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恋愛とエッチとギャグと学園生活? 二時間目:音楽室の奇怪2
作者:ゆーける   2016/11/05(土) 19:29公開   ID:8JhDLHd8Ct.
※一章は映レミメインですぞい
※急展開許してヒヤシンス(許して下さい
※ナレーターは第三者視点が多目の映姫視点です
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教室を出て、五分ほど歩くと目的地に着いた。
其処は音楽室。

音楽室と聞いて耳にする噂は様々だが、メジャーなのは一人でに動くピアノやら、ベートーヴェンベートーベンやら……。
兎に角、“音楽室”は楽しげなイメージが定着しつつも、怖いイメージも同時に持つ場所だ。

「レミリア、もう夕方ですよ?もう引きましょう、明日の休み時間にでも…」
「何、ただの検証よ」

映姫の言う通り、空を見ると茜色に染まりきっていた。

扉の窓から見る音楽室は、あまり日は射しておらず暗い様に見える。
“残る生徒は少ないから”という理由で、音楽室の窓は、授業以外はカーテンを閉めきっている。

レミリアの後を見ず、という様な返答に対し映姫は顔を引きつらせる。

本当、あの時に意地でもレミリアを説得させた方が良かったかもしれない
映姫は後悔と若干の不安を孕んだ溜め息を吐いた。

「……まぁ、良いですよ。嘘なら…尚更良いんですが」
「まぁ、そうだね。つまらない反面、嘘なら..ねぇ」

他愛も無いような会話を交わす。
ガラガラと音を発てて扉が開き、レミリアは直ぐ様に音楽室へと入る。

……すんなりと入れてしまった。というかこんなすんなり入れて良いのかしら。
映姫は焦りを顔にした。
正直ぶっちゃけてしまうと、映姫は密かにハプニングを期待していた。
鍵が掛かっているとか、先生が来たとか。
……意地が悪いと言ってしまえばそこまでなのだが。

「映ちゃん、おいでおいで?」
「私は犬じゃありませんよ?……そういえば、音楽室の七不思議とは?」

レミリアが手を動かし“おいで”とサインを送ってくる。
なんか苛ついたので地味に反撃をしておく。私は犬じゃない。

「えっとね__」
『ズッチャン♪ズッチャン♪』

レミリアが嬉々として話し始めると同時に……超下手くそな演奏が始まった。
いやなんなの、ズッチャン♪って。
下手くそか。いや本当に。

突然始まったピアノの演奏はズッチャン♪ズッチャン♪と楽しげに奏でるだけだ。
弾むような音に思わず身が乗り出しそうだが、肝心の演奏は下手くそ。
良いところはと言うと……何も言えない。

………いや待って。

「弾き手が..居ない?」
「え?……うん、本当だ」
「……ひとりでになるピアノ..ねぇ」

あんまり害は無い。
…というか、レミリアはそれを調べに来たかったのかな?

映姫が気付くまで、弾き手が居ない事に気付かなかったレミリアもどうかとは思うが。
映姫の言う通り、弾き手が座る椅子には誰も居ない。
かと言って、弾き手が立ってピアノを弾いている訳でもなかった。
……ピアノが“ひとりでに音を鳴らしている”。
映姫とレミリアは背中に冷たいものを当てられたかの様な感覚を一瞬だけ感じた。

………?
歌が聞こえる…?

映姫は下手くそなピアノの演奏に釣り合わない、透き通った歌声が音の狭間に聞こえた気がした。
違和感に映姫は首を傾げ、不快そうに顔を歪めた。
対するレミリアは、興味深そうにピアノをただただ見つめている。

「レミリア、歌が聞こえませんか?」
「…歌?..うーん、聞こえないけど…」

驚いた。嘘でも吐いているのかしら。
でも、レミリアのキョトンとした顔で答える様を見ると、そうでも無いように思うのよね。
もしかして、ピアノの音に邪魔をされて聞こえていない?

実際の所、歌なんてものは聞こえない筈で、ただピアノの演奏が聞こえるだけだ。
__そう、これこそがレミリアの言おうとした七不思議。
“聞こえない筈の歌が聞こえてしまう”のだ。

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■作者からのメッセージ
ネチョは次回ですよ、多分()
あの七不思議、ちゃんと続き有りますからね…?
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