第025話 惑星コムネス編10 南地方移動群接近中 新たなBETA戦中の惑星発見


β16から発生した推定建設移動群は、西北西方行、β22を目指していた。

規模、師団規模というべき約1万8千規模…

南地方戦線はフェイズ2規模ながら、最短距離で南北に貫いて維持している為に、
東西100kmとってある戦線に近いハイヴからの最短接触距離が、約500kmしかない。

その為に極小規模ながらの戦闘…小隊規模〜中隊規模殲滅戦が毎日発生はしている。

本来ならその規模なら機動兵器のスフィンクスで充分なBETA戦力だが、
弾薬供給面と戦域カバー面から難しい。

まずは陸上戦艦トレー級をはじめとした艦船の弾薬供給は、無限の弾薬を精製して装置する謎装置、
無限装填装置が基本搭載されている為に、補給面に関しては…
燃料、食料、あとはターミネーターが使う実弾だけが補給対象だが、
コバッタやヤドカリが基本操船してる為に食料不要、
核融合炉の為に1年はタンク容量もあり燃料がもつ…
あとはターミネーター達は近接戦を好んで、また弾の艦に占める容量もたかがしれているので殆ど補給の必要がない。

だが機動兵器類には無限装填装置が搭載できなく、弾薬の運搬補給の必要がある。
異世界軍ではプラントで生産された実弾を基地に保管、チューリップでハブステーション、
ハブステーションから各トレインカーゴ内チューリップ、
または移動式チューリップへの経路で運ばれてくる。

惑星コムネスではハブチューリップステーション自体が小規模状態で拡張建設中でそこまで機能できなく、
機動兵器による警戒隊ごとの数が配置できない状態だ。

宇宙空間に直接チューリップ展開するならステーションは必要ないが、
1回1回コンテナ固定作業が必要となる。
しかもコンテナ内も動かない様に詰め物等固定する必要があり…
結局は重力発生できるステーション内にハブチューリップステーションが必要とした。

チューリップステーションでやり取りするなら、
完全固定も必要とせず、多目的輸送艇は揺れもしないのでただ単にフォークで詰んだ状態で遠距離との短時間のやり取りが可能である。
しかも地上に展開するのとちがい補給路が途絶える事がない。

惑星ロドニアでは地球にて空き宇宙コロニー1基を移動式ハブチューリップステーション用へと改造し、
大量の対なるチューリップを搭載してハイパースペース航法にて送り込んでいた。

戦域カバー面に関してはスフィンクスは戦車砲であり直射専門で、
自走砲みたく遠距離攻撃はできなく、射程は短い。
なのでスフィンクス警戒隊で戦域カバーには戦線50kmごとの配備が好ましく、
それが出来ない現状ではトレー級の集中運用はできはしなかった。


「規模約1万8千の総数約6万か…」

南地方戦線はトレー級、含め12隻、戦線カバーが1艦あたり半径120km圏で、約180kmごとに配備、8隻が警戒迎撃任務についてる。
残りの4隻が遊軍扱いだ。

つまり5隻で師団規模にあたる想定をしなければならない。

スフィンクス、重機関銃ホバーと兵站の要のチューリップが投入できれば対応可能と言えるが、

5隻のトレー級と1艦あたりに属しているターミネーター1個小隊、5個小隊のみでは、
推測で距離稼ぎもできない現状では…小型及び中型が6000〜1万あたりのうち漏らし及び後方逸脱、情報持ち帰りが発生すると見込まれていた。
BETA群がモッシュしてこないがうち漏らし予測数増大の理由だ。


(惑星ロドニアからは回したくないし、新型艦はまだだし…カードを切るかな)

まだ使ってない地上で使えるカードは複数ある。

まずトレー級用のハイパースペースフロート…
約3000t、亜光速エンジン搭載で、GUSの恩恵で大気圏内でも亜光速度を保つ事ができる…
つまり遠隔により特攻兵器として使用可能ともいえ、
光速の0.1%の速度でも32Mt、1%でも3266Mtの衝突エネルギーを発する。
1%だと100m級の1〜2kmクレーターのできる隕石直撃の30倍の威力といった方がよいであろう。
威力がでかすぎて使いずらい質量特攻兵器でもある。

一応0.1%の速度で突っ込んだ場合…阻害物がない場合になるが100km直線上にて約17kgf/平方cmの爆風威力がある。
鉄筋コンクリートや岩が割れる手前の威力なので充分退避距離をとらなくてはならない。
1%で突っ込んできたら直線上1000km地点にて約17kgf/平方cmの威力である。

ただまぁ…地対宙攻撃対応種が出てくるかもしれない諸刃の剣で、
これを使うなら適当な隕石攻撃で自然体を装った方がましかもしれない。

他にビーム兵器、レールガン兵装もあるが、情報を持ち帰られると進化を促してしまう為に重頭脳級がまだ存在する惑星コムネス、惑星ロドニアで使いたくはないが、
これもカードの1つでもある。

同様に凄乃皇…現在10機あるが広範囲殲滅型ビーム兵器が主体なので使いたくはない。

現状すぐ使えるカードは、
エヴァ5機、グルンガスト10機、マイクロ地爆ドリル式と埋設式。
バンジャンドラム、同S-11搭載型…
等々だろう。

S-11はTNTの500倍の威力を発し、体積が1立方cmあたり100gという高性能爆薬の名称で、
元はハイヴ攻略用爆弾、帝国軍では道連れ自決用に過去のハイヴ攻略部隊、
帝国軍機では自決標準装備で500kgのS-11爆薬使用の爆弾がセットされていた。
100mでの爆風威力が34kgf/平方cm、爆風だけで鉄筋コンクリートや岩が割れ、特殊な対爆構造以外は耐えられない威力を発する。

TNT火薬使用なら500kg爆弾は爆風威力で4kgf/平方cm、家屋倒壊で鉄筋コンクリートは耐えられる圧力だ。
因みに固形火薬類では、
C4はTNTの約1.4倍、
セムテックはTNTの約1.6倍、
ヘキサニトロヘキサアザイソウルチタンは約2倍、
核爆弾は約1万4千倍と…
核には負けるがクリーンな高性能爆薬でもある。
因みにガソリンの瞬間爆発威力はTNTの12倍で火薬より強いが、
液体というつよみでもあり…

ロケット燃料でも液体が優れているのはわかろう…
ただ爆薬としては液体は不安定過ぎるために基本は固形が使われる。


その他にも今回は間に合わないが防壁建設もカードの1つだろう。
といっても単純に人工的に谷を堀り、余った土で土塁を作りコーティングをするというもので、
厚さ規模がkm級になると進路を誘導でき、
トレー級の集中運用できる手段にはなろう。

カードをきる手筈を整えたところで…

[マスター!!……]

「ん?」

[また、有人惑星にてBETA侵攻がある惑星見つけちゃったんだけど]

「はぁ?…戦力そこまで揃ってないのに…惑星ロドニアから回さざるえないのかぁ…」

BETA勢力減少を目標としているカオルとしては、
援助を出さないという考えは無い様であった。

[いや、そこまで大至急というほどじゃ…]

「ん…?どういう事?」

少なくとも中世以前技術レベルあたりでは緊急的援助がないと滅びるのはわかるだろう。
この惑星コムネスの現状だ。

近代的でも第二次世界大戦レベルでは援助がないと滅びる。
戦術機が開発された地球でも異世界軍が出現しなければ後5年保てるかどうかの状態であった。
だいたい40年といった大至急では無いがといったレベルだ。

平和日本レベル2010年基準で…25年保てば…新兵器開発できなければといったところだと思われる。

[見てもらった方がはやいね〜この星なんだけど…]

コバッタが映像を回してくれた。

(大陸の形が地球ににてるな…)

だが決定的に違うのは巨大な島大陸が1つある事…
現地惑星大平洋上に1つ巨大な大陸がある。

軽く上空からみるビル群はビル建築度合いレベルから西暦2010年相当と思える。

ハイヴはその島大陸にあり数は10、フェイズ5が最低…
「ん?フェイズ5が最低?…フェイズ4あたりがないのか?」
知っての通りフェイズ1からフェイズ2、3、4、5と上がっていくが、
フェイズ1から5までは10年近くは成長に時間がかかる。
つまり10年近く新たなハイヴは作られてない環境下といえていよう。
落ちてる大陸は最高フェイズが7まで成長している。

少し地表面からはなれると…
「やっぱり太陽系ににてるな…」

[ここまでそっくりとはね〜僕らもびっくりだよ]

月があり、火星があり、太陽があり、
ただ決定的に違うのが先の島大陸の存在だ。

再び地上へと戻すと…

その惑星の沿岸に向かって約20万規模、戦車級、闘士級含めたら総数約70万に及ぶ大群が現地惑星の日本にあたる部分、房総半島沖から海洋渡航して上陸しようとしている。

2010年技術レベルなら艦船による爆雷等で迎撃ある筈だが、艦船が見えてなく爆雷もない。
沿岸部も戦車が並んではいなく迎撃体制も整ってはないようだ。

「本当に大至急救援の必要ないの?」

[ライブじゃなく、今回はタイムシフトだから落ちついてみてね]

「ああ…」

…………


太陽系第三惑星地球…
美しい水豊かな青の星では様々な勢力が地球支配を目論み、そして倒れていった。
古くは黒十字軍、世界征服を目論み邪魔になる人類を抹殺しようとした組織だ。
秘密戦隊ゴレンジャーによって黒十字軍の野望は阻止された。

宇宙から初の襲来してきたベーター一族の地球総ヘドロ化にたいして、
電子戦隊デンジマンが立ち塞がり撃退した。

大星団ゴズマの地球侵攻に対して電撃戦隊チェンジマンが立ち塞がり、最終的には大星団ゴズマは地球の1戦力により滅びた。

銀帝軍ゾーンの侵攻に対して地球戦隊ファイブマンが立ち塞がり、銀帝軍ゾーンは滅んだ。

マシン帝国パラノイアの地球侵攻に対して超力戦隊オーレンジャーが立ち塞がり、
マシン帝国パラノイアの半年間の地球支配を許すものの、最終的にはパラノイアを滅ぼし解放できた。


地球はスーパーヒーロー戦隊によって代代護られてきたのであった。

だが今…地球は今までに例の無い異形生命体の猛威にさらされていた。

異形生命体は暗黒大陸…大平洋上に浮かび上がった大陸で、
過去どっかの勢力の本拠地だったと推測された。
国連は浮かんだ大陸へと調査団を派遣したが壊滅、
暗黒大陸から突如として大平洋沿岸諸島へと異形生命体群を渡航させて上陸してきた。
いくつかの島々は壊滅し、そして勿論日本へも…

だが我等にはスーパーヒーロー戦隊がいる。

暗黒大陸から度重なる異形生命体の上陸をスーパーヒーロー戦隊は阻止迎撃に成功していた。
暗黒大陸への橋頭堡の戦力がそろったが、ザンギャック帝国の地球侵攻の為にスーパーヒーロー戦隊の変身能力がなくなり、
防衛もままらなくなったが…その後スーパーヒーロー戦隊の能力が復活し、
現在、ザンギャック帝国で受けた戦力被害の回復中で今に至っている。

異形生命体はいくつかの種類をもっているのはわかってはいる。

まずはドロア…全長18m全幅17m全高16m、最高速度170km/hという速度を持ち、
甲殻による突進が特長の種だ。
74式戦車あたりの重量では撥ね飛ばされてしまう。

クラブ…全長19m全幅28m全高12m、
挟みが開かない蟹の外見。
両腕にて鉄筋コンクリート製のビルも削り取る。

イーター、全長4.4m全幅1.9m全高2.8m、と小柄だが、戦車程度では装甲をかじりとられてしまう。

トランク、全長1.7m全幅1.5m全高2.5m、
と小柄だが象の鼻の意味の名前がつけられた通り、
強力な鼻であらゆる人間を凪ぎ飛ばす。

ギガンデス…全長52m全幅37m全高66m、
戦隊ロボ並みの大きさのある種で、戦車程度では歯が立ちもしない。

トゥーア…全長1.2m全幅1.6m全高3m、

2つの目の意味でつけられたこの種は、レーザーを両眼から照射する。
一般的戦闘機素材では数秒ももたない威力だ。

ワイズ…全長15m全幅11m全高21m、

1つの目の意味でつけられた中型の種は、
高出力レーザーが特長で、
アイオワ級戦艦装甲をも十数秒で貫通、爆沈させる威力であった。

等いるのがわかっていた。

そして今日…房総半島沿岸部に向かって暗黒大陸からの海洋渡航群総数約70万を探知し、
異形生命体の先頭集団ドロアが上陸スーパーヒーロー戦隊が迎撃に向かってく。

なを異形生命体は海洋渡航にあたり最短距離を試みる為に、千葉県太平洋沿岸部は過去に集団疎開していて、
異形生命体の迎撃の為の戦場と化している。その為に一般人被害は迎撃失敗しない限りは発生しない。

無人の沿岸部に向かって複数の巨大な車、飛行機械、マシン恐竜等が向かい…

それらが変型、合体等して巨大戦隊ロボになり、複数の戦隊ロボがドロアへと襲いかかる。
戦隊ロボは平均50m強、ドロアは約18mであり一蹴していた。

戦隊ロボらが前線でドロアと戦っている最中…

烈車がまいりまーす。
白線の内側に下がってお待ちください。

どこからともなくアナウンスが流れ、
線路が無い大地にレールが出現し、列車が進入し停車、ドアが開き男女5名が飛び出してくる。

「いくぞ!!」
ピロリロピロリ電子音が流れ、
カンカンカン踏み切りの警報音がなり、
変身いたしま〜す。白線の内側まで下がってお待ち下さい。とアナウンスが流れる最中に、
「特急チェンジ!」発信源の変身ブレスに、
列車を型どったアイテム、トッキューレッシャーを装填、踏切レバーを下げ、
「はっ!」腕をつきだすと、
白黒の線路地図記号が空中にうかび、円の中心に線路が浮かび、列車が走る。

線路地図記号が各々の身体に吸着、スーツへと変わり…

「勝利のイマジネーション!!」
1列に縦に並び、
「烈車戦隊」
レッドが両拳を合わせ
「トッキュウジャー!!」
各々が右回転でポーズが決まる。

「出発進行!!」

烈車出発しまーす。

トッキュウジャーが20m級の蔓延る戦場へと出発し、列車が発進…続いて、

ファァァァァーン
警笛をならしながら一回りでかい列車が停車。
救急戦隊ゴーゴーファイブの面々が飛び降り戦場へと向かう。

『ライナーボーイもいくもんね〜』

グランドライナーも発進、変形していく…

箒が変化したロケット箒というべきか…
変身した姿で空とぶ箒から飛び降り
魔法戦隊マジレンジャーが参戦してくる。

空中をサーフィングするサーフボード型の飛行装置にのって変身した姿で電磁戦隊メガレンジャーが参戦してきた。

天使たる天装戦隊ゴセイジャーが羽をはやしてとんできた。

上空に浮かんできたガレオン船から5人の男女が縄で降りてきて着地、

右手にレンジャーキーを持ち、鍵の部分を出し、
左手に二つ折り携帯型の変身アイテム、モバイレーツを持ち、開くと、
右背後に両手を持っていき、
右手を伸ばし、左手は右肩に、
「ゴーカイチェンジ!」
再び両手を右腰に持っていき、
直ぐ様左手のモバイレーツを左肩上に持ってき、右手のレンジャーキーをモバイレーツに挿して回すと、
モバイレーツが開いてクロスボーンになり、
ゴーカイジャー!
モバイレーツから音が出て…
スーツへと変身する。
「海賊戦隊」 「ゴーカイジャー!」
変身後の決めポーズがきまる。

「派手にいくぜぇ」

ガレオンも変型して戦場へと…

続いて巨大ビーグルから3人の男女が降りてきて…
左手につけたモーフィンブレスを左顔面にかかげ、ダイヤルを回し、
左手を伸ばして右人差し指でモーフィンブレスサイドボタンを押すと、モーフィングラスが立ち上がり、
イッツモーフィンタイム!
モーフィンブレスの画面からスーツの立体投影が浮かび上がり、
下からスーツが着用され、左手のモーフィンブレスのグラスを顔前に持っていき、
「レッツモーフィン!!」
右手でサイドボタンを押すとモーフィングラスがメットに張り付く。

「バスターズ、レディ」「ゴゥ!!」

特命戦隊ゴーバスターズが戦場へと参戦していく。
ビーグル3機は合体、戦場へと…

続いてライドラプターに乗って爆龍戦隊アバレンジャーが到着、戦線へと…

サイレンならしながらパトカーが急行…飛び降りた5人の男女。

「チェンジスタンバイ!」
3名が右手に持った手帳型SPライセンスを左肩に、
「ロジャー!」答えて2名が左肩方に、SPライセンスのサイドキーをチェンジに親指で持っていき、

「エマージェンシー!」
左側で両手を組み、直ぐに両手を腰だめにして、右手を突き伸ばし、
「 デカレンジャー!」
SPライセンスのボタンを押すとライセンスが開き、
デカスーツへと変わり、
「フェイス・オン!」
メットが実体化して着装。

「SPD」「特捜戦隊! 」
メットのサイドサイレンが光なり、

「デカレンジャー!」
背後の腰からSPライセンスをつかんだ右手を伸ばし、決めポーズがきまる。

「いくぞ!!」
デカレンジャーが戦場へと…

続いてウイングライダーから飛び降りて忍風戦隊ハリケンジャーが戦線へと参戦していく。

続いてジープから太陽戦隊サンバルカンの3名が飛び降り戦場へと参戦。
風防なしクーガから超獣戦隊ライブマン5名が飛び降り戦場へと…
バギーから電子戦隊デンジマンが戦場へと…
5台のスピーダーマシンから激走戦隊カーレンジャーが飛び降りて戦場へと…
300kmで走る馬で星獣戦隊ギンガマンが参戦してく…
クーガから大戦隊ゴーグルファイブが飛び降りて戦場へと…

1台のバイク、2台のスーパーカーから4人のジャッカー電撃隊が飛び降り…
マッハダイヤはオンロード専門の為だろう。

巨大ビーグルから轟轟戦隊ボウケンジャーが飛び降り戦場へと、
ビーグルは再発進しロボへと合体してく…

バギーとバイクから鳥人戦隊ジェットマンが飛び降りて戦場へと…
最高時速360kmだが舗装道路では無いため四輪よりかは若干おくれるのだろう。

バイクがたて続いて到着、高速戦隊ターボレンジャー、地球戦隊ファイブマンが飛び降りて…

バイク、スーパーカーから超電子バイオマン、
車とバイクから光戦隊マスクマン飛び降り戦場へと…

続いて超新星フラッシュマン、
電撃戦隊チェンジマン、獣電戦隊キュウリュウジャー、
恐竜戦隊ジュウレンジャー、五星戦隊ダイレンジャー、
超力戦隊オーレンジャーらが多数のバイクで到着、飛び降り戦場へと…

続いてきたのは両手両足で4本つかって駆けてきた百獣戦隊ガオレンジャー、
獣拳戦隊ゲキレンジャーはかなりの俊足にて走って参戦していく…

続いてバイク、車から科学戦隊ダイナマンが飛び降り戦場へと…
サイドカーから秘密戦隊ゴレンジャーが飛び降り戦場へと向かってく。

続いてはキャンピングカーが到着し5人のカラフルな男女が降りてきた。

「マッハで決めるぜ!!」

「オッケィ!!」
3人の男女は携帯型のゴーフォンを顔の前に、2人の男はブレスネット型シフトチェンジャーを顔面に、
「チェンジソウル、セット!」
それぞれの端末にチェンジソウルを差し込み、

「レッツ、ゴーオン!」
ゴーフォンは決定キーを押し、シフトチェンジャーはシフトレバーをドライブにいれる。
スーツが着用され、両手を頭上にかかげるとメットが実体化し、
「メットオン!!」
つかんでかぶると、メットサイドのタイヤが回転する。
「正義のロードを突き進む」
腕を回転させて指をのばし、回転上段蹴りの様に脚をエンジン音響かせてきめ、
「炎神戦隊! ゴーオンジャー!」
決めポーズがきまる。
「ゴーオン!!」
足を動かさなくともブーツの裏にタイヤがついている感じで、エンジン音たてて戦場へと突入していく。

戦場手前に一般車が到着、
5人の少し歳めいた男女がおりてくる。

「いくぞぉ!フィーバー!」

彼ら60才にもなろうとしている人達もスーパーヒーロー戦隊であり、
回転で変身して…

「フィーバー!」

特にミスアメリカが…スーツチェンジで顕著に替わった。
52歳になる女性は太股や脹ら脛が非常に弛む。
たがスーツチェンジにより20歳前後の張りなみにピチピチな太股になり…
バトルフィーバーが戦場へと参戦していく…

太鼓が鳴り響き、黒子達により陣幕が広げられ、陣旗が立ち上がる。
黒子に担がれた駕籠が5台到着し、私服の男女5名が降りて立つ。
右手にショドウフォンを折り畳んだ状態で左肩あたりに構え、
「ショドウフォン」
持った右手を振り伸ばしてショドウフォンを開き、そのまま縦に折ると筆先が飛び出す。
ショドウフォンを左肩上に持ってき、
「一筆」筆先を前に、
「奏上!」
空中に書きはじめると文字が浮かび上がり…右腰に筆先をもっていき、
「はっ!」
掛け声とともに筆先を空中に浮かんだ文字に当てるように左肩上まで持っていく。

袴姿に変わり、スーツが着用、刀も腰にささり、
刀を抜き左顔前で構え直し、レッド以外四名が片膝、
「天下御免の侍戦隊」
両手上段に刀をもっていき、
「シンケンジャー」
掛け声とともに振り下ろし、
「参る!」
決めポーズがきまり戦場へと向かう。

そして…

「ものども、かかれ!!」

クロヌメクロヌメブラッヌメクロ

ネガティブシンジゲートのバスドーラ文明のゴーレム兵、
同じくゴードム文明のカース、
同じくメスノイヤのバーロ兵、兵士ゾロー、
臨獣殿のリンシー、リンリンシー、
デーボス軍のゾーリ魔、
シャドウライナーのクローズ…
合計5千人以上の戦闘員が異形生命体へと襲いかかる。

「いつも悪いな!闇の連合衆!!」

「なに、あいつらは支配する人間の絶滅まで追い込むからな」

数を埋めるべく人間種の生存という利が一致した闇軍団が参戦という形で応援にかけつけていた。

正義のスーパーヒーローと悪の軍団の競演で…

…………

20万規模総数約70万の軍団規模以上の上陸を現地惑星勢力は阻止していた。

「あれ…スーパーヒーロー戦隊だよな…実在してたんだ…」

カオルはある程度だけは知ってるが、
BETAがいるこの世界に実在しているとは思ってはいなかった。

「ヒーローがBETAと戦っている惑星ね…戦隊ロボはよいとして…」

暴竜等以外でヒーロー乗らずにロボが動いているのはAI等が組み込まれているのだろう。
ヒーロー乗り込んだ方がもっと強いのだが、元々ワンオフの無敵の超ロボットだ。
出撃できる数を稼ぐ必要があろう。

「でもさぁ…」

[でもさぁ?]

「何故あんなスーツであんなパワー出せるの?身体がもたないんじゃないの?」

[……さぁ?]

以前パワードスーツというべき烈火改はリミッターがなくカオルが着用し、1tの負荷の世界に踏み入れ軽く負傷したが、
普通世界の常人では…

重量挙げ競技のクリーン&ジャークにおいても260kgがギネス記録、
鉄棒の遠心力が200kg以上できつくなるわかる通り…
…クリーンジャークはバーベルを肩まで持ち上げ、更に腕を伸ばす競技で、腕を伸ばすのがきつい。

死刑でも、2頭の牛に逆方向へと走らせて死刑を行う牛裂きの刑、
四肢にロープを繋げその先に馬を繋ぎ4方向へと走らせて死刑を行う4つ裂きの刑が存在する通りに耐久性はない。

筋繊維は500kgを超えた辺りからブチブチと音を立てて、 骨格筋の腱が骨から剥がれ、
関節も抜けて腕が伸び、皮膚が飴の様に伸びながら引きちぎられて、腕が体から離れるが、
その前に300kgあたりから腰、背中の骨格に負荷がかかりバキッと嫌な音をたてるだろう。
たかがそんなもんであり、負荷にはたえられない。
ビルの4階から脚から着地するよう飛び降りても間違いなく関節粉砕ものであろうし、
頭から落ちたら死亡は当たり前でもある。

異世界軍ではその問題に対して、骨格自体からが違うGPM世界の第六世代…
またはターミネーターを主として歩兵戦力を整えてきた。

ターミネーターはアンドロイドだから…でよいだろう。
人間たる第六世代は握力600kg、クリーンジャークで2t以上と常人の10倍以上の出力を出して、その分出力に対しての耐久性もある。筋繊維が5t…関節部が15t…
そのあたり無いと強化パワードスーツたる烈火改の出力に耐えられないって事である。

この世界にあるパワードスーツは機械化歩兵部隊に使われる強化外骨格があるが、
人間の耐久性限界の為に速度面では補助推進等でしか強化できず、
ほぼ力の補助面でしか強化できないものである。

具体的には単純に100kmで走るとしたらその速さを出す回転回数は?になるし、
歩幅、蹴る出力で解決!なら接地する際の脚部負担は?になるし、
パンチの速さが5倍になるとストレートで伸ばしきった時にミシリと関節にくる負担は?
例え100kgの武器を振り回すこともできるが、100kgの質量が持つ慣性を完全に打ち消せるわけではなく、
扱い方を間違えれば自分が武器を振り回した勢いで腰がねじ切れるの問題が解決ついてはない。

そういった人間的構造的限界があるのに、明らかに烈火改並、ターミネーター以上の活躍ぶりを見せていた。

基本はターミネーター、烈火改は突撃級と真っ正面からぶつきあって相対しない。
相対するときはミサイル、ランチャー類で遠距離にて仕留める。
またはテスラドライブにて速度を限りなく相殺してから近接戦のやり方だ。
1672MJの衝突威力は流石に正面からはうけきれない。

だが侵徹力600mmという120mm戦車砲並の威力を出さなければ貫く事ができない突撃級甲殻を、
赤いやつの刀で甲殻を切り裂く現実をみると…

勿論突撃級は1672MJを出す速度をだしていた。
そこを切り裂いて真っ二つにする場合…
常識からは考えられないパワーを出して更に中の人がその衝撃威力を耐えているということであろう。

単純に考えて生身の人間が60kmあたりで走行中の一般車を、日本刀で正面から真っ二つに切り捨て御免するようなもんであり…
常識的には不可能とも言えよう。

重力が低いから活躍できるのだ!という意見があるだろうが、その分突撃級の速度が上がる筈だし、
また計測値も1Gをさしている。
あとは現地人類が第六世代並の耐久や力があるかだが…
そうすると治安維持が大変にもなる。
塀も2mではジャンプで超えられてしまうので、10m以上は当たり前、
特に銀行やATM等どう守ればよいの?状態になりかねないのでそれは無いだろう…

そこが不思議であった。

「あとは…あれらだよ…闇、本来なら正義と敵対している軍団だろ?
星の危機に人類抹殺が目的でない組織が手を組んでるのはわかるんだが……
あの戦闘員らって…」

何処からともなくあらわれるそれぞれの組織のやられキャラたる戦闘員…
だが一般人からみたら天敵とも言え、銃社会のアメリカでも、怪人と戦闘員が騒動起こしたら軍が一々鎮圧に乗り出さないといけない事態になる。
戦闘員だけでもSWATで鎮圧できるかどうかと言えよう。
常人の10倍以上の力を出し、またレーザー等で武装しているケースもある。

ロボット兵や遺伝子改良した生体兵士等があり、更には、
殺される時に石になったり爆発する2種類のゴーレム兵はわかる。

カオルは知っては無いが、
カースは神官の魔力と岩があるかぎり無限に戦闘兵を出せ、過去には世界を支配したという。
バスドーラ文明のゴーレム兵は焼き型で作る埴輪みたいなもんであり、で…同じく魔力をそそいで動く戦闘兵になる。
臨獣殿のリンシー、リンリンシーはキョンシーみたいな死体をつかった傀儡兵であり、死亡後に砂になる。

ここらへんは材質、魔力が絡んでくる傀儡兵と思えば違和感はない。
ただ、カオルはリンシーを砂のゴーレム兵と誤解していた。

カオルが疑問に思っていたのはシャドウライナーのクローズだ。
クローズは闇の力により闇の中から無限に産まれてくる。
偵察映像の最中に地中より幹部?の力で産み出されて、
死亡した時に消え去っていくが、活動エネルギーは?またその実体は?等が理解できてなかった。

「まぁ…でも…」

BETAは1つの大陸のみ、
何ヵ所かの海峡を横断してくるBETA群を撃退してるのが容易にわかる環境で…

「総数約70万をどう処理するのかな?と思ってたけど…」

無敵の戦隊ヒーローでも、5か6対70万となると…全て殲滅は無理は当たり前。
流石に24時間以上戦い続けるのは無理であろう。

歴代…変身する力を失ったカクレンジャー、この時間にいないタイムレンジャー以外36の戦隊ヒーロー、
殲滅数はロボ含め単純計算で、1万は下回るが2千以上。
単騎無双は同レベルの体格なら可能だが、モッシュしてくるのでは突き抜けるしかない。

せいぜい一直線上には総数70万は正面正対で1000がよいところといったほうが良いだろう。
参加している数は約300…

残存が標的として集中してヒーローに攻撃の為に転進してくれればだが…
それを全てに期待できはしない。

戦線離脱し後方の非戦闘域、都市部に抜けてしまう個体もあるだろう。
時間内に突き抜けて再度後方から追ってかなければならず…
そうすると1時間では到底殲滅しきれずに都市部へと到達してしまうとも考えられる。

たが闇軍団の戦闘員が共闘参加にて数の比率は緩和し、生きた壁となる。

確かに闇軍団側の雑魚はヒーローに比べて数段力がおちるが、
それでも戦車級に5人で挑めば、闘士級に1人で挑んでBETAを殺害できよう。
それ以下の比率だと逆に殺される可能性あるが、必死に現場にて雑魚を生産している。

殲滅担当がヒーロー、生きる壁が闇軍団側兵士と見事にマッチして防衛に成功していた。

ただ戦隊ヒーローがいてなんでハイヴが建設されてるの?な歴史面は正直現状わからないが、
現状での攻略にあたっての問題なら推測はできる。

ヒーローは人間でもあり…
戦うにあたって体力の問題…つまり休憩と食事排泄が必要なのは常識だ。
疲労が貯まると些細な事でミスが起きピンチになる。
なので攻略にはローテーションで回さざるえなく、
続戦能力…つまりスーパーヒーロー達の数の問題がと判断できる。
ハイヴ内はフェイズ5クラスでも中型以上が平均約120万、総数約400万程いる為に、
正直いって殲滅しながら突破は時間がかかりすぎ難しいだろう。

異世界軍の兵力でも釣りだしは重要であり、専門家のエアロスタットがいるが…居なければ苦しいかもしれない。

「まっ、いつかは救援して…で大丈夫か……ただ2度ある事は3度あるだよなぁ…
4度目も…となるとトレー級は…」

600隻目標で作り続ける羽目になりそうだなと…ふと思い…

「しかし…ゴーカイジャーが実在するとなると…この世界の宇宙ってどうなってるんだかなぁ?」

[どうなってるって?]
ゴーカイジャーあたりだけは転生前のバイト先で知っていた為にそこら辺は理解している。

「いやさ、ザンギャック帝国というのは宇宙の大半を支配したって事らしいんだよ…でも自分等の地球に来てないし、
ベテルギウス宙域内でも痕跡は確認できず、
銀河北天方向はBETA宇宙戦闘種の支配圏、西天、東天でも宇宙戦闘種が確認されてるから多分勢力圏、
南天方向で今回のヒーロー戦隊の惑星、現地住民は地球と称してるかもしれないが発見されたでしょ?」

[うん]

「でだ…他にも」

機械帝国ブラックマグマ、
大星団ゴズマ、改造実験帝国メス、武装頭脳軍ボルト、
銀帝軍ゾーン、バンドーラ一味、宇宙暴走族ボーゾック、宇宙海賊バルバン、
宇宙忍群ジャカンジャ、アリエナイザー、
悪しき魂等々様々な組織、勢力がある。
すべてをカオルは覚えてないがいくつかあげて、

「とまぁ多岐にわたる恒星間勢力や、惑星渡来勢力があるんさ…
で、ヒーロー戦隊の星に攻めて逆に返り討ちにあって戦力なくなったり、反乱で維持できなくなり滅亡したりしてるんだよ」

[どの位の有人惑星勢力?]

「確か何かが999の有人惑星文明を滅ぼした…とか」
ここら辺はうろ覚えだ。

[となると別銀河の話じゃないかな?]

「あ〜…そうか…」

BETAはケイ素系以外は認めずの為にこれ等星間勢力とは相入れないだろう…
それらを考えると別銀河と考えた方がしっくりとくる。
更に南天方向でもありその惑星は銀河から見たら端の方になる。
そうくるとしっくりしてくる。

[で、この恒星系と有人惑星の名前は〜?]

「そうだな…」

スーパーヒーロー戦隊のいる地球は自分等の太陽系第三惑星地球と違う。
太陽系でもないが向こうでは太陽系と名乗っていると推測される。
なので地球とかとは別名称をつけなければならない。
いちいちスーパーヒーロー戦隊の地球と私たちの地球や、
そちらの地球と私たちの地球…というとややこしくなる。
こちらの地球を向こうが知ったら別名称で呼ぶかもしれないが…

「戦隊太陽系、第三惑星はファイブ星かな?他にあれば変更したいけど」

[了解、戦隊太陽系ファイブ星ね]

「……どっかにライダーのいる別太陽系と別地球あってもおかしくないかもな…
あとはウルトラマンらが活躍する別太陽系とか…」

その可能性はもう否定はできはしないだろう。

……

ゴア国西端の港町、ファミーユ。

町の歴史は浅く約180年、まだ当時建設に関わった者も生きている町へとB1の警笛が鳴り響く…

天空よりB1が走行して降りてきて、停車した。
B1より降りてくるターミネーターら…
今回は貨物車編成で、貨車から梱包材を降ろし始める。

町の中心部の方から警らの馬が走ってきて、
誰何してきたのでカオルが対応、
国王との条約書面を見せる。

まだ異世界軍との条約は西の端まで伝わってなかったようだ。
警らは確認して町の方へと馬を走らせ…

ちょうどその頃β22に南地方の師団規模移動群の先頭が到達、
反応炉に補給の為に入っていったので、
戦線に到達予想が約1日後と推測され、
その前に済ませる形となった。

ボゥゥー、ボォォ、ボォォ、ボゥゥー

救援物資等を荷下ろししたB1が天空へと帰っていく。

「しかし…やはり…酷いな…」

ファミーユに押し寄せてくる難民…
連合の政策でゴア国へと盾兵として殉じた家族を避難させてて、
その者には計画的に家を建てて入居できていたが、
それ以外の難民は初期は家が建てられ入居できてたが、
外縁部に行くにつれ丸太小屋、高台式、あばら家、ハット、テント擬きと続いていく…

衛生環境は酷く空気に臭いとしてでている。
人が生活するにあたって、
衣食住は当たり前だが、他に…
水源…飲料用も当たり前だが、生活用水。
燃料…ご飯を生で食べない限り必要な調理熱料。
冬場になれば暖房燃料。

そして命育んだ結果の排出…
生活ゴミ、糞尿、生活用水排出なども必要ではある。

今の清潔な衛生環境は比較的に歴史が浅く、
まず下水の汚水処理方法は西暦1900年前後にといえた。
それ以前においては集中都心部から海洋へと運ぶ下水道のみといえた。
よく昔のパリの様にと揶揄されるが、当時のパリは道路の溝が下水道の役割なので致し方ない。
暗渠にはなってなく、地表にて糞尿を運ぶ、
現代で言えば道路の端…側溝ではなく地表面にて糞尿が押し流れると思えばよいだろう。
それは川へとながれている。なので紙は使う習慣がなかった…
完全に暗渠化、地下へと変わったのは1830年頃、コレラの大流行後、ナポレオン3世が大改造を命じた後の話でもある。

その溝タイプでも丸太小屋が見栄はじめる難民街から外縁部にはないと思われる。
街中にいけばあるだろうが…

糞尿の処理が自宅の下に穴を掘る吸い込み式、または自宅の外に穴を掘ってすてる、
または上記の形の共同トイレかが難民街では行われていると思われ、空気が臭いを発している。
汲み取り業者もいないのだろう。
これも推測になるが糞尿の肥料利用はないと思われ、農民による回収もされてないと思われる。

路上にそのまま糞尿をまくや屋外そのままトイレは…されてはないとは推測される。

因みに洗剤あるのに下水処理場は?と思うかもしれないが、油の洗剤は昭和の始め頃からの話であり、
界面活性剤が戦後からであり、それまでは自然の濾過リサイクル、魚の餌で問題なかったのである。
今でも船で糞すると小魚がよってきてその後小魚を食べる釣る魚が…大漁になる。

洗剤がなかった時代…中華料理のには大量の油をつかうが、
中世あたりの中国ではどうしたの?だが、
基本、熱湯で洗うのみ、油分が落としきれずに残るがコーティングにそのまま使われる形だ。
現代はテフロン加工なので熱湯で落ちない油は汚れとなるが、昔は加工されてないので落としきれない油が錆止めコーティング材に使われる…いわばワックスかわりのようなもんだ。

「駅というか、着陸スペース建設と集積所の建設、
あとは空いてる難民艦あれば送ってといってくれ。
で…炊き出しと街への納品でわかれるぞ」

町の中心部へとターミネーターらが救援物資等をのせた折りたたみ式リアカーを引いてついてくる。

手持ちでは流石に1箱か2箱程度の広さしか持てず、1箱に高く積み上げれば確かにバランスとれば10箱でも運べターミネーターらは可能だが、
リアカーのほうが台車で重量高さを気にしなければ何箱でも積める。

アムボートや一般的なトラックのほうでよいじゃんと思うが、
現状難民街が道幅的に狭く、
下手したら難民をひきかねなく、また家を破壊してしまうかもの状態であり、
リアカーで運びを選択していた。
またターミネーターなので重量あってもリアカーさえ耐えられれば無問題だ。

(炊き出し命じたけど…まだ必要なかったか?)

難民達の健康状態…栄養面だが栄養失調に至っては無さそうだ。
ちゃんと配給がされてるのだろう。
2食の習慣だったとおもったが、先に町長か領主と打ち合わせしてからの方がよかったかもしれない。
無理に食べてくれまではいかないだろう…

試食くらいと炊き出しチームに通信で伝え…

因みに難民達の生活水源は街に流れ込む川を利用していると思われる。
街の住民の水源もそうだろう。
川の回りには難民街が作られないよう警らが巡回しているのが確認できていた。
糞尿以外の生活排水は難民らは土壌撒きしているので、汚染防止の意味合いと推測される。

生活ゴミ…難民街側では貝殻や魚の骨、種等はそこら辺に穴掘ってすてるかだろう。
少なくとも地面には散乱してない。

他に調理熱源については近くの森から拾って来ているのは確認できていた。
街の住民らも同様か、材木屋からしいれている模様だ。
ただ…ここら辺は北よりの為に夏場は良いが冬場になると暖房の為の燃料も必要であろう…
森の分だけで足りるのだろうか…とは思う。

丸太小屋から先が一応町の境界というべきなのか…
石畳の道かひろがる。

(さて…どの建物がだったかな…)

「トリア号、町の町長か領主がいると思われるところへの誘導頼む」

『了解マスター、そのまま真っ直ぐ、150m先を右…』

ファミーユの町には街壁や柵がない。治安的にも安定しているのだろう…
強盗団とかも存在してないのかもしれない。

街壁や柵は他国よりもまず強盗団対策の意味合いが大きい。
街の自衛の為に設置される。
その他野生肉食動物の襲撃警戒につくられる。

村なんかだと狼の集団からみたら襲いたくなる宝なのだが…

また人の出入りチェックや税金の徴収等を行う場にもなるのだが、
そのシステムがこの街のには無いのだろう…

つまり出入り自由で、税金は中でつかった分を消費税の形で納める形かもしれない。


石畳地区にはいると糞尿の臭いがしなくなった。
路上にも汚物は見えない…
となると…溝や開渠式でなく、暗渠や地下埋設式かな?と思える。

中世レベルなのにと思うかも知れないが、
古くは古代インド、ローマ帝国にもあった。
古代インドは開渠式の小下水道…現代でいえば側溝程の大きさであった。

ローマ帝国では当初開渠式で後に暗渠にしたそうだ。
水量も豊富で、公衆浴場に24時間水が流れ、その排水が流れていたという。
ネジ式で水量を止めるわけではなかった。
市内には現代にさきがけて、公衆便所が設置され、その数は紀元前315年の時点で144カ所、
紀元前33年には1000カ所以上にも及んだと伝えられている。
この下水道は、先の公衆浴場、公衆便所の排水口のほか、
一般庶民の共同住宅にも直結しており、そこから出る汚水は川へと流されていた。

パリの完全暗渠化以前にもだが、幹線的な地下下水道はあった。
パリの下水道は、その場しのぎでやりやすいところから造っていき、
最も古い下水道は1374年中央市場近くのモンマルトル地区に造ったものとされている。
1605年にはフランソワ・ミロシが暗渠式の下水道であるポンソー下水管を設置し、
ルイ13世、14世など歴代の国王も下水道整備のための計画を立て、その一部を実施。
その大半は、はじめは蓋のない開渠だったが、ごみなどの投棄を防いだり、
当時発達しつつあった馬車の邪魔にならないように、次第に暗渠になっていく…
環状下水道は1740年頃にできていた。

この事から考えるにこの街も同様、開渠から蓋を被せた暗渠になっているのだろう。

観察しながら進んでいると、警らの者が来て案内してくれる事になった。

……

「ほう、これがじゃがいも…というのですか…」

領主と挨拶をかわして早速試食に…

「とりあえずシンプルに吹かしたもを…」

旅行用トランクサイズの携行用核融合炉から電気が供給された、
電子レンジでその場でチンして作ったふかしいも、
皮を向いたをさくりと一口…

「少し口にたまりますな…」

「まぁ…お好みで塩、バター等」

「ならこれですな」

出された壺からふかしいもにチョコレートの様なものを塗って一口、

「うむ、うまい」

御菓子な食べ方が主食か?

「これは?」

「特産のタレです。つけてみては?」

「…1つくれ」

壺からヘラでとり、たっぷりと塗って一口…
(し、塩からぁぁぁぁ)
ジャガチョコ…チョココーティングのポテトスナックと思って塗って食べたら、
まさに騙された…といってよいだろう。

急いで水を飲み…

「な、なんなんすか!!このタレは!!」

「ベジマイトという、エール原材料と塩つけ野菜抽出液を煮詰めたものだな」

ベジマイト…オージーの国民食がここファミーユでも作られていた…
チョコレートの様なジャム状ので、チョコレートの様にくるのがガツンと塩、
しかも煮詰めたので、食塩をそのままなめるよりも塩辛い。
なのでマーガリンの上に薄めに塗るが正解ではあった。

「つけすぎた…という事ですな」

「それ先にいって下さいよ…」

薄めに、本当に薄めに塗ると塩味が効いてうまい。

「あとは…今では肉が手に入らない為に生産ができなく、仕込んでいる限りにはなるのですが…」

別の壺の蓋をあけると…

(醤油?)

「これは大豆からではなく?」

「豆からもできるのですか?」

「穀物類は麹が必要にはなるのですけど…」

穀物、大豆から醤油ができるのは常識だが、麹を必要とする。
他の魚醤等は麹を必要とせずに塩だけでタンパク質が分解されるが、
穀物は防御力が高く塩だけでは醤にはならない。

「そのコウジとやらはないですね。
動物が原材料の肉醤です」

「ほう…」

肉醤…聞きなれない言葉であるが、日本では古来はあったが、仏教の教えから肉食文化は廃れたと同様に肉醤も廃れ、
長らく肉醤の存在は知らずに日本人はいたが、
最近、余り物の鳥レバーと心臓等の内臓の有効利用の相談を受けた大分県のマルハラさんが、
古来文献と魚醤の存在から再開発して販売にふみきった。

古来ながらの塩だけで肉を溶かしてタレとする肉醤…
魚醤も同様な作り方であり、肉醤はそれだけでも濃旨チャーハンになるという。

他には米麹つかったまるまんま、地元の豚をつかった豚醤油だ。
これも濃くうまな肉醤タレでもある。

牛に関しては…中国で豆板醤との併せでの肉醤がある。香辣牛肉醤と五香牛肉醤というものだ。
五香牛肉醤は、唐辛子とごま、牛肉、豆板醤、五香粉、塩等を合わせた調味料で、
これまた旨いらしい…
五香牛肉醤は池袋の陽光城で売ってるそうで…

台湾の肉醤は醤油ではないが、煮詰めたものであり、これまたご飯が進む。
辣味肉醤という缶詰だ。

じゃがいもに肉醤はもちろん合い…

「肉ときたら…魚つかった魚醤はあります?」

「そちらは開発中で難航してる」

肉と違い魚はつける期間がながくなる…
致し方ないだろう。
「まぁ…でしょうねえ…原材料…魚の種類、期間でも味わい違いますし…」

「あると言うことか?サンプルが欲しい!!是非とも援助してくれ」

「ああ、わかりました…で…この街での…」

実務上の話へと……



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