事が可能だろう。
しかし4桁や5桁近くまでゴロゴロいる状態で遭遇したら…
バンザイアタックしかない…
そのバンザイアタックが1回ならともかく5回や10回以上あったなら…

パチンコの球に例えた意味がわかろう。
つまり反応炉に到達の可能性が399分の1以上ともいわれていた。
突入部隊の生存率も0に等しい…

現状最深深度といわれるのがヴォーグル連隊の約500mである。

横浜ハイヴはG弾により駆除された後であり…
横浜ハイヴの様になるだけ個体数を削除すると…
すんなり最深部まではいける事になる。

その状態に近づける為のお膳立て、釣り待ち処理戦法にカオルは準備し、
そしてその結果はみえてきた。

……

突入部隊は地下深くに潜っていき…

途中の下層の広間や横道も既に、監視、連絡網構築が整っていた。

そして、BETAが潜んでいる広間の一つ手前の広間まですすむ。

偵察用エアロスタットがどんだけ挑発しでも門級に通路が封鎖され、
そこから釣れて来られないので、
反応炉をまもる近衛隊ともいえよう。

門級が塞いでいる横坑先には、広間があり、その先に合流する広間、
頭脳級がいる大広間手前の主広間、
そして大広間の頭脳級ブロックであった。

突入部隊は横坑の規模上1突入路につき、1師団規模に別れて侵入していた。


カオル含む部隊は、横杭の出口を塞ぐような形で門級に対峙していた。
隔壁である門級の破壊作業にはいる。

カオルは、X-4+Cの両腕を高周波ブレードに変え、
一気に門級の天井近くの部分に突き刺すと、そのまま円をかくように門級の壁側付近を360度切り込みをいれ、
また天井まで切り込みが繋なげる。

切り込みを機体で少しおすと…
門級のくり抜いた部分が奥に倒れていく…

「行くぞ!BETAを蹂躙せよ!」

広間に突入すると天上までびっちりとBETAどもが待っていた。

「ファイアー!!」

横坑から進入してきた100機強のスフィンクスから、一斉射撃が放たれる。

天上からぼとぼとと落下し襲撃してくるBETAには、
控えている有人機がブレードをなぎ肉片とかす。

機体に取り付かれようが対応する時間はある。

弾薬が切れたスフィンクスは、後方にさがり、
すぐにその隙間を控えのスフィンクスがうめる。

『マガジン!!』

有人機で弾切れた機体に控えの機体よりマガジンが渡され、
その控えの機体に補給より戻ってきたスフィンクスが、
マガジンを積んでるので渡される。

大量の火力の前に次々と肉片と化すBETA。
段々と異世界軍の機体の壁は前進していって…

突入から30分後この広間は制圧下となった。

「ふぅ…今ので3000か?」

『みたいですわね』

『けど、弾薬が尽きる事のないのは良いですね』

『そうね〜』

本当にチューリップ様々といえる。

今までハイヴ内での補給は無人の多脚型補給用コンテナが要である。
便利なのではあるが機動性に優れているとは到底言えず、
BETAに喰われることよくあるという。
コンテナであったらこんな深部まで付いてこられるかわからないだろう。
それに大群には大量の補給コンテナが必要であったろう。

ところがチューリップのおかげで大量の多脚型補給用コンテナは要らず、
いつでも必要な分をこの深部でだせる事になる。
勿論万が一チューリップにBETAが直接飛び込んだら横浜基地内にでてくるが…
ワームホールの特性で凍り付けで出て来るのは必然であり、
その間に横浜基地で警備している桜井小隊が処理できる筈である。

『こちらブラボー01、広間D-4-10制圧、これより進行ルート外の横坑の駆逐に入る』

『こちらアーム01…』

他の広間に侵入した部隊から報告が次々入り、横坑の駆逐へとうつる。

「この先、各広間から合流するが、残りは約2万匹控えてる模様だな」

『あと二つの広間なんですよね?』

「ああ、合流する広間と主広間を突破すれば…大広間…反応炉のあるな」

BETAにとっての最重要施設を師団規模が守っている。
そこを突破できれば反応炉である。

BETAの死骸を排土板つけた、補給済みのスフィンクスが、
除去作業=壁に死骸を寄せ広間の足場を広げ、チューリップを呼び寄せ、次の広間を目指す準備をする。

各広間間を結んでいる横坑の駆逐が終了し、
タイミングをあわせて合流ルートになる広間へと足を進める。

……

広間に突入すると足元びっちり天上ぎっしり…
レーダーには赤い光点だらけ…

まさにBETAが9分地面が1分であった…

突入と同時にスフィンクスの砲身が火を放つ。
別広間から進入してきた突入隊も同様に火をはなっている。

BETAの絨毯を少しずつ削りとっていく。

スフィンクスが補給に戻る回数多くなるが、
補給から戻ってきたスフィンクスが穴を埋める。

後方組のスフィンクスのキャノンから、
留弾がほぼ水平で発射され、
後ろにいるBETAを数十匹死滅させる。

壁組のスフィンクスの機銃が絶えずに唸りをあげ、
命中する小型BETAを片っ端から肉片にかえる。
中型BETAは倒れ壁になるが、構わず打ち抜きそのうち肉片になる。

それが4方向から総数1600もの、実際に撃ち込んでるのが800位だが、
狭い広間に撃ち込まれているからたまらないだろう。

そしてスフィンクスの壁がじりじりと前進し、
開いたスペースに控えが入り火力がます。
約6000匹いたこの広間もとうとう駆逐された。


広間の確保作業後、主広間へつながる横抗の門級にメスをいれ、その巨体を押すと…
横坑内部にBETAが詰まっていたが、門級の身体に潰されていく…

そこに控えていたスフィンクス達が砲火をはなつ。
横坑には大体500あまりのBETAがつめていたが、程なく駆逐され…

そして主広間入口の門級をまたもやくりぬき作業に…

「次の広間を突破し、横坑をぬけると、目指す目標の反応炉だ!
いいか…ここまで来たんだ…凡ミスで死ぬ事は赦されない。
各機、突入、砲撃準備!!」

360度円くり抜いた門級をおす…
ゆっくりと門級の肉体が奥に倒れて…


主広間に突入した。
そこには地面をうめつくすBETA、約14000匹がつめていた。

一斉に突入、ラインを形成しスフィンクスが砲火をはなつ…
そこに襲い掛かるBETAども…

流石に最後の広間だけであって、つめているBETAの数は多い。

対してこちらは門級が倒れたスペースしかない。
ラインを形成できたのが約200機程であり、
残りは横杭の中から出れない。
というか、補給に戻る通路部分は絶対に空けておかないと…だった。

また頭上から、どんどんBETAが落ちてきて襲撃してくる。

片っ端からブレードで肉片に切り刻む。

(対空車両作っておくべきだったか…)

それ程頭上からの襲撃が多かった。

帝国軍機は横杭内対応を担当していて、
横杭内部に処理仕切れず侵入してくるBETAに対しては、
対応し処理しきれている。


広間内に突入した有人機は合金Z製の機体なのでたかられても、機動に支障がでる程度、
それ程心配はしないが、流石に視界が埋まる程降ってくるBETAはうざかった。
各々の機体のブレード、マシンガンで駆逐していく。


壁組のスフィンクスは、天井に張り付けない、
戦車級以上のBETAをメインターゲットとして、ガトリングガンの砲火を絶やさずに少しずつ前進している。

1両分のスペースが空き、そこに中列のスフィンクスが機体を滑りこませる。

壁組のスフィンクスが弾切れになり、
高速バックで小型BETAをキャタピラで踏み潰しながら横杭内部に潜りこむ。

すぐに空いたスペースに中列から別のスフィンクスが入り込む。

中列の空いたスペースに後列のがはいりこみ、
その後列のスペースに横杭内に待機してたのが入り込む。

壁組が前にすすみ火力が集中し増す。
だんだん頭上からの襲撃してくるBETAの数が減ってくる。

そして、とうとう主広間内のBETAの最後の1匹が死滅した。


すぐさま排土板を装備したスフィンクスが除去作業に入る。
スフィンクスの殆どBETAの返り血を浴び、
また広間内に突入した有人機も紫色に染め上がっていた。

「ふう…これで14千か…帰ったら少し戦略見直しかな…」
思わずぼやく位だった。
やはり頭上から襲ってくるBETAがウザいすぎた。
(横杭内に、対応機がいなければ、怖いことになったな…)

主広間のBETA除去状況を確認しながら、横坑への門級のくりぬき作業にはいる。
機体をおし横坑へと突入。

「主広間が最後の砦だったようだな…」

『みたいですわね』

スフィンクスも警戒していたが、
100匹程度…すぐに切られて駆逐する。

大広間を塞いでいる門級へと到達、作業に入り機体を押し出す。

「突入!!」

大広間へと…

………

カオル報告




寸劇風後書き

作者「やっと佐渡島ハイヴ攻略だなぁ…」

あ号「……おとされた…か…」

作者「あ、あ号、本編ではとられるの知らないからな、注意しろよ」

あ号「……わかって…る……が……すぐに…元に…戻る」

作者「あ〜…でも結局間に合わないだろ?」

あ号「……ふ……ふ……ふ…」

作者「まぁカオルが救援送られてるのしらないからなぁ……」

ナギ少尉「?なに?このきもいやつ」

あ号「……キモイ……orz」

作者「あ、こいつあ号つう地球上のラスボス」

ナギ少尉「ふ〜ん…ま、次回予告〜佐渡島ハイヴ攻略後。…作者サブタイトルセンスない!!」


H24年5月18日改稿
H25年6月再改稿



押して頂けると作者の励みになりますm(__)m


<<前話 目次 次話>>

作品を投稿する感想掲示板トップページに戻る

Copyright(c)2004 SILUFENIA All rights reserved.