機動戦艦ナデシコ
〜The alternative of dark prince〜
プロローグ
見るのはいつも、同じ夢だ。
……
『はぁっ、はぁっ、はぁっ、はぁっ』
薄暗い廊下を走る少年。何度か後ろを振り返っている。
……ダレダ?
『くそっ、ここまで来て死んでたまるかっ!』
少年の後方から聞こえてくる複数の足音。
……アレハ……
少年は何度もT字路や十字路を我武者羅に曲がりながら、その足音から逃げている。
……オレ?
『出口は、何処だよっ!』
少年は焦っていた。どれだけ走っても出口に辿り着かないのだ。
……オレハ……
近づいてくる足音。
……シッテイル?
走り続けている少年の体力は既に限界に近づいている。
……コノバショヲ……コノバメンヲ……
少年はもういくつめか分からない角を曲がる。
そして、見つけた。通路の奥に見える一点の光。
ソウ……オレハシッテイル
『やっと、はっ、見つけた。これで、自由だっ!』
少年が光に向かって走り出す。
アア……ソウダ……コノアト……
『もう少し、もう少しだ。やっと……』
光まであと数十歩。
と、突然何の前ぶりもなく、既にそこにいたかのように少年の背後に男が立ってい
た。
その右手に持つ刀を振り上げて……。
『斬』
ザシュッ
『が……はぁっ』
血を吐いて倒れる少年。
背中を右肩から斜めにざっくりと、切り裂かれていた。
『逃げ切れると思うたか?』
男が……声を発する。
……コイツハ……コイツハ、コイツハコイツハコイツハ……
『かはっ……はぁ、はぁ……あ、ああ』
『浅かったか? クク、頑丈だな出来損ないよ』
コノオトコハッ!!
『ぐっ、は……あぁ』
少年は追いついた男達に押さえつけられる。
『怖かろう? 悔しかろう? ……そうよ、その顔よ。我が見たかったのは』
ユル、サナイ………キサマダケハッ!!
『うぐっ、うああぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!』
男たちを無理やり振りほどき、少年は光に向かって再び走り出す。
『良い判断だ。だが……逃がすものかっ、愚か者めっ! 死ネエエエエエッ!!』
ザシュウ
薄れ行く意識の中、俺は光に向かって手を伸ばした。
その光は、柔らかくて暖かい……蒼銀の光。
瞼が閉じられるとき、その光の向こうで誰かが微笑んでいた……ような気がした。
<あとがき……か? これ>
はじめまして。時量師(ときはかし)と申します。
今回がはじめての投稿、と言うかはじめてのSSなのです。
最近になってナデシコに嵌りだしまして、自分でSSを書いてみようと思ったのですが
これは難しいですね。黒い鳩さんをはじめ、SS作家さんの凄さが身に染みて分かると
いうものです。
さて、この話「The alternative of dark prince」ですが、劇場版の再構成な感じで
す。一応スタートは劇場版の三ヶ月前という設定になってます。なので、オリジナル
のキャラが何人か登場する予定です。
とりあえず、ジャンルとしてはシリアスとコメディを7:3くらいにしようと思って
はいますけど、どうなるかは分かりません。あとアキトくんは出るか不明です。
冗談です。出ます。僕はアキトくんとルリちゃんが好きなので。ちなみにユリカさん
は……。
今のところ8話くらいまでは考えてあるので良かったら読んで下さい。読んでもらえ
るとうれしいです。
初心者なので感想を頂けると、なおのことうれしいです。
では、次回にまたお会いしましょう。……会えるかな?
感想
久しぶりにご新規の作家さんがいらっしゃいました♪
嬉いっす! なにしろ、うちのサイト新規の方が少なくて(汗)
五ヶ月目に突入するも、目標の十人に到達できず(泣)
当然でしょう、貴方のような駄目作家のサイトに書いてくださっている方がいる事だ
けでも奇跡だと言うのに余り贅沢な事を言うんじゃありま
せん!
ううぅ…ですが、そんな折救いの手が! と言う訳で、時量師さん感謝しております!
ふふふ…しかも、時量師さんはルリ×アキト派! これは期待できますよ!
ははは…ルリちゃ…いや様。それよりも、感想の方に行かないとね。
そうですね…感じからするとオリジ
ナル主人公でしょうか? ホクシン(?)に追われているように見受けますね…
多分何かの実験体のようだね…だとすればヤマサキ(?)関連かな? 切られてみ死なないみたいだしかなりの能力を持っているように見えるね。
彼は一体どこに向かう事になるの
か、また私達ナデシコクルーとの邂逅はあるのでしょうか? 色々先を考えさせる展開ですね♪
そうですね、今後どのような展開になるか期待しております♪
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時
量師さんへの感
想はこちらの方に。
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