第11話『マジンガーZの世界へ』
=マジンガーZの世界=
この世界は、世界征服を企むDr.ヘルにより、
たび重なる侵攻を受けていた。
古代ミケーネ帝国のロボット技術の研究をおこない、
機械獣を作りだし度々光子力研究所の光子力エネルギーの取得を狙い、
日夜日本へ向け侵攻を企てて実行に移していたのだ。
そのDr.ヘルの野望を密かに建造された光子力エネルギーで動く超合金Z製ロボット、
マジンガーZで襲撃を日夜撃退しつつ、
Dr.ヘルの世界征服の野望を挫くべく、祖父の遺志を受け継いだ兜甲児が闘いぬく世界であった。
さて、何故マジンガーZの世界にか?というと…
カオルは、マジンガーZに使われている、
超合金Zのノウハウの取得を考えたったからでもある。
主機に使われる光子力エネルギーもよいとも思ってたが、とにかく装甲素材。
最強の装甲素材の一つでいえよう。
勿論シールドやバリア等があればまた別であろうが、
装甲素材単体での強度を求めると…やはり超合金Zに目がいってしまう。
スーパーロボット大戦シリーズでもお馴染みのマジンガーZの役割は、前線でとどめを刺す盾であり矛である。
装甲をMAXまで改造し武器をMAXまで改造、
敵の攻撃をHPの5%以下に抑え反撃、
またボス級の攻撃をとにかくその装甲で受け止める役で運用していた。
カオルはゲームでの印象が強く、マジンガーZの世界へと入手の為にきた。
また他にも装甲素材の強化を考えた決断材料もある。
戦術機に使われる装甲素材の脆さ…
陸上兵器でもそうだが、光線級や重光線級等の光線に対しての耐久力、
戦車級等を始めとした歯や触角に対しての貫通する装甲の脆さ…
等の取り付いた時のノウハウや戦闘記録閲覧等から判断していた。
何しろ光線が当たったらおしまい…
特に戦闘記録から目立ったのが、
光線級からの射撃で退避する戦術機が一発であたり墜落していく…
まさに第二次世界大戦での一式の別名、ワンショットライターであり、
数多くの衛士が死の8分が越えられない理由の一つでもある。
現状光線級の射撃を防ぐ為には幾つか手段がありALM弾頭以外では、
一つは初期照射、光線級の照準用レーザーの段階で回避策をねり、
本照射の前に射線から外れる事である。
良くある手が低空飛行中であれば着地し、稜線下へと身を隠す。
稜線下に隠れられないなら他の障害物…1番よくあるのが他のBETAを盾にする。
あとは廃墟があれば…だが、薄い壁程度なら貫通する恐れがある。
いずれかを本照射の前数秒で判断し、実行完遂しなければならない。
他にも対レーザー蒸散塗膜という上塗り塗料でレーザーを塗料で蒸発させるものがあるが、
殆ど気休めであり光線級でもって数秒で塗料下の装甲に到達貫通させられる。
さて…受動的手段だけあげたが、
あとは近距離…攻撃手段の届く範囲に確認なら撃たれる前に潰すもある。
しかし3万m先から狙われたら受動的手段しかない。
光線級の話にばっかりいったが、戦車級に対しても…現状腕の稼動範囲に届かない箇所につかれたら、
他の機体にはいでもらわないとお終い、それまでの人生である。
その為いの一番に装甲素材をテコ入れしなければ…駄目であろう。
なら金属装甲を厚くすれば食われない、光線を凌げると素人考えでおもうかもしれないが、
ダイヤモンド並の歯をもつ種族である…
それよりも強度をもつかつ軽量な素材でないと駄目である。
F-4が分厚い装甲に覆われていたが、容易にとりつかれて…食われてしまい、
それからは機動性能を高める軽量化の流れであった。
また光線の話に戻すが、分厚い35cmの耐熱対弾装甲に覆われた戦艦でも重光線級でならもって20数秒で貫通、
光線級でなら、いくばかりかは耐えられるがかわすことは所詮無理であり…
そして分厚い装甲を機動力にました戦術機に使えるわけもなく万が一全面に使うなら乾重量1000tは越すであろう…
部分装甲で乾重量が100tクラス超えだといえる。
そこで目がついたのが…超合金Z。
因みに装甲素材が違うスペックからいうと、
マジンガーZは全長18m重量20t…
次にいこうとしているゲシュペンストmk2が全長21.2m重量72.4t…
全長1mに対して約1.1tしかない…
殆どその重量が内部の駆動装置そのものといってよい、
脅威の軽量でありながら脅威の強度をもつ夢の装甲素材。
問題は素材のジャパニウムのもあるが、素材変換でなんとかなるかもしれない…
と薄々は感じていた。
グレートマジンガーの超合金ニューZも良いが、順当に発展するなら…
超合金Zからであろう。
世界扉をくぐりぬけると…
(横浜か…)
マジンガーZ世界の破壊されてない横浜の町並みがみえていた。
関内駅、横浜スタジアムがある。
(さて…取得にむかうか…)
カオルは早速幻影をかけ、一路富士山の麓にある光子力研究所へと向かう。
マジンガーZの整備格納、アフロダイの開発建造が行われている民間研究所。
アフロダイは元々はジャパニウム鉱石採掘用に作られた女性型ロボット。
弓教授がつくりあげ、武装におっぱいミサイルが追加された。
難無く侵入し、汚水処理場地下格納庫に鎮座しているマジンガーZにとりついてデーターを取得する…
(でもプールだよなぁ…)
1番最初マジンガーZとの出会いはスーパーロボット大戦の時であったが、
CRマジンガーZでかなり稼がせてもらった記憶があった。
かなり美味しかった…
さて機体だが、
マジンガーZは光子力エネルギーにより動くが…
(あ〜…なる程ね…)
マジンガーZの操縦席が頭しかも弱点を晒す原因がある意味わかった点がある。
体内、つまり装甲内部には操縦席が設置できない。
その理由は光子力エネルギー炉にあった。
全身をおおう装甲が、人体に有害な成分の遮断炉をかねていたからである。
ただ人体に有害といっても放射線のように10秒足らずといった具合ではない。
長時間蓄積すると…になる為、
操縦時間制限を課さない為には炉の外側…
つまり頭部が好ましいと判断されたわけである。
炉の内側にコクピットをつくると…
蓄積48時間で人体は限界を迎え、死にいたる…
との事がとりついてわかってきた。
(やっぱり光子力炉は無理か…)
さすがに頭上に曝した状態では、
光線級にねらって下さいといっているようなもんであろう…
装甲素材データーの取得にのみに抑える事とした。
他にも研究所内部様々なデーターを取得をし…
合金素材データーが特に取得できたのがうれしく…
装甲素材の他にもこの世界にきた理由が一つ…
それは…
データーを取得しているとサイレンが鳴り響く…
「緊急情報、緊急情報、謎の物体が当研究所へ接近中、
全員非常配置について下さい!」
「何事だ?」
「あ、博士、機械獣です。それも複数体」
弓教授がコントロールタワールームへとはいってきた。
光子力研究所のトップであり、マジンガーZの生みの親、兜十蔵博士の一番弟子。
「なに?…直ぐにこうじ君へ連絡したまえ」
「は、はい」
「お父さま」
弓教授の娘、弓さやかが状況しりたくはいってきた。
アフロダイのパイロット。
年齢は16、本来なら高校生だが行かずに父の元で仕事を補佐しているという…
学力の面ではその方が上になるのだろうが、
花の高校時代を謳歌せずに健気な女の子である。
「おお、さやか。アフロダイにも出てほしい。
今回は多数の機械獣が接近している」
「どんな機械獣なんです?」
「君」
「はい、モニターに出します」
「……みた事あるような…あっ!あれ1番最初の!」
「のようだな…さやかが苦戦した…」
カラダK9の大群がモニターに映っていた。
カラダK9特に耳のところに装着するブーメランカッターが、
脅威の切れ味をだしている機械獣である。
1番初期に光子力研究所を襲撃しようとし、
マジンガーZと対決した機械獣の片割れであった。
アフロダイは沈めるも、ルストハリケーンの前に破れさった…
「あの頃とは違います。お父さま!いって来ます」
さやかがエレベーターに乗り込んでいった…
しばらくすると…
「ボスボロット接近!!」
ボスボロット、
博士達にお願いしてスクラップを元に作り上げた、脅威の再生ロボットである。
動力源はガソリン、お座敷操縦席で兜を助けボスが操縦し機怪獣に挑んでく。
スペックは意外に高い…
「おお、ボス君か…通信を繋げたまえ」
ボス、教授の娘のさやかに一目惚れして何とか振り向いてもらおうと努力を続ける。
『博士、なんだわさ?』
「ボス君、急いでむかってもらいたい。
機械獣は10体という徒党を組んでいる」
『10体!!、了解しただわさ。
ボスボロットのちからみせてやるだわさ』
「ホバーパイルダー、兜甲児君接近です」
「甲児君がきたか…」
「マジンガーZ、信号受信、リフトアップしてきます」
「合体したら甲児君との通信を」
「はい!」
スクリーンではマジンガーZの頭部におさまり、
操縦できるようになったマジンガーZがいた。
『博士、おそくなりました!!』
「甲児君、アフロダイが出撃して10分程たっている。
機械獣は複数で10体いる」
『10体ですか?それまた豪勢ですね…苦戦しそうです』
「だが、甲児君、1番最初に君が倒した機械獣である」
『復刻版ってわけですか?
ならまだ闘いようがありますね…
わかりました、ジェットスクランダーでさやかさんに追いつきます』
「頼んだぞ甲児君」
カオルはコントロールタワーから離れ…
『ジェットスクランダークロース!!』
マジンガーZは走り、飛び上がりジェットスクランダーと合体、
一路アフロダイをおっかけていく…
『追いついた。さやかさ〜ん!』
外部スピーカーから声がでる。
『甲児君!敵は目の前にいるわよ!』
地上から7本のブーメランカッターが襲い掛かかってくる。
『うおっと!こりゃやべえ』
たまらず急降下着地しやり過ごすマジンガーZ。
着地したマジンガーZに再びブーメランカッターが襲い掛かる。
かわすので手いっぱいで包囲している5体の機械獣への攻撃までが回らない。
『ボス、包囲している機械獣をけずるわ!』
『OKだわさ』
ボスボロットとアフロダイが攻撃に参加、
包囲に参加していない機械獣が相対してきた。
『うんもう!邪魔よ!』
『ボスボロットの力を見せてやるだわさ』
マジンガーZを包囲攻撃する5体のカラダK9、
ボスボロット、アフロダイに対峙する1体のカラダK9、
そしてなんの動きをみせてない3体のカラダK9という構図になっている。
マジンガーZは乱れ飛び交わるブーメランカッターの回避で、
中々攻撃にうつれなかった。
『数多過ぎなんだよ!』
1体のマジンガーZに対し、1体で挑むのではなく、徒党を組んで挑む…
かなり有効な手段であろう。
攻撃に移ろうと行動をしようとすると、
ブーメランカッターが襲い掛かる。
回避に専念せざるえない…
そこに動きのなかったカラダK9の一体が…
『うわぁぁぁ!な、何?うごけねぇ』
『甲児君!』『甲児!』
カラダK9から怪光線が放たれ動けなくなってしまう…
『マグネチックパワーだ!』
『え?うそ』
そしてもう一体のカラダK9が飛翔し…
『えっ?飛んだ?』
『さやかさん!ホログラムだ!
その三体はホログラムだ!』
実は大量のカラダK9は囮で、
本命はガイアQ5によるマグネットホールド、そしてとどめにジンライS1による雷撃…
それを隠す、キングダンによるホログラムという手段であった。
マグネットで動けないマジンガーZを狙いジンライが今まさに……!!
『甲児君!』
『はっ!!』
ジンライの雷が放たれたが一瞬の差でかわす事ができ、
危機を回避する事ができた。
アフロダイが相対していたカラダK9を撃破、偽装しているガイアQ9に、
もぎ取ったブーメランカッターを突き刺したのだ。
『助かった!よーしこっちの反撃だぁ!』
ボスボロットも相対していたカラダK9を撃破、
包囲している機械獣の数も減ってきた。
ブーメランカッターを交わし、
『ロケットパーンチ!』
右腕からロケット噴射によるパンチが飛びだし、
1体のカラダK9を撃破。
ブーメランカッターをかわし、
『光子力ビーム!』
マジンガーZの目からビームが放たれ一体のカラダK9がまた崩れ落ちる。
ここまで数がへると、マジンガーZの敵ではなかった。
『ルストハリケーン!』
最後の包囲した1体が倒れ、
上空のカラダK9偽装ジンライへと…
『スクランダーカット!』
雷撃をかわして真っ二つにし…
『とどめだ!ブレストファイヤー!』
上空から最後のフリーの一体へとブレストファイヤーを撃ち込んだ。
アフロダイも敵のブーメランカッターを器用に使い2機目のカラダK9を撃破、
計3機撃破の殊勲賞。
ボスボロットも怪力でもって、2機目のカラダK9を撃破したところであった。
機械獣軍団は撃退された。
『へっ束になったってマジンガーZには勝てないんだよ!!』
『ちょっとあたしのアフロダインも活躍したんだからね〜』
『わいのボスボロットもですわよ』
『ああ、正直助かったぜ。あんがとよ』
『いやに素直ね?』
『マグネットから雷撃コンボは正直やばかったからなぁ…』
『そこでわたしがこれを投げつけ、助けに入ったわけね』
『ん?おいさやか…指指』
『え?…あ〜!!』
ブーメランカッターを握り過ぎて切断されているアフロダイ…
『とほほ…また修理ね』
『諸君、よくやってくれた。全機械獣撃退成功だ。
アフロダイも修理にはいろう。
研究所へともどってくれ』
3機は研究所方向へと帰っていく……
破壊された機械獣や光子力研究所襲撃行程で破壊された街は、
戦闘が終わった箇所に自衛隊施設大隊の重機が入り、
建物の残骸破壊された機械獣の残骸等を除け始めてた。
戦闘力においては機械獣の阻止行動に全く役にたってないやられ役の自衛隊だが、
復興においては建造技術等を磨いているようであり…毎週襲撃してくる機械獣に対し、
見事に街を復活させている。
次々と残骸がトラックにつまれ運ばれていく。
カオルはそのトラックの行き先へとついて行くと…
トラックは山の中に入っていき…
(うわぁぁ〜)
ある一角が夢の島のようであり、
壊された機械獣、街の残骸等が野山の様に詰まれていた。
(何時か再処理するんだろうけど…パンクするんじゃねぇ?)
カオルは勤しんで夢の島である残骸の回収作業を行い始めた…
ある意味この残骸集めが目的だったが…
とにかく鋼材である。
どんな廃材でも鉄資材であれば変換させれば1部品になり、
それが組み上がればボスボロットが組み上がるのは証明している話でもある。
夢の山を虚数空間へと引き込み始めて…
……
(あ、やべ…そろそろ時間だ…)
カオルは急いで世界扉を形成し…世界を渡る。
寸劇風後書き
作者「お待たせしました。幻しの11話マジンガーZ編です」
ナギ大尉「お相手は時系列とばしてわたしナギがおおくりします〜」
作者「ナギ大尉初見の方に自己紹介を」
ナギ大尉「え〜わたくしナギは鋼鉄の砲哮2の世界にて副官をしてまして、
この後に出てくる話から大活躍します。
この度は最新話の後書きですので出てきました〜」
作者「リアル2012年3月以前は少尉、3月から
6月下旬まで中尉、7月から大尉となってます。ま、これには色々わけがありまして…」
ナギ大尉「元掲載サイトの規制の変移から閉鎖までの流れなんだよね〜」
作者「…ま、にじファンの流れ通りですね。元はガンダム系統が主力介入してたんですが、規制をうけ改稿中に…閉鎖に…」
ナギ大尉「というわけです〜」
作者「ま、ナギの階級の違いについてはこの辺で…」
ナギ大尉「さて次回は」
作者「おまはや?!」
ナギ大尉「スーパーロボット大戦OGの世界へ…お楽しみにぃ」
H24年12月改稿
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