えぇー、以前に無限ゼロのイメージCVは誰か?
という質問を受け、作者的にはこのような人物がいいのではないかという考えに至りました。
無限ゼロ
イメージCV:置鮎龍太朗
烈火の炎の紅麗
地獄先生ぬ〜べ〜の鵺野鳴介
BLEACHの朽木白哉
刀語の真庭鳳凰
などといった人物達と同じ声ということにします。
Eの息子、その名はX!/時【みらい】
破滅を司りし『伝説の魔人』、仮面ライダールーイン。
その力はまさに邪神というべきものであろう。
かの絶対無敵と謳われた、魔人戦士さえも退けたのだから。
「俺たちのせいで・・・・・・」
「パパ・・・ママ・・・」
変身が強制解除された状態で5人が起き上がった。
そして、受け入れがたい真実を目の前にする。
「ヴィヴィオ、悲しむのは後だ!」
ディアンは、力なく倒れる両親の姿に、両目から雫を流すヴィヴィオに渇をいれる。
とはいうものの、四人の肉体に与えられたダメージは決して安いものではない。
再変身しても、まともに戦えるかどうか?
ルーイン一人を相手にするのすら命懸けだというのに、他にも100体あまりのドーパント軍が控えている。
状況は絶望的としか言いようが無い。
「ルーイン、まだ僕が残ってるぞ!」
しかし、この状況下でもクロスは勇気をだして叫ぶ。
ルーインの目線と矛先がクロスに向けられたとき、
――ビュィィィィイイン!!――
空から降り注いだ緑色の細い光線が、あっと言う間に十体近くのドーパントを片付けてしまった。
「ッッ!?」
ルーインは思わず光線が発せられた方向を見るも、見ようとした瞬間に、攻撃主は既に地上に降臨していた。
銀色に光り輝く、その姿を晒し、倒れたイーヴィルを抱えて高台の安全なところにイーヴィルの身を置いた。
「「・・・・・・・・・・・・」」
まるで亡骸のように何も口から言葉を発さないイーヴィル。
それを見て、銀色の戦士は拳をきつく握り締める。
「・・・・・・誰だ?」
そのとき、ルーインの問いに、戦士はゆっくりと立ち上がる。
そして、振り向いた瞬間、
「無限ネオこと、仮面ライダーエクシード!!イーヴィルの息子だ!!」
銀色の仮面に金色の複眼、額に輝く緑色のターミナルアイ。
胸から二の腕にまで伸びる黒いプロテクター、銀色のガイアーマー。
背中に背負っている一本の棍棒
それらを堂々と、惜しげもなく曝け出し、彼は名乗りを上げた。
「イーヴィルの息子だと?だったら親子共々、地獄に送ってやる!・・・いけぇぇぇ!!」
ルーインはドーパントたちを差し向ける。
だがエクシードはそれに臆することなく、高らかに跳躍し、空を飛ぶドーパントの攻撃にも厭うことなく、空中での擦れ違いざまにそのドーパント達を瞬殺する。
なにをどうしたのか?
飛行ドーパントたちの身体は真っ二つだ。
エクシードはそのまま高台に着地すると、額のターミナルアイから光線を発射し、残りの飛行ドーパントを倒した。
すると今度は地上に降り立ち、残ったドーパントたちに突撃していった。
――シャキ!――
背中に背負っていたエクシードシャフトを振り回しての棒術は、一部の隙も無かったが故、ドーパントも満足にエクシードにダメージを与えられていない。
やはりここは、ネオ自身が行っていた長年の修行の賜物なのであろう。
エクシードは一本の紫色のガイアメモリを取り出し、エクシードシャフトのマキシマムスロットにインサートする。
【SOLDIER】
【SOLDIER・MAXIMUM DRIVE】
「ソルジャーインパクト!!」
「闘将の記憶」によって引き出された渾身の一撃は、見事としかいいようがなく、一撃ずつ一撃ずつでドーパントを爆発させてしまうほどだ。
だがしかし、エクシードはここでなにを思ったのか、一旦ドーパントたちから距離を離した。
そしてソルジャーメモリをシャフトから引き抜き、シャフトを両手で持つ。
――ジャキン!――
するとシャフトの先端部分が鋭利極まる刃と化した。
そして、シャフトを真ん中で二つに分断し、棍棒形態から一転して双剣形態へとする。
「セアァァ!!」
エクシードは手に持った二つの刃を投げた。
投げられたエクシードシャフト・ツインソードモードは、まるで意思を持っているかのような自由な機動を描き、十体ものドーパントを葬ってしまう。
「ハッ!タァァ!」
シャフトが一時的ながらも手から離れようが、エクシードは構わずにドーパントたちとの肉弾戦を繰り広げてみせる。その際における動きは、誰がどう見ようと非の打ち所がなかった。
【BEAM】
白き「光線の記憶」を起こし、それをベルトの左サイドのマキシマムスロットにインサート。
【BEAM・MAXIMUM DRIVE】
「クロスオーバービーム!」
両腕をX字型に組み、そこから発射される白色に輝く破壊光線は、またたくまにドーパントの数を減らした。
そして一旦、バク転して再び距離をとると、舞い踊っていたツインソードがエクシードの手元に帰ってきた。
エクシードは帰ってきた双剣を逆手に持って構えると、またもやドーパント達に突進していく。
両の手に握られたツインソード。
その切れ味には、切っ先には、太刀筋には、一切の迷いも戸惑いも無い。
全ての敵を一刀のもとで切り裂いている。
さらには敵の攻撃さえも容易に受け止め、その状況さえもたくみに活かして他の敵への攻撃さえも可能にしている。
【QUICK】
エクシードは敵の数がかなり少なくなった事を確認し、金色のメモリをベルト右サイドのマキシマムスロットにインサート。
【QUICK・MAXIMUM DRIVE】
「クイックアサルト!」
「俊敏な記憶」が発揮され、エクシードは高速移動しながら、一瞬で全ての敵を斬殺した。
そう、一瞬で、一撃でだ。
二本の剣を手に構えをとる背後で、ドーパント達が散り際に起こす爆炎が、エクシードの格好よさを引き立たせていた。
「小僧!今度は俺様が相手だ!」
ルーインは怒りを腹に無理やり仕舞いこんだかのようにそう叫ぶ。
その両の目に映る殺意の対象者は、エクシードただ一人。
エクシードとルーインは、互いに武器を持ったまま対峙する。
「貴様だけは・・・・・・絶対に許さん!!」
「ほざけ!今ぶっ倒してやる!!」
ルーインとエクシードは互いにジャンプし、武器と武器をぶつけ合う。
少しの間の鍔迫り合いをさっさと終えると、互いの攻撃をぶつけ合い、潰しあい、読み合う戦いが始まる。
――ブンッ!――
ルーインハンマーが下方向に振られると、エクシードは後方へとジャンプし、ルーインもそれをおってジャンプし、空中での戦いとなる。
しかしルーインはエクシードの攻撃をかわすと同時に遥か後方の岩に足をつけ、そこを台代わりにしてゆっくりと地上に足を下ろす。
「ハァッ!」
エクシードが追撃しようと、ツインソードの刃先を光らせる。
「ウラァァ!!」
だがルーインはエクシードの行く手を阻むべく、ハンマーで地面を叩き、その際に生じた衝撃波と風でエクシードを牽制する。
ついでに地面から岩まで吹っ飛ばすというおまけつきで。
――ビュン、ビュン――
だがエクシードシャフト・ツインソードモードをブーメランのように投げ、その岩を粉砕したエクシードは、素手の状態でルーインに突貫する。
――ガシッ!――
上方から後方へと移り変わり、ルーインハンマーをガッチリと掴み、ルーインはハンマーを手放せずに両腕を上げた状態にさせられる。
振りほどこうにも、エクシードの腕力がそれを邪魔する。
――ザシュ!――
「ぐあぁぁ!」
そこへ、先ほど投げたツインソードがブーメランの如き軌道でルーインの両手の甲を切り、その痛みによって思わずルーインは武器を放してしまう。
エクシードは遠慮会釈なく、ルーインハンマーを遠方に投げ飛ばした。
そして、エクシードシャフトはツインソードモードからシャフトモードに戻ってエクシードの背中に帰還する。
「貴様ーーッ!!」
怒りの感情をむき出しにして襲い掛かるルーイン。
「セヤァァァァアア!!」
しかしエクシードは己の身一つ、軽い跳躍から繰り出される連続キックでルーインを退ける。
「何故だ!?『伝説の魔人』たる、この俺様が!」
「なんだったら教えてやろう」
困惑するルーインにエクシードが語りだす。
「エクシードは「超越」のメモリ。その名称通り、敵の全ての能力を自分の物として複写・吸収できる。つまりは貴様の果てしないパワーを俺も扱えるということだ」
「ば、バカな!!」
ルーインは信じられなかった。
その話が事実だとすれば、エクシードは戦えば戦うほど強くなっていくということを意味する。
「おまけに俺は、数百年に渡る修行を拘束具を装着しながらやっていたからな。ロクな訓練さえ積んでいない貴様とは、格が違うんだよ!」
「だ・・・ダマレーーッッ!!!!」
ルーインは激昂し、再びエクシードに飛び掛ろうとする。
エクシードはそれを見てクイックメモリをスロットから引き抜き、換わりに「攻撃の記憶」を司る黒いメモリをインサートする。
【ATTACK】
【ATTACK・MAXIMUM DRIVE】
「ライダーパンチ!!」
「ぐぼぉぉあああ!!」
渾身の力を込めた拳が、見事なまでにルーインを吹っ飛ばす。
「最期(トドメ)だ!!」
エクシードはベルトのマキシマムスロットにインサートされているアタックメモリとビームメモリをインサートしなおした。
【ATTACK/BEAM・MAXIMUM DRIVE】
ツインマキシマム発動!
エクシードは胸の前で両手を水平に構えると、両手を一気に広げ、そしてX字型に腕を組むことで必殺の超破壊光線・クロスアタックビームを放った!
「オオオォォォォォォオオォォォォ!!!!」
「ぐあああああああああぁぁぁぁぁあああああああぁぁぁぁぁ!!!!」
エクシードの活力溢れる叫び、ルーインの絶望に満ちた叫び。
それらは交わりそうで決して交わることのないままだ。
そして、超越者の両腕から放たれる力強き一筋の光は、破滅の力を溶岩の噴出する亀裂へと落とした。
――バシュウウウゥゥゥゥゥゥゥン!!!――
「破ッ!」
ルーインが落っこちたことにより、溶岩は激しく燃え上がり、エクシードはそれを背景にしてこの上ない程に恰好よく決めた。
「やったぜ!」
「よし!」
「凄まじすぎる戦闘力だ・・・!」
「あのライダー、トンデモなく強いよ!」
「流石はあの二人の息子だ!」
「・・・・・・凄い・・・!」
戦いをみていた六人はエクシードを褒めちぎらずにはいられなかった。
しかし、エクシードはことを終えるや否や、イーヴィルの元に向った。
【RECOVERY】
一本のメモリを取り出し、それをイーヴィルドライバーのマキシマムスロットにインサートした。
【RECOVERY・MAXIMUM DRIVE】
「回復の記憶」が早くも効果を発揮し、イーヴィルの傷はどんどん癒えていく。
「これで大丈夫だな」
エクシードは安堵した。
その時、
――ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・・!!――
「な、なんだ?」
地震が起きた。
それと同時に全員が感じ取る寒気。
眼を凝らして上空を見れば、倒されたドーパント軍団と瓜二つの形状をしたエネルギー・・・・・・否、魂とでもいうべきものが、ルーインの落ちた溶岩へと集まっていく。
「・・・・・・ん、あれは?」
その時にエクシードは見逃さなかった。
何か、魂ではない者が一人、溶岩の中に飛び込むのを。
「何が起きているんだ?」
溶岩から上空へと流れる不気味なオーラ。
上方へ噴火する溶岩。
街に建っているビルにさえ匹敵しそうな、その巨大な噴出具合。
そしてそれが収まったとき、ソレは巨大な姿を現した。
「「「「『「ッッ!!?」』」」」」
「そうきたか」
幾百ものドーパントの合体によって形成された体。
いや、合体というには余りに不恰好だ。見た感じでは無理やりにドーパント達を引っ付けたかのような印象の方が強かった。
だがその不恰好さゆえに、巨大なソレの不気味さとおぞましさは倍増したと言えるだろう。
胸の中央には仮面ライダールーインが、カプセルにでも入れられたかのように眠らされている。
まるで、巨大なソレのバッテリーのようだ。
そして、巨大なソレの頭脳部分、そこに身体を収め、全ての指揮系統を執っていた者。
それは、見間違えようがなかった。
『我々には絶対に勝てない!!』
創路シキだった。
便宜上、今の彼らのことは、こう呼称しよう。
破滅の悪魔・デスフォール・・・と。
「ッ!」
「なにあれ?い、色んなドーパントが合体しちゃったよ!!」
「なんて化物だ!」
皆が恐怖にかられていると、
――ガシッ!――
「イタタ!誰だよ俺の頭掴むの!?」
「私に決まっているだろう」
ゼロが翔太朗の頭をガッチリ掴んでいた。
「皆、これで全ての終焉としよう」
リインフォースは強い意志をもって、仲間達にそう告げる。
「貴様も相違ないな、エクシード」
「・・・・・・あぁ」
ゼロの問いに、エクシードは答える。
「「変身ッ!」」
「「変身!!」」
「変・・・身!」
「変身!」
「変身」
【MAGICAL/WISEMAN】
【CYCLONE/JOKER】
【ACCEL】
【HOPPER】
【NAIL】
七人は再び仮面ライダーに変身する。
そして、
【XCELION】
【XTREME】
【OVER】
【SANCTUARY】
【VENOM】
それぞれの強化形態に二段変身を果たす。
「僕も本気でいきます」
【ETERNAL】
【INFINITY】
クロスは2本のガイアメモリをドライバーのサイド部にあるスロットにインサートした。
【CROSS/ETERNAL/INFINITY】
【UNLIMITED】
そしてクロスもまた、無限の使徒の力を最大限に引き出した最強形態。
胸には無限の使徒たる証、菱形の青い水晶の”ゴッドエンブレム”が輝く。
守護神とまで呼ばれたクロスアンリミテッドとなる。
「ついでにコイツも出番とさせてやる」
イーヴィルは一個のシルバーアクセサリーを取り出す。
「出でよ、ドラゴニクス!!」
――ビカァァァァァァアアン!!!――
『ガルァァァァァァァアアア!!』
久しぶりに暴れられることに歓喜しているのか、ドラゴニクスはあらん限りの咆哮を天にむけた。
「タァァ!!」
まず最初にホッパーがデスフォールの腕部分に攻撃を仕掛ける。
ただし、攻撃している途中で合体させられたドーパントがホッパーの身体を掴んだりする。
「ちょ、は、放して!」
――ビュイイィィィィィ!!――
もたついてる間に、他のドーパント達からの攻撃を受け、ホッパーは地面に叩きつけられる。
「「ダブルキック!!」」
そこへアクセルとネイルがジャンプし、デスフォールの顔面部分にキックを食らわす。
『なめるな!!』
だがそれはデスフォールには通じず、角から発せられる光線によって二人は緊急回避せざるを得なくなる。
【PRISM・MAXIMUM DRIVE】
「「プリズムブレイク!!」」
今度はWがプリズムソードから繰り出す斬撃波をぶち当てる。
が、
――ガシッ!――
「「うぅッッ!」」
デスフォールは巨大な手でWを掴み、ブン!という音がでるような勢いでWを地面にたたきつけた。
『ギャォォォォォオオオオ!!!』
ドラゴニクスはデスフォールの脚部分に、口から放たれる超高熱火炎と高電圧の雷・ドラゴンブレスを吐き出した。
――ボオオォォォォォ!!――
――バチバチバチバチ!!――
『下らん!』
――ブンッ!――
――バシッ!!――
『グウォォォォォォ!!』
だが、魔界でも屈指の威力に入るであろうドラゴンブレスも、デスフォールの前には通じず、ドラゴニクスは蹴飛ばされてしまう。
【ETERNAL・MAXIMUM DRIVE】
「エターナルブロウクン!!」
――バジィィィィィン!!――
クロスはアンリミテッドフォースを乗せた拳を精一杯デスフォールに突き立てる。
【INFINITY・MAXIMUM DRIVE】
「インフィニティーブレス!!」
今度は左手から光線を放つ。
『なめるなと言った筈だぁぁぁ!!』
しかし、どの攻撃もデスフォールに致命傷を与えることはできていない。
一体一体の力は、ここにいるライダー達にかかれば瞬殺できる。
しかし幾百もの力が互い相乗効果を生み出す、予測を遥かに越えたパワーアップを果たしているのだ。
『貴様らもトドメをさしてやる!・・・喰らえェェェェ!!』
――バンバンバンバンバンバンバンバン!!!!――
デスフォールの身体中から全弾発射される凄まじい破壊光弾の嵐!
名づけて、”オールクライムバスター”。
これによって地上は火の海といった状態になる。
しかし、
「魔帝7ッ兵器・・・朽ちる世界樹」
イーヴィルが咄嗟に巨大な盾を召喚し、どうにか防いだ。
もっともイビルツリーは完全に灰燼に帰すこととなってしまったが。
「危なかった・・・」
「このままジリ貧だぞ」
Wとアクセルは、この状況に危機を感じずには居られない。
「いや、手はあるぞ」
「エクシード・・・・・・それは」
エクシードが手に持っていたのは、ルーインハンマー。
「ルーインの奴は今、あの化物の中枢部にいる。ならば。奴のドライブギアの一部であるこのハンマーに干渉すれば、あるいは・・・・・・クロス!」
「・・・・・・わかった」
クロスはルーインハンマーを手に取り、アンリミテッドフォースを流し込んでいく。
「幾百の魂達よ、僕の声を聞け!!」
クロスは心の叫びの全てを訴えかける。
すると、ルーインハンマーは発光し始め、デスフォールの胸にいるルーインの身体にも発光現象が現れる。
それと同時に、デスフォールの動きが鈍り始める。
『止めろぉぉぉおお!!』
シキはこの上なく叫ぶ。
それもそのはず、デスフォールとしての身体を構成していたドーパント達は一斉に反抗しだしたのだから。
「今なら奴を倒せる!」
クロスは叫びに叫んだ。
『そうか・・・、貴様かーーーッッ!!』
デスフォールはことの元凶にきづき、両腕から凄まじい量の光線を放ち始める。
が、
【ETERNAL/INFINITY・MAXIMUM DRIVE】
「アンリミテッドスマッシュ!!」
その光線を全てを、クロスアンリミテッドは両の手刀から振り下ろされる光刃で掻き消した。
「ネオ!トドメは貴様が刺せ!」
「・・・・・・おぉ!」
イーヴィルの言葉に、エクシードは武者震いした。
「よし、ネオを援護するぞ!」
Wはここで、初めて現在でも未来でも仲間であろう者の名を呼ぶ。
「わかった」
「振り切るぜ!」
ネイルとアクセルはいの一番に前にでた。
【OVER・MAXIMUM DRIVE】
――ガシャン!ガシャン!――
【BULLET VENOM】
――ガシャン!ガシャン!ガシャン!――
【VENOM・MAXIMUM DRIVE】
ネイルベノムは腕の銃身を生やした状態でマキシマムを発動し、メモリの全パワーをそこへ集中させる。アクセルオーバーも右の拳の一点に全ての力を集約させていく。
「やってやるぜ!」
「総攻撃だ!」
【CYCLONE/HEAT/LUNA/JOKER・MAXIMUM DRIVE】
W・CJXはプリズムビッカーに四本のガイアメモリを一気にインサートした。
『グルルルルルル・・・・・・!!』
ドラゴニクスは今度こそは、というかのような面持ちで唸り、身体中の魔力を喉内集中させ、口から噴出させる次の一撃のスタンバイを開始する。
「私もいくよ・・・セイグリッドクラスターとインパクトキャノンの、マキシマムVer.」
「僕も、この一撃に全てを賭ける!グランドフィナーレ!!」
【SANCTUARY・MAXIMUM DRIVE】
【CROSS/ETERNAL/INFINITY・MAXIMUM DRIVE】
ホッパーサンクチュアリはメモリの水晶に二度連続で触れることでマキシマムを発動し、クロスアンリミテッドも音声入力でマキシマムを発動する。
「私達もいくぞ、相棒」
「無論だ、相棒」
「「ネクサスブレイブ」」
【NEXUS】
【MAGICAL/EVIL/ZODIAC/NAIL/HOPPER/WISEMAN・MAXIMUM DRIVE】
イーヴィルもネクサスブレイブに六本のガイアメモリをインサートし、全ての力を一点集中させる。
そして・・・!
「「ブレイブボルテックストーム!!」」
「ベノムバレットマキシマム!!」
「リミットブレイキング!!」
「「ビッカファイナリュージョン!!」」
イーヴィルの十重二十重の超破壊光線。
ネイルの右腕のバレットバレルから発射される猛毒弾丸の途絶えることの無い果てしなき連射。
アクセルの右拳の、何度と無い突きから放たれる巨大なエネルギー弾。
Wの光の矛と盾から溢れだす虹の如き七色の波動。
『ガルアアアアアアアア!!!!』
ドラゴニクスも負けじと、口からはドラゴンブレスの強化版・ドラゴンブレスEXを吐き出し続ける!
「セイグリッドキャノン・マキシマム!!」
ホッパーは両腕から魔力とメモリパワーを混合させたハイブリッドエネルギーを雨霰のような勢いで乱射する。
「エンドレスレジェンド!!」
クロスは大きくジャンプし、両脚を突き出した状態でデスフォールの首部分に必殺の蹴りを食らわせ、敵の動きを封じる。
「「「「「「「「行け、ネオ!!」」」」」」」」
全ての準備は整った。
「ッ!オオオオオォォォォォォォオオオォォォォォ!!!!」
エクシードは天高く跳躍し、そのままデスフォールの頭頂部に冠し続けているシキに向かい、渾身のパンチを喰らわせた。
『うぅあ!?・・・まだ終わらんぞ!全ての世界を破滅させてやる!!』
「その幻想、俺がぶち殺す!!」
エクシードはシキの身体を軽く蹴って、距離をとった。
「必殺!」
【XCEED・MAXIMUM DRIVE】
音声入力により、エクシードメモリがインサートされたエクシードライバーから、右足へとメモリパワーと超魔力が一緒に伝達される。
「エクシードギャラクシー!!」
銀河中の誰であれ、この技を超越ことは叶わない。
それが名称の由来たるこの必殺技は、一撃にてデスフォールの全身を崩壊させた。
――ボガァァァァァアアアン!!!――
凄まじい爆発。
それによって強制合体させられていたドーパント達は連鎖的に完全消滅し、デスフォールは復活など毛頭できることもないまま、陥落した。
たった二人を残して。
『おのれぇ・・・無限一族めがぁぁぁ!!』
「・・・・・・・・・」
地面には、身体中血まみれになりながらも憎悪の感情を捨てていないシキと、うつ伏せの状態で意識を失ったままのルーインがいた。
ライダー達は変身を解除しながら、息を乱したままとはいえ、ゆっくりとシキとルーインに歩み寄った。
「シキよ。貴様らの負けだ。もう終わったんだ」
『黙れ女狐!貴様如きに、我ら親子の気持ちなど、わかるはずが無い!』
リインフォースの言葉に、シキは異常なまでに反論する。
「一体何故ゼロさんを憎むんだ?」
『フッ!なら教えてあげよう。そこにいる男は、僕の妻でありメツの母・・・・・・創路レンを、ネウロと一緒に殺したんだ!!』
「なに!?」
光輝の問いに対するシキの問いに、ディアンは驚いた。
「・・・・・・はぁ、真実を語る時がきたか」
『なにが真実だ!この魔人殺し!!人様の研究を台無しにしやがって!!』
「話を聴けよ」
――バギッ!――
『んが!?』
ゼロの手はシキの頭を掴み、後頭部を地面に叩き付けて黙らせた。
その後、シキの鬱陶しいまでの噛み付きがあったが、やかましいのでさっさと回想にとぶことにする。
*****
五百年前・魔界。
其処のとある一軒屋とも思える研究所では、シキと、その妻・レンがいた。
ちなみに人間態だ。
「レン、そっちの具合は?」
「この上なく良いわよ、あなた」
メツが生まれて間もない頃、正しく幸せの絶頂期にあった創路一家。
魔界有数の科学者でもあった二人は、一日の大半を研究に費やしている。
もっとも、メツが生まれてからは、研究に割く時間が、一日の40%あたりになっていた。
「この研究が完成すれば、魔界史上最高の革命が起こる」
「一刻も早く完成させよう」
そういって再び端末に向かい合って研究を進める。
そんなとき、悪夢と惨劇が始まった。
――バジューーーゥゥゥゥン!!――
聴いたことすらないような爆撃音がし、研究所の壁が跡形も無く破壊されたしまった。
「な、なんだ!?」
「誰なの!?」
シキとレンは大いに驚いた。
すると煙のなかから、二通りの、
コツ、コツ、コツ、コツ。
という足音が聞こえてくる。
『フン、此処か』
『意外と頑丈だったな』
邪龍の如き姿をした魔人。
鳥類の如き姿をした魔人。
「ゼ、ゼロ様に!」
「ネウロ様まで!」
二人は驚いた。
魔界の住人の殆どから、その名を畏敬される上級魔人コンビが現れたのだから。
「お、お二人とも、今日は如何様な御用時で?」
レンは自身もお気に入りとしているアイアンブルーの長髪を垂らしながら、二人に訊いた。
その髪と同じ青き瞳には二人の魔人が映っている。
『貴様らの研究、悪いが塵と消えてもらう』
「な、なにを申されますか!?」
「この研究が完成すれば、魔界『黙れ』――ザシュ!――・・・・・・」
――ブシューーーーッ!!――
「あ、あ、・・・・・・あああああああああああああああ!!!!」
レンの身体から飛び散る凄まじい量の鮮血。
その勢いにレンの血液はあっというまになくなり、人間態から蜥蜴(トカゲ)のような魔人態に戻ってしまう。
普通なら瘴気の溢れる魔界で多少のダメージを受けても、大抵の魔人は復活できる。
しかし、何時までたってもレンは虫の息の状態。
それもそのはず、上級魔人の一撃必殺の攻撃をモロに喰らったのだから。
「レン!起きろ、しっかりするんだ!レン!!」
シキは身体が血だらけになるのも厭うことなく、レンを抱きかかえる。
『あなた・・・・・・ごめんなさい。・・・メツを、私達の、息子を・・・・・・お願い』
「止めろ!そんなこと言うな!・・・逝くなレン!!」
シキは必死になって叫ぶ。
幾ら非情を売りとする魔人といえど、共に一生を誓ったパートナーの死を悲しむモノだ。
『本当に、ごめんなさい・・・・・・やっぱり、私達は――――』
それが創路レンの。末期の言葉となった。
「おい、レン?おい!」
必死に呼びかけるシキ。
しかし、亡骸に、死人に口無し。
『ゼロ、破壊は終わったぞ。我が輩の仕事は終わった』
『あぁ、帰るか』
「待て!!」
帰ろうとする二人に、シキが待ったをかける。
「あんたら、どうして・・・!?」
『貴様の知るところではない。私達は仕事をしただけだ』
そして、魔人コンビはあっと言う間に去ってしまった。
シキの眼では到底捉えきれない速さで。
そしてシキは、
『・・・・・・・・・・・・・・・許さない』
魔人態となり、静かにメツを抱きかかえた。
その眼光に、憎悪と殺意を秘めて。
*****
「無限、どういうことだ?」
「これが本当なら、ことの発端はお前らじゃないか!」
翔太朗と照井は問いただす。
「あの日、私とネウロは魔界王に呼び出された。そして、貴様らの研究をぶち壊すように命ぜられた」
『魔界王が、何故・・・?』
「貴様らの行っていた・・・瘴気を魔力に変換するという研究は、聞こえこそは良かったが、その裏で重大な欠陥があったのだ。それに気付いたからこそ、魔界王は命令を下した」
ゼロは淡々と語る。
『欠陥とは、なんだ?』
「魔力として瘴気が変換されても、消費された瘴気は永遠に戻らない。それに気付かずに研究が完成していれば、魔人たちが一斉にその研究によって生まれた装置を使い出したら、あっと言う間に瘴気の量は激減し、皆は酸欠状態に陥っていただろうな」
ゼロはかつて魔界王から告げられた内容をそのまま口にする。
『ウソだ・・・・・・嘘だ!!これは陰謀だ!貴様らのでっち上げだ!!』
「好い加減認めろ!!」
食い下がるシキに、唯一変身を解除していないエクシードが怒鳴った。
「世界には、完全な生物など誰一人としていない。自分が間違うことはないなどと、甘ったれたことを言うな!・・・・・・それに、貴様は内心でなんとなくわかってたんじゃないのか?妻の末期の言葉を聞いて」
『・・・・・・・・・』
――やっぱり、私達は――
途中で途切れた言葉。
その先の言葉は、二種類に予測されていた。
だがそれをここで語る価値は無い。
『・・・レン・・・』
「また一から始めろ。どんな失敗も、どんな過去も、何れは貴様の糧となる」
エクシードはシキの肩に手をポンと置いた。
『ボクは・・・僕は・・・』
「あとは、貴様次第だ」
*****
一時間後。
それから、シキは漸くエクシードの説得に応じ、魔界にメツと共に帰ることにした。
もっともメツは、デスフォールの動力源にされた影響で殆どの魔力を使い果たし、完全回復するのに超長期間を要するらしいが。
そして、ライダー達もまた元の世界へと帰っていく。
「色々とありがとうございました」
「いや、礼を言うのはこちらのほうだ。感謝するぞ、白宮」
「よくやってくれた」
光輝はゼロとリインフォースに、別れの挨拶を告げていた。
「ゼロさん、リインフォースさん。僕はあなた方に会えて本当に良かったです。今回のことで、僕は一つ学びました」
「ほう、何をだ?」
そう訊かれると、光輝は向こうの岩で無愛想に座るエクシードを見てこういう。
「世界は常に、新しい世代が守ってくれるということです。それまでの間は、僕たちの踏ん張り時です」
「・・・・・・そうか」
「はい。・・・では、いつかまた御会いしましょう」
そういうと光輝はアンリミテッドフォースの力で、次元の壁を出現させた。
「さらばだ。異界の友よ」
――・・・コク・・・――
ゼロの言葉に、光輝は黙ってうなづき、自分の世界に帰った。
「さて、俺も帰るか。魔界777ッ能力・・・普遍の亜空」
エクシードは魔界能力を使い、未来に帰ろうとする。
「待て。・・・せめて、顔ぐらい見せていったらどうだ?」
「・・・・・・・・・」
ゼロがそういうと、エクシードが無言のままでエクシードメモリを引き抜き、変身を解除した。
「親父、お袋。・・・・・・何時か、未来で」
父親譲りの眼つきに緑色の瞳、185cmはあろう長身。
母親譲りの長い銀髪を後ろで縛っている。
首にはゼロがしている物と同一の灰色のマフラーが巻かれている。
そして、彼の・・・無限ネオ独自の、無愛想ながらも正義感に満ち溢れた表情をしていた。
「「・・・・・・また、会おう」」
ネオの言葉に、ゼロとリインフォースは答えた。
未来で確実に再開する、息子へと。
「おう」
そして、無限ネオは、この時間から消えた。
*****
千年後の魔界。
ネオにとっての現代でもある。
「あらよっと」
気軽な声でイビルディメンションから出てきたネオ。
すると、
『早く行こうよー!』
『こらこら、そんなに引っ張るな』
『あらあら♪』
遠くのほうにいた魔人の三人親子の仲睦まじい姿が視界を横切る。
「・・・・・・・・・フッ」
自嘲や虚しさに悲しみを混ぜ込んだような声を出すネオ。
しかしながら、その彼の帰りを待ちわびていた者が居た。
「・・・・・・・・・ッ」
気配に気付き、振り返ったネオが黙って見るその先には、
「流石は、私と相棒の子だ」
「お帰りなさい」
千年前と寸分違わぬ姿のままでいた、無限ゼロとリインフォースだった。
もっとも、リインフォースの服装は騎士甲冑姿で、ゼロはマフラーの変わりに黒くて大きなマントを羽織っていた。
「・・・親父・・・お袋・・・」
親子はゆっくりと近づきあい、
お互いを抱きしめあった。
決して離れることのないよう。
二度と分かつことのないように。
それは決して、断絶されることなき、硬き絆の象徴だった。
それを証明するには、親子三人が一筋だけ流した雫だけで、十分だった。
仮面ライダーエクシード
無限ネオがエクシードメモリとエクシードライバーで変身する仮面ライダー。
銀色の仮面に金色の複眼、胸から二の腕にまで伸びるプロテクター、銀色のガイアーマーといった風貌。デザインモチーフはウルトラマンゼロ。
額のターミナルアイから光線を出すことができる。
ネオ自身の生まれ持った天性のバトルセンスと長期に及ぶ修行によって、かなりの戦闘能力を有する。さらには複数のメモリを使って多彩な技を行使する。
首には灰色のマフラーを巻いている。
そして、自分より強いものの身体能力や特殊能力を複写し、より強力で高精度なものとして吸収する。要するに戦えば戦うほど強くなっていくという規格外なで反則敵な存在。
身長/195cm 体重/90kg キック力/不定 パンチ力/不定
ジャンプ力/不定 走力/不定
エクシードライバー
エクシード専用のメモリドライバー。
X字型の形状をしており、メモリをスロットにインサートし、「変身」ということで音声入力が行われてネオを変身させる。
エクシードシャフト
エクシード専用武器。カラーは黒と銀。
棍棒型のシャフトモードと双剣型のツインソードモードの二形態がある。
ツインソードモードになるさいはシャフトの両先端部分が刃に変形すると同時にマキシマムスロットを境に分断する。
ツインソードモード時は逆手に持って使用する。
所有メモリ
エクシードメモリ
「超越の記憶」を秘めた銀色のガイアメモリ。
エクシードライバーと併用することでネオをエクシードに変身させる。
ビームメモリ
「光線の記憶」を秘めた白いガイアメモリ。
ドライバーのマキシマムスロットにインサートすることで、両腕をX字に組んで放つクロスオーバービームを発動する。
アタックメモリ
「攻撃の記憶」を秘めた黒いガイアメモリ。
マキシマムスロットのインサートによって身体能力を強化してのキックやパンチを繰り出し、ツインマキシマムで使用すれば対となったメモリの性能さえ飛躍的に向上させる。
ソルジャーメモリ
「闘将の記憶」を秘めた紫色のガイアメモリ。
エクシードシャフト・シャフトモードにインサートすることでソルジャーインパクトを発動する。
クイックメモリ
「俊敏な記憶」を秘めた金色のガイアメモリ。
ドライバーのマキシマムスロットにインサートすることで超高速攻撃を可能にする。
必殺技一覧
エクシードギャラクシー
エクシードが「必殺!」と叫ぶことで音声入力が行われ、メモリパワーと超魔力が脚部に伝達されて発動する必殺の超キック。
クロスオーバービーム
ビームメモリによるマキシマムドライブ。
アタックメモルとのツインマキシマムで強化型のクロスアタックビームを発動できる。
ソルジャーインパクト
エクシードシャフト・シャフトモードとソルジャーメモリでのマキシマムドライブ。強化されたシャフトの先端部分で敵に思い切り殴り、敵を粉砕する。
クイックアサルト
エクシードシャフト。ツインソードモードとクイックメモリのマキシマムドライブ。超高速で動き回る事で敵を一瞬で切り裂き、倒してしまう。敵が複数の時に有効である。
無限ネオ
未来からやってきたゼロとリインフォースの息子。
父親譲りの巨大な魔力・眼つき・緑色の瞳・長身と、母親譲りの銀髪にリンカーコアを併せ持つ。一人称は俺。
性格は両親に似ず、無愛想ながらも心の奥底に強い正義感を秘めている。
魔人の血が4分の3、人間の血が4分の1ほど流れているクォーターヒューマン。
四百年に及ぶ過酷な修行の成果もあってか、変身せずとも十二分なまでに戦えるほどに強い。その戦闘力は最早父親のゼロさえ越えている。
父のゼロから受け継いだ灰色のマフラーを肌身離さず身につけている。
身長:185cm
体重:65kg
誕生日:10月74日
年齢:1000歳
利き手:右手
趣味:修練
押して頂けると作者の励みになりますm(__)m
作家さんへの感想は掲示板のほうへ♪