第23話『再びSRWOGの世界… 南極へ』


2001年5月31日

コバッタ同士の通信で、直接会いに行かなくとも、密談ができるフラグが増えた。

が呼び出しくらった。
(…なんだろぅ……)

== 副司令執務室 ==

「カオルです」

「いらっしゃい」

入室。

「えっと…何かありました?」

「行く前に二つね…
帝国軍からあんたの撃震くれ!!ときてるんだけど」

「あげるのはメンテ面で絶対無理ですけど、
調べるならご自由にで良いと、思いますよ」

「……そ、それで良いの??」

「あ、生体駆動の中を弄ると帝都が消滅しますよ〜の、説明つけ加えてなら、
五日間程どうぞ〜で、貸してあげて下さい。
あと…操縦するは構わないんすが、全力駆動はしないようにと、付け加えてください。
流石に死人がでた機体は乗りたくないですし」

「え、ええ」

「あ、武装もこの間のM950マシンガンと高周波ブレードを貸してあげて下さい。
要返却で…自分がどっかいっている間ならご自由に〜って」

「え…ええ、わかったわ」

「あともう一つのは?」

「お兄ちゃんに会わせろ…のが来てるんだけど」

「は?」
(まさか美幸がついてきた??)

「わたしも今一わからないけど、あなたの撃震に乗ってたのお兄ちゃんだ!!
で、会わせてくれの催促きてるの」

「あ〜……(なっとく)
釜山で放置してあった上半身なんですよね…俺の撃震は。
それの説明しなきゃ駄目みたいですね。
わかりました。
その当人に後日にでも、放置してあった状況を説明しに行きます。
帰ってからでと仲介お願いできます?」

「めんどうだけど、話ふった以上…しょうがないわね。
わかったわ。日程はわたしが決めていいのね?」

「はい、お願いします」

準備のために退室し、ハンガーに戻り…
(とりあえず方向磁石と…)

世界扉をとなえ…

==スーパーロボット大戦OGの世界、EOTI機関の倉庫==

「とおちゃくっと…」

世界扉から出ると直ぐさま構造物と一体化し、研究所の外へでて、南の方へと幻影をかけ飛び立った。
目指すは南極、通常飛行速度で8時間程の旅だ。
蛇行をみて10時間はみている。

表向きはEOTI機関の新型機発表会、本当は恭順交渉会談会場へと向かう…

南極へは蛇行しても方位磁石をつかえばある程度はつく。

南へ南へと方位磁石を見ながら修正すれば良いからでもあり…
常に出しているわけではないが、度々ズレを修正して向かっていた。

しばらく6時間程南下してると寒さを感じてきた。
(もう間もなくか…)


宇宙空間での極端な温度差にも耐えられる使徒であるカオル、
だが寒さを感じない、熱さを感じないわけでもない。

ただ、絶対零度に、マグマ並温度に耐久性があるというわけであり…
薄着でカオルは活動している。

方位磁石が下に向かっていて下に向きたがっていて、暫くすると回転する。
南磁極到達であったが、まだ南極大陸は目の前、上陸はしてない…

そのまま南極基地目指して上陸する。

(さてと…)

アイドネウス島で取得した情報から、
南極基地を主張するビーコン電波を拾い、
誘導に従って基地へと…

……

Side連邦軍パイロット

『ペンギンちゃん何処かなぁ〜』

「こらマギ、しっかり警備しなさい」

『え〜だってぇ…ペンちゃんみたいんだもん。仕事はちゃんとしているよ?
ほら上空6時20分方向前方5000m高度3000m程』

「えっ?敵?」

『ギンフルカモメ視認』

「あ、あんたね〜」

『言われるまで気づいてないでしょ?』

「ぐっ…」

『ははは、ミーリィ、貴女のまけね』

「アリシァァ…」

『マギは仕事している。だろ?』

『はいです。ちゃんと周囲を観察中です』

『そのついでに可愛いペンギンを探しているわけよ、
見つけたら教えてね?』

「アリシアまで…もぅ!」

〜Side連邦軍パイロットend〜

カオルは既に現地に到着し…着々と機体情報取得にまわっていた。

地下格納庫には、今回EOTI機関がお披露目する機体、グランゾンが鎮座している。

グランゾン…全高27.3m、超杭力チタニウム製の装甲。
シュウ・シラカワ博士の研究のもと、
EOTテクノロジーのブラックホールエンジンの試作実用化にこぎつけた機体で、
ブラックホールエンジンの出力で様々な火器を使用する。
様々なEOTがこの機体にはとりいれられ、EOT長官のビアンも把握できない程のチートといえよう。
また外見上他のPTなどより一回り大きく…

こうして実機に取り付いてみると…
(流石ぼくらのトラウマだな)
と実感でき…

最終ボスで登場する時に明らかにチート能力、ド根性によりHPが65000の実質3倍や、
ネオ・グランゾンの3体分身やら…
そこまではないが、明らかに同時期の機体のオーバースペックであろう。

そこまでの超魔術は実装されてはないが…
取得終わりで地上にでる。

地上部では現在お披露目に対し、連邦軍最新鋭戦艦である、
スペースノア級1番艦、シロガネが警備目的で駐機している。

(シロガネは…いっか後継艦を取得できれば…)
取得はせずに他のへと…

シロガネは500m級の巨大な宇宙艦であり、
様々な用途に対応すべくブロック構造をとっている艦である。
また大気圏離脱も可能で外宇宙への航行も可能であった。

艦首モジュールに追加カタパルト及び増設格納庫となっていた。
外見上は白と青系の二色で塗装されている。

艦長にダイテツ・ミナセ、副長にテツヤ・オノデラが就任している。

警備している機体の中には、量産型ゲシュンペストタイプTT及び、
シュッツバルトが見えていた。

量産型ゲシュンペストタイプTT…T-LinkTestでタイプTTとつけられた。
念動力によるテスト運用を主眼に改装したカスタム機で、
素人が操縦ができる様に簡略化が図られている。

特殊装備にT-Linkリッパーという、
念動力による誘導ビームカッターの様なものを装備している。

シュッツバルト…
ゲシュンペストで問題とされてた武装と装甲防御力を強化し、
固定武装のツインビームカノンによる砲撃支援用として試作されたPTである。
だが求めていたのは汎用性を求めていて、
操縦性が難しくなり及びコスト高及び整備性の影響で量産は見送られた。

他に基地を警備しているのにはM-ADATSというミサイルキャリアが警備して、
いてそれにも取り付く。

M-ADATS…
大型の対空迎撃システムで、ミサイルやレールガンを多数搭載している。
キャタピラを持ち移動は可能である。

砲台だが、南極環境下では他の仮設施設よりかは安全な居住空間を提供できるため、
内部を利用して医療班チームも待機していた。

警戒警備に数少ないPTを回している面でかなりの厳重警戒態勢をとっているのがわかるだろう。

(ん?いやに女性割合あるな?)
取得にまわってると、ちょっと気がついていた…

すると…

「ゲストとわしらの肉林パーティのセッテングはすんでるかい?」

「ええ、若い女性達をうまく各地から引っ張ってきました」

「大丈夫なんだろうな?大切なおもてなしも含めているんだぞ?」

「そこはぬかりなく、配下は直属の部下で固めておきました。
また彼女らはこの交渉のあと身売りになるのですから、
いくら拒否してもばれませんって…
拒否しても薬がちゃんと用意しておりますし」
注射器、飲み薬等だしてくる。

「準備万端というわけか…我等の栄誉に乾杯。
パーティを楽しもうではないか」

「乾杯」

交渉会場にいた人がこんなことを言っていた…

(はぁ…最低な理由だな)

交渉成立パーティで肉林を開く魂胆だったとは…
パワハラでもあり、
身売り交渉したあとは彼らもエアロゲイター側に属すのだろう…

一人や二人の力では逆らえない組織的陰謀でもあった。

(確か、ほぼ全滅だったよな?救助していいか…
で記憶操作して帰しちゃえば…)

そう考えながら、配置状況を確かめ、
カオルは残骸回収準備を整えていた。

〜Side連邦軍パイロット〜

『会場中央、ハッチが開くわ!』

「いよいよお出ましってわけね」

エレベーターハッチが開き初め、
ハッチの中から青い機体が競り上がってき始める。

『うわぁぁぁ〜なんか悪役って感じ〜』

『武装は…外見からはわからないわね…
ミーリィ、情報来てない?』

「いえ、名前だけよ…今だそれ以外なんにも入ってこないのよ」

『まったく…情報部や査察部の人達何やってるのかしら?
いくら外郭組織とはいえ、連邦の一部なのに』

『機密指定じゃないの?例えば大量破壊兵器搭載機とかさ』

『まっさかぁ〜…でも核搭載機?』

『……ありえるわねぇ』

「本気で考えてるの?」

『だって、あの外見からそうとしかおもえないしぃ』

「シュウ博士が設計したのよ?核なんか時代遅れでナンセンスよ。それにほら」

グランゾンが機動を止め、シュウ・シラカワ博士が、
リフトを使用しグランゾンから下りてきた。

『うわっ寒いのにコート着ないの?』

『えっ本当?』

「新開発の防寒スーツでも着てるんじゃないの?
例えば…内部が一定温度に保つとか」

『ありえるわねぇ』

『あ〜ほしぃぃぃ…いいなぁ』

「あったらよあったら」

『シロガネより各機へ、まもなく式典が始まる。周囲の警戒怠るな。
ただし命令があるまで一切の戦闘行為を禁止する』

「801PT少隊了解。聞いたわね?無駄話はここまで」

『ええ』『周囲異常なし……いや…えっ!』

「ちょっと…どうしたの?」

『会場上空…』

『え…?』
「うそ…」

天候が急に悪化し、空は分厚い覆われてたが、
中央部分が雲がない…そしてさらに、その中央部分に戦艦が見えていた。
彼女らには見たこともない戦艦が浮かんでいた。

『ね…あれは?』

「命令は出てない。各員発砲は禁止よ…
お客さんとみていいかしら」

『何がはじまるの?』

『あ…連絡挺らしきのが…』

上空に浮かぶ戦艦から、見たこともない連絡挺が地上に下りてくる。

上空の戦艦はフーレ…

大きさが約5kmの巨大な戦艦であるが同時に母艦でもあり、
艦内部に多数の機動兵器を抱えている。
外見上の形からコードネームフラワーと命名されている。
本来他勢力の戦艦だが接収してつかわれているのだろう…

地上に下りると管制搭から連絡デッキが接続され、
船内から人がでてきた。

「時間ね…各員へ、これより会場のモニター禁止になります」

『しょうがない』『命令か…』

(にしても何が起こってんの?この式典は…)


〜Side連邦軍パイロットend〜

……

〜Sideシラカワ博士〜


「ではそろそろこの茶番劇に幕を閉じさせてもらいますか」
グランゾンの主機が完全に臨界にたっし、起動し始める。
ゆっくり前進させ眼下であわてふためく兵士どもを無視し、

グランゾンの胸部装甲を解放し、エネルギーを形成はじめる。

中央に集まったエネルギー体を…つかみあげると、

「ワームスマッシャー!!」

上空に浮かぶフーレに対してワームスマッシャー、エネルギー体を投げつけた。

ワームスマッシャーはフーレ中央に命中、
フーレ内部から爆発が起こる。

連鎖的起こる爆発により、浮遊が保てなくなったのだろう、
フーレは地上に落下してきた。

「フッ、たわいもないですね」

南極の大地に落ち、その衝撃波がグランゾン襲うが、
フィールドで衝撃波を防ぐ。
いや防がなくとも大丈夫だが自動反応したといってよいだろう。

フーレの艦内から多数のバグスが放出されてきた。
「さて…ここからは私たちの主演劇の始まりですね」

〜Side シラカワ博士end〜

多数放出されたバグスが南極基地に襲い掛かってくる。

およそ500機程、
不意をつかれた形の連邦軍はいきなりの開戦に対し、
バグスの迎撃をおこなう事になる。

だがパーソナルトルーパーならともかくとして、
地上兵器にて、対空侵入してくる未確認機の撃墜を目的として配備された地上部隊にとっ ては、
厄日ともいえるだろう。

内140あまりのバグスが別の方向へと向かう。

一方開戦の火蓋をつくったグランゾンは、
バグスの攻撃をフィールドで防ぎものともせずに、
ビーム球体によりせまりくるバグスを攻撃していた。

カオルは加速の4乗をかけかなり速さで、
女性パイロットや女性兵士達を救助して虚数空間に収容していた。

もちろん各残骸も収容しつつ、燃料タンクも切り離して回収していた。

M-ADATSが直撃をうけようとしていた。
(あんなかには…看護兵が…)
M-ADATSに同化し、
直撃をうけ爆発の炎が看護兵に襲い掛かる寸前に、引き込む事ができた。
離脱するとうしろでミサイルに誘爆し大爆発していた。

と…カオルがこんな作業をしていると…

9機中残存5機のゲシュペンストの奮戦、
SRXチームの奮戦、
シロガネの対空迎撃網の奮戦、
グランゾンのダメージを受け付けない一方的な攻撃により、
バグスは掃討される。

(おっ?三人娘の小隊残ってる?)

機体の肩にマーキング番号、部隊マークがかかれているから間違いない。

生き残った僅かな連邦軍はほっとしたろう…だが…

次の瞬間、グランゾンが動き出した。
次々と連邦軍機に襲い掛かる。
三人娘の機体も…次々と救助する。
遠距離にいたSRXチームのライ機が被弾、機体の動きが止まり、アヤ機も中破した。

最後に動く物がないかと確かめたグランゾン…
確かめたあと、機体の中央にエネルギーを集める。

(ブラックホールクラスター)

中央に形成されたマイクロブラックホールを凝縮したエネルギー体を、
シロガネに向け放とうとした時、
リュウセイ機の邪魔がはいり、軌道がそれた。
シロガネの先頭部分に命中したエネルギー弾は、
ブラックホールフィールドを発生し、艦中央部分までフィールドを拡大しフィールドが凝縮、消滅した。

勿論ただ見ていたわけではない。

ブラックホールフィールドと浸蝕される艦体の間を削りとっていて、
本来消滅する部分の1/3を資材として回収する事ができた。

見落としていたリュウセイ機にとどめをさそうとするグランゾン、
リュウセイ機は邪魔をした時のカウンターで、
動作不良になっている。

剣をコクピットに突き刺しとどめをさそうとした時、
天高くから一機の白い機体が介入しその剣を防ぐ。
マサキの操る白い魔装機神サイバスター…

サイバスターはグランゾンに更に攻撃をしかけようとするが、超重力が発生行動を封じられた。

(グラビトンカノンか…)
32000Gという高重力を周囲に発生させるグランゾンの範囲攻撃という分類だ。
リュウセイ機も機体が悲鳴をあげているだろう。

行動を封じたグランゾンは天高くあがり撤退していく。

サイバスターが動ける時にはすでに見えなくなっていて、追撃の為どっかあさっての方向へと飛びあがっていった。

ゲストとグランゾンに襲われた南極基地…
被害は甚大であり、死者多数、生き残りはごく僅かな状態であった。

(さてっと)

カオルは大破し艦内から待避が続いているシロガネにとりつくと、
燃料タンクと同化して、伊豆基地で置き引きした燃料缶も同化させ、燃料缶に移しかえを行いはじめた。

燃料缶を満タンにすると収容しシロガネから離脱する。

カオルはいくばか離れると世界扉を…
(あら?開かん?)
何度も唱えても目的の場所に開かない。
(別世界経由でないと駄目かな?)
パワードール世界の日本思いうかべて世界扉が形成される。
黒煙を上げつづける南極基地周辺を後にし世界扉を潜る。

==伊豆基地==

カオルは別の世界の日本経由で、第12話で離脱した二日後あたりの時系列の伊豆基地にでる。

別のカオルが南太平洋でさ迷っているあたりだ。
(別世界経由でないと駄目だな時系列移動は…さて…ありがとうさん)

最初に置き引きした箇所から少し移動した倉庫内におき、適当な人に接近し、
アルミサエルで燃料缶を見つけ出すように、誘導した。

(これでokっと)

カオルは世界扉を形成すると、世界をわたる。


後日談…

燃料缶を紛失した責任にとわれていた整備員は、
倉庫で紛失した燃料缶が見つかったとの一報をうけ、安堵した。

発見されたとはいえ、腹痛で大事な軍事物資を放置した過失はある。

そのため、整備班規則にのっとり一ヶ月の整備棟の便所掃除が命じられた。

ごくごく軽い罰ですむことになったのである。

……

カオル報告

M-ADATS
グランゾン
量産型ゲシュペンストmk2-TT
シュッツバルト




寸劇風後書き

作者「やっちまったやっちまったやっちまった…」

あ号「どうした?作者よ…」

作者「非常に後悔している……」

あ号「なにを後悔??」

作者「さらなる異世界人の拉致?強制?…」

あ号「ぶっそうだなぁ…」

作者「……当初プロットには入ってなかったんだよ…」

あ号「……わしにも何かくれ」

作者「………マクロスのエビルシリーズかな」

あ号「……乗っ取られる……やだだぞ」

作者「贅沢いうな…何が欲しいんだ?」

あ号「…わが主、ケイ素系生物…」

作者「別世界ならいるぞ」

あ号「本当か??是非とも!!」

作者「考えとく…話戻すが、
一人や二人ならまだ修正が効くか……どうするか…?」

あ号「こういった時は…酒飲みながら…語ろう」

作者 「お、銘酒か?」

夜はふけていく……

ビダン「わたしは、登場しないの??」

あんたは次回、今回は寝てる扱いだから

H24年4月12日改稿

かなり話内容がかわりまして…まだビダンさん登場しませんでした。

そのかわり3人娘が登場になる形です。

さて、とりあえず救助はしたものの?

H25年1月再改稿



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