※作中の登場人物は、設定が大分違う場合があります。

そういったものがお嫌いな方は、これより先に進まない事をお勧めします。

全く気にしないというのであれば、この先にお進み下さい。

































それでは、どうぞ。




僕は今学校に向かって走っている。

特に急ぐ必要は無い。

其れは何時もの鍛錬のように体を鍛える為?

それは違う。

ただ単に、僕がそうしたいと思ったんだ。

走っていれば何かが見えるかもしれない。

後ろに流れていく景色を見ながらそう思った。

何時もと同じ景色。

でも、何時もと違う景色。

きっとそんな場所を探しているんだろう。

・・・・・・・・何か、自分で言ってて訳解んなくなっちゃった。

ま、何はともあれ、僕―坂井 悠二―は今日も走るのであった。





灼眼のシャナ
〜闇と焔の二重奏(デュエット)〜

第二話  闇と焔の邂逅 
                                                                                      著・神威                            





学校に向かって走っていた僕は、何時も通る通学路に何時も入るコンビニを見つけ、昼食を買う為に店に入る。

(何だ、今日もコンビニで済ませるのか?)

(うん)

独り言を言ってるみたいで怪しい事この上ない。

なので流石に人前では脳内完結(笑)

(千草さんに作って貰えば良いのに)

(毎日同じ味の物を食べてたら、たまには違うのも食べてみたくなるだろ?)

因みに千草さんとは僕が言った通り、僕の母さんの事である。

―――って、誰に説明してるんだろ?

(それは贅沢というものだぞ。少なくとも、あの味はそう簡単にだせるものじゃない)

アキトが言うとおり、母さんの料理は絶品だ。

実は本音を言うと、これ以上母さんに負担をかけたくないのだ。

きっと母さんは『そんな事は無い』と笑顔で言うだろうけど、其処まで甘えてはいれないのだ。

(そうは言ってもね・・・・・)

僕がそう言いよどむと、

(なら、自分で作ったらどうだ?)

アキトはそんな事を言って来た。

しかし痛い所をついてくるなぁ〜。

かく言う僕も、実は料理が作れたりするのだ。

これというのもアキトに師事したおかげ。

彼が作る料理は美味いのだ。

それはもう、母さんに匹敵するぐらいに。

そんな彼に師事しているのだ。

そこら辺のボンクラよりも美味く作れる自身はある。

だが、しかしだ。

(一体そんな時間が何処にあるのさ?)

そう。

そうなのである。

普段は鍛錬の為に朝早く起きる。

大体の起床時間が五時。

其れを考えると――――、

(そんなもの早く起きればすむだろう)

まぁ、そういう訳で。

(うぅ〜。じゃぁ、この件は一旦保留。家に帰ったらもう一度決めよう)

(ま、悠二がそう言うならそれで良いさ)

そんな事を話しているうちに買い物を済ませ、学校に向かう。

勿論走って(笑)

途中何人かのクラスメイトに挨拶をし、学校に到着。

そのまま教室に向かう。

現在の時刻は七時五十分。

八時半入室完了だから、全然余裕がある。

「おはよ、坂井」

そう挨拶してくるのは我等がメガネマンこと『池 速人』

僕の親友の一人だ。

「おはよ、池」

池と合流した僕は、他愛も無い話をしながら教室に行く。

「坂井、こないだ話してたやつだけどさ・・・・・・・・」

池は基本的に自分から動かない。

最も、それは状況にもよるけど。

池という人間は人に合わせるのが得意だ。

気まずくなった雰囲気などを打破してくれる。

色んな意味で信用できる。

そんな内に教室に到着。

「なぁ、今日の放課後暇か?」

「え?」

「前にカラオケがどうのって話しをしてただろ?」

そう言えばそんな事もあったっけ・・・・・・。

「うん」

「あの時は僕の都合が悪かったけど、今日は暇なんでね」

カラオケかぁ〜。

「う〜ん・・・・・・・。メンバーは?」

「何時ものメンバー」

あっさりと言う池。

まぁ僕達で何処かに行くのならメンバーが変わらないのは当たり前と言える。

別に友人が少ないと言うわけじゃ無いけど、一緒に居るのは大抵決まった奴等だ。

その一緒に居るメンバーとは、田中栄太と佐藤啓作の事だ。

二人とも幼少の頃からの知り合いである。

「良いよ。特にする事もないしね」

「じゃ、決定だな。田中達には昨日の内に話しておいたから」

「相変わらず手が早い事で。で、学校帰りそのままで行くの?」

鞄を机の上に置きながら聞く。

「まぁ、そのつもり」

其の後二・三話した後、席に戻る池。

池が席に戻った後、何と無しに窓の外を見る。

(綺麗だな―――)

アキトの声がする。

どうやら今まで気を利かせてくれていたらしい。

「――――うん」

空は、何処までも蒼かった。





放課後

僕は朝、池と約束したように何時ものメンバーとカラオケに向かう途中だった。

「しっかし、何が哀しくて男だけでカラオケ何ざ・・・・」

ぼやいているのは佐藤。

「そんなに嫌だったら来なくても良かったんだぜ?」

佐藤に言うのは田中。

「まぁまぁ、たまには良いじゃないの」

そう言って治める僕。

何時もは池の役目だけど、たまに僕もこうやって仲裁に入る。

そろそろ目的地かと言う時に、変化は訪れた。

一瞬にして辺りが赤く薄い膜のようなものに覆われてしまったのだ。

「これは――――」

(封絶!?)

アキトと僕の声が重なる。

それは間違いなく、封絶によるものだった。

僕達の周りの時間が止まる。

今まで話していた池も、隣に居た田中や佐藤も。

では何故僕だけが動けるのか?

その理由は僕が首にかけているものにある。

一見時計に見えるこれ。

実はこれも草薙の御剣と同じ宝具だ。

其の名を『零時迷子』

それも、紅世の徒秘宝中の秘宝である。

その効果は『存在の力』の回復。

毎日午前零時になると、使用した存在の力の全てを回復させるのだ。

封絶内で動けるのもこれのおかげ。

これを見つけたのは偶々で、これを使えるのはアキトのおかげ。

僕達がこれを見つけた時、この零時迷子は上手い事に擬装されていた。

この宝具自体に意志があるかのように、その力を隠してしまうのだ。

本来ならこのような所にあるはずが無いのに、僕は何故か道端で拾った(爆)

とても惹かれたので持って帰ったのだが、アキトになってこれを持ったとたんにこれは力を発揮した。

恐らくアキトの何かに共鳴したのだろう。

それ以降、知り合いのフレイムへイズが持った時でさえ零時迷子は沈黙していた。

こいつはアキトを完全な主としているようだ。

と言うわけで、今の零時迷子の主はアキト。

その宿主である僕も、必然的にその恩恵を受ける事になった。

最も僕自身は存在の力を使えないので、封絶内で動く事にしか使えないのだけれど。

(と、言う事は何処かにフレイムヘイズか紅世の徒が居ると言う事だな?)

「だね・・・・・」

僕は慎重に気配を探る。

流石に徒自体を相手には出来ないが、燐子となら戦える。

現に、過去に何度か戦闘しそれに勝利した事がある。

「アキト、どっちだと思う?」

(両方、だな。恐らく徒は燐子を使ってくるだろうが)

アキトが言う。

そして、僕自身もそれは正しいと思った。

徒は真っ先に自分が出て来る事をないのだ(例外も居るが)

基本的には先ず燐子を差し向ける。

(で、どうする?)

アキトが聞いてくる。

「池達をこのままにして置けないし、下手をすると喰われかねない」

(だな)

「こっちから探して討滅するしかないと思う」

(それなら急ぐぞ!)

アキトがそう言うと同時に、微かな気配を察知。

これは――――、

「―――燐子、だね。それほど強い力を感じない」

(油断はするなよ? 危険と感じたらすぐに交代しろ)

「了解」

返事をすると同時に、気配に向かって走り出す。

更に『草薙の御剣』を召喚。

鞘を腰に挿し、更に加速。

――――見つけた!!

眼前にはぬいぐるみの様なずんぐりとした物体が。

仮にこのぬいぐるみ(?)をプーさんとしよう。

真っ先に狙うのは足。

退路を断つためだ。

プーさんが気付くが、遅い

「覇ッ!」

斬!!

裂帛の気合と共に一閃。

見事に両足を断絶する。

「ギャァァァァァァァッッッ!!」

耳に響く金切り声。

―――酷く、鬱陶しい。

「天河 式抜刀術・『影舞』」

斬ッ!

上段からの一撃。

斬ッ!!

斬り返して横に一閃。

斬ッ!!!

更に右斜め下から一閃。

斬ッ!!!!

止めに回転し、遠心力をつけ右斜め上から一閃の計四閃。

その間約十秒。

僕が現在打てる最速の技だ。

アキトの場合、これをほんの二・三秒でやってのける。

「―――まずは、一匹」

驚愕に目を見開きながら崩れ落ちていくプーさん。

其の後ろにはもう一体のぬいぐるみ―此方はジュディとでも名づけよう―が居る。

勿論ジュディの顔も驚愕に染まっている。
                                                          ・ ・ ・ ・ ・ ・
序に言うと、僕の頭上で出る機会を失ったらしく、その場で止まってしまっている少女のフレイムヘイズの顔も。

こうして、僕等は出合った。

シャナと云う名の少女に―――――。
                                                                                         続く                                   
       



















次回予告

固まった一同(悠二除く)に流れる微妙な雰囲気。

一番最初に気を取り戻したのは意外にもジュディで、彼女は逃げる。

一方悠二は固まってしまっている少女を放って置く訳にもいかず、仕方無しにその場に残る。

彼女が気を取り戻してからの第一声は、悠二の素性を問うものだった。


次回

灼眼のシャナ
〜闇と焔の二重奏(デュエット)〜

第三話  共同戦線                                              乞うご期待
                 



























後書き

どうも、神威です。

第二話お送りしましたがいかがでしたか?

肝心な零時迷子も登場しましたが、かなり無理があった気がします(汗)

ま、そこら辺はスルーという事に(滝汗)

悠二達が『存在の力』や『紅世の徒』、『フレイムヘイズ』について知っていたのは、過去にとある『フレイムヘイズ』にあっていたからです。

この辺の事も後に語ります。

さて、現在私がもう一つの作品であるサモンのほうですが、これからはこの作品と平行して執筆します。

なので、これから先投稿するのが遅くなる時があります。

そんな時も見捨てずに居てくださると幸いです。

では感想・その他もお待ちしております。

また次回に。
                                                                         一月十九日・執筆完了 神威











感想

神威さん素早い! 私は執筆速度が落ちまくってますから嬉しい限りです♪

シャナも登場しましたね♪ でもメガネマンを先に出してくるとは…流石です!

宝具『零時迷子』出ましたね…アキトにみんなついていく訳ですね(笑)

さて、では今後シャナはどちら派となりますかなど期待しております♪

待ちなさい! 今何か不穏な事を言 いませんでしたか?

え? ナンデゴザイマショウ

片言でごまかすんじゃありません!  いまシャナはどちら派とかっていったでしょう!!

まっまあね…

いいですか! シャナさんは既に好 きな人が決まっています! 幾ら100倍魅力的だからって…私のアキトさんに 手を出そうなんて…1000年早いです!!

1000年…そう言えばシャナって幾つなんだろうね…

まさか…あの顔でおばあちゃんなのですか? ふっ相手になりませんね♪

でもアキトああいう不幸な子に弱いしね…

不幸で私が負けるとでも?

今の所五分五分くらいじゃないっすか?

くっでも、キャラクター人気投票では負けません! 既に13票差ですから決着は付いたも同前ですが!

ばかばかしい、まだ五日目じゃないか、一人で投票してもまだ25票入れられるよ、逆転なんて簡単簡単♪

まさか…私の外伝を書くのがめんどくさいんじゃないでしょうね!?

さっさいなら〜

待ちなさい!! このサボり作家!!

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