【Side:太老】

「そうか。太平要術の書はあの城の中に……」
「もう灰になっていると思うけど、念のために探させて見ようか?」
「いや、あの惨状では見つけるのも困難だろう。それに、もうあそこからは妖力の欠片すら感じない」
「本当にいいのか?」
「ああ、本来であれば封印を施し厳重に保管して置きたかったが、どちらにせよ争いの種にしか成らないような物だ。燃えて灰に成ってしまったのなら、それで構わない」

 俺は太平要術に関する事の顛末を華佗に聞かせ、華佗からは妖術を解除した張三姉妹の歌の件で話を聞いていた。
 太平要術に奪われた人々の心を、より強く関心を惹く別の物で逆に魅了し奪い返す事が出来れば、洗脳を解けるのでは無いかと考えたらしい。それが張三姉妹の歌だった、と言う訳だ。
 こんな時のために、と三人のマイクには五斗米道の教主から授かったという妖力の籠められた玉を使ったそうだ。
 それが三人の歌声が持つ本来の力を増幅した事は確かだが、戦いを止め最悪の事態を回避できたのは他でもない、張三姉妹の歌のお陰だと華佗は話を締め括った。

「本当に助かった。心から礼を言わせて欲しい」

 その上で、太平要術の書による被害を防いだ俺達に深く頭を下げて礼を言う華佗。
 華佗と張三姉妹が来てくれなかったら、俺達もどうなっていたか分からない。それに怪我人の方も、華佗が見てくれたお陰で随分と助かった。
 正直言ってお互い様なのだが、華佗がそうしたいと言うのであれば、と素直に感謝の気持ちは受け取っておく事にした。
 ただ――

「あれは、どうにかならないのか? 怪我の治療は完璧なんだが、代わりに目を覚まさない患者が増えてるんだけど……」
「す、すまない。どうしても手伝いたいと言うので軽症患者だけ任せたのだが……」

 怪我人を収容した天幕の方から『バ、バケモノ』とか『ぎゃああっ!』なんて悲鳴が聞こえてくる。
 そうして治療を終えた者達から順に、息を引き取ったかのように静かに眠りに落ちていく。
 戦場よりも凄惨な光景が、そこには広がっていた。原因は言うまでもない。卑弥呼だ。
 あれだと身体の傷は治っても、心に深い傷を負ってそうだ。

「まあ、程々にするように注意して置いてくれ」
「分かった。恐らくは慣れていない所為もあるのだろうが、余り患者を驚かさないように注意しておこう」

 まあ、確かに慣れは大切だな。アレに慣れるのは時間が掛かるかもしれないけど……。

「それで華佗はこれから、どうするつもりなんだ?」
「一度、漢中に戻ろうと思う。太平要術の件を教主様にお知らせしないとな」
「そうか。少し寂しくなるけど、元気でな」
「何、また縁があれば会えるさ。困った事があったら気軽に声を掛けてくれ」

 それが華佗と別れ際に交わした最後の言葉だった。
 流浪の旅の医者、『五斗米道』の継承者、華佗。そして華佗と共に旅をする謎の巫女、卑弥呼。
 二人の活躍は、この後も風の噂で耳にする事になる。

 また再会出来る事を祈って、固く握手を交わし俺達は別れた。





異世界の伝道師外伝/天の御遣い編 第30話『孫呉の思惑』
作者 193






 太平要術の書、華佗の件は一先ずカタが付いた。俺としても、今回の件で大陸一の名医と繋がりを持てた事は大きかった。
 次に、桃香の件に関しては一先ず置いておく。華琳のご機嫌取りもしなくてはならないが、残された問題はそれだけでは無かったからだ。
 そう、呉の姫君。孫尚香こと小蓮、通称『シャオ』と、その護衛の明命の件だ。

 シャオに関しては、護衛に凪と小隊を付け、呉の陣営に送り届けるように手配しておいた。
 最後まで責任を持ち、俺が送っていきたいのは山々だったのだが、これでも一軍を預かる責任者の一人だ。
 まさか、後の事を荀イク達に全て丸投げして自分だけサボる訳にもいかず、投降した捕虜達の処遇や届いた補給物資の確認、それに(いくさ)に参加した諸侯達への事情説明など、やる事は山積みに残っていた。

 段取りを整えてからでないとエン州に帰る事も出来ない。
 だが、あちらはあちらでやる事が溜まっているし、ずっと責任者不在と言う訳にはいかない。一先ず、こちらには俺達義勇軍の面子、後は劉備軍、それに責任者として夏侯惇とその補佐に荀イクに残ってもらい、華琳と夏侯淵、それに季衣には一足早く陳留に戻ってもらった。
 現状、この中で官位を持っているのは華琳を除けば夏侯惇だけだ。それに中央との繋がりを持つ荀イクには残ってもらった方が、諸侯への説明もスムーズに済む。予定では、こちらに半月ほど駐留した後、俺達も華琳達の後を追って陳留に戻る手はずとなっていた。

「はあ? 孫伯符が面会を求めてきてる?」
「はい。尚香様達を孫策様の陣までお送りしたのですが、どうしても直接会って御礼を言いたいと」

 孫策が華琳にではなく俺に面会を求めている、と帰ってきた凪から報告を受けた。
 どうしてもと懇願され、こちらの陣まで孫策達を案内してきたらしい。
 向こうでシャオと孫策の間でどんなやり取りがあったのかは凪もよくは知らないらしく、詳しく事情を聞けなかったが態々礼をしたいと足を運んでくれた人物を無碍に追い返す事も出来ない。
 取り敢えず、粗相の無いように客人を俺の居る天幕まで案内するように凪に伝えると、俺は早々と作業中だった机の上の書簡を片付け、孫策達の到着を待つ事にした。

「太老様。お連れしました」

 それから数分。丁度、客を招き入れられる程度には片付いた天幕に、凪に連れられた孫策達が姿を見せる。
 孫策、その後にシャオと明命、もう一人は見た事の無い長い黒髪の眼鏡を掛けた女性の姿があった。

「初めまして。姓は孫、名は策、字は伯符よ」
「私は周瑜(しゅうゆ)。字は公謹(こうきん)だ」

 二人に続いて、改めて自己紹介をするシャオと明命。しかし、驚いた。彼女があの呉の名軍師、周公謹か。
 予想もしなかったビッグネームの揃い踏みに、俺は少々戸惑いを見せる。
 孫策自らが礼を言いにくるというだけでも驚きだったと言うのに、そこに加えて周瑜の登場だ。
 何か他にも理由があるのではないか、と勘繰ってしまっても無理はない。

「あなたが小蓮と明命を助けてくれたという、天の御遣い?」
「ああ、えっと……多分?」
「多分?」
「今一つ、その呼ばれ方に慣れてなくてね。俺がこの義勇軍の長、正木商会の代表、正木太老だ。よろしく」

 そう言って手を差し出し握手を求めると、少し驚いた様子で眼をパチクリと二度動かし、『変わった男ね』と言いながら俺の手を取る孫策。

「礼を言わせてもらうわ。大切な呉の忠臣を救ってくれた事、そして妹を助け、その願いを聞き届けてくれた事に感謝の意を示します」

 そう言って、俺に向かい深く頭を下げる孫策。その行動には一緒に居た周瑜と明命も驚いた様子で目を見開いていた。
 孫策の事をよく知る家臣の二人が驚くのも無理はない。頭を下げられた当事者の俺だって、思わぬ孫策の行動に驚きを隠せずにいた。
 幾ら妹や家臣の恩人とは言っても、礼だけならまだしも相手の陣地に足を運び、あまつさえ頭を下げるなど有り得ない事だ。
 相手が華琳ならまだ理解できる。だが同じ諸侯が相手ならまだしも、俺は一義勇軍の代表に過ぎない。

「……雪蓮。幾ら何でもそれは……」
「冥琳、今は黙っていて頂戴。家族とも呼べる忠臣と、妹の命の恩人に頭を下げるのは当然の事よ。本来なら、これでも足りないくらいよ」

 そう口にした孫策の言葉には一切の迷いがなかった。嘘偽りなく本気でそう思っているのが、その態度からも伝わってくる。
 ならば、素直に礼の言葉を受け取って置くのが筋という物だ。それほどに、シャオと明命の命は孫策にとって重い物だったに違いない。
 俺に礼を言いながら、『私も今は袁術の客将に過ぎないのだから立場は同じよ』と気さくに自分の事を話す孫策のイメージは、俺が抱いていた物と少し違っていた。
 少なくとも、礼を言いにきたという言葉に嘘はないのだろう。友好的に話がしたいという意思が感じ取れた。
 護衛の兵を引き連れず、自分と忠臣だけで挨拶にきたのも、彼女なりの誠意の示し方なのだと受け取った。

「正木太老……でいいのかしら?」
「ああ、『正木』でも『太老』でも好きに呼んでもらって構わないよ。孫策さん」
「じゃあ、太老で。私も呼び捨てで構わないわよ。何だったら、あなたには真名を預けても――」
「――雪蓮っ!」
「分かったわよ。そんなに怒らなくたっていいじゃない。でも、そのくらい感謝しているって事よ。少なくとも私は、ね」

 周瑜が止めるのも無理はない。誰だって、会って行き成り『真名で呼んでいい』なんて言われれば驚くに決まっている。
 だからといって孫策は悪びれた様子もなく、小声で『冥琳って融通利かないのよね。ごめんね』と俺に耳打ちしてみせた。
 その行動が余計に周瑜の機嫌を損ねてしまったのは言うまでもない。

「本当にいいの? 御礼を言いにきたのは私達の方なのに……」
「食べて行ってください。うちの飯は美味いですよ。それにシャオと明命は乗り気みたいですし」

 俺の横に席を取って、既に料理の到着を心待ちにして準備万端といった様子のシャオ。
 明命は少し遠慮がちではあるが、そわそわと料理が出て来るのを楽しみにしている様子が窺える。

「小蓮様だけでなく明命、お前まで……」
「だって、太老のところのご飯の方が美味しいんだもん!」
「えっと……冥琳様、申し訳ありません。ですがその……小蓮様の言うように行軍食とは思えないほどに太老様のところの食事は美味しいので、遂……」
「へえ、それは私も食べてみたいわね。いいじゃない、冥琳。折角、誘ってくれてるんだから御相伴に預かりましょう」
「むう……」

 折角なので夕食を一緒にどうかと孫策達を誘い、周瑜は少し躊躇った様子だったが最後は孫策の一言で素直に受けてくれた。
 こんな風に食事に誘ったのも、悪い人達でも無さそうだし友好的に付き合って置いて損はないと考えたからだ。
 俺の本業は商人だ。ならば、人脈を広げておくに越した事はない。それにシャオが矢鱈と構って欲しそうにしていたから、とも付け加えておく。余程、以前に食べた缶詰が気に入ったのだろう。
 張三姉妹の歌に、流琉が作った美味しい料理の数々。バタバタとしていて出来ていなかった戦勝祝いを兼ねて、いつの間にか場は盛大な宴に変わっていた。
 どうやら周りが気を利かせてくれたらしい。うちの連中の事だから、単に理由を付けて騒ぎたかっただけ、とも取れるけど。それにまあ、全員命を張って頑張ってくれたのだし、このくらいの楽しみはあってもいいだろう。

「太老。あなたに迷惑ついでに一つ頼みがあるのだけど」

 孫策の頼み。周瑜が一緒にきた本当の理由。
 それを聞かされ、俺はこれからの呉との付き合い方を考えさせられる事になる。
 それが孫伯符――『小覇王』または『江東の麒麟児』と呼ばれる英傑との初めての出会いだった。

【Side out】





【Side:冥琳】

 天の御遣いと呼ばれる男、正木太老の陣で思い掛けない持て成しを受けた我々は、改めて礼を言い自分達の本陣に戻ってきていた。
 交渉の末、彼と取り交わした約束≠ニ引き替えに、小蓮様。そして明命の二人を彼の陣に残し。
 本来であれば有り得ない選択だ。
 周公謹ともあろうものが敵か味方かも定かではない男を信用し、孫呉の大切な後継者の一人を預けてきたのだから――

「驚いたわね、糧食があんなに美味しいなんて。料理人の腕もそうだけど、あの缶詰と言うのにも驚かされたわ」

 雪蓮の言うように、あの食事は確かに美味かった。遠征軍の食事など何処も似たような物と思っていたが、正直言って侮っていた。
 曹操軍や彼の部隊の士気の高さの背景には、ああした美味い食事や、宴で見せてくれた張三姉妹の舞台などを始めとする娯楽が一役買っているのだと思い知らされる。
 恐らくは彼が私達を食事に誘ったのも、人脈を広げコネを作る狙いもあるのだろうが、それを私達自身の目で確かめさせるのが本来の狙いにあったのだと考えた。
 雪蓮も自分で言っていたが、私達は袁術に飼われた籠の鳥である事は間違いは無い。
 あの缶詰にしても確かに得難い代物だが、袁術相手ならまだしも私達にそれを売り込んだところで、余り意味が無い事を承知しているはずだ。
 それを、あのような宴を開いてまで私達に見せた、という事はそこに意味があるのだと私は推察した。

(我々の事情と企みも承知の上、と言う訳か)

 近い未来。私達が袁術に牙を剥き、呉の独立のために立ち上がる事が分かっているような素振りだった。
 小蓮様と明命を救ってもらった繋がりを利用してどんな男が見定め、場合によっては呉のために上手く利用できないか、と考えていた私の思惑など会う前から気付いていたといった様子だ。
 実に油断のならない相手。それが、私が正木太老に抱いた印象だった。

「それよりも、冥琳。あの態度は少し失礼じゃない? 私達は御礼をしに行ったのよ?」
「分かっている。それに小蓮様の話通り、悪い男で無いという事も……だが、油断のならない相手だ」
「彼が、私達の敵になるかも知れない、って事を気にしているの?」
「それもあるが、あの曹操自身が盟友と呼んだほどの人物だ。気にならないはずがない」

 今は敵ではない。しかし、それだけの話だ。商人を束ねる商会の長という話だが、曹操に協力している事実は消えない。
 この先、群雄割拠の時代へと突入し名乗りを挙げれば、いつの日か、私達と敵対する可能性も無きにあらず。
 雪蓮の気持ちも分からなくはないが、警戒して置くに越したことはない。それほどに一目置ける人物だと私は高い評価を下していた。

 その証明はこの戦いで嫌というほど見せてもらった。千に満たない兵で見事に奇襲を成功させ、崖との高低差を上手く利用し、城を火攻めにして落としたその手腕は見事という他無い。あの火薬の性能によるところもあるのだろうが、その策を実行に移し実現したのは紛う事なき彼の手腕によるものだ。
 その事を考えれば、名こそ得る事は出来なかったが、あの男と知り合えただけでもこの戦いに参加した意味はあった。
 それが吉と出るか凶と出るか、未だそれは私にも分からないが選り好み出来るほどの余裕は私達には無い。

「大丈夫よ。太老は悪い人じゃないわ。きっと彼との友好は呉のためになる」
「それも、あなたの勘?」
「ええ。そのために、あなたも小蓮の事を許可したのでしょう?」

 こういう時の雪蓮の勘は嫌と言うほど良く当たる事を知っているから、軍師としては複雑な気持ちだった。
 小蓮様が正木太老のところで天の知識と技術を学びたい、と仰った時には驚かされたが、『受けた恩を返せないようでは呉の女が恥を掻く』とまで言われたら、理由も無く頭ごなしに反対する事は出来ない。
 それに私達にとっても丁度良い機会だと考えた。

 万が一の事態を想定して孫呉の血を絶やさないためにも、小蓮様には出来るだけ安全な場所にいて欲しい。
 エン州の噂は聞いている。少なくとも、天の御遣いと呼ばれるあの男の庇護下であれば、生活に不自由はない、大きな危険はないはずだ。
 それに曹操の性格からして、盟友と呼ぶ人物の庇護下にある者を人質にしたり、手出しするような真似は決してしないはず。
 確実と言える安全な場所など今の時代、何処を探してもないが、かの商会が思い至る限り最も安全な場所の一つである事は間違いなかった。

 それに、天の知識と技術には私も興味がある。これは私的な好奇心だけでなく、孫呉の未来を考えてこそだ。
 今の私達には足りない物が沢山ある。商会との強い繋がりは、私達にとっても大きな利益になるはずだ。
 警戒を怠らないに越した事はないが、友好的に付き合えるのであれば繋がりを持って置くに反対する理由は無い。
 雪蓮のように私は勘などと曖昧な物に頼って全面的に信頼する事は出来ないが、商人としての正木太老ならば少しは信用できると思っている。
 あの手の人間はこちらから敵対の意思を見せたり裏切らない限りは、決して約束を違えぬものだ。
 あの曹操が盟友と呼ぶくらいなのだから、そこは信用できると考えていた。

「それに小蓮が本気なんだから、姉として妹の恋路を応援するのは当然よ」
「天の御遣いの血を呉に入れる、か」
「分かっているじゃない。この戦いで彼の名は大きく高まった。それこそ、これまでの噂とは比較にならないほどにね」

 他の諸侯が彼の有用性に気付き、粉を掛ける前に、孫呉に天の御遣いの血を入れ風評を高める、と言う案は確かに悪くない。
 曹操に協力しているとはいえ、完全に与しているといった様子ではないし、付けいる隙は確かにあるだろう。
 しかし雪蓮の考えも分からなくはないが、小蓮様では些か幼すぎる。体型の問題でいえば、明命も大差はない。そういう趣味趣向の相手ならば良いが、そう簡単に上手く行く案とは思えなかった。
 だがそれを言えば、『自分が行く』と言い出しかねないので黙っているだけの話だ。

「妹をダシに使うなんて酷い姉ね」
「物は考えようよ。小蓮の恋路を応援してる、っていうのも本当の気持ちよ。今回は偶々それが呉のためになるかも知れない、と言うだけの話。あなただって他人(ヒト)の事は言えないでしょ? 明命を補佐に付けたのは、彼の周囲を探らせるため?」
「そのつもりが全く無いと嘘は言えないわね。でも、信頼はしていないけど、事この件に関しては信用している。私が知りたいのは、彼とその商会がどれだけ呉の役に立つか、それだけよ」
「持って回った言い方するわね。素直に気に入った、って言えばいいのに」

 気に入っている、確かにそう言われれば、私はあの男を認めている。
 噂でしか聞いた事のない、初めて会った男にも拘わらず、私はあの男の存在を強く意識していた。

(正木太老……出来れば、敵に回って欲しくはないわね)

 それが私の本音だったのかもしれない。

【Side out】





 ……TO BE CONTINUED



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