第171話『大規模侵攻編2 敦煌防衛拠点まで700km』
〜横浜基地異世界軍第一発令所〜
ザワザワ
「おお…」
発令所のスクリーンではマイクロ地爆作動で赤紫色の空間が広がり、
巻き込まれ大量の爆ぜる突撃級が映し出されていた。
Live映像、ナウの事象だ。
前回重慶防衛戦にてG元素が作用し、
また再利用で設置した為に効果範囲が半径25kmの約50kmの円状に集束したマイクロ地爆。
今回は予測進路上に設置できた為にBETA群先頭とのズレが8kmで、
中心から約5kmで発動、
3分後BETA群が約20kmすすんだところで最大出力に達し、
突撃級の半数近くを巻き込む事ができた。
赤紫色の空間が消えてくと…爆心地には大きなクレーターが見えてきて…
「ん？外周部拡大してくれ」
スクリーンの映像が拡大すると…
爆ぜる事なく耐えた個体が動き出し…
「爆心地から…？」
「141kmですね」
「中心方面へと画像スクロールしてくれ」
130km付近までは無事な個体が多く…
中には動かない個体もいる。
「ここは辺は耐えているか…」
更に内側にいると無事な個体は少なくなり、
動く個体も動作が緩慢…かなりの重傷をおってるのが一目でわかる。
とてもでないが最高速等出せる状態でない。
「ふむ…戦力外ともいえるが、死滅計測数からは外してくれ」
「了解です」
重傷のは後で掃討する必要がある状態だろう。
100kmより内側には動く個体を探すのに一苦労で、
90kmより内側は動く個体もなく、死骸の数すらも少なくなってく…
「ん〜影響範囲が150kmで、有効範囲が…100か110kmあたりっう事か…」
生身の人間いたら130kmあたりで致命傷をおい、火傷等をおおうだろう。
機体も150km以内には残したくはないのはかわりがない。
［結構な数削減できたね〜100万は超えたと思うよ］
「まっ正確な数がでるまで…」
……
〜回復室〜
「お早う葛城、リッチャン具合はどうだい？」
「あらリョウジ君お早う」
「たく朝っぱらからなんで見なきゃいけないのよ」
「あら素直でないわねぇ」
「ちょっとリツコ！」
「良さそうだな…ところで情報交換しないか？」
「情報交換？」「なんの？」
「俺らがどんな状態で死んだかをさ」
「…いいわ」「賛成ね」
「まずは言い出しぺの俺からだが…」
……
「ほ〜葛城はシンジ君を押し込んだところで力尽きたわけか…」
「まぁね。でも何故蘇生時にリツコとちがって裸だったなのが疑問なのよね〜？」
「俺じゃないそ。リー看護婦によると、カプセルの記録によれば酷いケロイド状態だったそうだ。
熱風にさらされてたらしいな。
それでカプセルが、再生の邪魔になると判断除去したらしいぞ」
「そうなの？…うんで、リツコは？」
「わたしは…碇司令がサードインパクトを起こそうとしてて」
「碇司令が？」
「あの人はユイさんと再び会いたいから起こそうとしてたのよ」
「あっきれた。そんな理由でだったの？
加持君は知ってたの？」
「ある程度はな…ただ戦自が侵攻してる時にか…」
「それで本部の自爆でもって止めようと―」
「本部の自爆ぅ！？」
「けどMAGIに拒否されて…碇司令に撃たれたわ…ここをね」
「確かにサードインパクト防ぐには爆破やもなしだけど…」
「となると…碇司令によるサードインパクトの結果かもしれないって事かもな」
「えっ？そうなの加持君」
「最後まで生き残っていたマヤちゃんの話だと―」
「リョウジ君、あの子の事？」
「ああ、そうだよあの子も来ている。
マヤちゃんの話によると、
ゼーレによる量産型エヴァが初号機を寄代として、
サードインパクトを引き起こしたそうなんだが…
リッチャンが止められなかったとなると碇司令の計画通りになったのかもな…」
「内側と外側…双方に起こそうとしているのがいちゃねぇ…」
「サードインパクトは結局おきてしまったと…」
「ところでシンジ君は…？」
「ここの責任者カオルの話だと「フィフスチルドレン、第17使徒ダブリスとおんなじ顔のね。中身は違うみたいだけど」
ああ、あの世界で個体として生存できたそうだ。アスカと一緒に」
「そう…」
「レイは…リリスだとして青葉君は？」
「彼も来てるな」
「あとは…」
……
「ねぇミサト、日向君の事忘れてない？」
「えっ？わ、忘れてないわよ」
「彼も来てるよ」
「そ、そう」
「で、ここからが話かわるが…重要な事だ…エヴァンゲリオンがこの世界でも作られてる」
「うそっ！！」「えっ！！」
「この世界でもおこるかもしれんぞ…サードインパクトが…」
……
帝国時間2001年1月10日午前7時20分
現在発令所スクリーンにはキャーティア技術入った自立静止衛星猫の目からの、
敦煌防衛拠点に向かっている大規模侵攻群の映像がうつっていた。
更に先頭の突撃級にはモンスター改の砲撃が撃ち込まれている最中であった。
大規模侵攻群の総数は約…
「総数でたか？」
「はい、大規模侵攻群その数24,929,714…繰り返します24,929,714です」
末端が出終わり画像分析で総数を出すのに時間がかかっていた。
「総数約2400万か…」
「構成数は、
大砲級が1,725、
弾級955,945、
要塞級490,095、
重光線級510,001、
光線級532,924、
突撃級6,663,203、
要撃級4,885,835、
戦車級8,550,142、
闘士級1,251,655、
兵士級1,088,189…以上です」
「意外に大砲級が少ないな…」
［速度が問題だと思うよ〜］
「1000km地点でのトレー級による攻撃で、13万1632匹、パンジャンドラムで2821匹。
750km地点での攻撃でモンスター改により10万9051匹、
トレー級により15万8525匹、パンジャンドラムにより3952匹死滅ずみです」
「モンスター改は命中率約90%、トレー級はBETA着弾率20%ってところか…」
1門の装填数が25発のモンスター改の戦果がおかしいじゃないか？
の指摘があるとおもう。
実はちょっとした改修で、モンスター改の外部給弾装置がつけられた。
外側の横面ににつけられた給弾装置、
重さ約1tの弾をリフトに載せると、
砲弾庫にまで自動的に引き込む装置だ。
ドーラ等の列車砲に積まれていたリフトが速く動くようになったと思ってもらえればよいだろう。
随伴チューリップにより次々と戦場に転移され、
PLにより弾を手運びで給弾装置のリフトに載せられる。
給弾作業を行う関係で25秒間隔なら弾を切らす事なく給弾ができ、
実質的に放たれた弾数は12万0952発にのぼる。
更に確かに命中率は高い、特に突撃級に対してはだ。
突撃級は直進性が高く、またサイズとしても長さ約18m、横幅17mであり、
標的としても大きい。
モンスター改は160km先の狙ったところの誤差10m以内にあてられ、
後は目標位置選定の猫の目しだいであった。
目標位置がただしければ避ける事をしない突撃級、誤差10m以内の砲弾であれば、
突撃級の左右前方の1m範囲の着弾以外は殺害する事が可能であった。
だが約12万の砲弾数では約400万に対して足止め効果は望めず、
スピードが落ちずに約40分で砲撃中止し後方へと移動した形であった。
数が多過ぎた…
一方、トレー級の砲撃は弾幕および爆発により足止め効果があり、
その分さらに砲撃ができる形だ。
本来であれば30分ちょいで踏破されるが、
59分間砲撃を行える事ができてた。
［そこにパンジャンどらむぅの戦果も忘れないでね］
ドヤ顔したコバッタ21号。
パンジャンドラムの特攻は1体1殺以上であり、
殺害率でいえば200%以上とも…
「ああ。あとマイクロ地爆でかなりもってけたよな」
［約140万だよね〜］
「もうちっと削りたかった気もするが」
［マスター、突撃級の速度は速いんだからさ…］
「発動遅らすと有効範囲から飛び出る個体がいるか、ん〜…」
少し悩ませているところに声がかかり、
「帝国時間午前7時時点での死滅確認数でました。1,970,979。
突撃級1,845,224がおもですが、
光線級31,829、
要撃級319,27、
闘士級29,116、
兵士級32,883、
になります」
「ん〜敦煌までにあと400万、合計600万削れるかどうかか…」
約2400万の群勢…
内約197万を7時現在までに死滅できたが、
まだまだBETAにとっては約10%未満の損失なだけであった…
その長さ実に約400kmのBETA群の流れ…
間隔はあくものの、確実に敦煌、重慶へと迫っている…
現在、重慶とオリジナルハイヴ間の30
%あたりの地点をBETA群は侵攻している状態であった。
［多分だけどいきそうだけどね。
マイクロ地爆が2発に〜、200cm砲でしょ。
あと僕らのローリングボムと、ダブルトレー級も到着して増強されるし〜］
今の戦場の500km地点地下、次の250km地点地下にマイクロ地爆がセットされている。
上手く行けばトレー級と合わせ400万、
また次の250km地点に増強5隻が加わるから更に期待はできるだろう。
そして自信満々の…
スクリーンに映るBETA群は500km地点にて、戦列を整えたトレー級の射程圏内に入りこみ、
砲撃を受け始めていた…
……
〜談話室〜
回復室から移った面々。
「建造スピードが違う？」
「ああ、リッチャン、エヴァンゲリオンが建造するとして、
どの位で完成できる？」
「そうね…卵からだとして…最短3年かしら」
「…だが、このままだと後5日以内には完成するみたいだ」
「ちょ…それ本当の事なの？」
ミサトが加持に問い掛け、それに肯定する加持。
「5日以内…擬装の段階ね」
「……いやそれがなぁ…なんていえばいいか…」
「ちょっとなんなのよ！」
はっきりしない加持にくってかかるミサト。
「…見にいって、現物みればわかるよ…擬装段階でもないし」
「擬装段階でもない？」「見れるの？」
「まぁな…じゃあいこうか」
「ありえないわねぇ」「機密高いのを…なんなのよこの組織…」
加持が二人を連れて部屋を出て…
……
突撃級が40km圏内に到達すると…つまり敦煌防衛拠点から540kmに到達すると砲火がやみ、
拠点からの増援パンジャンドラムの特攻が始まる流れは一緒だった。
その間にトレー級陸上砲艦は転回し最大戦速で次の砲撃地点へと目指す。
パンジャンドラムの特攻がやむと再び軍勢は加速し…
マイクロ地爆が襲いかかる。
……
加持一行は戦艦建造ドック内特設エリアへとむかっていた。
「あれが紹介映像に出てたPTとかいう戦闘兵器なのね…」
ミサトが呟いた視線の先には、
B55ハンガーエリアにおさまっている撃震がうつっていた。
「分厚い装甲に護られた陸上兵器のはずよね？
なにか説明と違うような気がするけど…」
「で、あれが戦術機かしら？」
ミサトの視線の先には…VF-11のバトロイドが駐機されてた。
「そうね…確かに空から発展した兵器のようね…」
「あ〜葛城、リッチャン…違うぞ。あれはバルキリーといって可変戦闘機でロボット体型になるやつだ」
「あらそうなの？」
「無骨なデザインなのは？」
「あれがF-4、撃震だな…確か…まぁ装甲が厚いが、
未改造のままだと生きて食われるらしいから、
その次の世代から機動力をもとめて発展していったらしいぞ」
「生きて食われるねぇ…」
「せめて食われる前に自決したいわね」
「ああ、初号機に捕食されて…」
「やめてよ。スクリーン越しでも気持ち悪い事を思いださせないで。
流石にあれみたら暫く肉くえなかったわ」
「ぶざまね。その日のうちに中華料理の豚の丸焼きくわないと」
「お喋りの途中わるいんだがついたぞ…このエリアだ」
と加持が階段をのぼってくのをついていく二人…
「へぇ…あれ宇宙空間をいく戦艦でしょ？」
「映像にあった型のようね」
「ここで建造してるんだ…どうやってあげるのかしら？」
「確かに興味あるわね。あの質量あげるの膨大なエネルギー必要だし」
「見えたな…」
階段をのぼりきると、眼下にみえるのは…
LCLの底に建造中のエヴァとみえるパーツが沈んでいた。
四肢がみえ、胴体の半分もみえる。頭部はみえてない。
「なっっ！なんなのよ〜」「へぇなるほどね」
「ちょっとリツコ！これがエヴァの建造方法なの！？」
拘束具がなく、肉体があらわになっていた。
「まさか違うわよ…エヴァは卵からかえして大きく育てるの…
これはエヴァの建造方法ではないわ…
交換部品等ならいきなり作れるけど…
けど半年で一からつくるにはこれしかないわね…
あと五日ではなく…一ヶ月かかるでしょ？」
「リッチャン…半年もたってないよ…作られてから約1週間程だよ」
「はぁぁぁ？一週間ふっざけてんじゃないわよぉ！「ちょっ」加持！！LCLに沈められたい？」
「リツコおちついて」「リッ…グゥ」
加持の襟元をつかみあげプールに全体重をかけで落とそうとしている…
「一週間でこんな生体構造作れるとおもってんのっ！？キリキリと白状しなさい！！」
ザパァァ
空気よまずに、LCLのプールのそこからカオルが顔をだしてきた。
「ふ〜〜」
顔を振って髪についたLCLの雫をとばす。
「ん？…潜りたいんですか？…と葛城ミサトさんに赤木リツコさん…始めまして」
「は…はじめまして」「ネルフE計画責任者、赤木リツコと申します。始めまして」
醜態の切替が早い人であった…
「カオル君自身がこれを作りあげてるそうだよ」
手が放され、助かった表情の加持。体制を立て直している。
「渚カオルさん、お聞きしますが…エヴァンゲリオンを作り始めて一週間で、
この様な形になったと聞いてますが」
「モドキですねモドキ…流石にそのままは作ると危険ですから、
改良はしてます。
第一人の魂を必要としませんし…
あと一週間目あたりですね…
まぁエヴァ組ならわかりやすく説明するなら、
自分は、使徒の力をもってるので、いや使徒そのものかもしれませんが、
製造方法が特殊なんですよ」
「特殊？」
「このように……同化で材質を変化させたり情報を取得させたり…」
手近な資材を生物、へと変化させた。
「第13使徒ね」
「ええ、彼の能力です」
「エヴァンゲリオンでサードインパクトを起こすつもりなの？」
「自分はこの世界の生存を望んでますし、赤子もできるんで…」
「使徒と人間の？…いえ、使徒とは断定できないですよね。
失礼をお詫びしますわ」
「いえ、人外と自覚してますから…」
「エヴァは単純に戦力として？」
「まぁそうですね…守護の力として…とおもってます」
「……わかりました。わたしにもご協力させて下さい」
「ありがとうございます」
「ちょっとリツコ」
「ミサト、命助けられたんでしょ？あきらめて協力してあげなさいよ」
「……まぁわかったわ…加持君もね」
「はいはい」
「ありがとうございます」
……
その頃…再び250km地点に陣取った異世界からの砲撃が始まる…
口火を開くのはモンスター改だが…更にフリーデン級のトマホークミサイルが、
僅かに迎撃されながらも撃ち込まれてくる。
現在の突撃級最前列と後方の光線級との隔たりは、その数によりかなり大きい…
通常なら煙幕弾を撃ち込んでからでないと到底届かないが、
迎撃レーザーの数がすくなく60%あたりが到達する。
モンスター改に変わりトレー級、ダブルトレー級の砲撃が始まる。
モンスター改は再び戦場移動の為に、フライングボートに搭乗してく。
そして陸上砲艦群も移動し始め、
パンジャンドラムの特攻が終わり…
カシュガル敦煌道程に仕掛けられた3個目の最後のマイクロ地爆が発動した。
……
いよいよ大規模侵攻群がマイクロ地爆を抜け、敦煌防衛拠点の200kmへとさしかかると…
敦煌防衛拠点にはとある超電磁大砲と呼ばれる兵器が備わっていた…
200cm臼砲型レールガン…
過去に世界最大と言われた80cm列車砲ドーラの砲身長32.48mよりも長く、
またギネス記録のアメリカ軍のリトル・デーヴィット91.4cm迫撃砲よりも口径はでかかった。
鋼鉄の咆哮の世界の160cm単装砲、
そして同世界の超兵器ドーラ・ドルヒの研究データが隠されていて、
ドーラ・ドルヒのデーターを研究し、更にOTM技術が導入され…完成された化け物砲だ。
超兵器ドーラ・ドルヒ…列車砲のボスであり、
空高く放たれる10発の160cm弾はマップ内のどの箇所にいても、
空から火の玉となって襲い掛かってくる。
10発の160cm砲弾を連続して放つ為に巨大化し、
4本の専用線路を付設せざるえなくなり、
はっきりいって線路があれば何処でも撃てる利点が無くなっていた。
破壊力は抜群であり…
因みにサイズ的には戦艦サイズをかるく超え、
4つある小型の動力車が戦艦サイズ並であった。
160cm砲はドーラ・ドルヒの160cm砲を艦船に載せられる様に小型改良したものであった。
そのドーラ・ドルヒ並の巨大砲身が天高く仰角をとり、
ほぼ垂直と思える角度で砲身がBETA群を狙っていた。
「まもなくBETA群、有効射程200km圏内です」
「超巨大口径砲は男の浪漫…200cm砲、トールハンマー…発射！」
ドオオンドオオンドオオンドオオン
連続して盛大な空気をわる音を響き渡らして砲弾が打ち出される。
レールガンの要領で打ち出された弾体…
いやコーティングされた岩といった方がいいだろう。
音速は最初の時点で突破しており…天高く舞い上がる…
その岩は重力にひかれ…再び音速を越えて熱せられ…火の弾となり、
狙ったBETA群を目指して地上へとちかずく。
光線級は迷っていた…学習していたものと違う…火の弾が降ってきたのだ。
その火の弾の進路は仲間に向けられていた…
迷いながらも暫定脅威度をあげ、レーザーをあげる。
一匹の光線級がレーザーをあげると、続いてあげるが…
既に10発の200cm質量弾は高度3000を切っていて、
その衝撃とともに突撃級のど真ん中周囲に落着し…
位置エネルギーを存分に吸収した火の弾は爆発し、衝撃破が大気を震わし大型の火球がうまれる…
下手な火力兵器より威力が生まれた質量兵器…
本来であったら空中にて自身が生み出す衝撃に耐え切れず、
空中爆発するはずの大きさが生み出した衝撃破…
その衝撃破は爆心地点近辺では、
突撃級が音の壁と激突し、甲羅も粉砕され跡形もなくなる。
着弾音は200km手前の発射元においてもその音は聞こえる凄まじさだった。
落着地点では…
半径200m程のクレーターがいくつもでき、
吹き飛ばされたり等で半径3kmの空間が、
ぽっかりと突撃級の残存集団の中にあいた。
「約5万は逝ったか？」
「ただ今計測中です…かなりの効力射です」
「第二連射、発射よ〜い」
猫の目からの測量データーが入り角度微調整され…
砲身の温度が冷却装置により下がり…
「第二連射、射出よし！！」
「はなてぇぇぇ！！」
再び衝撃波とともに打ち出される10発の200cm質量弾…
その間にも重傷をおい、行動に支障の出ている突撃級にミサイルが襲い掛かる。
当初ミサイルに迎撃レーザーが打ち出されていたが、
200cm質量弾が火の弾となると、光線級、重光線が、
全力でもって迎撃火線をあげる。
仲間を狙うミサイルよりも脅威度をたかく設定し、
全力でもって迎撃レーザーを放つ。
そのかいあって…地上6000mにて、いくつかの質量弾が亀裂が入り空中爆発をおこす。
が、粉砕した細かい破片が、位置エネルギーを失うことなくBETA群へと襲い掛かる。
その破片は要撃級の前腕部の甲羅を貫き…光線級をもつらぬく…
「2連射目の60％が爆散！！」
「煙幕弾頭要請だせ、第三連射用意！」
新型煙幕弾頭ミサイル搭載のフリーデン級は、敦煌拠点から重慶方向に向かい200km地点にきていた。
フリーデン級より新型トマホーク2が射出される。
トマホーク2は巡航ミサイルの利点であった低空ステルス性をすて、
高空を駆け抜け超音速にて迎撃される為のミサイルである。
加速して音速を突破マッハ5を越えたところで次々と撃破され、
上空を煙幕で染めてく…
しまいには着弾し、地上で煙幕をだし、
要撃級などにミサイル本体を倒されてく。
ちょうど染まった煙幕の中に火の弾が落着し…
上空からみると衝撃波が煙幕を押し出して周囲2km程の空間があき、
瞬時にまわりから空気がその空間に雪崩こんできた。
200cm砲による質量兵器の攻撃は、モンスター改の砲撃も加わって110km到達まで続き、
計80連射発射された。
砲撃は中止され、200cm砲は迅速に解体作業にはいっていく…
……
カオル報告
質量弾LOVE
寸劇風後書き
ナギ少尉「大口径砲は男の浪漫ね〜」
作者「だろだろ」
ナギ少尉「ところで装填ってどうやってるの？」
作者「あれは敦煌防衛拠点にそなえつけられた、
鋼鉄の咆哮の無限弾薬装填装置で供給してるから、
装填作業いらないんだよ」
ナギ少尉「あ、そうね…」
作者「まぁ200cm臼型レールガンは、トレー級に載っけようとも…撃てないから…
次の活躍場所はどこだろ？」
ナギ少尉「案外第二次大規模侵攻？」
作者「ないない…さて次回が…」
ナギ少尉「大規模侵攻編3、第二次敦煌拠点防衛戦。
いよいよ敦煌防衛拠点が落ちちゃうかな？お楽しみにぃ」
H24年11月改稿
H25年11月再改稿
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