第15話『防衛軍の決意』


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  時空管理局の本局で行われたSX級次元航行艦1番艦〈ラティノア〉の進水式が終わり、1週間が経過した頃になってからのことであった。この日は、地球防衛艦隊の司令官フュアリス・マルセフ大将との面談が行われようとしていた。
  そもそも、マルセフが無事に目を覚ましたという報告が入ったのは、あの初会談当日だった。このタイミングでの連絡には、時空管理局側も大層驚いたものであった。ならば、直ぐに会談を行いたいところではあったのだが、流石に無理であろうというのが、時空管理局の意見する所だった。それは、誰しもが当然に思うことであろう。命に係わる程の重傷を負った人間が意識を取り戻したとはいえ、直ぐに会談できる身体である筈がないのだ。
  マルセフは、意識を取り戻した後、今だ意識不明のラーダー参謀長と共に、より充実した設備を持つ次元航行部隊本部こと本局内部にある医療局に搬送された。そこで完全な管理体制の基にあって、大怪我を負った身体の完治に専念していたのだった。
  だが、完治するまで時間を要すると考えていた時空管理局側の予想を外したのが、何とマルセフ本人だったのだ。彼曰く「なるだけ直ぐ会談を行いたい」というの内容の伝言であったのだ。これには思わず、高官の一部も怪訝な表情を作ってから一同して同じような結論を出した。完治しない内の会議出席は控えるべきではないか、との見解を導き出したのも、無理もない話であろう。

「地球艦隊の指揮官は、大怪我を負っているのではないかね?」
「そうだ。聞けば、1ヶ月は安静にするべきだと聞いているぞ」

  半ば呆れたり、心配する高官が多数占めたが、それはマルセフの部下達も同様だった。意識が戻ってから1週間が経過したとはいえ、自力で満足に歩くことさえままならないのだ。せめて車椅子で移動するのが精いっぱいであった。だが、体調も万全ではない今、無理して会談に臨むのは不利益を講じる可能性もあるのだ。それでも時間は待ってくれないのだと、現実としては確かな事を言うマルセフ。
  とはいえ、納得しかねるクルー達の意向を伝えるべく、コレムは医療局へと通信を繋げる。数秒してから、通信画面にマルセフが現れた。ベッドの上で安静にしているようだが、とてもじゃないが会談に参加できそうには見えない。上官の無茶を止めねばならなかった。

『副長。貴官の言いたいことは、分かっているよ』
「ならば、司令。失礼を承知の上で、敢えて申し上げます。どうか、傷が完治されるまで、会談はご自重ください」

  ひっ迫した表情で、コレムは必死に訴えた。
  SUSという巨大な軍事勢力が確認されたこの次元世界で、悠々自適に過ごしている時間の猶予が無いのは、コレムも分かっている。しかし、かと言って傷の癒えぬ内に無理をしてどうするのか。また、ジェリクソンやレノルドといった艦橋のメンバーも、揃って司令官の無茶を制止した。無理をして倒れてしまっては、元も子もないのだと必死に説得する。
  そんな部下達を、通信越しから逆に眺めるマルセフは、良い部下を持ったものだと心内で感謝しつつ、彼らを説得する。

『私も恵まれたものだ。諸君の様な上司思いの部下を持って、誇りに思うよ』
「なら――」
『だが、今はそうもいかん。SUSが、いつ仕掛けてくるのか分からぬ今、私の完治を待っていては対応が後手に回ってしまう』
「……確かに、司令の仰ることは理解出来ます。しかし、今の健康状態では、帰って負担が掛かってしまいます」

  どうしても行かねばならないと言うマルセフに、コレムは何としても止めようと彼を抑え続けた。それに同情して、ジェリクソンやテラー、レノルドらも同じことを言う。また年長に当たる機関長パーヴィス少佐も、マルセフの行動を止めに掛かった。

「司令のお気持ちは察するが、今は耐え忍ぶべきではありますまいか? それに、苦痛を伴う状態では、会談どころではありますまい」
「小官も同様です。まだ動くの早いかと」

  パーヴィス少佐の言うことも尤もであり、ハッケネン少佐の忠告も正しい。ただの話し合いにしても、今のマルセフの身体では痛みが伴い、同時に精神的な負担も重なってしまうだろう。それでは、まともな思考で話し合えるとも思えなかった故であった。
  そんな皆の制止を、マルセフは静かに振り払って答えた。

『諸君……今までも、地球の危機に立ち上がった勇者達のことを忘れた訳ではあるまい。あの沖田提督も、ご自分の身が病に蝕まれていると自覚されつつも、16万8000光年の旅を完遂させたのだ。それに比べれば、私の怪我は軽いものだ。そんな私個人の為に、諸君らのみならず管理局や、多くの世界に住まう市民を危機に晒す訳にはいかんのだ』

  身を粉にしてでも会談に出席し、お互いの立場を確認させた上で交渉に入り安定させなければならない――マルセフはそう思っていた。中でも難題とされている技術供与の条件を出された場合を、どう乗り越えるべきなのか。タキオン粒子を利用した波動エンジンの技術は、地球にとって当たり前の代物である。
  しかし、だからといって他勢力に無断で教えられることはない。地球連邦も、この技術を得る為に楽をした訳ではないのだ。絶滅に瀕した地球が懸命に生き残ろうとする姿に鑑みて、遥か彼方のイスカンダル星から命を投げ打ってでも、その技術を教えてくれた女王スターシャ猊下の妹サーシャのこともあった。彼女は、波動エンジン技術を地球に教える為に、太陽系まで単身で宇宙船に乗ってやって来たのだ。
  だが、宇宙船の故障により火星へと墜落してしまい、そのショックで亡くなってしまったのである。その場で待機していた国連軍兵士兵士の古代進(こだい すすむ)と、島大介(しま だいすけ)の両名は、その勇気ある行動に敬意を表して、以下の文面を記して墓標を立てた。

“遠き星よりの使者、ここに眠る”

  これは、復興した火星都市(マーズシティ)に保存されており、地球連邦政府も地球市民も、彼女の勇気は永遠と称えている。彼女の命を代償として伝わった波動エンジン技術は、地球の技術者の手によって独自の改良が加えられた。それにより波動エンジンは、飛躍的な技術向上を見せることになり、主兵装だった光化学兵器の転換や、艦隊決戦兵器“波動砲”の威力向上へと繋がった。
  その事例が言うまでもない“拡散波動砲”である。従来の収束型だった波動砲が、艦隊を殲滅可能な拡散モードを可能にした拡散波動砲へと発展したのだ。
  そんな経緯を辿って来た波動エンジン技術を、果たして簡単に教えることは出来るのだろうか。もし教えるのであれば、それ相応の対価を求めなければバランスは取れまい。
  相応の対価としてマルセフが考え付いたのが、時空管理局の常識的となっている空間転移技術の譲与と、管理局内部での行動制限を大幅に解消してもらうこと、単独行動を許可させること、生活物資の供給、そして何よりも乗組員達の身の保証の安全だ。転移技術が譲与されなくとも、最低限は乗組員達の安全保障や生活物資の半永久的な供給、艦隊維持等の約束は絶対に飲んでもらわねばならない。
  この相応条件の土台となる初期案は、副長コレム大佐の発案であった。それをマルセフが纏めを仕上げたような物であり、無論それは、地球艦隊の艦長達にも伝えて了承を得ている。

「……承知しました。司令がそこまで仰るのであれば、小官は同意致します」
「副長!?」

  一番に司令の理解が深い人物とされるコレムが、筋を曲げず頑なに皆の制止を振り切るマルセフの様子に折れたのか、マルセフの会談申し込みに賛同的になった。副長の同意に対して、索敵長ジーリアス大尉が驚きの声を上げてしまうが、他のクルー一同も驚いているのは同じだ。驚きを禁じ得ないと言わんばかりの部下達に、コレムがマルセフに代わってクルー一同を説得する側に回った。
  艦長の身が心配なのは自分も同様であるが、ここは艦長の意思を尊重しようと言う。説得すること、凡そ5分が経過したところで皆が一致して賛同の意を示した。マルセフは“ありがとう”と一言礼を言って皆に軽く頭を下げたのだが、それと同じくして通信が入る。
  その入電してきた内容を、通信士官テラーが急ぎ通信機の前に立って内容を読み上げた。

『どうしたのかね?』
「……司令、管理局から連絡です。会談について確認したい事がある故に、司令の基へ伺いたいと」
『そうか……ん?』

  ふと、コレム側から見て、画面の見えない所から若い女性の声がした。この医療局を管理する1人――主任シャマルである。マルセフは一度、コレム達に待ってもらうように言ってから、彼女に耳を傾けていた。何があったのかと気になるところであったが、ほんの数秒で話は終わった。
  再びマルセフが画面に目を向ける。

『今、こちらでも連絡があった。私は会うこと自体は一向に構わんのだが……そちらからも数名、来てもらえるかな?』

  マルセフ1人だけではなく、1名か2名がいるとのことで、話の内容を漏れなく確認する必要があった。

「分かりました。私と、東郷少将で、そちらへと向かいましょう」
『ウム。リンディ・ハラオウン提督が来るらしい。副長は、確か会っているね』

  リンディ・ハラオウンと聞いて、コレムは頷き答える。彼女は、本局で最初に会った高官の局員であるのを、しっかりと覚えていた。会議室で並べた顔ぶれの中でも、とりわけ御淑やかな雰囲気を放っていたものである。また、これまで何かと、地球艦隊の面々の為に手配してくれた人物でもあった。いわば恩人と言っても過言ではない人物だ。
  彼女の他にも、同僚とされるレティ・ロウラン提督、さらに最高位とされるラルゴ・キール元帥、レオーネ・フィルス元帥、ミゼット・クローベル元帥の3人が居た。彼らは比較的温厚に、親密になって対応してくれたのだが。それだけに、彼らの顔を、コレムのみならず、東郷の記憶にもよく刻まれていた。
  またマルセフが医療局の治療室へ運ばれた後に、短時間だがリンディが時空管理局代表として、マルセフと顔合わせをしていた。マルセフも、彼女に対する印象を好意的に捉える事が出来、信頼に足る人物として記憶していたのだ。
  面識のあるリンディが来てくれるのは、こちらとしても有り難い。

『時間は、今から1時間後との話だ。30分後には、そちらにも案内の者が行くらしい』
「そのようです。こちらにも連絡が来ております。我々も、急ぎそちらへと向かいます」
『分かった。待っておるよ』

  そう言うとコレムは通信を切り、視線をクルー達に向け直す。

「聞いての通りだ。これから、私は東郷少将と共に、司令の基へと向かう。ハラオウン提督が何を訪ねて来るかは分かりかねるが……」
「恐らくは、会談の申し入れに関してでしょう」

  マルセフの基へと面会するリンディの目的が、いったい何処にあるのか、と考え込むコレムに、テラーは先の会談の申し入れに関してだと推測する。残る可能性と言えば、防衛軍に対する処遇の問題だろう。
  兎も角、会わないことには分からないのだ。コレムは東郷の〈ミカサ〉にも連絡を入れされた。

『うむ、20分後には、そちらのタラップへと向かおう』
「了解しました」

  東郷も何を目的のものかと疑問に思っている様子が、画面越しにも分かった。
  コレムはタラップを降りるまでの間、思考に深け入った。次元管理世界が、SUSに侵攻されることを知ってマルセフも気が気でないのだろう。本当なら、この様な事に首を突っ込まずとも、知らん顔を出来る。何せ、此処は地球領ではないし、連邦政府の命令で此処にいる訳でもないのだ。事故で偶然に来てしまったに過ぎないし、この世界を護る義務はない。
  だが、時空管理局に遭遇し、しかも手助けをしてもらったという事実と、SUSをこの目で確認してしまった手前、マルセフも他人事だと考えられないのであろうか。それは、他の将兵達も同じ気持ちである。全くの無関係とは言えない上に、時空管理局にも一応の恩義があるのだと理解していた。

(マルセフ司令も、義理堅い所もある。それに、これから被害に遭うだろう市民達のことを考えると、放ってはおけないのだろうな……かくいう私とて、無関係の人々が巻き込まれ、血を流す光景など見たくもない)

  コレムはマルセフの心情を察した。自分とて、知らない世界とは言え、この世界の市民が、あの移民船団の様な地獄絵図に巻き込まれるとなると、後味の悪いものだ。そうなる前に、何とかしなければないらない。政府の命令系統を遮断されている今、自分らの行動がどういうことに繋がるのか。
  恐ろしく思う半分、行動せねばならない、というある種の使命感を感じながらも、迎えの到着を待つのである。
  〈シヴァ〉の乗艦用タラップの前で待機していたのは、コレムと東郷を案内するために派遣された人物――フェイト・T・ハラオウン一尉とティアナ・ランスター一士の2名が出迎えていた。これで二度目となる顔合わせに、コレムは何処か安心感を覚えた。やはり、一度会っている分、気分も違うのだろう。

「お待ちしておりました。東郷少将、コレム大佐。小官らが医療局へとご案内いたします」
「案内してくれて感謝する」

  実際には、案内役としてフェイトを起用したのは、リンディの指示によるものである。コレムと東郷が感じた安心感こそが、その起用した正しさを証明していた。フェイトにしても、案内する相手が知っている人物だと知って、ある程度は安堵したものだった。最初の印象も悪いものではなかったこともあるが。
  医療局に到着するまでの間、コレムは気になっていた事をフェイトに尋ねた。それは、最近の管理世界の情勢と、SUSの動きに関してであった。もっとも、SUSが新たに動き出したのならば、彼ら地球防衛軍の基にも届けられているだろう。連絡が無いということは、いまだに動きが無いということだ。

「私の知る範囲では、SUSの動きは無いようです。管理世界の被害も、報告はされておりません」
「そうか……我々が次元空間に落ちて、早くも2週間近く経つのだが、SUSも慎重になっているということか……」
「そうさな。そのまま、永遠に静かにしてもらった方が、遥かに安泰がな」

  御尤もです、とコレムは東郷に同意する。
  その会話を聞いていたフェイト、ティアナの両名も彼らの意見に同感だった。争い事など、無いにこしたことはないのだ。ましてや、彼女らは半年前には、次元世界を揺るがすJS事件を解決したばかりである。その傷が感知しえぬ内に、飛び火してくるなど考えたくもなかった。
  だが、当の地球防衛軍や地球本星では、やや日常茶飯事と化したことでもある。安泰だったのは、ここ17年あまりの時間だけだ。それでも、短い期間ながらも激しかった戦争にくらべれば、幾万倍の平和な時間であった筈だろう。それがまた、ブラックホールとSUSの出現によって撃ち壊されてしまったが。
  そう思っているうちに、彼らは目的の医療区画の一室に辿りついた。フェイトが扉越しに、コレム達を連れてきた旨を告げる。すると中から聞き覚えのある声が、入るようにと即した。

「失礼します」

  フェイトが扉を開け、コレムと東郷を先に通す。彼ら2人を出迎えたのは、主任のシャマルであった。フェイトとは違って、やや脱色した金髪のミディアムショートだが、負けず劣らずの美女と言うべきだろう。

「お待ちしておりました。マルセフ提督は、奥のベッドにおられます」

  そう言って、シャマルはマルセフのいるベッドへと案内する。そこは一応カーテンで区切られているようだが、そのカーテン越しにもマルセフが居るのが分かった――が、シルエットは2人分あった。ベッドで上半身を起こしている人間と、もう1人は椅子に座っている人間のシルエットだった。ベッド側のシルエットは、言うまでもないマルセフ当人だ。もう1人の椅子に座った側の声とシルエットからして女性であった。
  2人の会話からして、何やら世間話の様な雰囲気を感じる。いつの間にアットホームな感じになったのであろうか……等と考えるコレムを余所に、シャマルが面会を告げた。

「リンディ提督、マルセフ提督。コレム大佐と東郷提督が参りましたよ」
「おぉ、来たかね。では――」
「そうですわね。シャマルさん、通して頂けます?」

  了解を取ったシャマルが、仕切りカーテンをシャッと音を立てて開けた。そこには、半身をベッドごと上げたマルセフの姿と、側で椅子に座るリンディ・ハラオウンの姿があった。
  マルセフはコレムと東郷を見るなり、敬礼して迎え入れた。コレムらも答礼し、同時にリンディにも敬礼する。

「お元気そうで何よりです、司令」
「凡そ1週間ぶりかな、副長。それに東郷少将も、私の留守の間に艦隊を纏めてくれていて感謝する」
「纏めている、という程のことではございません。何せ、港に係留されたままですからな」

  冗談めかして言う東郷に、苦笑するマルセフ。それはさて置き、とマルセフは役者が揃ったのを確認すると、本題に入り始めた。
  その際に、シャマルは事務に戻るために退室し、同時にフェイトとティアナは、リンディが話し終るまでの間、外で待機しようとするもののマルセフに引き止められた。この問題は、彼女らにも真摯に受け止めてほしいとの意味も込めて、その場に残ってもらいたとの話だった。無論、これはリンディも承諾したものであって、2人は彼女の後ろに立つ形で留まることにした。
  まず口を開いたのはリンディでからである。内容としては、コレムと東郷の考えていた内容と、ほぼ同じものであった。

「私ども管理局は、マルセフ提督のご容態が完治されるのを待つつもりでした。それを、敢えて完治しないうちに行うのは、如何かと思うのが、私どもの思う所なのです」

  やはり時空管理局側も同じ事を懸念していたのだ。傍にいるコレムも上官たるマルセフの身を案じてはいたが、完治までに時間的な余裕が無いのも事実なのだ。コレムも良く考えた上で、彼の考えに賛同していた。
  リンディに尋ねられたマルセフは答える。

「ハラオウン提督の仰ることも尤もです。ですが、自分の傷が癒えるまで会談を待つことは、許されないと思っているのですよ」

  あくまで会談への意欲を隠そうとせず、寧ろ直ぐにでも行いたい意向を強く示すマルセフの姿勢に、リンディもやや険しい表情になる。出席の時期を、予定通り1ヶ月後に定めるべきではないかと、彼女はマルセフを押し留めた。背後に控えるフェイト、ティアナも同様の姿勢で、マルセフは安静にすべきだと目で訴えていた。



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  まずは自分の身体を直すことが、最良なのではないだろうか。そう思いつつ念話でフェイトに語り掛けたのはティアナだった。

(フェイトさん。なのはさんだったら、絶対に許してはくれませんよね)
(そうだね。なのはだったら、全力で止めてる。けど、マルセフ提督はそれで折れるような人じゃない)
(……はい。この方は、一見して温厚そうな提督ですが、その中には、固い信念を貫く意志――武人の心があると思います)

  武人というと、凛とした、かつ威厳のあるような人物……しいて言えば、東郷少将が適材適所なのではないかと思う。
  だが、そればかりではない。マルセフは確かに欧州出身の、見本となる紳士的な男性だろう。それと同時に、己の意志を曲げることのない軍人でもあった。
  彼の会談早期実行の進言に、リンディは再び聞き返す。

「何故です? 完治しえない身体では、会談に支障をきたすのではないのですか。重ねて申し上げますが、しばらくご自重なさるべきかと、私は思います」

  尤もな話である。フェイトもティアナも、療養中のマルセフを見て安静にするべきではないのか、と疑問を感じているくらいだ。幾ら意志を曲げぬとはいえ、強行すべきものではない。コレムも東郷も、実を言えばリンディの親切な忠告に、従うべきではないかと思うところがあったのだが、彼らもまた防衛軍の軍人であり、マルセフの固い決意を理解していた。
  目線でマルセフに合図を即すコレム。それを受け取ったマルセフは、心配するリンディらを説得すべく話を始めた。

「貴女方も知っての通りSUSが、この次元空間内を侵食しつつあります。しかも、奴らはいつ攻撃してくるかもわからない」

  コレムがクルー達に説明したことを、ここで同じように説明を施した。自分1人を待っていたら、正確な方針を打ち出すこともなくしてSUSにより多大な被害を受けるだろう。そうなってしまっては後の祭りなのである。そんなことで、時空管理局に被害を出すばかりではなく、各世界にも無用な犠牲を出してしまう訳にはいかない。そうなっては遅いのだと。
  東郷が口添えし、マルセフの援護射撃に入る。

「リンディ・ハラオウン提督。貴女方にお見せした、地球の惨状を覚えておりますか」
「……えぇ」
「我々防衛軍は、これまで遅きに失した対応によって、地球人類の滅亡の危機に瀕してきたことが、幾度かあるのです。それを、我々は繰り返したくはないのです。たとえ、それが我々とは無関係の世界とはいえど」

  それはガトランティス戦役での、高官達の傲慢な態度しかり、銀河大戦時における首脳部の緩みきった対応しかりである。その都度、生命の危機に瀕したのは地球市民であった。そして今、この次元世界では多くの民間人が危機に瀕しようとしている。さらに、SUSが地球との対立関係にあるのも、はっきりとしているのだ。
  コレムはそれを指摘し、リンディらに理解を求めた。

「地球の市民ではなくとも、SUSが我々と敵対した以上、無関係な話ではないのです。ハラオウン提督、マルセフ司令の申し入れを、ご理解いただけませんか」

  これを聞いたリンディは、改めてマルセフやコレム、東郷らの意思の強さを感じ取った。方やフェイト、ティアナも、揺るぎ無い意志に気圧される。マルセフの無茶――敷いては防衛軍の行動は、まさに全人類の存亡を懸けたものだと感じていたのだ。それにマルセフの思いは他にもあった。自分らが守るべき移民船団の人々を守り通すのは、叶わなかったという無念さが現れてもいたのである。だからこそ、その過ちを繰り返したくはないと、固く誓っているのだ。

「それに、こう思うのは私だけではない。我々防衛軍の兵士全員が、民間人の生命を守らねばならぬと思っている。ハラオウン提督……どうか、分かっては頂けませんか?」
「マルセフ提督……」
(やっぱりこの人達は、私達管理局とは何かが違う気がする。平和への思いや命の大切さ……護りたい意志は一緒なのに、何かが違う気がする)

  防衛軍兵士として背負う、生命を護る使命感の重みの違いのようなものを、フェイトは深々と身体へと染み込ませていく。時空管理局とて、平和を維持せんがための一大治安組織であるのだが、熱の入れ方が違うと言うべきであろうか。どう比較するかも難しいものだが、口には言い表せぬような何かがあった。
  それに、彼女には実感が湧きづらいかもしれない。守るべき3億人の人々の多くを失い、敗残兵の如き身となってしまった彼ら地球防衛軍の精神的な苦痛を……。
  彼らの強固な意志の前には、さも無力だったかのようにして、リンディは説得を諦めざるをえなかった。それだけではないが、彼女なりにマルセフに敬意を表す結果だ。フェイト、ティアナも同じくして、マルセフに感銘を受けている様子である。やはり、この人達は地球や宇宙の平和のために戦い続ける戦士なんだと、この短い時間で感じた。

「分かりました。マルセフ提督のご意志は、私から上層部へとお伝えいたします」
「無理を言って申し訳ない。よろしくお願いします」

  それで面会は一応の終了を見ることとなった。
  だが、直ぐ会談を行う訳にもいかず、どんなに急いでも明日以降となってしまうのだが、それでも早い方であろう。それだけ、時空管理局の高官側も危機感を見せているということだ。相も変わらず、強硬派は単独でSUSを撃退できると信じて疑わないのだが。
  兎も角、会談を行う為の準備は地球艦隊側もしなければならない為、早急ではあるが準備に入った。



「――で、どない感じやった?」

  フェイトとティアナが専用の執務室に戻ってくるなり、突然に声をかけて来たのは、八神はやてだった。また、彼女のパートナーであるリィンフォースUと、事務作業中だったシャリオ・フィニーノも一緒である。
  はやては、まだ地球防衛軍の面々と会話したことが無い為、実際に二度も顔を合わせた経験のあるフェイトらに、会ってみた感想を聞こうとしたのだ。何せ、違う管理世界の地球ともなれば、はやても気にならざるを得ない。画像データや遠巻きに見ただけの地球防衛軍の人間は、どんな感じなのだろうか……興味は尽きない。

「私とティアナが、直接的に会話を交えた訳じゃないけど……」

  応接用の小さなソファーに座るなり、フェイトは興味津々のはやてに説明を始めた。

「マルセフ提督達は、話し合えば十分に理解してくれると思う。コレム大佐と東郷少将とは二度目になるけど、十分に信頼できるんじゃないかって感じたよ。個人的な感じだけどね」
「信頼できる……か。そないなら、尚更のこと、地球防衛軍と敵対したらあかんわ」

  フェイトの感想を聞いたはやては、改めて地球防衛軍とは敵対関係にあってはならないと確信する。リンディやレティと言った穏健派、慎重派のように、彼女もまた、防衛軍に対する正しい対策を取らなければならない、と考えていたからだ。それに、時空管理局の艦船が、外世界の軍艦と渡り合うことが非常に難しい旨を聞いており、彼女も密かに手に入れた戦闘データを見て納得せざるを得なかった。数があっても質で完全に劣っていては、勝敗を予測することなど容易いものだと解していた。

「お偉いさんは、実際に自分の目で現実を見なあかんのや。今回の戦闘で犠牲になった局員も浮かばれへんで」

  現実と向き合わなければ、この先、時空管理局は滅びの道を進むのではないか。そういった不安が、彼女の中に渦巻いている。
  さらに、ティアナも防衛軍らの覚悟と決意に対して、こう告げた。

「こういった言い方は、語弊はあるのですが……自分を犠牲にしてまで護りぬこうとする、自己犠牲のような物を感じます」
 
  自己犠牲――即ち己を捨てて他者を護ろうとするものだ。自身の安全よりも他者の安全を優先しようとする彼らの決意に、その様な感覚を覚えても不思議はなかった。無論、時空管理局に努める魔導師の多くも、人命を救おうと命を落とすことも覚悟の上で、日夜努めてはいるのだが、ある意味では地球防衛ぐの比ではない。

(自己犠牲……か。ウチらだったら、絶対にさせへんわな。特に、なのはちゃんは猛反対するやろうね)

  魔法文明の発展があるからこそ、自己犠牲といった考え方を持つ人間は少ないと言っても過言ではない。あるとすれば、はやての守護騎士団(ヴォルケンリッター)の面々だ。
  対して地球防衛軍の世界は、命を奪い合う恐ろしい戦争だからこそ、事故の命を捨ててでも他者の命を護り通すという考えたかも出てくるのだろう。その様な姿勢に対して、時空管理局から見れば狂信的な思想だとして、邪険に観られるだろうが、それだけ防衛軍は本気なのであり、軍人である以上は命を奪われる覚悟も必要だった。それが、軍人になるものの覚悟である。

「兎も角、防衛軍の方々は、こちらの出方次第では、友好関係を結べる可能性は大きいんですよね?」

  そう聞いたのはシャリオだった。彼女の言う通り、時空管理局の出方次第で、地球防衛軍との関係が決まる訳だ。SUSが進行するであろうこの時期に、対立は避けたい。
  だが、会談に持ち込んだとして、すんなりと進むとは限らない。寧ろ、難航すると見た方が自然ではないだろうか。
  はやては時空管理局側の出方を推測する。

「リンディ提督の話だと、何かしらの技術的な要求をするかもしれへんらしい」
「そんな……」

  この迫りくる危機を前にして、時空管理局が技術提携を申し出るという可能性に、ティアナも悲観的になる。
  会談の参加者であるリンディの話によれば、キンガーを始めとする強硬派は、技術供与は絶対条件であるべきだと唱えているのだという。或いは、命令系統の譲与としており、指揮権を時空管理局内部へと移そうという意図は明らかだ。無条件で地球艦隊を置く訳にもいかないまでにも、それくらいは必要らしい。
  特に時空管理局が恐れている理由の1つとして、もしも地球艦隊を野放した結果として、他勢力の所へ波動エンジンの技術が渡ってしまうものだ。そうなれば、時空管理局の劣勢は目に見える。その可能性を無くす為にも、地球艦隊を目の届くところで置いておきたいのだろう。
  はやても、そこまでの見当はついており、思わずため息を漏らしてしまった。
  ティアナは管理局が技術の供与を訴えるとしても、対する防衛軍は何かしらの対価を求めてくるのではないか、と予想していた。

「もし、上層部がそう要求したとして、地球艦隊はどんな対価を求めてくるでしょうか?」
「確かに……。向こうは、ただ黙って要求に応じてくるとは思えない。支援物資に対して、技術提供は釣り合わないよ」
「フェイトちゃんとティアナの言う事に一理ある。向こうは祖国を失ったも同然や。指揮権は、マルセフ提督が握っているけど、自分達が生き残る為にも、技術支援に匹敵する相応の対価を、要求してくる事は十分に有り得るで」

  ティアナに続いてフェイト、はやて、と発言を続ける中でシャリオも同意したように相槌を打っていた。それにマルセフの立場は非常に厳しいものであると、はやては言う。もしも、技術を供与した後に祖国である地球が発見されたら、どうなるかということだ。マルセフも司令部や政府の意見なしに技術を渡した責任は、非常に重いものとなるだろう。恐らくは技術の供与は受諾する可能性は、ないかもしれない。その代りに指揮権を渡して時空管理局の元へと組み入るか。
  いまいち地球艦隊の出方が予想しづらい、はやてだった。
  方や病室にいるマルセフは、直ぐに回線を開いて他の艦長達と協議を行っていた。無論、コレムも通信回線で参加している。

『では、波動エンジンの技術は渡すことを拒否なさるのですか?』

  戦艦〈アガメムノン〉艦長の北野少将は、マルセフに技術供与の要請を受けた場合の対処を訪ねていた。他の艦長達も無償の技術供与は簡単に行うべきではないと分かってはいた。
  しかし、自分達の立場を考えると、相手の要求を頑なに拒むのもままならない状況であると理解している。何かしらの条件は飲まなければならないだろう。
  そこでマルセフは奇抜な提案を差し出したのである。思わず艦長達はそれぞれの表情で驚きを示していた。

『なんと……波動エンジン“だけ”の技術を供与なさるという訳ですか』
『司令の仰りようにも一理ありますね。エンジンの技術だけ教えて、波動砲やショックカノンの技術を容易に渡さないとは……』

  感心の声を漏らしたのは東郷艦長と、〈ファランクス〉艦長のスタッカートだ。彼らの言うとおり、マルセフは技術供与をするにも頭を一捻りして工夫を凝らしていた。東郷が呟いたように、波動エンジンだけの技術を供与させるつもりであったのだ。さすれば、時空管理局が容易に波動砲といった兵器転用の為の開発は、出来ない筈であると踏んだのだ。
  そして、今一つそれを選んだ理由がある。時空管理局が主に使用している鉱物資源といった金属についてだった。コレムは戦闘記録を見る限り、次元航行艦の装甲というものは、戦闘艦としてはアンバランスな程に貧弱なものだと結果を出したのだ。かつての地球が、波動エンジンを用いる際に使用した地球産の貴金属類では、その生み出される莫大なエネルギーの圧力に耐えられない経験があった。これが一体何を意味しているのか……?
  敵弾の攻撃に脆かった時空管理局の艦が、よしんば波動エンジンを搭載したとして、それは使用した瞬間に自己崩壊という事態を引き起こしかねないという可能性を強く秘めていた事である。かの〈ヤマト〉も地球での金属を頼っていた部分が多く、波動砲やワープの使用時にはその反動を受けて損傷をきたした経験がある。
  それを補う為に、他惑星の鉱物を採取して宇宙船の外壁や装甲、エンジンなどに使用されてきたのだ。
  その経験があったからこそ、その後の防衛軍艦艇は波動エネルギーの圧力に耐えられるだけの装甲で、戦闘艦を配備可能にしてきたのだ。そうでもしなければ、波動砲を1発撃ったその瞬間に、航行不能となる羽目になってしまうことだろう。
  それらの理由を基にして考え付いた交渉法であった。同時に地球艦隊側の要求も定まっており、内容として祖国が見つかるまでの滞在許可、乗組員の見の保証の安全、艦隊行動の許可と修理の許可、食糧や医薬品等の供給、これらの条件を呑んでもらうつもりであった。

「私としては、これが最善ではないか……と思うのだが、諸君らはどうかね?」
『相手の詳しい情報はありませんが、それが現在の最善策だと思います』
『小官も賛成いたします』

  マルセフの問いに対して北野と東郷が賛同すると、他の艦長達も同意見だとして了承する。全ての意見を一致させると、明日に迫る会談に備えて通信を終わらせたのである。



  だが、これとは別にして危機を目前に控えたところがあった。時空管理局の管轄区域の1つである第九管区と第十管区と、それらを管轄している2つの活動拠点があった。ここに、魔の手が忍び寄っていたのだ。
  第九管区に存在する管理局の中間拠点。ここは、かつてリンディ・ハラオウンが〈アースラ〉艦長を務めていた時期に赴任したことがある管区であり、彼女との顔見知りの局員提督や局員も幾人か存在する。
  その第九管区拠点のある一室で、リンディが映されている通信画面を前にして、会話を弾ませている人物がいた。〈シヴァ〉と最初の接触を果たしたジェリク・ジャルク准将だ。彼は、時空管理局に入りたての訓練生時代に、教導官として赴任していたリンディの指導を受けていた経験がある。その後、たまたまリンディの〈アースラ〉に副長として着任し、数年に渡ってリンディを公務で支えた。今もなお、この縁もあって先輩と後輩の関係で交流を続けていた。
  それだけリンディを尊敬しているのだった。

「――えぇ、はい。こちらは先の被害もあって、部隊の再編中です。それにノルギンス提督の警戒心が強いようで、第九管区は未だに厳重警戒態勢が敷かれています。いつ戦闘がおこってもおかしくは無いですね」
『そう……ノルギンス提督の心配も無理ないわね。でも、久しぶりに貴方の無事が直接確認出来て良かったわ』

  そう言ってニコリと笑顔を作るリンディに、ジャルクも思わずドキリとしてしまう。彼女が未亡人であることは知っているが、そんなリンディは先輩であり、尊敬すべき上司であり、同時に憧れでもある。訓練生時代には、密かに想っていたこともあったくらいだ。それでも、まだ30代でも通用する美貌で、女神の様な笑みをされて心穏やかにしておくのは、大変な労力を必要とした。

「はは……先輩に心配して頂けるとは、正直な話、嬉しいです」

  そう言って誤魔化す後輩に、リンディは知ってか知らずか微笑んで返事をする。以前にもリンディからジャルクの方へと連絡を入れていたのだが、彼の方が艦隊の被害報告の纏めや、地球艦隊に関する情報の纏め、艦隊再編の仕事で追い回されていた為にリンディからの連絡に応えられなかったのだ。
  だが、大方の事務処理を終えてから、ジャルクも少し落ち着けるようになり、今こうして会話しているという次第であった。何かと話は多く、会話の内容は地球艦隊に関する私見やSUSとの戦闘についてだ。

「兎に角、この大事件を前にして対応を遅らせてしまえば、大惨事という言葉では表現出来ない事になるでしょう」
『同感よ、ジェリー』

  “ジェリー”とは、リンディがジェリクに対して呼ぶニックネームだった。昔から、こっちの方が呼びやすく、親しみやすい、かつ可愛いという少し茶目っ気を出したリンディによって定着したものだ。それを、当初は恥ずかし気ながら、今は信頼されている証として、ジャルクは呼ばれることを喜んでいる。

『私やレティも含めて、急ぎ地球艦隊との本格的な交渉に入る段階なのだけど――』

  そこで、彼女の声は中断されざるをえなかった。ある程度まで話が弾んでいた頃になって、突如として警報が鳴り響いて現実化したからである。けたたましく鳴り響く警報音は、通信画面のリンディにも十分聞こえていた。彼女にも、危険が第九管区拠点に迫っていることを悟り、何が起きているのかを目の前の後輩に確認させた。

『一体どうしたの?』
「わかりません。兎に角、私は司令室へと赴きます。お話はまた後にしましょう、先輩」

  そう言っただけで、ジャルクはやや強引に通信を切ってしまい、その場を後にした。
  彼がこの後に、どんな恐怖を体験するか……想像を絶するものであったと言えよう。





〜〜あとがき〜〜
どうも、第3惑星人です!
先日に投稿して以来、まったく更新することが出来ず申し訳ありません(汗)!
実はネタぎ……(嘘)ではないですが、いろいろと云々(デタラメ過ぎw)
今回もまた会話中心として進んでしまいましたが、次回こそは戦闘へと突入できそうです!
それにしても、自分であれほど原作キャラはあまり出さない、といいながらも結構出しているんですねw
ここにきて気づいてしまいました(オイ)。ですが、出した以上、何かと続けるつもりです!
では、これからもよろしくお願いいたします!

〜拍手リンクより〜

[17]投稿日:2011年02月20日20:16:47 EF12 1 [拍手元リンク]
また押しました。
>正直な話、その小説を読んでこの作品を書き上げようという起爆剤になったようなものです。
…あんりまあ、大したたまげだ!グダグダな拙文が起爆剤とは、正直どう反応していいのか(笑)きっかけの1つになっていたとすれば、書いたかいがありますね。お互い、頑張って書いていきましょう。
ところで、拙文でもそうですが、時空管理局は頭を下げて技術供与を乞うということを知らないんでしょうかねえ?地球側とすれば、
「こちとら何十億の同胞の命と引き換えにしたようなものなんだ。無償でくれてやると思ってんのか?払うもの払えやゴルァ!」
なんですけどね。うっとこの主人公は言いそうです(笑) 

>>EF12さん、再び押して頂いて光栄の極みです!
私もあなた様の小説を毎回楽しみにして読んでおります。本当に、お互いに頑張りましょう!


[18]投稿日:2011年02月21日12:5:17 HO [拍手元リンク]
面白いです
続き楽しみにしてます頑張ってください
宇宙戦艦ヤマトはいつでてくるんですか

>>面白いと感じていただき、感謝に絶えません!
これを動力源して次回作へのエネルギーへと変換できたらと思います。
ヤマトについてですが、申し訳ありませんが、登場する機会はないかもしれません(汗)



・2020年3月3日改訂



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