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動戦士ガンダムSEED Destiny 〜Whereabouts of fate〜
第四話 星屑の戦場(前編)
ミネルバから出撃したパイロット達は、その視界の悪さに顔を顰めていた。
デブリ帯には小惑星やMS、戦艦、あるいはコロニーの残骸が漂い、それが視界を悪くしている。
Nジャマーでレーダーが殆ど役に立たない以上、メインカメラから送られる映像が頼りになるのだが……。
<視界が悪い……デブリが邪魔……ああっもう! 私、デブリ戦はあんまり成績よくないのに……>
通信機越しに聞こえるルナマリアの文句に、シンは思わず苦笑した。
「文句言うなよ……。それに、向こうだって俺等を捕捉してるんだろうし、油断するなよ?」
<分かってるわよ!>
軽くルナマリアを諌めた後、シンは自分達の後に続いている同僚、ショーン・ウィルゲートに通信を入れた。
彼はシン達の同期であり、デブリ戦では最も成績が良かった。
「ショーン、敵の動き、変じゃないか?」
<ああ。敵艦との距離は、もうすぐ1500を切るのに、動く気配がない。……どう思う?>
「デブリは遮蔽物が多く、待ち伏せや奇襲には持って来いの戦場である。……教官の言葉だったよな」
<となると、隠れてるのは……あの辺か>
ショーンはざっと周囲を見渡し、ひときわ大きなコロニーの残骸に目を留めた。
MS数機程度なら余裕で隠れる事が出来、なおかつ今自分達がいる場所からそこまでは、デブリのない綺麗な道が出来ている。
「……ルナ、砲撃準備」
シンの声に、ルナマリアはM1500高エネルギー超射程ビーム砲“オルトロス”を展開させる。
それを横目で見ながら、シンもケルベロスを両脇に構え、狙いをつけた。
その間にも機体を進ませ、彼我の距離が1500を切ったと同時に、シンはコントロールスティックを握る力を僅かに強めた。
「……いけっ!」
<先手必勝っ!>
その声と共に、インパルスとザクから三条の野太いビームが撃ち出される。
冥界の番犬とその兄弟たる魔犬の名を冠する破壊の光はデブリを貫き粉砕し、その影から一斉に三機のMSが飛び出した。
出てきたのは、例の強奪された三機。
その内の一機であるカオスは、シンの攻撃で左腕とシールドを失ったままだ。
それを見ると、シンはカオスの右側を掠めるようにケルベロスを放った。
そしてカオスが左側に機体をずらして二条のビームをかわした瞬間、
<余所見厳禁ってなぁっ!>
もう一人の仲間、ゲイル・マクスウェルの駆るゲイツRが、二本のビームサーベルを掲げてカオスの左側から襲い掛かった。
防ぐ術を持たないカオスはその斬撃をすんでの所で後退してかわしたが、ゲイルは左右の連撃でじりじりと追い詰める。
ゲイルの機体は接近戦に長けた彼専用にカスタマイズされており、複合防盾の代わりにザクファントムに採用されているショルダーシールドを装備し、そ
の上でフリーダムやジャスティス等のZGMF-XAシリーズに採用されていた『MA-M01 ラケルタ・ビームサーベル』を二本装備している。
それと同時に背部スラスターも大型化しており、加速性能ならセカンドステージとも十分に渡り合える。
中々引き離せないゲイツRに苛立ったのか、カオスが兵装ポッドを分離させてゲイツRを狙うが、機体を薙ぎ払うように放たれたオルトロスの砲撃に阻ま
れて狙いを定める事が出来ない。
「ルナっ、ゲイルっ! そいつは任せた!」
<了解っ!>
<任せなさい!>
二人から威勢のいい返事が返って来ると、シンはその場を離れた。
そこから離れた場所ではショーンがガイアと戦っているが、デブリ戦闘であればショーンはそう易々とは墜とされないだろう。
なら、自分の相手は自然と決まってくる。
シンは残る一機、アビスの位置を確認すると、一気にスラスターを全開にした。
それより少し前、ミネルバの艦橋ではアスランが困惑した表情でデュランダルを見ていた。
「ランチャーワンからランチャーシックス、一番から四番、ディスパール装填! CIWS、トリスタン起動! 今度こそしとめるぞ!」
着々と戦闘準備を進めるアーサーの声も、殆ど耳に入らない。
あくまでもにこやかに自分を見る琥珀色の瞳を見ながら、アスランは今更ながらに悟った。
―――この人は、最初から全て見抜いていたんだ……っ。
考えてみればすぐに分かりそうなものだ。
アスランがオーブに亡命する際、何かと便宜を図ってくれたアイリーン・カナーバ前議長は、彼と同じ穏健派の議員。
そしてなにより、彼女から議長の座を継いだ彼がアスランの事を知らぬはずなどない。
「議長、それは……っ!」
腰を浮かせて声を荒げかけたカガリに対し、デュランダルは手で制しながら穏やかに笑いかける。
「ご心配には及びませんよ、アスハ代表。私はなにも、彼を咎めようという訳ではありません」
話の内容かアスランという名前か、或いはその両方が気になるのか、メイリンがちらちらと横目で彼らを窺っている。
「私だって、カナーバ前議長が彼らに取った措置は既に承知しています」
その言葉に、アスランは僅かに顔を曇らせた。
彼ら―――それが指すのは、十中八九、自分やキラを始めとする、三隻同盟に参加した者の事だろう。
今でこそオーブに亡命し、比較的静かに暮らしてはいるものの、本来ならそれは許される事ではなかった。
特に自分やキラ、ラクスに関しては、即刻銃殺刑が下されていたとしても不思議ではなかったのだ。
NJC(Nジャマーキャンセラー)搭載式MSの奪取と、その手引き。
そして同系列機を持ったままでの軍務放棄とザフトからの離反。
通常時であれば即刻死刑判決が下されていそうなものだが、停戦後のごたごたと“争いを終結させた”功績から不問とされた。
だが、何故今になってこれを掘り返し、アスランの事をこんな時にこんな場所で暴露したのだろうか。
不信そうに見るアスランに目を合わせると、デュランダルはやはり穏やかな表情のままで口を開いた。
「ただ、どうせ話すのなら―――本当の君と話したいのだよ、アスラン君。それだけの事……まあ、私の我儘のようなものだ」
その言葉にはアスランを責めるような何かは含まれていなかったのに、アスランはそこから逃げるように目を逸らした。
―――その名が偽りだとしたら、その存在そのものも偽り……。
さっきの言葉がよみがえり、胸を突き刺す。
確かに便宜上偽名を名乗ってはいるが、それだけの事だ。
自分は何も偽ってはいない、自分はあくまでも自分、例えアレックス・ディノと名乗っていようが、アスラン・ザラである事には変わりない。
それは分かっているのに、デュランダルの視線は何かをほのめかす。
「MS隊、ボギーワンまであと1400!」
困惑するアスランの耳に、バートの報告が入り込む。
その報告を聞いたアーサーは、何かが引っ掛かったような顔で首を傾げた。
「未だ進路も変えないのか……? どういう事だ、何か作戦でも……?」
アスランは一拍遅れて事態を悟り、全身の毛が逆立った。
「―――しまった!」
「囮(デコイ)だっ!」
タリアとアスランが叫んだのは、ほぼ同時だった。
アビスと交戦していたシンは、敵の動きにどこか引っ掛かりを覚えていた。
手を抜いているとか、そんな感じではなく、もっと別のもの。
―――なんだ? 何が引っ掛かって……っ!?
ふと覗き込んだレーダーから、光点が一つ消えた。
味方の物でもなく、敵MSの物でもない。
それが示していたのは、自分達が目標としていた物―――即ち、ボギーワンだ。
その光点が消え、しかし何かが爆発した様子もない。
それが意味するのは―――。
「っ!? くそっ、囮かっ!」
その言葉を肯定するようにアビスの動きがより攻撃的なものに変わり、いつの間にか随分と引き離されたミネルバのすぐ近くに、新たな光点が浮かび上
がった。
してやられた。
囮を使って艦とMSを分断し、その上で各個撃破する。
MSとMAの違いこそあれ、物量で劣るザフトが連合に対して使っていた常套手段だというのに―――っ!
引き返そうにも、この三機がどうぞと快く道を譲ってくれる訳がない。
つまり、墜とすか逃げ切るかして艦に戻るまでは、残りのMSに頼るしかないのだ。
そして、今ミネルバに残っているパイロットはレイ唯一人であり、動かせるMSも当然一機しかない。
―――まだレイがいる。あいつなら……っ!
無口ではあるがいざという時には頼りになる同僚を信じて、シンは目の前の障害を排除するべくアビスを睨み付けた。
「俺はさっさと帰りたいんだ! だから……邪魔を、するなぁああああっ!」
同じ頃、ミネルバもこの状況を回避するべく必死になっていた。
「ブルー18マーク9チャーリーに熱紋! これは……ボギーワンです! 距離500!」
「えええっ!?」
バートの報告にアーサーは腰を浮かし、タリアもその座標に愕然とする。
その座標が示すのは、ミネルバの真後ろだ。
「さらにMS二機!」
「測敵レーザー照射、感あり!」
完全にしてやられた……!
タリアは臍を噛みながら、思考を切り替えると素早く指示を飛ばす。
「アンチビーム爆雷発射! 面舵30、トリスタン照準……!」
「駄目ですっ! オレンジ22デルタにMS!」
バートの叫びに、タリアは砕けそうなほどに奥歯を噛み締めた。
背後を取られてなおかつ敵にロックオンされ、回頭すらままならない。
この最悪といってもいい状況に、タリアは憤りながら叫んだ。
「機関最大! 右舷側の小惑星を盾に回り込んで!」
ミネルバは背後から迫るミサイルを振り切るように走り出す。
追い縋るミサイルは後部CIWSから吐き出される40ミリ迎撃弾によって撃ち落され、或いは岩肌にぶつかり火球を産む。
至近距離での爆発に船体が揺さぶられ、その度にクルー達から悲鳴が漏れる。
「メイリン、シン達を戻して! 残りの機体も発進準備を! アーサー、迎撃!」
叱咤するように吐き出された命令だったが、タリアも最初の命令は無理だろうと分かっていた。
あの三機を相手にしている以上、彼らがそう簡単に戻ってくる筈はないのだから。
ガーティ・ルーの艦橋では、リーが感心したように敵艦―ミネルバを見ていた。
小惑星を盾とする事でこちらからの効果的な砲撃を封じ、ミサイルとCIWS、そして落下する岩塊を駆使して取り付こうとするMSを引き離す。
船尾に付かれながら未だに致命傷を負っていないのだから、中々に指揮官は有能らしい。
「粘りますな」
「だが、艦は足を止められたら終わりさ」
微かに感心の込められたリーの言葉に、ネオはせせら笑うように応じた。
「敵艦がへばり付いている小惑星にミサイルをぶち込め! 砕いた岩のシャワーをたっぷりと差し上げろ! 艦が埋まるほどにな!」
その案に、リーは成る程と頷いた。
直接当てなくても、周囲のものを間接的に当てればいいのだ。
そう、敵が頼みとする避難所を。
指示を下した後、ネオは例によって立ち上がる。
「さて、と。……仕上げてくる、後を頼むぞ」
「はっ!」
どこか楽しそうに艦橋を去る上官を、リーは黙って見送った。
彼とて無粋な人間ではないのだから、上官のお楽しみに水をさすような真似はしなかった。
シンはフットペダルを思いっきり踏みしめながら、段々と間隔が狭まっている二つの光点を見て舌打ちした。
それが示すのはインパルスとアビスであり、その光点が示すとおり、アビスは着々と距離を縮めながら自分を追い掛けている。
「くそっ、スピードが上がらない……! こうなるって分かっていれば、砲戦仕様になんかしなかったのに……っ!」
ブラストシルエットを装備してしまった自分を呪い、罵る。
元々砲撃戦を想定したブラストシルエットは、その攻撃力に反して機動力は驚くほど低い。
無論、量産機と比べれば高い水準を保ってはいるが、セカンドステージの中では間違いなく一番足が遅いだろう。
対するアビスは、水中戦を想定してはいるがそのスペックはバランスよく纏められており、ある意味オールラウンドタイプと言える機体だ。
なんとか逃げ道を探していたシンだったが、眼前に巨大なデブリ、恐らくは小惑星の破片であろうそれを見付け、僅かに口元を歪めた。
「これなら……っ!」
そう言ってデブリの裏側に回り込むや否や、シンは両肩のレールガンとケルベロス本体の底部に配置されたミサイルランチャーを展開し、一斉にデブリ目
掛けて撃ち出した。
まず最初にレールガンから放たれた電磁加速された弾丸が岩を穿ち、続けて左右合計八門の砲口から吐き出されたミサイルが激突し、岩を粉々に砕き、一
面に礫をばら撒く。
即席の目隠しがアビスの全体を覆うと同時に、シンはケルベロスの砲口を礫に隠れたアビスへと向け、機体を軽く旋回させながら撃ち出した。
それによって湾曲したビームの奔流は、散らばった礫を横一文字に切り裂く。
その成果を確認しないまま、シンはすぐさまその場を離れた。
もとより、アレはただの足止めに過ぎない。
どこか一部でも損傷してくれれば御の字という攻撃だったのだが、どうやらそれは叶わなかったようだ。
煙を突っ切って飛び出してきたアビスには、損傷らしい損傷が見受けられない。
「畜生っ! やっぱり上手くはいかないかっ!?」
シンは畳んだまま、つまりは砲口がアビスへと向いたままの状態でケルベロスをもう一度撃った。
展開もしないままで撃つとは思わなかったのか、アビスが一瞬だけ動きを止める。
その貴重な一瞬を見逃さず、シンは更にペダルを踏み込んだ。
―――命懸けのレースは、まだまだ終わらない。
そこから少し離れた場所では、ショーンの機体とガイアが戦っていた。
いや、正確には、向かってくるガイアをショーンの機体がかわし、あの手この手で逃げ続けている、というのが正しいだろう。
そのショーンが乗る機体も彼専用にカスタマイズされているが、その外観はもうゲイツRとはかけ離れていた。
機体とほぼ同じ大きさを誇る、超大型背部スラスターが二つ。
そしてシグーの背部スラスターとよく似た形状の、肩全体を覆う燃料式スラスター。
極め付けは、もう推進装置としての役目しか果たせないであろう、多くのスラスターノズルが見える両脚。
格闘戦を考慮せず、ただ純粋に“宇宙空間での高速機動”を追及した果てに造られた機体。
その頭部から、辛うじてゲイツ系統の機体だと判断出来る。
『ZGMF-601FB ゲイツR高速機動戦仕様 通称“ブラックホーク”』
予想以上の暴れ馬として僅か数機しか造られなかった内の一機が、ショーンの愛機だ。
その名の通り漆黒で塗られた装甲は、通常装甲ではなくTP(トランスフェイズ)装甲を採用している。
機体剛性を高める為にはPS装甲の方がいいのだが、エネルギー消費が半端ではない為そこまでエネルギーを回せない。
その苦肉の策として、着弾の瞬間にだけPSを起動させるTP装甲を用いているのだが、それでもその稼働時間は通常のゲイツとほぼ同じだ。
「まだ追って来るのか……っ!? しつこい男は嫌われる……ぜっ!」
ショーンはGキャンセラーでも殺しきれない重圧に耐えながら、コントロールスティックを右側に倒した。
背部スラスターが左側に振られ、その反動を使ってブラックホークが機体をロールさせながら右に移動する。
直後、さっきまで機体があった場所をビームが走り抜けた。
横殴りのGで意識が飛びかけるが、なんとか耐えて機体を更に加速させる。
もしも彼がコーディネイターでなければ、今頃は気を失うか、最悪Gに耐え切れずに内臓破裂を起こしているだろう。
というよりも、専用のパイロットスーツを着ていなければコーディネイターでも耐え切れはしない。
コーディネイターさえも危険にさらす、パイロット殺しの機体。
それが、たった数機で開発が打ち切られた本当の理由だった。
さっきと同じように背部スラスターを左側に振り、同時に左肩のスラスターノズルを全開にする。
左肩に現れた大小合計五つのノズルが一斉に火を噴き、機体を無理矢理右側へと押し込んだ。
それと同時に右腰に装備されたエクステンショナルアレスターUを発射。
展開された三つの鉤爪が岩塊に突き刺さり、そこを支点として機体の進行方向を直角に変える。
急激な方向転換と機体を覆い隠す岩塊によりガイアが自分を見失った隙に、アレスター先端から岩塊へとビームを撃ち出す。
零距離から放たれた一撃は岩塊を粉砕し、その礫をガイアへと叩きつけた。
VPS装甲でダメージは無いとはいえ、散弾銃よろしく一斉に礫を叩き付けられればその衝撃で一瞬だがモニター画面が乱れる。
「こいつはオマケだっ!」
そう言って、両手に装備されたハンドレールガンから弾丸を撃ち出してガイアを後方へ弾き飛ばし、その間にスラスターを文字通り全開にする。
肩部スラスターノズルから噴出される排気に燃料を噴き付け、一気に再燃焼させる。
このアフターバーナーを使って爆発的な加速を得たブラックホークは、すぐにその場から離れた。
少しでもエネルギーを節約する為、この機体にはビーム兵器の類は殆ど無い。
アレスター先端のビームがあるにはあるが、使い勝手が悪く出力や収束率も低い為、さっきのような方向転換と目潰し製作にしか使えない。
つまりまともな攻撃手段を持ち合わせてない以上、ショーンに出来るのは唯一つ、“逃げ”、これだけだ。
「向こうは何度攻撃しても効果なし、対してこっちは一発当たればサヨウナラ……ハッ! 随分と分が悪いレースだなぁっ!」
心の奥に潜む恐怖を打ち払うかのように叫ぶと、ショーンはアフターバーナーを止めた。
これは得られる速度は大きいが、それと同時に異常なほど燃料を食うのだ。
肩部スラスター燃料の残りはあと僅か。
後一回でもアフターバーナーを行えば、五分と掛からずに空になるだろう。
ガイア対ブラックホーク、制限時間の設けられたレースが、今、始まった……。
あとがき
こんにちは、トシです。
種運命第四話前編をお送り致しました!
ども、シン
です。
ていうかさ、今回の主役ってある意味ショーンだよね。
うむ。
本編では戦闘開始から僅か一秒でお亡くなりになられた彼、このSSではかなり強くしました。
ちなみに彼の愛機ブラックホークですが、コンセプト……というか元ネタは劇場版ナデシコのブラックサレナです。
A.C.Eでも作者一番のお気に入り機体でした。
なるほどね
〜。
さて、ここらでちょっと話を変えて、今回出てきたケルベロスとオルトロスについて話そう
か。
ホントいき
なりだな……。
この二匹は、実は両方ともヘラクレスに関係してるんだよね。
まずオルトロス。
これは二つの頭を持った犬で、ゲリュオンという巨人が飼っている牛を護る番犬でした。
ふむふむ。
そんな彼ですが、この牛さんを奪いに来たヘラクレスに……殴り殺されました。
……う
わっ、ヒド!
次にケルベロス。
これは有名だね、三つの頭を持っててメデューサばりに蛇を生やした犬。
冥府の入り口を護る番犬で、とっても凶暴。
伝説では、こやつから生えてる蛇の唾液が地上に落ちて出来たのが、猛毒として知られるトリカブトだそうです。
ほほ
う……。
で、ヘラクレスとの関係だけど、彼は伝説で有名な『十二の偉業』の最後の試練として、ケル
ベロスの捕獲を命じられました。
そこで捕まえに行ったヘラクレスだけど、前述したとおりコイツは凶暴。
普通は子守唄で眠らせたり、睡眠薬で眠らせたりするんだけど、ヘラクレスはそんな事はしない、もう最初から実力行使。
……さすが
大英雄。
バーサーカーとして召還されるだけの事はあるよ……。
そして、ヘラクレスは見事にケルベロスを抑え込み、冥府の番犬はお持ち帰りされましたと
さ。
なるほ
ど……本編とは関係ないけど、それなりに勉強になった気がしたりしなかったり。
どっちやねん。
まあいいです、それでは、途中から横道に逸れたあとがきを最後まで読んで頂き、ありがとうございました!
次回もよろしくお願い致しま す!