第55話『PD編3 ドールズ基地到達』


前話の終わりから時系列は若干遡る…

==アプロアニス空軍基地==

基地の駐機場では積み込み作業の最中であり、C556大型輸送機の機体後方のハッチが開放されていて、
パワーローダーの搬入作業中…

『オーライ、オーライ、よ〜しそのまま〜…オッケー』

作業員達が手際よく固定フックをかけていく。

「機長〜今日の乗客が挨拶したいって〜」

「あら、いいわよ〜」

「失礼します。今日はお世話になります。
第177特務大隊第3中隊に転属になりました、
フェル・マクティス曹長です」

「同じく転属になりました、
マミ・キサラギ曹長です」

「同じく転属になりました、
リン・ミンヤァイ曹長です」

「アンナ・クリント小尉よ。よろしくね。私も明日この機体ごと、
第177特務大隊の航空輸送小隊に転属よ」

「わたしも〜」

「あ、じゃあ…おんなじ釜の飯をたべる機会ありますね」

「ええ。じゃ、そろそろ離陸準備にはいるから、座席についてね」

「はい」

……

「ブルー2、準備はどう?」

『ブルー1、準備いいぞ。こちらの乗客は可愛い整備士さ』

「あら…可愛い?」

『食いたくなっちゃう位ね』

「摘み食いしちゃ駄目よ」

『俺は大丈夫だけどお隣がな』

『先輩の方がやばいでしょ?この間なんかー』

「はいはい、で、準備は?」

『いつでもいいぞ』

「管制、こちらブルー1、発進準備整いました」

『ブルー1、2、滑走路に入り次第の離陸を許可します。
お気をつけて』

「ありがとう…コンタック」

水素ジェットエンジンが唸りをあげはじめる。

出力があがり、滑走路へと進入…離陸へとスムーズにすすむ。

無事に離陸、高度上空10000メートルまで上昇すると、
護衛戦闘機隊との合流する手筈となっていて、
接近するIFF表示ブルーマーク、友軍機がレーダーに映っていた。

『タンゴリーダーからブルー1』

「こちらブルー1どうぞ」

『お〜おねーちゃん達の護衛か、
こちら第1025航空大隊所属、マット・ブラン中尉だ。よろしくな〜』

「こちらこそ、よろしくお願いします。
アンナ・クリント小尉です」

『少隊長!!彼女達べっぴんさんですよ、独り身なんだしデートに誘いましょうよ』
(どっか覗いてるのかしら?)
アンナが顔を左右を左右に振ると視界に併走している機体F221が見える。
パイロットがわざわざ双眼鏡等で見たかもしれない。

『馬鹿野郎!!オープンで喋るんじゃねぇ!!てめえ後で突撃隊長だ!!』

『隊長ずっこい!!』

(愉快な人達ね〜)

護衛隊はF221が1個中隊12機に編成されている。
彼女らの安全は常識では保障されていると同様であろう…

side〜地球軍航空兵パイロット〜

『デルタワンより各機へ、よろこべ新規オーダーが入ったぞ。
レーダーサイト及び情報局からの提供だが、
今から15分程前に高度1万メートル上空に機影14を確認、
情報から輸送便2機、及びその護衛機12と断定した。
我が小隊は実戦テストをかね仕掛ける事にする。
なをポイントG7M6には移動中の友軍新型高空対空ミサイル部隊がいる。
輸送機だけはそこに追い込みたいとのオーダーだ。
最新鋭ステルス戦闘機の能力を思う存分発揮しろ…
何か質問は?』

(あるわけねぇだろ)

『よし、オムニの糞野郎どもの鼻に土を詰め込むぞ!!』

「ヤー!」

糞やろうどもの航空機性能は悔しながら高い…
長年地球は平和だったからだ…

現用機ではオムニ糞野郎の新型機体には、複数であたるしか勝つ手段がなかった…
政府の馬鹿やろう共はいまだ現用機を送りつけるだけ…
物量で勝てんのか?と問いたい。俺らの命をなんだと思ってんのか…
結局こっちで開発する羽目になる。

出遅れた戦闘バランスを逆転する俺ら臨編実験航空隊に、
待望の現地開発の新型ステルス実験戦闘機が実戦テストで配置された。

そして今日は糞野郎どもの厄日になるだろう…

『いくぞ!』

隊長機に続き機体を旋回さていく…


side〜地球軍航空兵パイロット〜end

……

side〜ある部隊〜

惑星オムニの深い森の中、木が切り開き、
わずかながらの移動ルート、道路が建設された。

車輌系の移動できる数すくない地形でもある。

そう特に長い車体をもつ車両にとっては…

「移動停止、射撃体制に展開!!」

車長から号令が入り、ミサイルキャリアが停止し、支脚展開し、
ミサイルの安全ロックを外し、
射角角度まで発射機の角度をあげる、
一連の動作まで行われる。

「方位32度、高度10000予測」

ミサイルの向き、発射角を更に上げ…

「発射体制よし!」

「目標補足まで待機!」

随行している誘導車もレーダーサイトを立ち上げた…

この間約10分、
やはりどんなに高性能化しても、
指定されたポイントに展開する等で、
時間はかかる。

展開は終了。計10発の2種類の高々度対空ミサイルが空に狙いをつけていた…

side〜AAA部隊〜end
……

まもなく敵勢力圏下に侵入横断する…

『分隊長さん、固い固い、俺らがついてるんだせ〜』

『そうっすよ隊長の持論は狙った獲物は逃さないでしたっけ?』

『うっせぇ!!』

などと、緊張をやわらげてくれようと話かけてくれる…


side〜地球軍航空兵パイロット〜

「隊長、敵さん油断してますね」

『ここまで接近しても気づかれないとはな』

オムニ軍航空団の背後1500mまで接近していた。
機影がかなり大きく視認できている。

『もっとも…この最新鋭機ならオムニ野郎の5機や10機程度なんぞ』

『そういう事なら直接オムニシティ周辺に、単独偵察飛行にいかすぞ』

『調子にのりすぎました』

『いいか?まずは護衛機を引き離し、殲滅させる…IRを使うぞ』

『了解』「了解」

敵機を補足し、IRミサイルを選択、

『ファイエル』

トリガーを引くと自機からミサイルが二発放たれ、
オムニ軍機へと白煙をあげ突っ込んでいった。

その段階で敵が気がついたようだ…
一気にスロットルをMAXまで入れ、アフターバーナーを吹かすと…

あわてふためくオムニ軍機に襲いかかる。

side〜地球軍航空兵パイロット〜end

……

『SAM!くそっ、ブレイク!!』

「ジャマー!」
警報は鳴ってないが、
「やってる!…OK食いついた!!」
護衛機を狙ったミサイルを反らせる為に、
輸送機からもジャマーを放出しミサイルがジャマーに食らいついた。

「敵機に遭遇したようよ、乱暴になるから覚悟して頂戴、
大丈夫…お客さんは無事に届けるから」
機内放送アナウンスを入れる。

『レーダー反応ねえぞ!どっからだ?』

『探せ!!』

戦闘機同士の戦闘は先手必勝、
それが常生の道。
この戦闘は地球軍側に先手をとられ…

『くっ、剥がせねぇ』
見つけた時には背後をとられていた。

『タンゴ3!!』

『フルバーストだ!』

『やってる!』

(おかしい。まけている?)

ステルス性能を捨て実能をとったオムニ軍機F221は、
地球軍機に負けない性能を保持していた…保持していたのだが…

『タンゴリーダーからブルー1へ、ブルーは先行しろ、
我が隊はステルス機の掃討に…くそっ…
入る』

『タンゴ3がやられた!未脱出。KIA繰り返すKIA』

『タンゴ7もKIAだ!くっそっ見失ったぞ!』

『何故こんなにレーダーうつらねえんだ!』

苦戦に護衛機は混乱し始めていた。

「了解、ブルー1、想定戦域から先行離脱します。
お気をつけて、以上」

隊内通信にかえ、

「いい?一目散に離脱するわよ、いいわね?」

『足手まといになりかねちゃうからね』

「機体速度限界まで吹かすわよ」

エンジンを最大出力にまであげる、
が音速機形状に作られてない。
マッハ突破できる敵機に狙われたらひとたまりもないだろう…

戦域となったこの空域から、
ひたすら時間稼ぎで勢力圏内に逃げるだけだった。

勢力圏内に向かえばどっかの基地から、
スクランブルがあがってくるはず…と…

『タンゴリーダーからエアコントロール!敵は新型機だ、レーダーに完全に映らない!ロックオン不可!!
繰り返す敵は新型機だ。戦闘機動中でもレーダーにうつらない!ターゲットマーカーが動かねえ!!』

『どこにいきやがった?!…ダンゴ6後ろつかれるぞ!』

『ぐっ、チート過ぎるぞ!』

『敵機は4か5だ!
数で相手を潰せ!まだ勝てる』

戦闘機動中でも目視のみ…
高速戦闘で相手が正面から捕らえられなくなると、
つまり機体背後や下方、後部上方でも顔を反らさないとわからない…

全面視界があればだが、戦闘機にそのような機能はつけていない。

更にミサイルターゲットも不能…
機銃による攻撃しかない…
近代戦から一気に中世戦に強いられかなりの脅威になる…

そうアンナは考えていた。

……


『ブルー1すまない!そっちに1機いった、
タンゴ2が追い掛けてるが間に合わないかもしれん!!』

逃走して5分程たつが、やはり機体形状における速度差はなんともいえず、
音速を突破する敵機がきたようだ。

相変わらず味方機を映す以外にレーダーに反応なし…

この戦況では情報が不足してたが、護衛機は12機いたのが7機既に落ちている。

「了解、逃げきってみせます…って早速きた!」

ビービービービー

ミサイルに狙われている警告音が鳴り響く、
ターゲットレーダーが当たってるのだろう…
鈍重な機体を旋回させミサイルから横に見えるようにし…

「ジャマー!」

「いくわ!」

フレア、デコイ、チャフまとめてセットが放出される。

警告音がきれ、デコイにミサイルが食いついたようだ。

『タンゴ2より、ブルー1へ、敵機補足した。
すまないそちらにはもう撃たせない』

『了解、ブルー1』

レーダーに映らない敵機に不安を覚えながら、
ひたすら自軍勢力圏を目指し逃走しつづける。

……

〜sideAAA部隊〜

『お客さん2名をそちらに追いやった。繰り返すお客さん2名をそちらに追いやった』

「目標補足、距離修正…でかぶつだ、外すなよ」

標的サイトにターゲット、大型輸送機がロックされ…更に補正、
目標を打ち合わせ通り片翼の2番エンジンに設定。

「発射!」

時間ずらしで次々と対空ミサイルが白煙をあげ飛び出していった…

〜sideAAA部隊end〜

……


「ミサイル確認数10!地上から?!」

レーダーに反応、待ち伏せ?罠?と思ったがミサイルは機体0時下方から迫ってる。
すぐさま旋回させ、
「ジャマー射出!」

「やってる!」
まとめて射出されたが、
「やだ!駄目それない!」
警告音は鳴り響いたまま…

「くっ!」
更にかなりのGを機体にかけ旋回し、
再びジャマーを放出するが…

「きゃぁぁぁぁ」

次の瞬間、機体に急激に引っ張られて…強力なGがかかる…
ひっしに立て直そうとするが、反応が鈍い…
『ちぃ…ウァ』

「くっ!!被…害は」

「1、2ば…んし、しょ…うし…つ」

コクピット内部に警報が鳴り響く、
螺旋状に真っ逆様に地上に落下、
Gが身体に襲いかかっていた。
機体を立て直そうとしているが、
(片翼がない?)
片側のエンジンだけで地上に向かって加速しつつある状態だ…

「ぶ…ぶん…た」

(もう駄目なのね…やりたかったな)

正面には地面が見え…

side〜AAA部隊〜

ミサイルの命中を確認、
輸送機が片翼が完全に壊れ制御不能の錐揉み状態になって落ちてゆく。
もう一機にもミサイルがエンジンに直撃、落下し…

地上へ機体が森に遮られみえなくなるが…

『なぁ…爆音上がったか?』

「いや、上がってない…よな」
(おかしい。あの状態なら正面から落下し爆散する筈)

『生き残ったか?』

「あの高度からの落下だ。墜落衝撃にまず耐えられんだろう…
移動開始命令だ。作業するぞ」

side〜AAA部隊〜 end


(あれ??)
急にGが消えた。
それに視界がいきなり暗くなっている…
「う…分隊長…ここは?」

「え??…さぁ?」

どこまでも続く暗さ…異様な景色だ…

『こ、コクピット…どうなった?』

「あ、カーゴ状況は?」

『重傷だらけだ…幸い命には大丈夫だがな』

『分隊長…俺達…どうなってるんだ?』
僚機から割り込み通信が入る。

「タチアナ、無事だったの?そっちは?」

『なにがなんだか…消火装置が働いて…片翼が大破だ。
助かったのが不思議だ…何処なんだ?ここは?』

「わかんないわ…そちらもおんなじね…不時着しているみたいだけど…」
機体計器に目を走らせ、

「推力0?カットした?」

「してないわ」

「…変ね…まぁいいわ…着陸してるなら確認しにいけるわね…
タチアナ、お客さんの様子見に行くわ、アウト」

『了解』
通信を切ると共に後部にアクセスする為に、
外にでるハッチを開こうとしたがビクともしない。
「なんで??」
(歪んでいるようには見えないけど…)

「カーゴ、こちらのハッチ開かないわ。誰か動ける?」

『すまん…無理みたいだ』

「無理って…とりあえずは大丈夫なのね?」

『ああ、折れたとかだけみたいだ』

「そう、もう…ちょっと我慢して…何か当たってるのかしら…
エンジンあげてみて。片翼だけど動くと思うから」

「わかったわ」

エンジンが唸りをあげるが…

「アイナ!動かないよ!」

「え?…なんで??」

1機のエンジン出力が1000kN超えているが、全力でふかしているのに動いていない。
(おかしい…ハッチは開かないなら…窓割るしか…)

「マリ、緊急キットの中にバーナーあったでしょ?持ってきて!」

「は、はい!」

輸送機の多重構造の防弾フロントガラス…それを割るべく作業に移ろうとした瞬間…

……

カオル主観の少し前に場面はかわる。

加速をかけ重力に引かれながら揚力を失った輸送機を追い越すと、
輸送機は真っ逆さまに落下していく…
螺旋をかきながら…

落下方向でカオルは待ちかまえ…

(あ〜これ爆散か…なら)

虚数空間に物質固定で引き込んだ…

もう一機も…同じ運命っぽいので、落下地点で同じく爆散前に引き込む。

(少し離れるか)

移動しだせそうな場所を見つけだすと、端末で付近20km以内に熱源反応ないのを確認…

輸送機を2機だした…

機体に片手だけとりつき、コクピットに意識をいれると…

(へぇ女性パイロットか…あ)

乗務員ハッチだろうが開き、

ア「ちょっと…どうなってるのよ…これ」
とカオルを見ながら女性が話しかけてきた…

カ「とりあえず説明しますので、降りてもらいます?
あと見つかると面倒なので隠しますから」

ア「え、ええ…マリ、タチアナにも言っといて…あと緊急キットも」

マ「はい!」

彼女はハッチからタラップを下ろすと、機体から降りてきて、後部の方へ向かう。

向こうの機体から2名降りてきたので、声をかけに…

カ「そちらの機体はもう人は乗ってませんか?」

タ「あと一人居いるが、反応がないので確認しに」

とそれぞれ後部の方へゆく…

最初の機体のカーゴドアが開くと内部から呻き声が聞こえ…
ア「マリ!モルヒネ!!あと、止血できるのをなにか!!」

中を見ると…一面血の壁と説明したほうがよいだろう。

ア「なにが重傷よ!馬鹿!」

力なく笑う兵士達。
3名がまさに瀕死だろうになっていた…

固定を外れた大きなライフル、パワーローダー用が暴れたらしい…
コクピット外にいた兵士3名を襲った…ということだった。

カ「ちょっと見せてもらいます?」

ア「なに?邪魔しないで!」

カ「…あなたに助けられそうですか?」

ア「…モルヒネ位しか」

カ「じゃあ自分がしますので」

医療カプセルを虚数空間からだす。

ア「え?何処から?」

カ「いいから邪魔しない…」

それぞれ3名を医療カプセルに入れ、作動、ロックをかけ、虚数空間収納。
ア「えっ?どこに?」

マ「機長、持って来ま…え…死体…は?」

カ「まぁ…後程説明しますよ。もう一機にも乗客いるんですよね?」

タ「こっちの客は命に別状ないな。
のびていただけさ。気付け薬ない?」

(気付け薬か…)
虚数空間よりイッシー特製ジュースを渡たし…
タ「うわぁ…酷い匂い…」

カ「口あけて鼻摘んで一気に飲まさせて下さい」

タ「了解。ありがとうな」

カ「じゃあ…この機体隠しますので」

ア「ええ…でもどうやって?」

カ「それはこうするんですよ」
虚数空間に引き込む…

ア「な、なくなった…どうして?」

カ「青だぬき擬きの空間があるので」

ア「青だぬき…ああー」
ぐぼぉぉぉぉ…
吹き出した音が聞こえ、どうやら失神者が気がついたようであった。

……

もう一機を引き込んだあと…女性兵士4名と男性整備士にカオルが説明し始める。
死ぬ運命から助けて〜2つの選択はもう定番だろう。

マ「あ、あの〜私達の乗ってた輸送機は?」

カ「ああ、爆散する運命助けたので貰うつもりなんすが」

「な!!」「貴様!地球軍のー」

カ「あ、ちなみに異世界からきたので、そちらさんが戦争中の相手とか関係ありません。
まぁ詳しくはシェルター内で見てください…なので、そこ、弾切れまで撃たない」

マ「な、なんなのあんたは?」
指摘した兵士から放たれた銃弾をATフィールドが展開、全て弾いてた。

カ「詳しくはシェルター内での案内DVDを見て下さいね。
では、一日後に〜」

シェルターに5名様拉致るように案内。

(さてと……次〜)

……

==第177特務大隊第3中隊部隊長執務室==

基地の中のオフィスの一室では、ブロンドヘアの美しい髪の女性が、
難しい顔をして二枚の紙を眺めていた。

彼女の名はハーディ・ニューランド中佐、
第177特務大隊第3中隊…ドールズの部隊長である。

〜sideハーディ中佐〜

報告が入ってきてた。

転属配置予定だったドールズウィング、
ドールズ新加入予定全7名MIA、状況考えるにKIA濃厚と。

(シグナルでもあれば救助作戦立案できたけど)

高度1万メートル上空からの急激な高度低下、
信号受信レーダーからもロスト…

不時着ではなく撃墜されたと軍上層部は見ていた。

救難シグナルも作動なし。

1万メートルからの落下速度から、
補充予定だった機密性高いX-3Aも、原型を留めずに大破と予測、

敵勢力圏かなり内部に食い込む箇所につき、
救出救助作戦はたてられずに捜索は打ち切られる事となった。

(まだ話してなかったのが幸いね)

話していたらまず間違いなく上層部や、
苦渋の決断を下した司令に逆らって、
飛び出そうな顔がちらつく…

またドールズウィングの、数少ない航空支援部隊の期待の補充だったが…

この後の作戦も控えている。
(新型ステルス戦闘機の実機破壊と
研究施設の破壊か)
オムニ軍上層部は、
現用レーダーに探知されなくミサイル使用不可な新型ステルス機に対し重要視させ、
パワーバランスが一気に崩されかねない新型機に対し、
研究施設、生産施設、実機の破壊を情報部の協力の元緊急的に立案した。
完全配備になる前に完全ステルスの謎を暴き対策をとる…

第3中隊にはその内…研究施設及び、
隣接する実機がいる飛行場での破壊行動が命じられた。

(敵地奥深く潜入する事になる…少し帰りが難しいわね)

そう考えハーディはほほをは叩き、ブリーフィングルームへと…

〜sideハーディ中佐end〜

……

C556から取得したデーター便りに音速突破せずに残骸をあつめながら5時間程飛ぶと、
基地が見えてきた。
ドールズ達第3中隊の在籍している基地になる。

基地に潜入し…

格納庫にはXー3系とみられるパワーローダーがかなりの数が居並んでいる。

他には…
(あのビルか?)
寮らしきビルを見つける。
女性のMPが正面で歩哨していた。

男性もいる基地で、アイドル部隊さながらの美貌によるトラブル回避の為、
戦争により廃業したホテルを女子寮として改装、利用している。
セキュリティもかなりのレベルになっているらしい。

中を詳しく探索したかったが、
(救助した人の事もあるしなぁ)

今回は惑星オムニの大地である、ドールズ基地と地球軍空港に、
世界扉の楔を打った事で活動の範囲をひろげた事で満足し…




後書き

H24年4月18日改稿加筆

規制改稿前は燃料取得の為、ガンダム世界北米にて、墜落しそうな機体をねらいでした。

内容的に墜落する機体を取得はかわりないものの、
PD世界へとかわりました。

独立戦闘時には、9作戦あるものの、そのいずれでもない作戦にあたります。

生還率100%を誇る練度をもつドールズ達ですが、
それは配備後に訓練に訓練を重ねて…

配属前の人材はこんな事もあったかなぁ?が丁度結びついた形です。

H25年3月改稿



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