第14話『魔改造実行中の翌日』


2001年5月17日

side〜石橋〜
(…カオルまだもどってないのかなぁ…?)

最近、カオル探しで定期巡回ルートとなっているカオルの執務室からB55ハンガーに向かってエレベーターで下りていた。
A-01メンバーは全員許可がおりている。

(…今日もいなかったら…たしか3日前には帰ってくると聞いてたのになぁ…)
エレベーターがとまりドアがひらくと…
見えるハンガー内部は…一面機械の残骸の山だった。

(ちょっと…ちょっと何?いつから廃棄物処理場に?)

と、一瞬認識してもあながち間違いでも無い状態である。
天井高くまでつみあがっている。
壊されたビルの鉄骨や破壊された戦車らしきもの…そして…

(き、恐竜ロボ?)
名前がわからないが、恐竜らしい生首、もちろん鉄製にみえているのもある。

ほかにも何だかわからない足首やら、
よほどの高熱にさらされたままの鉄くずや、
どう破壊されたのかわからないのも…

比重的には鉄骨が多いが…


(でも昨日まではたしか…)
武器や改造するとかで下半身の撃震と、不知火位しかなかった。

それが一夜にして天井近くまでつまれていたのであった。
残骸の山をまわっていくと…見慣れない機体も見えはじめた。
残骸の陰でみえなくなっていた。


そして…機体の足元に、突っ伏しているカオルが見えてきた。

寝てるようである。

(やっと帰ってきたとおもったら…油性マジックあったかなぁ??……あら?タバタ?)
悪戯していたが、やめて、

「タバタ、どうしたの?」

「見ていた」

「あの機体群を?」
頷くタバタ。

「今までのと違う戦術機だよね〜?」

「いや違う…根本的に」

「え?」

「私たちの戦術機は元は飛行機から発展したもの」

「あ〜そうだったわね」

「あの機体は二足歩行を主として航空力学を備わってない」

「……つまりは…」

「陸上兵器から発展されたと推測される。
この恐竜もどきもあるから多分」

「はぁ〜……久々に聞いたわタバタの解説…よっぽど興奮したのね」
赤面して頷く…

「多分…いやほぼ異世界の兵器よね…動かしてみたいなぁ…」

「動かせるならと、許可とれてる」

「本当??」
命令書…副司令印…
武装はカオル立ち会いのもと限定だが、
自由に演習場内なら動かして良い。

との命令書だった。

「じゃあ先任よばないと…あとで、あれされちゃうよ…」

「イベントだからよんである」

「いつのまに?」

「残骸みて、朝一で副司令に…その後すぐ…」

「………ひょっとして…」

水「……イッシー、あれってなに?わたしをどうみてるのぉ?」

石「い、いえ…サー!!速瀬中尉!!ナンデモアリマセン!!」

水「……うんふふふ〜声が裏返ってるわねぇ…」
(殺される)
リアルではなくあらゆる意味でだ。
OHANASHI、または気絶するまで特訓につき合わされる、
あらゆるお仕置きが頭を巡る。
(ごまかさないと…)

高「そんな事よりこれら」
タバタが話題を変えようとしてくれた。
忘れやすい速瀬の事だ…

水「ひっじょぉに、興味そそるわねぇ、タバタ、動かせそうなのあった?」
(助かったぁタバタありがとう)
話題転換に成功したようであり…

高「あの機体は操縦席のハッチあいてる」

水「いくわよ!!」

side〜石橋end〜

………

「タバタあったぁ〜??」
操縦席みると、こっちと違うとの事で多分解説書あるんじゃないか?で探してる最中である。

「あった…多分これ」
新兵でもわかる!!漫画入り操縦マニュアル 編とかかれていた。
パラパラパラとめくると…

「へぇ……正直これならわかりやすいわね ん?タバタは?」

「先任には無理なのみてる」

「タ〜バタ!!」
が本を奪おうとしてやめた……確かにそうみたいだ。
書いてある事が難し過ぎる。

「操縦席はこの下、ここは教官用らしい」

「わかったわよ!!」

でていった瞬間にツマミをタバタは操作した… 初級に…

「みてらっしゃいよ〜」

………

side〜石橋〜

(タバタと中尉、のってっちゃった…
私は…ん〜悪戯あきたから…けどいきなり操縦方法わからない機体は怖いわねぇ…)

他の機体にはマニュアルが見当たらない…

マニュアル探すのをあきらめてたら…
「ファァァ…イッシー?おはよう〜」
寝坊助さんがやっと起きたようだった…

「おはよう〜」

「いつつ…床でねるもんじゃないなぁ……ん?あれ?…訓練機がないなぁ…」

「ああ、のってったわ。タバタと速瀬中尉が」

「のってった?」

「副司令から操縦のみなら許可でたからね…
武装は今のところわかる人、
つまりカオルが立ち会わないと駄目って話よ」

「あ、了解…ちっと聞きたい事あるんだった…まぁ座って」
椅子をすすめてきたので座る。

「なに?」

「この間の戦いの時気になったんだが、おぐの機体に戦車級がとりついちゃったよな?」

「ええ…」
いやな事を思い出す。
おぐが食いつかれた光景が…

「なんで取り付かれたんだ?取り付かれた後の対応は?」

「え?普通は87式の36mmで弾幕をはる、
または120mmの散弾で遠距離のうちに駆逐するのが普通よ。
あの時は、無理にAMLランチャーを撃とうとして出ちゃったからって話してたわ…
で、取り付かれた後は、振りほどくか他機に短刀でそいでもらうしかないわね」

「だからイッシーが急いで近寄ってたわけか…」
頷いた。

(そこで、カオルが助けてくれたんだけどね)

「じゃあ、戦車級に寄られたら効果的な、取り付かれたら効果的なのはないんか?」

「ええ……逃げるしかね…多分1番衛士を食い殺してるといってもいいかも」

「武器、装甲改造も良いけど戦車級対策性急だなぁ…なぁCIWSは何故使ってないん?」

「CIWS?あ、ああ、アメリカ側での呼称ね、長刀の事よ」

「…ん?ん〜確かファランクスだ、そうバルカンファランクスはどうなってるんだ??」

「…ある事はあるけど…あんまりみないわね」

この世界ではミサイル巡洋艦というジャンルはメジャーではなかった。
というより高価な艦載サイズのミサイルを対人戦に投入するという愚かな行為がだ…
対BETA戦においても一発数億〜数千万円のミサイルを放ち、すぐ迎撃されるからわかるであろう。
金満国家でなければ大量にミサイルを配備もできなく、2001年現在はアメリカに確認されるのみであった。

1960年代に東西で開発競争がはじまるも、東側のソ連にミサイル巡洋艦を運用する余裕は直になくなった。
の為イージス艦をアメリカが75年にタイテンゴロガ級を就航させるも、世界的には対防空戦が一番の主眼であるイージス艦には見向きせずに、
こんごう型もこの世界には生まれてない。

「おし…今度は行き先決まったかな?」

「え?今日かえってきたばっかりじゃない」

「昨日だよ昨日」

「昨日だって、ほとんどかわりないわよ」

「でもみんなを守る力がそこにあるなら取得しておくべきだろ??」

「……わかった、すぐにかえってきてね」

「ああ」

西「いいかんじで悪いけど…後ろの山どうするの??」

「西沢先任」「西沢少尉」

西「このままで?」

カ「手足りなかったんですよね〜さすがに…ちょっと行ってきた後で考えますので失礼します」

乗り換えようとハンガーにもどったタバタが、
タ「整理せず……逃げた……」

イ「うん」

後には未整理の残骸の山がある…

side〜石橋end〜

== 副司令執務室 ==

「失礼しまぁ〜って霞ちゃん?だったよね」
こくりとうなずく可愛いウサギ。

「副司令は…?」
顔をドアの方にむけた…

「あら、なに?……さては霞に手を出したのね?」

「あの〜まだ手を…」

「まだ…ねぇ…手をだす予定なのね?駄目よ犯罪よ?」

「……もういいですよ……話変えましょう」

「強引ねぇ」

「別の世界にまたいってきます」

「また??……今度はオーバーしないでよ、で今度は何処に行くのよ…」

「自分の元の世界に…、で自動近接防御射撃兵器と、PCを学んできます」

「PC?此方にもあるじゃない」

「ですが箱の中のCPUが32ビットの300MHzが最新鋭のMAXですよね?」

「ええ、そうね。わたしの使ってるのがほぼ最新モデルので500MBのドライブを20外付けしてるわ」

「自分の世界、2010年ですが一般家庭用のゲーム機で40Gが最低ラインですね」

「はぁ?一般家庭用にそれだけの高性能機?
お金持ちしか手が出せないんじゃないの」

「それが今だと…19モデル…あ〜29かな?…29800円モデルあったから、
ちょっと我慢すれば中学生レベルで買えますね」

「余裕ある世界は違うわねぇ…」

「というより遊戯面で需要上がり供給されて開発が加速されたからですかね…」

まずこの世界はゲームの文化がなくPC技術の発展速度がおそい。
PC技術の発展にゲームや遊技は欠かせない。

リアル世界で1番発展の景気はアポロ計画であった。大量のトランジスタ需要が生まれ、
また電卓競争がありCPUが生まれるきっかけとなった。
その後1970年からみても、
1971年マイコンゲーム用にスタートレックを制作。
1972年世界初の家庭用ゲーム機オデッセイを発売。
1973年セガがポントロン、タイトーがエレポンを発売。日本初のコンピュータゲーム。
1975年ワンチップ・テレビゲーム用LSIが秋葉原で入手可能。
1976年世界初のロムカートリッジ式家庭用ゲーム機発売。
テーブル筐体普及、喫茶店などの飲食店を中心に設置ブーム。
1977年任天堂テレビゲーム発売。
1978年スペースインベーダーブーム。
1979年ギャラクシアンブーム。
1980年ゲームウォッチ発売、LSIブーム始まる。

…といかにCPUが使われていたかわかるとおもう。
そして1983年任天堂からファミリーコンピュータ発売。
1988年にはPCエンジンのCDROM2発売し、世界初のCDゲーム機。
ドラクエ3でROM生産おいつかず、また学校サボリの社会現象等。
1989年にはゲームボーイ…
1990年スーパーファミコン、ネオジオ。
1991年Windows3.0発売。
1994年プレイステーション。
1995年Windows95発売。
1996年たまごっちブーム。
1998年バーチャファイター、Windows98発売。
2000年DVDROMゲーム機プレイステーション2。
2001年ゲームキューブ、XBOX…
と此処までのゲームの歴史がごっそりと抜けているわけで…

ゲームで加速したCPUの歴史だが、
1971年インテル4ビットチップ発売。
1972年8ビットチップ、
1973年16ビットチップ、
1975年発売の8ビットCPUがファミコンに使用される。
1976年インテルZ80発売、PC80やPC88などに使用され、かなりの普及。
1979年モトローラ68000発売、X68000やMacintosh等に採用。
1985年インテル80386発表、32ビットCPU。
1988年のMIPS3000がプレイステーションに使用される。
1991年MIPSR4000初の64ビットCPU。
1993年インテルPentium発表。
1997年AMDK6。
1999年SONYプレイステーション2用128ビットCPU発表、インテルPentium3発表、
2000年3月1GHzへ。

いかに加速しているかと思う。
がこの世界ではなかった。
宇宙開発では先行したものの、民間娯楽需要面で逆転してしまったわけである。

この世界の家庭には、家電用には最近やっとCPU管理家庭用機器が出始め一応需要がある。
ただしそれもアメリカとアフリカ、オーストラリアであり、
日本帝国内は家電機器に関しては70年代〜80年代の水準といえばよいかもしれない。
第二次世界大戦で全てが焼けず需要が生まれなかったという点もあるが、

この世界で復興需要は現在生まれてない。
人類は衰退しつつあるだけである。

「ふ〜ん…期間は?」

「そうですね…余裕いれて二日いえ、三日程かな?と…」

「わかったわ…ところで、行く前に自分の顔みた?耐えるの大変なんだけど…」

「へ??」

「はい鏡……」

(肉の字……いつのまに…)
額を手でこするがとれはしない。
「洗面所は??」

「扉でて、右まがったとこよ」

マジックを落として再び入室すると、

「準備いいのかしら?」
満面の笑み…を浮かべた副司令…

「いってきます…」


== 現実世界 ==

「とここは……」

そう、見慣れた光景が広がった…簡素な住宅街の中の部屋…

カオルの転生する前の部屋である…

(…親父、お袋、美幸)
家族の事が頭をよぎる。
死人になった自分の部屋はそのままだった…
(…は!!そうだあれは処分しなきゃ!!)

健康な男子に誰でもありがちな親に見せられない物。
まずはPCを起動し恥ずかしい黒歴史を真っ先に、
またさんざんお世話になった無修正エロ動画群を躊躇した…がなくなく削除し…
(あ、そういえば…)
オンラインゲームやTUTAYAディスカス等あったのを思いだし、
PCのヤバいのを削除したついでに確認をすると…

(無効になってるか…TUTAYAは…退会処理済みか…けど…あったなぁ)
DVDが机の中に…
オンラインゲームはクレジット請求でやってた。
クレジットカードが無効になってでのアカウント無効になっただろう。


現実的にクレジットカードの支払いは口座振替でやってる人が大半であるとおもう。
そのため当人死亡したさい、家族のものが相続手続きを行い、口座が凍結。
口座凍結した際にクレジットカード会社からの請求が引き落とせない為の連絡がいき、
カード会社から家族に支払いの請求の連絡がいき、精算してからカード破棄の流れになる。
リポ払い等であれば残高の一括請求や分割請求の交渉などが家族と会社間の交渉があるが…それはまた別の話で…
相続放棄をすればそれはそれでまた別な事にはなるだろう。
当人以外に家族であろうと支払う責務はないのだから…

なので基本学生にはクレジットカードが作りにくい世の中ではあり、親のカードを使って高校生や中学生あたりはやるか、
Webマニー系でオンラインゲームをしているのが多数って事で。

因みにTUTAYAに関しては紛失扱いで精算したと現物があるとおもわれた。
2012年現在紛失は1枚4200円、カスタマーセンターに連絡する必要がある。

なので今ある現物は私物扱いになるが…
机にもどした。

次にエロ現物のを探しに…
(えっとあれ、これ、それ、これも、あ、これもだ)
片っ端から虚数空間にほうり込む。大量にだ。
家族が処分する時に赤面間違いなしのもの、突っ込む穴のもある。
アルバイト代をエロ系統に突っ込んでいたといえるくらい大量…

(あと、どのDVDだったかなぁ…ラベル交換したから…あ、本もそうだ…)

DVDの中身を確認し無修正DVDを回収しようとした時…
ドアが開き、
(やば!)
不審者に見られないように、とっさに幻影をかけるが、外見が元の自分になった。

相手は金属バットを構えた妹の美幸だった。
(みられた…)
「え……え…?お、おにいちゃん??」
バットが音をたて床に転がる。

(あ、やば…しんでたんだよな…おれ…)

「お、お兄ちゃん!!」
泣きつかれて飛びかかられた…

「お……お…グス…おに…い」
(美幸…けど……)

「美幸……ゴメン、俺しんだんだ…」

「グス…な…な……なに…グス」

「美幸!!話をきけ!!」
身体から美幸を剥がす 。

「…お…グス…に……い?」
幻影解除する…

「カ……ヲル君?で、でも…お…にい…」

「美幸、おまえ2次小説好きだよな?」

美幸が驚いた表情をうかべ頷く 。

「たまたま、それになったんだよ…」

「え…?グス…じゃあ…」

「ああ、多分思った通りだ…俺はこの世界にいられない」

「う…ん…」

「だからな、美幸悪いが…」

「わかった、お兄ちゃん」

「ゴメンな…」

「あ、お兄ちゃん、父さんと母様、
あたしの為に頑張るって立ち直りつつあるから…心配はしないで」

「ああ、わかった…とじゃあ、美幸…バルディエル」
虚数空間から廃材を引き出しながら変形させ、造形した元の自分の像を作る。

「これでいいか?」

「うん……あ、お兄ちゃん、やっぱり他の2次のように酷い世界なの?」

「ああ、死亡フラグまんさいのな…だから見捨てられなくなってさ…」

「そう……あ、もし私がいたら…護ってね」

「おう」

「また来てくれればいいな……じゃあ、いってらっしゃい…」

「あ、美幸、一つ頼みが…ちと行くところあって、窓から飛んでいくからさ…鍵しめといてな」

「うん」

「じゃあ…な」

カオルは現世の外へと…

……

カオル報告

量産型ゲシュペンストmk2
同訓練機
完成ずみ




寸劇風後書き

作者「ねみぃぃぃ。
徹夜で仕上げてるもんね…話がどんどん進む…好きだもんなぁ…

けど、自重しないと絶対あ号は対抗手段だしてくる…必ずだ!!」

あ号「その…とおり…だ……」

作者「おま、BETAのラスボスが此処にきていいんか?」
甲1号カシュガルの重頭脳級のあ号。

あ号「……わたし…より…うえ…いるぞ」

作者「……らすぼすでなく、バラモスレベルかよ……妄想力越えるぞ……」

あ号「…宇宙戦艦ヤマトをだせば……よい…」

作者「あ〜ヤマトね、惑星破壊レベルだしなぁあれ……パチンコもまけたし………なんでガラミスたおさないんだぁぁ!!」

あ号「……わたしが……そうさした……」

作者「てめぇぇ!!ぬっころす!!」

チーン 作者返り討ち…

この後書き書いてある頃… 作者はジャンフェスの参加つかれで…酒を飲んでますw

平成24年4月8日改稿

ん…あんまり流れは変えられなかったですね…
規制前はここでガンダム世界の61式のモンスターぶりが披露されたのですが…

機体の再生で機械獣は?と思われた方もいるようですが…
悪役デザインですし…

あともう一つ核融合の燃料は樽一つで数機分はあります。
ですが…数機分の数ヶ月分のみです。

H24年12月再改稿
当人が万が一死んだ後のオンラインゲームの扱いやクレジットカードの部分追加
ゲーム史等軽く追加



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