一つの戦いが終わりました。
アキトさんが生き残り、オメガは死にました。
それはアキトさんが勝ったと言う事でしょうか?
…いいえ。戦争はまだ終わっていませんし、木連は姿を現してすらいません。
これからの世界は私たちにどんな選択を迫るのでしょう?
でも…今はただ、アキトさんの無事を喜んでいたい…
それが、この先の事に目をつぶるという事なのだとしても…
機動戦艦ナデシコ
〜光と闇に祝福を〜
第十二話 「本当に『必要』なもの」前編
━━ネルガル本社ビル━━
ネルガルの中枢ともいえるここでは、例によっていつもの如く会長が秘書に急かされながら、こまごまとした仕事を片付けていた。
会長秘書の女性、エリナ・キンジョウ・ウォンは会長をいつもの調子で怒鳴りつけていたが、ふと会長の表情が変わるのを見た。
「どうしたんですか、会長?」
「ん? いや、ちょっとね…」
いつかは禿げそうなロンゲで、いつもはどこか惚けた顔をして
いる筈の会長、
アカツキ・ナガレがその文書を見て渋い顔をしている。
アカツキにとって、何か重大事が起こったらしい…忙しなく書類に視線を走らせていた。
エリナはその書類を覗き込み、納得して声をかける。
「前会長の施設の一つが襲撃されたという案件ですね。しかし、研究成果が流出しなかったのは不幸中の幸いです」
「そうだね…しかし、ここにはアレがあったらしい…」
「アレって…ですが、既に腐敗を始めていたので防腐処理を施していたような代物です。
流出しても問題にはならないと思いますが…」
「いや、さしたる重大事ではないのかも知れない。確かにアレは全て調べ終わった後だしね…」
冷静に話しているものの、アカツキの表情は曇ったまま…エリナは不思議で仕方なかった。
普段の会長は窮地にあってもこんな表情をする人間ではない事を知ってい るからだ。
「ではなぜ?」
「…予感、って言ったら信じるかい?」
「…聞いた私がバカでした」
「かなり本気なんだけどね…まあいい、それよりもこの案件の方が急務だ。ナデシコが北極冠遺跡の奪還に失敗したらしい」
「はい、既に単艦による北極冠遺跡の奪還が出来ない可能性は考慮に入れています。これを」
エリナが提出した新たな書類には、説得工作とその際の資金の流れが詳細に書き入れてあった。
アカツキはそれを見て納得すると、
「プランBの詳細案か…うん、まあこんなもんだろうね…じゃ軍人さんたちと仲直りと行きますか。
今回は明日香が敵に回らないだろうから、気にするのはクリムゾンだけ…
まっ、ここで反対意見を押し付けてくるとは思えないけどね。一応少し根回ししておいた方が良いんじゃないかな?」
「はい、既に幾つかのルートで交渉していますわ。おそらく向こうは相転移エンジンを要求してくると思いますけど…」
「いいけど、できるだけ高く売りつけてやってくれよ」
「はい、それはもう」
「多分、動くのはシャロン・クリムゾン…いや、今度シャロン・ウィードリンになるんだっけ?」
「そうですね、お祝いも持って行ってきますわ」
二人はほんの少し口元を吊り上げながら会話を進めていく。
そのうちに、アカツキが感じていた違和感は無視される事となった…
「初めまちて皆様。シノダ・アイといいまちゅ」
現在ナデシコ艦内は騒然としていた。
アキトを迎えに行くといって聞かないユリカをなだめながら、どうにか帰路に着くことをプロスが示し、
熱圏を抜けて火星を離脱した直後の事である。
その間に提督たちとの合流は終わらせ、1000人の避難民を誘導する為の輸送船派遣メンバーを選別していた。
当然涙を呑んだのは、ジュンである。副艦長なのだから輸送船の指揮を取るのは当然という事だった。
そんな中、突然重傷のアキトを連れて現れた10歳程の少女がアキトを医務室に運ぶように手配させると、
ペコリとお辞儀しながらブリッジクルーに冒頭の挨拶をしたのだった。
もっとも、ブリッジクルーのうちユリカとルーミィ、ラピスの三人は既にブリッジからいなくなっていたが…
「その、アイさんは一体どのようにしてこちらにいらしたのですかな?」
あまりの異常事態にブリッジクルーが動けなくなる中、プロスはアイに質問を投げかける。
プロスにはある程度理由が分っていた。しかし、その事を口に出す事はせず、あえてアイに聞くことにしたのだが…
「それは、秘密でちゅ。説明ちてあげたいのは山々でちけど、お兄ちゃんが起きてからでないと、分かりづらいと思いまちゅから…」
アイが告げる言葉は説明になっていなかったが、プロスは納得したようにうなずくと、優しい表情を浮かべ話し始める。
「…それもそうですね。では、それは置いておくとしまして…貴女はこれからどうなさいますか?」
「この船に乗せて欲しいと思うでちゅが…構いまちぇんか?」
「そうですか…分りました、ナデシコにようこそ。ただ場合によっては働いてもらう事になりますが、宜しいですかな?」
「わかりまちた、でも人体実験はやでちゅよ」
「ははは…まさか、そんな事はしませんよ」
子供の口から飛び出してきたとは思えない台詞に、プロスもたじたじになる。
事実、ネルガルも人体実験は行っていたので本心から否定できないという事が、プロスにとってもつらい。
もっとも、それを表情には出していないが…
「ミスター、本当に良いのか? 彼女は身元不明なのだぞ?」
「いえ、それは大丈夫です。遺伝子データの照合は既に行われています。データの欄を見てください、現住所はここ」
「何!?」
「ええ、まあそういうことです」
「だがしかし…」
「多分テンカワさんに聞いた方が早いでしょう。詳しくはその時に」
「分かった」
ブリッジクルーは二人のひそひそ話が気になったものの、それ以上に目の前の少女が気になるらしく、
アイの周りに人だかりを作って質問を雨アラレと浴びせかけている。
「アイちゃんはどこから来たの?」
「内緒でちゅ」
「アキトさんとはどこで知り合ったんですか?」
「ユートピアコロニーでちゅ。一緒にシェルターの中にいてみかんをもらいまちた♪」
「みかん好きなんだ?」
「はいでちゅ!」
「もしかしてぇ、アイちゃんもテンカワ君の事が好きとか?」
「好きでちゅよ」
「ススキノでスキな人とキスをするスキを伺っている…何か違う…」
ミナト、メグミ、ヒカル、イズミが話しかけている中、リョーコは一人唇をかんでいる。
(またテンカワの奴一人に任せる事になっちまった…他の奴はそれでも良いかもしれねえけどオレは…
これしかとりえのねえオレはどうなるんだ…)
彼女にとって、エステバリスの操縦は唯一他に誇れる事であった。その為彼女はいつも気を張って、リーダーとして振舞ってきた。
だがそれも、アキトの出現により揺らいでいる。
(テンカワの奴はいい奴だって事は分ってる…いい友人になれるんじゃねえかと思う…だが、オレはどうすれば良い…)
彼女は自分の存在意義を失ってしまいかねない不安と戦っている…それは奇しくも、アキトの功績が原因であった。
彼がオメガを止めてくれなければ、輸送船の1000人は救われなかっただろう…
しかし、その時彼女は何が出来たのか。彼を救いに行ったのはヤマダ・ジロウである。
自分には、ナデシコ防衛以上の事が出来なかった…
それはそれで立派な功績なのだが、彼女は納得できていなかった。
彼女自身もまだ18の少女にしか過ぎないのだから、割り切れと言う方が無理なのかも知れない。
アキトの事は性格、戦術、エステの扱い共に尊敬している。
しかし、それだけに彼女は“自分の立ち位置”と言うものがぐらつき始めているのを感じていた。
ナデシコ内医務室――名称こそ医務室となってはいる ものの、 何時も使われている病室と診療所部分以外にCT室や手術室もある。
同時に30人まで入院可能なシステムになっていたのだが、今は戦闘後の負傷者と避難民で埋まってしまっている感がある。
コーラルもてんてこ舞いに成るほど走り回って仕事をしていた。
そんな現在飽和状態のこの部署に、ガラガラと音を立ててストレッチャーが一台運び込まれてきた。
その患者は危篤状態と言っていい程で、意識が無いらしくぐったりとしている。
ストレッチャーを押す衛生班が急ぎながらも慎重に患者を運び入れ、
そして、それに続き数人の女性が入り込もうとする。
「ちょっと待ってください」
「なんですか? アキトが大変なんです! 中に入れてください!」
「艦長、申し訳ありませんが、彼を運び込んだ場所は面会謝絶です」
「え? なんで?」
「彼は恐るべき生命力で生き残っていますが、これだけの傷を負ってなお生きているのが奇跡といってもいいのです。
応急処置が効いていますので今すぐ生命の危機と言うほどではありませんが、直ぐに手術に取り掛からなければ間に合いません。
そして、手術室は一般人の入室を禁じています」
「だったら大丈夫だね! 私艦長だし、一般人じゃないもん!」
「いえ、医療関係者以外は一般人です。艦長といえど入室はお断りさせていただきます」
「…アキト、そんなに悪いんですか?」
「現状では、なんとも。普通の人なら死んでいてもおかしくないですが…不思議と生命活動は安定しています。
自己にある種の暗示を施しているのだと思いますが…どちらにしろ、このままでは何れ失血死になります。
これでも遅すぎるくらいなんですよ?」
「…分かりました」
ユリカは落ち込み視線を落とす…すると、そこには同じように視線を落とした二人の少女がいた。
二人とも不安でたまらないといった表情でその場に座り込んでいる。
普段無表情な二人が見せる不安そうな表情だけに、ユリカにもズキリと来るものがあった。
ユリカは自身の不安を押し殺し、持ち前の明るさで声をかける。
「あれ? ルーミィちゃんにラピスちゃん、二人もアキトを追いかけてきたの?」
「…はい」
「…」
二人の反応は鈍い…普段からあまりおしゃべりな方ではないが、かなり暗くなっている。
ブリッジクルーはアキトの状態を見て一度は浮き足立ったものの、アイという少女に諭されて基本的に平静を保っている。
もっとも、その所為で余計にアイという少女に興味が出てきたらしいが。
だが、ユリカ、ルーミィ、ラピスの三人は、自分自身の目でアキトの無事な姿を見なければ、安心できなかったのだ…
特にユリカは、突きつけられた選択を前に動けなくなった過去がある分、余計にアキトが心配であった。
ある意味同じ思いでいる二人に共感を覚え、ユリカは話を続けようとする。
しかし、ルーミィはその場で立ち上がり、ユリカに向き直る。
「艦長、これからのことがありますのでブリッジに引き返しましょう。
私も少し感情的になっていましたが、現在もナデシコは危険な状態にあります。
先ずは敵の目の届く範囲から出来るだけ離れる事が大切です」
「うっ、うん、そうだね…落ち込んでいられないね。アキトが起きた時ナデシコが既にピンチになってたんじゃ笑えないしね!」
「はい、ですので急いでブリッジに引き返しましょう。私達では手術の手伝いは出来ませんので…」
「ラピスちゃんはどうする?」
「…ここにいる」
ラピスは虚脱したような表情になり、手術室の前に座り込んでいる。ユリカの声も聞こえているのかどうか分からない…
現状オペレーターはルリ一人でも間に合ってはいるので、ユリカとしてもラピスを無理に連れて行くのは忍びなかった。
「わかった。アキトの事お願いね?」
「…」
明かに感情が凍りついているラピスに、これ以上は何を言っても無駄と悟って、ユリカとルーミィはブリッジへと引き返す事にした…
「またか…(汗)」
(でもそれはアキトが悪いんだよ…無茶するから)
「いや、でもな…」
(私は嬉しいよ、アキトが無事だって分かって。私も心配したんだからね)
「すまん、確かに配慮が足りなかった…だが…」
(?)
「なんでいつもこうなるんだ〜!?」
俺は紅いロリータ服を着たアメジストの体で、情けない叫びを上げた…
(いい加減諦めればいいのに…)
いや、それ普通逆だって…体使われてるんだから。
それは兎も角、現在地は新造艦のブリッジ。テストオペレートの真っ最中…
当然、俺に戦艦のオペレートなんか出来るはずも無く、ミスを起こしまくっていた(汗)
そんな様子を見て、不思議そうによってくる影が二つ。
「アメジストさん、どうかしましたの?」
「連日のテストですし、疲れが出たのでは…?」
青を基調として白いラインの入った艦長服を着ているのはカグヤちゃん。
基本的にはカグヤちゃんと同じ服だが、帽子が無く、マントもつけていないのがホウショウちゃん。
丁度二人も参加していたらしい。
「ごめんなさい…出来れば相談したい事があるんですが…」
勤めて、冷静にそう言うが…感情を隠しきれていた自信は無い。
元々俺の体と言うわけではないのだから。
「構いませんけど…あ!」
「なんですか? カグヤ様」
カグヤちゃんは気付いたらしい…凄いカンだ。
(…違うよ、アキトが分かりやすいだけ。ルリにも一瞬で見抜かれてたじゃない)
うっ…(汗)
(大丈夫、私を知っている人は少ないから…でも、何故かコンサートやった時のファンの人とかもいるんだよね、この船…汗)
…マジ?
(うん、マジ…)
今度、カグヤちゃんに編成の変更を願いでよう。
(でも、そういう人に限って能力は高いんだよね、ナデシコクルーみたいに)
…あはははは
アメジストと話しているうちにカグヤちゃんとホウショウちゃんの会話も決着が付いたらしく、俺を連れて艦長室に案内してくれた。
艦長室に入ると、ホウショウちゃんは真っ直ぐキッチンに行き、紅茶の準備を始める…
コーヒーメーカーなら直ぐなのだが…
(私コーヒーは苦手なの)
そうなのか…
「お久しぶりです、アキトさん」
「久しぶりって…」
「待つ身には長いものなんです」
「ごめん…」
カグヤちゃんは少しむっとしたように口を尖らせている。
だが、俺の謝罪を聞くと直ぐに表情を和らげる。
「いえ、分かって下さればいいんです。それでその…」
「すまない、まだ確認が取れていない…俺が意識を戻せ次第確認を取るつもりだが…」
「いえ、そこまではしていただかなくても構いませんわ。せめて医者がOKを出してからにして下さい」
「…(汗)」
「前の時もそうでしたからね。アキトさんがアメジストさんに意識を飛ばすのは、負傷などで意識が無い時が多いようですし…
…余り無茶なはいけませんよ」
「はい、すいません…」
カグヤちゃんはそういうと、俺を心配そうに見ている。
最近、どこにいっても無茶をするなと言われている気がする…(汗)
(アキトは普通、助ける人間の中に自分が含まれていると言う事に気付いてる?)
…?
ああ、当然だろ?
(でも…最後でいい、って思っているでしょう?)
…
(だからみんな心配するの…)
だが、俺は…
(その話は無し! 自分の心の傷を癒そうともしないのは悪い事だよ)
心の傷か…確かにな。
だが、それを含めての俺だ。それが無くなれば俺は俺でなくなってしまう。
(それは、そうだけど…)
「アキトさん? どうかしましたか?」
「はは…今、アメジストに無茶するなって説教されていた所だ」
「当然ですね、全く…」
「まあ、ナデシコはどうにか帰路に入ったらしい。今後はそれほど心配ないだろう」
「そうですか。では、この船は火星行きには間に合わなかったと言う事になりますね」
「仕方ないだろうな…だが、問題は遺跡演算ユニットの紛失にある」
「え!?」
「火星北極冠遺跡。通称イワト内に安置されている筈の遺跡演算ユニットが何者かにより持ち出されていた」
「それは…でも、現時点でそれを所持していても、それほどできる事があるとは思えませんわね」
「そうだな、確かに普通の人間なら遺跡がボソンジャンプの制御を行っている事と、
C・Cがトリガーである事を知っていたとしても、 それ以上は分からないだろう」
「普通の人間?」
カグヤちゃんがその言葉を言い終わるころ、丁度紅茶が出来たらしく、ホウショウちゃんがトレイを持って現れる。
ホウショウちゃんは慣れた手つきで紅茶を二つ出し、自分はカグヤちゃんの後ろに立った。
ホウショウちゃんは本当に固いなと思ったが、その事は顔に出さず、紅茶を一口啜ってそのままホウショウちゃんに聞く。
「オメガという人間の情報はどれほど掴めた?」
「現在、彼の行動把握は5%前後です。クリムゾン内でも秘匿性の高い仕事に従事していたものと思われます」
「だろうな、恐らく木連とクリムゾンの橋渡しをしていたはずだ」
「…では、既に情報が拡散していると言う事ですか?」
「可能性としては木連と地球内企業、地球内政府があげられる。
だが、確率的にはクリムゾンに渡っている率の方が高いな」
「なぜです?」
「他の所では秘匿する必要が無いからだ」
「クリムゾンもそれは同じ筈ですわ…」
「いや、クリムゾンには理由がある。木連に戦争を続けさせるには、秘匿しておいた方が良い」
「でも、ボソンジャンプを物にできればそこからの利益は戦争での利益以上という気もしますけど?」
「その通りだが、クリムゾンは現在ボソンジャンプ技術が一番低い。
連合宇宙軍よりはましだが、ネルガル、明日香、木連のどこよりもボソンジャンプで立ち遅れているからな」
「研究終了までの時間稼ぎということですか?」
「ああ」
「確かに、その可能性もありますわね…」
カグヤちゃんは俺の話を脳内で纏める為に、黙考にはいった。
彼女としても、演算ユニットの行方は気になる所だろう。
本来は、救出した1000人の中に父が含まれている可能性の方が大事な筈だが…
それでも、自分の事より戦争終結の為に働く事に誇りを持っている。
それが、彼女の強さなのだろう…自分の父の事は心の奥にしまってでも先の事を考え、そして会社の為に次の手を打つ。
俺としては、身内にくらいもう少し弱みを見せても良いと思うのだが…
「分りました、その方向で一度調査を行ってみます。
クリムゾンの組織力は世界最大ですので、調べきれるという保証はないですが…」
「仕方ないだろう。それにクリムゾンにあると決まったわけでもない…可能性として高いと言うだけの事だ」
「はい、それは承知していますわ。でも全てを同時に行う事は出来ませんもの」
「そうだな」
そう返事をして、俺は紅茶を飲み干した。
問題はこれからどうするかだが…俺は全治3ヶ月クラスのダメージを負っていた。しかも、失血死寸前の状態だったからな…
正直手術無しで助かるとも思えない、昏睡状態に近 いはずだ。
意識を失う前に聞いた台詞から考えて、今頃俺(の体)はアイちゃんと共にナデシコの中だろうが…
そこで手術と輸血を受けたとしても、昏睡から醒め、身動きが取れるようになるのは何時になるやら。
…暫くはアメジストの身体に厄介になるしかないのだろうか?(泣)
(アキトは私を嫌いなの?)
いや、そういう訳では無いのだが…
(男女の生理的なもの?)
それもある。
(他には?)
能動的な行動が取れない…それに、船のオペレートは無理だ。
(…ふふふ、だったら私が教えてあげるよ)
頼むから、ヤメテクレ…(汗)
こうして、死に掛けているはずの俺は、数日間しごくのんびり地球で過ごす事となった…(汗)