第008話 GXW編04 機動要塞89基襲来
「到着までどのくらいかかる計算だ?」
前回は知らせてくれてからルーロスの探知能力でも、
10光年範囲内…通常航行に減速中の状態と及び通常航行分のわずか2分21秒程しかなく、
かなり近場、センサー範囲内に転移してきた惑星からの艦隊襲来に時間あるかを聞いた。
『えっとねぇ…20分程?』
そこから導かれた計算では20分はかかるという。
「お、案外時間あるな…」
『かなり鈍足でちから』
10光年以内の恒星系からの襲来で、加減速含め最高約時速200光年速…
この世界からの速度ではかなり鈍足であろう。
「やはり機動要塞が?」
『そうでちね〜』
「それでも…こう短時間で侵攻される、戦闘がおきると…
常日頃常駐して警戒してなきゃいけないという事だよな…
さっきも25分程度で恒星間移動、
しかも大艦隊規模で…しかも惑星転移があって距離時間もあったもんでないし…」
地上にて取得に回りはじめてまだ2時間程度だ…それで次の戦闘が発生する。
燃料のデューテリウムの補給する時間あるのか…
警戒に関しても睡眠惜しむ間も無いだろう…少しの隙をみせたら機動要塞の襲来。
探知して敗戦必至なら、艦は逃げれるかもしれないが、防衛施設はそうもいかない。
ましてや惑星設備等も…
この惑星にその方法があるかわからないが転移が使えるなら逃げるしか無いだろう。
だが巨大レールガンならば上手くいけば機動要塞程度ならば迎撃成功できるかもしれない。
「おとなりの恒星系に敵対勢力がでたとして、来たときの戦艦隊が最速で襲来したとすると…」
「通常航行が3分でちから…5分あるかないでちか?」
「日々寝ずに警戒体制だな」
「それはむりでちょうから…」
「まぁ…だよなぁ」
常日頃プライベート無しに警戒…地球で言えば陸続きの環境で15km圏内にハイヴが作られた様なもんだ。
とても一人では無理な様なもんで…
「まっ…じゃあ…残りの施設にナノマシン打ち込みいってくるか…破壊されるかもしれんが…」
破壊されたら襲撃してきた惑星へと取得しに行けばよいだろう…の考えがあった。
10光年以内なのでルーロスのワープで一発で到達できる。
ナノマシン…コバッタ達がカオルを身体検査してキャーテァ技術を注ぎ込んでつくりあげた情報取得用のステルスナノマシンであった。
けして世間様にはばれず万能というべき存在で、うちこみに向かっていく…
==惑星サウスブルー司令部==
「2-251-10から敵艦隊襲来!!
予定時刻0:21、残り20分!規模機動要塞数不明、デストロイヤー数不明、弩級戦艦数3201隻、
爆撃機数不明、戦闘艦数2212隻、巡洋艦数29415隻、重戦闘機多数」
「機動要塞だと…」
ざわめく司令部スタッフ。敵艦隊の襲来は早期監視レーダーにより捕捉されていた。
全ての艦隻数は判明せず、スパイ技術は敵が上であろう…
「指導者エッサンは!?」
「まだつかまりません」
「さっきまでいたのに…どこをほっつき歩いて…」
「現在の守備戦力は!?」
「艦隊派遣したので…現在のところ、
ロケット砲99999門、軽レーザー砲50000門、
重レーザー砲12000門、ガウス砲11000門、中性子砲100門、イオン砲100門、
小型と大型バリアが各1基、
駐留艦が巡洋艦80隻、戦闘艦511隻、
弩級戦艦100隻、デストロイヤー115隻、
偵察衛星25機、貨物船200隻、大型回収船109隻、軽戦闘機1853機です」
この惑星の守備力の主戦力は戦闘艦とガウス砲でであり、多大な資源を投入し砲門数は1ミリオンを越えていた。
だが相手が機動要塞では相性が悪いのも推測される。
なにしろデストロイヤー100隻で1基の機動要塞に匹敵する。
ガウス砲3基でデストロイヤー1隻、
戦闘艦1隻でガウス1基に相当する。
また更には戦闘艦の数も劣っていた。
「251-10って未開拓、無人の恒星系で無かった!?」
「レーダー基地からの情報では別勢力が存在します」
「植民船で占拠されたの?…私達がやるような」
転移を探知する能力はなく、常時天体観測を行ってるしかない。
この勢力では侵攻惑星近くの無人恒星系に植民船を派遣、橋頭堡として侵攻艦隊、輸送艦隊を派遣し、
他勢力へと資源略奪、略奪後に恒星系を放棄していた。
「2-210-6、2-190-8襲来受けました!数貨物船それぞれ100隻!!戦闘艦200隻!!」
より高速に動ける敵艦隊により資源惑星への襲来が行われた。
「造船所でイオン砲生産状況は??」
「100門生産命令の為、現状約7時間待ちです」
過去にガウス砲が1万に到達してた要塞惑星も、
4勢力からの2万9千隻、戦闘機含めたら8万の大艦隊の襲来をうけ壊滅はした。
ただ相手側にも戦闘機含め3万5千以上の損害を与える事はできていた。
ただその後の指導者が数時間連絡がとれず、発生したデブリが回収船派遣が遅れ敵の手に落ちてしまう事態にはなる。
「艦隊避難を提言します」
「残念ながらその権限はありません。致し方ありません…迎撃体制をとります」
指導者のみ艦隊を指揮する権限があり…
「了解しました」
部下は承諾した。
……
カオルは引き続き打ち込みに行き、ナノマシン工場…造船所で作業用ロボットやアームがふざけた速度で作業しているのは、
このナノマシン工場のおかげであった。
具体的にはなにもない状態からは2倍、
更に拡大して2倍、
もういっちょで2倍…
3段階で8倍速の速度で機械自体の動きが早くなる。
4段階目で16倍速の計算だが…流石に無理があるのだろう…
ロボット工場…名前の通りロボットの生産工場そのもと、作業用ロボット達のメンテ、統括を行う。
ナノマシンで作業時間そのものが短縮するが、
ロボット工場拡大は建屋の建築時間のみが短縮する。
無しの状態からは2分の1、
拡大すると3分の1、
更に拡大すると4分の1と、
初期状態と比べ…何分の1と建築時間が短縮できる優秀さだ。
この惑星は11段階拡大してるので、建築時間は11分の1へと短縮している。
クリスタル工場…この文明の半導体に相当するレアメタルインゴットを製造する工場だ。
調べてみたが資源としてはメタル、クリスタル、デーテリウム、それにチタンがある程度で、殆ど前3種があれば艦船は建造され、
施設は造れないのはない。
現在では元素は114が認定され、元素の組み合わせにより様々なな性質の物質がつくられるのに、たった3つの資源である。
この惑星は28段階拡張…Lv28で、時間あたり48,496tのインゴットを生産する。
次の段階へは49,846,049tのメタルと、24,923,024tのクリスタルを必要としている。
デューテリウム工場…
この文明の燃料資源インゴットを生産する工場だ。
Lv19で9,342インゴットを生産する。
案外少量生産かもしれないが、同化していてわかったが、他にデーテリウム生産専門惑星の存在があるらしい。
あくまでも貨物船等使用時に消費目的でたてられた。
各インゴット保管所…
インゴットを野晒しすることなく、地下へと貯蔵する保管所ということだ。
メタル保管所は、Lv13で6529万インゴット、
クリスタルとデーテリウム保管所はLv12で3265万インゴットを保管する。
次の段階へはメタルは約半分、クリスタルのはメタルが半分、クリスタルが4分の1、
デーテリウムはそれぞれ半分ずつ必要だ。
科学技術研究所…
(あれ?)
意外と規模が小さくLv1であった。おかしいなと思うと…
他惑星とのバーチャルリアルシステムが活用されていて、この惑星にいながら、他の施設レベルが活用できるらしい。
なのでこの施設にナノマシンでは技術取得しても…であった。
(あとで侵攻側にかな…)
次のは宇宙連盟センター…
この惑星は同盟に属していて、他の惑星勢力とこのセンターでやり取り、防衛戦力の貸し出しを行っている。
同盟に加入している勢力は65、つまり他に64の有人惑星があり繁栄しているというのがわかる。
ただ…おしらむは…
(他の勢力の座標がわからないか…)
わかればあとでいっても良かったかもしれない。
軽く同化とナノマシン打ち込み終えたカオルは、ルーロスにピックアップしてもらい、
分裂体が回っていた艦船情報を統合する。
同化で取得できたのは軽戦闘機、重戦闘機、偵察衛星、小型輸送船位であとはナノマシンによる情報取得まちであった。
だが艦種名が判明したのは嬉しい。
まずは小型運搬船、先の腹に箱を抱えている全長約100mの船だ。搭載容量が5000t、エルメラン航法時最大速度は時速11000光年。
Gはどう対応してるのかなと思いきや、基本はインゴット…固形の為に、
作業用ロボットらが、メッシュ型ケース…BAR型燃料集合体のチャンネルボックスをより細かく区切った物の中にインゴットをいれて固定、
それを運搬船のカーゴに固定して対応していた。
運搬先にカーゴからケースを投棄する形なので運搬自体ははやい。
インゴット単位運搬でだと5000個といったほうが良いだろう。
メタル及びクリスタルインゴットは1tが1インゴット、
デーテリウムは1gが1インゴットだ。
燃料消費は20…
これの計算はやっかいだが基準数値としておもってもらえれば良いかもしれない。
お隣の銀河にいくのにこの小型運搬船なら、40インゴット超えあたり、
燃料消費1000なら、2000インゴット超えあたりと、ざっくり計算できる。
ただ、同銀河内でも航法時に修正する必要があると消費は加速的にあがる。
お隣銀河の遠隔地では燃料消費1000の艦だと8000インゴット超えていた。
軽戦闘機は独行型の恒星間戦闘機で、
航法時最高速27500光年/hだ。
燃料消費は20。
盾である以下略。
重戦闘機…航法時最高速26000光年/h、燃料消費は75。
少し丈夫な盾である以下略。
偵察衛星は航法時最大時速2億4千光年とふざけた速度で偵察にいく。
武装や装甲等もないために軽快な速度がだせるのだろう…
次からは艦船サイズでナノマシンうつも未取得の状態。
大型運搬船は大きな箱を抱えている約300mの船と紹介されている。
運搬容量は25000t、先の小型運搬船の5倍、
航法時速度も毎時16000光年とあがっている。
燃料消費は50。
回収船…下部中央に大きな台形状の形が備わって、約350mの船と紹介された艦だ。
この艦はデブリを回収できるクラスで、
回収搭載容量は20000t、航法時速度は毎時4400光年と鈍足。
燃料消費は300。
大型回収船…巨大な艦体に、下部にどでかいのをかかかえている印象の約550mの船と紹介された艦だ。
回収搭載容量は40000t、航法時速度は毎時13000光年。
燃料消費は80。
植民船…頭がでかく大きさは約800mの艦と紹介された。
運搬容量は7500t、航法時速度は毎時6500光年。
新しい惑星開拓に使う船らしい。
燃料消費は1000と最大ランク。
艦名以前判明ずみで、ナノマシン打ち込みである程度わかった艦種の説明だが、
まず巡洋艦…航法時27500光年と快速を誇る。
燃料消費は300。
戦闘艦…航法時26000光年とこれまた快速だ。
燃料消費は500。
爆撃艦…航法時10400光年。
燃料消費は1000。
弩級戦艦…意外とおもうが航法時46000光年と巡洋艦よりも早い。
コストが巡洋艦よりもかかる、またエンジンが違うからでもある。
燃料消費は250。
デストロイヤー…航法時23000光年の速度、燃料消費は1000。
こうしてみてみると爆撃艦が編成されない限り、デストロイヤーの速度…
大型運搬船が入らなければ時速23000光年が艦隊速度といったところだろう。
そして貨物船は時速41600光年、搭載容量は75000tと大型運搬船の3倍容量をもつ。
燃料消費は100。
……
「ふぇぇ〜もの凄い砲門数〜」
惑星軌道から離れた箇所にて戦闘を観戦しようとしていた。
ルーロスが地上を拡大して写してくれると、リフトから上がりきった17万以上の対宙兵器の砲門が見えている。
「けど…こんだけの兵器何処でせいぞうちたんでちねぇ?」
「同化した情報からわかったんだが、艦船は別として、
これらの対宙兵器はここの惑星だけで造られたんだよな」
「へ?製造に使う資源もでち?」
「資源は集めてだそうだ」
巡っていた時に司令部らしいのがあったため情報を取得していた。
他に7惑星を領地としていて、ここともう1つを要塞化していた。
過去にはもう一つの惑星を要塞化していたが、そちらは襲撃をうけ壊滅し、
今では資源供給惑星になっている。
その他の惑星から集めた資源で、技術開発、そして武器製造をおこなっていたという事だ。
「何年かかったんでちねぇ?」
「いや、6カ月程だそうだ…惑星の生産設備成長も含めて」
「へっ?そんな短時間?」
まず必要な時間が対空ロケットが5秒、軽レーザーが5秒、
重レーザーが21秒、ガウス砲1分32秒、中性子砲21秒、
イオン砲でも4分24秒で造船所にて生産される。
そして総数から導かれる時間が、
ロケット砲を約10万基揃えても5日と18時間53分15秒、
軽レーザーが5万門あり、それは2日21時間26分40秒、
重レーザーが1万2千門で、2日と22時間。
ガウス砲が1万2千門で、12日と23時間6分と40秒。
中性子とイオン砲は数少なく100門ずつであり、ほとんどイオン砲に時間費やすが8時間程…
約24日程の時間で約17万門もの対宙兵器をこの惑星の建造ドックでつくる事が可能であり、
実際につくられここに配備された。
リアルをみてみると、1箇所の対空兵器として17万門も配備された要塞等はない。
ただ単に高射砲を接地するだけでは良い的でもあり、
高射砲の弾薬供給設備、輸送システム構築等が必要だからだ。
過去に第二次世界大戦40年頃よりロンドン空襲の報復として、連合軍より、度重なる空襲を受けたドイツ…
対空の重要さは自覚しており、生産開発に力をいれていた。
28年に開発、35年に正式配備された88mm高射砲を含めてピーク時には1万3500基超えの高射砲、
低空用の30000基の機関砲が配備され防空を賄っていた。
なので1拠点…街単位の広さとすると多くて3000程であろう。
約8年かけその数であった。
月産ペース及び総生産数や、1基につき製造にかかる時間は?と言われると正直正確な資料がないが為に計算ができない。
43年10月に8.8cmFlaK36及び37が10930門生産されたの記録がある。
ただし本格的予算追加が41年以後であるから、
通常予算で日産1門以上、追加予算で日産352門、時間あたり14門、5分超えの生産速度だ。
ベルリンやハンブルクには街中に2〜3箇所高射砲塔がつくられた。
避難所を兼ねた対空施設だ。
高射砲塔は4基の高射砲、20基の機関砲で迫り来る連合軍機を迎え撃った。
終戦まで空爆によっても破壊できなく残り、多くの市民の命を救っていた。
ハンブルクのは1箇所は終戦後も爆破等されずに、現在分厚いコンクリートを利用した音楽堂になっている。
もう一ヶ所のは1947年に内部構造爆破し廃墟…といっても崩壊もせずに、
構造体が現存し続けて、現在は太陽光発電パネルがつけられ、発電所として稼働している。
ベルリンのはフンボルトハイン高射砲塔はソ連が頑張って解体してたが、諦め半分が残り、
盛土と合わせて現在は展望施設らしくなっている。
ティアガルテン高射砲塔とフリードリヒスハイン高射砲塔は壁面にドリルで400以上の爆破孔を開け、
35トンのダイナマイトを仕掛けてようやく破壊している。
だがそれでも完全爆破とはいかず、
フリードリヒスハイン高射砲塔は崩れた部分が遺構としてのこり現在は公園に、
ティアガルテン高射砲塔跡はカバの飼育スペースとして利用されている。
その数を揃えても連合軍による空襲を完全に迎撃はできず…
もっとも、連合軍機もかなりの被害を出すが損害を無視しつつ投入された。
1943年の時点で約3500機の被害を出し、2万人の航空兵及びパイロットを失ってた。
迎撃機での墜落を含めると、出撃機の最悪20%台をだしており、
護衛戦闘機をつけてからはそこまでの数値はださなかったが、
対空砲による被害は減らず、毎回5%程の対空被害墜落機を出していた。
因みに日本は1928年から製造された88式75ミリで総生産数は2000門程、
高度10000m超えからだと1941年から製造された99式88ミリで1000門程、
B-29に対抗できるのが、1943年から製造された3式120ミリ等で120門程、
88式75ミリの代替えが4式75ミリで70門程、
B-29に対抗設計されたのが5式150ミリで試作2門のみ…
低高度用は98式20ミリの2500門程
合計たったの約5500門程であった。
とてもでないが10秒1門の生産ペースでないと1年以内でその数は揃えられないだろう。
「ふぇぇ…チートでちね」
「だよなぁ…因みに艦船や宙間戦闘機のほうだが」
同じくこの惑星のドックでは、同時進行では生産できないが、
軽戦闘機は10秒で1機、重戦闘機が26秒で1機、巡洋艦が1分11秒で1隻、
戦闘艦が2分38秒で1隻、弩級戦艦が3分5秒で1隻、
デストロイヤーが4分51秒で1隻と…
明らかにチートと呼べるペースで大型艦船も組あがる。
デストロイヤーは1.3kmの艦船であるのに…
リアル水上艦船の製造に必要な時間は以前述べたので省かせてもらうが、
特に戦闘機をみてみると…
まずは商業ベースとしてだが、平時の戦闘機生産には、発注から部品製造し組立完成まで、
2014年時でだがF-22生産でみると、
もっとも時間かかるのが中央胴体であり、
胴体作成に休みなしで約180日程かかる。
そして休みなしで2日程で各種パーツを装着し、機体が組あがる。
24時間休みなしなので実際には発注から1機生産納品まで16カ月程というあたりだろう。
時間がかかりずぎる理由が2014年時にはアメリカ軍の約200機しか運用されてないので、
余剰パーツを大量ストックする大量生産体制がとれてない。
オーダーメイドともいえば良いだろうか…
修理交換用の予備パーツ分を組立には回せないのは当たり前であり、
一から部品を製造するためだ。
また例え大量生産体制を整えていてもキャンセルが入ると巨大なジャンボ機あたりでは余剰パーツが大量に発生する。
余剰パーツを保持するのは製造会社にとってもかなりの負担であり、
2014年時には、エアバスA380の購入問題で、エアバスとスカイマークのキャンセル料200億円が発生した事案は聞き覚えがあろう。
大量生産体制とってるのがロシアのSu-27やSu-30であるラインであっても月産3機程度、
ライセンス料を踏み倒している中国で月産10機程度だ。
一方、異世界軍はパーツ製造をプラントにて行っており、プラント数にもよるが、
ほぼ組立だけの工程ですむ為比較的に早いが…
それでも艦建造平行しながらでは現状月産で最大1万機ベースであり、
自動生産衛星の完全稼働がまたれる状態だ。
とても10秒で1機、1分で6機、1時間で360機、
1日で8640機、月30日で25万9200機……という数を生産することはできず、
こちらもこの世界のペースにに負けている。
「ふぇぇ〜」
「でも資源の産出が追いつかないらしく約6カ月程かかっているらしいね」
必要な資源が、1門につきロケット砲はメタル2000t、軽レーザーはメタル1500tクリスタル500t、
重レーザーはメタル6000tクリスタル2000t、中性子砲はメタル2000tクリスタル6000t必要であり、
「単位が間違ってるのかなぁ…と思うが」
ガウス砲はメタル20000tクリスタル15000tデューテリウム2kg、
イオン砲はメタル50000tクリスタル50000tデューテリウム30kgと艦船並みの資材を必要とする。
「マスター、同化した感触はどうなんでちか?」
「確かになんか他と違うなの印象だが……そもそも対空ロケットなら実弾兵器だからともかくとして、
実弾兵器でないのに1000t単位の資材使うなかな?の印象なんだが…
と、そこの部分はおいといて、必要資源数がえ〜と…」
「必要資源が、メタル572,198kt、クリスタル219,600ktデューテリウム25tでちぃ」
ロケット砲99999基、軽レーザー50000基、重レーザー12000基、ガウス砲11000基、中性子砲100基、イオン砲100基分を算出してくれた。
メタルだけでも鋼材重量で計算すると、大和8940隻分の膨大な資源を必要としていて、
2013年の地球の粗鉄総生産量の5ヵ月分の重さであった。
この惑星の産出量が、現在時間あたりメタルが138kt産出するが、勢力内での最大規模であり、他の勢力支配惑星はそんなには産出しない。
他の支配惑星あわせて時間あたり650kt。
クリスタルの産出が、時間あたり48ktあまり、勢力内あわせても時間あたり305kt、
メタルだけでみると、880時間、36日間分の産出すべて回せば生産できるが、
ただしすべて製造に回せばの状態で、施設を拡大のにも膨大な資源が必要とする。
メタル加工工場を138kt産出するまでに必要な資源は、メタル約50Mt及びクリスタル約14Mtを一纏めに使用して拡大しなければならなく、
その前の段階でもメタル約35Mt及びクリスタル約10Mtを使用しなければならない。
またこの星だけではなく他に1惑星、更には壊滅したがもう1つ要塞化惑星があった。
規模は壊滅した方の惑星がガウス砲1万と盾が10万、
健在中の惑星が規模はガウス砲1万1千、盾が1万2千程だ。
その為にこの戦力を整えるのに…約6ヵ月かかったというわけだ。
勿論、他の勢力を襲ったりして資源調達しただろう。
「あと資源を使う箇所が…科学研究に使われるんだよ」
「あの規模ででち?」
「あれにはね…ただ別惑星ではLv14相当の研究所があって、
そこでは例えば…植民地研究で次の段階へはメタル約3千万インゴット、クリスタル約6千万インゴット、デューテリウム約3千万インゴット消費、
装甲素材研究では約1億3千万インゴットが消費されるらしいね」
「へっ?マニーでなく?」
「らしいね…換金してるのかな?とも思うが…そこはようわからん。
ただ、実際にその分が消費され、
それだけ貯まれば襲撃されなくもないはなしらしい」
前の要塞惑星はそれで襲撃され防衛力がなくなったらしい…
「ちょころで、科学技術のはっちぇんに必要な時間は?」
「ああ…とその植民研究で245時間、Lv14の研究所の段階でな。
装甲が1024時間…42日まぁ案外短いと言えば短いよな」
「新素材や改良素材ちゅうかんじでつよね〜」
「ああ、特に装甲は10%強化を目標としているみたいだな」
科学技術研究所は段階をアップすれば研究時間の短縮につながる。
また惑星発展時間の短縮にはロボット工場及びナノマシン工場の存在もわすれてはならない。
現状メタル工場の次の段階は約75時間発展、
クリスタル工場は約62時間、
ソーラーエネルギー発電所は約31時間、
デーテリウム工場にいたっては約19分、
造船所は約2時間半で発展する。
だがナノマシンやロボット工場がなければ…88倍の時間がかかり、メタル工場に至っては275日の時間がかかってしまう。
勿論今の段階の発展に要する時間で、その前は約半分だが、メタル工場とクリスタル工場の前段階の発展で6ヶ月かかってしまう。
艦の建造時間に関しても…造船所がLv12とナノマシンとあわせて、
おおよそ96倍短縮されてる為に、造船所とナノマシン工場がなければ…
規模がたらず自動生産はできないが、
軽戦闘機が24分で1機、デストロイヤーは11時間で1隻建造できる計算だ。
6ヶ月で惑星成長は建造速度をあげるロボット工場、艦の建造時間短縮の造船所、
両方の時間短縮のナノマシン工場が重要だといえた。
「しかしまぁ…ここまでの数で対地戦となると…初だよなぁ…」
ルーロスは侵攻してくる艦隊の正確な艦数をだしていた。
巡洋艦29511隻、戦闘艦3065隻、
爆撃艦4308隻、弩級戦艦2212隻、
デストロイヤー12282隻、機動要塞89基、
不明艦2030隻、重戦闘機12154機という大規模な編成であった。
不明艦はこの惑星でまだ情報不足の為の暫定的な呼び名だ。
集結しつつある侵攻側艦隊、数は4万を超えて、また機動要塞が89基、戦闘機も1万を超え、
対する防衛側も17万超えの防衛兵器と数千の艦隊だ。
数万艦隊規模だと…銀河英雄伝説やマクロスの世界があげられる。
1個艦隊1万〜規模で編成される銀河英雄伝説の世界では、
大規模宙対地戦は基本ひらかれてない。
経験のあったは核による虐殺のみ…
惑星占領戦はあるものの、
大気を汚すや、大虐殺を伴う場合が多く、衛星軌道上からの直接砲撃はない。
同盟側は解放を、帝国主に貴族は奴隷として収集を求めているからでもあり、
大虐殺は面っての他だ。
帝国側が帝国臣民や農奴等の反乱を沈める為であっても、惑星に内に降下して上空からのピンポイント制圧射撃であり、
ただし相手が正規軍レベルであれば降下してきた艦にたいして犠牲はでるものの、
携行火器にて応酬が可能でもある。
なので結局は小型機による機動力ある爆撃の方が危険性は少ない。
10万規模で襲来する可能性があるマクロス世界では、
人類による大規模地対宙は基本ない。
過去に地球焦土化した経験から、惑星近辺での防衛阻止戦はあるものの、
基本惑星から避難1卓だ。
地球本星も衛星軌道上に多数の防衛施設があるものの時間稼ぎといえるだろう。
「そうでちね。惑星崩壊してもおかちくないと、わちは判断するでち」
「崩壊か…」
「あちょ、大気があったらこわいでち」
大気がある惑星か、無しの惑星での違いが大いにあるだろう。
総数約25万から放たれる火線は、
大気のある惑星では呼吸可能な大気が汚染され呼吸困難になる可能性が大だ。
ただの実弾兵器ならまだしも、大地から宙間へと到達する高出力光学兵器等であり、
詳しく調べなければわからないが、まったく影響がないとは言い切れないだろう。
「多分まもにゃく」
地上から対宙ミサイルが一斉に放たれ戦端が開かれた。
光学兵器より速度の遅いロケットエンジンが先行で放たれ、
地上ではエネルギーが充電中の光学兵器類、
またガウス砲の加速フィールドが展開されつつあった。
超光速でないかぎり必然的にこのタイミングであろう。
ガウス砲と光学兵器類が一斉に放たれ、同時的に侵攻艦隊からの火線が、十万以上にもおよぶ火線が軌道上の艦隊へと、地上の防衛兵器群へと放たれる。
宙間にて一斉に爆炎が発生し、突き抜けた火線が双方へと突き刺さって盛大に爆発が発生する。
「かなりの損傷があたえられたでち」
「数の暴力だから…防衛側が、侵攻側にだろ?」
「違うでち、防衛側に甚大な被害でち」
「へ?」
「侵攻側撃沈数が1124隻と1676機、
防衛側が…」
内訳が、戦闘不能数でだと、
ロケット砲が55382門、軽レーザーが27242門、重レーザーが5057門、
ガウス砲が1159門、中性子砲が33門、イオン砲が5門が戦闘不能になっていて、
侵攻側艦隊は1620隻と2390機。
「何故そんなに違う?」
「マスター、最大数そろえてあるロケット砲って弱いでち?」
「ああ…そういえばそうかもな」
防衛側の唯一の実体弾兵器であるロケット砲、
放たれてるミサイルは数は約10万放たれてるも侵攻側艦隊に大きく被害を与えてない。
艦船でミサイルだけ命中があるのが巡洋艦で、4発くらって耐えきれずに爆沈したが、
威力であれば上々とも言えるが、到達する前に侵攻側艦隊の火線によりミサイルが迎撃され、
到達できたのが10分の1というところだろう。
超光速でないが故に、火薬や燃料等を自身に納めているがゆえに必然的に火線によわい。
耐久性に関しては、艦船からの一撃はシールドが一瞬またたくもロケット砲が一撃で破壊される威力である。
全ての艦船からだ。
重戦闘機からの一撃だけは耐えており2発目で破壊される。
単純的に戦闘機とロケット砲は到達こみで2:15の戦力比とも判断できるだろう。
威力あるミサイルを受け止め続ける機動要塞は多数の標的に分散されてる為に命中数が少なく、
シールドがきれる様子はない。
「あと対宙レーザーなんでちが、これ…弱そうでちね」
迎撃不能で数が多いレーザーは命中してもあんまり効いてる様子がなく、
重戦闘機も5発〜8発は受け止め続けている。
艦船になると数が多い巡洋艦に数多く突き刺さって爆散はみうけられるが、
その他の艦船はシールドが消滅するのはみられるが破壊にいたらず船体が耐えている。
重戦闘機からは耐えているも、威力がありそうな艦砲射射撃には…
軽レーザー砲は一撃で破壊されいた。
重レーザー砲は…巡洋艦や弩級戦艦の1撃とみられるのは耐えている模様だが、
その他の艦の砲撃には耐えきれず…であった。
……
再び地上からの射撃準備が整い、ミサイルがはなたれた。
つづいて光学兵器類もはなたれ…
ミサイルの本数は先ほどからは半減し数は4万と5千近く、
そのため攻撃側が10万以上の火線に対し、防衛側が約8万とおおいに減らしていた。
「艦船数以上の火線がない?」
侵攻側艦定数は5万程ではあるが…
「ロケット砲に向かっての火線多いでちね」
防御的に柔いのだろう…1隻の艦船が連射する程出力を落として、
ロケット砲を攻撃していた。
「でもね…」
防衛側もまけてはない。
ガウス砲弾は実体弾で迎撃されるも、その運動エネルギーは消滅しない。
火薬による爆発エネルギーとは違い、運動エネルギー=速度エネルギーによって破壊をもたらす。
要は速度を消滅させる何かでないかぎりその破壊力を相殺することはできない。
ただ侵攻側の艦船数が多いいが為により耐久性のある戦闘艦等の撃沈にはなかなかいかず、
巡洋艦を爆沈させるにとどまっていた。
艦が盾となっていた…
……
「ほぼ勝負はきまったでちね」
「やはり機動要塞がいるから?」
機動要塞から放たれてる主砲はまさに乱舞といっても過言ではない。
先のロケット砲に対する巡洋艦からの連射の様に、要塞からの主砲?ビーム?とどちらと表現したら良いかわからないほど放たれている主砲は、
多数への目標へと放たれている。
ありあまるパワーソースを登載しているのだろう…
数は89基とすくないが、火線の約1割を占めている。
「あとデストロイヤーの存在でちね」
「同性能でここまで艦隻数が違うと…か」
防衛側にもデストロイヤーはいるが、侵攻側の艦船数は防衛側の約100倍、1:100だ。
ここまで数が違うと同性能とはいえ勝負は見えているだろう…
「更に、軽レーザー砲がデストロイヤー、あと爆撃艦等に滅多打ちされてると…ね」
先のロケット砲の滅多打ちと同様、弩級戦艦からは軽レーザー砲へと…、
そして機動要塞はもとより、デストロイヤーからと、爆撃艦からも軽レーザー砲に複数射線が伸びており、
重レーザー砲へは爆撃艦と89基の機動要塞からのみ複数伸びていて、
デストロイヤーは攻撃には全力攻撃する必要があるようであった。
「それで防衛側の最大火力のガウス砲の数の足りなさみたいでちよ。
単純火力で11000門じゃ足りないみたいでち」
「あとどの位必要かな?」
「みゅ〜〜…重レーザー砲があと、38千門とぉ、ガウス砲が19千門で、イオン砲が3400門でちかね…?」
「どうして判断した?」
「重レーザー砲は爆撃艦と機動要塞にはいいようにやられてるも、デストロイヤーには盾として1撃で破壊されるも果たしてるみたいでち。
ただ、設置数が足らないでちから止められないでちね」
デストロイヤーの約12000隻と、戦闘艦、弩級戦艦のを1撃でも受け止め続けられる囮である重レーザー砲。
「ガウス砲でちが巡洋艦を半壊に追い込んでるち、
1門では無理でちがガウス砲の攻撃が集中すれば戦闘艦や弩級戦艦沈めてるでち。
なので機動要塞も集中すればいけるんではないでちか?」
デストロイヤーや爆撃艦や不明艦の攻撃にも1発は耐えているガウス砲…
機動要塞には相性が悪いが、
やはりその火力は侮れない。
機動要塞89基が単独で侵攻してきたら、流石にここまで一方的にはならず逆に迎撃成功できるだろう。
また貨物船、大型回収船等は機動要塞からの攻撃に特殊なシールドをはっているらしく全力攻撃にて沈む。
つまりそれだけ他の艦船が生き延びるので、盾役の選択をこの指導者は間違えたかもしれない。
………
地上での稼働門数も、ガウス砲約6500門以外ではさんざん減らされ、盾の意味もなくなりつつなっていた。
ロケット砲や軽レーザー砲、重レーザー砲が残り約2万…
そこに艦砲射撃が集中し、デストロイヤー等の火線に1発は耐えていたガウス砲も次々と撃破される。
だがガウス砲もまだ約6500門健在し侵攻艦隊側も巡洋艦を中心に約1700隻沈み…
更に最期に強固と残ったガウス砲約2000門とイオン砲60門と引き換えに巡洋艦が約300隻沈み…
防衛戦力の抵抗は終わった。
……
……
地上へと侵攻側の貨物船が降下していく。
先の会戦同様、保存施設からの資源を吸い上げるのだろう。
この会戦での戦闘可能残存数は防御側が0に対し、
侵攻側が巡洋艦23049隻、戦闘艦3036隻、
爆撃艦4308隻、弩級戦艦2211隻、
デストロイヤー12280隻、
機動要塞89基、不明艦2030隻、
重戦闘機5969機。
爆沈した艦等は侵攻側が巡洋艦4809隻、戦闘艦21隻、弩級戦艦1隻、
デストロイヤー2隻、重戦闘機4090機…残りが要修理艦で、
守備側がロケット砲70000門、軽レーザー砲35000門、
重レーザー砲8400門、ガウス砲7700門、中性子砲70門、イオン砲70門、
小型と大型バリアが各1基完全破壊、
巡洋艦56隻、戦闘艦358隻、
弩級戦艦70隻、デストロイヤー81隻、
偵察衛星18機、貨物船140隻、大型回収船77隻、軽戦闘機1298機が爆沈した。
ナノマシンを打ち込んだ対象で無事なのは…
「艦船が…」
戦闘艦系は打ち込んだ艦が軒並み破壊され宇宙のデブリと化した。
非戦闘艦が損傷艦として残ってはいた。
「地上施設は全般に存在してまつね〜」
今回は地上の防衛兵器にはナノマシン打ち込んでなく、
打ち込んだ施設は全て無事であった。
「戦闘系艦はまた打ち込まなきゃな…」
「あの損傷した艦にでち?」
「ふむ…」
損傷した状態で修理されなかったら…ナノマシンはどんな技術情報を出すのだろう…
「二重になるが侵攻側の惑星でナノマシン打ち込んだ方がよいかもな…」
「なら、あの星に楔打ち込みにいかないでちか?
はやくちないと転移でいなくなるかもでちよ〜」
「あっ、多分もうちっと余裕あるよ」
「ふえ?」
「すくなくとも無人艦隊に今いる拠点に帰る以外の、
余分なデューテリウムは搭載してないだろうし」
「あ〜…宇宙の漂流艦になるでちねぇ」
あの火力がある艦隊、機動要塞がまるごと使えなくなるのは、
向こう側指導者にとっても痛手であろう。
「他にもね…」
カオルの視線は…
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