黒と水色

第5話 「学園都市へようこそ!」








王都へ到着した一行は、今度は東に向かう列車へと乗り換える。
目的地は学園都市だ。

学園都市は、エインフェリア王国南東部の東側に隣接し、
初等学校から大学院、果ては、魔法学校まで存在する一大教育府である。

『都市』と呼ばれるだけあって、本当にひとつの街と化している。
学園内では一種の自治が認められていて、王国も、帝国も、内部には手を出せない。

よって、学園上層はそれなりの権力を有しており、
それが元で国家間での軋轢が生じたことも、1度や2度ではないのだ。
戦争の原因にすらなったことがある。

「学園都市?」
「ええ、そうです」

学園都市行きの列車に揺られながら、どうやら事情を知らないらしい水色の姉妹に、
おおまかな説明をしてやる。

「一言で言ってしまえば、ひとつの巨大な学校、ってことかな」
「それでは端折りすぎです兄さん。
 まあ、学校と街が一体化している巨大な都市、ということですよ」
「ふうん」
「それで、わたしたちはその学園都市に向かってるんだよね?」
「そうです」

頷いた環は、さらにこう続けた。

「紹介しようと思っている方が、今は学園都市にいるはず……なんです」
「今の間は、なに?」
「いえ……どうにも、捕まえることが難しい方でしてね」

苦笑する環。

「居るかと思ったら、ふらっとどこかへ行ってしまうことが多くて。
 せめて伝言だけでも残しておいてくれるといいんですけどね」
「はあ。つまり、訪ねて行っても、会えるかどうかわからないわけだ」
「ええ。ですが、彼女は学園の卒業生でもありまして、工房が学園にありますので、
 まったく会えない、ということは無いと思いますが」

これから会おうという人物は、よほどの鉄砲玉らしい。
せっかく会いに行くのだ。是非とも居て欲しいものである。

「ま、こればっかりは、運任せだな」
「今回は兄さんの言うとおりです」
「そう。会えるように祈っておくわ」
「運かぁ。どんな人なんだろ。楽しみだなぁ♪」

どんな人物かを想像しているセリスに、環から忠告。

「ああ、セリスさん」
「ほい?」
「忘れないうちに言っておきますね」
「うん、なに?」

首を傾げるセリス。

「学園都市の中に入りましたら、以降は、出来るだけ魔力を絞るようお願いします。
 それから、何があっても、絶対に魔力を使わないように。ヨーヨーもですよ」
「いいけど……どうして?」
「捕まりたくはないでしょう?」
「……」

さすがに、セリスの顔つきが変わった。
隣のエルリスも険しい表情になっている。

環は周囲を見渡し、他の客がいないことを確かめ。
それでも、声のボリュームを下げながら、こう言った。

「いいですか? 学園都市には魔法学校もあって、魔術協会の本部があるんです。
 当然、監視の目も厳しい」
「そ、それじゃあ…」
「ええ。下手な真似をすればその場で拘束。そのまま、有無を言わさず、
 実験に協力するよう強要されるでしょうね」
「……」

姉妹には声も無い。

この場合の”実験”という言葉が、どういう状況を指すのか、
察するのに余りあるからだ。

別に、普通の魔力を解放するのなら、たいした問題にはならないだろう。
”セリスの”魔力だから困るのだ。
向こうとしても、暴走の危険がある大容量魔力を、放ってはおかない。
環が気付いたように、敏感な者ならば、すぐにわかってしまう。

「まあ、これはただの脅しですが」
「な、なんだ…」
「やだなあ環さん。脅かさないでよ」

なんだ、冗談だったのか。
ホッと息をついた姉妹だったが、もちろん、笑わせるためのものではない。

「コレくらいは言っておかないと。万が一の場合もありますからね。
 逆に言えば、そうなる可能性もあるわけでして、
 悪いことは言いませんから、セリスさん。くれぐれもご自重なさるように」
「わ、わかったよ」

セリスは少しビクビクしながら承諾する。
この脅しは充分効果があったようだ。

「気をつけるといえば、エルリスさん。あなたもです」
「え?」

自分も?
振られるとは思っていなかったエルリスは、セリス以上に首を傾げた。

自覚していない様子に、環はため息。

「あなたたち。もう少し、自分たちの特異性を自覚してください」
「えーと…?」
「セリスさんは言うに及ばず。
 エルリスさんも、自分の中にいる存在をお忘れですか?」
「あっ」

声を上げるエルリス。

「体内にそんなものを宿している人間など聞いたことがありません。
 つまり、”あちら”にしてみれば、セリスさんもエルリスさんも、同じなんですよ」
「………」
「気をつけてくださいね?」
「…OK」

ごくりと喉を鳴らし、エルリスは神妙に頷いた。

「でも、そんな危ないところへ行くの?」

だが、根本の疑問をエルリスが口にする。
それほどの危険があるのなら、わざわざ危険を冒してまで行く必要は無いのではないか。

「学園の中まで行かなくても……例えば、私たちは手前の町で待ってるから、
 その人に出向いてきてもらうことは出来ないのかな?」
「無理」

不安を覚え、代替案を提示してみたのだが、勇磨に速攻で否定された。

「彼女、割りと気難しいところがあるから。機嫌を損ねると大変なんだ」
「そ、そうなんだ」
「よほどの対価を出さない限り、無理だと思うよ。
 魔術師の世界は、等価交換の原則が第一だからね」

つまり、会いたいのなら、こちらから訪ねていくしかないわけだ。
う〜んと唸るエルリス。

自分の脅しが想像以上に効き過ぎた状況に、環がフォロー。

「まあ、私の脅しが過ぎたのかもしれませんが、そんなに怖がることはありませんよ。
 目が厳しいとはいっても、おとなしくしていればまず大丈夫ですから。
 それに、学園都市内で魔力を行使するような事態になることは、まず考えられませんから」

学園都市が強い権力を持っている理由。

それは都市側が、自衛のための強力な部隊を擁しているからだ。
主に、優秀な成績を収めた卒業生で構成されており、近衛兵団数師団分に匹敵するのでは、
とまことしやかに囁かれている。

近衛兵といえば、王族などを守る、その国で1番強力で信頼できる軍隊のはず。
そんな部隊が数部隊もあるというのだ。
これと事を構えるには、相当の覚悟と犠牲が必要なため、他国は強気に出られない。

学園都市はそんな彼らに守られているので、外部から、不穏因子が侵入することは滅多に無い。

「とにかく、普通に。変に意識せず、おとなしくしていてください」

言われるまでも無く、そうしようと心に決めた水色の姉妹である。





列車は学園都市の入口の駅へと到着。
忘れ物をしないように列車から降りる。

「うわ〜」

降りて早々、目に入ってきた光景にセリスが声を上げる。
まず、駅を出てすぐ、道の上にかかっているアーチに書かれている言葉。

『歓迎!!』
『学園都市へようこそ!!』

来るもの拒まず、万人を広く受け入れるという、学園都市そのものの方針をよく表している。
どこの領土にも属していないので、全世界から幅広く、学園都市で学を修めようというものが
集まってくる。人種は様々だ。

学生や教職員をはじめとし、学園都市内に居住する人の総人口は、10万とも20万とも云われている。
もちろん、入学に際して、それなりの選抜過程は設けられているのだが。

「うわ〜うわ〜」

そのアーチをくぐると、学園都市のすばらしい街並みがすぐに飛び込んでくる。
自然と建物などが見事にマッチしているというのか。

セリスは目を奪われていた。

「すごいな〜素敵〜♪ わたしも、こんなところでなら勉強してみたいな〜♪」
「ちょっとセリス。あんまりキョロキョロしないで。恥ずかしい…」

田舎者、世間知らずを丸出し。
いつも通りとも言える妹に、姉は他人のフリをしたい気持ちである。

「セリスさん」

それでも止まらないセリス。
ついに、環から窘められる。

「あまり興奮しないでください。
 興奮しすぎると、無意識のうちに魔力が高まってしまいます」
「ご、ごめんなさい…」

事の重要性は認識している。
セリスは慌てて謝った。

「セリス、気をつけて。あなたの場合は洒落にならないんだから」
「うん、気をつける…」
「ま、初めて来たんだから、気持ちはわからないでもないよ」

シュ〜ンとしてしまうセリスに、勇磨がフォローを入れる。

「確かに、こういう環境でなら、勉強してみてもいいという気になるよな」
「よく言いますね兄さん」

なんというか、勉強するぞ、という意欲を自然と引き出してくれる、
そんな環境なのだ、この学園都市というところは。

「どの口が言いますか? 学童の頃は、正反対のことばかり仰っていたくせに」
「あ、あの頃とは状況が全然違うさ」

しかし、そのフォローがまずかった。
これでは、そうでもなければ勉強しないという、
自らの恥部をカミングアウトしているようなものである。

誤魔化すのだが

「あは、そうなんだ♪」
「勇磨君は勉強苦手なのか。うん、納得ね」

もう完全にバレバレ。
ひょんなことから、勇磨は勉強が苦手、ということが知られてしまった。

「ハンター試験のときも、学科試験をパスするのに、苦労したんですよ」
「くら環ぃっ!」

環はさらに暴露。

「兄さんがきちんと勉強さえしてくれれば、私たちは今ごろ、もっと上…」
「だからやめろって!」

今さら遅い。

「勇磨さん、仲間仲間〜♪」
「こんなことで仲間が出来ても、うれしくない…」

セリスもそうだったようである。
手を差し出して強引に握手するのだが、勇磨は余計にヘコむ。

「さて、行きますか」
「あ、待って環さん。セリス、行くわよ」
「は〜い」

3人は連れ立って、さっさと行ってしまう。

「誰か、フォローを入れてくれ…」

1人残された勇磨はがっくりと肩を落として、仕方なく後を追うのだった。






学園都市の入口には、不審者を入場させないためのゲートがある。
もちろん、学生は学生証を提示することで中に入れるし、
部外者でも、しっかりとした身分証を見せ、入構目的を明らかにすることで入れる。

一行もハンター証を提示し、『知人に会う』と目的を書き記し、入構を許可された。

「こっちです」

環に案内され、最終目的地の、”彼女”の工房へ。
水色姉妹は何もわからないから、黙って環の後をついていくだけなのだが

「あ、あれれ?」
「そっちなの?」

環が道から逸れ、一見、何も無い方向へ向かうものだから、
首を傾げて不思議に思う。

実際、学園の建物群とはなんら関係の無い場所なので、驚くのも当然である。

「彼女の工房は地下にあるんですよ」
「そうなんだ」

だが、こういう説明を受けたので、一応、納得はする。

歩くこと10分あまり。
木々に覆われた、小高い丘のようになっている場所に出た。

「ここ?」
「はい。ええと…」
「環さん?」

「兄さん。どこでしたっけ?」
「どこだったか…」

どうやらここらしいのだが、到着するなり、環と勇磨は水色姉妹を無視して、
何かを探すように周囲を歩き回っている。

「なんなの?」
「まさか、入口の場所を忘れた、とか言うんじゃ…」

不安になる姉妹であるが、そういうことではなかったようだ。

「お、あったぞ」
「そこでしたか」

発見したらしい。
何を見つけたのかというと

「では、ぽちっとな」

入口を”つくる”ための、スイッチだった。

――ガァァァ――

勇磨がスイッチを押すと、機械的な音を立てて、地面の一部がぱっくりと口を開けた。
そこから地下への階段が顔を覗かせている。
スイッチ自体は、巧妙に擬装された、とある木の幹の節目だ。

「わ〜」
「あー…」

「工房なんてものは、だいたいが秘匿されてるものだからね。
 目のつく場所にあったんじゃ困るってわけ」

目を輝かせているセリスと、まだ現実を飲み込めていない様子のエルリス。
姉妹間での性格の違いをよく表しているようだが、一応、説明しておく。

「俺たちも教えてもらうまでは、どこにあるのかわからなかったよ」
「魔術師の工房は魔術師の命そのもの。他人をそう簡単に中に入れるわけにはいきませんからね」
「そ、そうなんだ」
「すご〜い。さすがは学園都市。カラクリも一流なんだね!」

どことなくセリスも的を外しているようだが、とりあえず中へと入る。
自動的に入口が閉じたことにまた戸惑ったが、そういうものだと言われ、納得。

「明かりをつけます」

内部は、当たり前だが真っ暗。
そう言って、環が火を灯した。

右手の『指先』に。

「え? そ、それ?」
「環さん。火の魔法、使えたんだ〜」

当然、姉妹はこんな反応をする。

「いえ、似ていますが違います」
「違うの?」
「どう見ても、魔法よ」

どこからどう見ても、火の魔法を使って炎を灯したようにしか見えない。
しかし、当の環本人は否定。

「まあ、私の故郷に伝わる、不思議な術だと思ってください」
「ふうん」
「魔法でないとすると、なんなんだろ? 不思議〜」

少なくとも心当たりは無い。
そう言うからには、そういうことなんだろう。

「さて、エルリスにセリス」
「はい?」
「なぁに?」
「工房内には入れたわけなんだが…」

炎に照らされる勇磨の顔が、露骨に歪んでいる。

「絶対に俺たちから離れるな。それで、迂闊に動いたり物に触れたりするな。いいね?」
「えっ?」
「環が言っただろ? 他人を簡単に入れるわけにはいかない、って」
「どういうこと?」
「……つまり?」
「つまりは――」

「伏せてください!」
「!!」

瞬間。
勇磨を遮るようにして環が叫び、わけがわからないながらも、従う一同。

――ヒュンヒュンッ!!――

不吉な風切り音を立て、一同の頭上を何かが通過していった。
一瞬だけ見えた限りでは、それは、弓矢の矢だったような…?

「…勇磨君?」
「侵入者撃退用の、それはもう素敵なトラップでいっぱいってワケさ!」
「……うそ」
「な、な……なにそれ〜!」

水色の姉妹は、もう驚きどころの話ではない。
ただ会いに来ただけなのに、どうして……どうしてこんな目に遭わなければならないのか。

「聞いてないよ〜!」
「そりゃそうだ。いま初めて言ったんだから」
「そういうことじゃなくて〜!」

「今度は足元!」
「うひゃっ!?」

再び環から警告があり、反射的に跳び上がる。

ボンッ!

何かが着弾し、瞬間的に弾けた。
魔法弾の一種だろうか。

直撃を受けたら、タダでは済まない。

「走れっ! 離れるなよ!」
「ああもう!」





どれくらい時間が経ったのだろう?

「はぁ…はぁ…」
「ぜぇ……ぜぇ……」

散々危険な目に遭い、走り回らされた水色姉妹は、膝に手を付いてバテていた。

「どれだけ広いのよ、ここは…」
「もう……30分くらいは……走ってるよ……」
「魔術で作り出した、一種の仮想空間ですからねここは。
 無限の空間が広がっているかと」
「じゃあ、どうやって…」
「ご心配なく、道順は記憶していますから。正しく進んでいますよ」
「それを聞いて安心したわ…」

道を一歩でも間違えると、無限回廊に迷い込み、永遠とこの空間を彷徨うことになる。
そう聞かされた姉妹は、さらに肩を落としていた。

「でも、こんな空間を創っちゃうなんて、どんな人間なの…」
「天才であることは確かです。弱冠15歳にて、炎系すべての魔法をマスターし、
 その他の術や扱いにも非常に長けています。もちろん、魔力も半端じゃありません」
「人間じゃないわ…」
「お姉ちゃんに同感…」

話を聞けば聞くほど、失礼は承知だが、どんなバケモノなんだと思ってしまう。
自分たちもそういう範疇に入るのだが、そんなことは綺麗さっぱり忘れさせてくれる。

「とにかく、もう少しで着きますから」
「出発するぞー」

自分たちは息も絶え絶えなほど疲れているのに、この兄妹はピンピンしている。

「相変わらず、こっちの兄妹もバケモノじみてるわ…」
「お姉ちゃん、それは言っちゃダメだよ。っしょっと!」

思わず愚痴るエルリス。
セリスがそう言いながら、身体を起こしたときだった。

――カチリ――

「…へっ?」

弾みで壁に手をついた。
そうしたら、何か歯車が噛み合うような音がした。

「………」

言葉も出ない一同。
全員、これまでの経緯から、この後に何が起こるのか、正確に理解していた。

――ガッコンッ!!――

唐突に壁が開いて、そこに現れたのは、セットされた状態の弓矢。

「な、俺かあっ!?」

なぜか、すべてが勇磨に照準されていた。
直後――

――ヒュンヒュンッ!!――


ノォォおおおおお!!!」

数秒後。

「………まだ、生きてる…」

勇磨は、自己の生存を確認した。

その代わり、矢を避けたことで、とても表現できない素敵な格好になっているのだが。
特に、喉元を通過していった矢を避けることで仰け反って、片足立ちの右足が震えている。

「せぇりすぅぅぅうううう…!」
「ご、ごめんなさい…」

「やれやれ…」
「本当に、洒落になってないわよ…」





そんなこんだで、迷宮を進むこと、さらに15分あまり。

「到着です」

1枚の重厚そうな扉の前へ。
ようやく環が到着を告げた。

「やっとか…」
「うい〜疲れたよ〜」
「酷い目に遭った…」

疲労でグダグダな姉妹と、いまだアノ出来事を引きずっている勇磨である。
環はそれを見て、やれやれと肩をすくめて。

「ごめんください。いらっしゃいますか?」

2度3度と、扉をノックした。

「もし? いたらお返事を……っ!」

すると、環は急にあとずさった。
次の瞬間、扉が開いて


ボンッ!!


コンマ数秒前まで環の居た場所が、爆炎を吹き上げた。

「な…」
「え…」

目を丸くしている水色の姉妹。
一方で、当の環や勇磨は予想していたのか、平然としている。

「わざわざ訪ねてきたというのに、随分な真似をしてくれますね」
「手洗い歓迎なこった」

それどころか、友好的な雰囲気で、扉の中へ声をかけている。

「それは、こっちのセリフ」

中から声がした。
数秒後、その声の主はゆっくりと姿を見せる。

「私の仕掛けたトラップを次々と突破してくるヤツがいれば、それは警戒もするわよ」

燃えるような、赤く長い髪。
髪と同色の真紅の瞳。

「お戯れを。私たちの正体など、最初からお見抜きでしょうに」

彼女の、名は――

「でしょう? ユナ=アレイヤさん」
「まあね」

――ユナ=アレイヤ。
弱冠15歳にして炎魔法を極め、他にも数々の魔術を操る、人呼んで『炎髪赤眼の魔術師』。

それが、無表情ながらも、妖しい笑みを見せる、目の前の少女である。





第6話へ続く

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