こんにちは、ホシノルリです。今日は調べ事があるのでいつもよりだいぶ早く宇宙軍に出勤しました。宇宙軍と言ってもナデシコCのブリッジですが・・・。
調べ事は、まぁいろいろありますがとりあえずナオトさんの素性を調べます。ナデシコCに乗り込むらしいので資料は来ますが、一応です。
あ、別にナオトさんを疑ってるわけではありませんよ。
ちなみにこの第1話から本編は3人称になります。
機動戦艦ナデシコ
〜光明は遠い世界から〜
第1話 ナデシコC発進?
「オモイカネ、アマノガワナオトさんの基本個人情報出してください。」
〔OK、ルリ〕
ルリがウィンドウホールに包まれ(といってもウィンドウは〔おはよー〕やら〔元気?〕やら挨拶みたいなものばかりだが)目の前にナオトの個人情報が載った
大きなウィンドウが出た。
『え、出身地がユートピアコロニー!?・・・でも7歳の時に地球に移住してきたみたいです。ユリカさんの少し後ですか。あ、ナオトさんも両親を亡くしてい
るようです・・・。やはり辛い思いをしてきたんですね。でも、義弟さんと妹さんがいるようですから寂しくはなかったのかな。・・・こう見ると怪しいところ
はないようですね。』
ルリはナオトの素性が怪しくないとわかると血液型や誕生日などあまり関係のないところを見ていた。
(あくまで知的好奇心ですからそれ以上の意味はないですよ!)
とりあえず後が怖いのでそういうことにしておこう。
「オモイカネ、他に気になることは?」
〔検索開始〕
ルリの周りに新しいウィンドウが出た。中には変な物も含まれていたが・・・。
〔検索終了〕
〔どうやらネルガル会長アカツキナガレの母方の親戚のようです。面識はあまりないようですが〕
この事実を聞いてルリは目を丸くした。
「ア、アカツキさんの親戚だったんですか!?似てるとは思いましたが・・・世界は広いようで狭いんですね・・・。オモイカネ、一応ナオトさんがネルガル関
係の人ではないか調べてみて。」
また〔検索開始〕のウィンドウが出、さっきより少し長くかかって〔検索終了〕のウィンドウが出た。
〔ネルガル関係である可能性は0とは言えませんが低いようです。データを改竄した跡も確認できません。アマノガワナオトは個人経営の清掃会社の社長であ
り、社員は社長を除いて2人、いずれも親族です。〕
「親族という事は、義弟さんと妹さんのことですか?」
〔はい、ちなみにその2人もナデシコCに乗り込むようです。〕
これを聞き、ルリの関心が少し義弟と妹に移った。それに気付いたオモイカネは2人の個人情報が載ったウィンドウを出した。
「ありがとう、オモイカネ。・・・・・・!?」
しばらくウィンドウを見ていたルリの表情が複雑なものに変わった。
「13歳の、しかも一般人の子供が戦艦に乗るのはあまり良い事ではありませんね・・・。まぁハーリー君に同じ歳の友達が出来るかも知れないのは良い事では
ありますが・・・。」
〔ルリはハーリーに優しいね〕
「もちろん、大切な弟ですから。」
どこかで某オペレーターの泣き声が聞こえた気がするがここは無視する。
そしてしばらく調べ事を続けていた。
「何をしてるんだい?」
突然ナオトがルリのウィンドウホールに入ってきた。
「わぁ!無断でウインドウホールの中に入らないでください!」
突然の事にルリには珍しく慌てている。しかも・・・。
〔ルリ、反応がハーリーと同じ〕
そのウィンドウの下に〔やっぱり姉弟だね〕というウィンドウも出ていた。
「うるさいです、オモイカネ!それにナオトさんもプライバシーに関わる事ですし、重大な軍務を取り扱っていたら大変ですから用がある時はウィンドウホール
の外から声をかけてください!・・・そういえば何でこの時間にナオトさんがいるんですか?」
まだ出勤時間の10時より1時間以上早かった(出勤時間が10時という時点でナデシコの凄さがわかる気がする・・・。)
「え、清掃班は9時から仕事だからそれより少し早めに来ただけだけど?あ、それはそうと今はこの2人を紹介しようと思ってね。ほら。」
そう言われ、ナオトの後ろにいた2人が背中を押されて出てきた。
「・・・清掃班、アマノガワマリ。」
「え、あ、清掃班のアマノガワマサキです。えーっと、よろしくお願いします!」
アマノガワマリは腰より長い、ナオトと同じ黒髪で、肌は透き通るように白く、また顔はルリとは異質だが幼いながら作り物のように整っていた。しかし雰囲気
は見た目とは違いとても落ち着いていた。
アマノガワマサキは短めのボサボサな黒髪で、顔は一見少女と間違えそうなほどに可愛らしいな顔立ちである。少し頼りない感じの・・・。
どちらにしても決してナオトに似てるとはいえないが、かたやそっけなく、かたやかなり慌てて自己紹介をする様子から大体の性格が見て取れる。
「はじめまして、私は本艦の艦長、連合宇宙軍少佐ホシノルリです。お2人質問がありますがよろしいですか?」
「はい、艦長!」
マサキが勢いよく返事をすると同時にマリが頷いた。ナオトはルリに義弟や妹に対して自分よりも丁寧な言葉を使われたので少し苦笑ぎみだった。
「このナデシコCは戦艦です。貴方達は戦艦に乗るのが怖くないですか?」
「全然。」
「うーん、別に怖くはないですが・・・。」
2人は一瞬思いもしなっかたのであろう質問をされて固まったがすぐに返事をした。
「そうですか・・・。では、今度はお願いがあります。この艦にマキビハリという13歳の子がいます。ちょうど貴方達と同じ歳なのでお友達になってもらえま
せんか?こんな戦艦に乗っているので同年代の友達がいないんです。」
「はい、もちろんです!」
「・・・人格と容姿による。」
マサキに少し遅れてマリは恥ずかしそうそっぽを向いて答えた。
「はは、本当はマリも友達ができることが嬉しいんだよな!」
「うるさい、ナオト(赤)」
マリは自分の頭の上に手を置いているナオトをキッと睨み真っ赤になった。
「ありがとうございます。ハーリー君はハーリー君は私の弟みたいなものなので私も嬉しいです。」
やはりどこかで泣き声とダッシュの音が聞こえた気がするがやはり無視する。
「俺も家族に友達ができるのは嬉しいよ。あ、そろそろ集合場所にいくからまた後で。」
「はい。それと、クルー全員の集合時間の10時になったら1度またブリッジに来てください。」
「OK。それではね。」
ナオトは少し不思議そうに返事をすると3人でブリッジを出て行った。
10時になりナオトたちはブリッジに行くとそこに集まっているブリッジクルーに・・・・集まっていなかった・・・。
「うーん、これは減給ものですなぁ。」
プロスことプロスペクターは(プロスペクターも本名ではないが・・・)片手の電卓を叩きながら言葉とは裏腹に嬉しそうだ。
「プロスさん、給料を出すのは宇宙軍ですから心配しなくてもいいですよ?」
「それはそうですがいつもの癖で・・・。そういえばアオイさんはいらしていたんですね。気付きませんでした。」
「そんなぁ〜(涙)」
やはりいつまで経ってもジュンの影は薄いようだ。
「・・・それはそうと、貴方達は誰ですか?」
いつもの事なのでジュンは素早く回復するとナオトたちに質問した。。
「新しいクルーです。ブリッジクルーが全員そろったら紹介しますから待っててください。」
問いにナオトが答えようとしたがそれより早くルリが答えた。
「それでは遅刻者の一団を待ちますかな。」
プロスがそういう言うとしばらく何気ない会話が続いた。
・・・1時間後・・・
「後はサブロウタさんとハーリー君だけですか・・・。」
一見ただの呟きのようだが付き合いの長いブリッジクルーにはその中に秘められた冷ややかな怒気を感じ冷や汗をかいている。
「後でおしおきです。」
『『『『『『『最後じゃなくてよかった』』』』』』』
ここにいるブリッジクルーの想いが1つになった瞬間だった。
「サブロウタさん!まったくなんでいつもの道で迷うんですか!」
「わりぃ、わりぃって。けど元はといえばお前が俺の家に遅れて来たから焦って迷ったんだぞ?」
プシュー。ブリッジの扉が開いた。
「僕が悪いと言うんですか!!」
「2人とも悪いです(怒)」
ブリッジに向かいながら言い争いをしていた2人はブリッジに入るとともに向けられたルリの怒気で固まった。
「後でおしおきです!・・・まぁそれは置いておいて、プロスさん、全員そろったのでお願いします。」
ルリのおしおきという言葉を聞くと急に2人が小刻みに震えて怯えだした。いったいどんなおしおきをされてるんだ・・・。
「わかりました。」
プロスはルリの呼びかけに答えると艦内放送を始めた。
「クルーの皆さん、おはようございます。と言っても、もう11時ですけど・・・。ある人たちの遅刻により大幅に予定が遅れましたが、お知らせがあります。
まず先日、今回の事で皆さんをお呼びしましたが、何分経費削減のために主要クルー以外手紙でお呼びしました。その結果、特に清掃班の方が説明不十分により
お乗りにならなくて・・・。まぁ表向きはテンカワさんの逮捕ですから・・・。そこで軍人ではありませんが軍の推薦で清掃班にクルーを3名補充しました。ち
なみに推薦されたのはムネタケ参謀長です。なんでも、臨時で家の掃除を頼んだときにとてもよかったとかで・・・。それはさておきお三方に自己紹介をしても
らいましょう。どうぞ!」
プロスの話(言い訳?)が終わって艦内放送にナオトたちが映った。
「自己紹介の前に1つ良いですか?」
ナオトは放送に映っていることに気付かずプロスに言った。
「何でしょう?」
「この艦ではただの補充の清掃班の人間が艦内放送で紹介されるんですか?」
「「「「「「「「「それがナデシコです(だ)!!」」」」」」」」
全クルーが口をそろえて言った。・・・サブロウタとハーリー以外・・・
「そうなんですか?」
「軍人にはよくわからないんだよ!ここの人たちを見てたらなんとなくわかるけどな・・・。それより今回の艦長のおしおきどれだと思う?」
「どれであろうが想像しただけで失神しそうなので考えたくありません。」
「違ぇねぇ。」
だからお前らはいったいどんなおしおきをされているんだ!
それはさておき、しばらくナデシコクルーの覇気に押されて固まっていたナオトたちが立ち直ったので自己紹介が始まった。
「清掃班のアマノガワナオトです。まだこのナデシコCに乗ったばかりなのでわからない事が沢山あるので何かあったら教えてください。あと個人の部屋の清掃
も手伝いますので、気軽に声をかけてください(ニコッ)」
ナオトが微笑んだ瞬間何人かの女性クルーが倒れたらしい・・・。
「清掃班、アマノガワマリ。・・・以上。」
「マリ、もう少し何か言いなよ。」
ナオトがあまりにも短すぎると思い続きを促す。
「以上。」
「・・・マリ。」
ナオトがマリをじっと見ている。
「・・・13歳、好きな食べ物はラーメン。」
いい終わると放送に映らない所へ行ってしまった。
所変わって格納庫。
「「「「「「「うおぉぉぉぉぉ!!萌えぇぇぇぇぇ!!!」」」」」」」
「班長!これは親衛隊が必要です!」
「おうよ!《アマノガワマリ親衛隊》結成だ!!お前ら隊員になりたいか!!」
「「「「「「おおぉぉぉぉ!!」」」」」」
整備班はゲキガンガー並みに熱血してると思うのは気のせいだろうか?(理由はまったく違うが・・・。)
またまたブリッジに戻る。
「えーと、いいかな?僕はアマノガワマサキです。清掃班で13歳です。・・・好きなたべ・・・。」
「はい、ありがとうございました。それでは艦長からもお知らせがあるようなので艦長に代わります。」
「まだ途中だったのに・・・(涙)」
この自己紹介のせいで、しばらくマサキのあだ名がジュン(君)2号になった。
それは置いといて艦内放送でルリが話を始めた。
「今からアキトさんを探しに行く予定でしたが重大な失敗がありました。」
「え!?」
ルリの真剣な表情をクルー全員が心配そうに見ている。
「それは・・・。」
「それは?」
思わずクルーの声が重なる。
「アキトさんがどこにいるかわからないんです!」
またもや思わず、クルー全員が同時にこけた。
「ルリルリ、ユリカさんに似てきたね・・・。」
「そうですか?」
「そうよ。」
「そうですか?」
「そうよ。」
「・・・まぁいいです。気にしませんから。」
『『『『『『『『いや、気にしてくれ!』』』』』』』』
ルリとミナトのやり取りで今度は全クルーの想いが1つになった。
それはさておき話が進む。
「ということで、私は今からネルガルの落ち目さんに会うためにネルガル本社に行ってきます。皆さんは私が戻るまで自由行動でいいですよ。」
ルリが言葉を切ると突然ブリッジにウリバタケが入ってきた。
「それなら今から新入りの歓迎パーティーだ!!」
「「「「「「「「おー(拍手)」」」」」」」」
ウリバタケの言葉で全クルーが拍手した。
「ただの清掃班の人間をここまで歓迎してくれるなんて・・・(感)」
マサキはこの“一見”暖かいナデシコクルーの反応に感動しているが・・・。
「何であれ騒げる理由ができたな。」
「経費は自費でお願いしますよ、自費で!」
ウリバタケとプロスの会話で現実に引き戻された。
「ハーリー、どうやら艦長はおしおきを忘れているみたいだぞ!」
「助かりましたね、サブロウタさん。」
おしおき組の2人はそっと胸を撫で下ろした・・・が、
「サブロウタさん、ハーリー君、おしおきは帰ったらしっかりしますから楽しみのして
いてくださいね。」
再び地獄へ落とされた。
後書き
RYU こんにちは、(またはこんばんは)、今回も読んでいただいてうれしい限りです。今回から3人称ですがどうでしょうか?
ルリ 全然ダメです。もっとも、1人称もダメでした
が・・・。
RYU そんなにダメダメ言わなくても・・・。確かに台詞ばっかりでわかりにくいけど・・・。
ルリ そもそも何で変えたんですか?
RYU いやぁ、もともと全部3人称の予定だったんだけど、少し理由があってプロローグだけは変えた。
ルリ 理由って何ですか?教えなさい!
RYU ネタバレぎみだからそのネタが出てきたら書きますから許して・・・。
ルリ こんな駄文を読んでくださるすばらしい人はもう気付いて
ますよ!!
RYU それでも一応・・・。
ルリ ほう、私に口答えしますか・・・。おしおきですね。まぁ
その前にもうひとつ言うことがあります。今回、前回より投稿が遅れましたね。一応言い訳を聞きましょう。
RYU 学生にはテストというものがあるのでそれの勉強に時間を割いておりましたっ!!許して・・・。
ルリ ん、学生だったんですか?
RYU 見えない?
ルリ てっきりそろそろ死ぬ年齢かと・・・。
RYU そこまで老けてないだろ!!・・・で許してくれる?
ルリ いいえ、どうせ悪いんですからこっちを優先しなさい!!
RYU 悪いからしないとまずいんだよ!!
ルリ また口答えですね。もうおしおきではなく死刑です!
RYU いや、ゴメン、助けて・・・。
ルリ 問答無用で
す!!ザク!
RYU ぐあぁ。
ルリそれではここまで読んでくださった方、気が向いたら続きも読ん
でやってください(私って優しい〔はあと〕)
RYU (あ、テストが終わるまで死んでいようかな。)
後書き2
今回のこっちの後書きで言いたいことは1つです。前回のことで何の補足もなしにユリカをテンカワユリカではなくミスマルユリカにしていた件です。
実は私は映画の冒頭でユリカがミスマル家の墓に入ってそうな風に映っていたので勝手にまだ正式に籍を入れていないと思っていました。
しかし、よく考えると地球にテンカワ家の墓がないのでミスマル家の墓に入っていたのかも知れませんし、普通に考えて新婚旅行に行くのに籍はまだ、なんてこ
とはないですよね・・・。
まぁ、もう書いてしまったのでここ小説ではまだ籍を入れてないといことでお願いします。実はどっちでもあまり関係ありませんが・・・。
あと、テストはまだまだ続くので次も遅れそうです。すみません。
それでは次で会えることを(会ってくださる心の広い方がいることを)願ってます。
感想
第一話と言うことでナデシコクルー登場ですね♪ RYUさん色々新キャラを出してきておられます!
マサキとマリでしたっけ…イメージ
はハーリー君と私ですかね?
まあ、当てはめるならアマガワっていう苗字は怪しすぎるから、アキト、ルリ嬢、ハーリー君というイメージでいいかもね…
そうですね、ロンゲの落ち目と似た姿をしているという事ですが、彼って二枚目なんで
しょうか?
いや、まあその辺は趣味によって違うから一概にアカツキが一番二枚目だとは言い切れないけど、プレイボーイなのは間違いないんじゃないかな?
正直、タカスギ大尉はロンゲになってから一気にアカツキに似てきた気がするんだけど(汗)
ああ、確かに…にているといえば似
ていますね、タカスギさんも確かにプレイボーイですし…もっとも、あそこまで性格ひねてませんけど。
そういったわけで、アカツキは確かに二枚目っぽい事は間違いないんじゃないかな。。
なるほど、だとすればナオトさんが
二枚目というのもある程度うなずけるのかも知れませんね。
まあ、アカツキはキャラ的にどうしても二枚目半というか下手したら三枚目なイメージがあるから、今一実感がわかないかもしれないけど。
性格がアキトになったら、ちょっとたいへんかもね。
う〜ん、現物にあって見ないことにはやはりちょっと分りかねるのですが…あっちの世界の私は惚れているみたいに見えますし…
まあ、そういうことになりますね。
なるほど、アキトさんと同等の価値を彼女は見出したという事ですね?
でも、それで落ち目の人の知り合いだというのなら、ちょっとアキトさんと関連付けて考えない訳には行きませんね。
それも、アマガワな訳ですし。
さあ、そこまではちょっと…(汗) でもそこは確かにネックにな
りそうかなぁ…
押して頂けると作者の励みになりますm(__)m
RYU
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