5000万HIT記念短編
コードギアス反逆のルルーシュ
LOSTCOLORS after
行政特区日本
それはユーフェミア・リ・ブリタニアが提唱した新しい政策
それと同時に「新しい国のありかた」の一つの形であった
そして、そこに行政特区日本を守る2人の騎士がいた
白の騎士
蒼と金色の騎士を操るライとスザク
その2人はそう呼ばれていた
その勇名はブリタニア国内だけでなく、他国にまでとどろいていた
そして、行政特区が無事成立してから半年……
「白の騎士」の内、蒼の白いナイトメア「ランスロット・クラブ」を駆るライにある転機が訪れる
Finger on the Trigger
ズガン!
銃声が響く。
ズガガン!
今度は二度。
音だけ聞いたら誰かが何事かと飛び出してきそうだが、ここはそういう場所でもなかった。
ここは射撃訓練場。
そこに白銀の髪の青年が、サングラスのようなバイザーを付けて、銃を向けている。
向けた先は離れた先にある的だ。
ズガン!
また銃声。
そして、放たれた弾丸は見事的の中心を射抜いた。
青年はそこで、息を吐くと、一旦バイザーを取り外した。
「ウォーミングアップはこんなものか……」
青年の名はライ・ブリストル。
特別派遣
嚮同技術部所属のブリタニア軍人。階級は准尉。
これだけだと、ただの軍研究部所属の軍人に見えるが、彼の事はこう言った方がいいだろう。
ランスロット・クラブを駆る行政特区日本を守る蒼の騎士またの名を白い騎士。
そう、彼が今この行政特区日本を守る有名な騎士の1人だった。
そして、その彼が何故ここにいるかというと、もちろん訓練のためだった。
ライは手元にあるパネルで設定を変えると、的が一旦沈んでいく。
そして、ライは再びバイザーをかけ、銃を構える。
「………」
すると、急にターゲットの的が下から飛び出してきた。
しかし、ライはそれに驚く事も、慌てる事もせず、ただトリガーを引いた。
見事に的の中心を貫く銃弾。
そして、その的が下に戻ると同時に今度は別の的が飛び出してくる。
しかし、またもライの放った銃弾は的の中心を射抜く。
そして、的が戻ると同時にまた次の的が飛び出してくる。
それをライが撃つ。
それの繰り返しだった。
ライのした設定はランダムに次々と的が飛び出す設定だった。
しかも、かなりのスピードで飛び出す設定にして。
そして、ライは出てきた的の位置を瞬時に把握、判断し、射抜いている。
同じブリタニア軍人でも中々こうはできないだろう。
そして、ライはカートリッジに入っている分だけ撃つとそこで銃を上げた。
7回中7回とも全て的の中心に命中。
全弾完全に命中させていた。
ライが銃を置き、バイザーをはずした所で声をかけられた。
「相変わらずすごいな、ライは」
「スザクか」
声のした後ろにライが振り向いた先にはスザクがいた。
この青年はライと同じく特別派遣
嚮同技術部所属で、階級は少佐、行政特区日本を設立したユーフェミア殿下の騎士。
そして、ライと同じく白い騎士として有名な人物だ。
そう、白い騎士という異名はライとスザクを表した名だ。
白い騎士という名が付いたのは特区を守護するナイトメア、つまりライの駆るランスロット・クラブとスザクの駆るランスロットの共通色が白で、騎士のような
外見をしていたからだ。
兄弟機だから、似ているのは当然なのだが。
そして、ライとスザクは戦友であり、親友であり、相棒であった。
ただスザクはユーフェミア殿下の騎士という事もあって、最近は別行動が多かった。
「僕でも今のはさすがにできないよ。一体どうやってるんだい?」
「簡単な事だ。的が出てくる瞬間に、どの位置に行くか先読みして、後は銃を撃つ。もちろん、反動に負けたり、手首を捻らないようにしてね」
「へぇ〜、そうなんだ。やっぱりすごいな、ライは」
ライはそれで苦笑する。
「買いかぶらないでくれ。スザクはスザクで僕より凄い所はあるし、これは単純に戦闘スタイルの違いもある。それほどの事じゃない」
実際、ライが暇がある時はこうして銃の訓練に来ている。
そもそも、ライがここに来たのは初めてランスロット・クラブに乗って、しばらくしてからだ。
ライのランスロット・クラブはスザクのランスロット同様汎用戦闘型の機体だが、ランスロットにはない特別な武器があった。
それが可変ライフルVARISである。
この武器はランスロットと同じ通常の形態モードの他に狙撃形態モードがある。
これは文字通り遠距離、もしくは超長距離の敵を狙い撃つための機能である。
もちろん連射ができない、エナジー消費が通常よりも激しいというリスクもある。
そして、通常モードと狙撃モードの二つを使い分ける事でVARISの使用幅を広げたのが、この可変VARISなのである。
他にもMVSブレスタイプなど、変わった武器はあるのだが、ランスロット・クラブの中でも特筆すべき点がこの武器だった。
そして、ライはランスロット・クラブを与えられてからというもの、この武器をちゃんと使いこなしていた。
だが、周りにはそう見えても、ライ自身はまだこれでは駄目だと思っていたのだ。
確かに使い所の判断や使い方は間違っていない。
だが、まだライはそのVARISを扱いきれてはいないと判断していたのだった。
銃の扱いや戦い方を極めれば、もっとVARISを使いこなせるはず。
そう思い、銃の訓練をもう一度一から見直し、そして今ここまでの段階で極める事ができたのだ。
もちろん、これだけの方法だけでなく、投げた缶にどれだけの銃弾を同じ位置に撃ち込めるか、など様々な方法で銃の訓練をしていた。
そして、もちろん接近戦や格闘戦の訓練、基本の体力作りも欠かしていない。
「でも、射撃で僕がライと勝負したらおそらくライには勝てないよ」
確かにスザクの言うとおり、射撃戦で勝負をしたらライに軍配が上がるだろう。
実際、ライの射撃の腕はスザクでさえも及ばない所になっていた。
「……ところで、スザクはこんな所に何しに来たんだ?ただ僕の訓練を見に来た、という訳じゃないだろ?」
「うん。実は君に頼みたい事があるって、ユーフェミア殿下が」
「僕に?」
「うん、至急来てほしいって」
「……わかった。すぐに行こう」
ライにはユーフェミア殿下が自分を呼び出す理由がわからなかったが、考えても始まらないので、とにかく銃とバイザーを片付けると、すぐにスザクと共にユー
フェミア殿下のいる副総督の執務室に向かった。
あれから程なくして2人はブリタニア政庁の副総督の執務室に着いた。
まずスザクがノックしてから声をかける。
「枢木スザクです。ライ准尉をお呼びしました」
『わかりました。お入りになって結構ですよ』
「失礼します」
部屋の主から返事があったので、スザクは扉を開け中に入る。
ライもスザクに続いて部屋に入った。
そして、出迎えてくれたのはこの部屋の主であるユーフェミアだった。
「よく来てくれましたね、ライ。スザクもご苦労様」
ライとスザクはそれに一礼して応えた。
ライはすぐに本題を切り出す事にした。
「あの、私に頼み事があると聞いたのですが、一体何でしょうか?」
「ああ、そうでしたね。実はあなたに頼みたい事とは、明日の視察に来られる方々の案内なのです」
「視察?特区のですか?」
「そうです。察しが良くて助かります」
しかし、ライにはここで疑問が生まれた。
「あの、大変失礼な質問かもしれないのですが、それは私でなくても良いのでは?」
その質問にユーフェミアは苦笑する。
「そうですね。普通ならわざわざライに来てもらう必要はないのです」
「……つまり、私を指名したのには理由がある」
ユーフェミアの言葉で何となく言いたい事がわかったライは、続きを言った。
ユーフェミアはその言葉に頷いた。
「あなたに視察に来られる方々の案内を依頼したのは、色々と理由はあるのですが、特にその中でもあなたをその案内人に是非してほしいという方がいたからで
す」
「…?一体、誰ですか?」
「……お父様、いえ、皇帝陛下直属騎士『ナイトオブラウンズ』の御1人、ナイトオブスリーのジノ・ヴァインベルグ卿です」
「……えええ!?」
それを聞いたライはさすがに驚いた。
まさか自分を指名した人がナイトオブラウンズだったとは思いもしなかった。
ライの驚いた様子に満足しながらもユーフェミアは続ける。
「本当はスザクも希望されていたのですが、あいにくスザクは私と共に別件の公務でそれには行けません。そこで、申し訳ないのですが、あなた1人に案内をし
てもらうという事になったんです」
「そうですか……。しかし、どうしてまたラウンズの方が僕達を?」
スザクは当日いけないが、指名されたのは事実なので、ライは複数表現をした。
すると、ユーフェミアがくすりと笑う。
「どうやら本国でもスザクとあなた、特区を守る白の騎士は有名だそうですよ?それに、確かあなたとスザクは一度ナイトオブナインのノネットさんと勝負して
勝っているでしょう?その話を聞いて興味が出てきたのではないでしょうか。今回、この事を伝えたらヴァインベルグ卿は少し残念がってましたが、あなたとの
模擬戦は是非ともやりたいとおっしゃっていましたよ?ライ」
なるほど。
確かにそれで納得はいく。
まあ、ノネットさんとの模擬戦は2対1で勝ってしかもギリギリだったので、ライ自身勝ちとはあまり思っていないが。
それを過去にノネットさんに欲張りだと言われて笑われたこともあった。
「引き受けてくれますか?ライ」
もちろん軍人である以上副総督の命令には断れないし、そもそも断る理由もない。
「謹んでお受けいたします」
「では、当日の日程と視察に来られる方々の名簿を渡しておきますね。後でしっかりと目を通しておいてください」
「イエス・ユア・ハイネス」
ライはそう答えて、スザクから資料を受け取った後、執務室を退室した。
そして、次の日。
ライは予定通り、ブリタニア本国から来た視察団の方々を案内した。
その中には皇族や貴族の方々、そしてナイトオブスリーのジノ・ヴァインベルグも来ていた。
当初彼に挨拶をしたライは、彼の態度や接し方に驚いた。
彼はラウンズで貴族なのだが、そんな事を感じさせないほど彼はフランクで、掴み所がなかった。
そんな彼にライは好感を持ち、すぐに彼とは打ち解けた。
さすがにラウンズなので、ジノと呼んでくれ、という頼みは断ったが。
そして、ライは順調に案内をし、視察も終わりを迎えようとしていた。
もちろん、ライに興味やご執心がありそうな方のお誘いもあったのだが、ライは丁重にお断りした。
そんなこんなで、今は視察の方々を招いたパーティーのため、パーティー会場にライはいた。
一旦、パーティー会場から出て少し離れたベランダに出る。
「ふぅ……」
ライは一息つくと、息をはいた。
さすがに色々とあったため、気疲れしていたようだ。
とにかく、何事もなく終わって良かったと思っていたライは、直後後ろから声をかけられた。
「よっ、ここにいたのか」
ライが声の聞こえた方に振り向くと、そこにいたのはジノ・ヴァインベルグだった。
「ヴァインベルグ卿……」
ライの言葉にジノは困ったように頭をかく。
「あ〜、だからジノでいいのに」
ライはそれに苦笑いした。
「それはできませんよ。あなたはラウンズで僕はただの騎士なのですから」
「白の騎士の1人、なのにか?ノネットがおまえの事大層評価してたぜ?」
「それは光栄です。ですが、それはあくまで評価です。階級は自分よりヴァインベルグ卿は何枚も上の人なのですから」
「年はそれほど変わんないぞ?」
「……年はこれには関係ありません」
ため息まじりにライは言うと、話題を変えた。
「ところで、ヴァインベルグ卿はどうしてここに?」
「あ〜、別にパーティーは悪くないんだが、おまえと話しておこうと思ってな」
(そういえば、僕を指名したのはこの人だったな……)
ライの思考をよそにジノは続ける。
「白の騎士が噂になった頃にノネットからおまえの話を聞いて、興味が湧いたんだ。どんな奴かって。まあ、言われた通りの奴っていえばそうだったかな」
「はぁ……」
一体ノネットさんがどんな話をしたのか気になったライだったが、それは聞かない事にした。
「ただ、まだおまえの肝心な所を見極めてない。そこで、頼みがあるんだけど……」
「模擬戦、ですか?」
ライがジノの頼みを言い当てた事にジノは軽く驚いた。
「へぇ。よくわかったな」
ライは微笑する。
「わかりますよ。ノネットさんと同じラウンズの方なら、本質は似ているでしょうし。それに、今日一日ヴァインベルグ卿と接していて少なからずどういう人か
わかりましたから。と言っても、本当はユーフェミア殿下から聞いていたからですが」
「なら、話は早い。明日、私と模擬戦をしてくれ。場所は第五演習場だ」
「わかりました。お受けいたします」
「それじゃ、楽しみにしてるぜ」
そう言うと、ジノは去って行った。
ライはそれを見て、その後また外に向き直った。
(ジノ・ヴァインベルグ。ナイトオブスリーか……)
実はライも明日の模擬戦を楽しみにしていた。
果たして今の自分の実力がどこまで通じるか。
そして、翌日いよいよ模擬戦の日となった。
ライは今ロイドやセシルと共に第五演習場に来ていた。
地形は木々もあるが、基本的に平地である。
今回ロイドさん達が来てくれたのは、クラブを持ってくるためとラウンズとの戦闘データを取るためである。
めったにない機会なので、ロイドさんは特にはしゃいでいた。
「しかし、君も大変な人に目を付けられちゃったねぇ〜。むふふふ」
クラブの最終メンテナンスを行いながら、ロイドさんがそんなことを言ってきた。
セシルさんが慌てて別の話題に転換して誤魔化そうとしている。
まあ、もう慣れたのだが……。
「そのおかげでデータが取れるんですから、おもしろいものが取れたら終了後に何かおごってくださいよ。ロイドさん」
ライは軽く冗談っぽく言ってみる。
「そうだねぇ〜。君の言うとおりだ。うん、明日の昼食は僕がおごるよ」
機嫌がいいのかロイドさんはそう言ってくれた。
ラウンズとの模擬戦がそれほど楽しみなのだろう。
そんな2人のやり取りを見てセシルさんが呆れている。
おそらく、「はぁ、ライ君もロイドさんに染められちゃったのね」的な事を考えているのだろう。
表情でわかる。
別に染められてはいませんから。
とにかく、雑談はこのくらいにしておく。
「ところで、ヴァインベルグ卿のナイトメアのデータはありますか?」
言うと、セシルさんがディスプレイに表示してくれる。
彼専用のナイトメア「トリスタン」。
ライは次々と詳細なデータが表示されるなか、それらを一通り見てから言った。
「可変ナイトメアですか……。機動力重視ですね」
「そうだねぇ。彼のナイトメアは可変型でブリタニアでも唯一のものだから。かなり速いよぉ〜」
ロイドさんがおもしろそうに解説している。
「武器はトルバートのMVS、メギドハーケン……。見る限り、防御性能は弱そうですね」
「でも、当たらなければ意味がない。そういう事でしょうね」
ライの言葉にセシルさんがそう付け加えた。
ライはフッと笑う。
「その辺りは僕が何とかします。それより、例の改修は?」
「ちゃんとしてあるよ〜。君の要望通りやっておいたから」
「でも、大丈夫?テストもしていないのに」
心配そうにライの顔を見るセシルさん。
確かにぶっつけ本番はきついかもしれない。
しかし、やれる自信はライにはあった。
「大丈夫ですよ。ちゃんと使えば、上手くいくと思いますから」
機体の事や相手の事はこれくらいでいいだろう。
次にライは気になっていた事を切り出す。
「模擬戦のルールは?」
トリスタンは格闘戦タイプのナイトメアだ。
だが、一応模擬戦の方法は確認しておく必要があった。
「射撃武器は全て模擬弾、MVSも機能は使わずにコーティングして行うから。後はコンピュータが被弾箇所などを判断して判定してくれるわ。ハーケンも相手
に当てていいと
いう事よ」
つまり、基本的に武装が模擬戦仕様以外は特に実戦と変わらないという事だった。
「わかりました。じゃあ、僕もそろそろ行きます」
「うん、いいデータを期待してるよ〜」
そして、ライはランスロット・クラブに乗り込む。
起動キーを差し込み、システムを立ち上げる。
コクピット内が独特の起動音とディスプレイの光に満たされる。
ライはすばやく機体のチェックを始める。
「……異常なし。いつでもいけますよ、セシルさん」
各部のチェックを済ませると、セシルにそう報告する。
『こちらも異常なしよ。それでは、ランスロット・クラブ、発進どうぞ!』
ライはスティックを握り直すと、正面を見据える。
「ランスロット・クラブ、発進します」
ライの声と同時にライはクラブを発進させた。
模擬戦の所定の場所に行くと、既にそこにはトリスタンがいた。
ライはクラブをある程度距離を取った位置で止める。
「すみません、お待たせしました。ヴァインベルグ卿」
ライが音声通信でそう言うと、向こうもすぐに返事を返してきれくれた。
『いや、私も今来たばかりだ。それはそうと、始めようか。さっきからうずうずして仕方ない』
それにライは苦笑した。
彼も生粋の戦士のようだ。
「わかりました」
そこでライが臨戦態勢を取った時だった。
『おっと、言い忘れてた。この勝負に私が勝ったら、ジノって呼んでもらう事にする』
「はい?」
いきなりそう言われてライは素っ頓狂な返事をしてしまった。
『じゃあ、始めるか!』
瞬間、トリスタンが突風と化して突進してくる。
その手にはトルバートが握られている。
しかし、ジノの言葉に一瞬呆けていたライだったが、対応は早かった。
右手に持っていたヴァリスの銃身をトリスタンに向け速射する。
だが、トリスタンはそれを飛び上がる事でかわす。
ライはかわされた事に構わず、ヴァリスを連射する。
トリスタンがかわしながら、フロートでさらに上昇する。
ライもそれを追って、フロートを展開させ、上空に出る。
しかし、ヴァリスの弾丸がトリスタンを捉える事はない。
(予想よりも速い……。さすが、ナイトオブスリーとトリスタンだ……。だが、それなら……)
ライはトリスタンの速さを把握すると、撃ち方を変えた。
相手動きを先読みして、照準を合わせ撃つ。
その攻撃は今度は効果的で当たるかと思われたが、トリスタンは制動をかけ、軌道をずらす事でヴァリスの弾丸を避けた。
「うっひょ〜!危ねえ!」
ジノはクラブの放った弾丸が脇を通り過ぎるのを見て、肝を冷やした。
最初クラブの撃ってくる弾を避けながら、クラブの動きを見ていた。
空中に出て変形してフォートレスモードとなったトリスタンの機動をクラブは捉えられていないようだった。
それで一度こちらから仕掛けようとしていた時に先の射撃である。
確実にこちらの動きを先読みした上での射撃。
あのまま行っていれば、確実に当たっていた。
「これは、まじでいった方がいいかもしれないな」
常に先読みしつつ射撃してくるクラブを見て、ジノはそう呟いた。
そもそも、ジノがこのエリア11に来たのは視察の名目もあったのだが、本当はこの白の騎士、つまりライが本当に噂されている程の騎士か確かめる事だった。
本当は枢木スザクという騎士も試してみたかったのだが、彼はあいにく都合が合わなかった。
そして、ジノの試験(?)は視察に来ていた時点から始まっていた。
ライを昨日ずっと観察していた。
そして、今の時点でジノはとりあえず合格点をライに出していた。
あくまで自分の評価に、だが。
彼は確かに礼儀正しく視察の案内自体もできていたが、ジノが見ていたのは彼の瞳にあるものだった。
ライの瞳の奥にはどこか大切なものが欠けた瞳をしていた。
それを見て、ジノはこういう評価を今の時点で下しているのだった。
そもそも、逆説的ではあるが、騎士などというものは、根本的に「弱いやつ」が向いているとジノは思っている。
そして、ジノの考える騎士の条件の一つがその「弱さ」であった。
今自分と対戦している青年には、どうやらその弱さがあるようだ。
そして、ジノはライにますます興味を持ったのだ。
相変わらずヴァリスを連射するクラブに今度はトリスタンがMVSを閃かせて襲い掛かる。
しかし、クラブは左手で引き抜いたMVSブレスタイプで迎え撃ち、トリスタンの攻撃を受け流した。
トリスタンが一旦離れ、それを追うようにクラブがヴァリスを撃つ。
ジノはライの対応に舌を巻いた。
(やるねぇ。これは楽しめそうだ!)
ジノは再びトリスタンの機首を翻して、クラブに襲い掛かった。
「う〜ん。なんか今日のライ君、少しワンパターンな動きというか、攻撃が多いですね……」
空中で行われている戦闘をモニターしながらセシルが呟く。
既に模擬戦が開始されて、5分は経過していた。
クラブの動きはヴァリスの攻撃主体で、トリスタンの攻撃には左手のMVSで対応するか、回避、そしてトリスタンが離脱した後はまたヴァリスで撃つというパ
ターンの繰り返しだった。
既にクラブはヴァリスの弾丸のマガジンをいくつか取り替えている。
「そうなんだよねぇ。いつもの彼らしくないっていうか……」
セシルの言葉にロイドが歯切れが悪そうに答えた。
すると、この場にはいないはずの声が聞こえてきた。
「いえ、さすがだと思いますよ。ライは……」
声のした方にロイドとセシルが振り返ると、そこにいたのは今日いないはずのスザクだった。
「あれ、スザク君?お仕事の方はもういいの?」
そう、彼は副総督の随伴でこの場にはいなかったはずなのだ。
「予定よりも早く終わったので、気になって見に来たんです。ユーフェミア殿下も「気になるのなら行ってくれてかまいませんよ」と言ってくださったので、お
言葉に甘えて」
「ところで、スザク君、君のその根拠は何だい?」
ロイドが興味深そうにスザクを見ながら聞く。
空で激闘を繰り広げる二機のナイトメアの動きを追いながらスザクは答えた。
「確かに単に見ただけや数字だけでは同じ動きが多いですけど、よく見てればわかります。トリスタンの高機動に対して、ライは先読みして撃っているんです
よ。し
かも、精度はだんだん上がっていますしね」
と言っても、それがわかるのはこの場ではスザクだけだろう。
「確かにねぇ〜。まあ、僕にはあまりわからないんだけど。で、スザク君の見立てでは、ライ君は勝てそうかい?」
ロイドだけでなく、セシルもスザクの答えを待っている。
「それはまだわかりません。ですけど、ライは何か仕掛けているはずですよ。このままで終わるはずがないですから」
二機の激闘は相変わらず続いていた。
二機の激闘にここで変化が現れた。
クラブのヴァリスがトリスタンに弾かれて、手からこぼれたのだ。
トリスタンが襲い掛かる時にライが迎え撃とうとしたのだが、それはフェイクでトリスタンは機体で隠していた左手のメギドハーケンをクラブに向けて発射した
のだ。
それをライは避けたのだが、避けきれずにヴァリスが弾かれてしまったのだ。
そこにすかさずトリスタンがトルバートを掲げて間合いに飛び込む。
だが、ライはトリスタンのトルバートを左手のMVSで受け止め、すぐに右手でMVSを抜き放ち、トリスタンに抜きざまにMVSを振るう。
トリスタンはそれを間一髪で避けようとしたが、機体を剣先がかすめた。
しかし、浅すぎるのでコンピューターは損傷はないと判断する。
ジノはライの反撃にまたも舌を巻いた。
(あいつ、受け止めた時点で私の方へ一歩踏み込んでいたのか)
トリスタンのトルバートの特性はその重量とリーチで、あのまま反撃してもリーチの短いクラブのMVSでは届かないはずだった。
しかし、ライは受け止めた時点で一歩既に踏み込んでおり、受け流すと同時に抜きざまにMVSを振るってきたのだった。
このぎりぎりのやり取りにジノはぞくぞくする。
これは予想以上に楽しめそうだ。
正面のクラブが右手のMVSを逆手から順手に器用に持ち替える。
「やるなあ、ライ」
『え?』
ジノが笑いながら言うと、ライの戸惑ったような声が聞こえた。
「正直、予想以上だ。だから……」
『だから?』
「まだまだ楽しませてくれよ!」
トリスタンが再びクラブに切りかかっていく。
対してクラブも今度はトリスタンに切りかかっていった。
先の戦いから一転して、今度は激しい切り合いとなった。
トリスタンはトルバートで、クラブは両手に持ったMVSで相手に切りかかっている。
すれ違う度に接触の火花が散る。
だが、ここでまたセシルが疑問を口にする。
「そういえば、ライ君MVSを繋げて使うランスタイプは全く使っていませんね」
言われてロイドも頷く。
「確かにそうだねぇ〜」
「トリスタンのトルバートはリーチが長いですから、ランスタイプの方が有効だと思うんですけど……」
確かにそうだ。
トリスタンのトルバートの特性はそのリーチと重量。
少なくとも、ランスタイプの方が戦いやすいはず。
しかし、ライはそうせずにあえて短いMVSの双剣で戦っている。
「スザク君はどう思う?」
「じゃあセシルさん、一つ聞きますが、あのクラブのMVSの特徴って何だと思います?」
質問を質問で返したスザクだったが、セシルは気にせず考えた後、答える。
「……取り回しじゃないかしら。短い分そういう所には長けてると思うし。それに狭い場所で使うにも有利だから。それが特徴だと思うわ」
それにスザクは苦笑する。
「まあ、概ね正解ですね」
意味ありげなスザクの言い方がセシルには気になった。
「ほかにもあるの?」
「ええ。これはライに言われて気づいたんですが、あのMVSは防御に向いた剣なんです」
「防御に向いた剣?」
スザクは頷いた。
「ええ。先ほどセシルさんの言った通り、取り回しが効くのも特徴の一つです。ただあのMVSの最大の特徴は、あのMVSが通常のMVSよりも短い分、軽量
で攻撃力に劣りますが、軽量で小回りが効く分防御力が非常に高い。盾として使える剣。僕もライに言われて、気づきましたよ」
そう、ライのMVSはちょうど日本の小太刀の特性に似ている事に。
「その証拠にトリスタンはクラブに意外と切り込めていないですから」
ロイドとセシルは言われて、トリスタンとクラブの戦いを見つめる。
確かに、トリスタンが有利なように思われるのだが、何故か思った程有利でもない。
ライのクラブにジノのトリスタンが今一攻めあぐねている感じだ。
「なるほどねぇ〜。でも、それじゃあ攻撃に回れないんじゃないのかい?」
「いえ、ライもちゃんと攻撃には回っています。そこがライの凄い所ですね。トリスタンの攻撃を片方の剣で受け流し、もう一方の剣ですかさず反撃する。相手
の武器の間合いと死角を知っていて、尚且つ制しているからこそできる芸当です。もちろん、まだ完全ではないし、武器からのパワーの差は変わらないですか
ら、クラブにもリスクはあります」
そう、結局どちらが有利とかではない。
かなり互角の勝負になっていた。
そして、スザクはこれからどうこれに対策していくか考えてみたが、どれも上手い手ではないように思える。
一体、ライが何をするのか、どうするのかと思うスザクであった。
そして、ライはトリスタンと激しい切り合いを展開していた。
トリスタンの上段からの袈裟切りを左手のMVSで受け流して、すかさず右手のMVSの突きで反撃する。
トリスタンがそれを飛び退って避ける。
(……やはりまだ完璧とは言えない。もう少し……だな)
正直決定打が全くない。
それは相手も同じだが、ライ自身いささか防御に回る事が多くなっている。
(試してみるか……)
今度はライから攻撃を仕掛ける。
横薙ぎに右手のMVSを一閃するが、トリスタンは飛び上がってかわす。
直後、トリスタンがトルバートを振り下ろす。
クラブはそれを左手のMVSで今度は正面から受け止めた。
そして、すかさず右手のMVSをクロスさせるように当てる。
「クロスブレイク!!」
瞬間、トリスタンのトルバートをクラブのMVSの双刃が押し切る。
弾かれた事で、トリスタンが自身の意思ではなく、後退し、上半身を仰け反らせる。
続けざまにライは腰のスラッシュハーケンで追撃を放つ。
この距離ではかわせない。
いや、かわそうなどと思った時点で終わりだ。
そこにトリスタンがトルバートを手首で回して突き出した。
その先で正面からぶつかり、次の瞬間、真後ろに弾かれるトリスタンのハーケン。
角度、タイミング、力、どれを間違えても、この対応はできない。
思わずライの口元がほころぶ。
その時、体勢を立て直したトリスタンから予想外な声が聞こえた。
『……く……アハハハハハハ!』
それは爆笑している声だった。
予想外の事にライは目をぱちくりさせる。
『やっぱおまえ凄いな』
「え?」
『聞いた通りだったよ。おまえは強い。だからこそ、今私は楽しい』
とそこで、ライはエナジーが残り少ない事を警告音で知った。
模擬戦を開始してから既に20分は経っている。
振るパワーに近い戦闘を続けていたのだから当然の事だった。
「僕も同じですよ、ヴァインベルグ卿。ですが、そろそろ終わりのようです。次で最後にしませんか?」
『いいぜ。受けて立ってやるよ』
どうやらトリスタンも同じだったようだ。
そして、ライはクラブを地上に降り立たせる。
元々トリスタンとの位置はクラブの方が低かったので、別にそこは気にしていなかった。
『へぇ、空中でやらなくていいのか?』
「この方がやりやすいですから」
すると、ライはコンソールを使って簡単なプログラムを入力した後、クラブの両手のMVSを逆手持ちに切り替えさせる。
『本気だな……』
「負けるつもりはありませんよ」
クラブは静かにMVSを構える。
ジノはライの申し出を受けたが、もう少し楽しみたい気持ちはあった。
それにあの構えと機体から伝わってくる空気は本気だとわかる。
口元を自然と綻ばせた瞬間、トリスタンが一気に加速する。
上空からクラブ目掛けて一気に急降下して襲い掛かる。
その時、クラブの腰から二本のスラッシュハーケンが放たれた。
牽制なのだろう。
精度が甘い。
全て最小限の動きでかわそうとする。
トルバートで弾いた時点で隙を見て突っ込んでくるのはわかっていたので、使おうとは考えなかった。
しかし、直後、いきなりスラッシュハーケンが向きを変えて同時にトリスタンに襲い掛かる。
「!」
ハーケンブースターダブル。
以前ランスロットが使用したハーケンブースターを改良して、左右のバーニアを別々に制御できるようにして二度の方向転換が可能になるようにしたものだ。
ハーケンの使える幅を広げられないかと、ライが発案し、ロイドが実現したものでもある。
ただ、方向転換のプログラムは必要なので、あらかじめ発射方向と相手の動きを先読みする能力も必要になる武器である。
しかし、二つ同時に向かってくるという事はかわすのは容易い。
トリスタンはそれを難なくかわした。
トリスタンがクラブに急迫する。
『十字剣舞』
そうライが呟いた瞬間だった。
クラブもMVSを構えると、トリスタンに向かって突っ込む。
そして。
一瞬の交錯。
少し両者が地面を滑った後、どちらも剣を振り切った状態で止まっている。
と思いきや、クラブの右手にはMVSがなかった。
トリスタンのトルバートを防ぎきれず、右手のMVSを弾き飛ばされたのだ。
だが、どこも傷は負ってない。
それはトリスタンも同じだった。
すかさずジノはトリスタンを振り替えさせて、トルバートを振るおうとした。
この距離なら振り返ったと同時に振るうだけでクラブには届く。
逆にクラブはリーチが短く届かない。
それにこの距離とスピードではかわす事はできない。
そう思い、勝ったと思ったジノは振り返った瞬間見た。
前に弾き飛ばしたはずのヴァリスを持って、狙撃モードで既にこちらに銃口を零距離で向けるクラブの姿を。
ライは既にトリガーに指をかけていた。
あの交錯の直後、すぐそばに落ちていたヴァリスを拾い上げて、狙撃モードにすると同時にトリスタンに向けた。
元々ライが地上に降りたのはこのためだった。
最後の一撃で決まらなかった場合、次で確実に決める手段を得るため、わざわざ地上に降りて、一撃をした後の距離を予測し、先の場所で構えていたのだ。
ヴァリスがたまたま真下に降りても、それほど問題ない位置にあったのは運が良かった。
そして、今狙撃モードで長くなった銃身のためトリスタンと銃口の距離は零距離に等しかった。
しかし、トリスタンはなおもトルバートを振るおうとしてくる。
前に弾き飛ばす前に7発撃ち尽くしたため、恐らく弾切れだと思っているのだろう。
事実、そう思わせるためにあえて撃ちまくるという単純な戦法を初めからしていたのだ。
だが、本当はまだ弾は残っている。
振り下ろされるトルバートに構わずライはトリガーを引く。
「トリガー・ゼロシューティング」
そして、決着は着いた。
結果はライの勝ちだった。
あの瞬間、トリスタンがヴァリスの直撃を受けたと判断してコンピュータが機体を停止させたのだ。
そして、ディスプレイに表示された結果はクラブの勝ちだった。
(勝った……)
ライは息を切らしながら、ついにラウンズに勝てたという嬉しさとこの戦いを最後まで戦えた事でどこか清清しさを感じていた。
すると、トリスタンから通信がかかる。
『あ〜、負けた。まさか、ここまでとはなぁ……。ところで、一つ聞いていいか?』
「ええ。構いませんよ、ヴァインベルグ卿」
『何でヴァリスに弾が残ってたんだ?』
まあ、そこにくるのは当然だろう。
ライは微笑みながら答える。
「何故残っていたかというと、ヴァインベルグ卿がヴァリスの装填弾数が7発だと誤解するように僕が戦っていたからです。本当の装填数は8発で、マガジンを
交換する時はいつも一発は弾が残っていたんですよ。ついでに言うと、あそこでヴァリスが取れるようにしたのも全て計算の内ですよ」
『え?マジ?そこまで考えてたの?』
ジノの驚いた様子がおかしくて、少し苦笑してしまう。
「ええ。とは言っても、トリガーを引くのが少しでも遅れたら僕の負けでしたが」
事実、ジノの方が恐らく反射スピードは速い。
だから、ライはあらかじめヴァリスのある位置を認識し、次の手を考えておく事でジノの次の手よりも早く動く事ができたのだ。
『もし、それが駄目だったら?』
「それはそれで、別の手を実行したまでです」
ライがそう言うと、ジノはやれやれと言ったように手を挙げた。
『今回は私の負けだな。でも、楽しかった。今度またやろうぜ』
「わかりました。僕もその時までいっそう努力しておきます」
ライとしてもまたジノとは戦いたいと思っていたので、快くそれを承諾した。
その時、ジノが思い出したように言う。
『そういえば、私が勝ったらライがジノで呼ぶって事にしてたけど、ライが勝った場合の条件考えてなかったな』
そういえば、そうだった。
すっかり忘れていた。
「そうですね。……と言っても、特にないんですけど」
再戦の約束はしてしまったし、特にジノにお願いしたい事もない。
『じゃあ、ジノって呼んでもらうことにするけど、いいか?』
「それ勝った条件と変わらないじゃないですか……」
思わず突っ込んだライだったが、ジノは聞かなかった。
『いいじゃん。どうせ、何もないんだろ?』
「ええ、まあ……」
『じゃあ、これ決定。いいな?』
「わかりました。ヴァインベルグ卿」
『ジノ』
「うっ……。わかったよ、ジノ」
こうして、ラウンズとの模擬戦は幕を閉じたのだった。
ロイドからは、おもしろいデータが取れたという事で本当に食事をおごってもらえた。
スザクも観戦していたのは、驚いたが、彼の評価も聞けてよかったとライは思っている。
ジノはスザクとの模擬戦もしたかったようだが、その日はさすがにライとの模擬戦で無理で、次の日にはまた別の任務でエリア11を発たなければならなかった
ため、次の日に彼はエリア11を出発した。
こうして、ライはジノとはいつの間にか友人という関係になり、ライはラウンズの1人に勝ったという事でまた一段と有名になった。
そして、この出来事がライの運命を変えていく事になるのはもう少し先の話である……。
あとがき
どうも、ウォッカーです。
シルフェニア5000万HITおめでとうございます!!
早いですね……。
私が4000万HIT記念のDoublleRebellionを投稿してから、まだ一年経ってません……。
びっくりです。私の作品進行具合にもびっくりなのですが……(笑)
さて、5000万HITという事でコードギアスLOSTCOLORSのブリタニア軍人視点で作品を書かせてもらいました。
以前、ブリタニア視点で見たいというのがあったので。
と言っても、形は違うかもしれませんが。
まあ、本当は豪華二本立てを考えていたのですが、時間と忙しさの関係でできませんでした(汗)
これで、楽しんで貰えたなら嬉しいです。
この作品はブリタニア軍人編の特派END後のストーリーとなっています。
サブタイトルはライが銃中心で戦うという事で、あのように書かせてもらいました。
DoublleRebellionのライは接近戦中心なので、逆もいいんじゃないかと思って。
DoublleRebellionとはまた違うライが描かれている作品ですので、見比べてもらうのもいいかもしれません。
意外と他人視点が多く入ってますので……。
今回、期限ギリギリに出来上がったという事で、完成度は正直あまりよくないです(汗)
誤字脱字なんてよくあるかと思いますが、そこは大目に見てください(汗)
ロボット魂でランスロットクラブが出るという事で、影響を受けて書いたこの作品ですが、思いのほか人気があった場合はDoublleRebellion完
結の後に別作品の長編としてするかもしれません。
あ、ちなみにロボット魂のランスロットクラブは買いました。
三次元のビジュアルから見ると、また違う魅力があっていいですね。
で、話が逸れましたが、おもしろかったとかいう人はぜひとも感想をお願いします!
もちろん、アドバイスなどでも結構です。
ただ、あまりきつくない程度で……。
へこみやすい性質なので。
あとがきの後にはこの作品のライのランスロット・クラブの設定を載せておきますので、気になる方はご覧になってくださいね。
原作とあまり変わらないですが……(苦笑)
では、今回はこのくらいで。
読んでくださった読者の方、ありがとうございました!!
ウォッカーはシルフェニアをこれからも応援しています!!
主人公機設定
ランスロット・クラブ
武装:MVSブレスタイプ
可変式ライフルVARIS
スラッシュハーケン(ハーケンブースターダブル)
備考:ロイドがサザーランドをベースにランスロットの予備パーツと試作品を組み込み、他のナイトメアでも使用された装備などを搭載した機体。
ライに合わせた調整がされており、ライに正式なIDが渡されると同時に与えられた。
ランスロットの兄弟機とも言えるライ専用ナイトメアである。
以前はランスロットと比べると劣っていたが、今は改修されており、ランスロットと同等の性能を誇る。
その際にスラッシュハーケンの軌道を二回変更できる、ハーケンブースターダブルという機能を追加している。
他にもランスロットと共に強化案が検討されている模様。
ランスロットに似せた外観に、白と蒼のカラーリング、頭部が特徴的で、可変式ライフルVARISの狙撃モードによる超長距離射撃が本機の最大の特徴であ
る。
今作品でライはその狙撃モードをあえてゼロ距離で使用した。
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