短編『ジェノサイド・ソウ・ヘブン』
(ドラえもん×多重クロス)



――2016年に行われる『日本連邦』の結成だが、交渉自体は2006年頃から行われており、合意は2008年頃には得られていたが、政権交代で条約締結が政権交代後の政権により棚上げされ、条約の取りまとめに数年間の遅延があったためだ。(政権交代中の日本と軍組織の取り扱いなどで揉めたため)で、保守中道政権に戻った後で交渉が一気に進んだため、『四年近くを無駄にした』と揶揄された。扶桑軍の取り扱いは連邦国家化で『日本連邦軍』の一組織とされ、三自衛隊と共存することになった。これは三自衛隊は日本列島を守護することに特化された組織であり、扶桑全領土も守護するには人手が全く足りないという理由、1000万人近い扶桑軍人を解雇することは夢物語である現実を踏まえての選択だった。政権交代後の左派は当初、扶桑三軍の完全な解体と、自衛隊への安全保障体制の一本化を目論んだ。これは時の総理大臣よりは現実を見据えてはいたが、戦後の吉田ドクトリンを継承したものだった。事態を注視していた連合軍首脳陣が続々と来訪(アイゼンハワー、ロンメル、パットンの三者)し、圧力を日本にかけたのは2010年頃。日本は国内の政治が安定する2012年まで結論を出せずじまいであった。再度の政権交代で一気に進展。黒江らの自衛官としての籍の維持と、再度の階級のすり合わせが行われたのもこの頃だ。翌年には軍組織の維持(ウィッチ関連の職業などのノウハウは日本にはないため、それを管理させるためでもあった)が正式に決まり、軍組織の指揮系統統合は1946年/2015年に行われ、更に翌年に連邦組織が発足した。その結果、三自衛隊と合わせると、ほぼ1000万人近い軍人口となった。この膨大な人口に危機感を持った警察官僚らが扶桑警察と日本警察の統合を目論んだが、組織の形態が全く以って異なる事、日本に内務省が無い事が障害となり、あっさりと潰えた。また、扶桑は扶桑で、カールスラントやオラーシャとの外交的パイプが、日本側のロシアとドイツへの怨恨と危惧で断ち切られた事による混乱と、オラーシャからの亡命者の処理に追われている。オラーシャからの亡命者が多い事に、オラーシャから愚痴られる(更に、騒ぎの主犯格が共産主義者の日本人だった)羽目となっており、本来ならばオラーシャ軍を支えたであろう新世代ウィッチの多くが、扶桑の手に渡った事、サーニャという国家英雄が扶桑に亡命したというショッキングなニュースがオラーシャを打ちのめした。サーニャの亡命は、オラーシャ帝国はもはや『衰弱しきった病人』という事実の証明であり、国体の維持が成功した事自体が奇跡である。大粛清と独ソ戦の損害がまとめて起こっていたオラーシャに『ソビエト連邦』が樹立されていたとしても、大損害を負った状況では、史実と同じ道をなぞるように辿ったと言う公算が強い事も判明したオラーシャは、意味のない自国民同士の殺し合いに狂っていた自らを悲観した。120年は回復できないだろう人的資源の喪失、内乱による軍事的存在感の低下。更に亡命者を受け入れる扶桑の超大国化。それに不満を持つ達がティターンズに加担した結果、太平洋戦争は凄惨な殺戮劇になるのである。太平洋戦争でティターンズはリベリオン本国のウィッチ資源を枯渇させる事になり、扶桑も大陸領奪還作戦に備えて用意し、育成していた全兵力を使い果たす事になる。グランウィッチの活躍を以っても、リベリオン軍の近代的かつ膨大な軍隊の物量は防ぎきれなかったのが分かる。(大陸領の奪還作戦そのものは、第二次扶桑海事変と並行して連邦軍が代行し、成功させた)

――西暦2000年 野比家地下秘密格納庫 シューティングレンジにて――

「のび太君、レヴィさんは自分の世界で太平洋戦争が起きることはどう思ってるの?」

「必然って考えてるよ。ここの日本には、扶桑皇国を滅亡させて、代わりに日本国の領土にして、扶桑の軍備を解体しようって考えてるのもいるからね。多分、史実と同じか、むしろそれ以上の凄惨な戦いになる。ここの日本だって無縁じゃいられないよ。多分、横須賀、厚木、佐世保、三沢は確実に攻撃される。ぼくが倅を持つ年代での事とは言え、扶桑の太平洋戦争は日本にとっての『第二次太平洋戦争』に近いんだ」

扶桑の太平洋戦争は日本にとっても無縁の話ではない。2017年以後、日本にモンタナ級戦艦率いる艦隊が艦砲射撃しに現れ、自衛隊の兵力では潜水艦と航空機しか対向できない上、在日米軍は政治的事情で動かず(これがアメリカ軍への不信を煽る事となる)、扶桑軍艦隊が対抗した。これはティターンズがリベリオン軍を傀儡にして送り込み、アメリカ軍の行動を政治的に封ずるという手法だった。モンタナ級は、一隻は海自お家芸の潜水艦攻撃で大破に追い込んだものの、もう一隻は近代化が施されており、潜水艦の包囲網を突破し、扶桑の大和型『信濃』と死闘を展開する。その際のニュースは海自潜水艦の高性能の実戦での証明と、改造された大和型の能力の実証となったという見出しのもので、勝利の立役者であるそうりゅう型潜水艦と大和型『信濃』の新旧の海の王者の共演の写真が話題を呼んだという。

「倅から聞いた話だけど、自衛隊は17年からは潜水艦隊の整備に力を入れていって、水上艦は扶桑に任せるようになっていくんだ。扶桑は戦艦と空母とか作れるしね」

「魚雷で真下狙ったほうが効くって考え?」

「そそ。戦艦とか巡洋艦は扶桑に造らせたほうが早いしね」

「潜水艦かぁ……師匠の記憶で、伊400に乗船した時に魚雷撃った事あったっけ…」

「綾香さん、なんでもしてるねぇ」

前史での太平洋戦争中、黒江は64の人員補充の手続きのための移動として、伊400潜に乗艦した時、敵艦に魚雷を撃つのを代行した事がある。そのため、今回においては、海自の潜水艦乗りらとも仲がいい。黒江は旧軍式潜水艦での移動は『生きた心地しねぇ』とハラハラものであるため、自衛隊式の潜水艦に乗りたいとボヤいている。黒江はロンド・ベルでの経験も加味すれば、戦艦の機関士以外はあらかた『やった』(医者の真似事も退役後、芳佳を手伝った際にしている)事になる。

「師匠、スパイみたいなこともしてるから、見れる記憶だけでも、キャビンアテンダントまでしてるんだよね。医学も覚えてるみたいだし」

「君の世界で、君に成り代わってた時はシンフォギアのまま、コスプレ喫茶で働いてたからね。なんでもやるんだよ、綾香さん。もし、もうちょい単独行動が続いてたら、もう一軒ハシゴするつもりだったらしいよ」

「えええぇッ!?」

「立花響さんたちに味方したのは、衣食住が保証されてるから〜が半分らしいし。あ、それと、君の姿でアニメ版レッドバロンのローリングサンダーかましてるから、響さん、唸ったそうな?」

「何そのマニアックな……。」

「綾香さん、好き勝手したらしいから。因縁つけてきた893の事務所を二、三個ぶっ潰したとか。割とあちらこちらで目撃されてる」

「……」

黒江は成り代わっていた時期のうち、初期はシュルシャガナを纏ったままで自由気ままに行動した。双方からの追手も悠然と振り切り、街を闊歩し、ネットカフェと仕事先で寝泊まりしつつ、風来坊のような生活を送り、893の事務所を三つは潰している。そのため、偶発的ながら、響の学友達とも面識がある他、響の親友『小日向未来』が神獣鏡の装者に仕立て上げられた際に介入し、聖遺物の力を分解するとされる『神獣鏡』の力をライトニングフレイムでねじ伏せ、響の到着時には詰め寄られている。(到着時には、更にライトニングテリオスで大ダメージを与えていたため)また、この際に神獣鏡でさえも弱められない力に、マリアと切歌は恐怖し、ウェル博士に至っては顔色を失っている。

「確か、タイムテレビが…。あったあった。これ」

タイムテレビに映し出されたのは小日向未来へ黒江が超光速拳をぶちかまし、その場の味方である雪音クリス、風鳴翼から『殺す気か!』と咎められているところだ。アーク放電を用いた奥義をぶちかまし、神獣鏡のギアを物理的に損壊させている。そのため、未来の身体はかなりのダメージを一瞬で負っており、響が到着した際には吐血させるほどの大ダメージを与え終わったところであったため、響は怒りの表情を見せたが、黄金の光を発し、尚且つ黄金聖闘士としての厳然たる表情を見せている黒江には何も言えない。

『さて、緑の。お前は私の姿が気になるようだが、一つ教えてやる。お前が探してる奴はここにはいない。私はそいつの姿を借りてるだけだ』

黒江は『戦闘機乗り』としての目を切歌へ見せ、煽る。姿と声は調だが、明らかに別人であるように、目つきが鋭く、声の感じもドスの効いたモノになっていたので、これでますます切歌は思い込みを強くした。瞬間湯沸かし器のように激昂し、見境なく攻撃する。だが、黒江は余裕だった。

『オイタの過ぎるガキだ。仕置が必要だな』

イガリマの両肩から伸ばされた拘束チェーンをそのパワーで物理的に引き千切り、そこから空間のタキオン粒子を増幅させ、自分をクロックアップ状態に加速させる。時間の流れに干渉するので、こうなればこの場の全てが止まったように、黒江からは見える。従って、その場の他者は何が何だが認識できない。その状態で超光速の攻撃を加え、最後に回し蹴りを決める。

『総司さん。アンタのコンボ、借りまっせ!』

そう叫び、ほぼ停止状態の切歌の胴に回し蹴りを全力で決め、クロックアップを解除する。通常空間の視点からは、切歌はいきなり吹き飛ばされ、更にド派手な爆発に巻き込まれたようにしか認識できない。切歌当人もこの時のことは覚えてはいないし、翼、響、クリスも黒江のドヤ顔と決めポーズしか覚えていない。クロックアップは時間に干渉する加速であるので、上位の黄金聖闘士でなければ認識は不可能である。この時が初めて、響達と共闘の形を取った事になる。未来の神獣鏡を破壊するため、響が自らの戦闘能力と引き換えに、未来を助けたのを見届けた黒江はその場から去る際、『また会おう』と微笑い、味方になる事を暗示した。響らに捕まり、響側に味方するようになったのはここからそう遠くない日の事だ。

「うーん。切ちゃんがおかしくなった原因の半分は師匠だよね?」

「綾香さん、煽るの得意だしねー」

「でも、切ちゃんってこんなに思い込み激しい子だったかなぁ?アメリカに連れてこられて、そこで出会った時からも記憶がないんだけど」

「愛ゆえに、じゃない?」

「どこの聖帝様……」

調はコミカルな表情でツッコミを入れた。聖帝というキーワードを知っているのは、黒江の漫画好きの記憶のおかげだろう。

「愛は盲目ってやつだよ」

「うーん……はっきり言われると、こそばゆいなぁ……」

「愛っつーても男女の仲や親子、兄弟姉妹、友人や人類愛だってあるしな」

「ガイちゃん」

「切歌ちゃんの場合は、お前と一緒にいるのが当たり前と思っていて、あーやの成り代わりでそれが断ち切られたら、依存関係でしかないことに気づいて、後であーやに強烈な罪悪感抱いたそうだよ」

「切ちゃん……」

「あーやから聞いたけど、魔法少女事変に入るまでの一年くらい、切歌ちゃんは気まずくて、あーやに顔向け出来なかったそうな。偶然で成り代わった他人に思い込みでイガリマを向けたわけだしな」

ガイちゃんは、黒江があーや呼びを許す数少ない人物の一人である。ガイちゃんは、トリプルとザ・グレートにパワーアップした後は、精神年齢が多少上がったらしく、話し方が多少ながら大人びたものになっている。

「それで、成り代わりを悟れなかった自分を恥じて、それと。再会したお前に落胆された事が聖闘士志願の理由だと」

切歌は調の愛を取り戻すための禊として、聖闘士志願をしたのが本当のところだ。厳しい修行に耐えているのも、調への愛ゆえである。しかし、調は黒江との同調の結果、切歌への好意は薄れてしまっている。そこが二人にできてしまった壁だろう。

「間違いなく、今度会ったら問題になることがあるな。なぁ、のび太」

「うん」

「ま、まさか」

「そう。今朝、君が僕の手を握って、幸せそうに寝てたことがバレたら、ぼかぁ殺されるよ」

「だよね〜、あはは……って、笑い事じゃないよ〜!」

と、大慌てでツッコむ。黒江との同調で、ギャグ漫画じみたコミカルな表情が出来るようになったため、年相応の少女らしくなったと言える。

「なーに、逃げ足には自信があるから。ジャイアンもぼくを易易とは捕まえられないし、切歌ちゃんより速い自信あるよ」

のび太は殊更、逃げ足に関してはめっぽう速い。ジャイアンすら『あいつ、逃げ足だけは早いんだから、もう』と諦めているほどであり、のび太はシンフォギアからも逃げきる自信があるらしい。のび太のサバイバル能力は意外と高く、無人島で10年を普通に生き延びられる頭の冴えも実は隠し持っている。

「その時はその時さ。それに、それ以前にレヴィさんのあの強烈なキャラ。切歌ちゃんが見たら失神もんだよ」

「それと、今のシンフォギア姿でベレッタ扱う私の姿見たら、切ちゃんは泡吹くよ。私達はシンフォギアで戦う訓練は受けてても、普通の戦闘訓練は受けてなかったし」

武器を戦闘に用いる訓練は、翼などの剣などでの接近戦闘タイプ、もしくは雪音クリスのような銃撃タイプでなければ受けることはない。更に、その場にあるモノで戦うことはまずないため、そこがシンフォギア装者の盲点であった。黒江はそこを指摘している。対人戦ではその場にあるモノを武器にする技能も大事であるため、調は古代ベルカでの経験もあり、こうした訓練には抵抗はもはやない。


「マガジンの弾のうち、3発命中か。まぁまぁだね。お手本を見せよう」

のび太はベレッタに弾を込め、ターゲットを流れ作業的に射抜く。しかも中央を綺麗に。オートマチックは嫌いと言いつつ、命中率に変化がないのは流石である。

「す、凄い……ど真ん中を綺麗に」

「僕くらいになると、空中の空き缶にワンホールショット出来るから、命中精度はレヴィさんより良いよ」

のび太は早撃ちではドラえもんに一歩劣るが、命中精度は上で、レヴィ(ケイ)も舌を巻くほどに精密である。のび太はドラえもんと違い、オートマチック、リボルバーのどちらでも高命中率である。圭子はレヴィになっている時は思考も変わり、『バイタルゾーンに入りゃ良い』というアバウトさであり、普段の精密射撃は見せなくなる。

「レヴィさん、普段は精密射撃の鬼だけど、あの姿だと、ガン=カタでもやらかしそうなくらいのアバウトだから」

調も圭子が本来、狙撃で鳴らしていることは知っており、それと根本的に異なるド派手なガンファイトを好むレヴィとしての振る舞いに憧れを感じていた。レヴィとしての立ち振る舞いは同性に好かれる傾向があり、当人も智子が泣きついてきたので、ハルカの相手をしてやり、ハルカをして『テクニシャン♪』と言わしめた事で、その方面にも自信をつけている。これを以て、圭子はレヴィに完全になりきった事になる。黒江もその点は脱帽しており、意外にも『変身能力の名手』と言われるのは、圭子の方だった。圭子はレヴィの姿でいることで、プロパガンダで知れ渡った、『自分は包容力のある人物である』とする人物像に飽き飽きであることを示している。地はレヴィに近いのかも知れない。また、大酒飲みであるのが地であるようで、グランウィッチ化の副作用で、酒に酔えなくなったマルセイユに代わる形でそのポジションを受け継いだらしい。

「大丈夫?のび太君のパパさんの晩酌の相手がレヴィさんで」

「適量は弁えてるから大丈夫だと思うよ。漫画と違って」

圭子の別名義になった『レベッカ・リー』。黒江が適宜、箒やマリア、調の容姿を使い分けるのに対し、圭子はレヴィで固定しており、ある意味では判別しやすい。黒江は三、四人を使い分けるために、ごちゃまぜになる事があり、IS学園ではアガートラームを使った事もあり、マリアと箒がごちゃまぜになり、そこから感づかれている。その点は圭子のほうが上手であるというべきだろう。また、後にマリアと箒もお互いに混じり合い初め、遂には過去生の特徴も出始める。後の話だが、なんだかんだでガッキーと箒とマリアはいいトリオとなるため、そこは二人の過去生の名残かもしれない。また、調自身も黒江との同調により、以前は忌み嫌っていたであろう『正義』という言葉を肯定的に用いるようになっており、黒江のストロンガーへの思いがそのまま伝わった事がわかる。黒江が未来世界で、初めてストロンガーと出会った時に抱いた感情がそのまま伝わった事、更に、黒江が前史で見てきた『歴代仮面ライダー達のバダンとの数百年に及ぶ死闘』を垣間見た事で、茂の名乗り口上『天が呼ぶ、地が呼ぶ、人が呼ぶ〜』に込められた思いを知った事で、自らの過去の発言を恥じた。古代ベルカの経験を経て、聖闘士候補生になった事もあり、偽善と正義の区別がついたこともあり、心情が完全にヒーロー側に転じた事が分かる。一号からして『人間の自由のために戦っている』のだから、数百年にも及ぶ死闘を経ても、志を貫く本郷の姿も効果抜群であり、本郷へ抱いている黒江の感情がフィードバックされたのが完全なトドメとなり、調は切歌とは、考えで一線を画するようになっていた。心象も黒江とほぼ同一の確固たるものに変貌しており、その影響で、シンフォギアの配色も響達と同様の明るいトーンのモノになっている。影響を特に与えたのは、仮面ライダーZXの『もう二度と忘れん……。バダンの無常、姉さんの無念。そして……この俺の無力を…!』という一言と共に完全に自我を取り戻し、自己の意志で初変身を遂げた際のビジョンだった。村雨良を救った姉の残留思念、その思念が村雨に失った記憶を蘇らせた一瞬。そのビジョンが調にどうのような影響を与えたのかは分からないが、黒江が様々な手段で見てきた歴代仮面ライダーの戦いの軌跡から、『正義が正しいとは限らず、邪を断つ事が『悪』かもしれないが、自分の信じる心のままに戦う』と言うことを学んだのは確かだろう。

「この時代でも、あの人達は人知れず戦ってる。だからこそ、平和は本当に保たれてる。それを知ったら、何かしなくちゃって思う。だから、ここに来たんだ」

「そう肩を張るなって。のび太達だって、思いもがけない事から大冒険に繋がったんだ。響だって、天羽奏の遺骸が消滅した前後にガンニグールの破片を浴びたのが始まりだそうだ。歴代の仮面ライダーだって、なろうと思ってなったのはスーパー1だけだし、あたしだって大空魔竜ガイキングに集まったみんなの願いが具象化したのが生まれた理由なんだしさ」

「それにRXさんも、ブラックを倒したら太陽の力でパワーアップして生き返った〜ってのが発祥だしね。それに、聖闘士も土壇場で逆転した事多いよ」

「確かに……」

「ってなわけで、今日はもう遅い。格納庫の風呂入って寝よう〜」

1時間後の午後10時半、のび太達は就寝した。調は寝ぼけると、他人の寝床に入り込む癖があり、その癖が出て、自然とのび太の寝床に潜り込んでしまい、翌朝、ドラミを驚かせ、更にキッドには『お前も意外にスケコマシなんだな』と関心されてしまい、今度は二人で赤面する羽目になったという。その時に赤面のあまり、調がシュルシャガナのα式・百輪廻(ツインテールのコンテナから発射する大量の丸鋸)を乱射してしまい、ドラえもんとドラミがあちらこちらに刺さった丸鋸の証拠隠滅に負われ、調は罰として、町内をローラー無しで一周をレヴィ(圭子)から言いつけられる羽目となったという。



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