「シモン、話があるんだ!」

 ダヤッカが真剣な表情でシモンに迫ってきた。
 鼻息も荒く、普段の落ち着きがあるダヤッカとは思えないほど興奮しているのがシモンにも手に取るようにわかる。

「どうしたんだ、食料局長? 以前の報告じゃ、食料の備蓄率は基準値を超えているとされていたけど――
 食料が不足するほど、新たな大量の移住者の報告なんてあったかな?」

 グレン団のメンバーは街を去ったものを除き、そのほとんどが新政府の役職についている。
 だが、もともと彼等も教養と言うものを身に着けていたわけでもない。だから毎日が勉強の日々だった。
 メンバーの中には、幹部になれば美味い物を食べて楽が出来ると思っていた者もいるようだが、現実はそうもいかない。

 立ち上がったばかりの組織――そして、皆の生活を預かる身として、やることは山積みだった。

 そのためにラピスとリーロンは、幹部にも徹底した勉強の義務と、勤労の責務を強いていた。
 ラピスから街のことを任せられ、そのお目付け役となっているロシウはそんな彼等にとっては小姑も同然。
 ゾーシィや、ジョーガン、バリンボーなどは勉強を嫌い、そんなロシウから逃げ惑う毎日だった。

 だが、シモンには兄貴の分もと言う気持ちや、アキトに託された世界を守りたいと言う使命感がある。
 それに、獣人と人間の架け橋になりたいと頑張っているニアを助けたいと言う気持ちもあった為、熱心に慣れない執務を頑張っていた。
 ダヤッカもそんな真面目に取り組んでいる中の一人で、カミナやアキトに比べて目立つ存在ではなかったが、仲間からの人望、面倒見がよく、特に下からの人気は高かったため、食料局長と言う役目を仲間と協力して上手くやれていた。

「そのことじゃないっ!」
「じゃあ、なんだ? また、あの三人のことか?」

 あの三人とは先述にもあった通り、ゾーシィ、ジョーガン、バリンボーの三人のことだ。
 政府が保管している備蓄倉庫や職員用の大食堂で、ゾーシィが酒を盗み飲んだり、ジョーガンとバリンボーが食料をつまみ食いしていると言う報告が月に何度かシモンのところに上がってきていた。
 そのことでロシウが引き攣った表情をしていたのをシモンは思い出す。

 ――ダンッ!!
 机に手を勢いよく叩きつけるダヤッカ。

「そんなことじゃないんだ! シモン、頼みがある!!」
「う……なんだ?」

 さすがにその迫力に押され、シモンも椅子を引いて驚く。

「じょ……じょ……」
「ジョ?」

 顔を赤くして何かを言おうとして、言葉に詰まるダヤッカをシモンは不思議そうに見守る。

「女性との付き合い方を教えてくれ――っ!!」
「…………はあっ!?」





紅蓮と黒い王子 第40話「みんなで、ご飯にしましょう!」
193作





「キヨウさんとデートすることになったんだ」

 そう、ダヤッカがシモンに相談したのは今から一週間ほど前――
 シモンは季節外れのコートに身を包み、頭には帽子、顔にはサングラス、手にはパイポ――
 と、怪しい格好に身を包み、ダヤッカに見つからないよう身を隠していた。
 その隣には同じような風貌をした女性が二人、並んで隠れている。

「今日は、しっかりとダヤッカさんをサポートしてあげないと」
「お姉ちゃんとシモンだけじゃ不安だしね……」

 その二人の女性とは、言うまでもなくニアとミアの二人だった。普通の格好をしていれば、三人揃って仲の良い親子か、歳の離れた兄弟に見られたかも知れない。
 だが、周りの人が避けてとおるほど三人は怪しい格好をしていた。
 しかし、これはシモンの趣味と言うわけじゃない。

「なあ、ニア……この格好、どうにかならないのか?」
「前にラピスに教えてもらった探偵≠ニいう職業の正装らしいですよ。
 いいじゃないですか、似合ってますよ。シモン」
「そ、そうかな……」

 少し満更でもないシモン。そこはかとなくラブ臭が二人の間を取り巻いていた。

 そもそも、ダヤッカがシモンに相談したのにはここに理由があった。
 言ってはなんだが、ダヤッカの周りで女に縁のある男は少ない。妻子持ちのマッケンを除くと、唯一、ちゃんとした相手がいるのはシモンだけと言うことになる。
 ゾーシィも口では偉そうなことを言ってはいるが、フラフラと遊び歩いているだけで大してモテてはいなかった。

 しかし、シモンとニアは違う。
 以前にカミナシティで行なわれたベストカップルランキングでも、見事一位に認定されるほど、二人の熱々ぶりは有名だった。
 故に一人思い悩んだダヤッカは、シモンに相談することになり、そしてその話を聞いたニアがダヤッカと、そしてキヨウのために一肌脱ぐと言い出したのが今のこの状態の発端だ。
 ミアはと言うと、そんなニアの様子を見て不安になり、ダヤッカやキヨウに迷惑をかけないようにと後ろを着いて来たのだった。

「お姉ちゃん、絶対に変なことしないでよ?」
「わかってますよ。二人が私とシモンみたいに、仲良くなれるようにすればいいんですよね?」
「……ダメだ。全然、分かってない」

 そんなやり取りを三人がしていると、待ち合わせの場所にキヨウが姿を現した。

「お待たせ、ダヤッカ。ごめんなさいね、少し遅かったかしら?」
「い、いえ!! じ、自分も今、来たところですので!!」

 本当なら待ちきれなくなり、約束の時間の三時間も前にきていたダヤッカだったが、そこはそれ――
 ニアに渡されたメモの指示通り、上手く返事をする。

 そこで――
 ここで、なぜ? ニアがこんな俗っぽいことに詳しかったかと言う説明をせねばなるまい。
 では、先生方、御願いします。



 ※注意
 ここは本編の進行とまったく関係がありません。読み飛ばしても結構です。




 ――パンパカパ〜ン!

「ラピスと、リーロンの――」
「「なぜなにナデシコ、螺旋の地出張版〜!!」」

 突如、電波のように切り替わった舞台。そこにフェレットの着ぐるみを着たラピスと白衣に身を包んだリーロンが立っていた。

「まずは、このカミナシティの娯楽や文化と言うものについて知ってもらう必要があるわね」
「そう言えば、わずか二年の間で随分と人々の生活も様変わりしましたよね。今までは原始時代のような生活をしてたのに……」
「その理由は解放された人々が、獣人達の技術力、文化を意欲的に取り込んできたってのがやはり背景にあるけど、やっぱり一番影響与えたのはズバリ! あなたなのよ、ラピス」
「わたし……ですか?」
「そう、あなたとアキトが持ち込んだユーチャリス。
 その中に残されていた、あなた達の世界に関わる情報――
 漫画だったり、アニメだったり、音楽だったり、その情報が私たちの文化に大きな影響を与えることになったのよ」
「えっと……そう言えば、以前のバレンタインの時も、随分とみんな殺気だってましたね」
「今や、それらの情報は、街の至るところで知ることが出来るようになっているわ。
 そして今や、乙女のバイブルと言えば、これ!!」

 リーロンの差し出した雑誌を見て、ラピスの表情が不穏な色に変わる。

「……うるるん?」
「そう、少女漫画こそ、文化を、平行世界の壁を越えて伝わる――乙女の夢が詰まってるのよ!!」

 リーロンもそんな乙女の中の一人だった。そしてニアも――



 ※ここから本編に戻ります。



「デートと言えば――」

 ダヤッカとキヨウの二人が最初に訪れたのは映画館だった。
 現在上映されているのは、グレン団の旅を映画化した全四部作の作品『ヒーロー』だ。
 この街でのシモンやカミナの人気は下手なアイドルよりもずっと高く、この映画も想像以上の反響を呼んでいた。

「「…………」」

 無言の二人――キヨウは映画に集中しており、ダヤッカはと言うと緊張の余り完全に硬直していた。
 ニアからの指示ではここで手を繋げと言うことだったが、奥手のダヤッカにはそれすらもままならない。
 一方、同じくして映画館に入っていたシモン達はと言うと――

「シモン、すごく格好いいです」
「ニアも、とっても可愛いよ」
「…………」

 ミアがいることも忘れ、この天然カップルは熱々っぷりを周囲の眼も気にせず披露していた。
 置いてけぼりを完全に食らっているミアからしてみれば、「これじゃ……どっちのデートかわからない」と溜息も吐きたくなる。
 上映も終わり、三人はダヤッカたちを追って、近所でも評判のカフェテリアに着ていた。
 ここは美味しい木苺のデザートを出すことで有名で、ニアとミアも贔屓にしているお店だ。

「シモン、はい」
「いや、ニア……一人で食べれるからっ」
「あ、こちらの方がよかったですか?」

 そう言って、自分の食べていた方のケーキを取り、シモンに差し出すニア。
 大好物のケーキを目の前にしていると言うのに、ミアはなんとも言えない小難しい顔をしていた。

「シモン!!」
「え……ミア?」

 ミアもニアに負けじと、自分のケーキをシモンの口に差し出す。
 一方、三人がこうしたやり取りをしている中、ダヤッカはと言うと――
 その大柄な身体に不相応な出で立ちで、淡いピンクのテーブルでキヨウと一緒に小さなケーキを頬張っていた。
 美味しそうに食べるキヨウの前で、顔を赤くしながら無言でパクパクとケーキを食べるダヤッカ。
 そんなダヤッカを、対面の席からキヨウは笑顔で見ていた。

「そんなに美味しいなら、これも少し食べる?」

 そう言って、自分のケーキを少しフォークに取って、ダヤッカに差し出すキヨウ。
 差し出されたダヤッカは、突然のことに思考が着いていかず、完全に固まってしまっていた。

 そこからと言うもの、ダヤッカはニアの作ったデートプラン通りにキヨウを案内したが、どれも上手くいかなかった。
 女性と付き合った経験がまったくと言って良いほどなかったダヤッカにとって、キヨウのような美人と並んで歩くことだけでも驚きと緊張の連続だったからに違いない。
 事実、ダヤッカはどこで何をしたかすら、頭に入ってきていなかった。
 映画の内容も、何を食べていたかも分からず、とにかくキヨウの話に曖昧に相槌を交わすだけ――
 そのことがキヨウにも分かっていたのか、デートも今ひとつ盛り上がらないまま、最後に指定された『噴水の見える公園』に差しかかろうとしていた。

(オレは何をしてるんだ!! せっかくここまで皆にお膳立てしてもらっておいて!!)

 自分の不甲斐なさに絶望しながら、キヨウの後ろを青い顔をして歩くダヤッカ。
 そんな二人を見守っていたシモンたち三人にも重苦しい空気が伝わってくる。

「なんだか、上手く行ってないみたいですね……」
「オレは楽しかったんだけど……」
「そりゃ、二人は楽しかったでしょうね……」

 ミアから見ても、このデートプランは「シモンとニアのために組んだんじゃないか?」と言うくらいラブラブだった。
 ミアも、一緒に居る自分が馬鹿らしく思えて、途中で帰ろうかと思ったくらいだ。
 家でも仲のよい二人だったが、こうしてデートについて来てみて、ミアは本当にお似合いの二人なんだと実感してきていた。

 それでも、ミアも密かにシモンのことを気に入っている。
 あの時、シモンに助けてもらわなかったら自分はこうして生きていることはなかっただろうし、それに当たり前のように家族として受け入れてくれたシモンやニアの優しさには感謝していた。
 だからこそ、いつからか分からないが、シモンに特別な感情を抱くようになっていた。
 今はまだ、子供だからと馬鹿にされるかも知れないが、いつかはシモンに認めてもらいたい。
 そして、ニアのようにシモンの隣に立ちたいと、ミアは自然に思うようになっていた。

「でも、問題はダヤッカよね……なんか、不憫……」

 この二人を見ているから分かる。ダヤッカの空回りが不憫でならなかった。
 なんとかキヨウを喜ばせようと頑張っているのはミアにも分かるのだが、現実が伴っていない。
 女性慣れしていないのもあるだろうが、それ以上にダヤッカの真面目さが窺がえた。
 なんとか出来ないものかとシモンとニアの二人に代わって、ミアが真剣に悩んでいたとき、キヨウが行動に出る。

「ダヤッカ、最後に行ってみたいところがあるんだけど、付き合ってもらえないかしら?」
「え、でも……これからっ」

 そう言って、デートプランが書いたメモを開こうととしたダヤッカの手から、キヨウはそのメモを奪い取る。

「この字は……」
「いや、それは……!!」
「わかってる。私を喜ばせようと一生懸命考えてくれたんでしょ?」

 戸惑うダヤッカを、キヨウは決して責めるようなことをしなかった。
 それも自分のことを思ってだと言うことも分かっていたし、心配してつけて来ているお節介な友人達の気持ちも、無碍にしたくなかったからだ。

「でも、これは没収ね。ここからは私たちの<fートを楽しみましょう」

 そう言ってダヤッカの手を引っ張って、足早に歩き出すキヨウ。
 戸惑いながらもダヤッカは黙ってキヨウに従い、引っ張られながら後ろをついて行った。



「ここよ」
「ここって……」

 ダヤッカが驚いたのは無理もない。そこはキヨウの家だった。
 今はキタンとキノンも政府の仕事で家を空けているため、キャルがラピスと一緒に旅に出てからというもの、この家にはキヨウ一人で住んでいる。
 そんな女性一人の家に上がるのは気が引けるのか、ダヤッカは玄関で尻込みする。

「しかし、女性の家に上がるなんて――」
「もう、細かいこと気にするんだから……だったら――そこの三人も一緒ならどう?」
「え――?」

 そう言ってキヨウとダヤッカの視線に晒され、渋々ながらも正体を見せるシモンたち。

「いつから気付いてたんだ?」
「そんな怪しい格好してたら、嫌でも気付くわよ。
 でも、この人が一生懸命だったし、みんなの気持ちも分かってたからね」
「ごめんなさい……キヨウ」

 意気消沈する三人と、バツが悪そうな顔をするダヤッカにキヨウは笑顔でこう答えた。

「みんなで、ご飯にしましょう!」



 居間に通された四人、そうしてしばらくして出て来たのは、キヨウの作った手料理の数々――

「たいしたものはないから、ほんのありあわせだけど、みんな食べて」
「うまいっ! うまい!!」

 キヨウの手料理に感動し、涙を流しながら食べるダヤッカ。
 シモンたちもそんなダヤッカにつられて箸をのばす。

「ほんと、美味しいです」
「うん! こりゃ、美味い!!」
「同じ女性なのに……お姉ちゃんとこんなに違うなんて……」

 それぞれショックだったのか。とくにミアはブツブツと不遜なことを口にしていた。
 過去にニアの手料理を食べた者で、あれを美味いと食べることが出来たのはシモンと、相棒のブータだけだった。
 あれも愛の一つの形なのだろうと納得していたミアだったが、こうしてみると、キヨウの手料理は丁寧に作られており、レストランの華やかな食事と比べれば質素なものではあるが、工夫も凝らされており味も凄く美味しい。

「ミアちゃん、気になるなら、今度お料理教えてあげようか?」
「い、いいんですか?」
「ええ、いつでもいらっしゃい」

 これが本当の家庭料理、お袋の味と言うものなのだろうとミアは思った。
 そして、いつか、あんな姉の料理を美味しいと食べるシモンの舌も矯正してやろうと、不遜な考えを抱いていた。

「――美味しいです」

 涙を流し、喜ぶダヤッカ。そんなダヤッカを見て、シモンたちは意外そうな顔をする。
 たしかに美味しいが、泣くほどのものには他の三人には思えなかった。
 だが、ダヤッカにとってこの食事は一流のレストランの食事よりも、人気店のケーキよりも、ずっと美味しいものだった。

 ダヤッカはこれまで、キヨウに喜んでもらおうと必死に頑張っていた。
 しかし、それが今日のように空回りすることは珍しいことでもなかったからだ。
 アキトの消息が不明になり、キヤルが家を空けてからと言うもの、キヨウはこの家で一人でいることが多くなった。
 表面上は明るく振舞って見せるキヨウだったが、それでも時折寂しそうな表情をして、一人物思いにふけることが多くなっていた。
 そんな頃だ。ダヤッカがキヨウを見つけたのは――
 仕事帰りに、たまたま見つけたキヨウの姿。挨拶しようと近づいたダヤッカが目にした物は、カミナとアキトの像がある前で、黄昏ているキヨウの姿だった。
 その表情が寂しそうで、そして今にも泣き出してしまいそうに辛そうで、だからダヤッカは思ったのだ。「彼女に幸せになって欲しい。心のそこから笑って欲しい」と――

 だが、実際には空回りの連続だった。意識すればするほど肝心の彼女の前では上がってしまって上手くいかず、今度のデートだって、そんな中、なんとか苦労して約束を取り付けたのだ。
 そんな覚悟を決めて挑んだデートも、皆に協力してもらったと言うのに、自分が不甲斐ないばかりに空回りばかり――

挿絵「本当に、本当に美味しいです!!」

 涙と鼻水で顔をぐちょぐちょにしながらも料理を口に運ぶダヤッカ。
 そんなダヤッカを、キヨウは優しい笑顔で見守る。

「……ニア」
「うん、シモン」
「まあ、仕方ないか」

 ダヤッカに気付かれないように、キヨウにだけ合図を送り、立ち去る三人。
 当のダヤッカは涙にぬれて、三人が席を立っても、まったくと言って良いほど気付く様子もなく――
 ただ、黙々と食事を続けていた。



「あの二人には上手くいって欲しいな――」
「ですね。私もダヤッカとキヨウには、仲良くして欲しいです」

 そう言いながら、シモンたちは三人で仲良く家に向かって歩いていた。
 シモンの左手をミアが繋ぎ、右手をニアが――誰の眼から見ても、本当に仲むつまじく。

「あの二人なら、大丈夫だよ」
「「――ん?」」

 自信満々に言うミアに、シモンとニアは不思議そうな顔をする。
 どんな根拠をもってそんな答えになるのか、よくわからなかったからだ。

「ダヤッカ、言ってたでしょ。『美味しい』って」
「まあ、たしかに美味しかったね。でも、それがなんで?」
「本当に美味しかったですね。私も今度、ミアと一緒にレシピを教えてもらおうかしら?」
「…………」

 ミアはダメだこいつら――と言わんばかりの表情を浮かべていた。
 しかし、今は願おう。二人の未来に幸あらんことを――





 ……TO BE CONTINUED









 あとがき

 193です。

 今回の話、一番大人だったのはある意味、ミアかもしれませんw
 シモンとニアはある意味、だからこそ喧嘩もすることなく上手くいってるんでしょうがね。
 ダヤッカとキヨウの二人がどうなるかは、また別の話で――
 まあ、すでに結果はでてるようなもんですがw

 次回は――
 頼りない上司、そして頼りない幹部――余計な雑務に追われ、苦労するロシウの姿があった。
 それでも、周りに支えられながら、彼は世界の平和のためと、秩序を守るためにと、今日も新政府で奮闘する。



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