魔 法先生ネギま!
〜ある兄妹の乱入〜
20時間目 「嵐の修学旅行! そのじゅう」
ザッザッザッザッ
決闘場所に指定された、正門横の日本橋へと向かう一行。
その足音が響き渡る。
『一行』・・・?
足音の数が多いことからもお分かりだろう。
実は、刹那たちの様子を覗き見ていたクラスの面々、朝倉やハルナに夕映、あやかなどが、
月詠からの決闘申し込みを芝居だと思い込み、強引に付いてきてしまっているのである。
(刹那さん。まずいよこれは)
(わ、私も困っているんですが・・・)
合流した勇磨は、そっと刹那に耳打ち。
刹那も困惑した様子で顔を歪めるしかない。
お遊びでも、芝居でもないのだ、これは。
だが、どうしようか迷っているうちに
「ふふふふふ♪」
「・・・!」
到着してしまったようである。
「ぎょーさん連れてきてくれはっておおきにー。楽しくなりそうですなー♪」
橋の上。
すでに二刀を手にした月詠がいる。
「このか様も刹那センパイも、ウチのモノにしてみせますえー♪」
「せ・・・せっちゃん。あの人、なんかこわい。気をつけて・・・」
「・・・安心してください、このかお嬢様」
月詠の不気味な笑みに何かを感じたのか、このかは怯えるようにして、刹那の背中に隠れた。
刹那は、こう言うと振り返って、満面の笑みをこのかに向ける。
「何があっても、私がお嬢様をお守りします」
「せっちゃん・・・」
勇気付けられたのか。
このかにも笑みが戻る。
そして、どこからともなく聞こえてくる拍手。
ハッと気付いたときにはもう遅かった。
ギャラリーでいっぱい。
すべてが一般の入場客だ。
特に、今のやり取りを見て、あやかが感動している。
「桜咲さん! おふたりの愛、感動いたしましたわ。お力をお貸しします!」
「だから違うんですってばいいんちょー!」
どうも、彼女たちには、曲がった形で話が伝わっているようだが・・・
巻き込むわけにはいかない。どうにかして下がってもらわないと・・・
「ホホホホ、そちらの加勢は無いのかしら? 私たち、桜咲さんのクラスメートがお相手しますわ!」
「いんちょさ・・・」
しかし、止める間もなく、あやかはこう宣言してしまう。
「ツクヨミ・・・といったか? この人たちは・・・」
「ハイ、センパイ♪ 心得てます〜」
致し方なく、せめてもの情けを期待して談判する。
幸い、月詠はそこまで冷徹な性格ではなかったようだ。
「この方たちには、私の可愛いペットがお相手します〜」
月詠はそう言って、たくさんの呪符を広げ
「ひゃっきやこぉー♪」
大勢の妖怪変化を呼び出した。
デフォルメされたような、かわいらしいものも中には混じっている。
(・・・たいした力は無さそうだ)
瞬時に見抜いた勇磨。
これなら、放っておいても大丈夫そうである。
つまり、このかの護衛に専念できる、ということ。
読み通り、妖怪たちはクラスメイトたちに襲い掛かったが、
やっていることは、着物の裾をめくり上げるなどの悪戯程度のこと。
彼女たちには災難だが、ひとまずは相手をしてもらうことにして。
「勇磨さん!」
それを見越したかのように、刹那が勇磨に声をかける。
「このかお嬢様を連れて、安全な場所へ逃げてください! ヤツの相手は私がします!」
「了解」
勇磨も即座に了承。
現時点では、それが最善の策。
「で、でも、せっちゃん・・・」
「このか!」
しかし、このかは渋って、なかなか動き出そうとしない。
勇磨の大声が響く。
「今は言う通りにしておけ。刹那さんを困らせたいか?」
「・・・・・・わかった。せっちゃん、気をつけてな」
「お嬢様こそ、お気をつけて」
このかも、薄々は感付いていたのではなかろうか。
芝居などでもなんでもなく、これは、実際に起こっている現実なのだと。
「よし、このか、こっちだ!」
「うん!」
勇磨に手を引かれつつ、このかは離脱していく。
別れ際に笑みを向けた刹那は、そのまま笑顔で見送って。
「いくぞツクヨミ!」
「こっちこそ〜」
月詠との戦闘に突入する。
月詠の一撃を受けた左手の刀は、さすがに仮装用の代物だったので、粉々に砕け散った。
「最近の神鳴流は、妖怪を飼っているのか?」
「あの子達は無害ですぅ。ご安心を〜」
鍔迫り合いを演じながら、会話。
「ウチはただ、刹那センパイと剣を交えたいだけ・・・♪」
「フン。戦闘狂か、付き合わんぞ」
「まあまあそー言わんと〜♪」
付いては二合三合と打ち合い、離れて付いて、の繰り返し。
戦況は一進一退で、刹那も二刀相手の立ち回りに慣れてきたようである。
妖怪たちとの模様はどうなっているか。
「いいんちょ危なーい! なんかデカいカッパが行ったよぉー!」
「・・・!」
ハルナを押し倒したカッパが、あやかに迫る。
しかし、あやかの反応のほうが早かった。
――雪広あやか流合気柔術『雪中花』!
「かぱっ!?」
鮮やかな身のこなしで、カッパを一撃で倒す。
観客からも歓声が湧いた。
「やるぅー! さすがいいんちょ!」
「ホホホ。着ぐるみで私の相手をしようなどとは愚か!」
高笑いのあやか。
中に人が入っていると思っているようだが、そのほうが幸せかもしれない。
が、そんなあやかも
「ネ・・・・・・コ!?」
ずむっ
ぽ〜んと飛び上がった、大きな招き猫の下敷きにされてしまった。
はじめはジタバタしていたものの、出ていた足が動かなくなってしまう。
「いいんちょがヤラれたー!? みんなー、弔い合戦だよー!」
「おーっ!」
これを機に、彼女たちは一致団結。
乱戦に突入していくのだった。
離脱した勇磨とこのかは、当ても無く走る。
シネマ村から出たほうがいいのか、それとも留まったほうがいいのか。
先ほどの、白髪少年の件もある。
さすがに慎重にならざるを得なかった。
「このか、大丈夫か?」
「うん!」
このかは気丈に答えるが、着物姿で、しかも高下駄である。
走りづらかろう。
「しかしまー・・・」
「なんや、ゆう君?」
湿りがちな気持ちを盛り返すため、わざと明るく声を出す。
「なんて絵にならん組み合わせなのかと」
「へ?」
「いや。このかはいいけど、俺の格好がね。
しがない浪人風情じゃ、お姫様の先導護衛役は務まらないなあ」
「あはは、そんなことなかよ♪」
おかしそうに笑うこのか。
冗談と知ってか知らずか、彼女も、勇磨と同じような気持ちなのかもしれない。
「そうかぁ? 俺と刹那さんの衣装が逆ならよかったのにな」
せめて新選組の隊服ならば、多少は違うか。
「あかん〜。せっちゃんはあれがええんや〜」
「はは、確かにね」
「それにゆう君、充分かっこええもん〜。ウチがコーディネートしたんやから、自信持ってな〜♪」
「ははは、ありがとう」
そう言ってもらえると、いろいろな意味で勇気が出てくる。
この窮地も、きっと乗り越えられる。
「・・・! 止まって!」
「わぷっ!?」
角を曲がろうとした瞬間、勇磨は急ブレーキ。
後ろを走っていたこのかは、彼の背中にぶつかってしまう。
「きゅ、急に止まらんといて〜」
「ご、ごめん。でも、この道はダメだ!」
「え? なんで?」
「いいから。こっち!」
「ひゃ〜」
急遽、道を変える。
その理由は?
(・・・・・・水!)
・・・である。
曲がろうとしていた方向には、道幅いっぱいに水溜りが出来ていたのだ。
先ほどのことがフラッシュバックし、方向転換せざるを得なかった。
「・・・! くっ」
「ゆう君? またダメなん〜!?」
1度ならず、2度3度と水溜りに遭遇。
その都度、道を変えなくてはならない。
(まずい・・・・・・)
勇磨に焦燥感が募っていく。
行く先々で妨害され、進行方向を指定されているかのような感触。
先手を打たれているのか・・・?
「・・・きゃっ!」
「このか!?」
そんな中、このかがついに転んでしまった。
慌てて助け起こす。
「大丈夫!?」
「う、うん・・・・・・大丈夫やー」
「・・・・・・」
このかはニコっと微笑むものの。
かなりの距離を走った疲労は、明らかに見え始めている。
現に、肩は大きく上下動していた。
「・・・このか、ごめん」
「え? なんで謝・・・・・・ひゃあっ」
これ以上は無理。
そう判断した勇磨は、強攻策に出ることにした。
このかの背中と膝裏に手を添えて、抱き上げる。
「ごめんね。でも、このほうが速いから」
「ゆう君・・・」
抱き上げられている感触。
すまなそうに笑う勇磨の顔が、すぐ目の前にある。
ポッと、このかの顔が赤くなった。
「イヤだろうけど、我慢して」
「う、ううん。ウチ、イヤじゃ・・・・・・あ」
このかを抱き上げたまま、勇磨は再び走り出した。
確かに、2人で走っていたときよりも速い。
自分はこの格好で下駄だったし、当然かもしれない。
でも・・・
(ゆう君・・・・・・力持ちなんやなー)
突然の事態で、半分近くボ〜ッとしている意識の中で、このかはそんなことを考えた。
女の子とはいえ、人間1人を抱えて、この速度。
間近で感じられる勇磨の吐息と鼓動で、より意識は奪われていった。
「ゆう君・・・」
「ん? なに?」
呟くように、尋ねる。
「ウチ・・・・・・重うない?」
「全然。軽いくらいだ」
「・・・・・・・・・」
返ってきたのは一言だけだったが。
それ以上のものを受け取ったような気がする。
「あんなぁ、ゆう君・・・・・・ウチ・・・・・・」
「喋らないで。舌を噛む」
「・・・・・・・・・」
黙らされてしまった。
思わずぷぅ〜っと膨れるが、自分を労わってくれてのことだとわかり、笑みに変わった。
(ゆう君・・・)
今は伝えられないが。
これが終わったら、こう伝えよう。
(ありがとなー・・・)
心の中で、そっと呟いて。
このかは、心地よい震動とぬくもりに、うっとりと身を任せた。
勇磨であるが。
(・・・いよいよもって、まずいな)
非常にまずい状況へと追い込まれていた。
その後も、進路の変更を余儀なくされること数度。
行き場がなくなってきた。
こうも先、先へと行かれていることから察するに。
(誘導されている・・・)
あちらさんの都合が良いように、上手い具合に導かれているというのが実態だろう。
そう考えていると、また水溜り。
左右に道は無い。
あるのは、左側の石垣に空いた、勝手口のようなもの。
(・・・行くしかないか)
勇磨は覚悟を決め。
その中へと入っていった。
長い上り階段を昇る。
「・・・? ずいぶん長い階段だな」
「ゆう君、ここってもしかして、お城の・・・」
そういうことか。
天守閣の中。それなら頷ける。
「あ、ゆう君、部屋や!」
「・・・行ってみるか」
ほぼ間違いなく、罠だろうが・・・
わかっていても、行くしかない。
「歩ける?」
「うん。・・・あ、や」
「? 下ろすよ」
抱き上げていたこのかを下ろす。
このかはなぜか、少し残念そうな表情を見せた。
「ふぅ。じゃあ行くよ。俺の側から離れないで」
「うん」
このかは頷いて、勇磨の背中の影に隠れるようにして入り。
ぎゅっと、着物を掴んだ。
「それじゃ・・・」
思わずふっと微笑んで、慎重に歩を進める。
ふすまを開けて、部屋に入ると・・・
「ようこそ、このかお嬢様」
サル女のお出迎え。
隣には、例の白髪の少年もいた。
「よーやってくれた。ごくろーさん」
「・・・・・・」
女は少年を労うも、少年は無言。
やはり、水溜りを突破しなくて正解だったようだ。
「あんた、おとといの晩、ウチの邪魔してくれはった男やな」
「・・・・・・」
女の冷たい視線が、勇磨に突き刺さる。
無論、勇磨も怯まずに睨み返す。
「おとなしく、お嬢様を渡してもらおか」
「断る」
きっぱりと拒絶。
「そか。じゃあ、力ずくで、ということになりますなー」
「・・・・・・」
本来なら、望むところではあるのだが。
(人目がヤバイな・・・。さてどうするか)
人目があることを考慮せねばならない。
下手に能力を見せると、騒ぎどころでは収まらなくなってしまう。
(・・・このか)
(え?)
背中に隠れているこのかへ向けて、目で合図を送る。
このかは頷いた。
「行けっ!」
「うん!」
「逃がさへんで!」
勇磨の声で、開いている窓から外へと逃げるこのか。
彼女を守るように勇磨も外へ出て、サル女もあとを追う。
舞台は室内から、屋根の上へと転換した。
サル女は式神を呼び出し、翼を持った式神が現れる。
その式神は、巨大な弓矢を、2人に向けて構えた。
「一歩でも動いたら、射たせてもらいますえ」
「く・・・」
「さあ、おとなしくお嬢様を渡してもらおか」
余裕たっぷりに要求するサル女。
事前に、眼下で月詠と戦っている刹那にも、手を出さないよう警告した。
もっとも刹那は、月詠との戦いで手一杯で、こちらに顔を出せる状況ではなかったのだが。
「ゆ・・・ゆう君。これもCG・・・? とちゃうよね、やっぱ・・・」
「・・・だね」
式神のおどろおどろしい姿を見て、怖気づいてしまったのだろう。
このかは勇磨の背中に隠れつつ、震えた声で言うのだ。
(・・・・・・こうなったら、四の五の言ってられないか)
あの程度の式神、”力”を出せば簡単に倒せるほどのレベルだ。
あとは知ったことではない。どうにでもなれ、だ。
運が良ければ、シネマ村の芝居だと思い込んでいる観客には、特殊効果による演出だ、と言い訳が効くかもしれない。
なにより、このかをこの恐怖から、一刻も早く解放してやりたい。
(よし・・・・・・うわっ!?)
「ひゃっ」
行動に出ようと思った瞬間。
突然の強風にあおられ、このかともども身体が揺れる。
「も゛ほ?」
これを、『動いた』と見た式神。
一歩でも動いたら射よ、と命じられていたため、迷わず
「えい」
矢を放ってしまった。
「あーっ!? なんで射つんやーーーーッ!!」
サル女の絶叫が轟く中。
「・・・!」
「・・・・・・」
驚愕するこのかが見る、目前で。
射線上の勇磨。
「っ!!!」
キラッ・・・ ドンッ!!
彼から噴き出る、黄金色のオーラ。
もっともそれは一瞬だけで、直後、青白く変わったものによって掻き消された。
肝心の矢は。
「・・・ぐっ・・・・・・く・・・・・・」
「ゆう・・・・・・君・・・?」
勇磨が己の眼前に差し出した拳の中。
鏃の先が彼の顔に突き刺さる直前で、停止していた。
あの速度で飛んできた矢を、掴み取ったというのか。
掴んだ彼の右手からは、摩擦で生じた傷か、かなりの量の血が滴り落ちている。
それでも、止められたのならば安いもの。
ヤツラの攻撃は防いだ。
いざ反撃! というところで・・・
・・・ぐいっ
「・・・え?」
勇磨の目が見開かれる。
止めたと思った矢が、再び前進を始めたのだ。
(しまっ・・・・・・これは!)
ただの矢じゃない!
何か、あやかしの力を帯びているもの・・・
ぐぐぐ・・・
「ぐっ・・・あ・・・・・・」
「ゆう君!?」
勇磨は左手も添えて、必死に抑えにかかるが、身体ごと押し込まれていく。
このかも勇磨の背中を支えるが、支えきれたものではなかった。
ズルッ!
「「!!」」
端にまで追い詰められ、ついには足を踏み外してしまう。
2人ともども、落下。
(いかんっ!)
このままでは、2人とも地面に激突死だ。
いくら自分でも、この高さでは助からない。このかもいる。
だが、”力”さえ解放すれば、無事に着地するのはわけないこと。
急いで発動させようとするも
(・・・・・・ぐ!?)
力が出ない。
むしろ、抜けていってしまう。
(あの矢・・・)
意識も霞む中で、思ったことは。
(何か、呪術的なことも・・・・・・ぐぅ・・・っ!)
傷つけた相手の力を奪う、何か呪術的なことが施されていたのか。
そうでなければ納得できない。
おかしいと思ったのだ。
そうでもなければ、あんなふうに、1度止めた矢に押し返されることなど、ありえないのだから。
あのときからすでに、呪いの効果が出ていたということだろう。
(・・・・・・やば・・・・・・いしきが・・・・・・)
刻々と地面が迫る中、徐々に朦朧としていく意識。
このかを助けねば、と思うことは思うのだが、闇に寝食される速度のほうが速い。
(・・・・・・・・・)
いよいよダメか。
こうなってはもう、このかを守りきれなかった謝罪の念も、残していくことになる妹に対しても、
なんの感情も湧かなかった。
ただ、真っ白・・・
「ゆう君ッ!!」
「・・・!」
それを覚醒させたのは、このかの声で。
気が付くと、周囲は閃光に包まれて。
まるでスローモーションのように、このかに抱かれた自分が、ゆっくり下りていく感覚がわかった。
「こ、このか・・・」
「あ・・・」
声を出すと、結んでいた髪が解け、いつものスタイルになったこのかは、
目に涙を浮かべながら微笑んで。
「ゆう君・・・・・・よかった」
「このか・・・」
やがて、トン、とばかりに地面へ着地。
「ゆう君、大丈夫? 矢が刺さったんじゃ・・・」
「え、あ、大丈夫。右手にかすり傷だけ・・・って」
右手を見てみて、驚いた。
(傷が、無い・・・?)
綺麗さっぱり、何事も無かったかのように、消え去っている。
(そういえば、呪法の影響も・・・)
”力”を解放できなかった要因。
身体は軽くなっていて、こちらも最初から何も無かったかの如くである。
「このか・・・。君は、もしや・・・?」
「ウ、ウチいま何かやったん? ゆう君が死んじゃうって、夢中で・・・」
「・・・・・・」
考えてみれば、このかは学園長の孫娘であるわけだ。
このような力を持っていたとしても、なんら不思議ではない。
「お嬢様ー! 勇磨さーん!」
そこへ飛んでくる刹那。
ようやく月詠を振り切ったようだ。
「ご無事ですかっ!?」
「あ、ああ、大丈夫。このかのおかげで」
「やはり・・・。お嬢様、チカラをお使いに・・・?」
「ウ、ウチ、よーわからへん〜」
とにかく、助かってよかった。
・・・と、喜んでもいられない。
「このか、刹那さん。ヤツラの襲撃がことのほか大規模だ」
「そうですね」
勇磨がそう言うと、頷く刹那。
「環やネギ先生たちと合流したほうがいい。戦力を集めよう」
「それが最善です。お嬢様」
「なんやせっちゃん?」
「今から、お嬢様のご実家へ参りましょう!」
戦いは、まだこれから。
21時間目へ続く
<あとがき>
まるっきり、刹那の出番を奪ってますなー・・・
彼女のファンの方、ごめんなさい。(猛省)