外伝その128『約束された勝利の剣2』
――ハインリーケはどうやって、『アルトリア』へと覚醒めていったのか?それは黒江がエクスカリバーを使うのを目撃した際に発生したフラッシュバックが原因であった。フラッシュバックの頻度が上がり、更に、『自分が聖剣を引き抜く』場面を夢に見る事が多くなった。そして、サーニャとリーネがピンチになった時に、心臓の鼓動が早まった。体中の血という血が沸騰するような感覚と、哀しい感情、何かの義務感……それらがハインリーケの心と体に作用した。瞬間的であったため、周囲に巻き起こった旋風で姿が隠れる。
「ハインリーケ少佐!?」
リーネが悲鳴を上げるが、風が収まった時、そこにいたのは、それまでのハインリーケではなかった。あどけなきを多分に残した風貌だったハインリーケの面影を残さぬ、凛とした佇まいの女性騎士であった。着ていた騎士服にいつの間にかプレートアーマーや手足のプロテクターなどの甲冑の各部パーツが追加されていた。完全に、中世か近世の騎士としか思えない姿で、顔つきも別人のようになっていた。髪型も黒いリボンで髪をまとめた姿になっており、黒江か智子が見たら、コーラを吹くのは間違い無しだった。
「何もかも……思い出した……。私に課せられし役目が世界の守護ならば、私は再び、剣を取ろう!!」
一人称も私に変化し、まるっきりの別人にしか思えない一言を発した。そして、剣型デバイスを天に掲げ、黄金の光を発する。これは腕の聖剣の力が発動したため、デバイスのスペックを超え、エクスカリバー本来の力を発揮していた証でもあった。
「二人共、離れて!万一、巻き込まれたら、命の保証は出来ません!!」
「は、はいっ」
忠告を聞いた二人は、とりあえずその場を離れる。それを見届けた彼女は『約束された勝利の剣』を発動させ、放った。
「エクス!!カリバァァァァ!!」
それはデバイスの性能云々の話ではなく、聖剣の力を開放する媒介としてデバイスを使った事で生じた所業であった。この一部始終は司令部も観測しており、ミーナはパニック状態に陥った。
「な、何なのあれは!?」
「大佐、落ち着け」
「しかし!」
「落ち着けと言っている」
ルーデルが鋭い眼光で睨みつけ、ミーナを落ち着かせる。ミーナは自分の想定を超えた出来事に弱く、取り乱す事が多い。前史がそうであったように。ルーデルがお目付け役を担っているのは、ミーナの感情的な側面をガランドが危惧したためだ。
「ほう。これはエクスカリバー……。なるほど、そういう事か」
ルーデルは事を悟り、ニヤリと微笑む。約束された勝利の剣とハッキリ述べた辺り、ハインリーケに何が起こったかは分かっているようだ。
「約束された勝利の剣……?」
「貴官はブリタニアのアーサー王伝説を知っているか?」
「ええ、まあ。それとあれが関係があるので?」
「大アリだ。ハインリーケ少佐はその剣を使ったのだ」
「エクスカリバーを!?でも、それはオリンポスの神々に認められた勇者にしか…!?」
「オリンポスの物はその同位の剣の総称だ、勝利を引き寄せる剣のパワーその物だ。少佐がGに覚醒し、その過去生が俗に言う『アーサー王』であったのなら、オリジナルのエクスカリバーの力を持っていても不思議ではない」
「俗に言う?」
「我々が知る伝説は、長年の伝承で脚色された代物にすぎない。アーサー王と言うのも、人々が想像で生み出した幻像だ。剣を引き抜いたのは男性ですらなかった、とすれば?」
「まさか!?」
「私のカンが正しければ、少佐はアーサー王、いや、アルトリア王の転生した姿、ということになる」
「アルトリア!?」
「ブリタニアの民間伝承にしか残っていない名だがな。王位に就いたときに女性であることを隠すのに使ったのが『アーサー』で、そちらの名がいつしか、時代と共に虚像を作り上げていったのかも知れん」
「虚像……」
「ハインリーケ少佐の姿は捉えられるか?」
「ハッ。出ました、これです」
連邦軍の兵士にコンソールの操作を命じ、ハインリーケのリアルタイム映像を出させた。それは一同を驚愕させた。プレートアーマーとプロテクターを手足につけている事もあり、近世以前に栄えた『騎士』そのものにしか見えなかった。また、ハインリーケの本来の容姿とかけ離れた、凛とした容姿と、風格と気品のある佇まいであるのも重なり、ハインリーケを以前から知るミーナは、すっかり固まっている。ルーデルは通信機のスイッチを入れ、話してみる。
「少佐、私だ。状況を報告せよ」
「大佐、こちらの敵は撃退しました。ですが、サーニャとリーネを危険な場所におくのは危険です。早急に迎えを寄越してください。黒江大佐も危惧しておられました」
「分かった。早速手配する。貴官はそのまま敵の牽制にあたれ」
「了解」
と、手短に話を済ませる。声の感じや話し方もハインリーケ元来のそれから大きく変化していたため、ルーデルはハインリーケに起こったことの予測が確信に至ったようである。
「作戦の第二フェーズに入るぞ。シャーリーたちの準備は?」
「完了しております。フォールドスピーカーの作動良好」
「ミュージックスタート」
「ハッ!」
「あの、大佐。なぜミュージックと?」
「そこのモニターを見てみろ。答えはそこにある」
「はっ……はぁ!?」
ミーナは素っ頓狂な声を上げてしまった。モニターに映るシャーリー、金剛、圭子が音楽コンサートでもあるのかと言わんばかりの衣装を身に纏い、歌い始めたのだ。しかも三人共上手い。
「これが今回の作戦第二フェーズ、『娘々サービスメドレー特盛スペシャル』だ」
「なっ、なっ、なっ!?シャーリーさんが歌えるなんて……」
「偶々、シャーリーの声のそっくりさんが『ワルキューレ』にいてな。そこから攻めた」
三人が歌っているのは『一度だけの恋なら』、『破滅の純情』、『いけないボーダーライン』、『僕らの戦場』のメドレーだった。シャーリーはかなり特訓を受けたのか、美雲・ギンヌメールと同じ歌声で歌い、金剛もレイナ・プラウラーと同じ歌声で歌っているので、ある意味ではミニワルキューレの様相を呈していた。途中からゴーヤも加わったので、チバソング値は即席とは思えない数値を叩き出した。
「大佐、数値は良好!」
「よし、全ての戦場に流せ!この作戦は勝たねばならぬからな!」
「大佐、なぜこのような真似を?」
「昔はラッパ鳴らして突撃していた。それに音楽が士気高揚に使われてないわけではないだろう」
ルーデルはサラッと言ってのける。一同が歌い終えると、今度はビスマルクと衣笠にバトンタッチし、『インフィニティ』が流れ出す。衣笠はこのために呼ばれたのは不満気であったが、仕事はこなした。これらは全戦場に流されたので、当然ながら、シンフォギア装者の下にも聞こえていた。彼女らは自己の歌でギアのポテンシャルを高めているので、それを掻き消す勢いの歌に戸惑うが、不思議と歌唱を中断しても、ポテンシャルが下がらない。これはチバソング値が高い歌が流れている事にギアが呼応し、ポテンシャルが維持されているからであった。
「不思議だ……。この歌を聞いていると、高揚感を覚える」
「あたしらの歌を掻き消す勢いで流れてるのに、どうしてそんな事が?」
「歌の研究が進んでる世界のおかげ、としか言えません」
「歌の研究?」
「はい。ラ號やGカイザーがある世界じゃ、ある宇宙戦争の時に、歌が戦争を終わらせた事があるんです」
「歌がマジで戦争を!?」
「色々な幸運もあったんですけど、結果としては」
クリスは両親が歌の仕事で行った先で紛争に巻き込まれ、両親を失っている。そのため、クリスは『歌が戦争を終わらせた』事に食いつきが良かった。
「先輩、もしかして、気になってるんですか?」
「ば、ばっか、そ、そんなんじゃねーし」
「気持ちはわかりますよ、気持ちは」
「くそぉ、ばーちゃんみてぇな事言いやがって…」
クリスは城戸沙織=アテナにも食ってかかるほど、両親を奪った『戦争』を憎んでいる。そのため、沙織に諭されてシュンとなるところがあったり、黒江が軍人であるとわかると、無謀にも模擬戦を挑んだというエピソードがある。調はそれを知っているのと、黒江やのび太のおかげで感情豊かになったので、からかう。
「ケイロンズライトインパルス!!」
調は拳を振るい、金色の風を励起する。これはギアとは別の力である小宇宙の力によるものだ。そのため、拳は自分の専門であると自負する響も驚く。
「い、今のは綾香さんの使ってた……」
「どういう事だ、月詠!?なぜ、お前が女史の技を!?」
「師匠の技能を受け継いだんです。だから、今の私は実質的に聖闘士。正式な叙任待ちの状態なんです。だからLINKERの必要はなくなってるんです。それと、私に師匠がなれるみたいに、私も師匠の姿になれる。『お互いを別け合ってしまった』、というところです。私の幾らかは玉突きの時に黒江綾香に染まった、師匠も私を受け入れた、そんな風に考えてくれたら良いです」
手を顔に翳して拭う様に振ると、顔が黒江のそれとなっていた。全員が驚く。
「つまり、女史が持っている力をそのまま受け継いだと」
「そういう事です」
「ばーちゃんとは黒目の所の色が違うな」
「まぁ、微妙な差異はありますよ」
と、また手を顔に翳して拭う様に振り、変身を解く。大魔人さながらである。
「なかなか面白いものを見させてもらったぜ、小娘共」
「そのニヒルな感じの声……確か、クライシスのガデゾーン!」
「ふふ、そこのお前、俺のことを知っているか」
「光太郎さんから話は聞いている」
「そういうことか」
バイクをかっ飛ばし、現れたのは、クライシスの幹部の一人『ガデゾーン』だった。ニヒルな一匹狼のロボット幹部である。彼はジャーク将軍への忠誠心が薄く、RXと戦う事を求めている辺り、かつてのハカイダーに似た面がある。この頃、バダンや歴代ヒーロー達の攻勢でクライシス帝国は虫の息に陥っており、壊滅秒読み段階だった。しかし、幹部たちは健在であり、こうした光景が常態化していた。
「俺の配下の軍団はRXであっても幾度となく苦戦させた実績がある。小娘共に相手できるかな?」
「再生怪人?クライシスも堕ちたものだね、再生怪人に頼るなんて」
「帝国の手駒も尽きかかっているという事だ。」
「悪の幹部がぶっちゃけていいのかよ!?」
「事実は事実だ。俺はクライシス帝国の命運自体にはあまり興味もないんでな」
ガデゾーンはぶっちゃけている。帝国の命運が風前の灯火であると悟っているからか、かつてのサブロー/ハカイダーのように、死に場所を求めている節がある。クリスにぶっちゃけた言葉を返したのがその証明だろう。
「さて、お遊びはそこまでだ」
ガデゾーンの銃が火を浮く。ソードオフショットガンのような外見だが、ビームガンであり、その出力はクリスのイチイバルのアームドギアの出力を超えていた。クリスはとっさに身構えて防御しようとするが、調が割り込み、かつて、黒江がクリスに対して見せたように、拳を使い、ビームをこともなげに弾いてみせた。
「お前……本当に……!?」
「言ったでしょう?師匠と力を分け合ったって。ガデゾーン、仲間はやらせないッ!」
「小娘、度胸は褒めてやるぜ。だが、俺のロボット大隊とまともにやりあえるのはお前一人。他のガキ共をどう守る?」
煽るガデゾーン。他の装者らはガデゾーンから『調の足手まとい』とカウントされている事に憤慨するが、実際、戦闘員相手なら優位だが、怪人相手では生身の人間である以上、どうしてもポテンシャルが及ばない。Gウィッチや聖闘士であれば怪人相手でも余裕で戦えるが、装者らは通常ポテンシャルは、人間は超えたが、聖闘士のように音速以上の早さで動けるわけでも、Gウィッチのような強大な魔導の力を扱えるわけでも、なのは達のような火力があるわけでもない。立場としては微妙なのだ。『人は超えたが、他の異端技術に遅れを取る事も多い、対ノイズ特化兵器である』本質に縛られているのが実情。調も判断に迷っていた。
「〜〜〜♪」
どこからか、口笛が響く。その音色に、調の顔色がパァッと明るくなった。そして彼女らを見上げる高さの建物の上に、一人の青年が立っていた。S文字のシャツと黒い手袋。城茂だった。
「し、茂さん!!」
「よぉ、あいつから連絡を受けて、助太刀に来たぜ。ちょうどウズウズしてたところだしな」
「兄ちゃん、こいつと知り合いなのか?それに助太刀って……」
「古典では刀の鞘を捨てたものが破れている、貴様も勝てぬ戦いに身をさらすのか?城茂」
「バーカ、お話を真に受けてんじゃねーよ!驚いて目ぇ回すなよ?」
茂は手袋を外し、コイルになっている両手を見せた。そして、一定のポーズと共に、腕のコイルを擦りつけ、電流を迸らせながら、変身を敢行した。
『変んん身ッ!!ストロンガー!!』
彼こそ、すべてのヒーロー達の歴史でも最も華やかな時代に活躍した『栄光の7人ライダー』。その一人である仮面ライダーストロンガー。
『天が呼ぶ、地が呼ぶ、人が呼ぶ、悪を倒せと俺を呼ぶ!俺は正義の戦士、仮面ライダーストロンガー!!』
時代がかっているが、清々しいまでのヒーローぶりだった。胸のS字マークからして、自分はヒーローであるとアピールしている。マリアと切歌、それと響は、調がストロンガーへ向ける視線が『救いの神を見るかのような』安堵に満ちたものであることに気づく。
(うそ、あの子があんな顔をするなんて……。以前なら反発しているのに……これが、黒江綾香が調にもたらしたものなの?)
マリアは、見たことないほどに調がストロンガーへ『慕っている』と容易に分かる表情を見せたのに唖然とし、切歌は狂気から正気に戻って間もない時期であったが、調の変化には最も敏感なので、寂しい表情を見せた。自分でさえ見たことない表情だったからだ。一度、敵対した経験がある響はほっこりとしていた。帰る前の黒江とつるんでいたからだろう。
(調ちゃんのあんな表情、初めてだな。いや、綾香さんがいた頃はよく見たっけ。あの人が調ちゃんを変えた、変えてくれたんだ…)
以前、偽善者と罵られた事もあった響は、黒江が謝らせた事により、調と正式に和解した。そして、調の変化についても一番の理解者だった。黒江が調に残したのが何であるか、一番に理解していたからだろう。(切歌はその点で負い目を感じているが)そして、クライシスと来れば。
「そこまでだ、ガデゾーン!!」
「貴様も来たか、南光太郎!」
「この世に光があるかぎり、俺はいつでも蘇る!!……変身ッ!!」
ストロンガーのいる建物の向かいの建物に南光太郎が現れ、RXに変身する。ここまで来ると、様式美な流れである。まるで特撮番組でも見ているような感覚だ。
『俺は太陽の子!!仮面ライダーBLACK RX!!クライシス、これ以上の悪事は許さんッ!!』
バシッと名乗りの際のポーズも決めるRX。装者らの前に跳躍で降り立ち、ファイティングポーズを決める。
「か、かっけぇ……」
クリスはもう、これである。まさか自分がヒーローに助けられる側に回るとは考えもしなかったらしい。
「ねぇ、一つ聞いていいかしら?ヒーローはなんで長々自己紹介するの?」
「それは自己紹介している相手を攻撃すると卑怯者っていわれるし、ああやって派手に自己紹介している間に、戦えない皆が逃げられるように、わざと大袈裟にやっているんだ」
RXがマリアに答える。ストロンガーでは細かい説明が出来ないので、こういう時は11号なので、下っ端扱いのRXの役目だ。
「RXさんとストロンガーさんの前で恥ずかしい真似はできない、こうなったら、私もッ!」
調は意を決し、ハインリーケ(アルトリア)に続く形で、空中元素固定を発動させ、同時に風を起こす形で『エクスカリバー』を形成、手に持つ。こちらは黒江が伝説関連の書物を読んでいたこと、自分の罪と向き合うため、黒江に付き添って未来世界のイギリスに行き、大聖堂で懺悔したりしていたため、エクスカリバーの形状は精度が高く、装飾が施されたブロードソードであった。この時は後のデザリアム戦役時と違い、直前にアルトリアがエクスカリバーを使用していた事で、イメージを抱きやすい環境だったので、スムーズに形成出来た。従って、自力でエクスカリバーを使ったのが後のススキヶ原での一回、実戦での自己の力だけでの発動はデザリアム戦役が最初となる。
「よし、行きますよ!!」
「まて、月詠。剣でこの私を差し置くなど、あり得んことだぞ?」
「先輩、大丈夫ですか?」
「この絶刀・天羽々斬、お前に遅れは取らんぞ」
「いや、でも、先輩。師匠に箸で真剣白刃取りされてたし、指一本で天ノ逆鱗受け取られて……」
「な、何故それを!?」
「師匠と記憶共有してるんで……」
「ぐ、ぐぬぬ……」
「うぅ、エクスカリバーと聞くと、嫌な思い出が……」
切歌はゾクッとしていた。エクスカリバーと相性が悪く、黒江に度々斬られ、ギアを強制解除された事も、イガリマの刃を防げられたのも、黒江が唯一だ。そのため、エクスカリバーにはトラウマがあるらしい。
「切歌ちゃん、エクスカリバーとは相性悪かったね」
「ハイデス。イガリマは弾かれる、ギアは強制解除される……。自業自得とは言え叱られる……アタシ、怖い思い出があるんデス」
響に同情され、肩を叩かれるほど、切歌はエクスカリバーに恐怖を抱いていた。史実では神の領域に片足を突っ込んだフィーネの魂をイガリマの刃が切り裂いたが、黒江には幾多の加護とエクスカリバーの加護、更に言えば、位が戦神の従神であるので、イガリマの因果律操作力はエクスカリバーの因果律操作力で封じられるという純然たる事実がある。切歌がショックなのは、イガリマは絶対鋭利ではない事が示されてしまった結果だろう。
「大丈夫、とどかない高みじゃ無いから!行こう!!」
調は切歌に以前と変わらず、手を差し伸べる。切歌はその手を強く握りしめる。
「よし、行くぞ!!」
一同はストロンガーの号令で一斉に突撃してゆく。迎え撃つはクライシス帝国。虫の息となったクライシス。バダンに併合されることすら予測されるクライシス帝国の窮状はガデゾーンの自由行動を許すほどだったのだ。そして、調とハインリーケ(アルトリア)が約束された勝利の剣を使った事が原因で、カールスラント政府とブリタニア政府とがハインリーケの扱いで揉める事になるが、それはちょっと先の出来事。また、今までの世間知らずな面が消え失せ、律儀さと礼儀正しさを見せるようになり、アドリアーナの国土奪還にの思いに賛意を見せるなどの行動を見せ、アドリアーナに感涙されたとか。また、ロザリーも驚くが、前世がブリタニアの英雄であった出自から、Gウィッチとしても特殊な存在となるため、彼女には軍から『クイーンオブウィッチ』の称号が与えられたという。エクスカリバーは対軍の力としては最強だが、黒江がエアを有するので、実質的に黒江はカールスラント政府の抑止力として機能している。ハインリーケ(アルトリア)もカールスラントとブリタニアの政治的駆け引きに興味はなく、Gウィッチとして、G機関の一員であり続ける。そのため、はしゃいだのは両国政府だけだった。
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