哀れな哀れな捕らわれのお姫様ホシノルリです。

でも強くてかっこいい私の2人の騎士が助けてくれるはずです!

え?なんで騎士が2人ですかって?もちろんいくらユリカさんの旦那さんになっても私の騎士であることは変わりませんから。もう1人は言うまでもなく問答無 用です。

・・・とは言っても表向きは軍法会議(と言うかまんま軍法会議ですが)ですから扱いが微妙にいいので『哀れな〜』になりきれないのが悲しいです。

今つっこみましたね。そういうところは気にしてはいけません。



機動戦艦ナデシコ
〜光明は遠い世界から〜
第8話   心、揺れる?



コウイチロウを訪ねるのがナオトとユリカに決まり2人は連合宇宙軍に行った。この2人なのは、ナオトは作戦の発案者として、ユリカはコウイチロウに会いや すいからだ。アキトをつれてくることが出来ないからでもある。

「すまない、どうすることも出来なかった・・・。」

ナオトとユリカがコウイチロウのいる部屋に入るとコウイチロウは屈辱に顔をゆがめて言った。

「大丈夫です、お父様。ルリちゃんは私達が絶対に助けるから!それで手伝って欲しいことがあるんだけど・・・。」

「もちろん手伝えることは何でも手伝おう。それで具体的に何をすればいいのかね?」

コウイチロウの問いにナオトは先ほど決まった作戦を手短に説明し、コウイチロウにして欲しいことを伝えた。

「なるほど、作戦の方はベストでは無いにしろベターではあるな。わかった、すぐに手配する。だが・・・。」

「なにか?」

コウイチロウが意味ありげにナオトを見たのでナオトは不審に思った。

「・・・君は誰だね?」

こうして半年遅れでコウイチロウはナオトのことを知ることになった。
















「成功したそうだ。うまくやったな。」

赤い人(外伝参照)が少女にいった。

「・・・つまりホシノルリを捕まえたと言うことですか?」

少女は“今日は”金髪で青い服に銀の鎧姿だ。腰にはその少女には明らかに大きすぎる西洋の剣を携えていた。

あの時(外伝参照)からしばらくは赤い、とある学校の制服を着ていたが最近ではほぼ日替わりで服装が変わっている。もちろん選ぶのは赤い人である。

「おお、言葉遣いも出来てるな。よし、完璧、完璧。」

「それよりシロウ、ホシノルリに会わせてもらえませんか?」

間違っても赤い人の名前はシロウではない。これも赤い人の指示だ。

「もちろんだ。最初からその予定だった。」

「それと・・・ご飯、まだですか?」

少女の言葉を聞いた赤い人は感涙を流しながらキッチンに向かっていった。(料理は出来ない)
















少女はレトルト食品の昼飯をたくさん食べるとルリが軟禁されている控え室を訪れた。

「どうぞ。」

少女が扉をノックすると中から落ち着いたそっけない返事が帰ってきた。

少女は付き添い(兼見張り)の男を部屋の前に待たせて中に入った。

「お前がホシノルリだな?」

少女は先ほどの赤い人とのやり取りとはまったく違う言葉遣いで尋ねた。だが彼女の地はこっちで、無駄な語尾や敬語は必要ないと考えていた。

一方ルリも目の前の少女を眺めていろいろと考察していた。


この場にこのくらいの少女が来ると言うことはまず間違えなく例の少女でしょう。

・・・でもこの格好は何なんでしょうか?

鎧?この時代の基本的な威力の銃機器を考えても防御力は期待できそうにありません。仮に高い防御力があったとしても小型ディストーションフィールド発生器 でことたりますよね・・・。

しかも腰には剣ですか。明らかに彼女には扱えそうにありません。・・・謎です。


しかしその考察は別の方向に向かってしまったようだ。だがルリは思考を切り替えると会話から何か情報を聞き出すことにした。

「ええ、私がホシノルリです。あなたは?」

「私の名前か?今日は・・・いや、関係ないな。特に決まった名前は無い。」

少女の物言いにルリは少々疑問を持ったが話を進めることにした。

「そうですか。では名前がないことは辛くないですか?」

「・・・質問をするのは私の方だ。」

少女は威嚇するようにルリに言った。だがルリは目の前の少女の自分に対するその態度に逆に愛らしさを感じていた。

「わかりました。それで質問は?」

ルリは少女に微笑みながら言う。少女はそれが少し癇に障ったようだが無視して続ける。

「なぜ私達がある空域でテンカワアキトを連れ去ろうとしたことに気が付いた?答えろ。」

ルリは考えた。ここでしらをきるべきか、嘘を並べるべきか、黙秘するか、本当のことを話すかでだ。

まず、本当のことを話すことと嘘を並べることを消去した。本当のことを話すなどもってのほかだし、嘘を並べても即興ではすぐにボロが出るからだ。

後は2択。そしてルリが出した結論は、

「・・・答えられません。」

黙秘だ。だが当然少女は反論する。

「そんな答えが許されると思っているのか?」

「ええ、私も一応人間ですから。黙秘権ぐらいあるはずです。」

ルリは当然のことを言ったつもりだったが少女はそれに驚いたようだった。

「・・・お前はマシンチャイルドだろ?」

「!?もちろんそうですが人間でもあります。」

今度はルリが驚く番だった。自分が人間であることを否定されたからではない。自分とは異なるとしても彼女もマシンチャイルドに近い存在であることは間違い ない。その彼女がマシンチャイルドが人間であることを否定すると言うことは、自分が人間であることを自分で否定したことに他ならない。

「マシンチャイルドと言う時点で人間とは違う。遺伝子、能力、その他もろもろ、人間に酷似しているだけで同じではない。」

少女はルリの思考に気付きもせずさらに言葉を重ねた。

「・・・ではあなたは自分をどんな存在だと思っていますか?」

「・・・いいだろう、答えよう。私はMMC、つまりマスターマシンチャイルドだ。マシンチャイルドよりも優れた能力を持っている。」

ルリの心に寂しさがこみ上げてくる。研究所にいたとき、自分も自分が人間で無いと考えてことがあった気がする・・・ルリはそう思っていた。だが今のルリは それが間違いだと断言することができた。

「いいえ、あなたも私も人間です。たしかに生物学的に見て私達は『人』ではないかもしれません。でもそんなことは関係ないはずです。人ではなくても私は自 分が『人間』であると断言できます。あなたにも想う心があればそれで人間です。今のあなたの環境ではそれを感じるのは難しいかも知れません。だったらナデ シコに来てみてください。きっとわかりますから。」

今、ルリの言葉が少女にあの半年前に感じた得体の知れない感覚を甦らせた。少女にはそれが不快だった。いやそれが不快ではないことが不快だった。

「ふ、それだと飼い犬や飼い猫も人間だな。」

「ええ、そうですね。」

少女はルリに嫌味をこめて言ったがルリはそれに微笑みを浮かべて答えた。少女は余計にそれが気に食わなかった。だが同時に、どこかに不快ではないわだかま りのような物が出来たのも感じた。

「・・・お前が黙秘するのならこれ以上の会話は無意味だ。失礼する。」

少女はそういうとルリの控え室を出て行った。
















「こら、お前らさっさと動け!!時間は待ってくれねぇぞ!!」

アキレアの周りにはほとんどの整備班員が集まり、急ピッチで作業を進める。残りの人員はブラックサレナの整備だ。

「作業の進み具合はどうだ。」

アキトが周りに檄を飛ばしているウリバタケに聞いた。

「まぁぼちぼちだな。この調子で行けば十分間に合う。」

「そうか。さっきユリカとナオトが帰ってきた。とりあえず成功したそうだ。」

「やっとか?ずいぶん遅ぇじゃねぇか。」

ウリバタケが以外そうに尋ねる。

「・・・まだあいつのことを提督に説明してなかったらしい。」

「・・・そりゃ遅くなるわ。そんじゃ作業に戻るからナオトに後で来てくれるように言っといてくれ。」

「わかった。確かに伝えよう。」

一方ナオトはユリカと別れ廊下をマサキと歩いていた。

「ナオト兄さん、やっぱりアキレアの艦長はマリなんですよね・・・。」

「そうだけど、どうかしたの?」

「どうかしたって、知ってるでしょう?マリは・・・。」

マサキは責めるようにナオトを見た。

「知ってるけどわりと好きなんだよね、あれ。」

「そういえばナオト兄さんも昔ああいう感じだったらしいですね・・・。」

マサキはあきれようにナオトに言った。

「あれほどひどくはないけどね。まぁマサキも楽しんだらいいよ。」

「楽しめれば苦労しませんよ・・・。」

マサキはナオトを説得するのを諦めて離れていった。そしてほぼ同時にアキトがナオトのいる場所にやってきた。

「ナオト、ウリバタケがお前を呼んでいたぞ。」

「ああ、今から行くところだ。」

ナオトは短くアキトに返すとドックのほうへ向かっていった。
















それから2日、何だかんだでアキレアは一応完成した。だがコウイチロウの方がまだ情報が入っていないようでまだ軍法会議が始まっていないと言うことしかわ からない。

「どうなっている、まだわからないのか!?」

予定の時間が過ぎてもまだわからない現状にとうとうアキトにも焦りが出てきた。

「確かにそろそろわからないのなら失敗と考えるべきだな。しらみつぶしに統合軍の基地を探すしかないか・・・。みんな!あるだけのCC集めてくれ!!」

ナオトも失敗と判断したようで作戦を変更したようだ。そしてしばらくするとドックにあるCCが1点に集まった。

「提督を頼りに情報を集めるのは失敗だったようなので作戦を変更します。ジャンパーの俺とアキトと・・・そうだな一応ユリカもで全ての統合軍の基地を探 す・・・ってユリカは?」

ナオトはその場にユリカがいないことに気が付くとあたりを見回した。ちょうどユリカはそこになぜかノートPCを持って走ってきた。

「見て見て!統合軍のホームページにルリちゃんのことが載ってたよ!審議の開始は一週間後で知り合いなら面会も自由だって。もちろん場所も載ってる よ!・・・ってどうしたのみんな?」

ユリカはにこやかにPCの画面を指差していたが周りは固まって動けないようだった。

「・・・俺が面会に行ってくるよ・・・。」

「・・・それがいい。」

しばらくするとナオトはCCを2,3個掴むとボソンジャンプで消えていた。
















後書き

こんにちは、(またはこんばんは)、今回も読んでいただいてうれしい限りです。ペースがだいぶ落ちましたが学校の関係で多分冬休みまではこんな感じです。

さて今回のお話。私の文では珍しくルリが決まってます。まぁそれだけ少女に自分が重なって見えたということです。少女のほうもルリとの会話で今からいろい ろ考えます。多分またしばらく出てこないかも知れませんが(入れれば入れる予定ですが)心の変化も書いていきたいです。出せなければまた外伝で。

それと赤い人はオリキャラです(外伝も)。あの有名な赤い人とは違います。ただ火星の後継者の服装を着ているというだけですので。なぜまだ赤い人かという と・・・いい名前が無いからです!出来れば名案募集中。変なヤツでも一応敵のリーダーなので赤い人で終わらせる訳にも・・・。

またコスプレは『今は』完全にその例の赤い人の趣味です。『今は』ですが。ちなみにそこまで似てはいません。なにせまだ見た目7歳ですから。一応、美少女 ではいるので似合ってはいますが。

最後に私は○ateはやったことはありません!なんていったってまだ17の学生ですから。本当ですよ!?いや、そこを言いたいのではなく、一応資料は集め ましたがひょとしたら全然違うところがあるかもしれません。そしたらコスプレと言うことで許したください。

なら使うなと言われそうですが、先日の修学旅行での秋葉原で少し事件がありましてその事件がきっかけで○ateを使うことにしたんです。もう1つはセ○ バーが気に入ったと言うのもあります(資料を集めたらさらに)。ああ、はやく18歳になりたい!!(買うかは不明ですが)

それでは次で会えることを願ってます。



感想

RYUさんFateを使ってこられるとは…

まあ、アレはその辺のHPをまわっているだけでも資料には事欠きませんしね〜♪

犬さんの方でもアキトがFateの世界にと言うのがありますし、ちょっと見てみられるのもいいかも?

今回は、とうとう少女が登場しましたね〜

さて、宝石の名前で来られるのか、それとも違う物で来るのか、名前のつけ方と言うものでも色々楽しめると思いますね。

ふむ、やります私…

きちんと、大人しくしていますね…そのまま
木連式柔を使わずに居れば!

アキトさん達が…

むふ♪ うふふふふ♪

ブッ(汗)

いや、あのね…

そりゃ、美味しいシーンかもしれないけど、そんな事してたら、むしろ感動の対面は無しになるんじゃ…

はっ!? そうですね、きちんとおめかししておかなくちゃ…

助け出した瞬間、アキトさんが
我慢できなくなるように!!

だから怖いって…(汗)

先ず は赤いルージュから…いえ、ここはおしとやかにピンクのルージュ…いえ、少し光物系で、パールピンクというのも…

ふふふ…アキトさんとの
めくるめく愛の世界が目に浮かびます ♪

完全に異世界に行っちゃった…(汗)



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