第195話『マクロス編9ギャラクシー救援』


ちまちま次のターニングポイントを確認しにカオルは1日ずつアイランド1にでて同化し情報を確認しつつ、
また次の時間へわたる分刻みの行動をとっていた。
ギャラクシー船団を見捨てるか、救助しに向かうか…歴史の流れの大きな変化点でもある。
その間の出来事は…
まずアルトが助けてくれたVF-25を運用するS.M.Sに入社した。
S.M.Sにはスカル小隊隊長のオズマ・リー…
まだ民間人であったアルトを助けたVF-25の人物。
そして学友のミシェル・ブラン…イケメンスナイパー。
眼鏡で知的にみえ、学園のベッドの撃墜王と噂される人物だ。

ルカ・アンジェローニ…赤い頬がチャーミングな少年といえる風体。
学園の弟にしたいNo.1にランクインしている。

らが既に在籍していて、特にミシェルは学友としてアルトに内緒でハードな訓練を課していた。
そして入隊試験に見事に合格し…

ランカはミス・マクロスFの最終選考まで進むが落ち、
ミス・マクロスFに出場したせいで学校を退学処分されたあたりであった。

そして歌っているところを弱小プロダクションのスカウトの目にとまり…

そして…

2059年5月1日

『番組の途中ですが、大統領の緊急声明を発表いたします』
CM等各ギャラクシーネットワークながしている、フロンティアのテレビが一斉に各チャンネルとも切り替わる。

『フロンティアの皆さん、ハワード・グラスです。
今日は皆さんに重大なお知らせがあります。ご覧ください』

バジュラ群の最初のメインアイランド上陸時の映像が流れる。

『見覚えのある方もいらっしゃるでしょう。
そう、これは先日、我がフロンティアを襲った生体兵器です。
我々はこの物体をバジュラと呼称することに致しました。

そしてバジュラによって、我が同胞であるマクロス・ギャラクシーが、
大規模な攻撃を受けたのです』
画面が切り替わり…
『メーデー、メーデー!
あのクソ蟲どもがメインランドに取りついた!頼む!ぁ…』

『この事態に伴い、我々が同胞ギャラクシーを救うため、
そして我々自身も守るため、
私は大統領権限において非常事態宣言を発令いたします。
救援部隊の派遣は…』

会見放送の後辺りで、分裂体がS.M.S民間軍事プロバイダーのクォーターの停泊箇所へとむかっていた。

民間軍事プロバイダー…何だろうと思うものがいるかもしれない。

ようは傭兵…金で雇われるプロである。
ただ傭兵と違うのは会社組織に雇用され、
クライアントとは直接的に契約交渉はしないという点だ。
あくまでも、契約する相手が会社である点である事。
そういった違いがある。

軍を動かすには色々と手続きをしなければならない…
その手続きの手間をかけるよりか自由に動ける兵士達。

ちょっとした偵察、護衛、はたまた小規模戦闘…
お金がかかるが素早くうごける。

そういった為必然的に高い給料と厚い待遇、そしてなにより兵器メーカーとの繋がりで、
先行導入や実験依頼等…

そうすると凝り固まった軍よりか、
民間軍事プロバイダーに腕の覚えがあるものが集まり、
またスカウトされたり、先行実験機目的に入隊したり…質が更に高まる。

そしてメーカー側もその腕を見込んで軍よりも、より民間軍事プロバイダーへ依存する。

数や統制では軍だが、
人材の質、兵器の質という点では民間軍事プロバイダーに軍配がすでにあがっていた。

今現代のリアルでも民間軍事プロバイター…民間軍事会社だが活躍はしている。
2008年モントルー文書でPMSCsが正式名称となっている。

1番有名どころは既に解体させられたがEO社が有名だろう。
南アフリカ共和国で軍縮によりあぶれた兵士を次々と雇用し、
1993年アンゴラ内戦に契約を結び介入。
20年続いた内戦をわずか1年で停戦へと持ち込む。
後にアンゴラ内戦は国連から圧力がかかり、
EO社との契約を打ち切り代わりに平和維持軍がはいるが…
停戦交渉に失敗し2003年まで長引いてしまう。

またシエラレオネ内戦にも契約を結んで介入、
平和交渉の席につかせる事に成功するが、
契約打ち切りにより撤退後に再びクーデターがおきる。

一時的にせよ内戦の戦局を変えてしまう程で軍事関係者は驚愕したが、
名声のあるEO社を騙る業務受注を目論む企業が次々現れ、
非合法企業として認定され解散させられてしまった。

最近ではEO社までの武装…特に兵器を貯めている民間軍事会社はなさそうだが、
通常の拳銃程度の警察では手に負えない警戒警備、輸送等の業務等を行っている。
装甲車に機関銃を備えて周囲を威嚇しながら移動したり、
頻繁にパトロールし道路に爆発物の設置を断念させたり、
空爆目標での屋内に潜むテロリストの捜索に使われたり等だ。
また一般人や国家公務員には危険そうな…★★

一人一人の個人兵装はアサルトライフルと普通の服にボディアーマーと少し違和感もある。

S.M.Sはどちらかと言えばEO社に似て、
軍が失敗する事でも成功させてしまう能力がある会社といえた。

『続いて、先ほど行われた、
シェリル・ノームさんの会見の模様です』

『私はギャラクシー、私の故郷が無事だと信じます。
そしてこのフロンティアが、
彼らを助けるために行動を起こしてくれることに感謝を申し上げます』

『ですがフォールド断層のせいで、あの映像は5日前のものだと。』
『それどころか、いたずらに手を出せば、あの化け物、
バジュラの注意を引くだけという見方もありますが…』

『つまりこう仰りたいんですか?
ベッドにもぐって息を殺して、
バジュラが見逃してくれるのを待つべきじゃないのか。
ギャラクシーなんか見殺しにして』

『そうは言ってはませんが…』

『そうですよね。この艦も、二度もバジュラに襲われているんですから。 
あとS.M.Sさんでしたよね?民間軍事プロバイダーの』

『は、はい?』

『彼らの協力がなければハジュラ撃退できなかったのでは?』

『S.M.Sが?』

『…と、ともかく、こういう事態です。
今夜のLIVEは中止だと思いますが、ファンに向けて…』

『中止!?誰がそんなことを決めたの?』

『…で、ですが』

『LIVEはやるわ。そして私は、私はギャラクシーに帰る!』

(ギャラクシー船団救援の発表したか…となるとTV版の歴史軸確定だな…
ユニバーサル等は歴史的には些細な違いと…)

基本方針を決め、分裂体がクォーターにたどり着き取得しようとすると、

「バーミリオン4のVF-19は予備庫に移動だ」

「アポロ4のRVF-19も予備庫行きだ」
(予備庫?)
「オーライオーライ」

カオルが今日の出撃にそなえクオーターに来ると、
機種転換が終えたのだろう、搭乗機の変更作業の為の入れ替えの様だった。

予備庫と呼ばれるSMS内部にある艦外格納庫についてくと…

SMSで役目終えたのだろう、予備機となった様々なフロンティア仕様のVF-19シリーズが置かれ、
片っ端から取得しまわる。

……

分裂体は続いてクォーターの格納庫内の機体を取得しに…終わると…艦全体へと広げる。

意識が艦橋に到達すると…

「艦長、大統領府より最優先です」

「回してくれ…」

艦橋には6名の人物がいた。
まずキャサリンがいて他に、
艦長のジェフリー・ワイルダー…
鼻上に古傷がある渋いおじ様という感じだ。

操舵士のボビー・マルゴ…
ファンキーながたいのよい男面だが、心は女性。
掘るほう?掘られるほう?とつくづく不思議におもう。

他にオペレーター3人娘、
モニカ・ラング…索敵を担当し、ショートヘアーがチャーミングである。

ミーナ・ローシャン…艦内管理等を担当。
褐色の肌と眼鏡に黒い瞳が特徴。

ラム・ホア…通信、火器管制を担当のデルタ1…
ベトナム系とアングロサクソン系の血。
頭にカタツムリの髪どめがチャームポイント。

艦長は一読しながら…
「一級の管制免許をお持ちだそうですな、グラス中尉」

「キャシーと呼んでください。1300時間の実務経験もあります」

「ではキャシー、早速だが働いてもらう事になった。
よろしいかな?」

「はい!」

「総員起こし、コンディション2を発令。
本艦はこれより発進準備を開始する!」

「S.M.S、マクロスクォーター全乗組員に伝達します。
当艦はコンディション2を発令、
発進準備に入ります。
各作業員は作業を行って下さい。

繰り返します。当艦はコンディション2を発令、発進準備に入ります。
各作業員は作業を行って下さい。

残存艦が現在バシュラの大群に襲われています。
バジュラ戦闘が想定されます。
兵装は対バジュラを選択してください。

繰り返します。
残存艦が現在バシュラの大群に襲われています。
対バジュラ戦闘が想定されます。
兵装は対バジュラを選択してください」

「チェックリスト消化急ぎます」

「乗組員の搭乗状態は?」

「完全休暇が2名、代替えシフトで問題ありません。
バルキリー搭乗員のスカル4のみ艦外にいますが、問題なさそうです」

「艦内設備、オールグリーン」

「反応炉、定格出力で安定」

「対バジュラアンチESA仕様弾装填開始」

「チェックリスト消化、全乗組員乗船確認」

『スカル小隊、スタンバイ完了』

「了解しました、オズマ少佐」

『…キャシー!?何でお前が?』

「私語は慎んでください少佐」

『ふ、また親父さんの命令で貧乏くじか』

「大きなお世話よオズマ!!
…ったく。全小隊スタンバイ完了しました」

「新統合軍司令部より発進許可出ました」

「艦長、発進準備完了!」

……

そのころ本体が取り付いてた水上ステージでのサヨナラコン会場では、

〜ダイヤモンドクレパス〜

オープニングナンバーがながれていた。

天空門ホールは先の襲撃の際に多大な被害を受け使用はできならしい…

……

「総員に告げる。
当艦はこれより同胞ギャラクシー残存艦の救援に駆け付ける。
大統領からのオーダーはただ一つだ。
ギャラクシーの状況が生きたまま確認できる事…
すなわち残存艦を一隻でも多く救助する事だ…
S.M.S全小隊の日頃の訓練の成果に期待する…

フロンティアとの全コンジットをパージ。スタビライザー解除!」

「了解!」

「解除確認!」

「反応炉出力5分の1。微速前進!」

「微速前進」

「離床しました」
艦がドックから離れ前進していく……

「メインブースターアイランド影響外にでました」

「S.M.S、マクロスクォーター発進!」

ブースターが艦を前に押し出してく…

「告げる。フォールド安全エリアに到達次第、
本艦は直ちに12光年の短距離フォールドを行う。
総員フォールドに備えよ!」

「目標座標確定、フォールドいけます」

「フォールド!」

フォールドエネルギーが艦前方に集中し、フォールドゲートが開くと…
艦が超異次元空間へ突入した。

……

客観時間約8分後に通常空間に復帰する。

「船体各部、異常なし。デフォールド成功です」

「本艦前方02にダルフィム、及びカイトスの反応を確認。映像出ます」

「…酷い」

「艦長、我々の任務の第一は残存艦の救援ですが、それと同等、
あるいはそれ以上にバジュラに関するデータ収集が、
重要であることを忘れないでください」

「それは新統合軍ではなく、大統領からのオーダーと受け取るべきかな?」

「そうとって頂いて結構です」

「…微速前進」
「んもう」

「……心得ておこう。全艦、戦闘準備」
ぞくぞくとクォーターから飛び立つバルキリー…
カオルの分裂体も勿論スカル1、スカル3に取り付いていた。

……

サヨナラコンでは…
〜south wind〜、〜pink monsoon〜に続き、
『いつも通りマスロススピードで突っ走るよ。
だからわたしの歌をきけぇ!』
〜射手座☆午後九時Don't be late〜
4thナンバーが流れだした。

……

「艦長、ダルフィム、カイトスから搭乗データーが届きました」

「カイトスが避難民多いですね」

「そして、より損傷をうけていると…」

「幸い、対大型バジュラのビームには抵抗できているようですが、それ程もちません」

「この断層も厄介よね」

「S.M.S全小隊並びに統合軍及び両艦に通達、
ダルフィム周辺にSMSは展開し、
カイトスを先行して逃がす。
迅速に行動せよ。

損傷の少ないダルフィムへ連絡、
内容は、モンスターの足場として貸して欲しい…以上だ」

「各小隊、出撃完了です」

「ダルフィムより、了承と帰ってきました」

『全機プラネットダンス!!』

「カイトス先行しました。フォールド可能まで約40分」

「スカル小隊交戦宙域にはいりました!続いてピクシー、バーミリオン、アポロ、パープル、ブルー、グリーン、ラビット入ります」

「スカル2の先制射、命中!バジュラ反応きえます」

『カナリア、花道だ!』

『了解ッ!ラビット1よりダルフィムへ。甲板借りるぞ!』

『こちらダルフィム。お手柔らかに頼む!
ケーニッヒモンスター、B甲板に到達。対ショック防御!』

『ラビット1迎撃開始。死にたくない者は、私の視界から去れ!』

条約で使用制限されている反応弾、
それを除くと最大火力を保持するケーニッヒ・モンスターの火花が咲いた。

「ダルフィム周辺バジュラ反応減少します」

マクロス級の主砲以上の働きをするケーニッヒモンスターが取り付いた事により、
対空迎撃能力が大幅にアップしたダルフィム、
これでよっぽどの事がない限りだろう。

(カイトスに到達、こりゃひでぇわ…)

スカル1に取り付いてた分裂体が離脱しカイトスに取り付いた。

カイトス全体に急速に広げるように展開する。

間もなくこの艦は……

「ママー怖いよー」

「大丈夫よレイちゃん。フロンティアの軍隊さんが、助けにきてるわ」

「ひっくひっく」

「神様…お願いします。
どうかこの子の命を助けて下さい…」

艦内部は負傷者、避難民でごったかえしていた。
気密区画が少なくなっていたために館内部へ、
生き残った民間人や負傷者が集められていた。

……

約20分程たっただろうか…

「敵バジュラ群、ダルフィムから突破できてません」

「優勢だな…」

カイトス周辺部には既にいなく、
ダルフィムに陣取ったケーニッヒ・モンスターやSMS、
統合軍機で優勢になっていた。

「バーミリオン2被弾、緊急着艦に備えて下さい。
予備機の起動準備お願いします」

被弾したが、パイロットの負傷者無しのようだった。
だが機動に不安定になってるようで、予備機の要請がはいてた。
着艦デッキでは緊急放水のワークスがスタンバイに入っている。

「バーミリオン2着艦成功です」

『すまない』

「バーミリオン2再出撃してきます」

……

「カイトスは何とか無事に逃げれそうね」

「そうね…フォールド安全圏まで450と……
えっ!うそっ!艦長カイトス後方に、
未確認物体がフォールドアウトしてきます!!」

「アンノン高エネルギー反応!!」

「だめぇー!」

カイトスに乗っている人々を虚数空間にほうりこむ。

(うおおおお〜ひかりとなれぇぇぇ)

「カイトス轟沈…生存者は……」
「そんな…」
「フォールド断層をダイレクトに超えてきたっていうの?」
「なんという…」

(いちちち…何人救助できた…?)

(3914人だね)
救助を担当している分裂体集団から思考がはいる。

(ほぼ全員か…じゃダルフィムにデーターとりで、取り付くわ)

「スカル3から敵艦データー収集きてます」

「開口部にビーム発信機か…」

「スカル3、ロスト!」
「スカル1、何が」

『ルカが敵に食われた!』
「食われた?」
「撃墜されたの?」
『違う。あの船がルカを捕獲して飲み込みやがった』

……

衣替え、〜禁断のエリクシア〜、〜永遠〜、〜Welcome To My FanClub's Night〜、
衣替えMcはさみ、
〜The day takeoff〜、〜オベリスク〜、〜It's show time〜、〜What bou't my star〜、
そしてラストナンバー…

『ありがとう、みんな!愛してる!』

〜インフィニティ〜

まさに戦場に届けこの思い、この歌…


……

「スカル4突貫していきます!」

「スカル4突出しすぎよ!戻りなさい!」

「オーダー追加だ、スカル4を援護せよ」

「か、艦長?」

「了解、手隙の小隊は突出中のスカル4の援護にまわれ」

了解、ルカ君の為に等返答がはいる。

「えっ?えっ?」

「バーミリオン、1、2スカル4の9時方向のカバー入ります」

「スカル4、敵艦まで30、20……15」

「艦長、アンノン反応IFF反応ありません!あっ…反応途絶」

「むぅ…」

「…スカル4信号も途絶、
敵艦内部に侵入したと思われます」

「なんて無茶な」

「艦長」

「勝算は?」

「奴はノロマです。でしょ?ラム」

「はい。スカル3が収集したデータからシミュレートしました。
最大戦速ならこっちの勝ちです」

「ミーナ君」

「各部異常なし。改装後初となりますが、いけると判断します」

「モニカ君」

「砲撃パターンから、回避プログラムを組みました。ナビゲートはお任せください」

「ちょっ、待ってください、艦長!出るのは危険過ぎます。
パイロットが敵艦内にいるとはいえ」

「それだけではない。我々が逃げたらダルフィムの乗員は全滅し、
恐らくギャラクシーの安否も不明になる」
「ですが…」

「グラス中尉、君が伝えた大統領のオーダーは何だったかね?」 「え?」

「我々にはまだ、それを満たす手段がある」

「どの様な手段ですか?」

「このクォーターでのダイダロスアタック…近接格闘だ」

「あっ」

「やつはノロマだ、そしてこのクォーターは早い…
いけるだろ、キャシー君」

「で、ですが…」

「クォーターより出撃中の全部隊に告げる。
本艦はこれより、バジュラ空母艦との近接格闘戦に入る。

諸君等は、ダルフィムを全力で守れ。
最大の獲物はこちらで頂く。
全艦、トランスフォーメーション!!」
「本艦は、これよりトランスフォーメーションを開始します。
各位、強攻型シフトを開始してください」
「メイン反応炉、出力上昇!」
「フラクタルモジュールシステム、アクティベート」

「艦長。私はまだ完全に納得したわけ…」
「足元」
ヤバいところを掴まれたのだろう…悲鳴をあげながら…
「気をつけたまえ」
抗議するキャシー。

「ボビー。
このクォーターが、なぜ400m級でありながらマクロスの名を冠されているのか。
いや、マクロスでありながら、なぜこのサイズなのか思い知らせてやれ」

「お〜けぇい、ボォス…」
ボビーが髪をセットし直し気合いをいれると…
「んっ、いづげぇぇぇぇぇ!!」
だみ声で操舵竿を押し込むと、クォーターが戦艦にはありえない加速を始める。
「うぉるぅりゃぁぁぁぁぁぁ!!」
キャシーがそのGに振り回され悲鳴をあげ…

「敵艦、主砲発射シークエンス!」

遠目に開口し始めるのが確認できた。

「へへぇ…おらぁあぁ!」
ボビーがレーダーをチラ見し、操縦桿をきる。

敵主砲が放たれるが、クォーターの機動力で隕石の後ろに回りこむと盾にし、
隕石直撃で威力減衰したビームは艦のシールドで無力化。

「おっしゃぁぁ!殺ったぁぁぁ!」

破砕隕石群を煙幕とし、敵艦の開口部へとつっこむ。

「うぉりゃぁぁああぁ!!」
敵艦が開口部、弱点を閉じようとする力にクオーターの両腕艦をつっかえ棒の如くこじ開ける…
「スカル3、4、応答して!」
「4の機体信号ロスト『マクロス』3に4の信号あり」
「迎えに来たぜぇ、お姫様あぁぁぁぁ!」
「艦長、スカル3内にスカル4在籍確認!」

「よし、マクロスキャノン発射用意」

「スカル3、脱出確認!」

「マクロスキャノン、エネルギーチャージ」

「充填完了!出力200%!!」

「ぶちかませぇぇ!! 」

「往生しやがれぇぇええええ!!!」

マクロスキャノンの一撃が、
敵バジュラ艦の無防備な内部構造を貫き、
耐え切れずに爆散する。

「敵艦爆沈、バジュラ、ダルフィム周辺にも確認できません。
オーダー完了です」

「どう?これがS.M.Sの戦いよ」

「戦果は確かに評価します。
ですが、アルト准尉の行動や、
クォーターの強引な運用に関しては後で問題に…うっ……」
「あっら、おめでたぁ〜? おっほほほほほほ」

平然としているクルーの方が信じられない。
加速Gなら制御装置で消えたが、横G縦Gとシェイカーをくらい…
パイロットならまだしも、対G訓練受けてない者が吐きにいくのはわかる気がした。

「艦長。ダルフィムから電文です。
貴艦、ならびにS.M.Sの奮闘に感謝する」

分裂体はクォーターから離れると、戦場跡を探索しはじめる…

……




寸劇風後書き

ナギ少尉「今回はカイトス救助のお話なのね?」

作者「そうだね」

ナギ少尉「でも…5000人近く乗るの?」

作者「詰め込めば…10000はいけるだろう?
…スペックが出てはいないんだが、
巡洋艦いわゆる砲艦クラスだとして300から400辺りかなと。
普段は周囲に展開している護衛船団の一部だろうね」

ナギ少尉「で、4000人?」

作者「脱出を急いで救助できなかったとか、SMS来る前に死んだりとか…な」

ナギ少尉「なるほどね…で、ダイダロスアタックね♪」

作者「つうか、マクロスであんなふうに、
こじ開けるとは思ってなかったよな…
あと隕石を盾にしたりとか…」

ナギ少尉「神回よね〜本編は」

作者「うまく再現できたかな…と思うんだけどね」

ナギ少尉「ところで作者、
前回のシェリルさんの要望どうするの?」

作者「…どうしよう…あれしかおもいつかんよなぁ…」

ナギ少尉「あれ?」

作者「もうちっとまってな。とりあえず次回 マクロス世界より帰還 お楽しみにぃ」
H26年1月改稿



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