これを煎じて…この葉に塗って………よし。これを傷口に張れば治りが早いです。早く良くなってくださいね、再不斬さん。……あ、どうもはじめまして。白と申します、以後よろしくお願いしますね。

 彼、いえもう彼なんて他人行儀はいけませんね。ナルト君が再不斬さんを連れて僕のところに現れてから、5時間程経ちました。この5時間の間に何があったかというと……。

「お〜い、白ぅ!」

「あ、ナルト君。僕もちょっと前に帰って来たところですよ」

「そうなのか?おぉ〜薬草こんなにあったのか。…うん、治療も良く出来てる。この人も早く良くなるぞ。俺はほら。山菜と野ウサギ狩ってきた。今夜はこれらで飯にしような」

 本当にナルト君は不思議な人です。今も自分が倒した相手の心配をしているし、僕達と自分が食べる物を探して来てくれるんですから…。こんな人に僕は出会ったことがなかったので、まだ戸惑っています。

 あ、すみません。僕たちが何をしていたかでしたね。

 あれから僕達は動けない再不斬さんを背負って、直ぐにあの場所から瞬身の術を駆使して移動したんです。その際に僕達の雇い主であるガトーの用意した僕達の隠れ家に行こうとしたんですけど、ナルト君の立場を考えて森の奥へと進み運よく見つけたこの洞窟へと飛び込み、再不斬さんを横に寝かせて僕たちはそれぞれ食料と薬草を取って来る役に分かれて行動して……今に至るという訳です。

「ありがとうございます、ナルト君。僕一人だったらこんなに早く全部は出来ませんでした。何より再不斬さんの治療に専念できましたし」

「気にすんなよ。俺が助けたかっただけだし。それにこの怪我を負わせたのも俺だしな」

 そう言ってナルト君は調理を始めました。この距離なら忍びであれば簡単に殺す事が出来るのに……。ナルト君は僕に背を向けて調理をしてるんですよ?本当に不思議な人です。敵である僕に何の警戒もしていないし、何より自分の仲間を放ってここに居るなんて普通の忍びなら考えられない事をしています。

「なぁ白、お前ら味付けは醤油と味噌どっちがいい?」

「えぇと…再不斬さんの好きな醤油味でお願いします」

「了解だってばよ。でも、本当にお前ってこの人の事好きなのな」

 彼は何がしたいのでしょう。僕達からガトーの情報を聞き出すの事が目的?それとも僕達を油断させておいてから殺すつもり?………いえ、彼がその気になったら僕も再不斬さんも既に殺されていますね。僕の血継限界ならどうでしょう?……いえ、きっと勝てないですね。僕と違ってナルト君は戦うことが好きみたいですから。

 彼は僕が血継限界と知ったらどういう反応をするのでしょう……。再不斬さんは僕を…血継限界である僕を欲しいと言ってくれた。ならナルト君は?

「…ナルト君」

「ん〜?なんだってばよ白」

「ナルト君は……血継限界の事を知っていますか?」

 知らないならそれでいい。ナルト君とはこのままの関係を維持したい。それに忍びが自分の術の事を他人、それも敵に教えるなんてとても愚かな事で、馬鹿な事だ。再不斬さんに聞かれたら、僕は捨てられてしまうかもしれない。それなのに、口が勝手に動いてしまう……。

「おお知ってるぞ。カカシ先生が使ってた写輪眼がそうなんだろ?あれってばカッコよかったなぁ、って白は見てないか」

 写輪眼……それは僕の血継限界よりも優秀だと再不斬さんから聞いたことがあります。写輪眼を持つ忍びとは戦うな。もし、戦う事になったとしたらお前の血継限界のみで戦え、と。

「知っています。木ノ葉のうちは一族の血継限界で、血継限界を除く「体術・幻術・忍術」をすべて見抜くことができ、また視認することによりその技をコピーし自分の技として使うことができる眼の事…ですよね?」

「それそれ、何だ知ってんじゃん。あの眼って凄いよなぁ。俺の班にうちはの奴がいるんだけどさ、きっとあいつも開眼するんだろうなぁ。てか、なんてチートの目なんだ!」

 ちーと?ナルト君が何を言っているか分かりませんが、血継限界のことを悪く思っている訳じゃないみたいです。

「ナルト君は、血継限界の人を恐れないんですね」

「恐れ?ないない、そんな事。血継限界…つまりは自分だけしか使えない忍術なんだろ?それってカッコいいじゃん!」

 カッコいい……それだけで済ます事が出来る忍びがこの世界に何人いるのか。

「フフ……本当に君は面白い人です。普通の人はそんな事思いませんよ?」

「そうか?でも、俺はそう思う。それに、俺も似たようなもんだしな」

 似たような……それはつまりナルト君も血継限界だという事でしょうか?…いえ、違いますね。同じ血継限界ならカッコいいとは言いません。なら、どういう事なのでしょうか。

 そう思ったら勝手に口が開いてしまったんですから、ナルト君が幻術を掛けているんじゃないかと思ってしまう僕は何なのでしょうね。

「その口ぶりからだと、ナルト君は血継限界ではないみたいですが……それに似た何かであると言う事ですか?」

「ま、程度は俺の方が厄介かな。俺ってさ、人柱力なんだわ」

 人柱力、それは尾獣という膨大なチャクラを持つ化け物を己の中に飼う者の総称。それを聞いた時、僕は知らず知らずの内にクナイを手に取っていました。さらには、僕がナルト君に向けていた顔が、それまで僕自身に向けられてきたモノになっていたことに気付いたのは後になってからでした。

「ま、そうだよな。悪かったな白、恐がらせたみたいで。直ぐいなくなるから安心しろって。この鍋もあとちょっと煮込めばいい感じになるからよ」

 そう言ってナルト君は調理していた手を止めて、僕に向けて痛々しい顔で笑って来ました。駄目ですッ、こんなお別れの仕方は僕の望むものじゃない!

「待ってくださいッ!僕は君に、失礼な態度を取りました。……助けてくれた君にこんな態度を取るなんて…。何度でも謝ります、だからここにいてくださいッお願いします……」

 ナルト君の左手を取り、頭を下げ続けました。そして、数秒もしない内にナルト君は僕の肩を叩いてすまなそうな顔で……。

「そんなん言われたら、帰れないだろ?」

 そう言って笑ってくれました。あぁ……この人は本当に強い人なんだな、とこの時思いました。そして、それから数十分はナルト君の調理が終わるのを黙って待っていました。そして、調理が終わったのを見計らい口を開きます。

「ナルト君、君は君自身の事を教えてくれました。だから、今度は僕が教える番です。僕は血継限界、忌み嫌われる一族の生き残りなんです」

 これを知った人達は再不斬さん以外、僕の事を殴り、蹴り、無視しました。でも、彼は……ナルト君はそれまでと変わらない笑顔で僕を見てきました。

「そっかぁ。なら、今度見せてくれってばよ。きっとカッコいいんだろ?」

 僕は知らない内に涙を流していたみたいです。それが分かったのはナルト君が慌てて自分のハンカチで僕の目元を拭いてくれたから。

「なんで泣くんだよ白。ほら、これで拭けって」

「僕は……僕は………」

 言葉になりませんでした。こんな風に言ってくれたのは、再不斬さんに言われてからは彼だけ。それも同年代であり、僕が彼を恐怖したのにも関わらずに………。

「泣くなって。『男』が泣くのは駄目なんだぞ?」

「うう………」

 ナルト君が作ってくれた鍋が冷えるまで泣いてしまった僕の背中をナルト君はずっと撫でていてくれました。泣く事って恥ずかしいですね。それにしても……ナルト君は僕の事を男の子だと思っているみたいです。…はぁ……胸がこれだから仕方ないですけど、ちょっと悲しいです…。

「……すみませんでした。もう、大丈夫です」

「なら、良かったってばよ。そのハンカチはやるから、また泣きたくなったらそれ使えな?」

 もう泣かないって決めたのに、そんな嬉しいこと言わないでください。また、泣いてしまうじゃないですか。

「ありがとうございます。これ、大事にします」

「おう。それじゃ、この鍋も温め直すってばよ」

「はい、それじゃ僕は再不斬さんを起こしますね」

 その前に泣いて赤くなった目を小川で洗って来よう。そう思って立ち上がり、小川に向かおうとする僕の背にナルト君が声をかけました。

「白ぅ!」

「何ですか?」

「俺達、もう『友達』だからな!」

「……はいッ!」

 だからそんなこと言わないでくださいよ、これ以上泣きたくないんですから。そう思いながらも、僕の胸は再不斬さんに出会って以来の温かい気持ちでいっぱいでした。

▼ ▼ ▼ ▼

 白が泣くとは思わなかった。原作同様、男なのに綺麗な顔立ちだから俺も危うく女の子扱いするところだった……。恐るべし女顔……。

 でも、俺のことを話した時は残念って言うか悲しいなって思った。白達なら大丈夫って思っていた俺も悪いけど、こっちの世界で人柱力って言ったら血継限界より恐い存在だもんな。それでも、最後に俺を受け入れてくれた白はやっぱり良い奴で、友達になりたいって思った。

 泣いてしまった時は驚いたけど、でもこれで友達になれたんだから良しとしよう。白のあんな笑顔も見れたしな。原作でいろんな笑顔を見せてくれた白だけど、最後の笑顔は男だって分かってる俺でもグラっときたからな。あれは軽い犯罪だろ?ま、あとは桃地と友達になるだけなんだが……それは飯を食ってからでいいな。

 ……そういや、あれからサスケ達どうしたかな。今頃おっさんの家に着いて飯でもご馳走になってんのかもな。イナリの心を強くするなんていうイベントがあったような気がするけど………いいや。俺じゃなくても他の奴がフォローするだろうし、俺はこっちで二人と友達になってよっと。

 あとは、カカシが呼ぶって言ってた応援だけど誰が来るんだ?ま、1週間くらいしたら会えると思うし、その時でいいよな。ととっ、鍋が噴き出すとこだった。……うん!美味しくできたってばよ。

▼ ▼ ▼ ▼

 ダンッ……ダダンッ……ダンッ!!板張りの床を蹴る音が響く。そして、腕が空気を突き出す音がそれに続く。

 ふぅ……突き出していた両手を自分の腰に引き、この場に漂っていた緊張を穏やかなモノへ変えていく。

 ここは日向宗家の道場。そして、いつもは一族の人達が鍛錬していて五月蝿いこの場所で、私は一人鍛錬に打ち込んでいる。そして、いつもより気合が入っているのが自分でも分かる。だって、ナルト君に会えるんだもんっ!

 あれは今日の任務が終わって、第八班の皆で反省会をしていた時だったんだけど……。

「ヒャッホゥ!今日も俺と赤丸は絶好調だったな!な、赤丸っ!」

 ワンワンッ!

 キバ君は赤丸と任務が終わったばっかりだっていうのに、走り回っている。私にはもうそんな体力も残ってないのに……やっぱり男の子って凄いなぁ。私ももっと頑張らないとっ。

「何を言っているんだキバ。俺とヒナタがせっかく追い詰めたブルー君を、陣形を崩したお前が逃がしたんだ。それも三回もな。これに対する謝罪を俺とヒナタはもらっていない。そして、それに対する反省がないのはなぜだ?」

 え、そそ、そんなのいいよシノ君。私は自分が皆の足を引っ張らないようにするので精一杯だし、何より私はキバ君の体力が羨ましいんだから。

「シ、シノ君、私は大丈夫だから」

「キバ、シノの言う通りよ。あんたがもう少し上手く二人と連携を取れていたら、この任務ももっと早く終わって、次の任務も今日中に出来たかもしれないだからね。下忍認定試験、あの時もそうだったでしょ?チームワークは忍者には必要なモノなの」

「っぐ……はぁ、分かったよ。次からは気を付ける」

 紅先生、カッコいいなぁ……。アカデミーの時は私達くの一のクラスの担任だったし、下忍になっても担当になってくれて……私は恵まれてるんだよね他の娘に比べたら。先生のファンの娘っていっぱいいたし、私も憧れてたから担当が紅先生だって分かった時は、ホッとしたもん。ナルト君と一緒の班になれなかった事は残念だったけど……。

 でも、そうだよ。紅先生は女の人、それも上忍になれるくらい凄い人なんだ。私も頑張って修行すれば先生みたいに強くなれるかもしれない……。ううん、絶対に強くなるんだ。ナルト君と約束したんだから。頑張れ、私っ!

「それから、シノ。今日はあなたの作戦と洞察力が任務達成に繋がったわ。そして、きちんとチームワークの大切さを分かってるみたいだし、うん。次からの任務も今日みたいな行動を試みるように」

「……了解した」

 シノ君って褒められたのに、なんでそんな反応なんだろう?私だったら照れちゃって、絶対あわあわ言っちゃうんだけどなぁ。

「そして、ヒナタ。あなたは、もう少し自信を持ちなさい。今日の任務はあなたの御陰で早く見つけられたし、体術もアカデミーの頃と比べたら断然良くなって来てる。だから、そんなにおどおどしないの」

「は、はは、はいッ!あ、ありがとうございます……」

 わ、私褒められた?褒められたよね?あぅあぅ……顔が真っ赤になってるのが分かる。誰かに褒められるのってやっぱり嬉しいなぁ。

「あらら……ま、今日の任務に対する私の意見はこんなモノよ。明日の任務は……皆ちょっと待ってて、火影様からみたいだから」

 私が一人そんな事をやっていたら、一羽の鷹さんが紅先生の肩に止まった。鷹さんって偉いよねぇ……紅先生は鷹さんの足に結んであったモノを読んでいる。何が書いてるんだろ……先生の顔が引き締まっていくから、大事な事なのかな?

 先生が読み終わった事を確認した鷹さんが、飛び立っていった。火影様のところに戻るんだよね?ご褒美貰えるといいね、鷹さん。

「次の任務が変更になったわ」

「お、何だ何だ?そんな事初めてのことじゃね?」

「…………」

 任務が変更??キバ君の言う通りだよね。そんな事今までなかったのに……。

「次の任務は、第七班の応援として波の国へと向かう事。でも、まだこれは決定した訳じゃないの。私達の他にも同じ内容のモノが第十班にも行っているみたいだからね」

 え?第七班って……。

「ナルトのいる班か。だがあの班にはうちは、春野といったアカデミーの成績優秀者がいる筈だ。なぜ、俺達が行かなければならない?」

 そうだよっ!ナルト君がいる班だよね!?どうしよう……私、まだナルト君に会えるくらい強くなってないのに。………でも、ナルト君に会えるんだよね?

「それが任務内容に嘘の情報があって、本当はBランクの任務だったらしいの。それで、カカシ班だけじゃ危ないらしいから私達が応援として向かう事になったのよ。でも、言った通りまだ決定した訳じゃないわ。あなた達はまだ下忍、私はまだこの任務には早いと思ってる。だからあなた達が決めなさい。行くか、行かないか」

(でも、カカシがいるのになぜ応援が必要なの?あいつは元暗部、その気になったら下忍を下らせて、自分だけで解決できる筈よね。だとしたらカカシの手に負えない忍者、もしくは同じ力量の忍者が向こうにいるからって言うのが考えられるけど……)

 行くか、行かないか……私はどうしたらいいのかな………。

「へへ、シノそんなん決まってんじゃねぇか。あいつらじゃ解決できない任務だってことだろ?なら俺らが行って簡単に解決したらどうよ?あのうちは、そしてナルトに恩が売れて、俺達が強いって事が証明されて、くくく……こりゃやるっきゃないだろ!」

(ヒナタにカッコいいとこ見せれるチャンスだ!ナルトの事を助けた俺のことを見直して、俺に惚れるかも!くくく、やっと俺の時代じゃねぇの!!)

 キバ君が言ってる事には共感出来ないけど……ナルト君が困っているなら行って助けてあげたい!……うん、そうだよ。約束はあるけど、私はナルト君に会いたいし、何より助けになりたい。約束は私が強くなったら二人っきりで会って、思いを伝える事だもん。それまでは会えない、会っちゃだめとか考えてたけど、そんな事ない。だって…。

「私も……私もその任務やりたいですッ!ううん、やります!」

 私は、ナルト君が大好きなんだからッ!


「………そうだな。ナルトに俺がこの2週間でどの位強くなったのか見せる事が出来る。俺も行く事にする」

「はぁ……あなた達がそう言うなら、この任務を受ける事にするわ。ただし、油断はしない事。他の国の忍者との戦いは決して甘いものではないし、これまでやってきた任務とはレベルそのものが違う。何より最悪の場合、死ぬわ」

 死ぬ……その一言で私達は黙っちゃったけど、目だけは先生を逸らすことなく見続ける。死ぬのは嫌だけど、ナルト君もその状態なら私も頑張らないといけない。そうじゃなきゃ、ナルト君の横には立てないもん。

「……………明日の午前8時、里門のところに集合。それじゃ、今日は解散!」

「おう!」

「わかった」

「はい!」

 私達はその後それぞれ自分の家に帰ったんだ。私は家に帰ってお父さんに任務で里を出ることを伝えて忍具の確認をしに部屋に戻った。

 部屋で道着に着替えて、アカデミーを卒業してから日課になっている柔拳の鍛練をしに道場に向かった。今日、鍛練に気合が入っていたのにはそんな訳があったんだ。

 …クンクン……着ている道着から汗の匂いがする。ナルト君とこんな時に会ったりしたら、恥ずかしくて隠れたくなると思うけど、頑張ってる証拠だと思うから、私はこの汗の匂いは嫌いじゃない。

 でも、お風呂に入ってすっきりしようかな。……時間を確認したらもう23時だったから慌ててお風呂場に向かう。夢中で鍛錬してたから分からなかった。

 タタッと板張りの廊下を早歩きでお風呂場に向かってる途中で、綺麗な月が出ているのに気付いて足を止めた。この月、ナルト君も見てるかな……と、いけないいけない。お風呂入らなくちゃ。

▼ ▼ ▼ ▼

「っくしゅッ」

「ナルト君、風邪ですか?」

「いや、誰か俺の事噂してんだよ」

 ったく誰だよ、俺の事噂してんのわ。またサクラが俺の悪口でも言ったか?

「フンッ。お前が風邪を引こうが俺達の知った事じゃない。それに、俺達は敵同士だ」

「まぁまぁ、俺はあんたらの事を敵だって思ってないぞ。それに、白とはもう友達だしな」

「フフフ、そうですね。ナルト君は大事なお友達です」

 白が女の子みたいに可愛い笑顔で俺を見て来る。……どうみても女の子なんだよなぁ…もういっそ男の娘って言ってもいいよな?

「………白が認めたんならお前は敵じゃないんだろう。だが、俺達も仕事でな。あのじじいを殺らないといけねぇ。そんで、お前達はおそらくあいつの護衛、なら俺達は戦わなくちゃならない訳だが……」

「僕はナルト君とは戦いませんよ。再不斬さんの言う事でもこればかりは聞けません」

「はぁ……お前、ナルトとか言ったな?白が言う事を聞かねぇならお前がこっちに付け」

「う〜ん……白とあんたに付くってのもいいけどさ。こんなのはどう?」

 俺が考えていたものを言っていくと、桃地は呆れた顔で白は満面の笑みで見てきた。白、その笑顔は他の人には見せちゃいかん。見せた瞬間、そいつら不抜ける。悪けりゃ気絶だ……。

「下忍のお前にそんな権限があるのか?」

「権限なんてないよ。でも、火影のじいさんに言えば分かってくれる。大丈夫だってばよ」

「再不斬さん、これ良いと思いますよ?僕はナルト君の案に乗りたいです」

 ナイス白。桃地は何だかんだ言ってお前には逆らえないから。

「………………分かった。お前に乗ってやろう。だが、裏切ったらただじゃおかねぇぞ」

「そんな事は絶対にしねぇ。友達に嘘は絶対付かない……俺の忍道だ」

「ナルト君……」

 白の方からぽわわぁって空気が漂ってくるのを見なかった事にして桃地に宣言する。これは、本心から言ってる事だから何も恥じる事はない。

「………霧隠れの鬼人と言われた俺が、こんなガキの言う事を聞かなきゃならないとはな……」

「ま、いいじゃん。これが上手くいったら全部良い事尽くめだ」

「そうですね。僕も上手くいくように頑張ります!」

「よし、なら桃地、俺と友達になってくれってばよ!」

 ここしかないというところで、友達宣言。桃地と友達になったら首斬り包丁貸してもらおっと。

「ふざけるな。俺は嫌「再不斬さん」……」

「よし!なら友達だな俺達」

「はい!」

「………はぁ…」

 友達二人GETだぜ!!




あとがき
何とか十話まで上げられました!
これからもできるだけ更新できるよう頑張ります!!
読者の皆様も暑い日が続いていますが、夏バテに負けず頑張りましょう!!



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