第114話『10月22日 新たなる乱入者 白銀 武 出現』
西暦2002年1月某日
桜花作戦は決行され、オリジナルハイヴへと軌道上から降下した人員は2名を残して戦死した。
ハイリスクな作戦であったが、
多大な犠牲の元あ号標的の駆逐に成功した。
帰還し桜の木の下で英霊と化したまりもちゃん、A-01の皆に挨拶をしている白銀の元に、
先生、霞が最後の挨拶をしに来る。
まだ最後まで見届けたかったが、
存在理由がなくなりこの世界には留まる事ができない…
「……先生」
「なに?」
「あいつらが命懸けで守ったこの世界は…BETAとの戦いは…
この作業どうなると思いますか?」
「多分…暫くは安心してくれていいんじゃない?」
「え?」
「あんた達が残してくれたもの…理論や数式…
XM3…生還することであんたが持ち帰ったあ号標的のリーディングレコーダー。
これだけでも、人類は少なくとも後30年、大丈夫よ」
「…先生。オレたちがやったことって…みんなが命と引き換えに手にいれたものって…
ちゃんと意味…ありますよね?」
「当たり前でしょう?あんたは…あんた達は間違いなくこの世界を救ったねよ。
たとえ誰ひとり知る事がなかったとしても…その事実は絶対に変わらない。
ありがとう白銀…あんたはこね世界の救世主よ…」
俺の身体が光に包まれ始めた。―転移の前兆だ。
「どうやら、時間が来たようね」
「あとは…よろしくお願いします」
「さようなら。ガキ臭い救世主さん」
「霞…先生を助けてあげてくれ」
「…はい」
「みんなの事…誇らしく語ってやってくれ。頼むぞ」
「…はい」
「よし」
「私…平和になったら…必ず海を見に行きます」
「ああ…思い出…いっぱい作れ」
霞に触れようとしてそれは叶わなかった。
霞の身体をすり抜けていく右腕…
もはや実体を留めているのが難しくなっているようだ。
「私…あなたがどこの世界にいても…ずっと見ています。
私は、あなたを絶対に忘れません!
これが…純夏さんの気持ちなのか…自分の気持ちなのか…
わかりません…でも私はあなたが好きでした」
「そうか…ありがとう…霞」
「また…ね」
「ああ…またな…」
光がよりいっそう辺りをつつみこみ―俺が世界から消滅―
……
(これで…純夏の思念によって再構成された平和な世界へか…
純夏…すまなかったな…)
自分が生きられない事を知り最後のご奉公とばかりにあ号標的攻略へと…
死出の任務へと向かった純夏。
俺は闘いの記憶を捨て去り平和な世界へと行く…
純夏は死んだままでいいのか?
(良くない…)
助けられる手段があるなら?
(探してやる…)
戦友を助ける手段があるなら?
(助けてやる…)
やり直せるなら…?
(もし…もしだ…またやり直せるなら…
生きながらせたい…
純夏…俺はお前を死なせたくない。
冥夜、委員長、たま、彩峰、美琴…俺は皆を死なせたくない。
柏木、伊隅隊長、水月先任…まりも軍曹…
俺は死なせたくない!!
俺はみんなを死なせたくない!)
……
横浜柊町白銀家
2001年10月22日
side〜タケル〜
「つぅ」
武は薄目を開けて時計を見た…
つもりだったが、そこに時計は存在しなかった。
(横浜基地でない…?俺の部屋か?)
部屋の配置を思い返して、天井近くの壁掛け時計を見る。
「こ、ここは…戻ってきたのか??」
記憶を思い出し…暫くぶりだが覚えている自分の部屋…
ベッドに学習机にコンポにポスター何時も通り…冥夜も…
(冥夜…?)
「う……いつつつ…」
記憶の流入といえるのだろうか…頭痛に耐えていた。
(冥夜がいない…やはり…もどって来たのか?)
主観1周目、2周目で冥夜が居ない…
感触がないが為に酷く落胆したが、此処に居ない理由は別の場所にいる。
世界を確かめるべく俺は身体をベッドから起こし、窓に近寄り…両手をカーテンに手をかけ…
(と…まてよ)
カーテンに手をかける寸前で止まる。
記憶にある一周目ではカーテンを開けた後、
急激に風化して外に出た後、基地について廃墟と化してた。
外に出る前の居間は何年も人が入っていないかの様に、
埃がうっすらと積もっていて形を保っていたにも関わらずだ。
二周目はとっとこドアをあけ基地にむかったが為、
何も持ち出さず、家の中を見もしなかった。
そして4時間の検査があった。
(流石に検査は堪えるよな…
1周目は電気はきてなかったが、
今、世界を確定させる前ならどうだ?
食べ物…天然物あるんじゃね?…
保存食は最低限はあるよな…?
朝飯食べてからにするか…
大丈夫、前周よりもアドバンテージあるんだ)
世界の狭間にまだある状態の自宅…
なにか食べれる物がないか、また差し入れ探しに、居間へと向かう…
母は出征がちで不在の間頼むと純夏に鍵を渡していたが、
万が一の備えを怠ってはない。
保存食を備えていた筈だ。
BETAに対してもそうだが、地震に対しての備えも…
(電気がきてる…)
やはり窓を開けたがために世界が確定してくのだろう。
一周目は窓を開けたが為に決まってしまった様であった。
テレビのチャンネルをつけるが…電波は入ってはこない。
冷蔵庫を開ける。
…腐ってはなかった。ただ外へ持ち出しても日持ちしない。
中身は朝飯だけになろう。
……
要冷蔵食以外の缶詰や干物など常温で保存できる物を机の上に並べ、
フローリングの床板を外し、床下収納庫から非常食等を引っ張りだす。
(あれ?)
引っ張りだしたツナ缶詰を何気なく見ると製造日時H100130、賞味期限H200130と記載されている。
(おかしいなぁ…98から01が頭にこなきゃいけないんだが…
10年後か?…そもそもHってなんの記号だろう?)
…気にしたら負けだ。
(で、あとは…どうせ廃墟になるんだしな…)
今、部屋にあるコンポやプレスタ2等、
武が居なくなればこの世界に囚われ壊れてしまうものばかり。
3WAYバック、ボストンバックをだし、その中にゲームガイ、MD、プレステ2等など私物を自重なく詰め込んでいった。
「おもいか……」
ボストンバックのプラスチック製留め具がビキビキいき始め…
(と、キャリーカートは……あった)
カートの上に載せ荷造りが進み…
……
「いってきます」
玄関をあけ…外にでていく。
二度と戻れない家に別れを告げて…
……
10:33
国連軍横浜基地正門へと続く坂道の中程に植えられた、1本の桜の木の前に武の姿があった。
苦労して引っ張ってきたカートやバックは傍らにおき、
桜の木に向かって深々と頭を下げる。
(前の世界の、まりもちゃん、純夏、冥夜、たま、美琴、彩峰、委員長、柏木、伊隅隊長、水月先任…
そしてこの世界での名前の知らない先任達…
俺は誓います。経験をいかし、皆を幸せにする事を…)
頭を上げると、武は視線を転じて坂を下った先に見える廃墟と化した町を見た。
(町の壊れ具合や、この桜の木にまりもちゃんの墓標が並んでないことからすると、時間はちゃんと巻き戻ってそうだな。
細かい確認は、夕呼先生と接触を果たしてからだ。
さ、これからが正念場だな…)
俺は『前の世界』と呼ばねばならなくなってしまった、残してきた人達を想い、
また逝ってしまった人達を想い誓いを新たにする。
そして、踵を返して横浜基地正門へと、堂々と歩みを進め…歩みを…
……
(え??)
正門の前に辿り着くと、2人の着ぐるみらしいのが、
声かけて…いや、サインボードに文字をかいてか掲げてくる。
少なくともこんな状況、記憶になく混乱する。
(遊園地に来てしまったか?)
と一瞬おもっても異議はないのが目の前にいる。
記憶にある門兵は、
紺青色を基調とした国連軍軍服に、
防弾防刃ジャケットを着込み、M16アサルトライフルを肩にかけて背中にまわし、
UNとペイントが入るヘルメットを被っている東洋系及び黒人の二人組な筈だ…
ところがだ…目の前の二人は…
頭の上のハーフヘルメットにMPとペイントしてある。
また防弾ジャケットを着込んでいる。
そこは良い…
だが鼠というか熊というかモフモフのマスコットキャラクター…
ネズミーランドのネズミーマウスの様なランドにいそうなマスコットキャラの様な外見であり…
軍基地の門前にたつ門兵にしては相応しくない愛らしい外見をしていた。
「ふも、ふもふも?」
と声を発しながら、
[こんなところで何をしてるんだ?]
と提示してくる。
もう一人の着ぐるみが、
「ふうもふも?ふもっふ。ふふふもふもふ」
[外出していたのか? 物好きな奴だな。どこまで行っても廃墟だけだろうに]
と提示、
すると一番最初に提示した着ぐるみが書き直してる最中で…
(テンポく、くるう…)
そう思うのも当たり前かもしれない…
「ふもふも?ふふっもふふも」
[隊に戻るんだろう? 許可証と認識票を提示してくれ]
(書いている内容だけは前とおんなじか)
でも、俺は許可証も認識票も持ってはいない。
黙っていれば階級章がないやの制服は偽物等で騒ぎになる筈だ。
「ふもっふ〜」
「ふもも…ふっふ〜」
着ぐるみ同士が頷いている。
(確か会話は、階級章がない…確かにだっけ?)
着ぐるみが一歩さがり、片方がまた書き出し…
「すまない。俺は許可証も認識表も持ってない」
そう言うと、2人の着ぐるみは更に一歩退がり肩から吊るしていた銃を構え…
詰め所から新たな人物があらわれた。
(なっ…!!)
「動くな。両足を開いて両手を頭の上につけろ。ゆっくりだ。妙な真似はするな」
即座に指示を出して来る新たな人物。
(誰だ?…こんな人物知らね〜ぞ…)
上半身裸で黒い襷をかけている。
顔はアメリカ系か…
少なくともこの十月の寒さに上半身裸のままでいるやつはいない。
「…落ち着いて話を聞いてくれ」
「早くしろ」
「…わかった」
それをとりなすようにかけた声もやはり届きはしない。
そしてそいつが、背後にまわり、
「手の力を抜け、無理に抵抗すると骨おれるからな。手錠で両手を拘束する」
言われた通り力を抜くと、片手ずつ腰の背後に持ってかれ、手錠をかけられる。
そいつが正面にまわり顔をガン見してくる…
「スキャン結果、当該データーなし。所属、氏名をいえ」
(スキャン?…いやまずは先生に会わなくては…)
「とにかく香月博士に会わせてくれ。
この基地には香月夕呼博士がいるはずだ。博士に会いにきた。」
「香月夕呼博士にか?」
「ああ、そうだ合わせてくれ」
「最初の質問に戻る…氏名は?」
「白銀武だ。だが夕呼先…博士は俺のことを知らない。
だから俺に連絡をさせてほしい」
俺の要求は普通なら論外のはずだ。
だが、夕呼先生にはその普通というものが意味をなさないことは学習済み。
「わかった、電話でのまずは応対となるがとりつごう…」
着ぐるみの方が、
「ふも!!ふも」
抗議しているのだろう。
「問題ない、異世界軍の方で責任もとう」
「ふ…ふもぅ」
(異世界軍?)
俺は拘束されたまま、そいつが会話した後に受話器をあてられる。
耳に当てた途端、
『で、あんた誰?』
いきなり不機嫌な声が耳に飛び込んでくる。
(うわっ、これはまずい。先生が不機嫌だといい展開になったためしはない。
…いや、多分ない)
「白銀武です。一応、初めましてになりますかね」
『あたしに何の用?』
(ここで興味をひかなきゃならない。そうじゃないといきなり…
三度目があったとしても四度目があるとはかぎらんし…
先生相手に興味を持たせるには、1発目に強烈なのをあてるる必要があるな)
「オルタネイティブ計画について話したいことがあります」
先生が息のむ音が電話から聴こえる。
「たぶん……空の上では……造っているんでしょうね?」
オルタネイティブ5にて地球を脱出するための宇宙船を指して、言ってみる。
「急がないと……手遅れになりますよ?」
今度はオルタネイティブ4に関する情報だ。
『……あれね…解決ついたんだけど、今更なに?』
(は?)
「え?か、解決?」
『あと他には?』
「え……あ、か、解剖してシリンダーの中に入れますか?」
純夏の事を話すが…
『…もういい。電話切……えっ?』
ガチャツーツーツー
乱暴に電話を切られてしまった…何か慌ててた様子であり…
「終わったか?」
「ちょっとまった!もう一度、もう一度電…」
ゴゴゴゴゥゥゥ…
突如として少し離れた場所からシャトルらしいのが、
轟音をあげ天高く上がって行くのがみえた。
(な……な…)
「貴様を身分査証の嫌疑で拘留する」
「……あ、あ……ところであれ…なに?」
「マスドライバーだ。スペースコロニーへの難民移住政策のシャトルを打ち出している」
(は、は、は…別の世界に…?)
絶望視しかけた時、建物の方から人物が走ってくるのがみえる。
(ま、ま……まさか……)
見覚えのある黄色のリボン…
「……ル……ん タ…ルち……」
「すみかっ!!すみかぁー!!」
あらんかぎりの声で叫びかえした。
「タ…ルちゃ…!!タケ…ちゃん!!」
「すみかぁーー!!すみかぁーー!!」
着ぐるみ二体は状況の変化についていってないようだった。
純夏が走ってきて、飛びついてきた。
「タケルちゃん!!」
「純夏!!」
「タケルちゃん!!タケルちゃん!!」
「純夏!!純夏!!」
そして……長いキスを…
俺が拘束されてる事をよいことに、口の中に純夏の舌が入ってくる。
(ああ、純夏、間違いなく純夏の舌だ!!)
貪るように舌にからませ……
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ…ふう……二人とも…いい加減にして…説明してくれない?」
「あっ…」
「は、はい」
正門に慌ててかけてきた夕呼先生が来てた。
霞ちゃんも…顔を真っ赤にして、
正門にいた衛兵みたいの者の肩に座ってきていた。
「とりあえずこの子、あたしのお客さんで登録しておいてね。手錠をといてやってちょうだい」
「了解しました。博士」
手錠をはずされ拘束がとかれる…
「ついてらっしゃい」
聞きたい事は山ほどあったが…おとなしくついていって検査をこなす。
そして、前回と変わらない検査を受け…
4時間後…
「さて、鑑から聞いたんだけど……あなたがシロガネタケルね?」
「はい、そうです」
「で、この機械、あなた世界を渡ってきたほうなの?」
「?世界を渡る?」
「…違うみたいね…」
「あっ!!いえ俺はやり直しに戻ってきたんです!先生!」
「先生?あたしは生徒をもった覚えはないわ…
ところでやり直しって?」
「実は…」
最初BETAのいない平穏な世界の日本にいた事、
一度目…オルタネイティブ5が実行された世界にいた事、
二度目…オルタネイティブ4が成果をあげ、最終目標あ号を倒した事。
しかしあまりの戦死者の多さ、まりもちゃん、純夏、その他仲間達…やり直したいと思った事。
とまらず全てを話した。
「なる程ね…私達はそれで幸運を掴んだ可能性もあるわね…」
「へ?幸運?」
「あなた、この基地にきて違和感なかった?」
「あ、正門の衛兵達…着ぐるみみたいなのとか、
霞ちゃんが乗ってた人とか、あとは知らないのが、異世界軍とか、
マスドライバーとかスペースコロニーとか、移住政策?」
「…一つ聞くわ。あなたがここに前回きた当日、佐渡島ハイヴはBETAの勢力下にあった?」
「当たり前じゃないですか。…えっと前回は12月23日に甲21号攻略作戦が発動、25日に落としました」
「…白銀…佐渡島ハイヴは、もう人類の勢力下にあって、
次は鉄原ハイヴ攻略の段階に入ってるわ」
「はぁ??ま、まじですか?」
「まじ?なにそれ…」
「あ、すみません。本当ですか?の意味です」
「異世界語の一種かしら?…まぁいいわ……あとこの話を聞いた後は後戻りできないわよ?いい?」
「はい!!そのつもりで俺はきました」
「あなた、渚カオルという人物を知ってる?」
「いえ。知りません」
「やっぱりね…渚カオルという人物が、
あなたの知ってる前の世界と大きく違う事になる要因になったのよ」
「先生、その渚カオルって…?」
「世界を渡るわ」
「せ、世界を?」
「ええ、異世界にいけるのよ」
「……」
「そのおかげで人類は持ち直し始め、佐渡島ハイヴは攻略、私は00ユニットを完成、
次は鉄原ハイヴ攻略ってところね」
「変わりすぎてる…」
「ま、もどってきてこれから起こる事の対策をねってても、無駄になっちゃったわね。
ところであんた衛士の腕は確かなの?」
「あ、はっ、はい!!最終階級は小尉。あ号目標を撃破しました!!」
「ふ〜ん…ま、いいわ…腕をみてからの判断するわ」
「シュミレーターですね。あとお目がねにかかったら207訓練小隊B分隊に入隊したいんですが」
「わかったわ」
……
新しい99式強化装備を着用する。
体にぴったりとフィットするその着慣れた服はおろしたての匂いがし…
(フィードバックデーターはないよな)
対G等加速度病に対しては蓄積したデーターで緩衝緩和される。
服に例えるならいわば今現在はおろしたてのスーツであり、
蓄積されるとそれがパイロットスーツへと変わる。
(スコポラミン飲むか…)
薬を探してロッカー内を漁るがない。
「先生、スポコラミンありません?」
「あら?ここには無いわよ。必要なの?」
「え?加速度病対策に常備してるんじゃ?」
「ああ、実機が対策ずみだからそんなに激しくなくなったわ。
乗ればわかるわよ」
一抹の不安覚えながら…
『じゃ、ヴォールク・データ難易度ノーマル、単機突入ね』
「なっ!!無茶ですよ!」
旧型OSではどうやっても中層を突破できるかどうかだ。
そのレベルではA-01クラスと同様であり、実力を証明できやしない。
『それくらい証明しなさい、CPは鑑がつくわ…鑑、全能力使わないようにね』
『は〜い。タケルちゃんがんば〜』
「お、おう…」
ヴォールク・データが開始される。
(お??…XM3?いや、コンボがないか…その前のバージョンか?…けど、これなら)
八搜飛びの要領でどんどん奥にすすんでいく…
硬直がないから動き易い。
……
『タケルちゃんすごーい』
『やるじゃないの』
「よっしゃ〜!!」
ヴォールク・データの反応炉まで単機到達していた。
『お疲れ様、降りてきて頂戴』
「で、先生入れてくれるんすよね?」
「そうね…あんた教官しなさい」
「はぁ??教官ですか?」
「あんたの腕で訓練小隊にいれるのもったいないじゃないの」
「ですけど…」
「けどそこまでこだわるのは、何か重要な事があるんでしょ?
だから教官よ教官」
「わかりました…」
「あと階級はそうね…中尉でね…所属はA-01よ」
「え?……はっはい!!」
「さて…おそくなっちゃったわね…
詳しい話は明日にして頂戴。夜は鑑とじっくりお話したいんでしょ?」
「せ、先生…」
「馬にけられたくないし邪魔はしないわ……あ、そうそうIDカードよ。
セキュリティレベルはかなり高く設定してあるわ…じゃ、おやすみぃ〜」
……
カオル報告
ただいま攻撃中
寸劇風後書き
ナギ少尉「カオル君一回もでてないよね?」
作者「うん…今回はね〜…うらで攻撃の指示をしているだけだし…
遭遇すらしないしさ」
ナギ少尉「けどこれで本編に突入ね〜やっと……
2次小説で本来の主人公がここまででるの遅いって…結構珍しいよね〜」
作者「だなぁ……完全にオリか、またはメイン主人公ルートか、
またはでても早めにが多いしなぁ…」
ナギ少尉「なんにせよ…これで物語は加速する?」
作者「いや…無理かな?カオルの考えが変わらん限り…
まぁ月が先に攻略するかもしれんが…
あと、武ちゃんの内容が少し違ってきてるのは仕様で…
一周目の記憶がバビロンあたりとか…」
ナギ少尉「さて、次回予告は…207B訓練少隊…お楽しみにぃ」
H25年7月再改稿
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