ディロードの武装の名前やディガイドの必殺技名、変えました。
清めの音
変身して輝鬼と対峙する廻。
「鬼は力自慢だろうからこいつでいくか」
≪FORM RIDE…TENGA EARTH≫
フォームライド効果でディロードはDテンガ・アースフォームに変身する。
「……姿を変える能力か」
特に驚くわけでもなく、輝鬼は身を構える。
「いざ…」
輝鬼の気迫の籠った声が響き、
「「参る!!」」
二人は同時に動いた。
ディロードはそこらに落ちていた木の棒をアースアックスに変形させて武器とし、輝鬼は爆雷で対抗する。
世界の救済者、ディロード。九つの世界を巡り、その心は何を映す?
「できるな…」
「…お前も中々…」
お互いの力量を評価し合う。
「ならば……別魅!瞬速!」
と、分身と同時に輝鬼の姿が視認できなくなった。
そう認識した瞬間に、
――ドガッ!!ズガン!!ガバッ!――
「グハッ!……分身と併用して高速移動とはな…。確かに鬼にしては規格外だな」
そう言ってアースフォームからディロードに戻ると、輝鬼は視認できる程度に速度を落とした。
「わかったようだな、俺の力が」
「あぁ、確かにお前は強い。だがな…」
ディロードは一枚のライダーカードを取り出した。
「上には上がいるんだよ」
≪FINAL KAMENRIDE…KA・KA・KA・KABUTO≫
ベルトを起点として波動状にアーマーがディロードを覆い、Dカブト・ハイパーフォームとなった。そこからもう一枚。
≪ATTACK RIDE…HYPER CLOCKUP≫
アーマーのカブテクターが展開され、クロックアップの数十倍のスピードを誇るハイパークロックアップに突入する。
無論、ハイパークロックアップにある中で通常のクロックアップ程度の速度しか出せていない輝鬼と分身のことはスローモーションで視認できた。
≪ATTACK RIDE…PERFECT ZECTER≫
そんな中でカードを装填し、武器たるパーフェクトゼクターを出現させる。
≪FINAL ATTACKRIDE…KA・KA・KA・KABUTO≫
パーフェクトゼクターの刀身にはカブトホーンを模し薄ら赤い光の刃が現れ、それを一気に輝鬼にぶつけた。
――ズガアァァァーーーン!!――
ハイパーフォーム必殺技の一つ、マキシマムハイパータイフーンは分身も本体も関係なく輝鬼を吹っ飛ばした。
「グオォォォオォォォ!!」
だと思われたが、輝鬼もそれに負けじと最後の最後で光の刃を必死になって掴み、踏ん張っていた。
「…根性あるな…」
一言感想を漏らすと、攻撃をやめてディロードに戻った。
「ハア!ハア!ハア!ハア!」
体力を大分消耗したからか、輝鬼は激しい息遣いをする。
そして、こう言い放った。
「倒れるかよ、ボケ!」
「……その力に評して、あえてもう一度言う。上には上がいる、それを知れ!」
≪FORM RIDE…TENGA OVER≫
オーバーフォームになると、止めとばかりに…。
≪FINAL ATTACKRIDE…TE・TE・TE・TENGA≫
Dテンガ・オーバーフォームは左足に灼熱の業火を窶して輝鬼に強力な錐揉みキックこと”オーバーアトミックキック”をお見舞いした。
当然、これを受けた輝鬼は遠くに吹き飛ばされてしまった。
「……やりすぎたか?」
と呟くと、闘いを見ていた二人は…。
「「気合い入れすぎ」」
と口を揃えたとか。
***
「………う、ここは?」
「此処はお前の家。サバキ達から聞き出した住所頼りに、お前を此処に運んだ」
カガヤキを気絶させた張本人たる廻が説明した。
「……まさか、俺が負けるとは…」
「世の中にはいろんな奴が居るのよ」
と論じているが、異世界からの来訪者にそれが当てはまるのかどうかは不明だが。
「で、話なんだが…」
「断る」
廻が本題に入る前にいきなり返答を寄越してきたカガヤキ。
「大方協力しろとかだろ?俺はいやだね」
「あんた…!負けたくせしてそんなこと言える立場?」
「お前とは勝負していない」
流姫の言葉も受け流してしまう。
「俺は独りで十分だ」
そうして最後にドスの効いた声で圧迫感を与えた。
「………なら、勝手にしろ」
「か、廻!?」
「他人と組みたくないならくたばる時までそうしろ」
冷たく言い放った廻に信彦は顔を強張らせ、流姫は驚く。
「行くぞ二人とも」
とさっさと廻は家の敷居を跨いで行ってしまう。
二人はもはや仕方ないといった表情でついて行った。
「…………これで良い……これで良いんだ」
独り残ったカガヤキはそう呟いた。
***
カガヤキの家を出て、一行は田圃地帯を通過していた。
「ちょっと良いの、廻?あんなこと言っちゃって」
「独りで…自分の力だけを頼る奴は肝心なものが見えていないものだ」
「だからって…」
廻の言葉に二人は少々やりきれない心境となった。
そんなタイミングで、
『お前等が魔王か?』
『子供達の為に消えてもらうぞ』
童子と妖姫&…
『グウゥゥゥ!』
夏の魔化魍たるドロタボウが現れてきた。しかも大量に。
「廻、流姫!ここは僕がやる」
「お、やるのか?アレを?」
廻が尋ねると、信彦は頷いた。
そして変身ポーズをとる。
「変、身!」
腹部にムーンライザーが現れて閃光が発せられる。
「俺は月の寵児!仮面ライダーSHADOW!RX!」
変身完了後、名乗りとポーズを行う。
だが、それだけではなかった。SHADOWは身体に力を入れ始めるとベルトを中心にエネルギーの光が発生し、SHADOWの姿を変えていく。
『何!?』
この事態に敵も驚くしかない。
そして、変化が終わった。
身体の色はダークブラウンと灰色となり、見た目はなにやら硬質的なものとなっていた。
SHADOWの変化したライダーは真っ直ぐに前を見据えて名乗りを上げる。
「俺は決意の王子!RX!メタルライダー!」
RXロボライダーのそれと同じポーズでメタルライダーを名乗る。
「フォースブリッツ!」
立て続けにメタルライダーは両手を合わせて機関銃のような武器を作り上げた。
それを見た廻は、
「止めは楽だな」
と言った。
実際その通りだった。
――ズドドドドドドドドドドドド!!――
あっと言う間だった。
メタルライダーのフォースブリッツから放たれる無数の光エネルギーの弾丸は魔化魍達の息の根をとめることこそは出来なかったが、彼らの回復スピードを越える攻撃で反撃はおろか、逃げるのも苦の状態とさせたのだから。
「…後を頼む」
「わかった」
答えたのは流姫。
≪KAMEN RIDE…≫
「変身!」
≪DI‐GUIDE≫
「妖怪は闇から生まれるって言うし、こいつらが適任ね」
≪KAMEN RIDE…KICK HOPPER≫
≪KAMEN RIDE…PUNCH HOPPER≫
「ハッ!」
引き金を引き、キックホッパーとパンチホッパーが召喚される。
「どうせ俺なんか…」
「穢してやる…太陽なんか…!」
地獄に堕ちた彼ら特有の台詞を言うと、動けない敵に蹴りと拳が飛んでいく。
「お前案外容赦ないな」
「あら、なにもしないよりはマシじゃない」
というやり取りの最中、ディガイドはカード装填。
≪FINAL ATTACKRIDE…DI・DI・DI・DI‐GUIDE≫
カードターゲットサイトが出現。
ディガイドは照準をホッパーによって一か所に集められていた魔化魍に合わせた。
――ズバァァァアァァァ!!――
ディメンションバーストの砲撃によってそこにいた魔化魍達は全て消滅した。
「ふ?…スッキリ、スッキリ!」
明るくそう言うディガイドは変身を解除する。
それを見ていた廻とメタルライダーは顔を見合せてお互いに軽い微笑む声を出した。
『……魔王と呼ばれるだけのことはある』
『今度はもっと良いのを出さなければ』
今までの童子と妖姫に比べると豪勢な和装と大昔の貴族がしていたような被り物をした二人組が影からディガイドとメタルライダーことSHADOW RXの力量を見ていた。
***
一方、カガヤキは。
「……!!…又、今年も来たか」
家の中で静かに何かを感じていた。
次回、仮面ライダーディロード
「いよいよ、オロチが来る…!」
「このあたり一帯の鬼の集結か」
「私の名はドクトルG。ラ?イダ共に死を与えるが組織の幹部である」
”以心伝心”
全てを救い、全てを砕け!
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