第183話『桜花作戦編1 オリジナルハイヴ攻略 桜花作戦発動』


2002年1月26日未明…

場所は重慶基地

人類反撃の最前線である異世界軍の基地と化した、
ここ重慶基地に続々と陸上艦船が入っていく。

また中型チューリップが使えない大型機体群も、空輸にて運ばれていた。
エヴァンゲリオン、特機等…がリフトや自走でメインゲートに入っていく。

元フェイズ5になりかけだったハイヴを再利用した基地では、
多数の大型艦船を収納できるスペースができてた。

またトレインカーゴがその編成を崩さずとも、
直接地上に出られる広大なスペースが確保されていた。

チューリップ場では、
多目的大型輸送挺に乗ってきたスフィンクスが、
接地しタラップが下りるとともに自走し、
目的のカーゴにおさまりにいく。

空になった輸送挺がチューリップにはいってく…
そんな光景がみられてた。

現在ここ重慶基地には喀什攻略の為の部隊が集結中であった。

……

土星近海にフォールドを終え、土星に近づく太陽系攻略艦隊…

B1001の変わりに土星で偵察任務を帯びたB1003による探索の結果64個の衛星の内、
ハイヴを築いてたのが2つと判明していた。

まずはタイタン、そして土星の輪の中にある衛星ディオネ…

地球以上に濃い大気をもつ最大の衛星、タイタン。

直径5000km程の大きめの星であり8つのハイヴをつくりあげ、
タイタンを埋めつくしていた。

艦隊司令部では…

「タイタンは…現状この編成なら監視迎撃基地を作り上げるだけでしかないね」

「ですね……拡散して相性が悪すぎます」

ラスシャラ提督とその副官が話あっていた。

攻略艦隊の攻撃方法はコロニーレーザー主体による軌道上からの大規模出力攻撃。
このままタイタンのハイヴを攻撃すると、
タイタンの分厚い大気に阻まれ拡散し、
地表到達後、数十mの岩盤を焼く程度の効果しかのぞめそうになかった。

それでは意味がない…核兵器と同様であった。

一連の攻撃により反応炉を攻略…それがこの太陽系攻略艦隊に課せられた使命。


監視迎撃基地とは、設営された範囲、この場合タイタンからのBETA拡散防止による、
落着ユニットの宇宙空間上での迎撃基地になる。
基地要員は主にターミネーター達で、直接操縦されたVF-171の迎撃部隊による、
反応弾による攻撃となる予定だった。

「…衛星クラスなら破壊しても地球に影響はでないよね?
艦隊での衛星破壊攻撃したいわね…そしたら監視体制を立ち上げなくても」

ラクシャラ提督は大帝国の世界出身である…

「ですが資源として再利用したいと…」

「しょうがないわね…提言はしてみるわ。じゃあタイタンは後回して…
通告、当艦隊は衛星ディオネを攻撃し、
衛星タイタンは監視迎撃基地を設営のみにする」

「地球へ報告」

「了解」

地球の発令所へフォールド通信でもって瞬時に内容が伝えられた。

……

衛星ディオネは直径1100km…
ギリギリBETAが落着に選定するサイズの衛星である。

薄い大気が存在するながらも、さほどコロニーレーザーに影響しないレベルであった。

表面を氷で覆われており、内部構造に岩盤が存在している。

ディオネにあるただひとつのフェイズ9相当以上のハイヴへ、
土星攻略艦隊はコロニーレーザーを撃ち込むべく、
軌道修正をしはじめていた。

……

帝国時間2002年1月26日正午
重慶基地

『われわれはこれより約3000kmの道程を制覇し、
目指す目標、喀什ハイヴを攻略する。
敵BETAの戦力は激減している。今こそ攻略に最適な時期である!!
われら異世界軍の力をみせつけよ!
そして、更なる進軍で地球上からBETAを叩きだすのだ!!
これはその為の一歩である……
全軍、前進せよ!』


〜横浜基地異世界軍発令所〜

「第1砲撃艦隊前進!」

重慶基地のメインゲートより、トレー級陸上砲艦が順次前進していく…

ここ司令室では演説をおえたカオルがスクリーンをみていた。

今回参加する戦力は、
地上における攻略艦隊としての戦力の8割 が集結しており、

各基地の護衛隊として残っている、
フリーデン級とトレー級、
また各戦線に貸し出ししている対空換装型やトレー級以外には、
トレインカーゴが10隻のこすのみだった。
異世界軍の現存する陸上打撃艦隊戦力をほぼ投入してる。

毎回毎回そうだが……

メインゲートからすべて出終わり艦隊編成を組み進撃し始めてく…

先頭を走るグループに砲艦隊、
その後ろにミサイル艦隊が追従している。
中心部に対空ミサイル艦、

左右にトレインカーゴがついてきていて、
その護衛に2001式、全体的にホバーバギーがカバーしている。

有人部隊にB-01連隊、沙霧連隊、D-01連隊、SPR群等がいる。
物量には物量を、補給絶やさず撃ちまくれ!
が信条の異世界軍らしさの大規模陣容になっていた。

A-01は凄乃皇と同行の為後程合流予定となる。

また大東亜連合軍から1個機甲師団、
帝国から1個甲連隊、
国連軍から1個師団、
中華統一戦線から3個師団。
が攻略作戦に参加して搭載されていた。

……

攻略艦隊が目指す目標はオリジナルハイヴ、H1甲目標…通称あ号目標。

目的地は、中国新彊ウイグル自治区…シンジャンウイグル自治区の喀什…カシュガルに存在する。

何故漢字読みで字数をとらざるえないのかは置いといて、
漢字でこれから短縮するのでご了承えたい。

中華人民共和国新彊ウイグル自治区喀什…
1973年に落着ユニットがその地に着陸してから環境がかわる。

当初は中国もさほどBETAの実力を…物量や開発力を重要視せず、
資源採掘所として利用しようとしていた思惑もある。

喀什の地は中国人…漢民族は73年当時はさほどいなかった。
約30万の住民の内1%も満たなく、ウイグル人が占めていたのが大きいだろう。

それに自国内で核実験できる広大な地が必要であり、
その為に戦勝地にて核実験場をつくり、来たるべき資本主義陣営との戦いに備えていた。
桜蘭近くのロブ・ロール近辺で核実験が行われていたという。

チベット同様喀什含むウイグル人の地は戦勝地である。

紀元前にのぼるが秦の時代が元々の本土ともいえ、漢の時代に勢力を広げていった。
その後内乱により勢力が弱まり、ウイグルの地が統治できなく、敦煌近辺まで弱まってしまう時代が400年程続き、
唐の時代に勢力盛り返したが、再び内乱からとうとう1回国がモンゴル帝国により占領されてしまう。
1回滅んだともいってよいだろう。

だが反乱によりモンゴル帝国の一部である元を追い払い明になりチベットが中国領土内に…
チベットはモンゴル帝国から奪った地ともいえ、

清の時代に更に勢力拡大しウイグルの地をモンゴル帝国から奪い占拠、
ほぼ今の中国を形作った。

だが清朝中盤以降列強各国が阿片戦争等でけしかけ、
ウイグルの一部やアムール川ウスリー川を境目にロシアに領土をとられ、
最終的に現在の中国の国境となり…

よってウイグル自治区の喀什の地はさほど重要視はされず、
1地方都市が滅んだだけで、
中国にとっては変わりに未知なる資源楽々ゲットでラッキーと思っていた。

国連の介入を阻んで資源取得に向かう中国軍。
だが光線級を生み出させるという失態をおかして逆に殲滅されてしまう。

ソビエトに助けを求め、中ソ連合軍として喀什殲滅をはかるが…
一時的にモニュメント近辺までは押し込む事ができても物量にまけしまう。

損害が大きすぎた為に、人類の英知、大量破壊兵器の核爆弾を大量投入するが航空機、最新鋭核搭載ミサイル共々全て迎撃されてしまう。

とる手段をとれなくなった中ソ連合軍は、
とうとう特攻部隊が編成され地表を走行する核爆弾を搭載した輸送車、
それを護衛する10個師団の人員の命とひきかえに、
ハイヴ近辺にて核爆弾を作動させる事ができ一時的にBETAを一掃することができた。

中国軍は戦力のほぼ9割5分を損失、ソビエトも当時の5割を損失した。

だが既に時は遅く…地下深くに反応炉が存在し、地下には熱エネルギーがとどきにくく…

また湧き出はじめるBETA。
もう中国軍には戦う力もない…
中国は国連にも泣きつくが、いらないといった大規模軍隊をすぐには動かす事ができず…
以後喀什の地はBETA勢力下になってしまう。

そして喀什から無尽蔵に湧き出るBETAがヨーロッパを落とし、
本格的な東侵がはじまり敦煌が落ちたのがこの世界の歴史だった。

さて本来なら喀什へは敦煌からオアシス都市を経由して向かう。
73年の迎撃の時には同様のルートで軍隊が集結し移動しただろう。

砂漠で一直線に行軍するんじゃ?と思うが、
サハラやアラビアとは違い環境がこちらの方が厳しい…
特に予測できない砂嵐に遭遇したら戦車隊でも行軍できない程だ。

さて敦煌からだとまず一つのルートがシルクロードの天山南路だ。
このルートは1971年に南彊鉄道線が建設開始され、
84年にコルラまで99年に喀什まで開通し、
ほぼ天山南路といった感じで鉄道ができた。
鉄道沿いに敦煌から喀什に向かうと、
吐魯番…トゥールーファンから天山山脈をこえ、
焉耆…カラシャール、
庫車…クゥチャア、
阿克蘇…アクス、
巴楚…マラルベシ、
を通過して喀什へとたどり着く。

一回砂漠を迂回する為に北上し砂漠の北側のオアシス都市を回るルートであった。

いまでは天山山脈から吹きおろす強風を利用した風力発電システム、
強い太陽光を利用した太陽光発電、
そしてタリム盆地での石油輸出産業、
その基地化による急速な近代都市化をあげている。

73年当時は砂漠での石油が50年代から始まっていたがまだまだ砂漠を突っ切るには命に危険な地域ともいえた。

山から吹きおろす強烈な風がふきおこす砂嵐…
アフリカの砂嵐とは違い命にかかわる規模である。
車やトラックにしたって砂漠の中でであったら…
停車してたら砂の中に埋もれ車外にも脱出ができなくなる程である。

戦車でさえ脱出不能に積もる事もあろう…
道沿いであるなら避難所ありの、下が砂地ではない箇所であり、埋まる事はないが、横転の危険性はある。
車が身を寄せ合い過ぎ去るのをまつのみだ。

わざわざ迂回すんの?と思うが最短距離を目指すなら…西域南道というのもある。
だが命がけともいえよう。

敦煌からやや西に直進して崑崙山脈の北側タクマラカン砂漠の南側へとつづくシルクロードで、
滅びた街楼蘭を通り、
オアシス町の若羌…チャルクリク、
且末…チェルチェン、
民豊…ミンフォン、
和田…ホターン、ヤルカンド経由で喀什へとたどり着く。

若羌までいければある程度行けたといってよい。

まず敦煌スタートでクムダーク砂漠に入り、
ヤルダン…岩場のような固い土の地層の地域で、
風化した土塊がビルのようにそびえ立っている。
ヤルダン地帯を通過し、
白龍堆…アルカリ土質の白っぽい平原で、石灰質の土地がつらなっている。
水分はとばされ固まっている土地を通過し、
干上がったさ迷える湖ロプ・ノール…
今現在は魚の鱗を思わせる魚鱗地、ひび割れた荒れ地が広がっている。を通過し、
桜蘭…ロウランの滅んだ遺跡付近を通過する。
街ではない廃墟無人である。

人の手はロブ・ロールに一応は塩田があるが、
ミーラン先の山からの水が流れている付近でないとみあたらない。

ポプラ並木によりオアシスを護る街が若羌…
やっと命の危険性がへるが、その先も油断がならない。

未舗装の道が続き時たま道路陥没や冠水等もある。
西域南道は若羌から先のオアシス町はアルティン山脈からの雪解け水によるオアシスなのだが、
その雪解け水で洪水が砂漠地帯にも関わらずおきる程であった。

更に先にすすむと且末、先にすすむと、
民豊だ。今では砂漠石油公道の南端の接続の街で、
石油で働く人々が南側の拠点として選びコルラ同様急速に発展している。

砂漠石油公道…西域南道は若羌からは砂漠の周囲を通り、砂漠のど真ん中を通ってない。
だが砂漠石油公道は砂漠を縦断している舗装道だ。
砂漠の中の道は直ぐに砂に埋もれ事故というか何処なの?と迷子になる。
砂漠の中の道をどう維持していくか…?
わざわざ水まきホースにて植樹し、砂の侵入を防いでいる涙ぐましい努力がある。
途中の中間点のドライブインでは宿泊所があるが、シャワーはでない等…

さてその先は和田から喀什に続くがかなり開発されて道としてはつまらないので割愛を…

当然過酷な環境の西域南道よりか、天山南路を選択し進軍し中国軍は全滅してしまった…

さて今現在のオルタ4の世界では喀什BETA作業エリア内は、
険しい山は削られ丘陵…いや丘陵ですらなくなって、
オアシスもなくなりせき止めるものがなくなった砂漠が広がりつつある環境で、
実質上ホバー移動での障害がなくなっている。

吹きおろしによる強烈な砂嵐も起きず、行軍には最適であった。

艦隊は一路最短距離で青海省があった場所を通り…

……

発令所からハンガーへ移動したカオル…

Gとタイタンの報告を受け取っていた。



……

「か…もしくは惑星破壊で粉砕か…」

中帝国製のコロニーレーザーより高出力の、
大帝国世界製のエイリス帝国本国艦隊クラスの主砲なら…
しかも数隻での全力射撃なら…
分厚い大気圏突破し10km地下だろうが反応炉に直撃可能でもあろう。

ただしその際は高出力すぎて衛星クラスなら惑星崩壊が容易に予測される。

地球に向けて撃てば一撃でマントル層を突破し、
新たに火山を誘発して作ってしまう…
勿論たった一斉射でビーム直撃箇所の周囲1000kmは火の海につつまれ、
大気にもかなり影響を及ぼすだろう…

何しろ惑星サイズの大怪獣に対抗できるクラスの出力があるからだ。
しかも艦隊戦できる射撃速度に調整されその出力である。
チャージをすれば…

または鉄鋼弾、人工隕石での方法もある。亜光速まで加速された質量弾、これまた威力ありすぎだろう。

「ん〜高性能すぎる提案だし…どうすっかなぁ…」

報告書をもちなおし、

「こっちは初の民間人の死者か…」
研究所のあるそばの仙台市青葉区西公園にて小学1年の男子の白骨死体が発見された。
捜索願いがでてから丸1日目の事である。

世間ではまだ殺害方法なんだ?
と騒がれているが、ほぼ間違いなくGの仕業であるのは確定的だった。

BETAでない原因が骨が完全な形で見つかった。
また完全に勢力圏外である。

他の薬品等でないのは骨に薬品等で変色等ない面、

また他の肉食獣でないのが、
きっちり綺麗に骨をのこして喰われていた面であった。
軟骨等は残っている。

[今のとここの一件だけが発覚したけど、ほおっておくと…]

「仙台市が一ヶ月後にはか…」

[なる可能性大だね…]

「しかも世間様は冬場だからゴキブリ対策を怠ってるか…
あと東北だし…」

[無人化がすすみそうだね]

実際の所、北に行けば行く程この世界においてもゴキブリ対策はしてなかった。

むしろ難民キャンプでは食料源としてから揚げが、闇市で高値取引されてたくらいだった…

だがコロニー政策で難民キャンプ等は既になく、衛生治安面でははるかに向上していたが…

そんな中の不審死であった。

「……でホイホイさんはどうなってる?」

[試作品が一応はできあがってるね]

「さすがビダンさんの開発部♪…もってこれる?」

[ちょっとまってね〜]

(早いとこなんとか手を打たないと、日本本土が滅亡するよな…)

[もってきたよ〜]

「ホイホイさんそっくり♪」

こばったが115mmの高さのインターセプタドール、ホイホイさんをもってきた。
[今回モデルがあったからね〜]

コバッタのアームにはネットからダウンロードしまくったホイホイさんの資料がある。

「機能も?」

[えっと、うん。火災消化機能もついてるね〜]

「…じゃ試してみるか…乱れてそうな場所は…っと…」

……

「夕呼さん〜よろしいっすか?」

「いいわよ入ってらっしゃい」

「失礼します」

「で、何用?オリジナルハイヴ攻略前の忙しい時期に?」

「用って程じゃぁ無いんですが、相変わらず乱れてますね…」

「わかるからいいのよ……ん?何?そのお人形は?オママゴとでも始めるの?」

「ああ、こいつはインターセプタドール、ホイホイさんです。
ちょっと実験させてください」

スイッチを入れ置くと早速動き始めた。

「実験?何なのよ?」

「ゴキブリとか居ますよね?この部屋」

「いるんじゃない?」

ターミナルのコンセントを差し込んでると、
ホイホイさんがダッシュし、右腕のブロードソードが唸る。
グチャ
「早速一匹かな?」

「ゴキブリ?」

「の…ようですね」
ホイホイさんが走り回っている。

「害虫駆除のロボットなの?」

「ま、そうです。収穫終了コマンドついてるよね?」

[本当は害虫が当該エリアにいなくなるまで…だけど、
今回のはついてるよ。送る?]

「キリなさそうだからな。やってくれ」


ゴキをおっかけてたろうホイホイさんが動きを止め、装備を持ち替えると、
ほうきとちり取りをだし、収穫した害虫を一箇所に集め始めた。

中身がデロンデロンにでてるゴキ、等が集められ10cmの山となる。
ホイホイさんは殺害現場に戻り、跡を掃除し、終わると、

山の隣にきて山を指差し主人にアピールする。

純白のメイド服がかえり血で汚れながら…

「うん。いいね」
袋を差し出すと、その中に入れはじめた。

「この部屋にも一つ頂戴」

「用意できる?」

袋に入れ終わったホイホイさんは自分の汚れ掃除をし始めた。

[うん、明日には]


プラスチック制のメイド服の汚れはすぐにおち、
とことこあるくと充電器に自らおさまった。

「では、失礼しました」

「あ、明後日A-01は合流するけど大丈夫なのよね?」

「手配済みです」

「そう、わかったわ…じゃ、いいわ」


退室した…


「とりあえずPRイベントで大々的に仙台に送らないといけないな…」

[日産、とりあえず500体はいけるよ]

「すべて駆逐できるとは思わないが、
仙台市でPRイベントでぶち込んでくれ」

[了解、マスター]

ハンガーに戻りコバッタが手配かけた。

[ところでマスター、タイタンはどうするの?]

「火星共々大気があるのがなぁ……」

思考の渦に入ってく…

「あ…そういえばGって、元々対BETA用だったんだよな?」

[うん。そうだね]

「どうせ火星、タイタンとも無人だし撃ち込んでみるかな?培養して、1万匹単位であたりで」

[BETA駆逐し、Gが餓死するまで立入禁止になると思うけど?]

「まぁそれはしょうがないさ…」

[じゃあ、わかったその方針でいくね…]

「あと…G弾と間違えそうだから…グレートゴキ、Gゴキで」

Gゴキ兵器搭載輸送システムの開発がはじまったようだ…であった。

……


さて喀什ハイヴと周囲のハイヴとの距離関係だが…作業群が被るのが、
H2のマシュハドハイヴ1480km、
H6のエキバストゥズハイヴ1363km…ともにフェイズ5規模だ。
作業群は被らないが救援にくると思われるのが、
H13のポバールハイヴ1809km、
H3のウラリスクハイヴ2065km、ここまでフェイズ5で、
H15クラノスヤルスク2222km、
H17マンダレー2724kmのフェイズ4規模までだろう。
敦煌は消滅しているので、この6つが攻略中に救援に駆けつけるおそれがある。

特にH2、H6は足が遅い後衛を切り捨てたら…かなりの時間でかけつけるだろう。

……




寸劇風後書き

ナギ少尉「いよいよ司令塔のあ号攻略への道ね」

作者「地球上はこれが転機にはなるな」

ナギ少尉「確かほうき型の指令システム、情報伝達だから?」

作者「まぁそういう事さ」

ナギ少尉「で火星とかタイタン用のフラグ消化も、さりげなくしてるね」

作者「無人なら活用方法はある…って事だな。
大気が本当に邪魔だったが…」

ナギ少尉「でも一方的にBETA最近やられてるよね〜
それに対してBETA側、どう反応するんだろ?」

作者「まぁ…資源採取用の民間人レベルだからなぁ…
少なくとも太陽系にいるのはさ…
反応できるかどうか…ま、
ある程度異世界軍か今までのか?
に対応はしていてもおかしくはないかもな」

ナギ少尉「BETAにとってのベリーハードモードに突入中だもんね…
と、さて次回、喀什ハイヴ地上部周辺戦…おたのしみにぃ」
H25年12月再改稿



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