GROW LANSER
〜彼の地を貫く光の槍〜
3rd pierce 故郷からの迷い猫 後編


   「そ、それより、あなたたち、これからどうするの?」

   なんとか再起動をはたしたアネットを筆頭に、
   続々と再起動を果たす一同。
   二人のランデブータイムはいつの間にか終了しており、
   みんなが目覚めるのを待っていたらしい。
   起こせばいいのに・・・。当然のツッコミだが、
   彼らに言わせれば、おもしろいから、で済ませてしまうのだ。

   「どうしようかな・・・。まだ決めてないんだ。
    とりあえずはここから移動してからだな。
    でもって当分は情報収集だ。それをやらないとどうとも言えん。」

   ちろっとエリスを見て、少し困った顔をしながら祠門はいう。
   実際自分だけなら、野宿でもして、情報収集に勤しめるのだが、
   予期せずエリスという女の子が降って沸いたのだ。
   さすがに野宿をするわけにもいかず、行く当てもない。

   「そう。なら、私たちと一緒に来ない?
    私の故郷はキシロニア連邦って言うんだけど、
    父が議長をやっているの。
    連邦の中枢にいるから情報はいつでも提供できるわ。」

   「いいのか?そんなことして・・・。こちらとしてはそれは助かるけど、
    連邦議長って言ったら国の実質上のトップだろ?
    そっちの情報って、かなりの機密規制があるんじゃ・・・。」

   たしかに、アネットの申し出はうれしいものであるが、
   国の上層部の情報は信憑性も高く、危険も多い。
   もし、他国に知られでもしたら、
   自分たちの首を絞めてしまう情報もザラにあるのだ。
   だが、そんな危険を冒してでも、アネットは彼らの力を借りたかった。
   いわば、ひとつの賭けでもあった。

   「かまわないわ。さっきは助けてもらったし。そのお礼も兼ねてよ。
    それに、女の子にまで野宿させるわけにもいかないでしょ?
    私たちもこの異常をどうにかしたいと思っているし、
    一緒に行動したほうがいいでしょ?たしかに、あなたたちが
    裏切ったりして、情報が漏洩する可能性はあるけど、
    そっちには何のメリットもないわ。
    地位や名誉に貪欲な人たちには見えないしね?」

   「ふふふ、あはははは。わかったわかった。
    俺の負けだ。それだけ俺たちを買ってくれるなら
    お言葉に甘えさせてもらうよ。エリスもそれでいいな?」

   「おにいちゃんがいいならかまわないよ♪」

   「と、言うわけで、よろしく頼む。
    過剰な情報の受けは体を使ってお返しするよ。」

   初対面でそこまで買ってくれるアネットに
   感慨の念を込め、祠門はお礼を述べる。
   彼らも、祠門が命を懸けて守ると、
   心の内に誓った瞬間でもあった。

   「あまり気にすることでもないけど、
    そう言ってもらえると助かるわ。」

   半分は本気、半分は彼らを仲間のうちに引き込んだ
   うれしさではあったが、本気の部分がかなり強かった。
   こと、自分たちの任務は国の内情に関わるため、
   危険なことになることが多い。戦闘に関わることもある。
   いくら巻き込んだとはいえ、直接戦闘に関わることには
   心優しいアネット故か、参加させたくなかったのも実情である。

   「それにしてもマナバランスって、どの属性が崩れてるんや?」

   「う〜ん、感じる限りでは、闇の力がやたら暴走しているな。
    他は均衡を保っているんだが、闇の属性に引きずられて
    負の気が増大してるって感じだ。」

   「そないか・・・。」

   どうやら、ヒューイもこの現象の原因について
   独自に調査を行っているようだ。
   そして、それが自分と同じ考えだったらしく、
   えらく肩を落としていた。

   「ああ、その原因を解く鍵は、スレイン、
    お前にあるような気がしてならないんだ。」

   「へ?俺?」

   突然名指しされたスレイン。
   予想だにしなかったためか、素っ頓狂な声を上げた。

   「ああ。見たところ、変にお前の闇の力が強いんだ。
    濃度を濃くするとこの大気に満ちてるマナと
    寸分変わりないくらいだ。何か知らないか?」

   「と、いわれてもな・・・。」

   少々くぐもった声を出しながら、
   今まで起こったことを思い返してみる。
   が、この現象に関係あることなど、
   皆目見当がつかなかった。

   「ごめんなさい。彼、3ヶ月以前の記憶がないの。」

   「記憶喪失か・・・。それなら仕方ないな。」

   祠門が少し申し訳なさそうにしながら、
   声色を落とす。

   「すまないな。役に立たなくて・・・。」

   「なに、スレインがへこむことはないさ。
    お前に鍵があるってのも俺の勘だ。」

   「そう言ってくれると助かるよ。」

   スレインが少し気落ちしているのを見ると、
   これはマズイと思ったのか、祠門が励ます。
   やはり自分の記憶がないことが不安なのだろうか、
   それを見越して、彼はこう付け加えた。

   「それに、記憶喪失なら無理に思い出すこともない。
    変に思い出そうとすると頭痛を起こす場合もあるからな。
    思い出したいことがあるなら、自然に任せることだ。」

   「ああ、ゆっくりとな。」

   この言葉に励まされたのか、先ほどよりは
   若干気力が上がったようだった。

   「それじゃ、積もる話も後にして、そろそろ国へ帰りましょう。
    これまでのこともお父さんに話さないといけないし。」

   「私も家に戻るわ。私の家へ寄ってもらえないかしら?」

   ようやくごたごたしたものが落ち着き、
   帰省を言葉にするアネットとモニカ。
   この数週間でさまざま出来事があり、
   肉体的にも精神的にもへとへとだった。

   「スレイン、まさか女の子の頼みを無下に断る
    無粋なことはしないわよね?」

   じろっと、スレインを見るアネット。
   なにか悪寒が走ったのか、スレインは
   慌ててこう応えた。
   しかし、その一部の発言はモニカにとっては
   かなりマズイものが含まれていた。

   「あ、あたりまえだろ!?
    モニカは仲間なんだから、
    お願いされなくても送っていくさ。」

   「じゃあ、お願いね。」

   「も、モニカ?なんか視線がやけに
    殺気がこもっている気がするんだが・・・。」

   その一部の発言に気づかないスレイン。
   この鈍さのせいか、モニカの視線は
   徐々に殺気が増していった。

   「気のせいよ・・・。(あなたも鈍感)」

   「わかってないわね」

   「こらあ、ちびっ子も苦労するで。」

   「もう一人、朴念仁がおったか・・・。」

   モニカの少々、ため息交じりの一言と、
   それを取り囲むギャラリーの反応。
   ここにも1つ、彼らのおかずは用意されていた。

   「そういえば、ジイさんはこれからどなするんや?」

   「わしか?そうじゃな・・・。あてもなくなってしまったからな
    ワシとしては研究できる場所さえあればどこでもいいのだよ。
    ワシの一生は研究に費やすときめておるからな。」

   「どんな研究してるの?あたし興味あるな〜。」

   ヒューイの質問に答える老研究者ビクトル。
   自分も研究者ゆえのサガか、
   エリスも彼が研究者ということを知り、
   どんな研究をしているのか興味を持った。

   「気が向いたら何でもやるぞ。」

   「それじゃあ、曇り空でもいままでと同じ
    収穫ができる野菜とかつくれる?」

   「品種改良か?不可能ではないな・・・。」

   彼の言葉にいち早く反応したのはアネットだった。
   ただでさえ曇り空続きで、作物が不作なのだ。
   農作物の研究者と呼べるものはこの世界では
   皆無に等しいほど存在していないし、聞いたこともなかった。
   そして、それを研究するものもいなかったのである。
   そこで、なんでも研究するというのなら、
   彼を勧誘することにしたのである。

   「それなら、私のところへ来ない?
    研究機材や場所は提供するから。」

   「そこまで言うならお世話になるとしようか。」

   これで研究が成功すれば、たとえ曇り空でも
   今までと同じ収穫が見込めるが、
   それは限られた時間との勝負でもあった。

   「ほな、ぼちぼちいこか?」

   話が決まったのか、突如声を上げるヒューイ。
   そんな彼を不思議に思い、アネットは彼に声をかける。

   「って、あなたはどうするのよ、ヒューイ」

   「どうするって、そりゃリーダー
    についていくに決まっとるやろ。」

   「はあ、わかったわ。」

   「なんや、ため息なんぞつきよって。
    しあわせが逃げてまうで。」

   そんな微笑ましい行動を眺めながら、
   スレインはみんなの後を追いかけていった。
   そよそよと、北のほうから風が吹いた。
   今回の戦いのことも含め、これから自分の運命を巻き込んだ
   激しい戦いが幕開ける。
   ふと、彼はそんな予感めいたものを感じていた。

TO BE CONTINUED

    あとがきという名の座談会(シルフェニアVer)

月;ふい〜〜〜〜。
   ようやく3話が完成したよ

???;一体いつまで更新を遅らせる気ですか!!!!

グサッ グサッ グサッ

月;ぎにゃ〜〜〜〜〜〜!!!

モニカ;まったく、こっちは何ヶ月も前から準備万全だというのに・・・

月;い、いきなりなんばしょっとですか!?
   モニカさん!?

???;でもそれは、月さんが悪いと思うな〜

月;なっ!?エリスまで!?
   お前まで呼んだ覚えはないぞ!?

エリス;それはヒドイな〜
     あたしは前回の座談会の後に
     ちゃんと出したげるって聞いたよ〜?

モニカ;(あのあと疲れちゃった〜、とか言って帰っちゃったんですが・・・
      たぶん、無断でここに来てますね・・・)
     と、とにかく!!あなたは
     無断で半年も更新しなかったことに
     たいして罰を受けてもらいます!!!

月;だから、前から言ってるでしょうが!!!
   学校のことで忙しかったって!!!
   週一でレポートださにゃあならんのじゃ!!!
   ちょくちょく書いてただけでもえらいと思え〜!!!

トス トス トス トス

月;いぎゃあ〜〜〜〜!!!

モニカ;そんなの言い訳になりませんね・・・
     さあ、覚悟はできましたか・・・?

月;くっ!!なんて理不尽な!!!
   おい!!エリス!!!
   お前もなんかいってやれ!!!

エリス;う〜ん?それはムリかな〜?

月;なんで!?

エリス;だって、少なくともモニカちゃんでけじゃなく
    あたしも腹立ってるのは事実だから・・・#

月;ちょっと待てお前ら!!!
   俺の生活事情さえ聞こうとしないのか!?

モニカ;聞く耳持ちませんね・・・#

エリス;問答無用だね・・・#

月;そ、そんな・・・あ、ちょっとまって・・・
   あ、あ、あ、あ、
   ああああああぁぁぁぁああぁぁぁ!!!!



しばらくお待ちくださいm(_)m

モニカ;これで悪は滅びました・・・

エリス;まったく・・・私の初登場だって言うのに・・・

モニカ;とにもかくにも、私たちは合流しました
     これは喜ぶべきことです

エリス;そうだね、これからもよろしくね

モニカ;はい、こちらこそよろしくお願いします

エリス;挨拶もすんだところで・・・
     そろそろ時間だね〜

モニカ;はい、楽しい時間というのは
     かくも迅く過ぎ去るというわけです
     ちょっと寂しいですね

エリス;次回はトランスポーターを使って
     天気が雨ばっかりの大陸に渡るんだよね

モニカ;はい、そして私のお家がある
     ポーニア村に寄ってもらいます。

エリス;楽しみだな〜、ポーニア村
     モニカちゃんのお友達もいるんだよね?

モニカ;ええ、いますよ
     免疫機能がないので無菌室にいますけど

エリス;そうなんだ〜
     ちゃんと紹介してよね?

モニカ;はい、わかりました
     ちゃんと紹介してあげますよ

エリス;さてと、ほんとにそろそろ
     終わりの時間だね〜

モニカ;半年も更新が遅れましたこと
     そこで半死半生のダメ作者に代わり
     お詫び申し上げます

エリス;たぶんまた書けなくなる時期が多くなると思うけど
     それでもこの作品を読んでくれるとうれしいな

モニカ;それではまた次回お会いいたしましょう

エリス;ばいにゃ〜〜〜〜〜!!!!




感想

月さんお久しぶりに投稿であります。

今までの分も一気に投稿と言った感じですね〜

そのようですね、また暫くは投稿で きないそうです。

大学が忙しいそうで、

まだやってないゲームソフトや小説が山積みになっているそうですよ(汗)


大変そうだね……

ゲームソフト50本ってマジかな(汗)

で、感想ですが……文章量は多く感 じますが、エリスさん登場と自己紹介ですね。

んーキャラが多いからね、説明と話し合いだけで文少量は直ぐ潰れるだろうし。

でも……

月さんには申し訳ないですけど、一度に会話させる人数が多すぎるのはちょっと問題ですね。

キャラ把握の為にも、一回の会話に登場させるのは3〜4人程度、できれば二人にしておくべきだと思います。

どれだけ個性のある会話をしても、6人くらいで話していると埋もれてしまって分りにくくなります。

そんな、まじめな事を言って……自 分のレベルが低いからと言うだけじゃないんですか?

まあ、私の文章のレベルが低いのは確かだけど、一度に話せる人数には限界があると言うのは本当。

というより、アニメじゃないんだから、全員一度頭の中で想像して話さなくちゃならないでしょう?

これが4人を超えるとごちゃつき始める、私の場合がそうだというだけだけどね。

でも、重要な要素だとは思いますよ。





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