第107話『GPM山口戦編2 岩国決戦』


宇部拠点で救助したカオルは岩国の山中に楔を打ち、世界扉経由で時間を飛ばす。
飛ばした間の状況推移は…

8月7日
防府でも人類は阻止戦線構築に失敗し、

広島県岩国市玖珂町の陣地へと幻獣の東進勢力が到達、
阻止戦が行われる。

玖珂町阻止陣地はしばらくはもつも…津波に耐え切られず予定通り突破され、
陸戦幻獣が苦手とする山の上に備えられた砲撃陣地のみが残り、
陸戦幻獣勢力は東、東へと進む。

砲撃陣地は阻止陣地が時間稼いだおかげで、山の上に展開がすみ、
充分な弾薬、食料が運ばれるばかりか、
隠蔽、更に拡張する事ができていた。
幻獣の海に残されても運ばれてきた砲弾が尽きるまでは戦えるであろう。


8月8日…岩国要塞に警報が流れる。

山陽自動車道のトンネルが爆破され、その他の国道もトンネルが破壊されたり等で、
陸戦幻獣は岩国へと流れるしかなかった。

膨大な数の空型幻獣が岩国要塞へとおそいかかる…

山地を苦手とする陸戦幻獣にかわって、
膨大な数のスキュラ、
うみかぜゾンビ、
きたかぜゾンビが山を越えて襲来してくる。

陸上は砲撃により近寄らせないも、
空からの一方的な狙撃により岩国市内陣地が次々と沈黙する。
それに対抗するのが、
95式対空戦車、対空ミサイル歩兵であった。

陸上では、15号線を経由して川西外殻陣地へ陸戦幻獣が押し寄せてきて、
壮絶な阻止戦を形成する事になる。


さて説明も付け加えだが、

きたかぜゾンビ…
戦闘型のきたかぜに寄生した幻獣であり、
きたかぜの装備が使える。
輸送型には寄生しないらしい。

きたかぜは、日本がロシアからの技術提供によって完成させた万能ヘリである。
二重反転メインローターで尾部ローターを持たなく、
輸送型は16名、25名の改、5tの貨物搬送が可である。
武装型は6名定員になるが、20mm機関砲等を装備している。

うみかぜゾンビ…
放棄や破棄された対地攻撃ヘリうみかぜに幻獣寄生した。
上記のきたかぜゾンビ同様、うみかぜの装備が使える。

うみかぜは対地攻撃ヘリで、きたかぜの後に開発された機体であり、
12.7mm重機関銃、ジャベリンミサイルを持っている。


95式対空戦車…自衛軍は長い間、零戦から発展した戦闘機開発に勤しんでいて、
対空戦車開発が遅れていた。

空対空戦闘力さえあれば問題ない…という事であった。
確かに燃料さえあれば問題ないだろう…

90年代には今だ旧日本軍の98式対空機関砲搭載トラックの発展型が、対空兵力の主力である有様であった。
M15A1対空自走砲は輸入されてはない。
航空兵力をもつ他国との戦争はもうないというのもあったろう。

だが…ジェット燃料不足が深刻となり八代で幻獣に上陸され、
熊本戦時代にはスキュラ、きたかぜゾンビの存在…に悩まされた。
対空兵力に対する問題が深刻になり、
92式のシャーシを流用した対空戦車の開発に成功し、
正式量産にはいる事になる。


対空ミサイル歩兵は、
歩兵に対空対地ミサイルの零式直接支援火砲、
零式ミサイルを専用運用させたチームを編成した。
通常の小型幻獣相手ではなく、
対空ユニットや中型以上の相手と思っていればよいだろう。

リアルに考えればスティンガー専用運用チームだ。
後にミサイルネズミと呼ばれる兵種へとなっていく…


その頃…5121小隊は、
善行戦闘団の中心核として山口を拠点とし、
山陽、中国自動車進行の幻獣の側面をつく火力戦闘を形成し、
多大な戦火をあげていた。

……

8月9日630

大量のうみかぜゾンビ、スキュラの大群が、岩国にきて地下の陣地を探るようにゆっくりと進む。
対空戦車群を岩国基地は有していたが、露見するとキルスコア1対2程度になるだろう…
かといってこのまま手まねいていては被害が増すばかりであった。

秘密兵器投入を決定する。

岩国の外れの山中のトンネル内…

「総員搭乗!!」
扉から兵が出てきて梯子を昇っていく。
あるものは先頭部分の車両に乗り…

「機関車起動」

機関が始動し、ディーゼル音を上げ唸り上がる。

「全速前進!!」
伝令管に向かって命令をあげると、
重たい音を上げ車両が前進…
トンネルの外の明かりに晒され全貌が明らかになる。

巨大な筒を乗っけた車両と、
前後に機関車をつけたいわゆる列車砲という類…40cm列車砲厳島であった。

「ブレーキ、射撃位置へ停車!!」
金切り音をあげブレーキがかかり…

「航空榴弾砲弾装填!」
号令がかかり閉塞機の蓋が開けられ榴弾が詰められ、蓋がしまる。
この部分は人力、自動装填装置のスペースがない為ともいえる。
「仰角23度、左方4度2分」

砲身があがっていく…
砲弾自体の車体上へのリフトは左右に存在するので、
ウォードレス兵にとっては苦ではないだろう。

「仰角包囲固定よ〜し、照準確認…」

警報ブザーがなる。車体上にいる兵が手近の手摺り等に掴まり衝撃に備え…

「てぇー!!」

豪音をあげ40cm航空榴弾砲が放たれる。
列車砲本体は発射時の衝撃エネルギーによりブレーキがかかっているにめ関わらず、
後進し10m程で停車する。

「砲身さげぇ〜トンネル内部へ退避する!」

後部機関車がディーゼル音をならしてトンネル内部へと…

あくまでも軌道上で狙われると逃げにくい…
トンネル内へと隠れ右往左往するへりゾンビやスキュラをやり過ごすらしい…


一方、砲弾の方は空を飛んでいた、うみかぜゾンビの大群に子弾が命中、20もの華がさく。

うみかぜゾンビは仲間を大量にやったのは誰だ?とばかりに燃え、
他に見向きもせずにいいように倒されてく…


……


8月9日の夕方あたりに岩国近辺にカオルは出てきて、
リストから狙いをつけた吉香公園へと向かう。

18:00
川西方面、新岩国からきた中型幻獣、小型幻獣からなる集団を退けると…

ドン!

誘爆し61式戦車の砲塔が吹き飛んだ。
岩国城の真上にスキュラの編隊が陣取り初め、
視線についた戦車を次々葬りさる。

露見していた戦車達が地下通路に下がっていく…
通路にさがると射線が限定されるが致し方ないだろう。

すると塹壕に中型幻獣に支援されたコブリンが殺到し始め、
絶望的な白兵戦が行われた。

取り付かれてないのは、スキュラの射線外の陣地群だけであり、
早々と地下通路に待避した部隊は通路内でコブリン達と戦う事になる。

吹き飛ぶ前の61式戦車クルーを収容し、
白兵戦で残された死体を擬体と変更し、カプセルへと収容してく…
幸い頭からザックリはコブリンの丈から少なかった…

夜7時半を過ぎると…
あれだけいた小型幻獣は、地下に入ったきり姿を現さなくなり、
地上は中型幻獣やうみかぜゾンビのみがみえ、
時たま地上からの噴煙によりスキュラや中型が倒れ、

花火があがるとうみかぜゾンビが墜落していく…

岩国要塞は徹底的に地上露出を嫌う岩田参謀のワンダーランドであった。

幻獣はその物量…
特に小型幻獣の浸透で補給等を寸断させ、
火力で保っていた陣地が補給がこなくなり、
沈黙する事になるのがしばしばである。

また小型幻獣をせき止めていても空からの一撃や、
陸戦中型幻獣に一撃等で戦線を後退する嵌めになる…

ならばどうすればよいか?

中型や空ユニットの目標をなくせばよい、
屠殺場を作ればよい…
それぞれを分散させればよい。

と岩田参謀は考え、
岩国要塞は市街地地下に縦横無尽にひろがる、地下通路要塞となっていた。

ライナープレートで出来上がったトンネルの中は市内を縦横無尽に走る迷路であり…

「ギギッギギッ!」
「ギッキ」
「グゲゲ!」
兵士を追って塹壕から地下通路にコブリン達の集団が入ってく…

兵士はそのまま走ってくと開いている鉄扉に入り、扉を閉めると…袋小路ができあがり、
隣の通路から隙間窓から出していた銃が火が放たれた。
「ウギャギャキャ〜」

追っていたコブリンの集団が消滅してく…

といったコブリンの屠殺場が2千以上存在していた。

スキュラやうみかぜゾンビには…

地下通路を対空歩兵のコンビが歩いていた。
しばらくすると前に地上への昇降階段があり、鉄扉が閉まっていた。

鉄扉のハンドルを回し、
「確認する」
「了解」
少し押し上げ…
「付近…ゴブなし…右前方スキュ、明後日の方向むいている」

「やれるか?」

「……ああ」

「よし」
少し開けてた鉄扉を閉め入れ替わるようにミサイルを担ぎにいく。
開放役が入れ代わりサブマシンガンを片手にもった兵士が、鉄扉に手をかけた。
「準備よし」

「3、2、1」
扉を跳ね上げ一気に地上にでる、
続いてミサイル担いだ兵士も出、構えて無誘導で零式ミサイルを放った。
命中を確認するまもなく次弾装填作業に…
ミサイルの発射音に気がついたコブがこちらにかけてくるが、
まだ時間がある。

攻撃をうけた事に気がついたスキュラはグズグズいいながら旋回してく…

サブマシンガン構えた兵士が掃射し、コブリンの先頭を倒してると、
二発目が放たれ、スキュラに吸い込まれた。
スキュラは墜落してく…
「ずらかれ!」
ミサイル兵士、サブマシンガン兵士の順番で開口部に逃げ込み、
鉄扉を急いで閉めハンドルを回す。

ガンガンガンと扉を叩く音がした。

「戦果1」

「うっし…書くぞ」
肩に一本文字をいれ、相方にもいれた。
下の字になっている。

……

翌10日1:30
(そろそろか?)
分裂体から見える遠くの山に、接近中のスキュラの大編隊が見えていた。

61式に取り付くと…
「右12度ゴブ集団」

「弾種榴弾」

「装填よし」

ドン!

「消滅確認」

「……あと何分だっけ?」

「30分で仮眠交替ね…」

「交替部隊きて欲しいわね…昨日の朝からずーっとだもん…」

「かれこれ…38?」

「…そうねぇ…なもんかしら?」

「え?」
お隣りあたりから爆発による振動が伝わる。
「スキュラ!!後退よ!」
外を確認すると正面の上空にスキュラの編隊がいた。
正面がこちらをむいている…
戦車を地下通路にいれなければならない。
だがドライバー席の者は寝ている…
「たちばなぁぁ!!!」

「…ふぇ?」

「バック!」
次の瞬間、衝撃がはしり弾薬庫に直撃、
61式戦車が吹き飛んだ。

炎と熱風がトンネル内方向と上側に吹き出し、
トンネル内には10m程炎が流入するも勢いはとまった。
遮蔽物のがなければ死者が更に出てるだろう。


その炎に照らされ小型幻獣の集団が見えていた。

戦車の炎で抵抗がなくなったと感じたのだろう…小型幻獣は、
迷わずいたるところの塹壕内に突入してく…

程なくして地上には小型幻獣は吸い込まれていなくなるが…
通路内に浸透し、生き残りの小隊が殲滅していく…

公園周辺の陣地にレーザー撃ち込こみ多数の戦果をあげたスキュラの編隊は、
次なる目標へと進むが…市内に進むにつれ対空ミサイル歩兵に次々と討ち取られていった。


吉香公園周囲の七つの戦車壕につめていた学兵達61式戦車20台は、
1台を残して破壊されてしまった。


12:00

吉香公園に押し寄せてくる幻獣がいなくなっていた…


次の候補がかなり後の時間な為世界扉を形成し、
ショートカットを行う。

すこし前の時系列をおってこう。

6:30
善行戦闘団が転戦の為山口を発つ。

11:00
玖珂付近へ進出。
大量の砲撃の嵐で足止めくらっている陸戦幻獣大規模集団を蹴散らしてく。

14:00
善行戦闘団新岩国へ進出し、拠点構築。

新岩国、御庄は幻獣溜まりになっていたが、航空爆撃及び自走砲長距離砲撃により、
数が減らされた幻獣は善行戦闘集団の進出をうけ消滅していった。

吉香公園へ幻獣が殺到しなくなったのは、
新岩国が善行戦闘団に占拠され、
またわざわざ幻獣にも占拠する価値がないからでもあった…

14:10

★★
岩国から錦見にかけての第11師団担当区域で地下からの大爆発発生。
西岩国近辺の地下通路が壊滅状態に。

幻獣共生派による自爆テロによるものであった。

程なく幻獣がおしよせ、戦線の後退が余儀なくされ、
旧第11師団担当地区への善行戦闘団の投入要請が入る。

17:00
吉香公園への善行戦闘団の拠点構築。


17:35
戦闘団の介入で旧第11師団戦区が持ち直し戦線再構築する為撤退可能になる。
だがカーミラにパイロットが洗脳された光輝号10機が投入、
速水、舞の乗った栄光号3号機が味方と思っていた光輝号の射撃により被弾、
戦線離脱せざるえなくなった。

19:00
基地司令の士魂号の介入により、光輝号の無力化に成功、
岩国駅側防衛線へ戦闘団車両隊が到達、
挟撃に成功する。

20:00
戦線の持ち直しに成功、
市役所から砂山町にかけての新防衛ライン構築に成功した。

翌11日
5:30
戦闘団進撃…多大な戦火をあげるも、
その留守を狙うように司令部設置の吉香公園への幻獣共生派含めた襲撃。

司令スタッフは逃げおくれるも整備班はロケットダッシュで逃げ出した。

7:30
戦闘団司令部ねらいの幻獣、共生派は守備要員で程なく撃退するも…

共生派に時限爆弾が持たされていて、
察知した善行戦闘団はギリギリのタイミングで退避に成功、

公園一帯は跡形もなくクレーターと化した。


共生派とは…人類よ無駄な抵抗はやめて自然にかえれ…
が主な思考であり、その中でも強硬派は、自爆してでも人類の拠点を爆破するのに命をかけていた。


11:00
新岩国に拠点を再度移した善行戦闘団は再度出撃し、
再び新防衛ラインの援護を行う。

14:00
共生派拠点が大量に隠されていた爆弾もろとも消滅した。

……

8月11日1400

カオルは再びでてきて、

(ん〜と…)
リストを確認しながら必要人数分分裂してく…

15:30
岩国市役所前に3両の兵員輸送車が強行突破してきた。

まず降りてきたのが女性兵士、
続いて男性兵士30名程、が降りてきた。
そして最後に白いドレスの少女、と将校がおりてきた。

近江、カーミラの部下達、カーミラとハンスであった。
カーミラ、幻獣側の人間体であり、
王族であった。
ハンスも人間の形を失う事なくこの世界に出た人物である。
特にカーミラは幻獣を従え、異能力をもち…

地下昇降口へと…
責任者である憲兵隊員に質疑され、精神汚染し、地下通路へと案内されてった。

「いけ」
カーミラの部下達が散ってった。

部下がもっているのはサブマシンガンの弾薬箱で、
リモコン受信で爆発する爆薬が中にしこんである。

「おい、何処に行くんだ?」

「ん?ああ…この先のハローワークの陣地にだが?」

「増援か?」

「ああそうだ」

「ところで…42師団か?」

「ああ、下関でえらい目にあってこっちでもなりそうだな」

「奇遇だな…俺もさ。師団長の大沢は良い人だったな…」

「…あ、ああ」

「共生派だ!!」

「ちっ!」

「うわぁぁ」

スタンガンがうちこまれる。
「…爆発物はどれだ…?」

「ありました!」

「解除できるか?」

「これならいけます」

「各員に通達、共生派の侵入あり、サブマシンガン弾薬に偽装した爆弾を持っている、
大至急共生派の摘発に当たれ!急げ!」

憲兵隊に見つかった爆発物もあるが…

15:50

カッ
突如として膨大なエネルギーが発生しトンネル内部に広がる…
それは熱風であり人は瞬時に焼け焦げ蒸発する…
何箇所も同様なエネルギーが発生し、
逃げ場を失ったエネルギーは抑えつけていた蓋、
大地の中をくり抜いているトンネルの天井方向を吹き飛ばした。

エネルギーは大量の土砂、構造材を吹き飛ばし、
地上にでると一気に天高く突き抜けてく…
炎の柱と化した高さは2kmまでつきあがった。

トンネルを構成していたライナープレート、コンクリート、鉄骨、
様々なのが吹き飛ぶ。
また地上付近の陣地にいた戦車等が吹き飛び、
そしてできたクレーター内部にうまり、
吹き飛んだ土砂に埋まってく…


新防衛ラインがあった箇所にはクレーターが出来上がり、
深さ5mから10mの幅300m程のクレーターが幾つも出来上がった。

これにより地下陣地は基地三角州エリア以外は消失し、
岩国駅付近を抵抗なく通過できる状態におちいってた。

善行戦闘団は後方の抵抗陣地の準備が整う為に、
旧新防衛ラインを支える事になる。


程なくすると…南の空を多数の幻獣が見えてきた。
スキュラ200、
うみかぜゾンビ380、
地上にはミノタウルス650、
ゴルゴーン1000、
キメラ1200…
それ以外にも市内各所には今だ生存している幻獣がいる。
幻獣の大攻勢が始まった…


皮肉にもクレーターができた事により、
クレーターでの登り道になり、
登攀能力の乏しい陸戦幻獣への足止めが効くようになっている。

18:30
うみかぜゾンビ380が善行戦闘団及び第14師団へと、おそいかかろうとしていた。

三角州の方の機能を失ってない地下基地の方から砲撃があがる。
その機体に対しやられた仕返しとばかり380もの機関銃が襲い掛かるが、
地下へと飛び込み避けていた。

40cm列車砲の航空榴弾の花火が開く、40mm対空砲、零式ミサイルがあたるが…
それでもまだ300以上…善行戦闘団を目指している。

地上からいきなり120以上もの曳航弾がうみかぜゾンビの編隊に吸い込まれて、
大量に地上に落ちていく…
切り札であった95式対空戦車連隊を投入した。

最初の目標をと少数が北上したが…溶けきってしまった…

19:30
スキュラの大群が基地上空にくるころには散開陣形をとっていた。
ありとあらゆる対空火器がスキュラを襲う度に、
他のスキュラから火点にレーザーが浴びせられ、
火点分の爆発があがる。

栄光号がスキュラの怒りを引き付ける頃には対空戦車連隊は全滅、対空歩兵も多くが命をちらしていた。

だが栄光号が怒りを引き付けるとそれ以外の砲撃には見向きもしなってく。

22:30
空のユニットは三号機がほぼかたずけるも被弾放棄、
陸戦幻獣阻止に参加していた士魂号1機もパイロット体力の為休息を…
2号機を残して稼動不能になっていた。

クレーターに対し戦車砲撃が加えられるも、
弾薬が残りすくなくなってきて、
また生体ミサイルをクレーターのそこでばらまかれ、被害もでていた。

後方には第14師団が大竹までの沿岸地域に爆破前から新たに縦深陣地を形成、
自走砲等長距離集団も縦深陣地の後方に移動し拠点を構え、
待ち構える事が、時間稼いだおかげでできていた。

善行戦闘団は弾薬欠乏の為補給に撤退、
陸戦幻獣の大群は岩国北側に作られた縦深陣地へと襲い掛かってく…


翌12日 0:30

縦深陣地はミノタウルスの大群、小型幻獣の大群と死闘を続けていた。
そこにゴルゴーンの大量の生体ミサイルが撃ち込まれ被害が増加する一方であり、
10ある陣地の内、放棄された陣地は6つ…後がない。

現在縦深陣地は、
ミノタウルス約350程、
ゴルゴーン約700程、小型幻獣大量を受け止めていた。
これを抜けられると最短射程内にはうてない長距離集団の拠点があり、
そして広島工業地帯に入る…

危機的状況下になっていた戦線に、
補給を終えた善行戦闘団が幻獣へと襲い掛かる。


ゴルゴーンの700への砲列へと襲い掛かかってく…
すると…30分後にはゴルゴーンの砲列が消滅、
ミノタウルスの集団へと矛先をかえる。

陸戦幻獣はここまでくる間に砲撃にさらされ、張り子の虎と化していた…
山々に配備された砲兵達が出血を与えていたのである…

更にここで広島にいた後詰めの第三戦車師団が攻勢転移で襲い掛かる。
ミノタウルスは一挙に三桁を割り、逃走をし始めた。
幻獣は九州を目指し逃走し始め、自衛軍は追撃にかかり…

山口防衛戦は人類側の勝利に終わろうとしていた。


(さて…そろそろかえるな?)

虚数空間に引き込んだ人員を確認しながら考えていた…


……
カオル報告

かなりの人材を救出できました。




後書き

作者「とまぁ山口戦を駆け抜けていきました」

ナギ中尉「状況推移や説明が多かったわね…」

作者「ん〜まぁ仕方ないちゃあ仕方ない…
2話で凝縮させるトリップだったし…」

ナギ中尉「でも状況推移でみてみると…
かなり短い短期決戦だったのね…」

作者「だね。実質的に4日萩から、8日間の戦いだし、
阻止しきれてなかったら大阪や京都までいったんじゃないのかな?」

ナギ中尉「岩国の地形を利用した要塞化で撃退できた…
って事ね」

作者「なんとかね…幻獣共生派の暗躍や、カーミラ1派の活躍でやばかったけど」

ナギ中尉「で、駆け抜けていったけど、ガンパにはこの後は?」

作者「1話か2話程度、もういっぺん山口戦の時期にはきますね〜
あたためてあったエピソードありますんで」


ナギ中尉「擬体の遠隔操作でその期間飛ばすのは?」

作者「それはもっと後の時期のテクだよ…
今はその場にいないと救助不可だし」


ナギ中尉「では次回新作で会いましょう〜」

H25年7月改稿



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