黒と水色

第8話 「ハンター試験(後編)」









実技試験は午後からということで、一行は昼食を取りに外へ。
適当な定食屋を見つけ、暖簾をくぐった。

それなりに混んでいたが、ちょうど4人掛けの席が開いていたので、そこに座り。
適当に注文を済ませて、出来上がってくるのを待つ。

「しかし、本当に安心しました」
「本当にね」
「奇跡ってあるんだね〜」

あからさまに安堵のため息をついているのは環。
水色の姉妹も、自分のことのように喜んでいる。

もちろん、勇磨が学科試験に合格できたことについてだ。

「…セリス。いくら事実だといえども、
 そうはっきり言われると、さすがに傷つくんだが」
「勇磨さん、自分で言ってたじゃん。良かった良かった〜♪」
「…いや、そうなんだけどね」

奇跡でも起きないと受からなかった、と言われているみたいで…
セリスは笑顔で言い、悪気が無いのはわかるため、勇磨はぐったりするしかない。

「兄さんが落ちていたら、私も辞退するつもりでしたから、本当に良かったです」
「え? どうして?」
「せっかく受かったのに、辞めちゃうつもりだったの?」
「ええ」

環の言葉に、水色姉妹は意外そうに聞き返す。
自分は受かったのだから、付き合う必要は無いように思えるが。

「向こう1年間、パスできるという特典もあることですし。
 私だけ受かっても意味がありませんので、次回を待つつもりでした」
「はあ」
「勇磨さんと一緒のランクじゃないとダメなの?」
「ダメなんです。私の中で、それは譲れません」
「はあ…」

生返事を返すしかない。
まあそのあたりの事情は、本人にしかわからないのだろう。

『勇磨と同じ』というステータスは、環にとって、何より大切らしい。

「でもさ。環だけでもAランクを持っていれば、仕事の幅はもっと広がるし、
 収入のほうも期待できるんじゃないかと思うんだけど?」
「……なるほど」

だが、エルリスからそう提案された環は、それは気付かなかったとばかりに、
ハッとした顔をしてみせる。

「そういう物の見方もありましたか。失念していました」
「そ、そう」
「旅をするに当たって、稼ぎは大切なことですし。大いに参考にさせていただきます。
 もっとも、今回は兄さんも<B>奇跡の力</B>で受かりましたし、先のことになりそうですが」

「…環よ。そう、これ見よがしに強調してくれなくてもいいから」

さらにヘコむ勇磨。
1人でいじいじ、指を突付いていた。





午後2時半。

初めてハンターライセンスに挑戦する、Dランク受験者の実技試験が終わり。
次はCランク試験の実技試験が始まる。

エルリスとセリスの出番だ。
受験番号が若い順に呼ばれていき、シミュレーションルームへと消えていく。

「ま、また緊張してきた…」
「まあ私もだけど…。大丈夫よ、セリス」

出番が近づいてくるに連れ、セリスは元より、エルリスもさすがに緊張してくる。

「リラックス、リラックス」
「そうです。100%受かりますから、自信ですよ自信」
「…そうね」
「そう言われると、やる気が出てくるよ〜」

なだめるのは、やはり御門兄妹の役割。
勇磨などは、懸案の学科試験を突破したので、もうすっかり元気を取り戻していた。

そうこうしているうちに、エルリスより1つ前の順番の人の試験が終わったようだ。

「受験番号C0025番の方、中へどうぞ」

「よ、よし…」
「お姉ちゃん、ファイト〜!」
「がんばれ」
「がんばってください」

皆に励まされて、エルリスは室内へと入る。

(どんなモンスターが出てくるか…)

歩みを進める中、そんなことを考える。

Cランクの定義は、『中級モンスターと1対1で勝利できるレベル』と定められている。
ということは、対戦相手として出てくるモンスターは、中級が1体、もしくは、
下級モンスターが2〜4体ほどか、どちらかということになる。

出てきたモンスターを殲滅できるだけのダメージを与えられたと判断されれば、
その場で合格が決まる仕組みだ。
自らが撃破されてしまうと、そこでゲームオーバーである。

(中級は嫌だなあ。複数でも、下級モンスターのほうがいいかも。
 ゴブリンとかだったらいいなぁ)

あくまで自分の希望。
ゴブリンは下級の中でも最下層で、特殊能力も持っていないから、対するのは楽だ。

(ユナから、エレメンタルブレードに属性を付加させるのは禁止されちゃってるし)

Cランク程度、属性付加なしで取ってこいと言われている。
そういう事情もあるので、出来れば、中級モンスターとの対戦は避けたかった。

『部屋の中央で待つように』

「はい」

程なく場所に到着して、アナウンスされるまま、中央でそのときを待つ。

『では、試験を始める!』


――ぎゅぅぅ……ん…


宣言と共に、魔科学機械の駆動音が聞こえてきて。

「グケケケ」

具現化された魔物は、ゴブリンが4体。

(やった!)

エルリス、思わず心中でガッツポーズ。
数こそ4体と多いが、それさえ気をつければ、まったく問題なく倒せる敵だ。

「ケー!」

「よしっ!」

緩んだ気持ちを引き締めなおし、エレメンタルブレードを抜いた。
真っ先に襲い掛かってきた1体の攻撃を、軽くいなして。

斬!

まずは1匹撃破。
するりと姿が消える。

残り3体。

「…え?」

いけると思ったのも束の間。
敵も考え出したようで、連携した動きを見せるようになった。

「ケー!」
「くっ」

「ギャー!」
「っ…」

「クォー!」
「くぅっ…」

それぞれがタイミングをずらし、ひっきりなしに襲い掛かってくるのだ。
まさかこのような連携攻撃を見せられるとは思っていなかったエルリス。
攻撃を何とか捌きながら、毒づいた。

「たかがプログラムが、生意気なのよ!」

斬!

もう1匹撃破。
が、剣を大きく振るってしまったのがまずかった。

「ケケー!」
「なっ…」

ドンッ!

「きゃっ」

死角となった背後から、体当たり攻撃を喰らってしまい、2歩3歩とよろける。
コレだけのダメージで済んだのは、幸いであろう。

いや、勇磨と環、ユナとの修行に耐えてきたからこその、向上した物理的耐久力の賜物だろうか。

「いたぁ…。このぉっ」

よりにもよって、攻撃をしてきたやつが、こっちを向いてヘラヘラ笑っていた。
ここまで忠実に再現しないでもいいのに。

「氷よ!」

たかがプログラムに、目にもの見せてくれる。
素早く詠唱を済ませ、左手に練りこんだ魔力を解放させた。

「アイシクル・ランスッ!」

「ギェー!」

生み出された氷の槍が、ゴブリンを貫く。
こいつも姿を消し、残るは最後の1体。

「ついでよ!」

魔力を練ったついでに、もう1体も…

空と大地を駆け抜けし、凍てつく暴風よ。今ここに発現し、彼のものを打ち破ら ん!
 ブリザードッ!!

勢いに任せて、中級魔法を放つ。
もちろん、残ったゴブリンは激しい吹雪に飲み込まれ、消滅した。


――ぎゅぅぅ……ん…


始まったときとは逆に、収まっていくような機械音。
ついで、終了を告げるアナウンスを聞く。

『おめでとう、合格だ』

「あ、ありがとうございました…」

試験が終わったことを自覚して、エルリスは大きく息を吐き出した。

ユナも環たちも、「Cランク程度」と言っていた。
それは、彼らにしてみれば、Cランクなど取るに足らない程度なのかもしれないが、
自分にとっては違う。

いくら励まされても、そういう不安が、完全に無くなることはなかった。
そう思っていた。

だが、実際にこうして試験を受け、終えてみると、考えが変わった。
彼らの言っていたことは正しかったのだ。

(なんか、こんな短期間でここまで強くなっただなんて、やっぱり自覚は出来ないけど)

戦闘結果だけを見れば、圧勝の部類に入るだろう。
多少、手間取って頭に血が上ったこともあるが、そのへんは今後の改善点だ。

(…うん。まだまだ。全然、まだまだ)

それは、はっきりと自覚できている。
もっと冷静に、効率よく倒すことを覚えなければ。

自分の両手を見据えながら、自分を見つめなおして。

『新しいライセンスの発給は1階ロビーで行なっている。忘れずに受け取っていってくれたまえ。
 本日はご苦労であった』

「はい」

どこにいるのかわからないが、試験官に向けてぺこっと頭を下げ。
エルリスはシミュレーションルームを後にした。






「お姉ちゃん! どうだった?」

出てきたエルリスを、セリスが心配げな顔で出迎える。
もちろん、そんな心配は杞憂なのだが。

「ちょっと苦戦したけど、大丈夫。合格したわ」
「本当に? やったぁ、おめでとう〜!」
「ありがと」

それを聞くなり、セリスは姉の手を取って、ブンブン振り回す。
さすがに恥ずかしいのか、苦笑しているエルリスだが、満更でもなさそう。

「祝ってくれるのはうれしいけど、次はあなたの番なのよ」
「そうだった」
「お祝いは、またあとで、全員が受かってからにしましょ」
「うん。それじゃ行ってくるね!」

ちょうど招集がかかり、元気よくそう言い残して、室内へ入っていくセリス。
当初の緊張していた様子などは微塵も見られず、また少し苦笑する。

羨ましい性格だ。

「まったくあの子は…」
「まあ、それがセリスさんですからね」
「いいじゃないか、個性的で」
「あなたたちは良い風に捉えすぎ」

環と勇磨も歩み寄って声をかけるが、エルリスはやれやれとため息。

「小さい頃からずっと一緒にいる身にもなってよ…。
 あの子のおかげで、何回、痛い目に遭わされたことか」
「その分、楽しいこともあったでしょう?」
「まあ、ね…」

だが、そこはやはり、血を分けた双子の姉妹。
2人だからこそやってこれた部分も多々あるわけで、答えるエルリスも表情は柔らかい。

「それはそうと、おめでとう」
「ありがと。まあ、ちょっと危なかったんだけどね」

そう言って舌を出して見せるエルリス。
とりあえずは、彼女の合格は決まった。





さて、セリスの実技試験である。

『部屋の中央で待つように』

「はーい」

指示に従って、部屋の中央まで歩を進め、開始を待つ。

「どんなモンスターが出てくるのかな? えっと、確か…」

環に叩き込まれた、Cランク実技試験の内容を思い出す。
戦うことになる魔物の種類は、なんだったか…

「……あれ?」

が、考えてみても、ぼんやりとするだけで何も思い出せなかった。
どうやら、学科試験が終わった途端、詰め込んでおいた知識は飛んでしまったようである。

「………」

思わず冷や汗のセリスだが

「お、お姉ちゃんだって受かったんだもん。わたしだって平気だよね。うん」

持ち前の明るい性格で、強引に自分を落ち着かせる。
楽観思考というか、ポジティブというか。

『では、試験を始める!』

「あ……は、はい! お願いします!」

不意に声がかかって、ぺこっと頭を下げてしまうセリス。
シミュレーション装置が稼動して、対戦すべき仮想のモンスターを作り出す。

セリスは忘れてしまっているが、Cランク試験では、エルリスが戦ったように下級が数体。
もしくは、中級に位置するモンスターが1体、出てくることになっている。

セリスの場合は…

『ぐおーん!』

「……えっと」

姿を現したのは、凶悪そうな目つきの、黒い毛皮に覆われた猛獣。

「森のクマさん……なんて雰囲気じゃないよね?」

そう、熊である。
体長3メートルはありそうな、グリズリーだ。

『ぐおー!』

「わ、わ…」

咆哮するグリズリーに対し、セリスは慌てている。
グリズリーのことも習ったはずで、特徴などを必死に思い出そうとするのだが、無駄な行為だった。

『ぐおーんっ!』

「うわぁっ!」

鋭い爪を剥き出しに、突っ込んでくるグリズリーを、どうにか回避。

「お、思い出してる場合なんかじゃない〜!」

考えている暇などありはしない。
とにかく、倒すことだけを考えなれば。

「とにかく、倒せばいいわけだよね?」

幸いなのは、グリズリーは直接攻撃が主体で、特殊な攻撃法は持っていないということか。
動きだけを注意していれば、致命傷を喰らうことはまず無い。

「くらえー、デビルヨーヨー!」

素早くヨーヨーを取り出して、展開。
グリズリーめがけて放った。

ところが…

バシィンッ!

「えっ」

『ぐおーっ!』

なんとグリズリーは、迫ってきたヨーヨーを薙ぎ払ってしまった。
勝ち誇ったような咆哮が上がる。

「な、なんで? 魔力が足りなかったのかな…?」

必殺の攻撃を防がれてしまったことで、セリスは動揺した。
通す魔力の量が少なすぎ、威力が足りなかったのだろうか。

「よ、よくわからないけど……威力を上げて、もう1回だ!」

今のセリスの思考を支配するのは、ただそれだけ。
グリズリーの動きに注意を払うという、根本に欠けていた。

「デビ――」

『ぐおーん!』

「――っ!!」

だから、気付いたときにはもう、目の前で。

ドンッ!!

「あうっ…!」

体当たりをもろに受けてしまい、体重の軽いセリスは吹き飛ばされた。

鉤爪で引っかかれなかったことは不幸中の幸いだろう。
爪でやられていたとしたら、ゲームオーバーだったかもしれない。

「いたた…」

顔をゆがめつつも、身体を起こすセリス。

曲がりなりにも、勇磨や環、ユナからの修行を潜り抜けてきた彼女。
体力も耐久力も、飛躍的に上昇していた。
そのため、今のグリズリーの攻撃にも、耐えることが出来たのだ。

「うぅ〜、もう怒ったぞ〜」

立ち上がり、態勢を整える。

「見てろ、魔法を使っちゃうんだから」

怒った顔で、魔力を凝縮させていく。
最初から使っていれば、なんていうツッコミは、今の彼女には届かない。

『ぐおーんっ!』

一方のグリズリーは、セリスを吹き飛ばしたことで自らの勝利を確信しているのか、
その場から動かずに雄叫びを上げるだけだ。

悲しいかな、獣タイプのモンスターには、知能が足りない。
すかさずに追撃をかけていれば、それこそ、勝利は揺るがなかっただろうに。

「<I>空を駆け抜けし風よ……この手に集い、仇討つ刃となりたまえ!</I> 覚えたて、いくよっ!」

その隙に、セリスは詠唱を終え、魔法を放つ。

「ソニックッ!」

『ぎゃおおおおお!!!』

真空の渦がグリズリーを巻き込み、激しく切り刻んでいく。
初級魔法とはいえ、魔力量が半端ではないセリスの魔法。
本人は自覚していない可能性が大であるが、威力自体は中級を飛び越える。

咆哮は悲鳴に変わった。

「とどめ! 必殺!」

そして、セリスはフィニッシュホールドへ。

「ヨーヨーハンマー!!」

ドガンッ!

すごい音が、グリズリーの頭部で轟いた。
要するに、複数のヨーヨーをひとつに纏めて、敵の頭へ振り落とすという単純な技である。

『ぐ…ぉ…』

倒れるグリズリー。
同時に、装置の駆動音が止まった。

「やった! これで終わりかな?」

息をつくセリスに、試験官の判定が下る。

『苦戦はしたようだが、合格だ』

合格。
喜びを爆発させようとするセリスへ、言葉には続きがあった。

『だが、君はどうにも、戦いに対する真剣味が足りないように思える。
 命のかかる戦場なのだから、もう少し、考えて戦ってくれたまえ』

「は、はい…」

冒頭の場面のことを言っているのだろう。
考え込んでいる隙に、襲われてしまったことを。

だが最初から、グリズリーは耐久力が多少高いという特徴を覚えておけば、
なんてことはない問題だったのだが。

その後もふたつみっつ、粗い部分を厳しく指摘され、課題の多いセリスである。





「セリス! 結果は?」

先ほどとは逆に、今度はエルリスがセリスを出迎える。

「あ……ええと…」

勝ったのはいいのだが、試験官に言われたことが尾を引き、少し元気の無いセリス。
すぐには答えられなかった。

「え……まさか」
「あ、違う違う! 合格はしたよ!」
「なんだ、ビックリさせないで…」

当然、勘違いするエルリスだが、直後に胸を撫で下ろした。

「心臓が止まるかと思ったじゃないの」
「ご、ごめんなさい」
「受かったのよね? じゃあなんで、そんな浮かない顔してるのよ?」

「苦戦しましたね?」
「う…」

答える前に環から言われてしまい、セリスは言葉に詰まった。
図星だと言っているようなもの。

「そんなの、私だって少し苦戦したんだから、気にすること無いのに」
「うん、でも…」
「さては、合格は合格でも、何か注意を受けましたね?」
「………」

まさしく図星だった。
セリスは思わず、無言で環を睨む。

「注意?」
「基本的に、現れた仮想モンスターを倒すことが出来れば、合格になるわけなんだけど」

首を傾げたエルリスに、勇磨が説明する。

「モンスターを倒せても、途中の戦い方とか姿勢とか、何か悪い点があった場合は、
 終了後に試験官からダメ出しされる場合があるわけ。結構きついことを言われたりもするから、
 セリスはそれで落ち込んでるんじゃないかな?」
「そう、なるほど」

納得したエルリス。
セリスは浮き沈みの激しい性格。落ち込んだままではこの後に支障が出る。
ここはひとつ、励ましてやらねば。また、それは姉である自分の役目。

まだ引きずっている様子の妹の肩に手を置いて、やさしく声をかける。

「いいじゃない、合格できたんだから」
「でも…」
「課題は改善していけばいい。
 それに、私たちは実質、ハンターとしてはなんの実績も無いんだから。
 すべてはこれからなのよ。これからがんばっていけばいいの。ね?」
「お姉ちゃん…」

やさしく微笑んでくれる姉に、セリスの心も晴れていく。

「うん、わかった。わたしもっとがんばる!」
「その意気よ」

「麗しい姉妹愛だ」
「やる気だけは認めますけどね」

美しい光景に、うんうん頷いている勇磨。
その先の現実を見据えて嘆息している環。

合格したとはいえ、水色姉妹の進むべき道は、果てしなく長く、険しい。



ちなみに、水色姉妹の後に始まったAランク試験であるが、御門兄妹はもちろん合格。

勇磨は、それまでの鬱憤を晴らすかのごとく、現れた上級クラスの魔物を、
実にあっさり倒したばかりか、史上最短の開始7秒KOで。

環も、試験官が可能ならば映像として記録し、教材として使いたいと発言するほどの
お手本のような戦い方で、学科と合わせた合計点が史上最高を記録する、凄まじいものだった。





第9話へ続く


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