Fate/BattleRoyal
3部分:登場人物 設定3

登場人物 設定3


桐生(きりゅう) 祐世(ゆうせい)
【年齢】38歳
【身長・体重】179p 68kg
【特技】考古学研究・発掘。
【魔術属性】氷
【魔術回路】五十七本
日本で遠坂に次ぐ名家の一つ桐生家の九代目当主にして魔術師の一派「人道派」の長的存在の一人。
親を亡くした孤児を引き取り育てる事を何よりの楽しみとする壮年の魔術師で魔術の才能を持っている者には自ら魔術を教える。時臣のように魔術は一子相伝と言う掟を真っ向から否定する考えの持ち主で何よりも人道を重んじる人格者。時臣を主とした一般的な魔術師達からは敬遠されているものの彼を慕う魔術師達も決して少なくはない。
時臣とは互いに同じ師匠を持った同門であるが、そうした考えの食い違いから後に袂を分かった。あらゆる物を凍らせる『凍結』の魔術を得意とし、その気になれば魔術の炎を凍らせる事ができる。
雁夜とも顔見知りであり、上記の通り魔術師でありながらも人道を第一とする人物である為、人の命を軽んずる外道の魔術などを侮蔑しており、その点で雁夜が間桐のような外道の魔導を受け継ぐ事を拒絶した事から時臣とは違い「魔術の非情さを理解している良識ある人物」と称賛しており、雁夜自身も面識はそれ程でもないが、彼を好感が持てる人物だと認識している。
聖杯戦争が始まる前に桜が間桐に養子にやった事を人づてに聞き、先祖の書物から間桐の陰惨な魔導と悪名を知っていた彼は激怒し桜を引き取るよう時臣を説得したが、彼は聞き入れなかった。後に聖杯戦争が始まり雁夜の言葉を使い魔を通じて聞いた時にはすぐに時臣の下に赴き彼女を奪還するよう説得したが、あくまで遠坂の当主として、一族の宿願を達成する事だけに執念を燃やす時臣はそれすらも聞き入れず、再び激怒した祐世は「時臣の宿願を叩き潰す」と言う願いから自らも聖杯戦争に参戦。
また、雁夜にも怒りを抱いており桜を時臣への復讐に使うつもりかと勘繰りサーヴァントを召喚すると一番に間桐邸へと乗り込んだ。

 ランサー
【マスター】桐生 祐世
【真名】エルキドゥ
【身長・体重】167p 56kg
【属性】混沌・善
【ステータス】筋力A 魔力A 耐久B 幸運B 敏捷A++ 宝具EX
【クラス別スキル】
 対魔力・B
魔術詠唱が三節以下のものを無効化する。大魔術・儀礼呪法などを以ってしても傷つけるのは難しい。
【固有スキル】
 言語理解・C
鳥獣達の言葉を理解する事ができる。
 気配察知・A+
敵の気配を察知する野生の超感覚。周囲の生命体の位置を捕捉可能。このランクなら数kmの範囲を容易にカバーする。気配遮断で存在を秘匿していても判定次第で見破る事ができる。戦闘時においても敵の動きを感覚的に把握する事が可能。
 原始の歌・A
大地に生きる全ての生命の魂に響き震わせる大いなる歌。聞いた者の精神を癒し、ステータス異常を取り除き、体力を少しだが、回復させる力を持つ。
 野人の怪力・A+
『怪力』の上位スキル。一定時間、筋力のランクが三つ上がる。持続時間はランクによる。
【宝具】
 『天の創造(ガイア・オブ・アルル)
ランク:A++
種別:対人宝具
レンジ:‐
最大捕捉:‐
由来:創造の女神アルルの手によって造られたエルキドゥの肉体そのもの。
彼自身が一つの対神兵器としての性質を持ち、肉体を任意の対神兵装に変える事ができる。
数は有限であるが、使用や破壊などによって泥に戻った武装は即座にエルキドゥの肉体に変換される。尚、ギルガメッシュの『天の鎖(エルキドゥ)』はこれが源流となっている。

 『天命渦巻く混沌の海(ムアリダート・ギムリシュン)
ランク:EX
種別:対界宝具
レンジ:1〜99
最大捕捉:1000人
由来:あらゆる生命の原典、生命の記憶の開始点である創生槍・ティアマトによる生命爆発。
混濁と化す原初の海水は進化の歴史に連なるあらゆる生命を産み出しながら、敵へと襲いかかる。この海水には地球上の全ての生命の因子が混濁しており、命ある者が触れれば、自らも分解吸収され濁流の一部と化す。どの生物にも該当しない無形の存在であるエルキドゥはこの影響を受けない。ギルガメッシュの乖離剣エアと対を為し、唯一無二『天地乖離す開闢の星(エヌマ・エリシュ)』と同格の力を持つ宝具である。

英雄王ギルガメッシュの唯一の親友。元は悪政を布くギルガメッシュに対し民衆が神に祈りを捧げた事で神が生み出した『生ける神造兵器』
初めは野生動物と群れながら、森の中で住んでいたが、その野人的破壊力を案じたギルガメッシュは巫女シャムハトを遣わす。エルキドゥはシャムハトの誘惑に屈し六夜七日交わり、力を弱める代わりに知恵を身に付けた人間の姿となった。
本来の使命を思い出したエルキドゥはウルクの都でギルガメッシュと決闘し、その怪力で万夫不当の英雄王と互角に渡り合う。決着はいつまで経っても付かず、戦いに疲れ果てた二人はお互いを称え合って友となった。
その後は数々の冒険譚をギルガメッシュと共に成し遂げた彼であったが、女神イシュタルが自身の寵愛を退けたギルガメッシュを殺す為、放った『天の牛(グアンナ)』を倒した際、その首を彼女に投げ付けてしまった事が彼の運命を決してしまう。
その後、神々は二人のどちらに天罰を下そうと議論した際、最も罪深い者を殺すと言う決定が下りグアンナの首を女神に投げ付けた彼に呪いがかけられギルガメッシュにこれから降り懸かる孤独を嘆き悲しみながら、世を去った。
性格はギルガメッシュとは対照的に礼儀正しく穏やかで子供好きであり、祐世の家に住む子供達からは兄と慕われている。その為、マスターの祐世との関係は良好である。傲岸不遜なギルガメッシュに意見できる唯一の存在である。

クラストル・鬼瓦(おにがわら)
【年齢】36歳
【身長・体重】176p 65kg
【特技】詐欺、マインド・コントロール。
【魔術属性】雷
【魔術回路】四十九本
詐欺師であり受刑囚。日本とイギリスのハーフで被害総額が億を超える詐欺師として冬木の中央刑務所に十数年も服役しているが、それは表向きで実は彼は雷の起源と属性を持つ魔術師であると共に死徒でもあり、刑務所に入ったのは魔術師となれる素養を持った人間を囚人の中から見出し、自身の支配下にある死徒の軍団を編成する事にあった。さらに彼は何者からか聖杯戦争の参加枠が大幅に広がった事を事前に知らされており、自らの軍団にサーヴァントを使役させる事で絶大な武力を手に入れる事を目論見、それは見事に成功する事となる。
彼の性格は極めて享楽的であり、今回の一件もただ、ドンパチを盛大にやりたいと言う程度の意識しかない。尚、参加枠が広がる事を事前に知らされた人物から戦争直前の直になると刑務所への差し入れと言う形で聖遺物も入手しており、それは『ある魔術師が作ったと思われる木の杖』であり、彼はそれで当初は最強のキャスターであるマーリン・アンブロジウスを召喚する腹積もりであったが、その時には既に奏によって先を越されていた為、代わりに彼の弟子であるモルガン・ル・フェイが召喚された。
詐欺で得た資金や魔力切れを起こさないよう作った電気を魔力に変換する半永久の礼装を持っている。

 キャスター
【マスター】クラストル・鬼瓦
【真名】モルガン・ル・フェイ
【身長・体重】163p 47kg
【属性】混沌・悪
【ステータス】筋力E 魔力A++ 耐久D 幸運E 敏捷C 宝具EX
【クラス別スキル】
 陣地作成・A++(本来ならEXだが、クラストルの技量が半端な為劣化している)
自らに有利な陣地を作成。彼女はマーリンの『森界』と同格の『夢界』の作成が可能。
 道具作成・EX
万能とも言える魔術器具の作成が可能。彼女の場合は専ら、人を陥れ幻惑するえげつない劇薬や魔薬類。反則的且つ悪辣な魔術装置の作成に使っている。
【固有スキル】
 高速神言・A
神代(神が治めていた時代)の言葉。魔術を発動する時、一言で大魔術を発動させる。高速詠唱の上位スキル。
 魔女の数字・EX
特殊体質。午前0時から3時間、午後9時から3時間だけ、魔力が無尽蔵のEXランクの値まで跳ね上がる。
 万能の鬼謀・EX
文字通り鬼のように周到かつ完璧な謀を行うスキルで計略の最上位スキル。また、同時に魔術・呪術・錬金術・高速思考スキルも兼ねており、マーリン曰くかなりゲテモノな類の呪殺や呪詛、姦計謀略揃いの悪辣スキルとの事。
 妖精の天力・A+
妖精の力を保有している事を示すスキル。これを保有する者が放つ魔術は対象のサーヴァントの対魔力をAならDに、BならEに軽減し、それ以下は無効化する。
【宝具】
 『愛しの我が子(モードレッド)
ランク:A+
種別:対人宝具
レンジ:−
最大捕捉:1人
由来:モードレッドなどを作ったホムンクルスの製造技術。
他のサーヴァントのある一部を用いて、そのサーヴァントのコピー的存在を作り出す。

 『全て遠き理想郷(アヴァロン)
ランク:EX
種別:結界宝具
防御対象:1人
由来:アーサー王から奪った聖剣の鞘。
「不老不死」の効果を持ち、持ち主の老化を抑え呪いを跳ね除け傷を癒す。
ただし、本来はモルガン自身の宝具ではないので真名解放ができない故に本来の力を十全に引き出す事ができない。主な用途は魔力の回復や術の強化に当てている。

 『反転した夢想郷(リバース・アヴァロン)
ランク:EX
種別:結界宝具
レンジ:????
最大捕捉:????
由来:モルガンの最強魔術。
モルガンの真の最強宝具。今まで培って来た魔術や呪術の集大成たる固有結界による魔術陣地。展開される風景は黄昏の天が無限に続く。マーリンと同じく質量・時間・空間を自在に操り取り込んだ任意のサーヴァントを弱体化させ派生能力として他のキャスターや魔術師が作った陣地や工房を乗っ取り、そのランクのまま完全な支配下に置く上にその結界内で行った攻撃行為をその対象へと跳ね返す。
そして、応用として極大消滅呪文『反転した夢想郷の湖光(リバース・アヴァロン・エア)』を発動できる。威力はEXランクの対城宝具クラス。対象が同ランクの攻撃宝具をぶつけて来た場合は文字通り、その攻撃力を反転、取り込む事で威力を倍化させる。だが、やはりギルガメッシュの乖離剣やエルキドゥの創生槍には及ばぬ為、これに関しては、その限りではない。

アルトリアの異父姉にしてモードレッドの実母。そして、マーリンの弟子。アーサー王物語最大の悪女と言う役所の女性で『妖姫モルガン』と恐れられている。
父を謀殺し母を奪ったウーサー王の子であるアルトリアを憎悪し同じように魔術の師であるマーリンもウーサー王の姦計に一役買った事から同様の憎悪を抱いている。生前は凄まじいまでの妄執で彼女の王国を終端に至らせたものの、それでも妄執と憎悪は尽きる事なく燃え続けており、此度の聖杯戦争へは同じく現界しているアルトリアとマーリンをさらに苦しめる為、参戦しクラストルとはそれを条件に契約。以後はその叡智と魔導を彼に貸し与えている。
魔術師としての技量はマーリンの直弟子と言う事もあり師である彼や晴明にも匹敵する物であり、師であるマーリン自身も「単に肉体(カラダ)目当てにちょっとだけ教えてやろうかと言う程度の気持ちでしかなかったが、これ程の逸材とは思ってもみなかった・・・才能だけなら私より上かも知れん」と認める程・・・
上記の通り、彼女はマーリンから本格的に魔術や呪術・・魔術器具の製造技術、はたまた薬草学などのノウハウを全て叩き込まれており、言わばマーリンの手の内を知り抜いていると言うアドバンテージを持っている(最も、それは師であるマーリンも同様であるが)。

神無月(かんなづき) 咲耶(さくや)
【年齢】二十八歳
【身長・体重】161p 52kg
【特技】神事、合気道・柔術。
【魔術属性】風・水
【魔術回路】六十二本
冬木にある神社の巫女を務める妙齢の女性。温和な顔つきにどんな状況であろうと泰然自若とした性格で包容力溢れる慈愛を持ち合わせた大人の女性。
水を使った治癒魔術と風を使った攻撃魔術を得意とす神無月家の八代目当主。遠坂葵の学生時代からの親友で彼女が時臣と結婚した時はその婚姻を祝福した。また、雁夜とも葵を通じて知り合いであり、出会った当初、咲耶は彼に一目惚れしたが、雁夜の方は彼自身が軽蔑し侮蔑している魔術師の家系である事もあり、葵と交友関係を持っている事を含め警戒され良くは思われていなかったが、話をするにつれ認識を改め雁夜の方も彼女自身の気持ちにこそ気づいてはいないが、今では信頼の置ける友人と言う立ち位置になっておりまた、彼が魔術師と言う人種も十人十色なのだと認識を改める切っ掛けにもなっている。
雁夜が間桐を出てからもそれなりに連絡は取っており彼の裏の職業も知っている。
また、彼が葵に想いを寄せている事も承知しており、例え、自分が報われない結果でも彼に自分の気持ちを打ち明けたいと思っていた時に令呪を授かり、戦争に参戦するも戦う事は好まず神社近郊の警備に留まり、襲い来る死徒の軍団を迎え撃つ。
また、奏は十三の頃から神無月神社に厄介になっていた為、彼女にとっては弟も同然で奏も彼女には頭が上がらない。

 アサシン
【マスター】神無月 咲耶
【真名】服部半蔵正成
【身長・体重】178p 58kg
【属性】中立・善
【ステータス】筋力B+ 魔力B+ 耐久A 幸運B+ 敏捷A++ 宝具A+
【クラス別スキル】
 気配遮断・A+++
サーヴァントの気配を断つ。隠密行動に適している。このランクならエルキドゥですら察知不能。
【固有スキル】
 忍術・A
父親から学んだ伊賀の忍術。主に呪術や火術、透化の術に忍具の運用と言った分野の術を得意とする。
 勇猛・B
戦場に置いて槍を手に数多くの戦果を上げた事で宿したスキル。
 単独行動・A+
マスター不在・魔力供給なしでも一週間、現界できるスキル。さらに宝具の多用や魔力を馬鹿みたいに浪費するような真似さえしなければ単独による戦闘も可能。
【宝具】
 『闇を駆け抜けるまつろわぬ者達(伊賀忍軍)
ランク:A+
種別:対軍宝具
レンジ:1〜55
最大捕捉:100人
由来:主君・徳川家康の天下を目指し正成が共に駆け抜けた伊賀忍軍の具現化。
何れも確固たる名を持たないが一人一人が独立したサーヴァント。イスカンダルやハンニバルの最強宝具に比べれば数は遥かに少ないが、その分、彼ら一人一人に単独行動・気配遮断スキルAや正成と同様、透化の術を持ち合わせ、それぞれに異なる武術や忍術と言ったスキルを持ち、ステータスなどの質も遥かに高め。

戦国時代の日本に置いて、徳川家康に仕えた忍びにして武将。父親が伊賀国の忍びの頭目であった為、忍びにも顔が利き彼らを率いて家康の天下取りを支えた。
最も、その名を轟かせたのは本能寺の変において信長が討たれた時、堺に見物に来ていた家康を明智の軍勢などから護る為、伊賀を抜けての逃避行を行った『神君伊賀越え』である。この時、正成は伊賀と甲賀の忍びを取り纏めて家康の逃走を影ながら護り抜いた。
また、槍の扱いにも優れており『鬼半蔵』と呼ばれる程の武勇を持っていたが、自分の息子に謀叛の疑いをかけられ信長から切腹させよと言う命令を受けた家康は最も武勇に長けた正成に介錯を命じさせたが、「どうして主君の息子の介錯などできようか」と号泣し主命を果たす事ができなかった。しかし、これを聞いた家康は「さしもの鬼半蔵も主君の息子の命まで奪えなかったか」と却ってその忠誠を喜び、お咎めをしなかった。
このように人柄に置いても仁徳溢れる人格者であった為、忍び達からは絶大な信頼を寄せられており彼が逝去した時にはその死を悲しむ者が多く主君である家康も悲しんだ。現在の江戸城にある『半蔵門』は彼の功績を讃える為に家康が名付けたものとされている。
典型的なアサシンと言える人物で必要以上の事は喋らず文字通り影に徹して主を影に日向に支えている。互いの信頼関係は固い。

メルディ・ルシオン
【年齢】29歳
【身長・体重】181p 64kg
【特技】調理技術。
【魔術属性】風
【魔術回路】三十八本
イタリア出身の名門魔術一族の血を受け継ぎ自身も魔術師であるが、彼は魔術とは無縁の料理人として生きて来た為、魔術の腕は余り高くはない。イタリアで料理の腕を磨いた後に世界中を巡り料理を学んでいたが、日本の冬木市を訪れた際、令呪が刻まれ巻き込まれる形で聖杯戦争に参戦。しかし、イタリアの国風である「のんびり屋」のスキルを合わせ持っており、何とかなるだろう?と言う感じで臨んだが、次々と敵が襲い掛かり壁壁していた所、咲耶の神社に辿り着き、そこで彼女から聖杯戦争の概要を教えられる中、死徒の軍団が攻め込み共に立ち向かう。
尚、上記の通り魔術師としての技能こそ高めではないが、マスターとしての適性はかなりの物だったらしく後述する玉藻の前のステータスはかなり、破格の値を叩き出している上に霊格も完全に近い形で再現されている。

 キャスター
【マスター】メルディ・ルシオン
【真名】玉藻の前
【身長・体重】160p 49kg
【属性】混沌・善
【ステータス】筋力C 魔力EX 耐久B 幸運A 敏捷A+ 宝具EX
【クラス別スキル】
 陣地作成・C
自らに有利な陣地を作成。が、性格的に向いていないらしく、工房を作る事すら難しい。
 道具作成・×
元より魔術器具を作成する能力を持たない。
【固有スキル】
 呪術・EX
ダキニ天法。地位や財産を得る法(男性用)、権力者の寵愛を得る法(女性用)など権力を得る秘術や死期を悟る法がある。しかし、過去散々懲りたのか、余り使いたがらない。
 変化・A++
借体形成とも。玉藻の前と同一視される中国の千年狐狸精の使用した法。殷周革命期の妲己に憑依・変身した術だが、過去のトラウマからか、余り使いたがらない。日本で召喚されたからか、ランクが跳ね上がっている。
【宝具】
 『水天(すいてん)日光(にっこう)天照(あまてらす)八野(やの)鎮石(しずいし)
ランク:EX
種別:結界宝具
レンジ:1〜99
最大捕捉:1000人
由来:天照大神の御神体。
玉藻の前が身に付けている鏡。所有者の魔力を二ランク上昇させ魔力による攻撃の威力を増幅させる。また、真名解放する事で魔力の減少を食い止める。即ちどれ程、強力な魔術による攻撃を行っても負担が掛からなくなる結界を作り出す。
魂と生命力を活性化させる力を持ち、本来は死者すら甦らせる力を持つが、あくまで英霊の枠に納められている今の彼女にそこまでの力はないが、令呪などの使用があればその限りではない。
本来は大軍を率いて支援する事で最大の効果を発揮する物であり一対一の決闘で使っても余り、強力とは言えない。

 『烱然九尾(けいぜんきゅうび)
ランク:A+
種別:対人宝具
レンジ:−
最大捕捉:1人
由来:九尾の妖狐。
彼女に生えている九つの尾。それぞれが独立した魔術器官であり、尾の数に比例した規模と速度で精霊クラスの『自然に訴えかける』魔術を個人で運用できる。
致命的なダメージを受けた際、尾一本を代償にして自動で蘇生魔術が発動する。これは尾の一本を除き合計で八回のストックを持つ。また、このストックはマスターの魔力供給次第で回復可能。

日本に置ける三大妖怪の一つ『九尾の狐』が化身したとされる女性。平安時代末期、鳥羽上皇に仕えた絶世の美女で十八歳で宮中に仕え、後に鳥羽上皇に仕える女官となり、玉藻の前(たまものまえ)と名乗った。その美貌と博識から次第に鳥羽上皇に寵愛されたと言う。
その後、鳥羽上皇は病に臥し、その原因を調べた陰陽師によって狐の正体を暴かれ、宮中から追い払われた。
宮中から去った後は那須野悪名を重ね、上皇の命によって八万もの討伐軍を派遣されるもこれを撃退。二度目の戦い置いて人間に敗北するも、その骸は毒を放つ石になったと言う。
天照大神の魂が分たれて生まれた神の表情の一つと言う側面も持つ。
良妻になりたいと言う願いを持っており呼び出されたマスターが戦いを好まない性格である事もあり夫婦の様な関係を持っており信頼関係は厚い。

結城(ゆうき) 香織(かおり)
【年齢】17歳
【身長・体重】164p 53kg
【特技】山籠り、鍛錬・スパルタ。
【魔術属性】風
【魔術回路】三十一本
神威と同じ高校に通っていた高校生。神威や冬華に取っては先輩に当たり、両親と弟と一緒に住んでいる。性格は極めて高校生離れしており自分にも他人にも厳格で妥協を許さないスパルタ気質。
冬華の父親が開いている道場で幼い頃から剣術を学んでおり、冬華にとっては尊敬する姉弟子であり天敵でもある。
学校が壊滅した時は父親の忘れ物を届ける為に冬木を離れており難を逃れたが、学校を壊滅させた犯人を捕まえたいと思っていた所、柳洞寺にて令呪を授かり、アサシンこと佐々木小次郎を召喚し冬華と合流する。
魔術を知らない一般人だが、剣の腕は生半可な魔術師を一蹴してしまう程。

 アサシン
【マスター】結城 香織
【真名】佐々木小次郎
【身長・体重】176p 63kg
【属性】中立・悪
【ステータス】筋力B 魔力E 耐久E 幸運A 敏捷A++ 宝具C++
【クラス別スキル】
 気配遮断・D
サーヴァントの気配を断つ。
【固有スキル】
 燕返し・・・対人魔剣。最大捕捉:一人
相手を三つの円で断ち切る絶技。多重次元屈折現象と呼ばれる物の一つらしい。ゲイ・ボルクとは違った意味で回避不可能の必殺剣である。
 心眼(偽)・A
視覚妨害による補正への耐性。天性の才能による危険予知。要は第六感、虫の知らせ。
 透化・B+
明鏡止水。精神面への干渉を無効化する精神防御。
 宗和の心得・B
同じ相手に同じ技を何度使用しても命中精度が下がらない特殊な技能。攻撃が見切られなくなる。
【宝具】
 『燕落とせし疾風の太刀(物干し竿)
ランク:C++
種別:対人宝具
レンジ:1〜2
最大捕捉:1人
由来:佐々木小次郎の愛刀である長大な太刀。
佐々木小次郎が愛用し帯刀したとされる太刀が宝具として具現化された物。記録では長さ三尺余(一尺は30p)とされる物で刀を振るう事で真空を纏い通常の刀身を超える範囲を攻撃する事ができる。また、真名を解放する事で鎌鼬を引き起こし遠距離にいる相手を斬り殺す事もできる。

戦国時代に『巌流島』において宮本武蔵と戦った剣士。『物干し竿』と呼ばれる長大な太刀を扱い『ツバメ返し』と言う秘剣を以って数多くの剣士を倒した・・・とされているが、実際は宮本武蔵と言う剣豪を引き立てる為に後世の人々が創作した架空の剣豪であり、この佐々木小次郎は厳密には『ツバメ返し』と言う剣技を使えたから、聖杯によって選ばれ『佐々木小次郎』と言う殻を被った別人の亡霊である。
だが、その技量は他の英霊達と比較しても遜色のない物であり、冬華のサーヴァントであるベーオウルフも純粋な剣技だけなら自分と互角かそれ以上だと評価している。
風流を解し、それを愛する風流人であり、強者との戦いを何より切望する。マスターの香織とは固い信頼関係で結ばれており恋愛関係と言うより「強敵(とも)」と言った関係である。

トゥーラン・ダクバ
【年齢】19歳
【身長・体重】167p 50kg
【特技】馬術、騎射。
【魔術属性】風・水
【魔術回路】五十七本
モンゴル出身の魔術師の女性。その先祖は彼の英雄に仕えた近衛兵の血筋。猛禽類を思わせるような顔つきだが、性格は気さくで何物に囚われない自由を愛する女性。馬術と騎射を得意としており百発百中の腕前を誇る。占い師を生業としている自身の祖父から「極東の島国において災厄が起ころうとしている」と聞き及びそれを防ぐ為に来日したと同時に令呪を刻まれ、一族に伝わる彼の英雄の形見である『蒼き狼の鞍の破片』を触媒に召喚を行った。

 ライダー
【マスター】トゥーラン・ダクバ
【真名】チンギス・ハーン
【身長・体重】197p 84kg
【属性】混沌・善
【ステータス】筋力A+ 魔力C 耐久A 幸運A+ 敏捷A 宝具EX
【クラス別スキル】
 対魔力・D
一工程(シングルアクション)によるものを無効化する。魔力避けのアミュレット程度の対魔力。
 騎乗・A+
全ての乗り物を乗りこなす能力。ただし、竜種は対象範囲外。
【固有スキル】
 カリスマ・A
大軍団を指揮する天性の才能。最高峰の人望と恐怖による支配。
 軍略・B
多人数戦闘に置ける戦術的直感能力。自らの対軍宝具行使や逆に相手の対軍宝具への対処に有利な補正がつく。
 早駆けの乗法・A+
騎馬民族に伝わる特殊な乗馬技術。騎乗物の敏捷性、持久性を向上させ、さらに本人の騎乗時中の魔力消費を抑える効果がある。
 千里眼・A
視力の良さ。遠方の標的の捕捉、動体視力の向上。ランクが高くなれば、透視、未来視さえ可能になる。
【宝具】
 『覇王の騎兵(イェケ・モンゴル・ウルス)先駆ける四狗(ドルベン=ノガス)
ランク:A+
種別:対軍宝具
レンジ:1〜50
最大捕捉:300人
由来:チンギス・ハーン最大の頼みであり、彼の大帝国を築き上げた世界最強の騎兵軍団。
世界からの修正を最小限に留める為に異界の入り口のみが範囲内で高速移動を続けている。言わば移動する固有結界。具現化される世界は何処までも続く蒼天と草原。内部に入り込んだ対象に騎馬弓兵が襲いかかる。
彼ら一人一人が嘗て、世界最強を誇ったモンゴル騎兵に属していた無銘の英霊達であり、騎馬による高速機動と正確無比な射撃により戦陣を蹂躙する。彼らは亡霊と英霊の中間のような存在であり、部隊各自が彼の陣地内に立つ四つの軍旗と連動している。そして、彼らはチンギス・ハーンの司令の下、手足のように自在に動く。
四狗とはチンギス・ハーンに仕えた四人の勇士達で大会戦の折には先鋒となり遠征軍として出陣すれば放たれた矢のように突き進む別動軍になったとされる。

 『覇王の騎兵(イェケ・モンゴル・ウルス)蹂躪せる四駿(ドルベン=クルウド)
ランク:EX
種別:対軍宝具
レンジ:1〜99
最大捕捉:1000人
由来:覇王の騎兵の真の姿。
チンギス・ハーンの陣地内に九白紋章の軍旗が出現し、嘗てモンゴル軍を常勝無敗に導いた幕僚参謀四駿四雄が独立サーヴァントとして固有結界内より召喚される。
騎馬弓兵達も亡霊と英霊の中間から独立サーヴァントとして実体化する。彼らは幻想種風馬(ルン・タ)に跨り圧倒的な機動力を以って敵陣を蹂躪する。
また、初期の先遣隊も四駿の猛将達が指揮に就き戦陣を縦横無尽に駆け巡る。さらには火薬や攻城兵器群を随伴した部隊も存在し、これによってあらゆる戦況に対応できるが、この結界を維持するには膨大な魔力を必要とし召喚の呼び水として先の宝具の固有結界内で大量の人間を生贄として殺害する必要がある。
発動後も軍団による殺戮が続く限り、固有結界はその魂を贄に維持し続ける。嘗て、世界に覇を唱え四方世界を跪かせ、一代で大帝国の基礎を築き上げた覇王を象徴する宝具。

 『兜率天鉄輪覇王(エセゲ・マラン・テンゲリ)
ランク:EX
種別:対界宝具
レンジ:1〜99
最大捕捉:1000人
由来:チンギス・ハーンと同一視される天空神エセゲ・マラン・テンゲリ。
転輪聖王の“輪宝戦車”ジャガンナートによる無差別蹂躪走法。古代インド式の四頭立て二輪戦車で、グリュプス、スフィンクス、雪獅子(センゲ)、麒麟ら四種の幻獣が一対ずつ、計八頭がくびきに繋がれており、如何なる場所も天地の隔てなく猛速で駆け抜ける。
その突進力は凄まじく、行く手に立ちはだかるもの全てを粉砕して引き潰し、周囲にあるものは地表ごと引き剥がして吹き飛ばす。そして、一つの世界すら突き破り、残るものは唯一、破壊と轍の跡のみである。
チンギス・ハーン、真の最強宝具であり晴明やモルガンの物とは違い、ギルガメッシュの乖離剣、エルキドゥの創生槍とも拮抗できる数少ない宝具である。

 『覇王の卵(アトガ・ヌジ)
ランク:A++
種別:対人宝具
レンジ:−
最大捕捉:1人
由来:多くの犠牲を下に打ち立てられたチンギス・ハーンの覇道の象徴。
蒙古軍団によって流された全ての血が手の平大に凝縮された宝石のついた首飾りの形状をしている。
テムジンはこれにより血液に残された犠牲者たちの生への未練と残留思念を魔術回路に読み込んで複製を召喚できる。
この複製によって倒されたサーヴァントやマスターは魔力として、この宝具に吸収され溜め込まれ他の宝具を使う際には魔力炉として扱う事もできる。普段でもかなりの魔力を持つが、言わば「相手を倒せば倒した分だけ魔力を貯め込む事ができる」宝具である。

モンゴルから端を発し、中国、中東、そして、ヨーロッパに至るまでの大帝国を築き上げた『蒼き狼』と恐れられたアジアの征服王。
本名をテムジンと言い、蒼き狼と白き鹿の息子の子孫とされる。幼少時に父の謀殺によって一族郎党のほぼ全てが離反すると言う絶望的な逆境を乗り越え、高原の遊牧民族を統一。
機動力に富む強力な騎馬軍団によりユーラシア大陸の国々を次々と征服し一代にしてモンゴル帝国を築き上げた遊牧民族の大英雄。
皆殺しや凌辱など残虐な面を強調した逸話が多いが、身内や忠誠を誓う者には最大の温情を与えたりもした。彼の死後、モンゴル帝国は史上最大の領土を持つ大帝国へと成長した。
性格は怜悧ながら傲岸不遜で「敵対する者や服従を拒否する者はどれだけの慈悲を請おうと容赦なく叩き潰す」と言うイスカンダルとは相剋の征服論の持ち主で「我を以って全てを制覇する」事こそが彼の王道であり覇道の根本である。
上記の通り基本的に冷酷だが、自身の味方や家族には気さくに接する。マスターであるトゥーランは彼の蒼き狼に出会えた事を何より喜び彼と共に戦える事に歓喜している為、信頼関係は厚い。
英霊としての格はギルガメッシュやエルキドゥにも勝るとも劣らず、アーチャーのクラス適性も併せ持ちマニ・ハーンと言うモンゴルにしては特長の弓を持つ。その上、EX宝具を二つも持つなど彼もまた、破格且つ比類なき最強クラスの英霊である。

少年
【年齢】不明
【身長・体重】不明
【特技】不明
【魔術属性】不明
【魔術回路】不明
修道服を着た十歳程の少年。名前も所属も全てが不明で子供離れ以前に全てが人間離れしている。

 キャスター
【マスター】少年
【真名】ナーサリーライム
【身長・体重】120p 22kg
【属性】混沌・無
【ステータス】筋力E 魔力E 耐久E 幸運E 敏捷E 宝具EX
【クラス別スキル】
 陣地作成・A
自らに有利な陣地を作成。ランクAともなると「工房」を上回る「神殿」が作成可能。
 道具作成・×
元より魔術器具を作成する能力を持たない。
【固有スキル】
 変化・A+
変身する。
 自己改造・A
自身の肉体に別の肉体を付属・融合させる。このスキルのランクが高ければ高い程、正純の英雄からは遠ざかる。
【宝具】
永久機関・少女帝国(クィーンズ・グラスゲーム)
ランクEX
種別:結界宝具
レンジ:????
最大捕捉:????
由来:童話「鏡の国のアリス」及び、それに出て来る「ジャバウォックの詩」の具現化。
固有結界。サーヴァントの持つ能力が固有結界なのではなく、固有結界その物がサーヴァントと化したもの。
展開されるのは上記の「鏡の国のアリス」の世界。怪物ジャバウォックの召喚や記憶と自我を皮切りに存在その物を薄れさせる「名無しの森」を展開させる。
戦闘時には魔術攻撃と魔力の回復を同時に行う。
本来はナーサリーライムの真のマスターの心象風景と魔力による所が殆どである為、使用できないはずだが、現在のマスターは問題なく使用している。

 『名無しの森』
ランク:A++
種別:結界宝具
レンジ:????
最大捕捉:????
由来:「鏡の国のアリス」の一場面。
固有結界『永久機関・少女帝国』の派生能力でもあり、キャスターとしてのクラススキル「陣地作成」によって作られた「神殿」でもある。
この固有結界に囚われた者は自らの名前を皮切りに徐々に記憶を失い、それと共に存在が消滅して行く。
自分の名前を口にする事で結界から逃れる事ができるが、結界に入った時点で名を失い忘れてしまう為、事前にメモなどを持って置く必要がある。

少年のサーヴァントで真名は英語で「わらべうた」を意味する「ナースリーライム」と言う絵本のジャンル。子供達に深く愛され多くの子供達の夢を受け止めていったこのジャンルは一つの概念として成立し「子供達の英雄」としてサーヴァントとなった。
実は本来は嘗てマスターだった少女自身の写し見と言う形でのサーヴァントであり、その少女以外がマスターとなってもこの姿では現界できないし、上記の能力は得られないはずだが、現在のマスターである少年は何らかの細工によってこのサーヴァントを手に入れたらしいが、詳細は不明。

イリヤスフィール・フォン・アインツベルン
【年齢】8歳
【身長・体重】−
【特技】特になし
【魔術属性】不明
【魔術回路】規格外
切嗣とアイリスフィールの実娘で次代の聖杯の器。今回の戦争では冬の城で留守番をしていたが、突如、依頼を受けた暗殺者、迅鷹山に城を襲撃され祖父ユーブスタクハイトを始めとした戦闘用ホムンクルスなどを全て惨殺され自分にも魔の手が迫ろうとした時、偶発的に令呪を宿しヘラクレスを召喚。難を逃れる。その後、鷹山から「この場は見逃してやる。だから一つゲームをしよう。俺はお前の両親を殺す。護りたかったら、冬木に来い」と言われヘラクレスを伴い来日する。
自分を守ってくれたヘラクレスには感謝と幼心故の憧憬も手伝って信頼関係は良好。もう一人の父親のように慕っている。

 アーチャー
【マスター】イリヤスフィール・フォン・アインツベルン
【真名】ヘラクレス
【身長・体重】253p 311s
【属性】混沌・善
【ステータス】筋力A++ 魔力A 耐久A 幸運A+ 敏捷A 宝具A++
【クラス別スキル】
 対魔力・A
Aランク以下の魔術は全てキャンセル。
 単独行動・A+
マスター不在・魔力供給なしでも一週間、現界できるスキル。さらに宝具の多用や魔力を馬鹿みたいに浪費するような真似さえしなければ単独による戦闘も可能。
【固有スキル】
 戦闘続行・A
文字通り、戦闘を続行する為の能力。決定的な致命傷を受けない限り生き延び、瀕死の重傷を負って尚、戦闘可能。
 心眼(偽)・A
視覚妨害による補正への耐性。天性の才能による危険予知。要は第六感、虫の知らせ。
 勇猛・A+
威圧、混乱、幻惑と言った精神干渉を無効化する。また、格闘ダメージを増加させる。
 神性・A
生前は半神半人で死後は神に迎えられた為、最高レベルの神霊適性を持つ。
【宝具】
 『十二の試練(ゴッド・ハンド)
ランク:B
種別:対人宝具
レンジ:−
最大捕捉:1人
由来:ヘラクレスの十二の偉業。
生前の偉業で得た祝福であり呪い。Bランク以下の攻撃を無効化する為、Aランク以上の攻撃でなければ通じない防御力を持ち蘇生魔術を重ね掛けする事で代替生命のストック11を有する(元から持つ命と合わせて十二回殺さないと死なない)。
更に既知のダメージに対して耐性を持たせる為、一度、殺した攻撃で再び殺される事はなくなる。
ただし、余りに大きいダメージは一撃で複数の命を消しさる事も可能。
「命」と表現されるが、正確には「蘇生魔術」であるので、マスターの魔力供給によって回復可能。ただし、この回復には相当の魔力を消費する為、イリヤ以外の魔術師なら一生涯かけて、やっと一個回復させる事ができるかどうかであるらしい。

 『轟く焔獄(マルミアドワーズ)
ランク:B
種別:対人宝具
レンジ:3〜7
最大捕捉:5人
由来:鍛冶神ヘーパイストスが鍛えた神造剣。
黒い柄を持ちその刀身はマグマで象られており、斬撃を与えた対象に焦熱による追加ダメージを与える。また、半液体の刃と言う特性上、刀身が砕かれることは決してなく、回復不能の傷を負わせる呪いを帯びている。
伝承においては後にアーサー王の手に渡ったとされる一振りであり、その力の前にアーサー王は一度は自身の聖剣である『エクスカリバー』を手放してしまった事もあった。

 『射殺す百頭(ナインライブズ)
ランク:A++
種別:万能攻撃宝具
レンジ:1〜99
最大捕捉:1000人
由来:偉業の一つ「ヒュドラ殺し」で使った弓を元に彼の持つ武技を流派の域にまで昇華させたもの。
状況・対象に応じて様々な攻撃方法に変化する上、様々な武器は愚か防具である盾でさえも使用可能。
主に対人用の「ハイスピード9連撃」、対幻想種用の「ドラゴン型のホーミングレーザー」を9発同時発射の二者。更には対象をその名の通り百回連続で斬り殺す。

 『金獅子の獣王鎧(ネメアーヘルクレス)
ランク:A++
種別:対人宝具
レンジ:-
最大捕捉:1人
由来:ネメアの獅子の毛皮から作った勇者ヘラクレスの象徴的防具。
金色の獅子の毛皮を使って作られた肩当てと胸当ての形状をしている。次元違いの防護性能を誇る金毛の獣皮があらゆる攻撃を弾き返す。
これは本来装備者が受けるダメージも毛皮が全て肩代わりするもので、金獅子の獣王鎧の耐久値が0になるまでこの宝具の効果は継続する。因みにこの獅子皮の耐久値は生前のネメアの獅子の性能と同じ。つまり、まず壊れないと言っているも同然の耐久力である。

ギリシャ神話最大の大英雄。並行世界の第五次聖杯戦争に置いてバーサーカーのサーヴァントとしてイリヤに召喚された。だが、ギルガメッシュの『王の財宝』の前に膝を屈し、その結果、眼の前でイリヤを殺害される。彼女を守れなかった事を深く悔恨していたが、座に戻った後、再びイリヤの助けを求める声を聞き執念で以って自ら召喚に応じ再び、彼女の下へと馳せ参じる。そして、召喚した世界が前回の聖杯戦争時であると知り、改めてイリヤを護る為に戦い抜く事を誓う。
尚、今回はアーチャーのクラスで現界しており、前回は使えなかった最強宝具『射殺す百頭』を開帳できるようになった他、基本ステータスも真アンリマユによって力を増した聖杯のバックアップが甚大である為か狂化されていた時よりも遥かに高めであり狂化時には劣化し使えなかったスキルも正常に機能している上、アーチャーのクラスによって付与された単独行動スキルは言うに及ばず、対魔力に関しては三騎士中、最も低いアーチャーでありながら、セイバーと同格である等、今作に置いても全てが規格外のサーヴァント。

(じん) 鷹山(ようざん)
【年齢】27歳
【身長・体重】195p 100kg
【特技】破壊活動
【魔術属性】火・鉄
【魔術回路】五十本
迅家現当主にして、現役の暗殺集団「(くろがね)」の現頭目。宗介・真由美の父の兄の息子であり、二人とは従妹の関係にある。
そして、彼こそが真由美が無理矢理に嫁がれそうになっている許嫁なのだが、本人は全くと言っていい程、異性に関心がない。実際の所、今回の婚姻は周囲の長老格の幹部達が勝手に推し進めた物であり、彼自身はほぼ無関心で放置している。
自他ともに認める戦闘狂で、自称「救いようの無い史上最悪最低の人格破綻者」と言って憚らない。常識や倫理は弁えているものの「だから、何?」と言わんばかり。当主・頭目になった経緯も気づいた時には一族最強になっていて、気づいた時には当主になっていたらしい。
聖杯戦争に参戦する理由は単に人間相手では物足りなくなったから、寧ろ、人外を好きなだけ相手にできる環境に狂喜乱舞し、聖杯への願いも「更なる闘争=天下大乱」とシンプル・イズ・ベスト。
「火」と「鉄」の二重属性だが、使える魔術は身体強化のみ。だが、「鉄」の属性による「硬化」と呼ばれる魔術が自然付加されている。これは物質の構造硬度を上げるのではなく、相対位置を固定する事で物体が動かないようにすると言う高度な魔術。故に攻撃による衝撃は受けても、外傷ができる事はほぼ皆無。
戦闘方法は完全に素手で武器の使用は一切無く、己が五体が既に凶器と彼もまた、サーヴァントと互角以上に渡り合える最強最悪のマスターである。
何者かの依頼によってアインツベルン城を襲撃し単独で戦闘用ホムンクルス数十体を葬り去り、イリヤも手にかけようとした所、ヘラクレスが召喚され阻まれる。そして交戦の後、イリヤやヘラクレスを生かして置いた方がこの先、面白いと判断し、挑発の言葉を投げ付けて撤退した。

 バーサーカー
【マスター】迅 鷹山
【真名】サー・ベイラン
【身長・体重】190p 82kg
【属性】秩序・狂
【ステータス】筋力A++ 魔力E 耐久A++ 幸運E- 敏捷A 宝具A++
【クラス別スキル】
 狂化・A+++
理性や技術、思考能力、言語能力の喪失と引き換えに身体能力を強化するスキル。
鷹山の戦闘狂としての性情もあって異常なまでに高い。A+++ともなれば最早、闘争本能しか残っていない。
【固有スキル】
 戦闘続行・A++
掟(呪い)の強制力と、兄意外には負けないと言う不屈の闘志。
五体を欠損しようが、霊核を完全に消滅させられない限りは生き延びる。
 単独行動・C
一日程度の単独行動が可能。
 無冠の戦技・A++
敬愛する兄から学んだ戦闘技術。狂化している為双剣術のみ限定されるが、その一点においてはランスロットの『無窮の武練』に匹敵する。
【宝具】
 『流転する守護の黒甲(ブラック・ガーディアン)
ランク:A++
種別:対人宝具
レンジ:0
最大捕捉:1人
由来:黒騎士を倒した為に引き継いだ武具一式。
黒色で統一された、フルフェイスの兜と剣を含めた武具一式の全身甲冑(フルプレート)。装備から外せない呪いの宝具。
ステータスを隠蔽する能力を持ち、戦闘時には幸運以外のステータスを2ランク上昇させる。
また、A以上のスキル・宝具の攻撃を受けると黒甲自体が魔力炉と化し、マスターに依存しない魔力供給と魔力放出Bのスキルが発動する。
使用者の現界が不可能となった、または生命活動が停止した場合、現在の使用者を倒した加害者を新たな担い手と定義し、所有権を書き換える。本来は狂化のスキルが発動されるが、既にベイランの狂化は黒甲が上げられる最大値の為、凍結中。しかし、所有者が変わればスキルが発動する。
この宝具の流転を止めるには、伝承の通り相討ちとなるか、自ら命を断つしかない。

 『受け継がれし黒の呪い(ブラック・カーズ)
ランク:A+
種別:結界宝具
レンジ:−
最大捕捉:1人
由来:黒騎士から受け継いだ守護者としての掟(呪い)。
自身に対するあらゆる「外界」からの干渉を掟(呪い)の力で捩じ伏せる、「内界」に作用する結界宝具。
捩じ伏せるには膨大な魔力を必要とするが、『流転する守護の黒甲(ブラック・ガーディアン)』が上記の攻撃判定を認識すると、そこから魔力供給が行われる。
黒甲の一部である宝具であり、黒甲が流転すると掟(呪い)も流転する。

 『最も優れた騎士の剣(ソード・オブ・ベイリン)
ランク:A+
種別:対城宝具
レンジ:1〜500
最大捕捉:1000人
由来:兄ベイリンが引き抜いた『不幸の剣』。
ギャラハッドの『十字掲げし選定の剣』が浄化されぬまま、魔剣となった姿。本来は兄の剣であるが、自身を貫いた逸話により彼の宝具として現界。
神造兵器の反転であり、純粋な闇で敵を閃撃する。
ベイラン本来の宝具ではない為、ランクは下がっているが、瓜二つの兄弟と言う血族故に使いこなす事ができている。

鷹山のサーヴァント。頭から爪先まで黒一色の全身甲冑(フルプレート)に身を包んだ騎士。ランスロットとは違い正真正銘の狂戦士で言語を一切発せず、獣の如き咆哮を上げ敵に突進する。
一方でランスロット同様、狂化されて尚、卓越した剣技を誇りヘラクレスとも互角以上に渡り合う程の技量を持っている。
サーヴァント中、最も扱いが難しいバーサーカーだが、鷹山はこれを良くコントロールしており、普段は誰にも手が負えない狂獣だが、鷹山の命令一つで静止する。
得物は黒い双剣。
その真名は円卓が成立する以前に最強の騎士とされ“双剣の騎士”サー・ベイリンの弟サー・ベイラン。
兄のベイリンが追放された時、後を追って自らも出奔。兄と合流し、主君の敵であるリエンス王を兄と共に打ち破った。
その功によって兄の帰参が許された為、ベイランも帰還するが、兄は自身が災いを呼ぶ者だとして帰参を拒否。その為、ベイランは再び兄を追って放浪する事となった。
放浪の最中、ある城を守る騎士を打ち倒したベイランは、その騎士の黒色の武具と守護の任を引き継ぐ事となる。
何故ならば、黒騎士を倒した騎士は、新たな黒騎士として守護者とならなければならない掟―――呪いがあるからだった。
新たな黒騎士となったベイランはその後、自身と互角の手練を持つ騎士と戦い、相討ちになって命を落とす事となる。
死ぬ間際に互いの名を聞いた両者は、自らが殺した、そして、自らを殺した相手が、敬愛する兄であり、最愛の弟であったと知るのだった。
召喚された理由は、誰よりも敬愛する兄を殺してしまったやり場のない怒りを、兄を追放した王や、引き止めなかった円卓の騎士達を最大の攻撃目標とする為。
兄ベイリンは後のギャラハッドの剣を抜いた事で不幸を背負い、悲劇の結末を招く。
「乱暴者」や「野蛮人」と書かれているが、実際は目の前の救わぬ者達を救う為、権力者達に対抗し続けていた故の評価。
君主の従兄弟を殺害した無実の罪で投獄されていた所を、「湖の乙女」が持って来た剣を引き抜いてしまう。
後に「湖の乙女」はアルトリアにエクスカリバーを渡す際、「剣を持って来た乙女か、あるいはその剣を抜いた騎士」の命を要求する。この「湖の乙女」が自分の母を殺した相手だと築いたベイリンは、この機会に湖の乙女を殺害してしまう。これがアルトリアの怒りに触れ、ベイリンは宮廷を追放される事になる。
尚、「湖の乙女」はこの後も何度も登場し、複数名いると考えられている。
エクスカリバーと「不幸の剣」は対の存在にあり、完全なる聖と不の関係。本来であればランスロット、ガウェインとも並び立ったであろう技量の持ち主。
弟のベイランは容姿が兄に良く似ており、最後の闘いにおいても差し違えられる程に高い技量を持っていた。

マック・カーティス
【年齢】29歳
【身長・体重】182p 64kg
【特技】賭け事、女遊び。
【魔術属性】弁舌・天運
【魔術回路】五十三本
イギリスの「スコットランドヤード」に所属する刑事。上記の起源属性故に弁舌に長け、類稀な強運と悪運を手繰り寄せる性を持った男。
スコットランドヤードに所属するように優れた能力を持ち合わせるが、凄まじい程のお調子者で在り煩悩の塊とも言うべき人物で女性を見れば必ず口説く程の女好きである。無意識であるが、魔術回路は開いており上記の起源属性に特化した稀有な魔術を使う。
しかし、その心根は正義を重んじる人物でありスコットランドヤードでは彼を慕う人間は多く「歩くムードメーカー」、「ロキ(北欧神話に出て来る邪神であり悪戯を司るトリックスターの神)の生まれ変わり」などと多彩な呼び名を持つ。
スノボーが趣味で署長から一カ月の休暇を貰い冬の雪山でスノボーを楽しんでいた所、選りにも選って悪運を手繰り寄せてしまいコースから外れて遭難してしまう。だが、同時に強運をも手繰り寄せ、アインツベルン城に辿り着くが、そこでは凄惨な光景が広がり、さらにヘラクレスと鷹山の戦闘を目撃した事で鷹山に殺されかけるも偶発的にメドゥーサを召喚し難を逃れ、居合わせたヘラクレスやイリヤなどから聖杯戦争の詳細を聞き彼らと共に冬木へと赴く事になる。
尚、召喚したメドゥーサには何時にない程、真剣に一目惚れし常にアプローチを掛けては凄まれている。

 ライダー
【マスター】マック・カーティス
【真名】メドゥーサ
【身長・体重】172p 57kg
【属性】混沌・善
【ステータス】筋力B 魔力B+ 耐久D 幸運A 敏捷A+ 宝具A+
【クラス別スキル】
 対魔力・B
魔術詠唱が三節以下のものを無効化する。大魔術・儀礼呪法などを以ってしても傷つけるのは難しい。
 騎乗・A+
全ての乗り物を乗りこなす能力。ただし、竜種は対象範囲外。
【固有スキル】
 魔眼・A+
魔眼を有している事を示すもの。最高レベルの石化の魔眼・キュベレイを所有。MGIがC以下の者は無条件で石化。Bの者でもセーブ判定次第で石化を受ける。
Aの者には石化判定はないが、全能力をワンランク下げる“重圧”をかけられる。対魔力で抵抗可能。
 単独行動・C
マスターからの魔力供給を断っても暫くは自立できる能力。ランクCならば、マスターを失っても一日間、現界可能。
 怪力・B
一時的に筋力のランクが一つ上がる。持続時間は「怪力のランク」による。
 神性・E-
神霊適性を持つが、殆ど退化してしまっている。英霊自身の魔物、魔獣としてのランクが上がる度に減少していく。
【宝具】
 『自己封印・暗黒神殿(ブレーカー・ゴルゴーン)
ランク:C-
種別:対人宝具
レンジ:0
最大捕捉:1人
由来ギリシャ神話の女性型の魔物ゴルゴン。
自身にかける魔眼殺し。封印解除で魔眼・キュベレイを常時使用。

 『騎英の手綱(ベルレフォーン)
ランク:A+
種別:対軍宝具
レンジ:2〜50
最大捕捉:300人
由来:ギリシャ神話の英雄ベレロポン
使用時は全ての能力値が1ランクアップ。ACも+100される。神代の獣を使役し、その超突進を以って対象を粉砕する物理攻撃。MAXスピードは時速400キロとも500キロとも言われている。使用中は天馬の加護により、防御力も上昇すると言う攻守ともに最高レベルの宝具。

 『他者封印・鮮血神殿(ブラッドフォート・アンドロメダ)
ランク:B
種別:対軍宝具
レンジ:10〜40
最大捕捉:500人
由来:ギリシャ神話の王女アンドロメダ。
血の結界。内部に取り込んだ人間を溶解する。溶解された人間は赤い血液となり、結界所有者に吸収される。本来の用途は魔力吸収である。
この宝具の性格上、マックは使いたがらず使用を滅多に許可しない。

ギリシャ神話に登場する怪物で反英雄に属し「女王」を意味する名を持つ。髪の毛は一本一本が蛇になっており宝石のように輝いているが、目にした物を石に変えてしまったとされる。二人の姉を持つとされ「ステンノー(強い女)」、「エウリュアレー(遠くに飛ぶ女)」がいる。
元々は三姉妹の妹で絶世の美少女であったのだが、ある時に神殿でポセイドンに見染められ交わったその場所が女神アテナの神殿だった事が災いし激怒したアテナが彼女の姿を変えてしまった。これに抗議した二人の姉も同様の怪物にされたとする。
姉二人は不死身の怪物であったとされるが、彼女だけは例外で後にアテナから神託を受けたギリシャ神話の英雄ペルセウスによって首を落とされ後にその首はアテネの持つ盾『イージス』に嵌め込まれたとされる。
紫色の腰まで伸びたロングヘアーを持ち、眼の部分を特殊な眼帯で隠した幻想的な女性の姿で現れる。穏やかで理知的な性格をしており奥ゆかしさも持ち合わせている。その美貌の前にマックはすっかり虜になっており常に歯が浮くようなナンパ言葉を彼女に聞かせている為、それが彼女の悩み(時折、「石になりたいですか?」とドスの利いた声で脅し、それを聞いたマックが土下座して許しを請う姿が見られイリヤやヘラクレスを呆れさせている)。
だが、根は正義感に熱いマックには敬意を表しており信頼関係は厚い。



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