晩餐会その後/リーシャ×アーデ


くちゅり…くちゅり…と、リズミカルな淫水の音が部屋に響く。
リーシャはアーデの左足を抱えながらゆっくりと腰をグラインドしていた。

アーデの花弁をリーシャのラビアが包み込むように刺激すると、アーデからは蜜が、リーシャからも愛液の分泌が促される。
リーシャの腰の動きは、まるで濃厚なキスのように、お互いの陰唇が絡み合う。
お互いからあふれ出るそれ(・・)は混ざり合い、もはやどちらのかもわからず、シーツを湿らせていた。

時折、リーシャが腰をスライドさせ、自らのクリトリスをアーデの花芯に絡ませて刺激する。
十分に濡れそぼった花芯に押し付けると、逃げるように脇にすり抜けた。
その時に、アーデの背中がビクンと跳ね、快感に震えているのが手に取るように分かった。
リーシャ自身も、体に電流が走ったかのような快感を得て、頭がぼうっとする。

アーデから誘われた時からさほど時間は経っていないというのに、リーシャにはずいぶんと長い時間に感じていた。

前にアーデを抱いた時──とはいっても、愛撫だけであり、実際にはペッティングと大差はないのだが──は、さほど気にはしていなかった。
花の古代精霊(エンシェント)の話を聞いた時に、一瞬だけ憎悪の感情が芽生えたのは否定しない。感情が暴走し、その結果が先の行為だからだ。
彼女を濡らして、王子に渡せばよいという目的があり、彼女の合意も得ないことで、その咎を自分一人で受ける覚悟があった。

リーシャはアーデに恨まれて当然だと考えていたし、そのせいでアーデの申し出には少し困惑していた。
わだかまりのあるまま、渡りに船と彼女を抱くのは失礼だと感じたリーシャは、ベッドの上で素直に彼女に質問した。
「あの程度のことで、お姉さまを嫌いになるはずがありません」
その時のアーデの返答は、清々しく、そしてまっすぐだった。
「私でいいのかしら?」
「あなたがいいです」
まだ、ためらいが残るリーシャの質問に、アーデは即答した。その時、リーシャは彼女を受け入れる覚悟を決めた。

ノアに言われたとはいえ、アーデを抱くのは絶対条件である、しかし、自分勝手に彼女を抱くのと、受け入れて抱くのとでは、勝手は異なる。
自身を姉と慕い、愛しているという彼女を、一人の女性として愛すること。
女性の体は正直で、愛している人からの愛撫はどんなに稚拙であっても敏感に反応する。
だから、相手に愛がなくても、自分が愛している人からの愛撫であれば簡単にイクことができてしまう。
リーシャはそれがひどく嫌であり、気分の良いものではなかった。

実際、先の行為の後、形容しがたい後味の悪さを感じていた。
アーデが花の王国を直接滅亡させたわけではないのを頭では理解していたからだ。
一時は「妹」として愛情を注いだ相手なので尚更だろう。
だから、これは逆にアーデがくれたチャンスだと考えていた。

丁寧にキスをして、髪を撫で上げ、優しく肌を愛撫する。
一つ一つの行動に、彼女が快楽を感じてくれるよう、自分からの愛を感じてくれるように、リーシャは唇に指先にと神経を注がせた。
そして今、お互いの性器をすり合わせ、刺激している。

「あっ……。はっ……、あっあっ……くふっ……」
枕に顔を埋め、声を殺していたアーデだったが、タガが外れ、アーデの声が部屋に響き、絶頂を迎える。リーシャもまた、続いて絶頂を迎えた。
大きな腹式呼吸で息を整えるアーデを見て、リーシャも一つ深呼吸し「まだ始まったばかりだから」と声をかけ、ベッドの下のモノを取り出した。

ノアに言われていたペニスバンド(おもちゃ)だ。
隆起した、やや大振りなディルドが先端についたそれは、内側に設置されている2つのディルドによって、凶悪かつ異様な雰囲気を醸していた。
リーシャはゴクリとのどを鳴らすと、まず一つ目のディルドを自分自身にあてがい、埋没させる。
十分に濡れているためスムーズに挿入するが、問題はその次の2つ目だった。

大きく深呼吸し、それを菊門にあてがうと、体がビクっと反応する。力を抜いて、ゆっくりと埋没させる。
挿入が終わり、一つ大きく息を吐いて、腰のバンドを止め、固定する。

それを見たアーデの表情を見て、リーシャは少し悲しげな表情をした。
「アーデ、大丈夫?」
「はい。大丈夫、です。」
声の端が少し震えていたとはいえ、彼女は気丈にそういった。
無理もない。先日まで処女であったリーシャである。しかも、その処女は王子が奪った。
そして、その元凶は私なのだ。

リーシャは黙って、アーデの掌と自分の掌を合わせ、そして指を絡めて、握りしめる。
彼女の手が若干冷たくなっているのを感じた。緊張しているのだろう。
「お姉さまの手、暖かいです」
リーシャの体温が、アーデに伝わり、徐々に体温差が感じなくなってくると、アーデはぎゅっと手を握り返す。
「使うのは初めてだから、痛かったら教えて頂戴」
「はい」
そのまま、ゆっくりキスをし、名残惜しそうに手を離すと、リーシャはそのディルドをアーデに侵入させた。

「くぅっ」
先に声が漏れたのは意外にもリーシャであった。
前方のディルドによって、股下のバンドが動き、自身に刺さっている2本のディルドが内部を刺激した。
また、クリトリスに当たる部分も微妙にざらついており、責め手のほうが快楽を得やすい構造になっているらしい。
さらに、アーデの途中に何か抵抗を感じていた。

(まさか……ね)
リーシャはその考えをすぐに否定するが、アーデもまた、自身の体の変化に困惑しているようだった。
「奥まで、挿入()れるわね」
リーシャは、アーデの頷きを見て腰を深く沈める。
「ひぅっ!」
アーデから悲鳴が漏れた。しかし、ディルド越しには何が起きたのかはリーシャには理解できない。
きっと、処女喪失後の傷が癒えていないか、慣れていないのだろう。
アーデを指名したのなら、この辺のフォローもノアがすればいいのに。とリーシャは憤るが、アーデに苦痛を与えているのは自分であり、自分の無遠慮な挿入で彼女を傷つけたのかと思うと申し訳がない気分になった。
「ごめんね」
軽く抱きしめ、髪を撫でる。そして、少しでも痛みが緩和するよう、胸や腰、花芯を愛撫した。
やがて、アーデはリーシャの腕をつかむと、うるんだ瞳でおねだりをした。
「大丈夫です。動いて、下さい」
そのうるんだ瞳が痛みによるものなのか、喜びによるものなのかは図りかねたリーシャだったが、彼女の意思を尊重し、頷くと、腰に手を添えて、ゆっくりと引く。
アーデのそれはディルドに絡みつききゅっと締まっているようで、抜くときにも一定の抵抗を感じる。
そしてそれは、リーシャを貫くディルドに伝わり、膣壁を刺激した。
腰を動かし、抽挿を繰り返すと、まるで騎乗位で腰を前後にスライドさせたのに似た感覚がリーシャを襲い、快楽を引き出す。
「んっ、はぁっ……ん……」
前面のディルドが本当にリーシャのペニスになったのではないか?と錯覚するように、リーシャはその行為で快楽を得て、声を出していた。
やがて、アーデも徐々に慣れてきたのか、それともリーシャの声で感情が高ぶったのか、自然と喘ぎ声が漏れるようになっていた。

ぎこちなかったリーシャの抽挿も次第にスムーズになると、二人の感情も徐々に高ぶっていた。
「あっ……、お。お姉さま、素敵です……。あっ……」
「アーデ、私も、もう……」
「お姉さま、一緒に……愛しています。お姉さまっ……はぁっ……あっ!」
「私もよ、アーデ、私も……あなたを愛しています。ふぅっ……」
リーシャは、本心からそう答えていた。
その言葉を聞いて、アーデの瞳から一粒の涙がこぼれ、そして──
「ああああっ!!」
二人は同時に絶頂を迎えたのだった。

抱き合い、絶頂の余韻をひとしきり味わうと、リーシャがそのペニスを引き抜く。
それには、まるで破瓜のような血痕が残っていた。

それを見たアーデがなぜかうれしそうに微笑んでいるのを見て、リーシャはまるで彼女の処女を自分がもらい受けたように錯覚した。

リーシャは、再びアーデを抱き寄せると、まるで処女を喪失したばかりの最愛の恋人を愛しむように、そっと髪を撫でるのだった。




何とか二月中に間に合いました(笑)
リーシャのキャラがブレてるような気もしますが、それを言い出すとノアなんて原作からブレまくりなのであまり考えないようにしてます(ぉぃ

今回いろいろ設定考えて両方の視点からのんびり書いていたのですが、平常通りエロそっちのけで明後日のほうに行ってしまい、全然エロくないわ、テンポは悪いわで、どうしようもない感じでした。
読んでもかったるく、つまらないので無駄はカットし、山場の2点(貝合わせとペニバン)のエロに重点を置いて、リーシャ視点で書き直したのがこれです。
エロい〜とか、テンポはいいね!とか感じてもらえれば作者冥利に尽きます。

没った10k程度のテキストはポイとおもったのですが、ちょっとアーデが忍びないのと、エンディングは個人的に気に入っているので、いずれ再構築してこぼれ話でもやろうかと考えてます。
いつになるかはわかりませんが(笑)

一般向け掲示板で書いたオヤジギャグ的なぽやぽやした内容とギャップがあるので、もし、あちらから来た人(逆にこちらからあちらを見た人)は結構困惑されるかもしれません。
掲示板見てる人は、あっちのほうが私らしく見えるかもしれませんけどね。

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よしなに。



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