第042話 地球防衛軍の世界から帰還20021031


銀河標準時西暦2002年10月31日


[あっ、マスターお帰りなさい。BETA戦闘種艦隊がベテルギウス宙域外縁部とΘ宙域外縁部に接近しつつある状態で、準戦闘体制に入ってるよ]

「2ヶ所?」

[いや4ヶ所。母艦級が10匹ずつ確認できてるよ]

「げっ…合計40匹も?」

[うん]

本格的戦闘になった第1次ベテルギウス防衛戦は母艦級10匹との迎撃戦であった。
完全撃退はするも異世界軍の宇宙戦における戦力が7割減となる結果となり、

それから数ヵ月…戦力を回復させかつ母艦級10匹は損害なし想定で増強させるも、
まだ目標となっている母艦級25匹想定の戦力までは強化できてない。

「確認だけど迎撃予定戦力は?」

[現状稼働可能数は、ヤマト改級20隻、改装済みのヤマト級377隻]

自動工場衛星の本格稼働により、衛星から60分に1隻のヤマト級が進宙していて、
1080基の船台に相当する建造能力を発揮している。

本来であればゼントラーディサイズ艦を自動で量産する工場衛星で、ヤマト級は全長566m、全幅92m、全高150m分の建造スペースがあればよく、
量産型戦艦みても、全長約2km、全幅880m、全高410m。
分隊指揮官型戦艦みると、全長3km、全幅800m、全高740mと…
そのまま修復だとかなり使われない部分がスッかすかな状態ともいえた。

なので元からみると24ライン増えて、かついままで取得してある異世界軍技術投入され、1080基船台分の能力を確保していた。

一艦あたり45日間かかるのは変わらず、自動工業衛星産の1号艦が5日前から進宙した。
つまり現時点では102隻が自動工業衛星産という。

勿論現状の異世界軍人間スタッフ数では増えるヤマト級要員にいずれは教育が追い付かないわけであり、
ヤマト級やヤマト改級はコバッタ、ヤドカリ達による運航が基本となるわけで……

防御力が更に優れているヤマト改級へは核融合炉をNAGに交換と、シールドを換装した形になるが、
ナクアドリア生産量にあわせているためなかなか割合が増えてはいない。
前にもあげたが、備蓄分を使いきったらヤマト級以下の性能になるので、生産量次第であった。

またヤマト級の装甲素材の超合金Zへの全面換装も行ってる為、
これも戦闘稼働できるヤマト級の数があんがい増えてない要因にもなっていた。


「そうか…なるだけ今回は戦闘はしたくはないな…戦力が足らないし特に4箇所で戦闘になったらヤバイ状態になる」

[了解]

「現状は2箇所なら1週間後ならなんとかなったのになぁ…」

ヤマト級の装甲換装作業でコバッタ達がとられ造船ペースが落ちたのもある。

「迎撃ラインをできるだけさげて……」

ただしベテルギウス宙域の迎撃ラインはさほど下げれない。
地球と吟が中心方向の宙域境界まで350光年の距離の余裕しかなく、万が一を考えると……

…………


「じゃあ反映させますか」

地球防衛軍で取得した各種兵器のデーターを鯖に入れ込んでく。

[ちょ、マスター…何でこの差が出てるの?]

「確かに驚くよな」

同体積、同破壊作用なのに威力が10倍以上の差が開く。

確かに火縄銃と現代のライフル比べたら威力は10倍以上の差だ。
火縄銃は丸弾、現代ライフルはライフリングや薬莢、先端絞り形状、火薬等で威力は俄然違う。

だが400年近くの歴史で発見、進化したものだ。
この地球防衛軍のは1年以内なのに威力が10倍以上の差がでている。

2025年の火器はモンローノイマン効果による貫通作用は採用されてない。
巨大生物に対して殺傷効果が薄かったわけだ。
なので爆薬、炸薬あたりでその差が出ている。

更にはだ…

[個人携行サイズの弾丸用転送装填装置って?しかも戦闘機動中でも可なの?!]

地球防衛軍のフォーリナー由来の技術におどろかれた。
今まで転送関係はチューリップ等の大規模装置間のや、
大規模装置を使った個人のピンポイント転送…スターゲイトのアスガード、エンシェント技術等はあるが、
戦闘機動を伴った弾倉へのピンポイント装填技術はなかった。


今までのピンポイント転送技術では、戦闘機動で座標がずれたら…最悪体内に弾丸が転送され、
その際には相反する対消滅現象により、身体が爆発し
わかりやすく話せばウィザードリィの石の中にいるやバグで何かの中に入り脱出不能…といってもよいだろう。

なにしろ64式症状の弾倉のサイズは高さ47mm、左右幅25mm、前後幅77mmで、
更にレールにきっちし収めなければならなく、実質上ぶれなく7.62mm×51mm弾のサイズ、
長さ69.85mm、直径12.01mmの物質を転送させなければならず、
そこまでピンポイントには最低でも弾倉をおいて静止状態にしなければならなく、更には座標特定の精度を高めなければならない。

なので転送回収等は機動ブレ等含めて回りの空間ごと回収しているわけだ。
もちろんロケータービーコンあればそれを中心としてはやり易い。

でだ、弾倉側の受けだが、きっちし高さ47mm、左右幅25mm、前後幅77mm内に収まるかなり小さな装置におさえられていて、
しかも戦闘時に乱暴にされても壊れなく、甲殻巨大生物の噛みつき、突進にも壊れない程だ。

[とりあえずオリジナルがどの位の距離対応かだよね]

「ああ、そうだな…」

恒星間は無理と思えるが、1km巨大輸送船内や、コロニー型輸送船に送り側装置を備え付け、チューリップを船内にいれれば、
戦っている者は直接の補給の必要なく24時間闘えます状態にはなる。
ターミネーターらにはまさにピッタリの技術といえていた。


「1日ですぐは変わらないか…」

宇宙戦闘種のワープ性能は、最短地球まで15日。
ならば課題として残っている事を進めるべきであろう……

まずフォーリナーの供給地…
取得してわかった事だが巨大生物の供給やヘクトルや飛行ドローンの生産拠点は、
どうやら銀河外の小銀河から供給されている。
ただ単体ではエネルギーが足らず、マザーシップを中継して転移エネルギーを補っている。
なので2017年時にはマザーシップ撃破にて撤退していったわけだ。

流石にトリップしている間に根拠地追跡捜索まではできてなかった。
勿論ルーロスにて時速12500光年速のハイパードライブでなら数時間〜長くて数日であろう。

なので地球防衛軍世界は後回しにして…

他には、廃棄自動工業衛星回収だろう……

探索にマクロス世界へとわたる。

…………

自動で1080基分の船台の働きをするのは大きい。
完全稼働できればその分のコバッタ達の労働力が浮く。

因みに…タイタニック規模、総t数46,328t、
全長269.1 m、全幅28.2 m、高さ53 m、喫水10.5 m規模でも、
熟練工含め3000人が3年の工期をかけていた。
つまり1日で基本人力頼みのある程度の蒸気力で完成させるには単純に328万人を必要とする。
そんな人数がドックで作業できるわけもなく10日であれば32万人、
30日であれば1日約10万人ドック内で必要とするので無理だが指針にはなろう。

現代においては機械化がすすみ必要人数は減ってる………が、熟練工も減る技術低下がみられる。

大手の三菱の話になるが…下請けを大事にせず、
特に三菱の長崎造船所はクルーズ船受注したが、建造中に3度の不審火をだした。
原因はいまだ不明だが、外国人期間工=外国人研修生の不始末ではないかと噂されている。

造船期間工は自動車期間工とは違いほぼ造船期間中臨時に雇われる形になる。
つまり三菱がぼやにより納期が送れ損失が出ようが期間工にとっては雇用期間が長くなる…ということだ。

元々は契約の不備による設計変更仕様変更による納期の遅れで損失が発生していたわけで、
遅れを取り戻し早く完成させる為に約4000人の臨時期間工を雇った。

契約不備なのは、三菱側が提案した家具などではなく、船主側は欧州メーカーの家具を指定…
その変更での購入費用や仕様変更は三菱側の受注費用内で賄う為にそれも損失として計上され、
その結果設置家具が違うとそれにあう注文する部材も違うことになる。

例えばウォッシュレットにしたって便器規格やあらゆる規格も違う。
日本のウォッシュレットを買って現地で取り付けるには、ウォッシュレットにあう便器と、配管のバルブをあわせなければいけない。

現地の業者にまかせると、持ってきた洋式便器がサイズあわずの事態にもなるだろう。
その国の標準があわないって事だ。
強制的にあわせたら個室ないに斜めにはめざるえなくなるかもしれない。

つまりその逆で、しかも斜め嵌め等ないよう個室デザインもかえて配管等も変えたり…つまり1つの仕様変更が全体へと影響する。

デザイン変更から始まった工期の遅れをを取り戻すべくピーク時には5000人を上回る臨時作業員が入り……

臨時ということは、コントロールの限界を超えていたという。

で、出火し納期の遅れが更に発生…
2番艦も工程が遅れ更に損失を計上する結果になるわけだ。

熟練者をその期間雇えばよい…というが、三菱の地元の下請けは海外製品と競争させられコストを下げさせられ倒産に追い込まれたり…
大事にしなかったから熟練でなく大量の臨時工や外国人派遣工に頼らざる得なくなり…

熟練工が必要なのがわかろう。

で、だ。

ヤマト級の45日の建造に関わる人員はコバッタ達が1000人だ。
そして自動工業衛星は1080基分生産でき単純計算約コバッタ108万人になる。

そこまで必要としない理由として…

自動工業衛星に関わる人員を見てみると…修理再稼働にこぎ着けた後は、

資源に関しては銀鉄貨物列車が直接乗り込み下ろされていく。
ここでの必要人員は衛星側で、基本0だ。

次の工程…資源はプラントへと投入され加工される。
ここでの必要人員はまたしても0だ。

そして加工された部品が結合され、船体が組み上がり、また波動エンジン、ナクアダジェネレーターまたはナクアドリアジェネレーターも組み込まれる。
ここも0人で、
後は別口の波動エンジン1基あたりの製作行程に15名従事しているだけだ。
オペレーターや衛星メンテナンス清掃等で残りの人員程度従事で、
結果、多大なコバッタ達の労働力を他の事に回せられる。

例えば他の取得済みの破壊されてる自動工業衛星の再稼働の為の修理などにだ。

追加で修理できれば2160船台分の生産量になるし、更に修理できれば3240船台分生産量になる。

 原作では50万年も稼働してた。
だがそんな長期間稼働すると基本的に艦船建造の材料の問題もあろう。
当初から50万年と想定してなくとも、100年でも1日で1隻艦船が進宙し続ければ100km小惑星内部構造体でも食い尽くしますな単純な話だ。

100m級艦船をぼちぼちならまだしも、ゼントラーディは人間の5倍〜の体格…
よって100mの艦船なら彼らにとっては20mに過ぎず………

そのあたりだと…地球の海上艦で戦闘色の強いミサイル艇で34m。
取調室等部屋が必要になると20mでやはり収まらない。
20mではピケットボートや無人艇位しかない。

初代マクロス1.2kmという巨大艦もゼントラーディ軍や観察軍にとっては220m感覚のごくごく当たり前の1砲艦サイズに過ぎなかった。

標準戦艦が2km、隊長用戦艦が3km、指揮艦用戦艦が4km、揚陸艦が3km…と、
マクロス以上サイズがごろごろしていて、
かつそれが1基幹艦隊の標準構成数が約500万隻…
それをまとめあげ指揮下においている総旗艦が1400km、
バジュラの巣になってた中型サイズで600kmサイズ…
かつ基幹艦隊の数は1000以上と…

2059年9月から約半年以上たった2060年現在も新統合政府はそんな観察軍とゼントラーディ軍の争いの真っ只中に突入し、
勢力争いに加わり戦力浪費するのでなく、
隙間の銀河中心方面への開拓を進めている状態であった。

さて、工場の無補給で数千万トン、数億トンクラスの肝心の原材料についてだが…
実はゼントラーディ軍内部にて資源運搬探索団が50万年前から脈々と活動している話だ。

彼らの任務はすごく簡単だが重要。
運搬、指定場所にセットすればあとは衛星側が材料から部品、そして戦艦やバトルポッドや武器へと勝手に加工する。

何を作るかの指定する…過剰供給しないよう兵站の管理は必要だが…

また…前にも少し話したが生命活動エネルギーの問題も発生する。
筋肉など動かす動力源だ。

巨人の基幹艦隊500万隻レベルだと、どの位必要なのだろうか?

単純値で人間の125倍〜の質量になるゼントラーディ巨人兵…
エネルギー代謝は質量に比例すると最近の研究結果がでているので、単純計算、カレーライス1食分は、
516.3g、862kcalに値しその125倍と言う数値は、64.5kgのカレーで、10万7千kcalを1食と考え、3食で約32万kcalだ。
人間丸ごと食べて約8万kcalで、4人を毎日食べなければならない。

単純に費用だけでもコンビニ弁当500円だとするとその125倍、約6.2万円が1食に消える計算で考えられ、
1艦辺りの一月の食費はざっと30日で1000人とすると18億円、
基幹艦隊500万隻とすると、一月あたり9375兆円かかる計算だ。

ただ、ゼントラーディ巨人兵救助したさいにわかった事だが代謝効率は巨人時にはよく、125倍は必要としなく、人間の70倍で必要エネルギー計算はすむ。
更に主食はプロトカルチャー謹製の衛星型食品製造工場製の薬物入りカロリーメイト状のエネルギー棒との話で、調理師なる者はいない。

食文化はない戦闘技能種族だ。単一の効率をプロトカルチャーにもとめられていた。

万が一食文化あったとしたらそれはそれで大変だろう。
原材料も例えば白米…人間の5倍サイズ以上必要とし、
長さ26mm以上、幅15mm以上のサイズになり、
その分やはり土地の力、必要栄養素もかかろう。
それが麦や陸稲になったら……一気にやばいことになる。
単純に125倍以上の生産量をコンスタントに出す必要がある。
必要栄養素も125倍以上……
すぐに土地の力をすいとり過ぎて連作障害で不毛の大地になろう。

肉にしたってそうだ。
牛が700kgとしてそれの125倍の質量たる巨大牛……
87.5tを4本脚で支えきれるか?
1脚に22tの体荷重がかかりまずむりだろう。

鶏サイズならばまだ可能な重量といえよう。
1.8kgの125倍の225kg…まだtまではいってない。
生体でかんがえると、象サイズの太さでなら2本脚で約112kgを支えきれよう。
700kgの牛でさえ1脚あたりに150kg以上の負荷がかかり、脚骨折の治療失敗や治療せずは即お肉行きか、淘汰される。
脚骨折治療のインプラントは20万円以上の現金がかかり経済動物としてコストの問題だ。

牛サイズの脚の太さの単純に太さ5倍程度では22tは流石に支えきれないと言えよう。

艦内再生食品、いわゆるウンチ再生飯なんじゃないの?と思うかもしれない。
が、カロリーや必要栄養素を抜き取ったのがウンチだ。
そのまま同体積で再生してもカロリーや必要栄養素は添加しなければならない。
再生飯を栄養素添加なしに食っても、腹は脹れるが、栄養素が足らなく栄養失調状態になる。
栄養素はどこから持ってくるかになり、ならば食料は補給に頼った方が早いわけだ。

因みに女性兵士たるメルトラン…
地球人類女性には当たり前だが避けられない問題がある。
月経=生理だ。男性にはわからないが、生理期間の能力低下は個人差にもよるが、かなり低下する。
肉体商売たる女性アスリートはある意味無理して頑張っていて無自覚、無知識にやばいことになっている。
生理の有無は体脂肪と相関性があると考えられ、激しい運動量で体脂肪が落ちがちのアスリートは周期が特に乱れ、
更には半年、1年、現役期間中と生理が来なくなる場合がある。

選手自身にとっては月経来ない?ラッキーと思うかもしれない。

だが長期間無月経となったら、これは身体に影響が出て疲労骨折のリスクが高くなるし、妊娠能力に影響が出て来る。
引退後の生活に影響が出てしまうのだ…

他に北朝鮮の女性兵士は、
アジアポストによると部隊の大半が栄養失調で生理が来なくなり、
逆に生理があると軍医が何故生理が来るのか?と問い詰めてくるそうだ。
退役まで7年かかり…その後の人生にかなり影響する。

無月経は身体に悪いのは理解したと思うが、
生理時には戦闘に影響が出てしまう。
そこで、栄養失調なく効率よく薬物で影響なく抑えたら…
が、ゼントラーディの主食であった。

なので主食の影響から抜けて結婚してから第一子誕生までに15ヶ月かかったわけだ。

でだ、基幹艦隊規模で生体維持に必要なカロリー量はどのくらいか…?

最小クラスの500mの長さの斥候艦は人類にとって100m級の宇宙艦に相当し、
参考までに100mの海上駆逐艦の定員要員は約250名必要とした。
旧日本海軍の松型駆逐艦だ。

最新型の132mのノルウェー海軍フリーゲートは自動化が進み、120名の定員要員で運用している。
ただしこの120名が鬼門といえ、どう規模でのアメリカの最新型のズムウォルト級は自動化による建造、運用コスト上昇で当初30隻以上計画されてたが、
3隻で建造が打ち切られ、次級計画も中止された。
やはり海上フリーゲート艦等は無理やり自動化して120名あたりよりか、200名以上要員をひつようとするのだろう…

技術が進化し自動化すすんでいるゼントラーディ斥候艦は、
何名で運用しているかは正直斥候艦丸ごと救助できなくてわからなかったが、
戦闘ポッドやバトルスーツを搭載している以上人数をある程度必要とする。
乗員10名で、10名全員がバトルポット要員ではまず無理といえる。

一つ…健康面から清掃は必須なのはわかりきってる話だが、
健康強化されてるゼントラーディには必要はない。だが…掃除もしなかったら艦の設備等はどうなるか……


例えばだ、煙草…

壁紙のヤニ汚れを引き起こすのは知ってるだろう。
それを年単位でほっといたら……
正直ベタつきます。そこに埃が密着するといやぁぁ〜な感じになる。
で更にほうっておくと……

臭いを吸収し悪臭を発し、更には可働部も……
例をあげれば埃が天敵なのは全自動ドラム式洗濯乾燥機だ。

乾燥フィルターの奥にヒートパイプがあり、そこに湿った埃が溜まりやすく放っておくと…
乾燥時間が延びて、更にはエラーコードを吐き出す。
未改造の状態では業者での分解清掃が必要で、2年から3年で約2万円前後かかる。

10年も稼働させたら裏側はえらい汚れが…

普段清掃しない箇所として車のシートベルトも汚れがたまりやすい。
ローソン100均のトイレの泡でつつむ洗剤で濡らしてみましょう……
手垢の汚れが浮かびえらいことになりますよ。
シートベルトの汚れは戻りが悪くなる、そしてシャツなどに汚れが付き始めるだけで、実害がないから案外放置ぎみだ。

埃や汚れを発生させない?

生体であるかぎり新陳代謝は発生し、垢などが皮膚から剥がれ落ちて行く。
汗拭きシートで拭うとどんなに美人でもシートが茶色くなる。
垢はゴミであり溜まると……わかる話だろう。
ゼントラーディ兵が着ている軍服……縫製品である以上、糸のかけら=埃のもとが発生する。
なのでまず埃や汚れを発生させないは無理な話だ。

なので最小人数でやるなら当たり前だがヤニ掃除、埃掃除等の専門清掃員はすくないながらも存在する。

ただ巨人サイズの手だ。より隙間に入りにくい為に壁裏の密閉空間等は真空状態で埃が発生しない状態にはしてはいる。

あとは武装関連人員は…海上自衛隊では射撃員というのが存在するが、ゼントラーディでは存在しなく、射菅員だけが存在する。

ゼントラーディは海上自衛隊での砲雷長、砲術長、砲術士、水雷長、水雷士、武器整備長は勿論、
射撃員、武器整備員、水測員、魚雷員、ミサイル員、運用員は存在せず、
艦長の下に射菅員が存在してかつ射菅員の数もすくない。

よって斥候艦は推測段階だが、バトルポット数5機、自動化推進されて合計25名前後にて運用されてると推測される。
ならば偵察で撃沈されても25名程度ですみ、いたくない話だ。

さて…情報取得している2000m級標準戦艦、
人類でいえば400m級の巨大戦艦だ。

戦艦といえば……因みに旧軍の海上戦艦大和は、全長270.43mで、特攻時には3332名という多大な人数が乗船して働いてた。

確かに各種武装の運用要員で人数が必要とし、例えば対空の主力、52基あった25mm機銃座では砲座指揮者、砲者、旋回者、給弾者6名の計9名他、
弾薬庫からの手運び運搬者も必要とする。
で、機銃座の交代予備員も2〜3名配属され、
これだけで14名前後。
52基×14名で、約650名〜700名を必要とする。

で、3連装主砲1砲塔で18名の砲塔内要員と、更には弾薬庫と給薬庫の要員も必要だ。
知っての通り、46cm弾はリフトで砲身まで搬送されるが、操作する人員が必要だし、
弾を撃ち出す火薬も55kgのパックをリフトで砲身まで搬送し、6個を必要とするので、セット要員を必要とする。

武装関係で大量の人数が必要としていたのがわかるだろう。

で、更にはダメージコントロールの消火要員も必要。
火災放置したまはまでは弾薬庫や薬庫へ引火してしまうかもしれず、爆沈してしまう為に重要な要員ともいえよう。
兼任では砲座が撃てなくなったり等の支障がある為、本来なら専門職として要員が必要だが…
特攻時の大和では非番の者や予備要員が当てられていた。

それでも1サイズ下の長門が約1400名、砲身が2連装や機銃の数の少なさなどで武装関係に必要な要員がすくなく、
更に他の艦を見てみると、大体1600名〜2000名程、
武装自動化がすすんだ改装型アイオワでも約1900名必要とする。

でだ。最小人数話になる前、先の清掃話になるが、基本、軍艦クラスだと人数が多く、清掃という専門職は存在しない。
そら100m級の船に民間では考えられない120名が下限限界ラインだ。
非戦闘時にはありあまっている。

いっぽう最小人数で運行する民間の大型原油タンカーやコンテナ船などの貨物船は、
少ない人数のわりにやることは多岐にわたる。
材木船の場合、まず荷上げした後から仕事が始まる。
出港後に貨物層内の屑材の清掃、海上投棄、貨物室内の状態の水洗い清掃点検、錆びとり、ペイント、損傷箇所の補修。
完全にやっておかないと荷物によっては受け入れできなくなってしまう。
そしてデッキの錆びとり、ペイント、クリーニング、
他に固定の為のラッシング資材のメンテナンス、
スタンションを直立状態に…
スタンションとは仮設手摺で、スタンションをつければ甲板上に材木を山積みできる。
そして最後に国際法で義務つけられてる避難、消火訓練や設備等の点検だ。
これをせずに寄港はできず、その分のロスは船持ちになる為、必須の業務といえる。

を空荷で次の港に回航中の間…大体10日〜20日の間にやらなければならない。
16千t、約170m、載貨重量28千tの船を船長含めてたった総員20名で行う。
因みに船長と航海士、コック、機関士は参加しないので、更に減り9名で甲板の仕事をこなす。

清掃やメンテナンスに徹底的かかる為、そこに軍事的行為や軍事的訓練が加わったら……
やる暇がないのがわかろう。

でだ、人数がいる軍艦は、日常的におこなわれている。
旧軍の場合はかなり綺麗で、起床が夏は五時に冬は六時に、ハンモックを片づけ個人スペース清掃。
そして乗組員総出での甲板洗いを終了してから、顔洗い、朝食、
一休みしてから艦内拭き掃除、大砲等武器類手入れ、火曜日と金曜日に大砲手入れの時間に洗濯。

午前8時に軍旗掲揚。
午前9時になると教練、
外舷の毎日の清掃は当番制で、遠洋航海後は乗組員総出でおこなう。

午後4時半に夕食、
その後別科始めで、柔道から撃剣、体操、手旗信号、 また相撲の様なものまでされる。
日没で軍旗が下ろされ夜の時間になる。

現代軍艦の場合は人数の都合朝の乗組員総出甲板清掃はなく、
遠洋航海後に総出の上甲清掃、あとは訓練や通常警戒監視の合間課業の中に組み込まれている。

貨物船に戻すが荷受け時には荷受監視以外にまずは食料品の積み込み、
その他にエンジンを止めてメンテナンスできる唯一のチャンスでもある。

エンジンは3階建ての巨大なディーゼル機関で、燃料は悪質な低コストのC重油を使用する。
C重油は分離して廃油タンクから船内焼却炉で処理されるが、スラッジは約5ヶ月で一斗缶10缶分もでる。
またエンジンの不具合部品の取り替えるチャンスでもある。

メンテナンスを怠って途中で止まったら1日で軽自動車からベンツが買えるくらいの損失が出る話だ。

航海中に手が回らない箇所やスクリュー等の船底検査などは、5年に2回義務つけられてる定期メンテナンスでおこなう。

荷物積載した帰りの便は日々荷崩れしないかラッシングを点検してまわるのがくわわる。
人数的に最小限で運行するといえよう。
さて、人間でいえば400m級の戦艦がどのくらいの人数で運行してるかというと……

艦要員40名〜50名前後+バトルポット50〜150名あたりというのが前回救出の結果になっていた。
計算上ざっと150名として…

 その他の艦種というと…

3000m級の惑星揚陸強襲艦キルトラ・ケルエール…
銀河帝国分裂戦争の初期から使用されている惑星揚陸強襲艦で、輸送したり多数の機 動兵器を搭載できる。

因みに現代空母となるとニミッツ級が艦自体の要員が3000人を超し、更に航空要員で2000名を超す。
5千名近くとなると個人スペースは3段ベッドとベッドロッカーと小さいロッカーだけで、
他にトランクなどは共用スペースにおかれる。
そしてそれだけの人数の生活を維持するのに専門のコックの人員数も必要だし、美容師や医師等なども多数必要になる。

例えばコックの数が一人だけで、毎日5000人分の食事、毎回違うバイキング形式で3食を作れ……と言われたらとても無理なのは当たり前だ。
食器の洗浄もしなければならない。
一人ですべてこなすのは無理で、大体100人に1名のコック、更に非番が週1なので8名が入り、更に見習いが入って調理関係だけで100名近くなる。
それ以下の割合だと休みがとれない、調理のレベルが落ちる……

素人主婦がスーパーの惣菜禁止、買い出し弁当禁止で1から作るで、1日3食を何人まで担当できるかの話だ。
うまいご飯を炊ける家庭用自動炊飯器は11膳程度の5.5合がメジャー、連続炊きは安全装置で不可の縛りがある。
つまり毎食炊きで12名分以上は、2回炊かなければならずパンクしてしまうだろう。
業務用となるとガス釜で5升=50合が給食センター等には入ってはいるが…

店舗調理師はメニューが決まっているし、チェーン店舗はパッケージで短縮はできる。
ソースを注文受けてから1からだとさほどはまわせられはしない。

人数がいると、調理師の人数は必要なのはわかろう。

人数を必要とする原因はひとえに戦闘機を運用するのが原因であり、
整備に必要な人数だけでもF-15は1飛行時間あたりの作業量が現在は公開されてないが25マンアワー前後必要…
カタログスペック上は8マンアワーだったが、1979年時点では34マンアワー必要としていた。
その当時はまぁ共食い整備等で稼働率が50%切っていた問題もあったが…
他の戦闘機の実測値は、F-4で34マンアワー、F-111で55マンアワー、
貧者の戦闘機のF-5で16マンアワー、
参考までにレプシロ機のP-51マスタングで、8マンアワー必要だ。
で、出撃前にも燃料給油、武装装着にも人手が必要だし、
更に発進時にも陸上基地とは違い、カタパルト装着等々フライトデッキクルーが必要だ。
彼らがいなければセーフティーかかっている武器を解除できはしない。

さて、ゼントラーディの揚陸強襲艦は、
艦は艦個要員60名、機動兵器搭載艦は要員がポット含め最大1500名、リガード1500機+誘導要員25名という構成だ。
これはひとえにリガードがゼントラーディ人に対しさほど体積差がなく、
またゼントラーディ人にしてみれば600m級の巨大な船といえよう。
そして一番人手のかかる機動兵器の整備だが、リガード等の整備補給武装変更等は艦の自動システムに頼れるのが大きくその分の人員が戦闘要員になり、
また、先にあげた食料も自動販売機スタイルで配膳に必要な人員も基本必要なく、戦闘要員の居住スペースに割り当てられる話だ。

陸戦隊仕様艦は7千人搭乗らしく、第二次世界大戦時の軍隊輸送艦に比べて少ないんじゃないかと思うが、
永遠と艦内生活をおくると考えれば3段すし詰め生活とかはむりであろう。

あと他に、1500m級の中型砲艦、3000m級の艦隊指揮用戦艦ケアドウル・マグドミラ、
4000m級の中型艦隊指揮用ノプティ・バガニス、
1400km級の超巨大母艦フルブス・バレンス等がありちゃっちゃとカロリー問題にいこう。

30名+30名前後、80名前後+250名前後、100名前後+300名前後、
超巨大母艦についてはスピカの時には小規模基幹艦隊でいなかったから不明で、多分艦個要員1万名はいるとは思う。

1艦要員がわかったところで、約500万の1艦あたり300名として、
そっから導き出す必要エネルギーは、15億名、1食あたり160兆5千億kcal、1日あたり481兆5千億kcal。
その数値は、アメリカの食料自給率から導き出される1日あたり1億kcalの481.5万倍だ。
単純に地球での1日に生産できる食料総カロリーを上回る数値になる。
1艦あたり200名と仮定しても地球の1日あたりの総生産kcal、約20兆kcalを上回っている。

2015年度の地球人類全てが食わずに全て提供してもたった1個基幹艦隊分の食料すら賄えないのだ。

そして約1000から2000程の基幹艦隊がマクロス世界の銀河をうろうろしている…
つまり、2000艦隊と仮定すると1日あたり96京5千兆kcal……
地球の様な豊かな星が48250個存在し、かつそれでも食わずに提供しなければならない。
輸出で賄うには20倍くらい、96万5千の農業生産惑星が必要だろう…

農業や漁業、畜産等しないでそれだけのカロリーを生産できるプロトカルチャー由来の食料生産衛星工場…
それもまたすごいと思う。

で、更には話に聞いて存在するのがわかってるのがゼントラーディ人製造衛星工場と、各種生産衛星を作り上げる製造衛星工場だ。
特にゼントラーディ人製造衛星…
ガンパレのクローン技術は後背地ありきで、水分、たんぱく質、脂肪、鉱物質、炭水化物等原材料が投入され、生命を誕生させる。

だがクローン衛星製造工場は、食料製造工場と同様…人体の原材料はどこから入手しているのかが不明だ。
鉱物にも僅かながら存在するが、基本生体や植物園由来であろう……
そこら辺の謎も当該衛星工場を発見、解明できたらと思う。

マクロス世界においての基本方針は結果を変えるから世界に影響を与えない為、潜伏で技術取得したり救助したりしてた。

だがどこをどう間違えたのか本来ハッピーエンドに向かう筈が、バットエンドに向かいつつあった状況に介入して、強制的にハッピーエンドに向かわせた。
が、強制的に向かわせたとなると正史に沿わず、この後の歴史を辿ることになる可能性が大だ。

1人の行動変化が他の人の行動に変化しバタフライ的に波紋が広がる…

なので自重はもはや意味がなくなっているが……
現役稼働中の衛星工場は警備艦隊がついてるはずだから、殲滅して入手はまず無理

引き続き放棄工場回収のながれにはなろう。

勿論、見つかる見込みはある。

艦を自動衛星工場がライン生産で日に1隻生産と仮定すれば、500万隻つくるのに、約2年〜3年…
3年と仮定すると約4500基の艦建造衛星を必要とする。
その他に約15億人を同期間で生産するクローン衛星工場と、それらを含めて維持する食品製造衛星工場も必要とし、
最低ラインで1万基…
3kmは日産で無理でしょならドンドンと数を増やさないと…な話だ。
いや、車の生産みたくもっと短くできるから数少ない!!の意見あるかもだが、
3kmの大質量を2分間隔では慣性打ち消し大変だし、
60分間隔でも、外部は良いとしても艦内部にどう伸ばすの?
アーム伸ばして作業するとしても、300mアームの収容に時間かかりまっせといえる。

B1探査編成を送り出し……

……………

「まだ数日は状況は動かないか…」

[まぁ…そうだね]

艦船で言えば、排他的経済水域上を艦隊が徘徊している状態であるが、
その進みが非常にゆっくり、目的もなくってところだ。

(ならば…行ける世界増やしてみるかな…)

もうがぶ飲み大会はしなくてもできるが、魔力をごっそり持ってかれ、
当日は世界扉がラスト1回だけになってしまうが…

ランダム世界扉を試して……

==???の世界==

(ん?工場かなぁ?)

世界扉からでると、
薄暗く…機械類のパイプが立ち並んでいる。
状況が全くわからない為に同化して身体を広げて探索し始める……

(ん?んんん?)
死臭を感じ始める。

様子見てみると…シミが壁至るところにあり、そこから臭っている。
(叩きつけられた跡か?)

墜落死にはなるが死体、肉片の他できるだけ早めに血を水で洗い流さないと跡が残る。
アスファルト等は最悪再舗装できるが、煉瓦等は染み込んでしまったら…その部分を新品にかえると経年変化した回りの部分との違いがくっきりわかってしまう。

だが数が多すぎて遺体回収だけはすませたが清掃が間に合ってないのだろう。
今も清掃姿の人が作業している。

それにだ……至るところでビルの様な構造体が落下した様に突き刺さってたり、叩きつけられ破壊されてのこっている。
これも解体作業中といったところだ。

(いったいなにが……)

…………

ウウウゥゥゥン
『重力警報発令、重力警報発令。本艦はこれより右旋回緊急加速を行う。総員直ちに安全帯を安全手摺に接続し加速に備えよ。
重力警報発令、重力警報発令。本艦はこれより右旋回緊急加速を行う。総員直ちに安全帯を安全手摺に接続し加速に備えよ』

サイレンと共に警報アナウンスがながれ始めた。

「またか!!手術中止!!」

「先生!患者さんは?!」

「安全帯を固定し、ベルト固定。現状のままだ!術具収納急げ!2分もないぞ!」

「はい!」

手術に使っているメスやらをいそいで収納し始める。
固定しなければ凶器となる小刀…出たままだとえらいことになる。

収納は間に合い、患者のベルト固定し安全帯を手摺に掛けると……

『第一噴射口点火10秒前』
警告アナウンスが再び流れ、
『…5秒前4、3、2、1、点火』

とたんに急激なGがかかり、医師とナースは壁に対して身体がぼぼ直角になっていた。
壁から見たら手摺に必死にぶら下がっているといってもよいかもしれない。

医師とナースは耐えてるも、術中の患者はそうはいかない。
人間は腹膜、筋膜、脂肪、皮膚で内臓が流れでないようにおさまっている。
ところが閉腹してないが為に、Gの力で流れ出てしまって…しかも切れて内容物が壁方向へと落下して叩きつけられた。

いつまでも続くと重力変動だが途端に終わりをつげる。

『全船員に警告、ネメシスはガウナと接触、侵入された。
接触箇所は艦後部の機関区域。
非戦闘員は艦上層部へと避難、動けるタイガー搭乗者は、大至急担当機に搭乗。
動ける戦闘員は武器庫より対ガウナ陸戦兵装をうけとり、ガウナ排敵に従事せよ』

「患者は……」

人間、腸が流れ出ても直ぐには絶命しない。
事故等損傷を受けた場合、まずは外傷に目だった症状なくとも経過観察で1日は入院させられる。
頭部に異常ないか内臓破裂してないか、その症状が出るかの観察であり、
症状でたら緊急時手術にはいる。

つまり事故で損傷をうけても数時間は生きている。

刑罰で切腹を選択させられる場合ある。

切腹の作法は貴重な畳を3畳使い、
小刀でまずは横に一文字、次に縦に十文字に入れて、手を腹のなかに入れて内臓をつかみ出して、
見せつけながら辞世の口上を述べてから介錯をおこなう。

切腹で腹を裂いて内臓をつかみ出しても強靭な精神持つ者はすぐに死なず、介錯をいれなければ出血死するまで激痛にのたまう。

舞台を用意したのに腹に刀をいれられない軟弱な者は磔という不名誉刑に処せられる。

しかし……
「駄目か……」

この患者の場合は出血性ショック死であった。

「まだ各部屋にいる他の患者を避難させよう」

術着を脱ぎ捨てながら病室へと急ぐ。
病院には、自分で活動できず手術等で治る見込みだが補助がいる重傷、重体患者。
自力活動できる手術待ち患者、長期療養中患者等が入院している。

治る見込み無し、精神疾患者は有機転換炉に強制的に送られるのはごく当たり前の常識だが、
現状では病床数が先日の重力変動にて足りなくなり、自力活動できる手術待ち患者や長期患者は自宅待機や通院へ切り替え、
重傷重体患者だけになっていた。

病床は一般と違い、重力変動に備えたロック式の作り。

ただ重力変動時に重体患者が保持された布団に耐えきれず絶命してしまう事もあり、
それは致し方ないだろう。

生きている患者を見つけ、担架への移乗を済ませ、
スロープから院外へとでると……

『全船員へ警告。ヘイグス機関が侵食されつつある。
重力場発生装置への供給が途絶える可能性がある。留意せよ』

「先生!!」「急がないと」

変動靴でないので、無重力になると接地できなくなる。
そして今避難している場所は橋の上であり…そうすると…

「あっ」「きゃっ」
重力がいきなりなくなり、なるなる直前に走っていた力により前にと若干上方向へ押し出される様に二人と担架は宙へと浮かぶ。
手足をばたつかせるが押せるものがなければ力の作用方向は変わらない。
入口でなく移動機関筒へと…
看護師は担架と患者、医師の二人分の体重が一ヶ所にかかり絶命してしまった。
医師は反動にて別方向へと向かい…鉄筋に突き刺さって絶命してしまった。

…………

この巨大な船ネメシスはあっとゆうまに乗員すべてガウナとやらに殺されてしまった…
重力変動と呼ばれる加速Gでの死亡、その被害での戦力減少もあったようだが……

(しかし…とりつかれたらどう倒すのだろう?)

侵食してきたガウナに対して武器を使用していた。
ただし個人携行武器だとガウナの再生速度に追い付いてないともいえていた。
ガウナの体細胞に銃撃を加えるとその部分は破裂しけずれる。
だがその周囲から増殖する体細胞がすぐに欠損部を埋めてしまうわけだ。

再生スピードに対抗するのに20人程がまとまって1方向に銃撃するしかなく、
なんとか押さえてると横区画、天地区画から増殖してきた体細胞に包まれて……というわけだ。

爆弾であれば大きく欠損させる事は可能だが、持てる数に限りあり…

ネメシス外部では30m強程の長さの宇宙空間戦闘機の様なものによる実弾系攻撃もあった。
実弾系でよく思いつくのが機銃機体内蔵型だと7.7mm〜20mmがメインと言える。
対地攻撃機等の外部に砲身が突き出ているA-10の30mm、
対重爆撃機用駆逐機のMe410の50mmは別物だ。

で、当該機は腹の下に機体外部に砲ポットがあり、
砲身が機体から突き出る長さ、機関部及び弾倉がかなり大きくとられてこれならば口径120mm〜150mmとはおもえる。

機銃内蔵型の代表格といえるM61A1だが、20mm口径弾で弾倉には512発分しか収まらない。
30m級の機体になったとして1000発程度だろう。
ファランクスサイズの弾倉ならば1500発だが機体内部には収まりはしない
大気圏内運用しないとかんがえるなら外部砲もよいかもしれない。

弾倉は大きさから200発あたりか…1分間に45発あたりの速射砲並みの発射速度であろう。

威力は上々で外部砲でガウナの身体を結構けずれはしていた、が…
ガウナから触手が伸びて戦闘機を貫いたり巻きついたり次々と数を減らしていく。
けずりとった部分もあったがネメシス部分が表れたのか攻撃を控えている場面もあった。

そしてネメシスがガウナに完全に包まれてしまった後生き延びていた機体もあっ
たが、
あのサイズで超光速や超空間機関は搭載できてないのだろう…

次々とネメシスの弔いとばかりにガウナに特攻をしかけて全滅した。

ネメシスの住人共々、救助できる者は救助したが…

そしてカオルはこの場を離れつつあった。
今だけかもしれんが無反応なので現場より逃走できている。
だだし自身の出せるのはマッハ2の速度、時速約2500kmの最高速、
慣性でほぼ光速で進んでるのでこれ以上の速度は出せず、逆ベクトルに減速しもっと離れなければならない。

それと世界扉の楔の事も考えなければいけない。
出た楔の物質がガウナの体内に吸収された以上、現状宙間で開くこともできるが、
次にこの世界に開くとガウナの体内。

その際ガウナが反応して世界扉を潜ってくるかもしれない…

世界扉の開く元の世界にガウナ出現、大惨事が予想されよう。
しかしバットエンドで人類が絶滅している例えば感染ゾンビ系の世界経由ならば問題ないとはいえる。
局地的で感染ゾンビの抑え込みに成功しない限り、最初の数日は生き延びてもいづれは水道、電気かとまり、しだいに食料、燃料、武器弾薬が枯渇し…絶滅するだろう。
特に動物感染する場合、狩りや釣りで食料得ることもできなくなる。
狩りはわかろう…感染肉をくったり、感染ゾンビに襲われた動物ゾンビが動物を襲い増加する。
海に関しては初期の頃の人類側抵抗で無力化されたゾンビやゾンビに襲われた人間がゾンビごと海に落下するかもしれない。
魚は餌だと思って食べて感染、
同族を襲って増加する流れだ。

農業も安全な環境下ならともかく、稲の穂の中にゾンビがいるかもしれない中で収穫できやしないだろう。

そういった感じで人類全滅や生命体全滅の世界はいくつか試しており、緊急避難剔世界扉の候補にはなる。
ただガウナがその世界にいった場合、感染ガウナができそうで、使い捨ての手段にはなってしまう……

……


(さて…このくらい距離取ればかな)

減速し5万kmの距離をとった。
最悪探知されて攻撃というアクションとられても乗り込みハイパースペースへと逃げ込める時間はあろう。

5万kmなんて光の速さならすぐ詰めてくるという意見あるだろう。

まずは射程についてだが5万kmも触手は常識的に無理と言えよう。
50km程とおもえるネメシスと同化し、巨大化したがせいぜい触手は100km程、
元の大きさは100m程程度であり、それだったら1kmは射程とも言えようが、
長さが長大になるにつれ肉体的攻撃は鈍くなるのが常だ。

で、5万kmを短時間につめて接近戦はGがきついと言える。
ガウナは光速で進行しつつあり、その減速方向に5万kmだ。更に距離は開きつつある。
例えば1分間につめるならば光速から100万G以上かけて減速し、速度を一旦0にして逆ベクトルかけてつめなければならない。
車が横転するのが横1Gの力、戦闘機パイロットの耐Gスーツ無し限界が7G程度…-だと4Gあたりから目から血が吹き出してくる。
これも常識的に考えると生体には無理と思えよう。

ルーロスを出し……

「まちゅたぁ〜、なんでちか?あの生命体は?」

「あとで説明する。ステルスは?」

「ちゅでにかどうちう」

「生命体、ガウナの動向は?」

「……いまのちょころ、無反応でち、離れてくでち」

(キャーティアステルスは有効かな……となると…足場探査が先か、一旦安全確保で逃げるか……)

「ハイパードライブ起動、とりあえず距離をとる。地球型惑星をもつ手近な恒星系へと向かってくれ」

「了解でち〜ウインドウ開くでち。あっ、ガウナに変化あり」

「ん?」

「ウインドウ突入」

「どんな変化だった?」

スペースウインドウが開いて加速しハイパースペースに突入する5秒程度の間。
「肉体を変化させてたでち」

「こっちを探知された?」

「スペースウインドウがされたと思うでち…」

「あ〜そうか」

宇宙空間に突如と開く超空間への入り口…

「スペースウインドウに対して何かしらの遠距離攻撃を肉体変化させてするつもりだったかな?」

「かもでちね……まぁ、もう別空間でちから」

カオルらは無事にガウナから超空間にて距離をとりつつあった……



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