7話 挑む翼、守る言葉
昴がノワールと共にオスティアに赴き、戦場を越えて約二年ぶりの人と会話し、真言を使って怪我もなく戦場を去って行ってから一ヶ月の時が流れた。
戦場を離れた後、昴はノワールに適当に飛んでもらい、自身は星や月を眺めていた。それだけ聞くと優雅かと思うだろうが、彼は友人の魔女や船乗り達から学んだ星読みを用いて自分の現在地や方角などを知るために見ていたのであって、優雅さとはあまり縁がなかったりする。
が、地図もなく、さらに地球でのそれを用いたためか、火星であるこの世界で見える星とは対応するものが極めて少なく、結局現在地も何も分からなかったのだが。
ちなみに食事はしていた。動物を狩ったり、野菜や果物を探したり、見つからなければ真言で果樹を生み出してその実を採ったりして、だ。肉類はどちらかと言えば苦手な部類なので、昴が食べていたのは主に野菜・果物類だ。調理する事は出来るのだが。
時折、飛んでいる時に遺跡などを見つけ、子供の様にはしゃぎながらノワールに向かってもらい、調べたりもした。当然の如く、ノワールは鬱陶しそうにして呆れていたが。
この世界の歴史について殆ど知っていないため、調べても何に対して、どのような目的を持って作られたのかは分からなかったが、見つけた遺跡を調べている際に古びたポーチと、何やら妙なガラス玉――直径約五十p程度の、中に都市や渓谷、湖などがある――を複数見つけた。ガラス玉はよく分からないが、ポーチの方は容量を遥かに超える物を収納できるようで(ダメもとで発見したガラス玉とオスティアを目指す以前に造った槍で試してみた)、見つけた当初は驚いたが、かさばらないので見つけて以来愛用している。
そんなことをしながら一ヶ月間、オスティアから離れた空を飛んでもらい、分かる範囲の地形や星などを頭に叩き込んで過ごし、そして現在――
「テメェ昴! やっと見つけたぞこの野郎! 俺と勝負しろコラ!」
「なんだ、随分ひょろっちい奴じゃねえか。ナギ、お前こいつを探してたのかよ?」
「ふむ? 馬鹿弟子が意気込んでおったからどれほどのものかと思えば……身のこなしはともかく、魔力は微塵も感じんの」
食事をしようと以前梨の樹を作った場所に降りて梨を食べていたところで、偶然遭遇した赤毛のチンピラ少年――ナギに勝負を挑まれていた。彼のセリフから察するに、戦場で別れて以降ずっと昴を探していたらしい。
当然、彼の周囲にはアルビレオ、詠春も居るが、その他にもやけに老練な空気を纏った白髪の少年と何処かバカっぽく見える褐色肌の大男の二人が増えていた。
初めて見るが、彼らと行動を共にしているあたり、何時かは分からないがあの後で仲間になったのだろうと、シャクシャクと梨を咀嚼しながら思う。
「大体一ヶ月ぶりですか、久しぶりですねナギ。詠春にアルビレオも。見知らぬ方も二人居ますが――自己紹介は後でしましょうか。いきなり勝負しろ、と言われましても。私は食事をしにここに来ただけですし、と言うよりそもそも貴方と戦う理由がないと言いますか……」
「そっちにゃ無くても俺にはあんだよ!! オスティアで売ったケンカを忘れたとは言わせねぇぞコラァ!!」
いきなりの事に困惑を隠しきれない昴の言葉に、ナギは怒気を顕わに噛み付く。そんなナギに「何と言いますか、まるっきりチンピラですね」と思いつつ、しかしナギの言った「ケンカ」に心当たりのない昴は「はて?」と首を傾げる。
その動作がさらにナギの怒りの火に油を注いだようで、ナギはさらに激昂する。
「テメェ、オスティアで“最強とか、恥ずかしくねえのか”とか言ったじゃねえか!! おかげであの後大勢に笑われたんだぞこの野郎!!」
「ああ、アレですか。確かに言いましたが……少々違いますね。私が言ったのは“自分で言うのは恥ずかしくないのか”ですよ。別に最強なのが恥ずかしくはないのか、と問うた心算はありません」
「同じ事だろうが!! っつーか、テメェらも何笑ってんだコラ!! 特にジャック! テメェどんだけ笑えば気が済むんだおい!!」
「ぶっははは!! む、無理だ、我慢なんざ出来そうにねえ!!」
「んなっ……! ぶっ飛ばすぞテメェー!!」
昴の言葉にさらに怒声を響かせるナギ。彼の後ろでは仲間である全員が一名を除いて笑っていた。先程まで気付かれていなかったが、褐色肌の男――ジャックと呼ばれた――の爆笑で気付いた。
ちなみに除かれた一名はナギの事を馬鹿弟子と言った白髪の少年である。彼は他のメンバーの様に笑いこそしていないが、何処か呆れた様な目でナギ達を見ていた。
「ああくそ、こうなったのも全部テメエの所為だ! ぶっ飛ばすから覚悟しろよこの野郎!!」
「笑われたのは私の責任ではないと思うのですが……と言いますか、貴方が笑われたのは確かに私が原因でしょうけど、貴方が恥と思った事の全てを私の責任にされるのは堪ったものではないのですが」
「うっせえ! とにかくテメエはいっぺんぶん殴る!!」
「……何を言っても聞く耳を持ちそうにないですね、仕方ありませんか。ノワール、少々危険になるやもしれません。出来るだけ遠くへ離れていて下さい」
頭に血が昇っている不良に何を言っても無駄だろう。チラリとナギの仲間達を見てみると、アルビレオは興味深そうな目で、詠春は何故か申し訳なさそうな顔で昴を見ていた。ちなみにジャックと呼ばれた金髪の色黒男は未だに腹を抱えて笑い転げている。
逃げる事は簡単だ。オスティアでも使った「歩くような速さで(アンダンテ)」を使い彼らの速度を引き下げ、「実行は神速なれ」で加速し、脇目も振らずに走り去ればいい。だが、おそらくこの少年は逃げた所でしつこく追って来るだろう。そう思わせるに足る何かを感じる。
そう思い、ケンカが避けられないと判断した昴は小さく溜息を漏らし、側で狩った動物を食べていたノワールに離れるように言う。
ノワールは「大丈夫か?」と言う意思を込めた目で昴を見るが、同時にナギの様子を見て昴と同じ判断を下したのだろう。食べていた獲物の残りを骨ごと呑みこみ、空を飛んで200mほど離れて行った。
「さて、では始めるとしましょうか。殴られるつもりはありませんが……」
「魔法の射手、連弾・雷の30矢!!」
「って、何も言わずにいきなりですか!」
避難するノワールを確認してナギの方を向き、始まりを告げようとする昴だったが、言い切る前にナギは攻撃を――殴ると言っておきながら、魔法で来た――放ってきた。
放たれた物は攻撃に分類されるものとしては基礎の魔法である「魔法の射手」だ。その数、三十。彼の属性に染まってか、三十本全てが電撃を纏っている。
この魔法は基本的に牽制として用いられ、以前オスティアで放った「千の雷」のように高出力かつ大威力でこそないものの、少ない魔力消費と短い詠唱で複数本放つことができる。当然、放つ本数が増えれば増えるほど魔力消費は増加するが、それでも中位魔法・高位魔法に比べれば少ない。
さらに他の属性の「魔法の射手」にも言えることだが、ある程度の誘導性能を持つ使い勝手のいい魔法だ。
放たれた「魔法の射手」は放電しながら三割程が真正面から、残り七割が弧を描き昴の退路を塞ぐように飛来する。その電撃を見て昴は言い様のない不快感と激しい怒りを覚え、回避行動を取りながら真言を発動した。
『超純水が出ます』
昴がそう言った直後、彼の周囲の空中に螺旋を描く様に水が発生した。魔力も何も無く突如発生したその水に昴以外の全員が驚き、或いは興味深そうな目を向ける。
その視線を感じながら、しかし無視して昴はさらにイメージを乗せ、言葉を紡ぐ。
『万物は水より成る』
紡いだ言葉は、ギリシアの哲学者であり、ギリシャ七賢人の一人にも数えられるタレスの思想。万物の根源は水であり、全ては水から生成され、水へと帰ると言うそれだ。
周囲に発生した水は昴のイメージを受け、小さなドームの様に変形し彼を中心として半径10m程を薄く、隙間なく覆う。
彼が乗せたイメージは自分の体を覆う膜。盾でも良かっただろうが、自分に襲い来る三十の雷の矢を防ぐには一方向のみを防ぐ盾よりも、全方位を守れるこれの方が良いだろう。
その防御を見てナギは馬鹿にしたように鼻で笑い、雷の矢を追う様に昴に向かって突っ込んで行く。
「ハッ! それが防御のつもりかよ!? そんな薄い膜、簡単にぶち抜いて――何だと!?」
が、目に入った光景に驚き目を剥く。
昴を覆う水の膜を貫くかと思われた雷の矢は、膜に触れた瞬間に進路を逸らされ、膜の表面を滑る様に流れて地面にぶつかった。衝撃で土や石が飛ぶが、昴に傷は無い。
「まったく、せっかちですね。せめて全部を言わせてくれても良いでしょうに」
「……テメェ、オスティアもそうだったが何しやがった?」
「簡単な事です。電気を通さない水を作り、それを防御に使用しただけですよ」
「何言ってやがる! 水は電気を通すだろうが!」
警戒したナギの問いに、何でもない事を言う様に昴は答える。
しかしナギは気に入らなかったのか、再び喰ってかかる。
「貴方、科学を知らないのですか? 確かに水は電気を通すと一般的に思われていますが、全ての水が通す訳ではありません。水が電気を通すのは、水に含まれる不純物が原因です。不純物が無い純水に近付けば近付くほど、水は電気を通しにくくなるのですよ」
膜の中から、杖を構えるナギに純水の事を伝える。
「私のこの膜に使用した水は、先も言った様に超純水です。超純水は、不純物がゼロに限り無く近い純水です。そして、フルグラーリスはラテン語で稲妻や電撃を意味する言葉。元が魔力とは言え電気の性質を持っているのならば、超純水で防げない筈はありませんから」
昴はそう言うが、実際には水の膜をナギ達に認識できない様に、しかし高速で渦の様に回転させて、純水の特性と渦の回転の効果で雷の矢を防いだのだが。でなければ、全方位から襲いかかる矢を防ぐ事など出来はしない。
さらに言えば、「魔法の射手」の突貫力が思ったよりも低かったのも防御に成功した理由の一つだ。もっと速度と突貫力がある物を使われたら、防ぐ事は難しいだろう。
態々言って自分の身を危険に晒すつもりは無いので、言うつもりは微塵も無いが。
そんな事を思いながらナギを見ると、彼は訳のわからない物を見る目で昴を見ていた。気の所為でなければ、頭に「?」マークが浮かんでいる様に見える。
もしかして、頭が悪いのか。そう思い詠春やアルビレオ達の方を見るが、アルビレオは胡散臭げに笑うだけで、詠春にはサッと目を逸らされた。
それだけで答えがわかってしまった。
「…あーっ! もう訳分かんねえ!! めんどくせえ!! 要はもっと威力があるのでぶち抜きゃいいんだろうが!!…」
一応超純水の膜をどう攻略するか考えていたらしいが、いい考えは出なかったらしい。極めて分かりやすく力押しでぶち抜くつもりのようだ。
昴の中で、ナギの印象が脳筋に固定された瞬間だった。
「来れ雷精、風の精。雷を纏いて、拭けよ南洋の嵐! 雷の暴風!!」
懐から手帳を出し、それを見ながら詠唱するナギに「どうやら記憶力も余り良くは無いらしい」と思い、しかし込められた魔力に先の「魔法の射手」よりも上位の物と判断する。
どのようなタイプ・規模の物かは分からないが、防御を抜かれる様な嫌な予感がした為昴は膜をそのままに真言を追加発動する。
魔法の名を言っているので、その属性が何なのかを連想するのは容易だ。それに対応する真言を紡ぐのも、また。
『風は気ままに吹くだろう。西へ東へ、北へ南へ、天へ地へ』
昴が言った瞬間、ナギの「雷の暴風」から風が四方へ散り、雷撃だけとなって昴に直進する。しかしその雷撃は超純水の膜を突破する事は出来ず、流れて消え去った。
「んのヤロォ……だったらこれならどうだ!?」
散った「雷の暴風」に舌打ちをしつつ、ナギは手帳を開き、さらに詠唱する。既に一発殴ると言うより、一撃ぶち込むと言う感じになっていなくもない。
そんなナギに溜息を向けながら、昴はどうしようかと考える。戦う事は基本として好かないが、身を守る為なら戦いは辞さないのが昴の主義だ。今は防御だけで済ませているが、余り攻撃されるとこちらも反撃したくなる物だ。
あと二、三度攻撃を受けたら反撃するか。そんな考えが頭に浮かび、しかし小さく頭を振ってその考えを振り払う。
まだナギの言う「ケンカ」は始まったばかり。彼がスタミナ切れで倒れるまで待てばいいだろう。
■
ナギと昴のケンカ――ナギが一方的に吹っかけただけだが――を見ながら、アルビレオ達は昴の能力に付いて考察していた。
「ゼクト、どうですか?」
昴に向かって攻撃を仕掛け、しかしその全てを防がれているナギを見ながらアルビレオがゼクトと呼ばれた白髪の少年に問う。
「ふむ……昴とかいったか、あやつのアレは魔法ではない様じゃな。水を作り出した時も、雷の暴風を防いだ時も、魔力は殆ど動いておらんかった」
「昴自身からも魔力は感じられませんからねぇ。となると気か、まったく別の能力となる訳ですが……」
「気ではないぞ。武は修めている様だが、そんな気配は感じられない」
ゼクトとアルビレオの会話に、真剣な目をして二人のケンカを見ている詠春が割り込み自分の感じた事を言う。もう一人、ジャックと呼ばれた褐色男は会話には入らず、ナギと昴の喧嘩を面白そうに見ている。
魔法でも無く、気でも無い。となればまったく別の力と言う事になるが……
「分かりませんね……彼の力は初めてみます」
「まぁ、それは後で本人に聞けばよかろう。教えてくれるかは分からんがの」
言いながら、二人の喧嘩に再度目を向ける。
視線の先ではナギが斧の形状をした雷撃を無数の「魔法の射手」と同時に叩きこんでいたが、水の膜を突破する事は出来ずに流されていた。ナギは悔しそうな、しかし何処か楽しそうな、だが怒りを堪えている様な何とも言えない複雑怪奇な顔をしている。
そんなナギに昴が何かを言ったのか、ナギは顔を赤くし――まず間違いなく怒りでだろう――昴に何かを叫び、雷で出来た槍――「雷の投擲」を撃ち込んだ。再度防がれたが。
それに昴は溜息を吐き、さらに何かを言い――怒りが限界を突破したか、ナギが昴から距離を取り杖と手帳を手に詠唱を始める。莫大な魔力がナギの体から溢れ、電撃が奔る。
ナギの最大呪文、「千の雷」だ。
「あの馬鹿弟子めが、相変わらず沸点が低いのう……」
「流石に超純水でも、アレを防ぐ事は難しいでしょうねえ」
「おいおい、下手すると昴が死ぬんじゃないか? 止めなくていいのか?」
アルビレオとゼクトの言葉を聞き、詠春が心配そうに言う。
そう言っている間にナギの魔力はどんどんと高まって行く。それはオスティアで「千の雷」を放った時と同等か、それ以上の規模だ。
『――』
しかし昴が何かを言った。距離も有り、詠唱の途中で紡がれたそれを聞きとる事は出来なかったが、何らかの能力と言う事は確かだろう。
ナギはそんな事知らぬとばかりに詠唱を続け、魔法を放とうとし――直後、驚愕に目を見開いた。同時に、自分の口に手を持って行く。
「おや? どうしたのでしょうか」
「珍しいな。ナギがあんな顔を見せるとは」
ナギの突然の行動に疑問を浮かべる。視線の先の昴は相変わらず水の膜の中に引き籠もっており、ナギはその昴を睨みつけて口を動かしているが――文句を言っている様には見えない。寧ろ、韻を踏むように動かされるそれは――
「詠唱、じゃな。じゃが、全てを言えずに、ある所まで進んだら始まりに戻っておる」
「それは本当ですか、ゼクト殿!?」
唇を読み、ゼクトがそう判断する。それに詠春が驚き、ゼクトは頷きで返した。
そして言う。
「どう言う原理かは分からんが、魔法を封じられたみたいじゃな。見た所、別の魔法に帰る事も出来んようじゃし……これはナギの負けかの」
■
「契約に従い我に従え高殿の王! 来れ――」
紡がれる詠唱に、昴はあからさまに不快感を露わにする。感じる感覚は、オスティアで初めて見た、巨兵を滅ぼしたあの極大の雷撃と同じ感じの物だ。あの時と同じ様に、湧き上がってくるどす黒い感情を感じる。
流石にあんな物を撃ち込まれれば、超純水の膜と言えど防ぐ事は出来ないだろう。
このまま詠唱を終わらせれば、確実にあの雷撃が自分にぶち込まれる。あんな雷撃を受けて生きていられる自信はない。いや、普通の人間なら自信云々以前に確実に死ぬ。
邪魔をし、中断させるか。だがそれでは中断した所から再開され、ぶち込まれる可能性がある。
ならばどうするか? 詠唱を終われないようにすればいい。
「――千重と重なりて、走れよ稲」
『冒頭へ戻る』
ナギの詠唱が終わる寸前に真言を紡ぐ。それは言葉の通り、物語等の始まりへと戻す物。
それによって魔力を高め、終了寸前まで行っていたナギの詠唱は
「妻! 契約に従い我に従え高殿の王――っ!?」
始まりへと巻き戻された。驚き、ナギは自分の口に手を持って行く。
すぐに何らかの力を使われた事に思い至り、昴を睨み文句を言おうとするが、口から出るのは「千の雷」の詠唱であって昴に対する文句ではなかった。
「すいませんね。流石にオスティアで見たあの雷撃の様な物を撃ち込まれるのは許容しかねますので、封じさせて貰いましたよ。詠唱以外に喋れないかもしれませんが……まぁ、其処はご容赦を」
いい加減、雷属性の魔法はうんざりな物で。
そう言って昴はナギを見る。彼は凄まじい顔で昴を睨み、手帳をしまって杖を手に殴りかかってきた。詠唱してももはや無意味と悟ったのだろう。突っ込んでくるスピードは存外、早い。
しかしナギが昴を覆う水の膜に拳を振り下ろそうとした瞬間、彼は横方向に吹っ飛んで行った。
突然の事に何事かと、思わず吹っ飛んで行ったナギを追っていた目を、彼が飛んで行った方向の反対に向ける。
「お前、おもしれー能力使うな。ちっと俺様ともやってみようぜ」
昴が目を向けた場所に、金髪褐色肌の巨漢――ジャック・ラカンが居た。
押して頂けると作者の励みになりますm(__)m