コードギアス反逆のルルーシュR2
              Double  Rebellion














TURN-18 裏切りと離反


全てが終わった戦場では最早戦う意志を持つ者はほとんどいなかった。
被害状況等が各地から次々と寄せられている。
そう、トウキョウ租界は死んだのだった。

「この兵器をもう一度使われたら、黒の騎士団は壊滅する…!」

黒の騎士団幕僚長である藤堂が、フレイヤのもたらした結果を目の当たりにして呟いた。
彼にも戦意はもうほとんどなかった。
むしろ、フレイヤに少なからず恐怖していると言ってもおかしくはないだろう。
その時、ゼロから音声のみで通信が入った。

『藤堂……私だ』

「ゼロ……ここは」

撤退を進言しかけた藤堂だったが、ゼロはそれを聞かず続ける。
そして、続けられた言葉に藤堂はぎょっとした。

『全軍トウキョウ租界に降下しろ。ナナリーを捜すんだ』

「待ってくれ!我が軍だけでなく、多くの犠牲が出ている!」

『知った事か、そんな事!!ナナリーを捜せ!最優先だ!全軍ナナリーを捜し出すんだ!』

直後、ゼロではない別の声が通信から聞こえてきた。

『その必要はない』

「ライ君!」

藤堂はライの言葉に少しほっとした。
ゼロの態度や言動はどこか幼くて、感情的な感じを受けたが、黒の騎士団門外顧問のライは少なくとも冷静で今の状況を捉えているようだ。
と言ってもライは正直あの時思いっきり叫んで感情を出し切った後、なんとか冷静を保てている状態だった。

『ライ…貴様ぁ!!』

もちろんゼロの命令を完全否定したライに対し、ゼロは怒る。
しかし、ライはゼロには取り合わなかった。

『黒の騎士団門外顧問権限を使用する。全軍、戦域から離脱、マクハリまで撤退し、戦線を立て直す』

それにゼロは驚き、藤堂はまたほっとした。
ライが言った、黒の騎士団門外顧問権限。
その中でもライが使ったのは戦闘における権限で最も特別なものだった。
黒の騎士団門外顧問であるライは戦闘においてCEOのゼロがその状況にそぐわない命令、または指示をしたとライが判断した場合、一時的にCEOを超える権 限でそれに反する命令、指示をする事ができる。
ちなみにこれは星刻が先にゼロに指揮権等に対する意見を申し立てた時にゼロとライが決めたものである。
通常の指揮系統からは普段独立しているがゆえの権限である。
だが、かつてゼロの補佐をしていたライが今この権限を使っているのだから、相当な事である。
ただ、この場においてそれが正しい判断なのは端から見ても明らかである。

『ライ!私はナナリーを』

『今は黙れ』

ゼロが言いかけたところでライはそれを遮った。
しかも、普段の彼とは思えない鋭く、低い、そして重たい声だった。
その威圧感にゼロだけでなく、聞いていた藤堂も押されてしまう。

『もう一度言う。黒の騎士団門外顧問のライが命令する。全軍、このトウキョウ租界上空であった戦域から離脱、マクハリまで撤退せよ!!』

こうして、藤堂はその命令に従って黒の騎士団全軍を撤退させ、ライは有無を言わせずゼロの蜃気楼をジェレミアとロロに手伝ってもらい、強引に撤退させた。



















ライは必要な軍の再編成をある程度済ませた後、強引に連れ帰ったゼロをロロに、残りの軍の再編成をしばらく藤堂にまかせ、自身は自室に入り、すぐさまノー トパソ コンを起動させた。
最優先で早急に調べる事ができたのだ。
もちろん、それができたら残りの軍の再編成をすぐにでも行うつもりで。
藤堂には少し申し訳ないと思いながら。

(あれを撃ったのはスザクだが、たぶん作らせた黒幕が存在するはず。そして、おそらくその人物は……)

そう考えながらも過去のデータを見直していくライ。
そして、調べ上げていく内にライは一つの答えに辿り着いた。

(可能性があるとすれば、一つ……。あの戦場にいたシュナイゼルか……。皇帝は結局戦地には来なかった。つまり、彼にはこの戦争に興味がない。つまり、あ の兵器を 作らせたのは彼ではない。とすると、やはり……。なら、もしかすると……)

以前シュナイゼルを見たライは、彼にどこか危うさを感じた。
それが今の答えの理由の一つになっている。
そして、もし彼があの兵器を作らせた張本人だとしたら……。

(ナナリーは生きている……)

あの時はナナリーが消えてしまった事ばかりに頭がいってしまっていたが、撤退する途中、ライは重要な事に気づいたのだ。
敵の行動、そして、あの兵器。
そして、もし作らせた本人が策に長けていた者だとしたら?
わずかな疑念だったが、ライはすぐにそれを確かめるべく、今の作業をしていたのだった。
そして、今の結論からすると、政治や策の手腕に長けている彼がわざわざルルーシュに対する有効な手札、もしくは切り札であるナナリーを見殺しにするだろう か?
ちなみにライはゼロの通信文が来た時に文の内容からシュナイゼルやブリタニア側にゼロの正体が割られてしまった事を知っている。
そうだ、必ずしもあの時ナナリーが政庁にいたとは限らないのだ。
手ならいくらでもある。

(とにかく、この事はまだ推論の域を出ない。今はまだ僕の胸の内にしまっておくか……)

今の時点でルルーシュに話したとしても、彼に無駄な希望を与えてしまうだけだ。
それに、もしライの推論がはずれていたとしたら、彼にさらなる絶望を与えかねない。
ライはパソコンの電源を切り、一息つくと、部屋を出ようとした。
その時だった。
部屋の艦内電話からコールが鳴り始めたのだ。
ライはすぐに受話器を取る。

「はい、ライです」

『ライか?』

「そうですが、千葉さんですね?どうかしましたか?」

電話の相手は千葉だった。
ライをわざわざ呼び出すとはどういう事だろう?
不測の事態でも起きたのだろうか。

『すまないが、至急ディートハルトの部屋に来てくれ。大事な事だ。今すぐ頼みたい』

千葉の声音にライはとても重要な何かがあったのだろうと思った。

「わかりました。今すぐそちらに行きます」

ライはそう言って電話を切ると、すぐに部屋を出てディートハルトの部屋に向かった。



















そして、ライはすぐに目的の部屋に着いた。
そのままドアが開いた部屋に入る。
そこにはディートハルト、藤堂、四聖剣、ラクシャータがいた。
この場に黒の騎士団の幹部のほとんどが揃っている。
そして、今はまた千葉が誰かに電話をかけているようだった。

「すみません、遅くなって」

「いや、忙しい所に無理を言って済まない」

藤堂が入ってきたライに気づき、そう答えたところで千葉が受話器を下ろした。

「だめです。ゼロは出ません」

どうやら千葉はゼロに電話をかけていたようだった。
しかし、ゼロにまで電話をかけるとは一体何事だろうか。

「何かあったんですか?」

「実はブリタニアの外交特使として、シュナイゼルとその副官、そしてコーネリアがこの斑鳩に来ているのです」

ライの質問にディートハルトが答えた。
実際は艦から逃亡したコーネリアをディートハルトが別の件で拘束したヴィレッタと勘違いし、甲板で発見、再び拘束しようとした所で外交特使と名乗るシュナ イゼルが現れたのである。
しかし、ディートハルトはその部分は話さなかった。
だが、ライはコーネリアの捕縛の件は知っていたので、すぐにコーネリアが拘束していた部屋を抜け出した事を察した。

「外交特使……停戦協定でもする気ですかね」

「とにかく、話してみる必要はあるでしょう。ゼロも本当は来てくださった方が良いのですが、仕方ないですね。シュナイゼルの会談はゼロ抜きで行いましょ う」

「でもさぁ〜」

そこにベッドに寝転んだラクシャータが意見を言う。

「内のリーダーはゼロでしょ?勝手に進めちゃあまずいんじゃない?」

「それはライ君にゼロの代理として出てもらう事でいいだろう。元々ライ君はゼロの補佐をしていたのだ」

仙波がそう言って、ライを見たのでライはそれを承諾する。
今のゼロはとても外に出られる状態じゃない。

「わかりました。ゼロには後で僕が伝えます」

「しかし、ディートハルト、どうしてすぐにシュナイゼルを捕らえなかった?護衛はナイトメア一機だろ?散って逝った我が軍の兵士のためにも」

千葉が意見を言っている途中で、ディートハルトが遮る。

「彼の専用機にフレイヤ弾頭が積まれています」

「フレイヤ弾頭?」

言われて千葉達はピンと来なかったようだったが、ライはすぐにそれが何なのか察しがついた。

「先の大量破壊兵器の事ですね」

「ええ。あそこで爆発すれば、私達もゼロも無事では済まなかった」

ライはそれに眉を顰める。

「わざわざ会談にそんな物を持ってくるか……。脅しのつもりですかね?」

「それもあるだろうが、いささかシュナイゼルの目的が読めない。我らだけでも会ってみるしかないだろう」

「……そうですね」

会談をするという事で話が固まった。
すると、そこでラクシャータがキセルを持っていた手を挙げる。

「あたし、パ〜ス。戻ってきた紅蓮をチェックしたいの」

「わかりました。じゃあ交渉は僕、藤堂さん、四聖剣の皆さん、ディートハルトで行いましょう。ただ、結構人数が多いので、四聖剣の方々はやや後ろで立って もらう事になりますが、いいですか?」

ライは四聖剣のそれぞれの承諾の返事を聞くと、すぐに会談に向かおうとした。
その時、部屋の扉が開くと共に、玉城の声が聞こえてきた。

「だぁ〜めだ、どこにも見当たらねえよ。扇の奴」

言葉からすると、連絡の取れない扇を玉城に捜しに行かせたという所だろう。

「ったく、どこ行っちまったんだ……」

「……扇さんがいないみたいならこのままで会談に行きましょう。いいですね?」

ライは言って、皆を見渡すと、皆同意してくれた。
と、そこでシュナイゼルを待たせており、よく会議に使う会議室に向かおうとしたのだが。

「おい、俺も言っていいか?」

「え?」

「だって、扇の代理が必要だろ?なら、幹部でもある俺が行った方がいいじゃねえか?」

「しかし……」

ライは玉城の言葉に正直否定的な考えを持った。
正直言って、彼は馬鹿だ。
ゆえに単純すぎる。
交渉ごとには向いていない。
しかし、それを言っても彼は聞きそうにない事はライもよくわかっている。

(……アテにはできないが、この際馬鹿の一途さにも頼ってみるのも手…か)

「わかりました。ただし、あまり不要な発言は控えてください」

「わかってら」

玉城の返事は期待せずにライは黒の騎士団の幹部の人達と共に会議室に向かった。























一方、先に会議室で待たされていたシュナイゼル、コーネリア、副官のカノンはコーネリアの報告を口頭で受けていた。

「以上が私が 嚮団で見聞きした全てです」

「ありがとう、コーネリア。これで私は」

「お待たせしました」

シュナイゼルが言っている途中で、ディートハルトの言葉と共に黒の騎士団の幹部が会議室に入ってきた。

「悪いなぁ、おまえらに負傷させられた兵の世話に手間取ってなぁ」

挑発的な口調で言う玉城。
しかし、相手はそんなもの意に介さない。
先ほど言った事に念を押す必要もあるかと思ったが、シュナイゼルの前では必要ないと思い、ライはそのまま藤堂とディートハルト、玉城と共に席に着いた。
四聖剣はその後ろに控える。
座った所でライは中央にチェス盤と駒が並べられているのに気づいた。
ご丁寧にその席とタイマーまで用意されている。
ライ達の視線に気づいたのか、シュナイゼルが口を開く。

「ゼロとは先日の勝負がついていませんでしたからね」

「ゼロは参りません。代理として、門外顧問であるライ、彼が」

ライはディートハルトに言われたのに合わせて軽く会釈をした。

「それでお話の内容を確認した上で」

「だろうねぇ。出てこられるはずがない」

「ん?」

「彼は人に相談するタイプではありません。1人で抱え込み、他人を遠ざけるはず。最も、彼に関しては別だったようですが」

シュナイゼルの視線がライに向けられている事にライは気づいていたが、その視線を流した。

「ゼロの事をよく知っておられるような口ぶりですね」

「あなたよりは」

それに黒の騎士団側の空気がピリっとしたものになった。
しかし、依然としてライは眉一つ動かさずにいる。

「ゼロは、私やこのコーネリアの弟です」

突如として言われた爆弾発言にライ以外の黒の騎士団の面々が驚いた。
玉城がそれを聞いてデスクに手を叩く。

「なんだとぉ!」

「神聖ブリタニア帝国、元第11皇子ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア。私が最も愛し、恐れた男です」

突きつけられた情報にさらに驚くライ以外の幹部。

「馬鹿な……」

「ゼロがブリタニアの皇子様だって?」

「ディートハルト、おまえは気づいていたのではないのか?ジェレミアやヴィレッタから情報を手に入れていたようだしな」

突如としてコーネリアが口を開いた。
一斉にライ以外の幹部がディートハルトに視線を向ける。

「無駄な事です。そのような戯言で我らを混乱させようなどと。我らはゼロを、系譜ではなく、起こした奇跡によって認めているのですから」

「しかし、その奇跡が偽りだとしたらどうでしょう?」

「ゼロには特別な力、ギアスがあります」

ライはそこで初めてシュナイゼルをちらっとだが、ちゃんと見た。

(ある程度予想はしていたが、ギアスの事も気づいていたのか……)

「人に命令を強制する力です。強力な催眠術と考えてもらえば」

「……奇跡の種がその力だと?」

そこで玉城が完全に怒ったのか、立ち上がってデスクを叩いた。

「俺たちのゼロにケチつけてんじゃねえよ!あいつはなぁ、頭が切れて、度胸があって、すげえんだ!皇子とか言ってるけどよぉ、証拠はあんのかよ、証拠 は!?」

言いながら、手振りを加えて挑発的な態度でシュナイゼルをガン見する玉城。
その答えに応じたのは予想外の人物だった。

「証拠ならある!」

後ろの扉から聞き覚えのある声が聞こえたので、黒の騎士団の面々が振り向くと、そこには扇とヴィレッタがいた。

「扇!?」

「ヴィレッタまで……!」

構わず扇はそのまま続ける。

「彼が言った通りだ。ゼロの正体はブリタニアの元皇子ルルーシュ。ギアスという力で人を操る……詐欺師(ペテン師)だ!!」

扇は会議室の中央辺りまで来ると、さらに続ける。

「ゼロはずっと俺たちを騙していたんだ!ずっと…俺達を駒として…」

しかし、それにすぐに玉城が反論する。

「何言ってんだよ、扇…!」

「しかし、それが本当なら……」

四聖剣の千葉はそれを信じつつあるようだった。
だが、さらにそこへディートハルトが反論する。

「だからと言ってこれまでのゼロの実績が否定される訳ではない。本当にギアスがあるのなら頼もしいじゃありませんか。ブリタニアに対抗する強力な武器にな る」

「その力が敵に対してだけ使われるだけならな」

「何!?」

「まさか、私達にも?」

さらに黒の騎士団の面々は驚愕する。
もちろん、ライが例外だ。

「そうだ。奴は実の妹であるユーフェミアを操って、特区日本に集まったイレブンを虐殺させた」

コーネリアの言葉に玉城が激怒する。

「ダァホ!!ゼロは正義の味方なんだよ!そんな事」

「証拠ならあります」

そう言ってシュナイゼルが懐から取り出したのは何かの再生機だった。
ボタンを押すと、声が流れる。

『ルルーシュ、君がユフィにギアスをかけたのか?』

『ああ』

『日本人を虐殺しろと?』

『……俺が命じた』

そこでボタンが押され、再生が止まった。
これが先にルルーシュとスザクが交わした会話のほんの一部だった。

「じゃあ…あの虐殺は?」

「ゼロがやった事だ。我が妹ではない!」

「……ゼロが日本人を殺せと…!」

「偽者に決まってる!」

と、そこへ副官のカノンが紙の資料らしき物を持ってきた。

「こちらがギアスをかえられた疑いのある事件、人物です」

淡々と渡された資料を藤堂が拝見する。
すると、すぐにその顔が驚きに変わった。

「草壁…!それに片瀬少将まで!」

そして、並べられた一覧にはライの見覚えのある人物も、そうでない人物もあった。

「そんな……!」

「クロヴィス……」

黒の騎士団の面々が資料を見る中、ヴィレッタが初めて口を開いた。
無論、彼女もその資料の中に入っている。

「私もギアスをかけられている」

その言葉にディートハルトが反応した。

「これで高亥の変わり様も」

「ジェレミア達が寝返ってきた事も全て説明がつく」

「私とて彼のギアスに操られていないという保証もない。そう考えると、とても恐ろしい」

シュナイゼルの言葉でライを除く全員が彼を見ている。

「まさか、俺達も?」

「そして、もう一つ」

今度は副官のカノンが口を開く。

「私達は事前にゼロにフレイヤ弾頭の事を通告しました。無駄な争いを避けたかったからです。ランスロットに通信記録が残っています。しかし……」

「……我らに伝えなかった?」

「やっぱりゼロは……」

「俺は彼を信じたかった。信じていたかった。でも俺達は彼にとって」

「ただの駒だって言いたいのか!?ちくしょお!ゼロの奴よくも!ちくしょぉぉぉお!!」

玉城が叫ぶ。
ライ以外の皆が愕然とする中、シュナイゼルは告げる。

「皆さん、私の弟を、ゼロを引き渡して頂けますね?」

それは確認だった。

「断る」

しかし、ただ1人即答で反論したものがいた。
それは今までずっと黙っていたゼロの代行でこの場に来ていたライだった。
ライがこの場で口を開いたのはこれが初めてだ。
そして、その言葉に誰もが驚く。
ライが黙っていたのは、今まで発言する必要がなかったのと、ゼロに対する怒りからだと他のみんなは思っていたからだ。
しかし、ライは違った。
彼が発言しなかったのは、今までその必要がなかったのと、シュナイゼルに言葉巧みに乗せられていく幹部達に対して怒ると同時に呆れていたからだった。

「待ってくれ、ライ君。ゼロは……」

「黙れ」

藤堂の声をライはぴしゃりと遮った。
そして、いつもの彼とは思えないその威圧感漂わせる声に皆畏怖を抱く。
ライの発言によって、黒の騎士団の混乱はさらに大きくなった。
ライは彼らにとってゼロに次ぐ、もしくはそれ以上に信頼された人物だ。
常に冷静で思慮深く、戦場に身を置けば一騎当千の活躍をするカレンと同じ黒の騎士団の双璧。
時々妙に天然な所もある普段のライを知る彼らには、普段の彼とのあまりの違いに戸惑っていた。

「敵の話を鵜呑みにする奴があるか」

「だけどよ、ここに証拠が……!」

「そんなもの、今の技術ならいくらでも細工できる。録音も、通信記録も。だいたい相手は全て枢木スザクで、用意したのもブリタニア側だ。細工事態容易だろ う。それにフレイヤの事も詳細 な情報もなしに突きつけられたからと言って、「はいそうですか、なら退きます」なんて言うと思うか?僕がゼロだとしてもそんなもの取り合う気にもならな い。正 しく証拠と認識できるものはゼロだ。そうじゃないのか?」

「だが、これは……」

そう言って指されたのは先程カノンから渡された紙の資料だった。
しかし、ライは反対の態度を崩さない。

「ギアスにかけられた疑いのある人物、事件か?これこそ、確たる証拠はないだろ」

「だが、私は実際に…!」

「なら、かけられた証拠は何だ?かけられた時に出る症状は?」

ヴィレッタの言葉にライはすぐにそう返す。
ヴィレッタは言われて言葉を窮する。

「それは……」

「さっきシュナイゼル自身が言った事だろ。ギアスに操られていない保証はないって。なら、これのどこに信憑性がある?」

ライの発言に皆黙ってしまった。
ライは一度周りを見渡し、自分以外の黒の騎士団側の反応を窺う。

「…………」

そして、しばらくしたところで、ライはこれ以上は無駄だと思い席を立つ。
様子を見ていたが、彼らの頭にはゼロへの疑念が強い。
今までそのような節はあったのだ。
仕方ないとも思う。
だが、ここまで簡単に敵の口車に乗せられるようでは話にならないし、疑心暗鬼の軍に自分の意見を強制させてもガタガタの軍になったままだとふんだのだ。
だからこそ、この場で言い合う事にもう意味はない。

「僕たちは喧嘩をしているのではない。戦争をしているんだ。敵を、時に味方すら欺いても勝利する事に意味がある。……だが、どうしてもゼロを信じる事がで きないのなら、引き渡すなり殺すなり勝手にしろ。僕は、いや俺にはこんなくだらない会議はする価値もない」

そう言ってライが会議室を立ち去ろうとした途中で、シュナイゼルがライを引き止める。

「待ってください」

ライは返事はしなかったが、足を止めた。

「あなたならその事をご存知じゃないんですか?」

「………」

ライは全く振り向かずに足を再び進める。
すると、今度は扇がライを引き止める。

「待ってくれ、君には……」

それにライは振り向かずに足を止めて答えた。

「ゼロの代わりに黒の騎士団のCEOになってもらうって事か?それならお断りだ。俺はゼロのために戦っている。ゼロを追放するなら、俺もこの騎士団には必 要ない。ゼロを 守るのが俺の使命だ。それ に、ギアスのような力を持っているかもしれない彼が嫌なんだろ?操られているかもわからない彼の力が恐ろしいんだろ?なら、俺がここにいる意味もないって 事だ」

「待て、それはどういう……」

ライはシュナイゼルの提示した証拠にああ言ったが、正直シュウナイゼルの言っている事には確かに真実も含まれている。
それにこのままゼロを追放しないとしても、先程も思った事だが疑心暗鬼のガタガタな軍になるだけだ。
この有様に少し悲しくなったライだったが、そこで真実は言わなかった。

「自分達で考えろ」

ライはちらりと顔半分だけ見えるように振り返った。
ライの瞳には確固たる決意と覚悟の色が浮かんでいた。
それを見た全員は彼の放つ威圧感に驚き、身震いする。

「さようならだ。ここで会う事は…もうない」

言って、ライは今度こそ会議室を出て行った。
少しして、卜部が彼の後を追って廊下を出たが、見渡せる範囲にもう彼はいなかった。























ライは廊下を歩きながら、携帯端末を取り出す。
そして、登録していたある番号を押すと、携帯を耳にかけた。
程なくして、相手が出た。

「……ジェレミア卿ですか?あなたに頼みたい事があります」

ライは既に黒の騎士団を抜ける覚悟を決め、その準備に入っていた。
これ以降黒の騎士団で、彼の、ライの姿を見た者は1人もいない。




















「ご主人様、服を脱いでください」

ルルーシュはロロを追い出してしまった後、俯き呆然としていたが、C.C.が口にした、第三者が聞いたらこれまた激しく誤解されそうな言葉に、俯いていた 顔をやや上げた。
もちろんルルーシュにとってもだった。

「え?」

「どこか痛いのですか?手の届かない所なら私が……」

彼女は茫然自失状態のルルーシュを見てどこか怪我をしているのではないかと心配してくれたのだ。
だが、ルルーシュはそんな彼女の言葉をただ聞くだけだった。

「そうか……手の届かない所か……」

また俯きながらルルーシュはそう呟いた。
そんな状態のルルーシュにどうしたらいいのかわからないC.C.はただ心配そうにルルーシュを見ていると、不意にインターホンごしから声が聞こえてきた。

『ゼロ、入ってもよろしいですか?私です』

その声にルルーシュは聞き覚えがあった。
顔を再び上げてドアに視線を向ける。

「カレン……」

一方、C.C.は本棚の陰に隠れる。
ルルーシュは特に応答らしい事はしなかったが、カレンは部屋に入ってきた。
と言っても、別に彼女はゼロの正体を知っているし、それにルルーシュには彼女を入ってきた事で責める気すらなかった。

「扇さんが四号倉庫に来てほしいって……」

この時カレンもルルーシュも、ライが黒の騎士団から既に姿をくらまし、扇達は結局ゼロ、つまりルルーシュの処断、追放を決定している事は全く知らなかっ た。
ただカレンはそう言われてゼロを呼びに来たのだった。

「四?」

「細かい事は私も……」

その時、突然隠れていたC.C.が声を発した。

「ご主人様…!服を脱いでください。私がんばってみますから……」

彼女はカレンとはある意味初対面で、怖がりながらもルルーシュの事を心配してくれていたのだ。
しかし、第三者で、しかもC.C.が以前の彼女ではなくなっている事をブリタニアに捕らえられていて知らないカレンはそれを激しく誤解してしまった。
確かに何も知らない者から見れば、そういう誤解をしてしまうだろう。
今度は一体どんなよからぬ事をしていたのだと想像したカレンは顔を赤くして言う。

「一体何をしてたのよ、アンタ達は!あたしが捕まっている間に…!」

さすがにカレンにそんな誤解をされてはたまらないと思ったのかルルーシュもハッとしたように弁明した。

「ち、違う!このC.C.は…その……」

しかし、言う毎にルルーシュの気力はまた元のように小さくなっていく。

「記憶を失っているんだ……」

「え!?」

ルルーシュの言葉にカレンは驚いた。

(まさか、あのC.C.が……?)

「俺のせいで……だからおまえの知っているC.C.はもういないんだ」

カレンは未だに信じられなかったが、ルルーシュの今の態度とC.C.の行動から信じざるを得なかった。

(……いない…?)

だが、そこで彼女はよくこの部屋にいるであろう人物がいない事を思い出した。

「そういえば、ライは?改めてお礼を言いたかったんだけど、この部屋にも自室にもいないみたいだし……」

その時、カレンの言葉でルルーシュはハッとした。
だが、すぐに顔を俯けてしまう。

「ライ…か。結局、あいつにもひどい事をしてしまったな……。俺やナナリーのためにあれほどがんばってくれていたというのに……。俺は…あいつに……」

そう言うルルーシュはひどくライに申し訳ないと思っているようだった。
ライだって悲しいのに、あの事態から黒の騎士団を指揮し、今もこうやって軍の再編等に尽くしてくれているのだから。
それにライはルルーシュの今の状態を見て遠慮したのだろう。
おそらく、フレイヤ被災直後で感情的になって暴走しかけていたルルーシュを無理やり止めたのだから。
またいつライの顔を見てルルーシュが暴発しかねないと思って。

「………」

そんなルルーシュを見て、カレンはもはや何も言えなかった。


















あれからしばらくして、ルルーシュは何とか気持ちを立ち直らせると、カレンと共に四号倉庫に向かった。
エレベーターに乗り、直通でそこに向かう。

(C.C.がいない…、ナナリーもいなくなった。じゃあルルーシュは?ライは?)

「カレン」

カレンがそう考えていた所に不意にゼロから声がかかった。
ハッとして、彼の方に振り向く。

「よく無事でいてくれた。救助が遅くなってすまなかった」

そう言うゼロに慰めになるかはわからないが、カレンは口を開いた。

「ねぇ、ルルーシュ。私ね、ナナリーと話したわ。私の事助けてくれたの」

その時ちょうどエレベーターが目的の階に着いた。
扉が開き、ゼロとカレンはエレベーターを出て四号倉庫に入る。

「こんな時に言うのも何だけど、私もお兄ちゃんがいるから……」

カレンが言っている所で突然の眩しい光にカレンは咄嗟に話を中断させて、腕で光を遮った。
よく見ると、2人のいる所がスポットライトで照らされている。
そして、前方の状況を見て二人は愕然とした。

「観念しろ、ゼロ!」

「よくも我々をペテンにかけてくれたな!」

「君のギアスの事はわかっているんだ」

倉庫の上の橋に立っている扇の言葉にゼロ=ルルーシュは驚愕した。
よく見ると、すでに銃を向けられている。

「伝説の英雄ゼロは志半ばにして戦死。しかし、その勇敢なる生き様は永遠に語り継がれる事でしょう」

片手にカメラを構えながら言うディートハルトにゼロは言い返す。

「ディートハルト、それがおまえの台本か」

「本当ならあなたがブリタニアに勝利する所まで撮りたかったのですが。残念ながら番組は打ち切りです」

ルルーシュは歯噛みした。

(どうする…!ナイトメアがジャマだが、扇達は無防備だ。バレないようにギアスを使えば……)

「みんなおまえを信じていたのに!」

「井上も吉田も、おまえのために死んだんだ!」

その時、ルルーシュは幹部の面々が揃っているこの場に、いるはずの人物がいない事に気が付いた。

「ライはどうした?」

「……彼ならここにはいない」

「どういう事だ?」

扇がゼロの質問に答える。

「彼は未だに君を信じている。本当は彼だって騙されているかもしれないのに……!だから彼はもうここにはいない!君を守ると言って、出て行った!」

それにルルーシュは少なからず安堵した。

(ライ…おまえは…)

そこでカレンがゼロの前に出てかばう。

「待って!一方的すぎるわ、こんなの!ゼロのおかげで私達ここまで来れたんじゃない!彼の言い分も!」

「どけ、カレン!」

「ゼロと一緒に死にたいのか!」

「まさかギアスにかかっているんじゃないよな!」

幹部はカレンの言葉にも耳を貸さない。
彼らの決意が固いものだと知ったカレンは小声でゼロに尋ねる。

「ねぇ、答えてルルーシュ。あなたにとって、私は何?私…あなたとなら……。……ねぇ」

ゼロはカレンの言葉を聞いていたが、その時格納庫の隅にこの場にいるはずのない人物がいるのを発見した。
シュナイゼルと副官のカノンだった。

(そうか、これはあなたのチェックか!ならば、万が一にも隙はないのでしょうね)

それでルルーシュには踏ん切りが付いた。
状況は絶対絶命。
ライは既にここにはいない。
なら、もうほとんど生きる理由がない自分は……。

「ねえ!お願い、答えて!」

カレンの必死の言葉に、ルルーシュはわかっていながらも冷笑で応えた。

「フハハハハ!馬鹿め、今頃気づいたのか」

ルルーシュはそう言い放ちながら、ゼロの仮面を取っていく。
振り返ったカレンには愕然とした表情が浮かんでいる。

「自分達が利用されている事に。貴様らは駒にすぎないという事に」

言い終わった所で初めてゼロの顔が黒の騎士団の面々の前で露になった。

「君はやはり…!」

「ゼロォ〜」

「ルルーシュ……」

「カレン、君はこの中でも特別優秀な駒だった。そう、全ては盤上の事。ゲームだったんだよ、これは」

ルルーシュはあくまで冷たく言い放つ。

「そう……」

カレンはそう答えて、ルルーシュから体を正反対に向けた。
ルルーシュからは見えなかったが、彼女の瞳には涙が浮かんでいた。

「さよなら、ルルーシュ」

そう言って彼女はルルーシュから離れていく。
これでいい。

「構えー!」

藤堂の号令と同時に皆が一斉に銃を再び構える。

「カレン、君は生きろ」

ルルーシュはぼそっとそう呟いた。
カレンにはそれが聞こえたかなんてどうでもよかった。

(カレン、ライ、お前達は生きろ。ライ……後はおまえに全てまかせる。俺は…ここで……)

「撃て!」

ルルーシュが覚悟を決めて目を閉じた。
だが、その時不意に上から何かが降ってきて、銃弾からルルーシュを守った。

「「「「「「「「「!!?」」」」」」」」」

それは蜃気楼だった。

『大丈夫!?兄さん!』

蜃気楼から聞こえてきた声にルルーシュは顔を上げた。

「ロロ!?」

「構わん!蜃気楼ごと撃てー!」

ルルーシュが思わぬ助っ人に驚いている間にも事態は進む。
倉庫内にいた暁が一斉に銃を構える。

「待って!!」

カレンはルルーシュの言葉を聞いていたのか、必死に止めようと叫ぶ。
一方、コクピットのロロは兄を守る事に必死だった。

「兄さんは僕が守る!」

直後、ロロはギアスを発動させた。
絶対停止の結界を倉庫内に張り巡らせる。
そして、蜃気楼はルルーシュを手に抱いて倉庫から、斑鳩から脱出した。














これによって、ルルーシュとロロは斑鳩を脱出、黒の騎士団から離反した。
その際、ロロはギアスの酷使で、ルルーシュを無事に安全な所まで送り届けた後、心臓停止で死亡。
結果、黒の騎士団のナイトメアや戦艦を少なからず破壊、ルルーシュは無事に生きる事ができた。










ルルーシュは目立たない海岸にロロの墓を立てていた。
粗末な物だが、いずれはちゃんとした物を立てようと思う。
ルルーシュはロロの最後の笑顔を思い出しながら考えていた。

(ナナリー、ロロ、黒の騎士団。俺は多くのものを失った。これが残された者の結果、いや、報いか……。俺はいつも後になってから気づくんだ……)

その時、背後から草木が擦れる音がした。
ルルーシュが振り向くと、そこにいたのはライだった。

「僕を怒るか?」

ルルーシュは首を横に振った。

「いや、おまえを責める気はない。これは俺の責任だ。それにロロのギアスの前ではおまえの助けも意味はなかっただろうしな。だが、ライ。おまえはロロの行 動を知っていたな?」

「ああ。彼の意思を確認して、尊重した。それだけだ」

ライはジェレミアと連絡を取った後、格納庫にいたロロに会った。
そこで、ライは彼の意思を確認した。
そして、彼の意思を尊重し、黒の騎士団の予測できる動向と場所を教え、好きにさせた。
もちろん、自分が出向けばという話もあったが、それはしなかった。
ロロの方がルルーシュを助けるには適任だったのだ。
ロロを利用したと言えば、確かに否定はしない。
だが、ライはロロの、彼の兄さんを助けるという強い意思と願いを聞き入れただけだったのだ。

「そうか……。ライ、また俺と一緒に来てくれるか?」

「ああ、もちろんだ。僕は君の親友で、騎士だからな」

「すまない。……ありがとう」

ライはそれに笑顔で応えた。
そして、立てたロロの墓をルルーシュは見つめる。

(ありがとう、ロロ。おまえが繋いだこの命…。俺にはまだ成さねばならない事があったんだよな。そう俺には……!)

ルルーシュは立ち上がる。

「行こう、ルルーシュ」

「ああ、我が父シャルル・ジ・ブリタニアよ。俺の、いや俺達の地獄への道行きにおまえも一緒に来てもらう!それが!」

ルルーシュの瞳が言い放つと同時に鋭くなった。
これから、たった2人で挑む戦いが始まる。

























あとがき

実はそれほど見ていなかったりする18話(本編は19話)をお送りしました。
今回も私なりには結構早めの約20日ぶりの投稿です。
やはり、休みがあると書ける時間があるのでいいですね。
どんどん書けていけます。
他の作家さんに比べればスピードは遅いんですけどね(苦笑)

さて、今回この話の展開が気になる!という読者様からの意見が多数寄せられていた18話をお送りした訳ですが、原作通りになりました。
本編見ていただければわかるのですが、ライが反論しても結果変わらずみたいなものになってます。
読者様の感想にもあったのですが、シュナイゼルの言っている事は不十分だし、腹立つ部分が多いんですよね。
だからこそ、そこをライに代弁してもらったというか、指摘してもらった訳です。
その後の展開として、結局裏切りはなかったというのもアリだったんですけど……その後の展開が思いつかなくて……(汗)
単に私の想像力と文才がないだけなんですけどね(汗)
期待していた読者様には申し訳ない……(滝汗)
で、話を戻しますが、結局あっさりのせられてしまっている黒の騎士団に幻滅したライは、黒の騎士団から離反する事を決意し、実行するという訳です。
そして、ロロの行く末ですが、原作通りルルーシュを助けて死んでしまうって事にしました。
全員生存してくれたいい、という読者様からのお願い(?)もあったのですが、そこをあえて全員はなしって事にしました。
原作通りにした理由としては、先の本文どおりにロロのギアスの前では、一緒に助けるというのは良くないという事。
次に仮にライが助けたとしても、結構な数のナイトメア相手に生きる気力の乏しいルルーシュを守り切るのは難しいという事。
最後に、これは私個人の考えなのですが、ロロをそのままにしておくと危ういからと思ったからです。
後、付け加えるなら、私はこういうアニメで誰も死なない、というか死ぬはずの人達が生きすぎっていう展開はあまりおもしろくないんですよね。
っておもしろくないって言うのもどうかと思いますが……(汗)
もちろん、全員生存ならそれはそれで凄くいい事なんですけどね。
ただ、ここは原作通りにロロの死によってルルーシュが奮起するって事にさせてもらいました。
ちなみにライの口調が会談を出て行く間際に変わりますが、あれはウルフと若干同調しています。
描写はありませんけどね。
かなりの怒りにウルフが反応しているって感じです。
そして、ライがジェレミア卿と連絡を取ったのは今後の行動をスムーズにするためですね。
結果はそんなに変わらないんですけど……(苦笑)
ちなみにルルーシュに連絡を取らなかったのは、取れなかったという理由もありますが、彼がどうするか試す部分もあったと思います。
しかし、ライはこういうところで細かい事をする事で、効率よく迅速に事を進めていくって事ですね。
さらにナナリーの生死についての予測は完全なライの推測です。
本文に書かれている通り利用している側の行動から予測した答えです。

とまあ言うだけ言って原作とあまり変わらないような今作でしたが、どうでしたでしょうか?
期待してくださった読者様が多かったので、期待させてしまった分申し訳ない感がいっぱいです(汗)
だから前回の次回予告は自信なさげなものだったんですけどね(苦笑)
それでもそれなりに楽しめたという方がいるのなら、嬉しいです。

さて、次回は……。
ライとルルーシュが2人だけでシャルルに挑みます。
果たしてライとルルーシュはどう動いていくのか?
スザクも結構出ます。
ライがスザクを殴り飛ばすシーンがあるかも……。
そして、ライがまさかのあの方と生身の戦闘……!?
ライの刀身なしの刀と剣の謎も一部明かされます(たぶん)
おっと、これ以上はいけませんね。
気になる方は次回を見てくださいね!

前回にも増してたくさんのWEB拍手と感想ありがとうございます!
おかげさまで拍手ももう2000回を超えました!
ありがとうございます。
最近になってますます読者が増えていっているようで、とても嬉しく思います。
完結まで結構来ていますので、これからもよろしくお願いします!
目指せ、拍手3000回!って事でいつものように名前でコメントしてくれた人の返信を。


>> ラギアクルスさん
今回の話を楽しみにしてくださってありがとうございます。
ただ、異分子が入ってもそんなにシーン変わらなかったですね(汗)
期待させてしまったのなら、申し訳ない(汗)
最近猛暑続きで、正直作業するにあたって困っています。
ですが、これからも頑張っていきますのでよろしくお願いします!

>> アウレリアンさん
ぶっちゃけ強化されます。
まあ、これは別の方にも言った事なのですが。
エナジーウィングどころかもっと凄い強化をしているかもしれません……。
それはこれから出る続きを見て確認してくださいね。

>> 拳王侵攻隊さん
暑いですが、この調子で頑張っていきたいと思います!

>> 龍の子供さん
数あるコードギアスの作品の中で一番好きだなんて……。
私もこう言われるようになったんだ……と、嬉しすぎて感動しました。
ありがとうございます。
この一言ですごく頑張れます。
キャラの個性もしっかり出せているようで、良かったです。
結構大変なんですよね、個性を出すのは。
大変ですが、この私の作品を一番好きになってくれた龍の子供さんのためにも頑張っていきたいと思います!
応援よろしくお願いします!

>> ファルーシュさん
今回はご期待に添えられたでしょうか?
おそらく、そうでないと思います。
そうだったら申し訳ありません。
今回は関わりませんでしたが、シャーリーは次回に少し関わってきますよ。
ナナリーとの再会が果たしてどこになるのか、それも楽しみにしていてくださいね。
崩月の後継機案ですか……。
若干希望も含んでますね(笑)
どうなるかはこれから出る続きをご覧になってくださいね。
空間把握能力の高さは別の形で出るかもしれません……。

>> スザクさん
ウルフ出しましたよ〜。
描写はしていませんが(苦笑)
ウルフが気に入って頂けてるようで、何よりです。
(後、拍手のメッセージの誤字脱字が少し多いです……。これは補足としておきますね)

>> リッチさん
今回ライがこんな感じで絡んできたのですが、どうだったでしょうか?
期待に添えられていなかったらすいません。
アーニャは次回から関わってきます。
アーニャの変わり様にもご注目ください。
これからも完結までどんどん投稿していくつもりなので、応援よろしくお願いします。

>> アミさん
いつも読んでいてくださってありがとうございます。
これからも楽しく読んでいただければ、私としても嬉しいです。

>> もちさん
某理想郷ですか……どこで紹介されていたのか気になるところです。
一つは知っているのですが……。
もちさんにとって長い間待ち続けたような作品のようで、私としてはとても嬉しく思います。
これからも完結まで頑張っていきますので、よろしくお願いします!

>> ROXASさん
早めに投稿できるように頑張っていきますので、これからもよろしくお願いします。

>> YAMAさん
今回も楽しんで頂けて何よりです。
ゼロの危機を救うのはライ、これはもはやお決まりです。

実は出ていたんですよ、映像に。
って事にしています。
ここで思い切ってバラしちゃいました。

ライとアーニャの恋人模様楽しんでもらえて何よりです。
恋愛経験もないし、そういう恋愛模様を書くのは結構苦手で大変だったのですが、上手くできていたようで良かったです。
アーニャが恋人になる事で、言わないような言葉も言うようになったり、ライが正直な事を言ってしまったりと2人の変わりようと恋人模様を見ていって頂けれ ばいいかもしれません。
アーニャの変わり様にはびっくりするかもしれませんよ?
ちなみにトゲトゲ仮面のネタは原作の小説にそのような事を言っていた覚えがあったので、そこから取り入れてます。

ナイトオブテン撃破。
燃えてくださってありがとうございます。
私としても、嬉しいです。

今回を見ればわかりますが、結局ライは朝比奈に事実を明かすまでもなく、離反してしまいます。
確かにクーデター時には旗印にされそうになりましたが。

今回のクーデターで気に入らないところを指摘できていたなら何よりです。
ただ、原作と結果は変わらないので、期待はずれなら申し訳ありません……。

拍手による感想が長かったので、返事も長くなってしまいました。
これからもよろしくお願いします。

>> ランツクネヒトさん
これは質問ですね。
すいません。
これはまた外伝でライとアーニャのデート模様でも書いた時に載せるつもりをしております。
本編には載っておりません(汗)
先行した形になってしまいましたが、デートの時にその事をふと聞いたって事にしておいてください。
デート模様を書けるかはわかりませんが、その時に書きたいと思っています。
今はそのように納得していただけるとありがたいです。

>> ユウキさん
初めて読んでくださった方ですね。
今まで気づかなかったのが悔いる程良かったようで、私としてはとっても嬉しいです!
これからも頑張っていきますので、応援よろしくお願いします。

これでコメントへの返事は終わります。
今回は期待はずれの方が多いかと思いますが、これが私の描く二次のコードギアスです。
話によっては、色々と違うでしょうが、最後まで見て頂けるとありがたいです!
次回も早めに投稿したいと考えています。
暑いですが、頑張っていきたいと思います。
今回もあとがきの後にはなぜなにギアスコーナーを書いていますので、是非ご覧になってください。
それでは今回はこの辺で。
次回も楽しみにしていてください。
まだ猛暑が続いていますが、熱中症にはお気をつけて!





















なぜなにギアス

ラ「さて、今回もする事になったこのコーナー。いつものようにゲスト紹介から参りたいと思います!どうぞ!」

ロロ(以降ロ)「え、えっと、よろしくお願いします」

ラ「今回はルルーシュの弟のロロに来てもらいました!……ってそんなに緊張しなくてもいいよ、ロロ」

ロ「……どうもこういうのは慣れなくて」

ラ「ちゃんとやれたら後でルルーシュに褒めてもらえると思うよ?」

ロ「…!とりあえず、頑張ってみます!」

ラ「ロロがやる気を出してくれたところで早速始めていきたいと思います。今回のテーマは……本編にあった皆さんが知ろうとほとんど思ってないような事を知 ろう!…だそうです」

ロ「……何ですか、それ?」

ラ「いや、だって監督(作者様)からの指示なんだよ」

ロ「はぁ……」

ラ「という訳で、まずは一つ目。学園祭でカレンが着ていた着ぐるみって本当は何の動物なんですか?というものです」

ロ「確か、学園祭で見かけたものですよね」

ラ「ああ、そうだよ。それで、質問にお答えすると、あれは実はタバタッチです。ラッコのような感じですから、ラッコでもいいような気がするんですけどね。 ちなみにあの着ぐるみって実は黒の騎士団製なんですよ」

ロ「え!?そうだったんですか!?」

ラ「ああ。僕もカレンに聞くまで知らなかった……」

ロ「あはははは……(汗)」

ラ「さて、気を取り直して次に行きましょう!次の質問はジノが学園祭の時に模擬店で食べていたものって何ですか?というものです」

ロ「確かジノさんがアーニャさんに撮らせてた食べ物の事ですか?」

ラ「そうそう。あれはポムスフレっていう食べ物なんだ。ポテトの薄切りを二度揚げて膨らませた物なんだよ。ちなみにこれはジノが気に入り、大皿に大盛りに したものを注文して、1人で全て平らげたらしいよ」

ロ「……あの好奇心と体型は伊達じゃないんですね、本当に」

ラ「同感だ。本当にラウンズ大丈夫か……?……っと、感傷に浸っている場合ではありませんね。次に行きましょう。原作のTURN1で読んでいたルルーシュ の小説って一体何なんですか?」

ロ「これには僕が答えるね。兄さんがあの時読んでいたのはダンテ(神曲)っていう本なんだ。どういう本かは僕もあまり知らないんだけどね」

ラ「なるほど……。さて、次はルルーシュがリヴァルと賭けチェスをやり始めた経緯は?という質問です。やっと、皆さんが少しは知りたいと思う物が出てきま した」

ロ「これも僕が答えるね。賭けチェスは昔リヴァルさんが小遣い稼ぎのためにやっていたらしいんだけど、負けてピンチに陥った事があったらしいんだ。そこに 兄さんが現れて窮地を救って以来、やるようになったらしいよ。ちなみにそれを聞いたジノさんが兄さんに一緒に賭けチェスに行こうとしつこく誘っていたみた いだけど……」

ラ「そういえば、僕も誘われたな……」

ロ「え?どうしてですか?」

ラ「ルルーシュと僕は以前にチェスで何回か勝負した事があったんだけど、ほぼ互角でね。僕がチェスで強いという話を聞きつけたジノが代わりに僕と一緒に 行ってほしいと誘ってきたんだよ。……それをジノに言った張本人がルルーシュなんだけどね(汗)」

ロ「そ、そうだったんですね」

ラ「ああ。あの時は大変だった……。ルルーシュの事だから、肝心な部分は一切話してなかったから素性がバレるような事はなかったけど……」

ロ「でも、兄さんの役に立ったんですから、いいんじゃないですか?」

ラ「……そういう事にしておくよ。さて、今回はこのような質問をお送りしてきましたが、どうでしたでしょうか?原作の肝心な部分とはいえない、一種の雑学 みたいな物でしたが。へぇ〜、そうだったんだくらいに思って頂ければいいと思います。今回はありがとう、ロロ」

ロ「いえ、僕もそれなりに楽しかったですから」

ラ「さて、次回の内容は……不明です。というよりネタがなくなってきているらしいです。監督(作者)がそう愚痴ってました。そんな監督(作者)のためにも 原作のこれって何なの?的な質問があれば、是非拍手や掲示板にでもお寄せください。そして、もし質問がなくても次回もしっかり解説していきたいと思いま す!では、また次回にお会いしましょう!このコーナーはライと!」

ロ「ロロ・ランペルージがお送りしました」

ラ「またね!」


なぜなにギアス 〜終わり〜



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