第82話『フルメタ編4 メリダ島襲撃』


トゥハー・デ・ダナンの世界扉からでて、
メリダ島はまさに攻撃をうけようとしていた。

メリダ島…
ミスリル西太平洋戦隊の秘密基地で、
トゥアハー・デ・ダナンの母港であり、
北緯20度50分、東径140度31分に位置する小さな無人島。

火山湖をもつ緑深い島で、
多くの施設を地下に敷設されている。
地上にでてるのは対空施設や監視所等…
しかも深い緑の中に欺瞞されていて、偵察衛星等からもわからない造りだ。

この世界でのタイフーン級運用母港、コラ半島グレミカ基地を原案とした。
リアルではソ連が解体した為縮小してくが、
ソ連が解体せずに軍拡の一途を辿った為に、グレミカ海軍基地は拡大した。
80年代初頭から建設が開始され、フランスの民間衛星が繋留埠頭を発見するまでは、
存在をしられなかった基地。
タイフーン級20隻の地下基地で、進入路及び整備ドッグで構成され、
進入路を抜けた整備ドッグ及び岸壁は、
長さ200m、幅700m、高潮水位から天井まで20mの巨大洞窟となっていた。

グレミカ基地を参考にしたつくりは、今まで攻撃を受けた事がなく、その秘匿性は抜群であったろう…

だが先のスパイにより基地の情報は洩れていた。
それに備え警戒をし訓練はしていたが…

大規模な太陽風フレアにより地球全土での電波障害がおき、通信網も途絶、
レーダー能力も半減している最中に攻撃を仕掛けられてきた。

このような大規模の予測は不可である。
光の異常を感知しろと言ってるようなものであり、
太陽の観察で太陽風フレアがいつ起きる予測はたてれるが、規模までは不可能であった。
通常規模なら支障はない。が…ここまでだと焼けきる衛星等があるだろう。

まるで未来告知ができるかのように…

攻撃側は母艦が近づかない限り絶対に攻撃されないという圧倒的有利な条件下だ。

空襲警報が鳴り響いく…
迫ってくるのはアマルガムの新型マッハ6.3の超音速ミサイル。
高々度から高速で目標に到達する為、
PAC2対空迎撃ミサイルでは迎撃が難しい…
この世界ではSDIが成り立った為に、
地上での弾道ミサイル迎撃構想が消失してしまった。

探知してから着弾まで僅か65秒の間に、
メリダ島から多数のPAC2が放たれる。

地上からはいくらロケットミサイルとしても加速はじれったい。
既に打ち下ろしで最高速度に到達しているミサイルを迎撃せんと必死に加速する…

第一波の8発中迎撃成功は僅か3発、1発に5本のミサイルを割り当てての迎撃でだ…

第二波のミサイルを探知し、迎撃ミサイルを全て放つ。

これから来る第一波の攻撃で地上施設は殆ど無力化になる。

メリダ島に第一波ミサイルが着弾、島が揺れる…


第三波合わせて18発のミサイルが着弾、
全ての対空レーダー、通信システム、迎撃システム、滑走路と監視所、巨大エレベーター、
その他にいくつかの弾薬庫が被害を被った。
地下にも被害がでて負傷者救出及び消火作業に奔走していた。

対空網は既に離陸済みの4機のヘリのレーダーと目だけになる。

大型の航空機がレーダーに探知10機探知、
そしてベヘモスが基地まで残り1時間の所まで接近しているのを探知した。

ベヘモス…全長50m、重量4000t、二足歩行型の巨大AS。
4門の30mm機関銃、
その他物干し竿…40.6cmの戦艦主砲を自動化し携行できる様にした巨大砲、
ナーパム弾ランチャー、ミサイルランチャー等を装備。
種類により殴る為の太刀を装備。

ラムダドイラバにより機体を常に支えて、
重量軽減してなければ自重により圧解してしまう欠点がある。

ガンボートとして開発され機動力はないも、
歩く弾薬庫として相応しい火力ぶりに仕上がった。

ミスリルとの対戦はまだアマルガムの存在を把握してなかった夏前のコミケ会場、
ビッグサイトにて試作型が相対した。

もちろん自衛隊が出動する騒ぎになるが自衛隊機をものともせず、
M9を不意をついたとはいえ両手でひきちぎる芸当を見せた。

また自衛隊機に対しては、
太刀で殴りつけパワーで粉砕した。
切る為ではなく殴りつける木刀のようなものであったが、
自衛隊機ASが豆腐の様に崩れたり切断され、
最後の1機は自衛隊にいながらにして降伏希望する程の力の差がある。

つまり圧倒的な力がベヘモスにはあった。

前回触りだけしかふれてなかったが、
ラムダドライバ…

搭載型と非搭載型との戦力差は、

中世でいうならフル装備の騎士と武器を持たない原始人…
現代でいうならフル装備のレンジャーと武器を持たない右翼との関係といえ、
先のアラストルと生身の人間関係以上になる。

何しろ全ての攻撃を防いでしまうからだ…
例えば、目の前で銃を撃つと、
ラムダドライバで盾を創りあげ跳ね返す芸当が可能。戦車砲弾でも同様で、
当たった瞬間に爆発するミサイル等は、
爆風を跳ね返す芸当は難しいが、
防ぎきる事はできる。

また単分子カッターで切ろうとしても止められてしまう。

更に攻撃手段として指弾…様はカメハメ波的な用法も可能であった。

ラムダドライバ同士なら常時発動タイプのアマルガム側と、
瞬間火力タイプのミスリル側では、ミスリル側が圧倒的優勢だが、
試作品搭載のアーバレス1機のみであり、
アーバレスは現在専用パイロットと合流すべく東京に向かっていた…

つまり圧倒的に不利な状況下である。

ただし意思の力、精神の力による発現であり、
常に纏う感覚を保って全身をおおう。

何かに集中するとラムダドライバの出力の限界で、
どっかがうすくなるのがこの時点でも予測されていた。

でかぶつの図体を常に支えるだけの出力をとる必要がある。
集中するとどっかが薄くなるだろうと…
不意をつけばダメージを与える事ができるのは、
台場での対戦で実証済みでもあった。
ほぼ絶望的な戦いにミスリルの傭兵達は生き延びる為に挑む。
捕虜はとらないだろう…つまり全員射殺命令をうけていると…

テスタロッサからの命令は、
「生き延びなさい。命令です」

この瞬間、戦隊司令官に最後までついて行こうと…

基地内ではミサイル攻撃の被害の復旧に駆り出されていた。
それを傍目に取得に回る。

出撃しようとアイドリング状態の対空ミサイル搭載した、
M6ブッシュネル…第二世代型のAS。
アグレッサー役や作業用、訓練用、事故救助用として保管されている機体だ。
今回対AS戦闘考慮しない対空ミサイル砲台として活用の模様で出撃するのだろう。


M9クルーゾー機のD系統ファルケ。
別工場で製造された機体で、アーバレストを参照にラムダドライバ搭載型量産機としてM9として改めて設計された。
ラムダドライバが搭載され無くなった為にE系列と違い、ペイロードに余裕がある。
ウエイト分純粋性能面ではアーバレストを上回っている機体だ。
また指揮官機として更新されていた。

M9のマオ機も指揮官として更新されているので改めて取得…
ITCC-5統合通信管制システムが搭載されている。
強力なデーター通信で、いかなる兵器の遠隔操縦が可能となっていた。

その他放棄された格納庫で、
スーパーハリアー…AV-8+の発展改良型。
新型エンジンによるVTO時の出力問題、排熱問題等が解決つき、
長時間ホバリング化となった機体を取得する。

……

対空ミサイルを積んだM6により爆撃機の半数が撃ち落とされるが、
残りの機体からバンカーバスターや気化爆弾が雨霰のように降り注ぐ。

地上に近い上層部は全て全滅したが、避難済みの為に人的被害はない。
また建設中、今年に入ってから造りはじめた通路は無事であった。

ベヘモスが散開しはじめ、包囲するように移動する。

それぞれのベヘモスに無人遠隔のM6つけた指揮官機ウルズ1、指揮官機ウルズ2、
のこり1機のベヘモスにウルズ3、ウルズ5、ウルズ6、ウルズ8、ウルズ10が挑む。

2機のベヘモスを足止めしている間に1機を全力で倒す…


ベヘモスがその巨体でもって接近しつつある。

巨大なASが重たい身体を前進させ、少しずつ前進させる。身体からナーパム弾や多目的ミサイルを発射させ、
また大口経の大砲を振り回し…

まさにガンポートの名に相応しいだろう。そのベヘモスに絡みにいった無人操縦のM6ブッシュネルから、
対戦車ミサイルが打ち出される。

命中するが、傷一つついてない…
ラムダドライバによる防壁が効いている。

すぐさま重たい身体ににあわない速度で、
大口経大砲をM6に向け、大砲と機関銃を撃ち放つ。

戦艦クラスの砲弾をかわすことできなく喰らい、遠隔操作M6は燃料に引火し爆発する。

ベヘモスが次のターゲット、マオ機に狙いをつけた。 
大砲を跳躍してかわし、着地しようとした体制から木を蹴り飛ばし、
若干軌道をずらしてから着地後、横方向への水平ダッシュ。
着地予定地点へ、ベヘモスの大砲が打ち込まれ、クレーターとなる。

マオ機はECMを作動し周囲に溶け込み…場所移動しつつ次の遠隔機体を…

遠くではクルーゾー機が挑んでいるのが見え、そしてもう一体のベヘモスには…
M9からのジャベリンが集中しているのがみえた。

ジャベリンは音速以上のスピードをあげ、
ベヘモスへと殺到し、頭部へと命中。

白煙と衝撃破が広がる。
その直後に大きくよろめき…しばらく巨体の動きをとめるが…
大口径の大砲を右方向へ向けると、
大砲を放つ。

撃った先では、M9が跳躍回避しているのがみえる。
かろうじて回避するも錐揉み状態になっているのが見える。

ラムダドライバは万能だが、意思の力。
集中するとその部分に力が強まり、それ以外が弱くなる…
海面で嫌がらせ的攻撃があり、
そっちの方を警戒したため受けてしまった攻撃だった。

ベヘモスから無数の対地ミサイルが放たれ海岸へと殺到する。
M9達が迎撃、回避しているのがみえる。

大口径大砲はクルツ機をしつこくねらい、その間にも海岸へ向けミサイルを射出している。

海の中からM9がロケット弾をうちこみながら、突進しているのがみえた。

(ターゲット発見)

ロケット弾は命中するも四散、
そこにM9が突貫し、水中行動ユニットを外し身軽になると左足に飛びつく。
ナイフを突き立てるとベヘモスの巨体を駆け上がり、
肩に取り付くとライフルを構えうちはなつ。

が、ことごとくラムダドライバの防壁に弾き飛ばされる。

カオルは取り付くき…
「こういうの、柄じゃねえんだよな」

『もういい逃げろ!!』

「大佐に謝っといてくれ。別に本気じゃーー」

瞬間ベヘモスの攻勢的ラムダドライバの力が襲う。カオルは引き込むと攻勢的力にのり離脱する。

スペック機は、腕はちぎれ足はひしゃげ胴体が砕け、
すべてがバラバラになりながら落下する。

ベヘモスはその残骸に向かって30mm機関銃をうちはなっている。
よっぽど頭にきたのだろう…

しかし瞬間…
巨体がふるえ、腕が垂れ下がり、大砲を海面に落とす。
装甲が崩れおち、4千tもある自重に引きずられ体がいびつな方向へとまがり…

垂直方向へと崩れ落ちた。

意識をスペック機の残骸に集中してしまった為に、
頭部のラムダドライバの防壁が薄くなり、ジャベリンで削られてた装甲を尽きぬけ、
管制ユニットをつかぬいたからだ。

(さて…どの機体だ?あれかな?)

カオルは次のターゲット、キャステロ中尉の機体を探し…取り付くと…

「ウルズ5ウルズ10は帰還しろ、そのダメージでは無理だ」

『し、しかし…』

「命令だ…帰還しろウルズ6行くぞ!!」

『了解!!』『り、了解』『すみません…』

「本部、戦況は?」

『ウルズ1の方は余裕あるようだ、
ウルズ2がまずい状況になっている』

「了解、ウルズ3、ウルズ6が救援に向かう。
ウルズ5ウルズ10は、機体ダメージがひど過ぎで帰還命令をだした」

『本部了解』

「ウルズ6は狙撃地点確保」

『了解』

「むっ!!」
前方に行動不能になったのか、M9…もがいているマオ機にむかい、巨大なベヘモスが接近している。

「間に合うか…クルツ!」

『射線確保中!!』

ベヘモスが右足をあげ…テニスコート程ある足から、
海水や泥が滴りおち…ゆっくりプレスするように足を下ろす。
「間に合った!!」
潰されそうになっているマオ機を抱え上げると、
その巨体の足から離脱する。

「生きてるかマオ」

『だめよ、中尉いますぐ』

「グッ!!」
何発もの機関銃弾が命中し、マオ機ごともつれこむ。

追い撃ちかけようとしたベヘモスに対しクルツの砲撃が命中。
頭きたのかその大砲をクルツ機にむけると…

『へっ、またカマしてやったぜうすのろめ』

クルツの狙撃銃が、大砲の砲身の中にあった弾に命中、
手元で大きな爆発をあげる。

フルパワーでマオ機を手近な岩かげにほうり込むと…

「囮になる。機を捨て基地に走れ!!」
反転跳躍した。

『無理です、それにー』

「命令だ!少尉」

キャステロ機は被害甚大だが…
「うおぉぉぉ!!」
ベヘモスへと飛び掛かり…

30ミリ機銃が執拗に狙ってくる。

『おやじ、無理だ!!』

「あと少しだ、あと少し!!」
相対しているベヘモスの大砲は先程放棄されている。
残りはナーパムやミサイルランチャー、頭部搭載の30mm機銃…
だけだが、
ナーパムやミサイルランチャーは使いきった模様で、30mm機銃だけ…

「あとやつの30mmを使い潰せば、こいつはただのデクの棒になグゥ!!」

『おやじ!!』
機体の足が滑り、滑った箇所へ30ミリが放たれ、食らって機体が悲鳴をあげる。

「損害報告。当機は、各部に甚大な被害うけ、機動不能になりました。脱出をお勧めします」

「ヘッ……ヤキが回ったか…」

『おやじにげろ!』

クルツの射撃援護が続くが、無視され…その巨体から伸びる手が、
キャステロ中尉のM9を掴む。

『おやじぃ!!』

ベヘモスのもう片方の手が近づき…包むように…
「クルツすまんな…あとはグッ」

力強く押してきて、コクピットがひしゃげてきたので引き込む。

離脱すると…両手で機体を握り潰して…M9の手足は途中から圧力からにげるように千切れ、
ベヘモスが両手をはなすと…プレス状態になった胴体部分が地面におちた。

遠くではASを積んだ強襲揚陸ヘリ、兵員を乗せた兵員輸送ヘリが見えている。

本来であればクルーゾー達が向かうが、向かえる余力はない。
ベヘモスの相手で死力をつくしていたからだ。

そこで残ったPRT隊員達がスティンガーを撃ち込み、
追撃せずに地上出口内部へ避難した。

命中被弾したへりからパラパラ人が落ちてく…
またASも墜落気味だが持ち直したもようだ。

着地したASはアマルガム側の攻撃で破壊した地上出口へと向かい、
基地内への侵入路を探したり掘り返し始める。

侵入路発見の一報があったのだろう、アマルガムの上陸舞台が集中する。
AS支援の間に突撃兵が中へと突入するが、爆発が起き肉片が飛び散る。
「クレイモア!」

対人地雷により足どめされた…

アムルガム側はクレイモアを警戒しながら歩みをすすめる…
「うわぁ!!」

狙撃され、その方向へ多数の銃撃がはなたれる。
手信号で前進が指示され再び突入が再開される。

前進狙撃、銃撃を撃ち込む…クレイモアを喰らうの繰り返しだった。

別の方向では…
AS出口の鉄扉をC4爆弾で爆破し…ASの力でこじ開け中に突入する。
その瞬間やはりクレイモアで爆発をうけ苦しむ突撃兵…
そして…犠牲を払いながら、戦いは地下区画にいき…

「手榴弾!!」
部屋の中に投擲、爆風がドア開口部から吹き出す。
「突入!」
部屋の中に突入していくアマルガム兵。

制圧戦の真っ只中にいた。
カオルは加速の2乗かかっている状態で各所を見回っている。
(以外とパイロット資格持ち少ないなぁ…やっぱGキャンセラーないと辛いか)

「絶対止めろ!!これ以上進入させんな!!」

「何としてでも突破だ!!制圧しろ!敵司令官を捕縛しろ!!」

の銃撃戦の真っ只中になってる。

「グワァ」
右肩を貫かれ…

「衛生兵!!」
後方へ下げられるアムルガル兵…

「クッ」
撃たれても動ける限り頑張っているミスリル兵…

そこにアマルガル兵からミスリル兵に対し手榴弾が投げこまれ…
満足に動ける状態でないミスリル兵は…回収された。
でっかい爆発がカオルの背後で起きる。

煙がおさまり室内にアマルガル兵が突入。
「クリア!!」
続けて進入してきた。
部屋の中に死体が見当たらず、
「まだいるぞ警戒しながら前へ進め!

(引き込んじゃったけどね)

カオルは、別の戦闘起こっている箇所を探しさ迷う。

『基地内に残っている皆さん、残念ながら当基地は現時点でもって放棄します。
所定の処置で退避してください。最優先です、所定の処置で退避してください』

どっかのトラップに引っ掛かったのだろうか…
大爆発のあと悲鳴が響く。
また爆発とともに大きな振動が…

「なにぃ?…しょうがない強行突破だ!」

近くを通ったアマルガル兵の指揮官らしき人が、
無線機に向かって怒鳴り付けてた。

(しかし、中々救助出来そうなのいないなぁ)

最終的には頭部射殺であるため不可。
最後の一人となり捕縛できそうな場面においても…

「ふっふっ…はやくしやがれ」
捕虜をとらずに頭部を撃ち射殺している。

その為部屋制圧前の段階で、
カオルは手榴弾投げ込まれた先において、
かわしきれなさそうなのを回収してまわる。
また部屋制圧される前の逃げれないと思われたのを回収する。

「ここを突破しろ!!司令部はもうすぐだ!」

「へっ来やがったなボンクラどもが!!」

「機関銃だ!!手榴弾!」

「無理だ、近寄れねえ!」

「なろっ!!」

銃撃戦が始まりしばらくすると…

機関銃が止む。
「当たったか?」
機関銃台座に近寄ると…
「へっ…ざまぁねえな…おらさっさと撃てや!!」
アマルガム兵は望み通り頭を撃ち抜いた。
「いくぞ!あともう一区画だ!」

「いたぞあっちだ!!」

(そういえば…カリーニンさん…どう合流したんだろうか?)

気になり探すと…
テッサが逃げた後にはカリーニンさんが残って足止めしている。

「優先ターゲット確認、ツバイバル!」

「ツィータ」

「射撃やめぃ!お迎えしろ!」
射撃音は残ってるのにカリーニンが移動してきた。

カリーニンはトリガーをロックしてあらぬ方向へ銃を向けている。
そして死体が5体…

「ここは足止め成功扱いにしてくれ…
今は現れるとまずいからな」

「はっ!ミスターAgからもそう承っています。了解しました…おい、C4もってこい!」
通路に設置されるC4爆弾。

「爆破するぞ!」

爆発で通路は瓦礫で塞がれ…

「これでよろしいでしょうか?」

「うむ…ありがとう」

「ハッ!ミスターK…おい!地上へと案内するぞ!」

レナードとしては現時点でのテッサの捕縛は考えてはなかった筈だろう。
まだアマルガム内での1幹部にすぎなかったからだ。
現時点でテッサがつかまると他の幹部のおもちゃにされかねない…
それはレナードが望む事ではなかった。

ここはミスリルの力を削ぐ事に専念して、また優秀な部下であるカリーニンを取り込む事で、
後々の行動の力をためる…それでレナードのミッションは成功したといえよう。
また重要な人物であるカナメをレナードが入手できた。

カオルは地上に出ると…

爆音が聞こえる。トゥアハー・デ・ダナンから放たれた6本の魚雷が、
わトンネル出口で出航を抑えようとしていたベヘモスに命中した音であった。
合計1.8tの炸薬に流石のラムダドライバもたじろぐ。
だがまだ無事であり、44000tのトゥアハー・デ・ダナンが21万馬力で最大加速で体当たりをかまそうと…

ベヘモスの頭部に不意打ちがありラムダドライバの集中が切れた瞬間に体当たりがきまり…
完全に質量差から吹っ飛ぶベヘモス、バラバラになり海水におちてく…

クルーゾー機とクルツ機が生きて不意打ちを喰らわせてた結果だ。
艦に2機は着艦し…離脱していく…

……


戦闘が終わり、燃え盛るジャングルをバックに、
医療カプセルに収納していた分裂体と合流。

楔をメリダ島に打ち、一路南大西洋へと…

……




寸劇風後書き

ナギ少尉「成る程…秘密基地襲撃なんですね…」

作者「だね」

ナギ少尉「ここで、また数十名ゲットして…まだどっかに?」

作者「またいくよ〜」

ナギ少尉「でも固定基地って…私たちみたいなドック艦なら!!」

作者「発見されるね〜」

ナギ少尉「え゛っ?…海底基地!!」

作者「それいいかもな…海底基地あったのどの作品だろ??…」

ナギ少尉「で作者次回は?」

作者「次回……題名でばれるな…南大西洋戦隊お楽しみに」



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