・メインキャラクター

 

長谷川千雨(ミッドバレイ・ザ・ホーンフリーク)

 本作の主人公。ノーマンズランドの殺し屋ミッドバレイ・ザ・ホーンフリークが、何の因果か彼女の姿を取って転生した。聴力と演奏技術は錆びつく所を知らず、戦闘能力もセンスも戦いを経る度に磨かれていった、まさにハイスペック中学生。ただし合計年齢四十超え。

 中学卒業後はそのまま麻帆良内の高校に進学し、高校卒業後にジャズ喫茶「白き翼(アラルブラ)」をオープン。自宅兼用で、のどか、レインと共に暮らしている。店のメニューの中にサックス演奏も入っており、金額は客のお任せ。つまりストリートミュージックの延長みたいなもの。一応依頼演奏も行っており、幼稚園などで演奏会を行っている。ただし料理は出来ない。

 戦闘能力に関しては当然超人級であり、全世界で5本の指に入る実力者の一人。ほとんど戦略兵器扱いである。そのため、麻帆良の警備組織からは、千雨の店周辺は立ち入り禁止区域として指定されている。無論この区域の管理者はのどか。

 現在年齢は19歳(『別荘』での特訓期間を踏まえれば21歳)だが、20歳の時に月詠のクローン体(当時およそ4歳)を保護。彼女の養母となり、子育てを始める。

 外伝3話時点で34歳。エヴァが指摘した通り、すでに彼女の身体はボロボロであり、60歳になる前に死亡することは確実とみられている。それは周知の事実であるわけだが、本人は全く気にした様子もなく、今日も明日も喫茶店で客を待ち、サックスを奏で続けている。

 

宮崎のどか

 本作のヒロイン…だと思う。多分。作中で最も(良い意味でも悪い意味でも)成長した人物。千雨の嫁その1。

 中学卒業後は、関西呪術教会副会長として活動するため、進学はせず。その後日本魔法魔術協会が発足するにあたって、麻帆良統括理事会の理事の一人として選ばれた。千雨の件は「何とか押し切れた」らしい。

 理事としての手腕は確かで、部下や他の理事からの信頼も篤い。ただし時々怖い。通称「麻帆良の魔女」。

 彼女の事務室が千雨の喫茶店の2階にあるため、何かのどかに危害を加えようものなら、加える前に千雨が駆けつけ、加えようとしていた以上の危害を加えられる事になる。

 ちなみに、16歳を超えてから成長期を迎えたのか、背丈もかなり伸び、女性らしい身体付きになった。燕尾服姿の千雨と一緒に歩いていると、美男美女のカップルに見える。

 後に正式に麻帆良魔法研究都市理事長に就任。その後も要職を歴任しながら、魔法技術が日常の物となった世界を様々な形で支えていった。

 

ザジ・レイニーデイ

 影は薄いが一応ヒロイン。千雨の嫁その2。戦闘よりも暗躍多め。彼女が修学旅行前に千雨と仮契約していなければ、千雨は死んでいた。月詠の子育てにおいても、千鶴の次に活躍していたのは彼女。

 麻帆良革命後、「完全なる世界」を脱退。そして高校卒業まで千雨と共に過ごし、喫茶店では唯一の従業員として働いている。店長である千雨が珈琲を始めとした料理をほとんど作れないため、厨房を一手に任されている。おススメはナポリタンスパゲティと特製アップルパイ。ただし客よりも同居人たち相手に作る方が多かったりする。その他家事も一通りこなせるため、最早家政婦さん状態。

 なお彼女自身の本来の実力は、暴走状態の月詠より強いぐらい。修行を積んだ現在の楓とは五分五分の戦いになる。

 

長瀬楓
千雨の一番弟子。単純な生身の身体能力だけならダントツでトップ。ただしバカレンジャーっぷりも健在。月詠には「姐さん」と呼ばれている。

 中学卒業までは千雨のしごきを受け続けていたが、高校は麻帆良外を受け、現在は警察の機動隊員。仕事はそれなりに忙しいが充実しているらしい。今でも頻繁にまほらに帰って来て、千雨の特訓を受けている。その実力たるや千雨も舌を巻く程で、準GUNG-HO級に達しているらしい。
ちなみに千雨より珈琲をいれるのが上手い。この事実に千雨は本気で凹んだ。

 

エヴァンジェリン・A・K・マクダウェル
いち早く千雨の才能を見抜き、実感した人物。最強の闇の魔法使いの名は伊達ではなく、魔法界も含めて五指に入る実力者。
念願のまほら脱出を果たし、世界各地の観光地巡りをしながら、己に土を付けた少女に雪辱を果たすため、茶々丸やチャチャゼロと共に鍛練に励む。
…ただし、千雨が月詠の子育てを始めたため、再戦は14年間お預けになってしまった。その事に対して茶々丸、チャチャゼロ共々愚痴を言いつつ、明日菜相手に憂さを晴らす日々を送る。エヴァパーティーではネタフリ役。明日菜の気苦労を作り出す。

 そして、子育てを終えた14年後に千雨と再会し、再戦を果たす。その勝敗は―――

 

絡繰茶々丸
ある意味最も王道的な成長を遂げたガイノイド少女。人間より人間らしい、とは彼女を知る人間全員の共通認識。
中学卒業後、エヴァや明日菜、メンテナンス役のハカセらと共に麻帆良を出て、世界中を巡りつつ、千雨を超えるための修行をエヴァたちと重ねていく。エヴァパーティーでは主にボケ役。明日菜の気苦労を割増させる。

 千雨の子育てについては特に何か口にする事はなく、会えなかった14年間黙々と鍛錬に励んでいた。そして14年後、その成果を千雨・月詠コンビに叩き付け―――――

 

・3−Aクラスメイト

ネギ・スプリングフィールド
原作主人公。色々と可哀想な目に遭ったが、最終的には一回り成長する事が出来たので、本人的には満足らしい。
夏にウェールズに帰った後は、国内の一般の全寮制の学校に入学し、一般常識と教養を学ぶ。将来の夢はやっぱり教師で、千雨の事は先生と呼ぶようにしている。
なお彼が千雨に尊敬以上の感情を抱いているかどうかを知るのは、当人のみである。

神楽坂明日菜
あまり活躍の場面の無かった少女。キツい失恋を経験し、少し大人になった。
中学卒業後はエヴァたちに着いていくことに。自分の状況を鑑みて、まほらに留まり続けるのは不味いと考えると同時に、やはり魔法を習っておくべきだと考えたためである。タカミチの願いは半分くらい叶ったと言える。
エヴァパーティーのツッコミを一手に引き受けてしまっているため、エヴァと茶々丸の会話や行動に心労たまりっぱなし。頑張れ。

 後に「完全なる世界」主導で進められた、銀河系を中心とした宇宙航行開拓計画「宇宙開拓師団PROJECT SEEDS」に武装部隊の一人として参加することになる。

近衛木乃香
その身に鬼を宿した少女。その実力はエヴァや茶々丸に匹敵する。ただし本人には全く自覚なし。裏人格である鬼神はその事実に嘆いている。
中学卒業後は契約通り、刹那と共に完全なる世界に所属。圧倒的パワーで敵を蹴散らすその一方、生来の優しい性格&天然さ故に、人助けに力を惜しまず、人前で堂々と鬼神の力を見せつけてしまう。そのせいか魔法界における木乃香の人気は鰻登りで、「完全なる世界」の知名度と人気の上昇に貢献している。秘密結社のはずなのに。フェイトの胃痛の原因その1。

 

相坂さよ

 幽霊少女。戦闘能力はのどか同様ほとんど無いものの、幽霊の特性を活かして情報収集や諜報活動を行える。学園祭の作戦は、彼女がエヴァを発見出来ていなければ始まらなかった。

 学園祭後に正式に一学生として存在を認知され、現在も大学生として勉学に勤しんでいる。将来は麻帆良で教鞭を取るつもりらしい。また、図書館島の警備隊員も兼任している。 

 

明石裕奈

 完全に無関係の状況から、後一歩で身体バラ売りされる手前まで巻き込まれてしまった少女。

 夏休みから父に魔法の指導を請い始め、現在はさよ同様、図書館島警備隊の隊員を務めている。未だ実力的には半人前だが、「千雨ちゃんぐらい強くなりたい!」とでっかい夢を持っている。父はそれだけは勘弁してほしいと思っている。

 

朝倉和美

 パパラッチ。特に本編中でそれらしき活動はしてなかったけれども。

 高校卒業後は麻帆良外の大学を受け、ジャーナリストを志す。現在はその勉強中。主に活動拠点は麻帆良になる予定らしい。

 

綾瀬夕映

 誤解から色々千雨に迷惑をかけてしまった少女。今でもちょっと引け目を感じる部分があるらしい。千雨本人は全然気にしていないので、普通に接してくれればいいのに、と感じている。

 中学卒業後、やはり魔法への興味を捨て切れず、ちゃんと学び直すためにアリアドネーに留学。次席で卒業し、魔法騎士団に入団している。今でものどかとは定期的に連絡を取る仲で、魔法騎士団における対麻帆良の外交役の一人でもある。こっそり「完全なる世界」の木乃香や調たちとも連絡を取り合っている。

 のどかの成長して大人びた姿を見るにつけ、あまり変化のない自分の体型にコンプレックスを感じて落ち込んでいる。

 

和泉亜子

 裕奈同様、完全に無関係の状態から無理矢理巻き込まれてしまった少女。

 現在は看護師を目指し勉強中。目標は、千雨の首の縫合跡やその他目立つ傷を、完全に見えなくなるレベルまで治癒する事。今でも麻帆良に住んでいるため、よく千雨の店に顔を出している。でもやっぱり珈琲は頼まない。

 

大河内アキラ

 裕奈、亜子同様、無理矢理巻き込まれてしまった少女。

 現在は大学生。千雨の店の常連の一人で、よく千雨の店で自習している。千雨の影響でジャズにハマり、最近では千雨とジャズ談義が出来るレベルにまでなった。大学で新たに出来た友人たちにも、ジャズの魅力を布教中。その際用いるのは、彼女お手製の千雨演奏曲集である。

 

柿崎美砂

 巻き込まれなかった少女。ひょっとしたら桜子の幸運のおかげかなー、という話を、学園祭後に円や桜子と話した事がある。

 現在普通の大学生として、キャンパスライフを謳歌している。円や桜子と同じ大学で、バンド活動をして日々楽しく過ごしている。時々千雨の店に訪れて、ライブの相談をしたりしている。時々千雨の依頼演奏でバックバンドとして手伝ったりもしている。彼氏との仲は良好。

 

春日美空

 巻き込まれる事を良しとしなかったものの、最後に根性を見せた。その頑張りがシャークティに評価され、半人前魔法使いを脱却した。

 現在は麻帆良で理事を務めるシャークティの側近として活動中。もちろんココネも一緒。ただしサボり癖はイマイチ抜けていない。一度シャークティが千雨に稽古を付けてやってほしいと頼んだが、千雨は「アイツはあれが持ち味だから」と苦笑して断った。実際、千雨の言う通り、走力に関しては随一。逃走モードなら更に倍。千雨ですら、強化込みで本気で走らなければ追いつけない程の速度を出せる。

 

釘宮円

 巻き込まれなかった少女。でも千雨ちゃんの窮状に気付けなかったのは幸運じゃないよねー、という話を、学園祭後に美砂と桜子と話した。

 今は美砂、桜子と同じ大学でバンド活動を継続中。最近彼氏が出来た。その事を千雨たちに自慢しに行こうとしたが、よく考えたら千雨の方がモテモテである事に気付いた。その事を千雨本人に話したらチョップされた。

 

古菲

 意外や意外、学園祭まで魔法に一切関わらなかった少女。その事を本人は少し悔んだが、千雨たちの戦後の惨状を見て、どの道足手まといだったかな、と落ち込む。

 それが悔しかったのか、中学卒業後に一人武者修行の旅に出る。最初はエヴァに付いていこうかと思ったらしいが、甘えてしまいそうなので止めたという。現在も継続中。一年に一度は麻帆良に帰って来る。最近フェイトと偶然共闘する事になって、フェイトが彼女をスカウトしようかと考える程には、実力が付いてきているようだ。

 後に明日菜たち同様、「PROJECT SEEDS」に武装部隊員として参加した。

 

早乙女ハルナ

 大事に巻き込まれはしなかったものの、同室の親友二人が日に日に変わっていく姿を目の当たりにし続けていたため、千雨たちの知らない所で常に不安感を感じていた。そのため、人身売買集団との一件の後、二人が戻って来た事を感じた時は、思わず泣き崩れてしまっていた。

 高校在学中に出版社に持ち込んだ作品が注目を浴び、なんと月刊誌で連載を勝ち取った。もうすぐ連載一周年を迎える。その作品の主人公を始めとした登場人物は3−Aのクラスメイトたちがモデルとなっており、千雨はもちろん、海外に住むネギや木乃香も愛読している。

 

桜咲刹那

 修学旅行で裏切り、のどかを撃つという暴挙に出てしまった少女。その後京都にのどかが留まった事で事態が少し好転しはしたものの、のどかが不在の間に千雨たちが被ったダメージは大きかった。当然、クラスメイトたちには土下座付きで詫びを入れ、ほぼ全員から説教を喰らう事になった。

 中学卒業後は木乃香と共に魔法世界に渡り、「完全なる世界」に所属。天然の親友、腹黒い上司と苦労人な上司、はっちゃける同僚らに振り回されながら、今日も今日とて真っ白な翼で魔法世界の空を翔ける。なお魔法世界での実戦仕込みによって、我流剣術っぽさは増しているが、確実に剣の腕は上がっている。

 

佐々木まき絵

 不思議と千雨との絡みの多かった少女。裕奈たちが死線を彷徨いかけたのは、実は彼女と千雨が接触してしまったからなのでは、と千雨が当初密かに思い悩んでいた。後にのどか経由でバレて、4人全員から全否定と説教を喰らった。

 現在は体育教師を志望し、励んでいる。自分が千雨に教えられた事を、今度は自分が教えていきたい、と熱弁しているが、語った千雨本人は、恥ずかしいから止めてくれ、と顔を真っ赤にして懇願していた。(のどか、レインはゴーサインを出したが。)

 

椎名桜子

 巻き込まれなかった少女。自他共に認めるラッキーガール。結局のところ人間万事塞翁が馬ってね、という話を、学園祭後に美砂と円と話した。

 現在は美砂、円と共に充実した大学生活、バンド活動を送っているが、3人の中で唯一彼氏が居らず、最近ちょっと焦り気味。

 

龍宮真名

 目立ちこそしないものの、要所要所で良い仕事をしていたスナイパー。

 中学卒業と同時に麻帆良を去り、傭兵としての活動を再開。「完全なる世界」にも時々手を貸している。今の目標は千雨に銃弾を当てる事。

 

超鈴音

 世界と未来を変えるために戦う、悲しみを背負った天才児。ある意味全ての発端。

 現代に帰って来た後、「今後活動しやすくするために、ちょっと博士号取ってくるヨ。」と言い残して、MITに留学。その後僅か2年で本当に博士号を取得してしまう。そしてハカセを勧誘し、エヴァの出資を得て、個人ラボを設立した。

 元々未来人である彼女が発信する先進技術の数々は、ありとあらゆる分野で応用、発展を遂げ、世界全体の更なる進歩に貢献していく事となる。

 余談だが、彼女が帰って来て真っ先に行ったのは、彼女のために朽ちていった仲間たちの墓を建てる事だった。

 

那波千鶴

 全くと言って良いほど関わりの無かった少女。

 昔も今も変わらず、保母さんを続けている。千雨の店の一番の常連で、千雨もよく彼女の働く保育園に演奏をしに行っている。

 実は物語開始以前から千雨に恋心を抱いていたが、それを口にしたり想いを伝えたりする事はなかった。その事で卒業後も少し悩んでいたが、月詠の保護直前にその事を伝えた事で吹っ切れる。

 そして月詠の子育ての主力として参加。叱るべき時は叱り、褒めるべき時は褒める、正に母親たるべき姿で存在。今現在の月詠があるのは半分以上千鶴のおかげ、と誰もが語っている。今も保育園の保母さんとして数多くの子供の面倒を見ている。ちなみに千雨の喫茶店には一日一回は立ち寄っており、もうここで暮らしたら?と千雨やのどか、レインに言われている。

 

鳴滝風香・史伽

 あまり関わりは無かったが、同室の楓の雰囲気の変化は感じ取っており、修学旅行での変事に何か関わりがあるのでは、と鋭い勘を見せていた。

 現在は麻帆良魔法研究都市の観光案内員として活躍中。双子故か人気も高く、案内員として彼女たちを指名する人も居る。怪しい客は千雨の店の近くまで誘導するようにしており、それが犯罪者の拿捕に繋がった事が数回ある。

 

葉加瀬聡美

 麻帆良の誇る天才児その2。当初は千雨に怯えていたが、学園祭後は普通に仲の良いクラスメイトとなる。

 中学卒業後、エヴァと共に麻帆良を出た。これは、彼女自身が超と共に開発した様々な技術の詳細を知っているため、その身柄を狙われる事を危惧したからという理由と、自身の娘同然である茶々丸が、人間を超えた人間である千雨を超える手伝いがしたいと望んだからである。

 エヴァパーティでは暴走役。主に茶々丸の武装強化の面で。茶々丸の更なる強化を図っている時のハイテンションな彼女は、エヴァですらドン引きするレベル。

 

村上夏美

 最初から最後まで何事も無かった少女。せいぜい学園祭の超包子防衛線に立ったくらいな物。

 そして今でも普通の大学生として平穏な毎日を送っている。千雨の店の常連の一人だが、千雨とのどか、レインのじゃれ合いを見る度、自分にもあんな風に支えてくれる人が欲しいなぁ、なんて思ったりしている。

 千鶴の千雨に対する恋心を知っていたが、それを口にだして本人に尋ねることは無かった。そして数年を経てその想いが実った事に、誰よりも祝福していた。

 

雪広あやか

 いつでもどこでも貴女の傍に、皆の頼れる委員長。彼女がリーダーでなければ、これ程の結束力は生まれなかったであろう。

 中学卒業後、彼女も海外に留学し、経営学や先進魔法科学を学ぶ。現在は日本に戻り、雪広コンツェルンの重役の一人として、麻帆良の発展に寄与している。理事では無いものの、麻帆良の運営に関する彼女の意見はそれなりに重みがあり、それ故彼女と仲が良いのどかの権威にも繋がっている。

 

四葉五月

 皆大好き超包子の名物店主。あまり活躍の場は無いが、本人もそれを望んでいない。

 中高とも麻帆良で過ごし、超包子を営み続ける。千雨の商売敵と言えなくも無いが、味の面では千雨のボロ負けである。とはいえ五月も、自分の店前で千雨が演奏する機会が少なくなった事を残念に思っており、超包子の軒先にはいつも千雨の演奏CDがかかっている。

 

・敵とその他

近衛近右衛門

 ラスボス。元凶。全ての最後に立ちはだかる敵。自身の揺るぎなき地位を作る最後の1ピースとなる計画を進行させたが、それが元で長谷川千雨を覚醒させてしまった。己の計画そのものに裏切られ、破れた形である。

 学園祭後、彼と元老院の企てていた計画の全てが暴露され、関東魔法協会やメガロメセンブリア元老院は世界中から批難を浴びた。そして彼が築き上げた名声の数々も全て地に堕ち、失われた。

 学園祭後、瓦礫の中から彼の物と思しき腕は見つかったものの、本人は見つからず、今も生死不明。

 

高畑・T・タカミチ

 近右衛門の側近。計画の全貌は把握していた。

 彼にとっても近右衛門は嫌いなタイプの人間であったし、近右衛門の企てる計画が正しくない事だとは分かっていた。しかし、明日菜の身の安全が最も保証されるのは麻帆良であり、近右衛門の計画も明日菜にとっては良い道であると考えたため、計画に賛同、協力していた。

 現在は近右衛門同様消息不明。だが、時々どこかの紛争地で、彼らしき男が現れ助けた、という情報が流れている。

 

葛葉刀子

 関東魔法協会の幹部だった女性。千雨の存在は知っていたものの、近右衛門の計画についてはほとんど聞かされていなかった。

 麻帆良の理事への招聘があったものの、それを断って離島の学校の教師となる。収入こそだいぶ減ったものの、満ち足りた生活を送っているらしい。

 

アルビレオ・イマ

 魔法界の元英雄。常に胡散臭い笑みを浮かべ続けながら、心の中で苦しみ続けていた男。麻帆良祭における魔法開示騒動は彼が首謀者という事になっており、現在も尚全世界指名手配中、英雄としての功績、名声の数々も剥奪された。

 しかしすでに彼はこの世を去っている。学園祭より約2年後、北欧の隠れ家で眠るように息を引き取った。彼の最期は、ネギとエヴァが看取り、秘密裏に埋葬した。彼が生前残していた遺言により、彼の財産はネギが受け取る事になった。ネギはいつか、彼の汚名を雪ぎたいと強く思っている。

 

天ヶ崎千草

 天下無敵の極悪参謀総長。えげつないという言葉は彼女のためにある。けれど一度請けた依頼は、雇い主に裏切られない限り確実にこなす。

 学園祭後、フェイトに雇われ「完全なる世界」に所属。魔法界を中心に、勃発する戦乱や紛争を解決するための仲裁機関として確立させ、辣腕を振るっている。現在はメガロメセンブリア元老院打倒のため、表から裏から手を伸ばしている。

 一応秘密結社なので、存在は秘密のはずなのだが、木乃香や調たちが目立つ活動をするため、「完全なる世界」の知名度は良い意味で高い。千草はそれを利用し、収入に繋げていたりする。フェイトの胃痛の原因その2。

 

フェイト・アーウェルンクス

 寡黙で不気味な白い少年魔法使い。周りが化け物だらけで、あまり戦闘能力の高さを発揮する機会には恵まれなかったものの、真の実力はエヴァにも劣らない。

 変わらず「完全なる世界」の実行部隊、主戦力として活躍中…なのだが、同僚たちが揃いも揃って暴走し、頼りの参謀は面白がるだけだし、他の面子は手伝ってくれないしで、心労に胃を痛める日々。最近は胃薬が友達。ネギやエヴァ、千雨とも連絡を取り合っているが、その度に愚痴が零れてしまう。

 その後、「PROJECT SEEDS」の団長として、銀河系外への新天地の開拓を始める。物静かだが的確な指示とアドバイスの数々で、団員の誰もに慕われている。

 

調、環、暦、栞、焔

 通称フェイトガールズ。フェイト以外には懐かない。けれど千雨の言う事は聞く。

 学園祭後、何と麻帆良に留学して来る。そして、中学卒業まで千雨とエヴァの死の猛特訓を受けた。特に調は千雨のマンツーマン指導を受け、5人の中でも突出した実力を備えるようになった。その恩からか、今でも調は千雨の事を師匠と呼ぶ。楓は姉弟子。

 しかし同時に、千雨たちに毒され過ぎたせいか、正義感がかなり強くなり、木乃香同様人助けしまくるようになる。その結果魔法界では、「戦争紛争ある所、颯爽と現れ解決していく、正義の美少女戦隊」として名が知られるようになってしまった。フェイトの胃痛の原因その3。「いつからウチはヒーロー事務所になったんだ…。」とは、千雨との電話口における彼の愚痴。

 当然「PROJECT SEEDS」にも参加し、団員たちのアイドルとして活躍中。

 

ポヨ・レイニーデイ

 本編には登場していない。レインの姉で、レインを麻帆良に潜伏させた人。しかし妹は結局帰って来なかった。そのため当初は「妹が寝取られた」と言って不貞腐れていた。現在は普通に活動中。

 その後「PROJECT SEEDS」にも参加した。

 

明石裕一郎

 明石裕奈の父で、元関東魔法協会所属の魔法使い。一応麻帆良内にある大学の教授も務めている。

 学園祭後から娘に魔法の手ほどきをする。裕奈自身はまだまだ半人前の域を脱しないが、それを間違った方向や危ない方向に使う事は無いだろう、と確信している。現在は麻帆良の理事の一人として、都市内の安定と発展を考えている。

 

シスター・シャークティ

 美空の上司。小うるさいが美空の事は実の娘のように真剣に考えており、学園祭の時は彼女の行動の一つ一つに一喜一憂していた。

 学園祭後もそれまで通りに美空と接するも、彼女に対する確かな信頼が宿り、少し態度が柔らかくなる。そんなシャークティの想いが伝わったのか、美空も少しだけ真面目に魔法の練習に取り組むようになった。

 現在は麻帆良の理事の一人として、美空と共に麻帆良の平和を守るべく活動中。千雨の店の常連でもある。

 

アルベール・カモミール

 ネギのお供のオコジョ妖精。ネギの仮契約を取り結ぶ役として自発的に動いていたものの、実際は近右衛門に利用されていただけだった。

 ネギと共にウェールズへ帰り、しばらくネギを見守っていたが、ある日突然ネギの前から姿を消した。放浪の旅に出かけたらしく、一応年に一度、ネギの元に絵葉書が届いている。ネギは当初はショックを受けていたものの、いつかまた会えると信じている。

 

近衛詠春

 魔法界の英雄の一人。ただしすでに故人。修学旅行直前に、幹部たちの襲撃に遭い、殺される。

 学園祭後、彼の死が正式に発表され、かつて詠春に助けられた世界中の人々が彼の死を悼み、彼を見殺しにした近右衛門はますます批難を浴びた。

 

犬上小太郎

 騙され、利用された挙句、無惨に殺されてしまった悲劇の少年。その顛末を聞き、悲しんだ関係者によって、京都の一件における犠牲者の名簿に名を連ねる事となり、簡素ながらも彼のためのお墓が作られた。

 

月詠

 誰よりも純粋で、誰よりも愛情に飢えていた少女。千雨との死闘の末敗死する。

 学園祭後、千雨は再び彼女との決着を付けた湖の畔に来て、全額自腹で彼女のためのお墓を作った。

 

楽器屋の親父

 完全無欠の一般人だが、千雨の戦いを陰から支え続けていた男。彼無しに千雨の傷だらけの3ヶ月間を語る事は出来ない。近右衛門戦で用いた機関銃仕込みのサックスも、超と彼の共同開発だったりする。

 千雨の高校卒業直前に病気を患い、入院する事になったので、自分の店を閉め、好きに改築しちまえ、と言い残して千雨に譲り渡した。その結果出来たのが、JAZZ喫茶「白き翼」である。

 ちなみに病気は完治済み。年老いたとはいえ結構元気で、ちょくちょく千雨のもとに遊びに来ては、一緒に酒を飲んだりしている。

 

千雨の両親

 娘は非凡の極致だが両親は普通そのもの。今でも麻帆良で暮らしており、一か月に数回店にやって来る。可愛い娘が心配、というよりは、怪我してないかが不安らしい。

 

長谷川月詠

 某国の科学者が作った「月詠クローン」の生き残り。科学者たちの秘密施設を襲撃・破壊した千雨たちの手によって育てられる。

 最初は正に暴れ回る獣のごとしで、子育てに奮闘する千雨や千鶴にしょっちゅう襲いかかっていた。特に千鶴は死にかけてしまうほどの重傷を負っている。しかしそれにもめげず養育に励んだ結果、乱暴でちょっと思慮不足だが母親思いで友達思いの良い子に育った。母親大好きで、自分の名前を何より誇らしく思っている。小さい頃の、自分が母親に迷惑をかけた事ははっきりと覚えているため、その事を指摘すると滅茶苦茶落ち込む。

 実力はかなり高く、外伝3話時点ですでに準GUNG−HO級。千雨程ではないにしろ、軽く人間止めてます。高校に入る頃には、それまで千雨が担当していたのどかの護衛を任されるようになり、麻帆良有数の戦力、実力者として知られるようになります。

 その後「PROJECT SEEDS」に参加し、開拓団の切り込み隊員として、広大な宇宙を舞台に飛び出していく。

 

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