第106話『GPM山口戦編 幻獣本州下関上陸』


=ガンパレード・マーチの世界=

1999年12月15日横浜楔

「よっと…」

クーデターが起きる前の時期に出てきて、一路東京へと向かう。
死者、行方不明者のリスト取得しようとしていたからでもある。
これからいく時期は時代逆行の山口戦、
かなりの戦死者がいたとしてもリストはもう正確に出ている筈だろう。

文部省には学兵達の人事記録が、防衛庁には自衛軍の人事記録があった。
国防省や陸海軍省では?と思うが防衛庁である。

1945年8月19日、日本で続いていた徳川幕府が東京に落とされた3発目の核爆弾、トールボイにより壊滅した。

その2日後に幻獣が世界中に現れ、第二次世界大戦は休戦、
日本は息継ぎする間もなく、幻獣との本土決戦へと突入した。
多大な犠牲を出し辛うじて本土よりたたき出す事に成功し、

その際旧陸海軍省の暴走等の反省により旧軍組織は解体、
新たに発足した防衛軍への一元化、新たに組織化された首相内閣府、
幻獣から国民を護る軍、自衛軍へと名称を変え現代へと至る。

防衛庁と文部省で無事に戦死者、行方不明者リストを取得端末のにいれ、
その足で新潟県に向かい保管されてた防衛兵器を取得、
移動し山陰地方の山奥で楔をうち、別世界経由で…

……

1999年8月…
人類は5月に九州という土地を失い、山口県が対幻獣戦の最前線となる。
関門海峡をはさみ人類側と幻獣側という形だ。
そして今現在、自然休戦期にて戦力再編の時期であった。

自然休戦期とは…何故か侵攻が止む期間があった。
その慣例の時期をさしていて、5月中旬から9月中頃までの時期である。
幻獣夏バテするのだろうか?
ないろいろ推測される時期であるが、ともかくとして人類はこの期間を発見するとうまく利用し、
鋭気を養ったり再編成等を行っていた。

99年8月の時期には九州熊本で主戦力となっていた学兵は山口県の特例法以外のは、
一部を除いて存在しなかった。
九州戦での学兵の膨大な犠牲に愕然とした政府首脳が、
学兵の解散を決めたからである。

だが解散がきまった学兵の中でも極々一部が自衛軍預かりで存在した。
九州戦を欠員出す事なく生き延びた5121小隊の面々も、
預かりとして存在していた。

ただし5121はその特例で構成がのこっていたが、
平時に遊ばすなどもったいないばかりに、
優秀な人材は様々な方面へと狩り出された。

解散がきまった学兵達は親の元へ…ただし家族が生き延びてたらだが…


他に光輝号、栄光号の開発も行われていて、
ある程度完成中の時期である。
烈火の試作品完成もこの時期だ。

光輝号は、試作機である士魂号のデーターを元に、
ブラックボックス無し、
いわゆる人間の脳を使わない生体コンピューターを利用した機体であるが、
これが量産型の限界かな…といえる鈍重さを感じる機体に仕上がっていた。

栄光号は青森戦でも触れたが、
過去に滅んだ巨人族をクローン再生して脳をくり抜き、
その部分を補填する形で操縦系制御系等をいれ…
他作品になるがゼントラーディ人の中にマイクローンが入り、
操縦していると思ってよいだろう。

禁忌ともいえる思考で開発する位…
人類は追い詰められていた。

勿論世間にばれると…なので士魂号、栄光号ともに製造方法及び中のブラックボックス共に、最重要軍機に指定されている。
先の5121が解散できない理由の一つでもあった。

一方…自衛軍は、春の熊本戦を学兵達に任せたため、
八代会戦でうしなった約30万の内、常時定数分約20万分の、
機械化師団7割方歩兵師団9割方回復した。

人員回復には二通りあり、通常通り志願制と選抜徴兵で…
生産施設で生まれ長い年月成長した若い一般市民を軍人として育て上げる。
足りない分を99年1月に高校3年生を選抜徴兵した。

そしてもう一つが年齢固定型クローンを製造する事。

数的にはそう多くはない。
耐久性が30年で製造に高すぎる…特に記憶の植え付けが高すぎるからでもある。
ただし経験等一定のレベルが備わっている為先任軍曹等で隊に加入してくる。
若宮タイプもこの種類だ。

何はともあれ回復はした。
ただし錬度については戦場を知ってる古参が大量に死んでいる為にまだまだであろう。

世間的には九州の学兵達が主力となった戦いは悲惨な出来事により禁忌ともいえ、あまりメディアに取り上げられず、

九州戦線5月敗退の事実及び、学兵の死者数等が淡々と伝えられた。

主に九州の高校がそのまま学兵となり九州の地に消えたのが多かったからも言えた。
他県からの転入は九州戦に投入された学兵の1割以下にすぎなかったからである。


九州を失い幻獣との最前線になった山口県下関には、
九州戦後多くのトーチカ陣地がつくられた。

また岩国や山口市、広島でも万が一の西日本上陸にそなえ着々と要塞化が進んでいた。
だが万が一岩国をぬけられると、日本はもうおしまいである。

理由の一つに工業の疎開先がない。

海外にある国と言えたのがアメリカ大陸、南アフリカだけであり、
フィリピンやミクロネシア諸島やオーストラリア等は既に幻獣勢力下である。
つまり後がない。

その為広島は未だに大規模工業産業があり、
自衛軍に納品される船舶の4割、戦車の3割、シャーシに限っては6割が広島産であった。
この地が失われると他の地で生産はとても不可能であり、
アメリカから輸入しても同生産数を揃えるにはかなりの時間がかかる。

もはやこれ以上幻獣勢力拡大は、日本という人類最前線が喪失するかどうかの瀬戸際であった…


……

1999年8月4日午前9時

山口県萩市菊ケ浜に幻獣が上陸する。

その一報が日本全国を衝撃でもって巡った。

自然休戦期だから幻獣と戦闘はない…と思いきっていた自衛軍首脳部は、
慌てて戦闘準備等を整え始めるが、
そうそう整うわけでもなく、完全に奇襲状態に陥ってた。

上陸を許した原因の一つに幻獣の接近探知が遅れた事にある。
海軍による警戒があったが、5月の撤退戦のおり3割を失っており、
海軍に限ってはそうそうに復旧するのは無理な話であった…

また萩方面日本海側には警戒目的歩兵1個旅団しか常駐されてなく、
上陸警戒は薄かった事もあり、
必然的に彼等が水際防衛、本土への上陸阻止に急展開する事になった。

11:30
歩兵大隊は被害が大きくなり水際上陸阻止を断念、
避難がほぼ完了した萩市市街地で、
増援が来るまでの絶望的な遅滞戦闘へと突入する。

18:00

市内防衛ラインは壊滅し、増派による戦車隊投入される事となる。
幻獣による日本海側橋頭堡がつくられ、萩戦線を巡っての膠着状態に陥る事になる。

全体的な出来事では…本州への幻獣奇襲上陸を受け、
総動員体制に移行、学兵の再召集法案が可決された。


作戦指揮をとる広島にある西部方面司令部は、
『所定の作戦要項に従え』
のおうむ返し。

また各部隊に対し、萩への転戦命令を連発する。
広島に駐留する第三師団、他にも岩国の第二師団、第二四旅団等への転戦指示を出す。

不審に思い広島に駐留していた第三師団の参謀が尋ねても門前払い、
超法規的会津パスをみせても通用せず、
憲兵隊を率い司令部に突入しようとしたが、
拘束した衛兵が自爆をして突入を断念せざるえなくなった。

司令部は共生派に占拠されているとみられた…

22:00
西部方面司令部に対し第三師団が戦車を伴い突入を敢行、
制圧し方面軍司令とその副官に寄生していた幻獣を2体殺害する事に成功した。

その幻獣は取りついた主の脳みそを食べ、意のままに操る寄生体で、
自身での戦闘能力は皆無であった。
憲兵隊は寄生型と呼び希少種で大金星をあげていた。

……

カオルは世界扉を8月5日3時にでて、下関へと向かいながら分裂をし…

8月5日下関市…
萩方面では幻獣上陸があったものの、
阻止戦線が構築できたとニュースが流れた為、
また暑い夏の普段の一日が始まろうとしていた…

だが…

午前5時に関門海峡挟んだ門司岸に幻獣の大群がみえ、
まず海軍の無人警戒艇の砲門が放たれた音から一日が始まった。

無人警戒艇は総t数70tクラス、
形としてはリアル海上保安庁所属消防艇の様な形状に、
120mm砲をつみ遠隔リモコン操作を可能とし、量産した船であった。
船が沈められると20人は最低死ぬ…人員ロスに対しての苦肉の策であった。


下関沿岸の砲台群が火を放つ。
だが沿岸砲台からは2割しか砲火があがってはない。

完全常駐はせず宿舎より駆け付ける隊が大半、
巌流島のように船で渡る箇所以外は24時間常駐はしてなかった。

本来であればもっと警戒配置すべきだっただろうが、
配置等間に合わなかったのだろう。

西部方面軍司令部を共生派より奪いかえしたのが昨日の2230の事だ。
時間的にも足りない…

門司側の幻獣へと徹甲弾や溜散弾が撃ち込んでいると、無人警戒艇がスキュラによって駆逐された。
すると海面を100m大の大きさの亀の甲羅のような浮き橋が海中から浮かび上がり、数珠繋ぎに狭い海峡を繋ぐ…
陸上型の渡海を助ける、海洋型の海亀と以後呼ばれる幻獣であった。

繋がった海亀の上をゴブリンの大群が踊るように渡っていく…

気がついた様に砲台併設機銃座から砲火があがる。
ゴブリンが機銃弾に倒れるがそれに構わず次々と渡ってくる。
旧ノルマンディー作戦のオハマビーチ、いや硫黄島の戦い以上の銃弾が放たれているが、それにも構わずである。
物量のなすがまま倒れても倒れても前へと僅かでも進んでいく。
ゴブリン殺害数が一気に4桁、5桁へ迫る勢いで…

やがて脅威と思われた機銃座に何十発も放たれた生体ミサイルが撃ち込まれ、
機銃座が1門、また1門と沈黙してく…

機銃にかんしては視認の必要があり…

砲台はそれように作られ開口部分が露出しているのみ、
生体ミサイルが飛び込まない限りはそうそうにはの状態であった。

機銃座が沈黙してくと一気に波が押し寄せてくる。

巌流島に到達したゴブリンが砲台内部に侵入、
砲を撃つ事に夢中になり退避が遅れた兵達に…
「ゴ、ゴブッ」「近接格闘!」「逃げろ!」「うぉぉぉー!」
混乱を極め各々が思い思いに生き延びようとするが、
ゴブリンの物量に…
「いてぇ!」「ギャァ」
怪我をおった物は動きが鈍り…
倒され人類側の生きているのは…

「ギギギッ!!」
いち早く退避した分厚いシェルターの鉄扉を斧で割ろうとしてるが…

「ギー…ギギ!」
歯がたたず諦めて他の箇所へと向かうようであった。

……

砲台の壁と同化している分裂体が頭が無事な死体を回収し、
虚数空間経由で送られてきた擬体をおいていく…

……

5:10

砲音がとぎれたあたりで警戒警報が響きわたり、
『壇の浦町及び彦島方面に敵が上陸しました。市民の皆さんはすみやかにシェルターに避難を行ってください。繰り返します…』
棒読み調の女性アナウンスが流れたが…
『えっ?……』
動揺した声が流れ、

『訂正します!市民の皆さんはすみやかに各種交通機関を使用して避難してください!
繰り返します。市民の皆さんは支給された避難パスに従って、
すみやかに避難してください』

幻獣の下関への本格的攻勢が始まっていた…

市内は民間人多数の為大混乱に陥っている。
本州には上陸させない…その方針であり、
疎開はまだ自然休戦期内の為進んでもない。
万が一の戦闘の時の避難方法が記載された避難パスであり、シェルターでもある。

沿岸砲台陣地は全滅、
残るのは歩兵一個師団、各種独立支隊、重砲群。
少しは支えきるが、民間人がいる市街地は地獄になるだろう。
彦島に上陸した大群は自衛軍を各個粉砕しつつ連絡橋へと迫った。

―時間を稼げ―
橋を渡ったたった1km先には下関駅がある。
そこへは多数の市民が避難しようとつめかけていた。
市民の避難の足は車は公共交通機関が殆どであった…

程なくして、下関駅へといたる3本の橋あたり及び壇の浦町沿岸一帯が最前線となり、
下関駅へと黄色塗装の士魂号が駆け付けてきた。

……

『避難パスの記載は問いません。近隣の皆さんは急いで駅へお願いします。
残り三便です。最終便は11時25分に出発致します』
駅からのアナウンスが響く…
市民がロータリーに殺到し駅に吸い込まれてく中で、
不気味な音が聞こえロータリーに生体ミサイルが落下、
多くの死者や重症者がでる。

大小の溜弾が下関駅に向かう幻獣の群れを吹き飛ばすが、
すぐさま彦島から渡ってくる小型幻獣の群れが空白をうめつくす…

まさに地獄絵図であり、たやまない火線が幻獣の波を止めていた。

一際でかい幻獣…ミノタウルスやゴルゴーンがくると黄色い士魂号や、
ベテランとみられるスカウト…来須、若宮が食っていた。

5121の戦車随伴歩兵である来須、若宮両2名は、
士魂号3機を覗けば非戦闘員だらけの5121の中での歩兵戦闘員であり、
激戦を潜りぬけた、オールマイティの勇士である。

中型専門で食う戦車随伴歩兵も珍しいが、
この二人と士魂号、戦車隊が中型を退けているからこそ、
歩兵は火力でもって小型幻獣の波を受け止める事ができていた。

中型幻獣がくると歩兵部隊だけでは、
重火器等を装備してないと、全滅が必須であり、
戦車でも生体ミサイルを撃たれたり、ミノに近接されると…
壊滅的被害を被る事になる。


壇ノ浦方面から上陸した幻獣にあたる貴船町の方では、
山陽自動車道を守っての、死力を尽くした防衛が続いている。

……
10:15

『すみませ〜ん。僕たちこれから前線に行くところです。道を空けてください。
……あ、あわてないで大丈夫ですよ。最終便が出るまで敵を食い止めますから』
遅れてきた3号機複座型がやってきた。
天才パイロット2名が広島にいてそっからの移動であり、やっと本隊に合流だ。

「頑張れよー兄ちゃん」
銃をもった側の手をあげ声援に応えている。
『皆さんもご無事で』
『あーこちら5121独立駆逐戦車小隊です。
貴重な増援が到着しました。皆さんは安心して避難をお願いします』

2機の士魂号が守備戦力として下関駅ロータリー守備にあたる事なり、
市民は着々と駅に吸い込まれてく…

彦島の方からは…
『現在、橋を通行することは不可能です。
市民の皆さんは最寄りのシェルターに避難するか、
南風泊港で連絡船をまって下さい』
とながれていた…


しばらくすると…歳若い女性の声で…
『て、訂正します。彦島地区の皆さんは最寄りのシェルターに待避してください。
現在彦島地区は孤立しています。
救援がくるまで最寄のシェルターに待避して下さい。
現在港への避難は非常に危険です。
繰り返します。
現在港への避難は非常に危険です。
現地の自衛軍の皆さんも市民の誘導にご協力を願います。
…皆さん、がんばって。生き延びてください』

……

10:35

『こちら下関駅駅長です。最終便、出発します。
……国営鉄道を代表して自衛軍及び諸隊の皆さんにお礼を申し上げます』
最終便の時間を切り上げたのだろう、最終便が出発する。
風切り音がすると最終列車の前後で爆発した。
命中した最後尾の客車の破片が宙をまい多くの命が消えるが、
破壊された客車の残骸を残して、
最終便は弾幕の中をすり抜けていく…

2号機も集中力きれ被弾し右腕破損の小破し…

「早く乗って!!宇部まで下がるよ!」

「全員搭乗したわ!出して!」

2台の軍用大型トラックのエンジンが唸りだす。

彼女らは下関駅ロータリー防衛戦に参加していた急遽再召集された学兵、
独立混成小隊であり、幸い欠員なくして下関駅を守り抜いた。

下関撤退後は宇部、岩国であり出発する所である。

軍用トラック2台は山陽自動車道にのった所で……
生体ミサイルの直撃をうけ、
乗員全員を救助する事になった。

(成る程ね…ここでか…)
彼女らについていた分裂体は何時全滅するんか?
と思っていた。

……

最終便が出たあたりから戦線に息切れの兆しがみえてきた。

山陽自動車道を巡っての戦いが幻獣側に押され、
いまでは自動車道を挟んで一進一退の戦いに陥っていた。

13:00
山陽自動車道では、
小型幻獣の群れに渋滞する車両群が巻き込まれていた。
トラックから戦車随伴歩兵が降りて白兵戦を展開している。

そこに士魂号3機が突入し、自衛軍が撤収できる余裕が生まれ撤収してく…

片側5車線大動脈の山陽自動車道に殿としてのり、
下関戦の攻防は幻獣側占領地として終わる事になる…


またリアルと違う点が出てきたので説明を付け加えるが、
中国自動車は、ガンパレ世界では山陽自動車として、
片側5車線の大動脈として生まれかわっていた。
長い大陸での戦争がインフラにかなりの影響を与えた。
膨大な物流の流れが必要であり、拡張につぐ拡張で片側5車線の、
ドイツのアウトバーンさなかな、
高速自動車道として生まれかわり大動脈となった。

そして山陽自動車道は九州戦を支え、そして今、避難民が移動した後には自衛軍の撤退ルートに…

その後は山を嫌う幻獣の主力通り道になるだろう…

迂闊には潰せない。
予測されるルート外からの侵攻になりえるからでもある。

……

夜には山口県宇部市に下関から撤退してきた敗軍が次々と入ってきた。

敗軍といってもかなり落ち着いている…

市民の避難が予想をうわまわって上手くいったからだ。
多大な犠牲を出しながらも戦線を維持できた為手応えは良好ともいえた。

宇部のドライブインに集まった諸隊は、
宇部市民の避難状況を確認しながら、遅滞戦闘の拠点を宇部に構築する方針で固まった。


だが…翌日午前6時…

気がつき陣地から砲火や機関銃が鳴り響いた時には…
既に勝敗が決していた。

小型幻獣の津波が押し寄せてきた。

数を数えようにもわからない…
中型幻獣達も進軍の為の足の踏み場にさえも苦労している…
まさにそういった様子だ。

「敵襲!!」

「えっ…何処?」

「空いてる火器に取り付いて!!」

わらわらと即席トーチカ内で仮眠をとっていた彼女らが、
備え付けた火器に取り付く…

「うっ…そ…」

「いいから撃って!!」

取り付いたヘビーマシンガンの火が放つ、
4連ガトリングで毎分6000発の弾を吐き出し、小型幻獣に対して絶大な威力を発揮するが…

この津波に対しては弾が吸い込まれコブリンが倒れ消滅するが、
横にいたコブリンが半歩前に…
そのゴブリンにあたる間に隣のゴブリンが半歩前に…
そのゴブリンにあたる間に半歩前に…

とにかく火線の数が足らない…
即席トーチカからは内部にいる40名分の火線があがるが…
即席トーチカの縁に津波が押し寄せ侵入してきた。
「きゃ!」
「このぉ」
「ぎゃぁぁ」

スコップが、銃がこん棒かわりに使われるが…

しばらくすると…
内部は幻獣に占拠され血の後だけになる…

救助しながら見ていたが…ざっとみ…
(500万以上はいるんじゃないか?)
と判断していた。

あっちをみてもゴブ、こっちをみてもゴブ…
中型幻獣が100以上は見えてるが…
それが宇部のドライブインに夜のうちに集結していたのだろう…
この戦闘で5万位削れたといっても1%だ…

一方…5121小隊もいたが、整備班が同行していて整備班を護りきれないと判断したか、
宇部から逃走2号線方面の北へと移動を開始していた。

……
カオル報告

ガンパレの世界はゴブリンの押し寄せる波が凄いですね…




寸劇風後書き

作者「とまぁ山口戦にいく形になりました」

ナギ中尉「前回が青森戦だったよね?
今回がその前の時期の山口戦?」

作者「そそ」

ナギ中尉「えっと九州って同盟幻獣じゃなかったの?」

作者「この時期はまだ敵だったんだよ…
もろ戦争中だね」

ナギ中尉「話がおもいっきり展開しまくってるね〜」

作者「じゃ…この後の軽く状況説明ね…
山口戦終えた後日本は限界に近かったんだよ…
守勢ならともかく攻勢する余裕なし。
砲弾製造も、ガソリン生産も悲鳴をあげてて、
その状況下なのに、世論や軍部の暴走で九州再上陸しちゃうから…
幻獣との戦争終わらす手段があれば飛びつくでしょ?
それがたまたま見つかって、九州の南半分を譲渡し、
公式的に初の停戦に持ち込めたのが青森戦までの間だね」

ナギ中尉「えっと…?」

作者「ガンパレゲーム本編である九州熊本から撤退して、
今の時点の山口防衛戦、九州攻勢、停戦、青森戦の流れ…
が1999年中…青森戦は翌年に突入か…なんだよね」

ナギ中尉「なんとなくわかったような…
Muv-Luvは一気に京都までいっちゃうんだよね」

作者「ああ、要塞戦もなく…本当に一気につう感じだよなぁ…
避難渋滞起こし、それに襲い掛かるBETA…
で、辛うじて京都防衛戦が大規模戦力投入で成立できたんだし」

ナギ中尉「さて次回引き続きGPM山口戦編です。お楽しみにぃ」

H25年6月再改稿



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