「どう言うつもりだ! このような場所に"悪魔の一族"を連れてくるとは!」

 会議室に怒号が飛ぶ。怒りに震えているのはノーザンブリアの代表団だ。
 顔を真っ赤に染め、血走った目を向ける彼等の視線の先には青いドレスに身を包んだヴァレリーの姿があった。
 悪魔の一族とは、守るべき国と民を捨て、レミフェリアへと亡命したバルムント大公縁の者につけられた蔑称だ。

「訂正して頂けますか? 大公女に対して、その発言は問題となりますよ?」
「これはノーザンブリアの問題だ! 貴様らこそ、そのような小娘を担ぎ出して何を企んでいる!?」 

 発言の訂正を求めるエリィをノーザンブリアの代表団は額に青筋を立てながら睨みつける。
 ノーザンブリアは猟兵が支配する国というイメージがあるが、実際には選挙によって選ばれた議員たちが自治州の運営を担っている。
 謂わば、彼等も国を捨ててレミフェリアへと亡命した大公を恨んでいる人々の一人だ。この反応は当然とも言えるが――
 
「自分たちの無能さを棚に上げて、滑稽だな」
「な――」

 リィンの考えは違っていた。
 バルムント大公がノーザンブリアの人々に恨まれても仕方がないことをしたのは事実だろう。
 しかし、あれから既に三十年以上の歳月が経過している。
 なのにノーザンブリアが未だに復興の兆しを見せないのは別の理由があると考えていいだろう。
 
「猟兵如きが我々を侮辱する気か!」
「その猟兵に食わせてもらっておいてよく言えるな。ノーザンブリアの代表だと言うのなら、この三十年お前らは何をしてたんだ?」
 
 金がないと言うのであれば、他国に支援を求めると言った手立てもあったはずだ。
 当然見返りは求められるであろうが、本気でノーザンブリアの復興を願っているのなら、やれることはすべてやるべきだ。
 実際、クロスベルは幾度となく困難な状況に立たされても、その時に取れる最善の手を尽くしてきた。
 二つの大国に挟まれながらも最低限の自治を保ち続けることが出来たのは、市長を含め政治に携わる者たちの努力があったのだろう。
 しかし、その一方でノーザンブリアは北の猟兵に依存し、自分たちでは何一つ行動を起こそうとしなかった。
 市民が行動を起こさなかったことが問題なのではない。これは政治に携わる者の責任だ。

「自分たちの無能さを他人の所為にするな。お前らのやってることは、国を捨てて逃げた大公と何が違うんだ?」

 結局、彼等は責任から逃げているだけにしかリィンには思えなかった。
 すべて大公が――悪魔の一族が悪い。そう言って、他人の所為にしてしまえば楽だろう。
 しかし、そうして問題から目を背けてきた結果が、現在のノーザンブリアへと繋がっている。
 これでは故郷の人々を餓えの苦しみから救おうと、戦場で死んでいった猟兵たちも報われない。
 まだ成人もしていないような少女に罵詈雑言を浴びせることしか出来ない者たちが自治州の代表だと言うのだから、リィンが呆れるのも無理はなかった。
 
「言わせておけば……」

 怒りに震え、言葉にもならないと言った表情でリィン睨みつけるノーザンブリアの議員たち。
 だが、まったく意に返さない様子で、リィンは逆に相手を睨み返す。
 蛇に睨まれた蛙のようにピクリとも動かなくなるノーザンブリアの代表団。
 無理もない。軽く威圧しただけとはいえ、戦場にも立ったことのない一般人がリィンに睨まれて、身動きが取れるはずもなかった。

「リィン団長、もうそのくらいで。大公家に対する彼等の怒りは正当なものです。少し感情的になっただけで悪気はないはずですから」
「……だ、そうだ。命拾いしたな」

 間に割って入ったヴァレリーの一言で場を支配していた空気が霧散すると、ノーザンブリアの代表たちは背もたれに身体を預け、ドッと息を吐く。
 もう数秒割って入るのが遅ければ、気を失う者もでていただろう。そうなったら会議を続けるどころの話ではなかったはずだ。
 
(一時はどうなるかと思ったけど、リィンらしいフォローの仕方ね)

 狙ったようなタイミング。いや、実際こうなるようにリィンは怒りの矛先を自分に向けさせたのだろう。
 少なくともこれで、ヴァレリーを肩書きだけの小娘と侮る者はいなくなったとエリィは考える。
 しかし、それでもようやくスタートラインに立ったに過ぎない。
 ここからが本番だとエリィが気を引き締め直したところで――

「どうやら認識の相違があったようだが和解できたようで何よりだ。だが、キミは本当にそれでいいのかい?」
 
 最初に動いたのはエレボニア帝国宰相、オリヴァルト・ライゼ・アルノールだった。


  ◆


「……それは、どう言う意味でしょうか?」
「そのままの意味だよ。バルムント大公の血縁者であるのなら、大公のしたことはキミもよく知っているはずだ。その大公の地位を継ぐと言うことは、同時にその罪と責任も負うことになる。その意味をキミは本当に理解しているのかと聞いているんだ」

 確かにヴァレリー自身がやったことではないが、オリヴァルトの言うように大公が犯した罪が消える訳ではない。
 その大公の地位を継ぐということは、同時に大公の犯した罪と責任も背負うことになると言うことだ。
 議員たちの反応を見れば分かるように、これまで以上にノーザンブリアの人々から厳しい目を向けられることになるだろう。
 しかし、

「宰相閣下のお気遣いには感謝しますが、誰かに言われたからではなく私は私の意志でこの場にいます」

 ここにいるのは自分の意志だと、はっきりとヴァレリーは答える。
 恐らくオリヴァルトはリィンにそそのかされ、御輿として担がれているのではないかと疑っていると察したからだ。
 勿論、リィンやアルフィンからの提案がなければ、自分が大公を名乗ることなど考えもしなかっただろう。
 しかし提案を受けたことは間違いないが、決めたのはヴァレリー自身だ。
 誰かに言われたからではなく自分の意志でこの会議に挑んでいるというのは、紛れもなくヴァレリーの意志だった。

「彼女の覚悟が本物であることは私が保証しよう」
「アルバート大公……それでは、レミフェリアが彼女の地位を保証すると?」
「もし自分の血縁者のなかから祖国のために立ち上がる者が現れたのであれば、その者に大公の地位を委ねたいとバルムント大公の遺言に従っただけだ。大公の残した遺産も手続きに則り、彼女が相続することで議会の承認も得ている」

 オリヴァルトの疑問に、そう言ってヴァレリーとの関係を説明する落ち着いた物腰の男性。
 彼こそ、このレミフェリアの国家元首、アルバート・フォン・バルトロメウス大公だ。
 しかし、大公の説明に納得が行かなかったのか? ノーザンブリアの代表は抗議の声を上げる。

「バカな! 大公の残した遺産であるなら、それはノーザンブリアに返還されるべきもののはずだ!」
「国の資産であるのなら確かにその言い分も通るが、レミフェリアへ亡命される際、大公は僅かな家財道具しか持ちだされなかった。大公女が相続されたのは、大公がレミフェリアへ亡命してから自身の才覚で得られた金だ。それに――」
「相続した遺産はIBCに新たに設立する基金を通じて、ノーザンブリアの復興≠ノ使うことでレミフェリアと合意しています。この合意にはアルフィン殿下にも見届け人となって頂きました」

 アルバート大公とヴァレリーの口から想像と違った話をされ、目を丸くして顔を見合わせる議員たち。
 そして、先程までと打って変わって穏やかな表情を浮かべ、頬を緩ませる。
 ノーザンブリアの財政が厳しいことは、今更語るまでもない。
 予期せぬところから大金が降って湧いたことに、驚きと喜びを覚えているのだろう。
 しかし、ヴァレリーはそんな彼等を見て、呆れた様子で首を横に振る。

「まだ勘違いされているようなので誤解のないように言っておきますが、この基金の使い道について議会に裁量を委ねるつもりはありませんから」
「な――」
「言ったはずです。あくまで復興≠ノ使うお金だと。支援の方法については、こちらの提示した計画に従って頂きます」
「そんなバカな話があるか! 議会を通さず、復興計画を進められるはずがない!」
「では、もっと単刀直入に言いましょうか。あなたたちには任せられないと言ってるのよ」

 勘違いを正そうと、議員たちを威圧するように語尾を強めるヴァレリー。
 実際、彼等に対する呆れと怒りもあるのだろう。
 選挙で選ばれたからと言って、彼等自身が何かをなした訳ではない。
 現実にノーザンブリアが辛うじて独立を保てているのは〈北の猟兵〉のお陰と言っていい。
 幼い頃からノーザンブリアの実情を目の当たりにしてきただけに思うところがあるのだろう。

「リィン団長も言っていたように、あなたたちはこの三十年なにをしていたの? 未だに多くの人が飢えに苦しみ、毎年少なくない餓死者をだしているのがノーザンブリアの現状だと言うのに」
「そ、それは……だから、我々も食糧事情を改善しようと配給などを――」
「それで根本的な解決に繋がると本気で思っているの? 北の猟兵の収入に頼るのも限界があるはずよ。いえ、もうとっくに限界を迎えていると言ってもいいでしょうね」
「そんなことは分かっている! だが、国土の大半を塩に侵され、主立った産業は壊滅的な被害を余儀なくされた。そのため、ジュライとの交易も断たれ、外貨を得ることもままならなくなってしまった。農業も行ってはいるが塩害によって満足な収穫量も得られない。最初のうちは各国からの支援もあったがそれも徐々に縮小され、この十年ほどは北の猟兵の稼ぎに頼らざるを得ない状況が続いている。どうにか現状を維持するのが精一杯で、復興させる余裕などなかったのだ!」

 確かに彼等の言い分にも一理あるのだろう。
 しかし、万全を尽くしたとは言えない。手段を選ばなければ、他にもやりようがあったはずだ。
 例えばクロスベルのように大国の後ろ盾を得ることが出来れば、経済復興の道筋も立てることが出来ただろう。
 支援を得るにも見返りがなければ、いつかは打ち切られるのは当然だ。
 独立に拘り、なりふりを構わず助けを求めなかった彼等自身にも問題がないとは言えない。
 自治に拘った結果が、いまのノーザンブリアの実情を現している。
 だからこそ――

「ええ、理解しているわ。だから北の猟兵≠切り捨てて帝国≠ニ取り引きをしたのでしょう?」

 彼等は〈北の猟兵〉を切り捨てたのだと、ヴァレリーは考えていた。

「あなたたちがここにいると言うことは、既にハリアスクの議事堂は〈北の猟兵〉に占拠された後ということね」
「どうして、それを……」
「私にも独自の情報網が……と言いたいところだけど、リィン団長に協力してもらったわ。東方の言葉で、餅は餅屋と言うでしょ」
「裏のネットワークを使って、付き合いのある武器商人に情報を集めてもらった。まあ、どこぞの特務少尉の協力がなかったら、この短期間にノーザンブリアの内情を探るのは難しかったと思うがな」

 そう言って共和国の代表団に視線を向けながら、ヴァレリーの話に補足を入れるリィン。
 リィンの視線に気付き、どこか愉しげな表情で頷く恰幅の良い老人。
 この老人こそカルバード共和国の大統領、サミュエル・ロックスミス大統領だ。

「なるほど。エレボニア帝国が通商会議への参加要請に応じたのは、自分たちの正当性をアピールするためと言う訳か」

 リィンたちの話を聞き、これでようやく腑に落ちたと言った表情でそう話すロックスミス大統領。
 帝国政府はノーザンブリアの民選議会の要請を受け、ハリアスクを不法に占拠する武装集団≠フ排除に向かうという筋書きなのだろう。
 それに元々ノーザンブリアに対する帝国の賠償請求は、貴族連合に雇われた〈北の猟兵〉が帝国臣民を傷つけ、街や集落に大きな被害をもたらしたとされることが原因だ。
 ノーザンブリアの自治を預かる議会が〈北の猟兵〉は街を不法に占拠する武装集団で、先の内戦のことも自分たちには関係ないと言い張るのであれば、帝国政府としても賠償問題については目を瞑ると言うことなのだろう。
 だとすれば、恐らく帝国への併合を含めた条件が既にノーザンブリアの議会とは取り交わされているはずだ。
 即ち、自分たちの恩人とも言うべき猟兵団を切り捨て、ノーザンブリアの民選議会は帝国へ彼等を売ったと言うことだ。
 ヴァレリーが怒りを覚えるのも無理はない。
 だが、帝国政府の侵攻から自治州を守るという観点で見れば、彼等のやり方が間違っているとも言えない。
 まともに戦えばノーザンブリアに勝ち目などなく、帝国政府が求めるような賠償金など払えるはずもないからだ。

「ロックスミス大統領。否定をするつもりはないが、もう少しオブラートに包んでくれないかな?」
「はは、これは申し訳ない。だが、我が国も貴国からあらぬ疑い≠かけられているようなのでね」

 思惑を見透かされても、いつもの調子で戯けて見せるオリヴァルト。
 しかし、ロックスミス大統領も笑顔を浮かべながらも、皮肉を込めた言葉でオリヴァルトを牽制する。
 ロックスミス大統領がリィンとヴァレリーの作った話の流れに乗ったのは、自分たちも帝国政府の思惑に初めて気付いたという体裁を演出するためだ。そうすることで北の猟兵と繋がりがないことをアピールする狙いがあるのだろう。
 ここでそうしておかなければ、帝国がハリアスクを解放した後に共和国が実は裏で糸を引いていたと難癖をつけられる恐れがある。北の猟兵を皆殺しにすれば、まさに死人に口なしだ。いまの帝国政府であれば、そのくらいのことは平然とやるとロックスミス大統領は考えていた。

「まさか、そこまで読まれていたとはね。では、ここに呼ばれた理由も察していると思っていいのかな?」

 大統領との話を切り上げ、リィンに話を振るオリヴァルト。
 オリヴァルトの言うように、自分が招かれた理由についてリィンは既に予想を付けていた。
 ロックスミス大統領の考えているように、いまの帝国政府であればそのくらいのことはやりかねない。
 だが、オリヴァルトはいい加減なところはあるが、基本的に善人で諦めの悪い男だ。

「北の猟兵の説得に協力しろってところか? お前のことだ。戦争は避けられないと覚悟はしているんだろうが、可能な限り犠牲を減らしたいと考えてるんだろ?」

 既にノーザンブリアへの侵攻そのものを止めることは出来ない。
 しかし少しでも犠牲を減らし、結果を変えることは出来るのでないかとオリヴァルトは考えたのだろう。
 それに〈北の猟兵〉が戦場で全員死ねば、ロックスミス大統領が考えているように帝国政府は死人に口なしと真相をでっち上げる可能性は十分に考えられる。
 貴族たちは武功を求め、そんな彼等を煽ることでアルベリヒは戦火を広げようとしている。
 だとすれば、ノーザンブリアだけで終わるとは思えないからだ。

「……さすがに察しがいいね。ノーザンブリアは現在、北の猟兵によって不法に占拠されている。クロスベルには元々戦争への参加協力を要請していたし、キミたちもノーザンブリアのことは気にしていたはずだ。悪い話ではないと思うが?」
「確かにな。だが、もう遅い」

 オリヴァルトの言うように〈北の猟兵〉を説得することが出来れば、確かに犠牲を最小限に減らすことが出来るかもしれない。
 しかし、オリヴァルトは一つ大きな誤解≠しているとリィンは指摘する。

「そこの保身に走った議員連中と違って、最初から大佐はノーザンブリアのために戦場で死ぬつもりだ」

 恐らく団員たちもそれを承知の上で、大佐に最後まで付き合うつもりでいるのだろう。
 とっくに限界に達していることは、彼等も理解しているはずだ。
 だからこそ、すべての汚名を自分たちが被ることで幕を引くつもりなのだろう。
 それが彼等なりのケジメの付け方なのだとリィンは考えていた。

「しかし、バレスタイン大佐はそれでよくても団員たちは……」
「連中のことだ。大佐と運命を共にするつもりだろう。大佐もそんな団員たちの覚悟に水を差すような真似はしないはずだ」
「彼等はどうして、そこまで……」
「北の猟兵を起ち上げたのは大佐だ。そして、いまのノーザンブリアの状況は〈北の猟兵〉にも責任がないとは言えない。最後くらい自分たちの手で幕を引くつもりでいるんだろう」

 ――はじめた者の責任としてな、とオリヴァルトの疑問に答えるリィン。
 これはあくまで憶測に過ぎないが、大筋は間違っていないだろうとリィンは考えていた。
 元軍人とはいえ、バレスタイン大佐も猟兵だ。同じ猟兵であるからこそ、相手の考えていそうなことは分かる。
 恐らくはサラも、本当は大佐の考えに気付いているはずだ。
 だからこそ、じっとしていられず自分たちについてくる選択をしたのだとリィンは察していた。

「それにオリヴァルト。お前はもう一つ大きなミスを犯している」
「ミス? それは一体……」
ノーザンブリア(こいつら)≠焜}ヌケだが、利用されているのはお前も一緒ってことだ」

 そう言うと、オリヴァルトの背後にある窓ガラスへと視線を向けるリィン。
 そしてポケットに忍ばせていたオーブメントを起動し、空間倉庫から愛用のブレードライフルを取り出す。
 突然、武器を取り出したリィンに驚き、目を瞠る各国の代表たち。
 しかし、その理由もすぐに判明する。

「そこに隠れているのは分かっている。いい加減、姿を見せたらどうだ――黒のアルベリヒ」

 空間が揺らめき、オリヴァルトの背後に黒い球体のようなものが現れる。
 その球体から聞こえてきたのは、地精の長――黒のアルベリヒの声だった。

『さすがだ。完全に認識を絶っていたと思ったのだがね』
「ただの勘だ。オリヴァルトがやってきた時点で、あたりを付けていたからな」
『なるほど……では、これも予想していたかね?』

 アルベリヒがそう言うと、窓の外に巨大な機甲兵が現れる。
 恐らくは光学迷彩で姿を隠していたのだろうが、見たことのないタイプの機体だ。
 大きさはゴライアスと同等。結社の神機――ゴルディアス級に匹敵するほどの巨大な兵器だった。

『驚いたかね? フフ、これこそ魔煌機兵の最終形態にして究極の兵器――リヴァイアサン』
「オーレリアとの決闘に水を差した新型と同じ系統の機体か」
『そういうことだ。もっとも、あのようなものとは比較にならない火力と性能を誇るがね』

 アルベリヒの言葉に呼応するかのように、リヴァイアサンの双眸が怪しく光る。
 敵の狙いに気付いたリィンは一早く前へと飛び出すが――

『では、さらばだ――諸君。新たな時代の贄≠ニなってくれることを願うよ』

 リヴァイアサンの背中から放たれた無数の閃光が会議室を白く染め上げるのだった。



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