宇宙は広い。どこまでも続く漆黒の世界
 時に観る者を神秘的に魅了し
 時に遭遇した者に新たな未来を授け
 時に挑戦した者を残酷に退ける

 その空間の中で唯一営みを続ける人類
 星間船から恒星間船、そして跳躍へと技術革新は進み
 いまや地球から1万光年以上にその勢力を拡大させている
 
 人類は平和なの?

 ぜんぜん違う……

 陰謀、嫉妬、憎悪、反逆、野望がいまだに渦巻き
 宇宙を戦乱へと誘っていた
 私たちは、そんな勢力のひとつに属し
 叛乱を鎮圧すべくナデシコとともに出撃した

 そもそもの発端はもうひとつの勢力たる銀河帝国
 ラインハルト・フォン・ローエングラムという天才の策謀に
 みごとに自由惑星同盟が乗ってしまったから
 彼が自分の覇権を帝国に確立するために同盟に介入させないための一手

 すべてはローエングラム候の思い通り?

 いいえ、どうやら修正が必要になるみたい
 彼の手のひらで踊ると思われた貴族連合軍
 その領域から外れた軍人がいた!

 その人の軌跡が、銀河帝国にさらなる「ナデシコの謎」を提起させるなど
 私たちは当然ながら知らないでいた


 ──ホシノ・ルリ──




闇が深くなる夜明けの前に
 ──三日目──
 「後背に敵艦隊!」
 「勝ったな」
「7時40分の方角に敵艦隊! エネルギー波急速接近中!」
 「深追いはするな。味方の退却を確認したらこちらも後退するぞ」
 「シュターデン提督は敗北し、レンテンベルグ要塞に撤退」
 (つまらん男め!)
 「金髪の孺子め! 次こそ目にもの見せてくれようぞ!」
 あとがき

 第十一章(中編)でした。

 前編とあわせてごらんいただくと、なんとなくこの先やエーベンシュタインが何を考えているのかおぼろげながらわかってくるかもしれません。すでに見事な考察をいただいている方もおられますが……

 ちなみに、フラグを小出しにしたり、それを回収していくって忍耐がいると思いましたw

 次回は後編でお会いしましょう。順調にいけば後編が今年最後の投稿分になると思います。順調にいきたい……



 2011年11月3日 ──涼──

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第14艦隊章(Re.Make版)

皆さんのご意見を基に第五章で発表した第14艦隊章を、ちょっと作り直してみました。
けっこうよくなったと思ってます。以前のものと比べると違いがわかるかとww

 注)つっこみどころあり

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メッセージ返信コーナー

メッセージをくれた方、本当にありがとうございます!!

 ◆◆◆2011年10月21日14:40:26 青菜
 
 更新拝見しました。
 帝国側も始まりましたが、「ナデシコ」の影響が帝国側の内戦にまで波及するようで、(原作と比べると)ラインハルト達にとってはなかなかの試練になりそうですね。エーベンシュタインの肩書きを鑑みると、「『ナデシコ』の幻影」がどんな物かかなり絞られてくるとは思いますが、どんな形で使われるか気になります。同盟側は救援の「エステバリス」が興味深いです。議長も修羅場を乗り越えた事で(改心云々はともかく)少しは度胸がついたのではと思います。政治家になまじっか善良を期待すると、(人としてはともかく)国民にとって不幸になりかねないという現実をここ数年で痛感しましたからね…。「ナデシコ」の幻影にラインハルト達がどう立ち向かうか、同盟側の「エステバリス」の活躍がどうなるか興味が尽きません。

 一気に冷え込んできましたがお身体には十分ご注意くださいませ。それではこれからも楽しみにしております。

>>>青菜さん、メッセージありがとうございます。「ナデシコの幻影」からいろいろご想像されたようですね。考察を加えた方が他にもいますが、果たしてどこまで作者の思考と一致をみるか、物語の推移を見守っていただければと思います。

 エステバリスの活躍は「どんな感じにしようかなぁ」と作者も悩んでいる段階です。メカとか戦闘機とか書くのは苦手なものでして(大汗

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 ◆◆◆2011年10月25日17:24:26 さばちゃん

待ちに待ってました(笑)この居るはずが無い人物がどう状況を変化させるか楽しみです。次作も期待してます!


>>>メッセージありがとうございます! いるはずのない人物を参戦させたばかりに帝国パートが少々やっかいとなっておりますww


 以上です。今話にもいただければと思います!
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